※この作品はR-18です。

ポケモンSV二次エロ小説(タイトル仮)   作:火野荒シオンLv.X-ビリオン

18 / 104
さて、前回最悪な終わり方をしましたが、果たして二人はどうなるのか…というか予約投稿使ってるとはいえもう2ヶ月も投稿してるのか自分…(これ予約投稿しているのは4月26日の深夜)
とまぁそんな話はさておいといて、本編をどうぞ


第17話 それでも君を

昨日の出来事から1日経ち…ハルトは南2番道路を、宛もなく彷徨っていた…

その足取りは非常にふらついており、顔に生気も感じられず…そして野生のポケモンと遭遇しても、まるで目に入ってないと言わんばかりに、彼は周囲を彷徨っていた

 

「…」

 

やがて体力に限界が来たのか、ハルトは力尽きたかのごとく、その場に倒れこむ

彼は顔を横向けにしてうつ伏せになった状態で、静かに考える…

 

(体…動かない…でも…いいや…なんか、辛くなってきた…このまま…ずっと…寝ていたい…)

 

彼はゆっくりと瞼を閉じ、深い眠りにつき始めようとする…

 

 

 

「―――ハルト!?どうしたの!!?」

 

 

 

…瞬間、聞きなれた声が聞こえ、彼は閉じそうになった瞼を、ゆっくりと開く

……彼の視界の先には、ネモが慌てて走ってる姿が見え、彼は一瞬だけ彼女の名前を呼ぼうとして…そこで意識が途切れていた…

 

 

 

~~~

 

 

 

それから暫くして…ハルトはゆっくりと目を覚ますと、彼の視界にはテントを張ったような天井…そしてその近くで何やらがさごそと行っているネモが映っていた…

彼が目覚めたのに気付いたネモは、安堵の表情を浮かべながら彼に話しかける

 

「あっ!目が覚めた!!よかったぁ…熱も出てたっぽいし、心配したんだよ…」

「……ネモ、さん…?ここ、は…」

「私のテントだよ。あっ、あまり動かないで安静にしなよ!って大声出しちゃ駄目か…とりあえず、おにぎりとか用意してきたんだけど、食べれる?」

 

ネモはそう言いながら、どこからかもらってきたのであろうおにぎりをハルトに手渡してくる

それに対しハルトはやんわりと断ろうとするが…体は正直なのか、彼の腹は大きな音を鳴らしていた

 

「…いえ、食欲、ないので…大丈夫…」

―――ぐぎゅるるるる…

「あっ…」

「体は正直みたいだねぇ…はい、おにぎりとおいしい水!」

「…頂きます…」

 

ネモからおにぎりと水を受けとると、彼はゆっくりとおにぎりを食べ始める

…おにぎりの中には梅干しが入ってたのかn彼の口の中を酸味が走るような感覚に襲われる…だが、それが彼の食欲をさらに刺激したのか、彼はおにぎりを食べるペースを早くしていた

そんな彼をよ見てネモはニッコリ笑うと、体を伸ばしながら話し始めていた

 

「それよりもビックリしたよー。そろそろハルトがジム合格したかな―って思って連絡入れても返事来ないし、アオイの方にも連絡したのに繋がらないし」

「…」

「んで、セルクルタウンにまだいるのかな―って思って行ってみたら全然居ないし…ジムの受付に聞いたら合格はしてるって聞いたけど、その後の動向は知らないって言われて…それでまだ近くにいるかなって探したら、なんかハルトが倒れてて…慌ててテント立ててそこに寝かせてから、起きた後食べやすそうなもの買ってきたけど…道端で倒れるとか何があったの?ていうかアオイは?一緒じゃないの?」

 

彼女が時折アオイの名前を口にし、彼女に付いても尋ねてくることに対し、ハルトはどう説明するべきか一瞬悩んでしまう

正直に話すべきなのか…しかし話したら、ネモまで巻き込んでしまうのでは…そして、誰にも知られたくないと言ってたアオイを裏切ることになってしまうのではないか…

それらを考えたハルトは…ある程度ぼかし、嘘をつく形で、彼女に説明していた

 

「…ちょっと、派手に喧嘩しちゃって…」

「喧嘩?またポケモンの取り合いとか?」

「…そんな感じです…ただ…それ以外にも、色々とあって…それで…彼女を…アオイちゃんを、怒らせてしまって…」

「…ハルト、なんか嘘ついたりしてる?」

「えっ…」

 

ふと、彼の話を聞いていたネモが彼にそう尋ねてきて、彼は一瞬動揺する

 

「な、なんで、そう思ったんですか…?」

「カン、かなぁ…?後、派手に喧嘩したからって道端で倒れるレベルまで引き摺ってるって早々ないだろうし…」

「…ごめん、なさい…」

「あぁ、いいよ別に。嘘までつくってことは、それほど知られたくないことで喧嘩しちゃったってことでしょ?」

 

嘘をついたことにハルトは謝るも、ネモは気にしないと言いながら彼を宥める

そんな彼女に対し彼は、自身の思いを打ち明けていた

 

「…僕、彼女の気持ち、全然理解できてなかった…理解していたつもりでいて、全く…」

「…」

「ずっと、一人で抱え込んでて…一人で苦しんでて…僕は、そんな彼女に対して、『一緒に悩みを抱えているつもり』でいたんだ、って…その上で、僕は彼女の信頼を裏切ることまでして…それがきっかけで…僕と…彼女の…アオイちゃんとの『関係』…みたいなものが、壊れてしまった感覚に襲われて……」

「ハルト…」

「僕はそれに耐え切れずに逃げて…逃げてしまって……、…その少し前に、彼女にこう言われました…こんな目に辛い思いをするぐらいなら、こんな最低な奴と、一緒に行動しようだなんて、言わなきゃよかった…って……本当、最低な人間ですね…ネモさんもそう思い…」

―――パァン

「…ぇ…?」

 

彼がそう告げた後、ネモに同意を求めようとした瞬間…突然、何かを叩くような音が聞こえると同時に、彼の頬にじんわりと痛みが伝わってくる…

彼は一瞬何が起きたのかわからずにネモの方を見ると…彼女が平手の構えをしながら、彼の顔をじっと見つめていた

 

「…確かにハルトは最低だよ…そうやって言い訳して、大切な友達から逃げるなんて…」

「ッ…なら、なんで…」

「でもね…たった一回関係が壊れたからって、諦めて逃げるのはもっと最低だよ!そりゃあ確かに互いにプライベートな部分もあるだろうし、踏み込みにくいところはあるんだろうけどさ…だからこそ『知った上で向き合っていく』べきでしょ!」

「…!」

「とても難しいかもしれないことだろうけど…本当にあの子の事を思うなら、もっと向き合っていきなよ!」

「…ネモ、さん…」

「ハルトはアオイとの関係をどうしたいの!?このままお互いの関係を壊したままでいたいの!?」

「…僕は…」

 

彼の顔を見ながら、必死に訴えかけるネモに対し、ハルトは言葉を詰まらせ、首を俯かせる

それと同時に熱くなり過ぎたのに気付いたネモは、彼に対して謝罪していた

 

「…って、ガラでもないこと言っちゃったし、中々無理難題なこと言っちゃったね…ごめんハルト、痛くない…?」

「…いえ、大丈夫です…それよりも…」

「?」

「―――ありがとう、ございました…」

 

ハルトはそう告げると、ゆっくりと顔を上げながら、ネモの方を見る

…その瞳には、何かを『覚悟』したようなものを宿らせており、そんな彼を見たネモは…微笑みながら告げる

 

「正直、私の言葉なんて大したことじゃないし、役に立てるかもわからないけど…頑張ってね…」

「…はい…!」

「…さて、と…早速アオイと仲直りを…って言いたいところだけど、何処にいるか分からないし、何なら今日ももう遅いし…何よりまだハルトは安静にしとかないといけないから、明日にしよっか」

「は、はい…」

「とりあえず私は外で寝るから、ハルトは私のテントを使ってていいよ」

 

ネモはそう告げながらテントを出ると、ハルトは一人取り残される…

そして彼は、ふいに自身の手の平を見つめた後、強く拳を握り締めていた

 

 

 

~~~

 

 

 

次の日の朝…セルクルタウンの外れにある古びた倉庫の中で、エースたちがたむろしていた

どうやらアオイを待っているようで、彼らは今か今かと待ちわびていた

だが…中々彼女が来ないことに苛立ちを覚えているのか、エースは舌打ちをしながら呟く

 

「ったく、おせーな…」

「まぁ仕方ないっすよ。あのガキ、昨日一通りヤった後あのデブに『親が夜いないから連れて帰るね~』とか言われてお持ち帰りされてたみたいだし…来る前にまたあのデブに犯されてるから遅いんじゃねーっすかねぇ…」

「つーか、お持ち帰りって…ハル…なんだっけか?あのガキと行動していたんじゃなかったんか?」

「それが一昨日兄貴に頼まれてまた監視しに行ったらよ、男のガキのテントなかったんだよ」

「マジかよwwwつまりあれか?あの後喧嘩別れしたってかぁ?」

「あー、だから昨日あんなにマグロだったのかよ…折角イクことを覚えさせたのによぉ…」

「でもその分従順だったからよくね?」

「―――お待たせ、しました…」

 

取り巻き質がそんな会話をしていると、倉庫にアオイとデブ男がやって来る

…彼女の特徴的だった三つ編みは完全に解けており、心なしかやつれた表情をしている…

それと同時に彼女の制服が軽く着崩れしており、恐らくここに来るまでの間にも犯されたのか、ズボンの隙間から精液のようなものが足を伝って落ちていた

その一方でデブ男は非常に満足した顔をしながら、エースたちに待たせたことを謝罪する

 

「いやー遅れて申し訳ないんだな。アオイちゃんと朝までラブラブしてたら遅くなってしまったんだな~ね、アオイちゃん?」

「……はい…」

「ラブラブ、ねぇ…まぁいいや…ほら、さっさと服を脱げよ」

「…分かり、ました…」

 

エースの指示に従うように、アオイは力ない声で返答しながら、制服を脱ぎ始める…

そして下着姿になった後、スポブラに手を掛けた瞬間、手がその動きを止めてしまう

…彼女の腕は、これからまた自身が犯されることによる恐怖心に震えており、同時に彼女の中で次第に恐怖心が襲い掛かってきていた

 

(…さっきもずっと、犯されてたのに…また、犯されるんだ…また…犯され…)

「おい、手が止まってるんだけど?」

「……だ…」

「アァ?」

「…もう…いやだ…なん、で…私だけ…こんな目に…遭うの…もう…えっちなこと、したくないよ…もう、こんなこと…したく、ないよぉ…」

 

次第に耐え切れなくなったのか、アオイはその場で泣きながらうずくまる

そんな彼女を見たエースはため息をつくと…彼女の髪を掴み強引に引っ張り、例の写真で彼女に脅しを入れていた

 

「いっ…いたいっ!やめっ…!?」

「昨日は昨日で大人しかったのに今日は反抗的かよ…そんなにやりたくないって言うなら、あの画像ネットの至る所にバラ撒くし、何なら今ここで新しい写真撮って拡散するが、それでいいんか…?」

「う、あ、ぁ…それ、だけは…」

「だったら分かってるよなぁ!?」

「ひぅ…!?ぁ、あぁ…」

 

エースの怒鳴り声を聞いたアオイは更に恐怖心に駆られてしまい、涙を流しながら何も言えなくなる

もうこんなことをやめたいのに、彼女を縛り付けるもののせいで、彼女はどうあがいても逃げられないことにただ泣くことしかできない…

そして彼女は心の中で、誰にも届くはずのないのにも拘らず、ただひたすら助けを求めていた

 

 

(だれか…たすけて…)

 

 

 

「―――待てっ!!」

「「「!」」」

(…この、声…)

 

ふと、エースたちに対して待てという叫び声が聞こえてくる

その声はアオイに取って聞きなれたものであり、彼女はゆっくりと、声が聞こえた方角へと顔を動かす

……そこには、息を切らしながら、彼女の元へとやって来たハルトの姿が、彼女の瞳に映っていた

 

「ハル、ト…?」

「アァ?一昨日のやつじゃねぇか…何しに…」

「リベンジだ…」

「…はぁ?」

「…一昨日のリベンジを申し込む…だから、僕が勝ったら…アオイちゃんを放せ…!」

 

彼の姿を見たエースが何をしに来たのか尋ねようとする前に、ハルトは突然一昨日のバトルのリベンジを申し込み、勝ったらアオイを解放するように告げる

それを聞いたエースは呆れたような声を出しながら、彼に向かって睨みを利かせながら話しかける

 

「テメェ、正気かよ…一昨日ボロ負けしたくせにか?つか、一昨日言ったよなぁ?これからは邪魔すんなってよ…それを忘れたのか?アァ?」

「…忘れるもんか…お前たちが、アオイちゃんにしたことを…そして、僕が犯した罪を…!」

「忘れるもんかって…はっ、そのくせリベンジを挑むのかよwwwまた負けたらこいつが酷い目に遭うのにか!?いやそれとも、一昨日のを見てその時の快楽を忘れなくなったとかか!?だとしたら傑作だなぁ!!なぁ、アオイちゃんもそう思うだろ!?酷い友達だよなぁ!!」

 

エースがそう叫びながら、アオイにそう尋ねる

その一方でアオイはまた自身が賭け事の景品にされることを理解し、その事実にただ泣きながらハルトに訴えていた

 

「また…わたしを…景品にするんだ…なんで…」

「…それについては、本当にごめん…けど、これ以外の方法で、アオイちゃんを助けられる保証がなかったんだ…」

「だからって…また私を裏切るの…!?ねぇ…!?」

「…僕の事はどれだけ嫌っても、構わない…でも、これだけは約束する…僕は君を…アオイちゃんを…絶対助ける…!」

 

 

ハルトはそう彼女に告げると、静かにボールを構える…

それを見たアオイは、顔を青ざめながら膝から崩れ落ち……エースは笑いながらボールを取り出す

 

「ヒャーッハハハハハハッ!!絶対助けるだぁ…?できねぇことを宣言するとは大した度胸だなぁ…!いいぜ…テメェのリベンジは受けてやるよ…そしてまたテメェをボコボコにして、ヒーロー気取りのその面を引き剥がしてやるよ…!」

 

エースはそう宣言すると、一昨日と同じくドクロッグを繰り出す

それに対しハルトは静かにボールからピカチュウを出し、エースを見る

…その瞳は以前彼が見たものとは別物であり、本気で自分を倒すつもりでいると捉えられるほど、真っすぐな目をしていた

それを見たエースは不意に背筋が凍るような感触に襲われるが、彼はすぐさま気持ちを切り替えるとドクロッグに指示を行っていた

 

「(!?なんだ、今…アイツの目を見た瞬間、寒気が…)ッ…舐めた目で見やがって…!ドクロッグ、〈どくづき〉!」

「ケケケケ…!」

 

ドクロッグは〈どくづき〉の準備を行うと、素早くピカチュウの元へ迫る

そしてピカチュウに攻撃が振りかざされる

 

「〈でんじは〉…!」

「ピッカァ!!」

「「!?」」

 

…その瞬間、ハルトは咄嗟にピカチュウに指示をすると、ピカチュウは全身から電磁波のようなものを発する

攻撃する寸前だったドクロッグにそれが命中すると、ドクロッグの身体に電流が走り、一瞬怯んでしまう

その隙を見逃さず彼はピカチュウに〈かげぶんしん〉の指示を行い、そこからさらに〈エレキボール〉を放つように指示をしていた

 

「ケ、ケッ…!?」

「〈かげぶんしん〉をした後に足元を狙って〈エレキボール〉を撃って…!」

「ピッカァ!ピィィィカァァァ!!」

「ケケッ…!?」

「なっ…(こいつ、一昨日と違って動きに迷いがねぇ…!)」

 

前回のバトルの時と違い〈エレキボール〉はドクロッグの足に命中する

まだドクロッグには有効打ではないのは確かだが、先程の〈でんじは〉を受けて麻痺してしまったドクロッグにとっては足に攻撃を貰った瞬間、軽く体勢を崩すぐらいには効いていた

その一連の動きを見たエースは、あまりにも素早く、的確な指示に驚くが、それでもレベル的に自身が勝ってるのもあるからか、強引にピカチュウを突破しようと指示を出す

 

 

「っ…ドクロッグ!〈ふいうち〉だ!」

「ピカチュウ、〈でんきショック〉…!」

 

それと同時にハルトはピカチュウに指示を行い、〈でんきショック〉をドクロッグに向けて放つ

ドクロッグはそれに命中しながらも怯まずにピカチュウに迫ると、腕でフェイントをかけて足で攻撃してピカチュウを蹴飛ばしていた

攻撃を受けたピカチュウは前回のバトル同様一撃で倒れてしまい、それを見たハルトはピカチュウをボールに戻しながら、礼を告げていた

 

「…少しでも相手の体力を削ってくれてありがとう、ピカチュウ…」

「…はっ、ちまちま削っていくつもりみたいだが、オレのドクロッグの一撃にはやっぱ勝てねぇみてぇだな…テメェの小細工なんざ全部潰してやるよ…!」

「…頼んだよ、タマンチュラ…!」

「チュラッ!」

 

エースの言葉に対しハルトはタマンチュラを出すと、彼を睨むように見ながら告げる

 

「―――お前のドクロッグ…なんとしてでも倒して、アオイちゃんを助ける…!」

 

 

 

~~~

 

 

 

それからハルトとエースのバトルは、意外なことに接戦を繰り広げていた

タマンチュラはあの後〈いとをはく〉で徹底的に動きを止め、その後何発か攻撃を入れた後に倒されてしまったが、ドクロッグ側はピカチュウからもらった『麻痺』と呼ばれる、動きを鈍らせる状態異常と、タマンチュラの糸に絡まれ、思うように動けなくなっていた

それに対しハルトが今度はイワンコを出し、徹底的に〈すなかけ〉でドクロッグの視界を奪った後、攻撃を受けないように〈いわおとし〉でけん制を挟みながら攻撃を行う

その一方でドクロッグは徹底的に妨害を行われ動きも鈍り、その上視界も制限されたためか、中々ハルトのポケモンに攻撃が当たらなくなっていた

彼の戦法に徐々に苛立ちを感じ始めたのか、エースは怒鳴り散らかしながらドクロッグに向かって叫ぶ

 

「チィ…ちょこまかと小細工ばっかり…!ドクロッグ!テメェもやる気を見せやがれ!」

「ケ、ケ…!」

「!イワンコ、避けて…!」

「ワンッ!」

 

ドクロッグが体を無理に動かしながら、イワンコに攻撃を仕掛けるも、ハルトは即座に回避するように指示を行い、イワンコは寸前のところで回避する

だが、イワンコも神経をすり減らしながら戦っているのもあってか、少しずつ息を切らしており、いつ体力が限界になるかと思えるぐらい消耗しているのが目に見えてわかる

…ひたすら妨害し、徐々に相手の体力を削っていく戦いを行うハルトにとっては、元々レベルが高く、その上自身のポケモンたちとかなりのレベル差がある…

その為ドクロッグの一撃があまりにも重く、彼は常にその警戒をしながら戦わないといけないと言うプレッシャーに、今にも押し潰れそうになっていた

 

「くっ…まだ、倒れて、くれない…けど……負ける、訳には…!イワンコ、もう少し持ちこたえて…!」

 

彼がイワンコにそう告げる一方、エースの取り巻きとデブ男は彼らのバトルに気をとられているのか、アオイに手出しすらしておらず、同時にアオイも、彼の戦いに目が離せずにいた

 

(なんで…アイツは…あんな無茶を、してるの…たった一回、攻撃を受けたら…負けちゃうのに…)

 

心の中でそう考えていると、遂にイワンコに限界を迎え始めたのか体がよろめき始め、そこにドクロッグの〈かわらわり〉が命中してしまい、イワンコも戦闘不能になってしまう

それを見たアオイはまた一歩、地獄へ向かっているのに怯えるも…今度はコダックを繰り出し、なお戦おうとしているハルトを見て、心の中でひたすら問いかける

 

(なんで…アイツは諦めようとしないの…?なんで…戦い続けるの…?なんで……私なんかのために…)

 

心の中で疑問が止まらず、彼女は頬に涙を伝わせながら、戦いを見続ける…

コダックを出したハルトはドクロッグの弱点をつける〈ねんりき〉を使い、身体を強く押さえつけており、これまで以上にダメージを与える

それを見た彼は一瞬喜びを見せるも…それでもなお倒れないドクロッグが無理矢理〈ねんりき〉の拘束を解き、コダックに〈どくづき〉を放つ

弱点を突いてもなお動いてきたのに対し判断が遅れ、そのままコダックは攻撃を受けてしまい倒されてしまっていた

 

「コダァ!?」

「コダック!ッ…あれだけ色々したうえで、弱点を突いたはずなのに…まだ動けるの…!?」

「どうした…さっきまでの威勢がなくなってきてるぜぇ?」

「ケ、ケケッ…!」

「くっ…(でも、あのドクロッグ、さっきよりも体力を消耗している…!後少しで…!)ムクバード!頼んだよ…!!」

「ムクバーッ!!」

 

ハルトはドクロッグの方を見ると、先程より体力が減ってきているのが目に見えて感じ取られ、彼はムクバードを繰り出す

それと同時に、ここで仕留めると考えた彼は、テラスタルオーブを構える

それを見たエースは驚きながら、テラスタル化させる前にドクロッグに攻撃の指示を行っていた

…が、最初のピカチュウの〈でんじは〉による麻痺が邪魔をしているのか、行動を阻害することができずにいた

 

「!?テラスタルしてくんのかよ…!ドクロッグ!〈れいとうパンチ〉でさっさと倒しやがれ!」

「ケケッ…ケッ…!」

「クソがっ!こんな時に麻痺りやがって!おい、お前ら!傷薬か麻痺直しもってねぇのか!!」

「エースさん持ってないんですか!?い、今俺手持ちに回復道具ねぇっす!」

「あ、麻痺直しならありやした!」

「早く寄越せ!流石にこれ以上好き勝手を…」

「これで、終わらせる…!ムクバード!テラスタルだ…!」

 

どうやら道具を持ってないのか、エースは取り巻きたちに回復道具を寄越すように叫ぶ

だが…それよりもハルトはテラスタルオーブを起動させると、ムクバードにテラスタルを行う

そしてムクバードを飛行テラスタル状態にさせると、〈つばさでうつ〉を指示していた

 

「ムクバード!〈つばさでうつ〉!!」

「!ドクロッグ!負けたらどうなってんのかわかってんだろうなぁ!?〈れいとうパンチ〉で撃ち落としやがれ!!」

「ムクゥゥゥゥゥ…!」

「ケッ、ケケケ…!!」

 

飛行テラスタルの力により強化されたムクバードの〈つばさでうつ〉と、ドクロッグのれいとうパンチが、同時にぶつかり合う

お互いのレベルの差とドクロッグ側も弱点を突いているためか、テラスタルをして同じように弱点を突いているはずのムクバードの攻撃と拮抗している

…だが、ドクロッグ側の体力が限界もあってか、少しずつムクバードの攻撃がドクロッグの攻撃を押し始め出していた

 

(このまま…このまま押し切れば…!!)

 

このまま押し切れば…ドクロッグを倒せる…そしてバトルに勝って、アオイを救える

…そう彼が、確信しようとした、瞬間だった

 

―――ピシッ、ピシピシッ…

「…!?」

「ム、ク…!?」

「!…どうやら俺はツイてるみたいだなぁ…!ドクロッグ!一旦離れろ!」

 

突然ムクバードが攻撃に使っていた翼が、少しずつ凍り始めており、それを見た彼とムクバードは驚愕し…エースは笑いながら、一度攻撃を中断して離れるように指示する

ドクロッグは指示に従うと、バックステップで後ろに下がり…ムクバードは凍ってしまった翼を地面に打ち付ける

…ガッチリと凍ってしまっているのか、地面に打ち付けても氷は砕けず、その上片翼が凍ってしまったためにムクバードは飛ぶこともできなくなってしまっていた

…『こおり』状態…それは一部の氷タイプの技を受けたとき、体を凍らせ、動けなくさせる状態異常…

ムクバードのはそれが片翼だけ掛かった状態になっており、それを見たハルトは動揺していた

 

「凍り、状態…嘘、でしょ…この、タイミングで…」

「あぶねぇあぶねぇ…傷薬がありゃあ体力もリセットできたが…麻痺が取れりゃあ十分だぜ…」

「ケケケケッ…!」

「!ムクゥゥゥゥ!?」

「はっ…ムクバード!!」

 

彼が動揺しているすきを突いたエースはドクロッグの麻痺を道具を使って治すと、ドクロッグが動けなくなったムクバードに容赦なく攻撃を入れる

それを受けたムクバードは気絶してしまい…ハルトの手持ちは、残り一体のみとなってしまっていた

彼に対しエースは高笑いをしながら、彼を精神的に追い詰めようと言葉で攻め立てる

 

「ヒャーッハハハハハハッ!!後一体になっちまったなぁ!?ん?どした?ポケモンを出さないのかい?それとも出せないのかい?なんてなwww」

(ま、ずい…今まで麻痺で行動を抑えられてたけど…麻痺が消えたんじゃ…!)

「おいおいおい、さっさと出せよwwwそれとも本当に終わりかぁ?www」

「ッ…!(体力は回復されてない…けど…次…攻撃を受けたら…でも…それでも…)」

 

ハルトは残りの手持ちである、ニャオハのボールを取り出しながら、エースの方を睨む

彼は心の中で覚悟を決めながら、ニャオハのボールを構えようとした瞬間だった

 

「…ハルト…もういいよ…」

「!アオイちゃん…!?」

 

ふと、今まで二人の戦いを見ていたアオイが、冷めた目をハルトに向けながらそう告げる

それを聞いたハルトは驚くが、彼女は構わず彼に告げ続ける

 

「どうせ、分かりきってたよ…また、アンタは負けるんだ、って…あそこまで追い詰めてても、負けるんだろうなって…分かりきってた…だからさ…最後にお願いがあるんだけど…このままバトルをやめて、私の前から消えてよ…」

「…!」

「おーおー?友情完全崩壊来るかー?」

 

今、このバトルをやめて、目の前から消えてくれと頼むアオイを見て、エースはこの状況を楽しむかのような言葉を呟く

しかしそんな彼を無視し、アオイは既に諦めたかのような表情で、ハルトに告げる

 

「もう、見られたくないのよ…こんな公開処刑みたいなの…どうせこの間みたいになるんなら…アンタがいない方が、楽だから…だから」

「―――逃げないよ」

「…は…?」

 

だが、アオイの言葉に対し、ハルトははっきりと、逃げないと告げる

それを聞いた彼女は一瞬理解が追い付かなくなるも、すぐさま彼に向かって怒りのこもった声で鳴きながら叫ぶ

 

「なっ…なんでアンタはそうやって…私の言ってることを分かってくれないのよ…アンタのせいで酷い目に遭ってるって!これ以上アンタの顔なんか見たくないから言ってんのよ!これ以上…私を苦しめないでよ…ッ!!」

「…ごめん…でも……だからだよ…」

「…えっ…?」

 

彼女の言葉を聞いたハルトは、静かにそう告げながら、静かにニャオハのボールを構える

 

「…確かに、僕は全然分かっていなかった…分かっているつもりだった…アオイちゃんが、僕の想像以上に、色んなモノを背負っているのを…分かってやれなかった…本当なら、今、君が言ってるように…この場から消えたほうが、まだ苦しみを与えずに済んだかもしれない…」

「…だったら、なんで…」

「…なんでか…って…そんなの…『助けたい』からに、決まっているよ」

「助け、たい…?」

 

彼の言葉にアオイは思わず呆然とした表情をするが、それでも彼は構わず彼女に自分の気持ちを伝える

 

「馬鹿なことを言ってるって、思ってるよね…次で最後の一匹なのに、なんでそんなことを言えるのか、って…確かに僕のこの行いは、あまりにも無謀過ぎた…けど、だからってこのまま、君を見過ごすことは、出来なかった…この場から逃げだしても、君だけ救われないのなら…僕は一生後悔してしまう」

「…」

「正直、自分でももう、勝てるかどうかが分からない…仮に勝ったとしても…僕たちの関係は、もう戻らない……でも…それでも君を……助けたいんだ…だから…この戦い…負けるわけには…いかないんだ……!!」

 

ハルトはそう伝え終えると、覚悟を決め、ニャオハを繰り出す

その一方でアオイは彼の言葉を聞き…涙を流しながら、力なく呟く…

 

「…なんで…あれだけ、酷いことを言ったのに…勝てるはずもないのに……そうまでして…私を助けようと、するのよ…ばかじゃ、ないの…ほんと、さいていな…やつ…」

「…ニャオハ、このバトル、勝とう」

「はにゃっ!!」

 

ハルトはニャオハの方を軽く見ると、このバトルに勝とうと静かに告げる

…それと同時に二人の会話を聞いていたエースは、ハルトに向かって叫びながら、ドクロッグに指示をしていた

 

「なーんか変な雰囲気に流されてたから黙って聞いてりゃあ…バトルに勝つだぁ?そいつ一体でか?…だったらテメェのそのヒーロー気取りな感情を、徹底的にぶっ潰してやるよ!ドクロッグ!〈どくづき〉で終わらせろ!!」

「ケケケケッ…!」

「ニャオハ!避けながら〈つめとぎ〉!!」

「はにゃっ!」

 

ドクロッグは〈どくづき〉でニャオハを仕留めようとするも、ニャオハは素早くそれを避けながら、自身の爪を研ぎ始める

その隙を狙ってドクロッグが狙いを定め攻撃を行うも、ニャオハは軽い身のこなしで攻撃を避けつつ、更に爪を研ぎ始める…

麻痺を直したはずなのに一向に攻撃が当たらないことにエースはぶちギレながら、ドクロッグに怒りをぶつけていた

 

「クソがっ!またちょこまかと…ドクロッグもいい加減よく狙えよ!」

「ケケッ…」

「ニャオハ、ドクロッグの足に〈かみつく〉攻撃!」

「はにゃぷっ!」

「ケッ…!?」

 

そうこうしている間にハルトはニャオハに〈かみつく〉を指示すると、ニャオハは素早くドクロッグの足元まで駆け寄り、ドクロッグの足首の部分に全力で噛みつく

噛まれた場所が致命的だったのか、ドクロッグは苦痛の表情を浮かべ、無理矢理ニャオハを引き剥がそうと〈どくづき〉を構えるも、それよりも先にハルトが〈でんこうせっか〉を指示し、ニャオハの突進がドクロッグの顔に命中していた

顔面に攻撃が当たり、ドクロッグは大きくよろけながら、倒れそうになる

それを見たハルトは一瞬勝ったと笑みを浮かべようとするが…寸前のところでドクロッグが体勢を整えなおし、今までと違って雄たけびのような鳴き声を上げながら、〈かわらわり〉でニャオハを地面に叩きつけていた

 

「ケケェェェェェァァァァァッ!!」

「はにゃっ!?にゃぁぁぁぁ!?」

「ニ、ニャオハァ!?」

「よくやったぞドクロッグゥ!」

 

ドクロッグが攻撃を当て、エースは大喜びで叫ぶ

その一方で、弱点ではないとはいえ手痛い一撃を貰ったニャオハを見て、ハルトは一気に顔色を悪くする…

奇跡的なことに、辛うじてまだ動けるようだが…既にいつ倒れてもおかしくないぐらいふらついているニャオハを見たハルトは、再び負けてしまうのかと考えてしまう

 

(そん、な…また、負け…ちやうの…)

「念には念をだ…ドクロッグ!トドメを刺せ!!」

「ケケェェェェェッ!!」

「ぁ…ニャオハァァァァァァ!!?」

 

エースはニャオハにトドメを刺すようドクロッグに指示すると、ドクロッグは雄たけびを上げながら〈どくづき〉を振りかざし、ニャオハにぶち当てる…

それを見たハルトは声を震わせながら…ニャオハの名を叫ぶ…

…そして誰もが、勝負が決まった…そう思っていた時だった…

 

「………に、ゃ、あ、あぁぁぁぁぁ…!」

「…!」

「なっ…!?」

 

…なんと、弱点を突かれたはずのニャオハが…ドクロッグの〈どくづき〉を耐えており、足を震わせながら立ち上がり始めていた…

そしてハルトの方をチラリと見ると、彼からの指示を待つかのような瞳で彼を見つめる

それを見たハルトは…大声で叫びながら〈マジカルリーフ〉を指示していた

 

「―――ニャオハァ!マジカルリーフだぁぁぁぁぁぁ!!」

「はぁぁぁぁぁにゃあぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「ケ、ケ…ケケェェェツ!?」

 

ニャオハは自身の周りに〈マジカルリーフ〉の葉を大量にばら撒くと、それらを全てドクロッグにぶつける…

その威力はテラスタルとはまた違った、今まで見たことないほどの威力を見せており…既に同じように体力が限界だったドクロッグを大きく宙に吹っ飛ばしていた…

そして…ドクロッグは地面に打ち付けられると、そのまま気絶し…この瞬間『ハルトがドクロッグを倒した』事を、その場にいた全員が理解した

 

「…やっ、た…」

「は、にゃぁー…ん…」

「おいおい、嘘だろ…?」

「エースさんが、負けた…?」

「あのガキ、マジかよ…」

「ふひぃ!?そそそ、そんな馬鹿なことあるんだな!?」

「…ほんとに…勝っちゃった…」

 

誰もが予想だにしていなかったため、全員がその光景に対して唖然とする…

が、ドクロッグに勝利し、バトルに勝ったという事実をハルトは認識すると、ドクロッグが倒されて静かになったエースに向かって、アオイを解放するように叫ぶ

…だが…

 

「…!そう、だ…おい…!バトルに勝ったんだ…!アオイちゃんを今すぐ」

「―――ははっ、はははははっ!!ドクロッグ『には』勝利したの、褒めてやるよ…それじゃあ『次はこいつだ』」

「…ぇ…?」

 

突然エースがそう笑いながら告げると、何故かボールを構え『二体目』のポケモンを繰り出す

…彼が出してきたのは、以前ハルトが見たことがあるヘルガーと呼ばれるポケモン…なのだが、突然の出来事に彼は動揺していた

 

「な、なんで、二体目を…ドクロッグは、倒したんじゃ…」

「あぁ、ドクロッグは倒したなぁ。けど、オレは別に『ドクロッグだけを倒したら勝ち』だなんて言ってないぜ?」

「!?約束がちが…」

「あぁ?確かにテメェの『この間のリベンジ』自体は受けただろ?けど別に『前回と同じルールでリベンジ』だなんて言ってないだろうが。第一テメェもその辺言わなかっただろ」

「なっ…」

「ヘルガー、燃やせ」

「ヘル…ガァァ!!」

 

エースはそう真顔で彼に告げた後、ヘルガーに攻撃の指示を行う

ヘルガーは口から火炎攻撃を満身創痍のニャオハにぶつけると、ニャオハは悲鳴を上げながら燃え始める

それを見たハルトは慌ててニャオハの元に走り駆け寄るが…ヘルガーが火を吐くのをやめるのと同時に、ニャオハはその場で倒れ、戦闘不能になってしまっていた

 

「ニャオハ!しっかりして!ニャオハ!」

「はい、これでお前のポケモン全員戦闘ふのーっと。これでオレの勝ちだ…なっ!」

「ぐぅ!?」

「テメェ、散々手間取らせやがって…!」

「ハルト…!?いやっ、離して…!」

 

ハルトがボロボロになったニャオハを抱きかかえていると、エースが彼に近寄り、彼の腹部を強く蹴飛ばしていた

そこから続けて彼をひたすら蹴り続け始め、それを見たアオイは思わず飛び出ようとする

…だが、ようやく決着がつき『エース側が勝った』という体で、取り巻きたちとデブ男が陵辱戦と言わんばかりに彼女を取り押さえていた

 

「ななななぁ!?今度こそ本当に勝ったんだな!?もうヤっていいんだな!?」

「おぅ、いいぞ。遠慮なくぶち犯しなwww」

「ひゃっふぅ!流石だぜエースさん!」

「にしてもヒヤヒヤさせないでくださいよぉwww」

「わりぃな。どうせドクロッグで十分だろうと思って…よぉ!」

「がっ…はぁ…!?」

「テメェがクソみたいな小細工でてまどらせてよぉ!お陰で赤っ恥を搔くところだったじゃねぇか!アァ!?」

 

エースはドクロッグだけで十分と思っていたの事の責任を転嫁するかの如くキレ散らかしながら、ハルトをひたすら蹴り飛ばす

その間にアオイは下着を強引に剥ぎ取られ、秘所に挿入までされており、悲痛な叫び声がこだましていた

その彼女の声を聞いたハルトは体を抑えながら彼女の方を見るも、一通り彼に暴行を加えて満足したエースが前かがみになると、彼に向かって彼に告げる

 

「ぃやぁぁぁぁぁぁ!?」

「ふぅ…まぁテメェがちゃんとルールを提示しなかったおかげで、こうしてまたお友達のアオイちゃんで遊べるがなwwwそこだけは感謝してやるよwww」

「ぐ、ぅ…」

「にしてもあんなクッセェ台詞吐いてこの様だしよぉwwwなーにが「それでも君を助けたい(キリッ)」だよwww聞いてて心の中で笑うのをこらえてたぜwww」

「…っあ…」

「…テメェがどんなに頑張ったって、結局テメェは友達を救えなかったんだよ。正義のヒーローにもなれないどころか、自分のせいでまた友達を酷い目に遭わせた、最低なクズなんだよ、テメェという人間は」

 

エースはそう言い終えると、その場から立ち上がり、自身も混ざろうとアオイの元へ歩き出す

そして…ハルトはエースが言い放った言葉に、次第に心が蝕まれて行く…

 

(これ、も…ぼくの…せい…たいせつな、ともだちも…まもれない…ぼく、の、せい)

 

ふいに、彼は陵辱を受けているアオイの方を見つめる…

…アオイは彼に助けを求めるような目で、こちらを見ているが、次第にその目が再び光を失っていくのが、彼の視界に映る…

 

 

 

「―――ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ア゛ァ゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ…!!?」

 

 

 

それを見てしまったハルトは、遂に心が耐えきれなくなったのか、悲痛な叫び声をあげていた

彼の叫び声にエースは耳を抑えながら、ニヤニヤと笑いながら呟く

 

「うっさ…あーあ、完全に心壊れちまったかーwww」

「…ぅ…ぁ…ハル、トォ…」

「アオイちゃんも残念だねぇ、期待させるだけさせておいて、裏切られちゃってー…ってこっちも大分壊れちまってるな…」

「どうするー?もう飽きたんならその辺にポイ捨てしてくかー?」

「そそそ、それなら小生が欲しいんだな!!」

「んー…まぁ散々遊んだし、オレらはこれで最後にしてやるか。よかったなぁアオイちゃんwww」

 

エースたちの笑い声が、心が壊れた二人の少年少女たちに聞こえるかのように響き渡る…

そうして彼らが満足するまで、このまま時間が進む…そう思われてた時だった

 

 

「―――二人とも、そこにいたんだね」

「「「!」」」

「…?なんだ、テメェ…」

 

突然誰かの声が聞こえると共に、倉庫の中に誰かが入ってくる…

その声を聞いた取り巻きたちは驚き、エースは声の主を見て何者かと尋ねる

…だが、その人物の声を聞いた瞬間、アオイとハルトはピクリと反応し、力なくその方向を見る

…そこに立っていたのは、二人がよく知る人物―――ネモの姿があり、彼女は今まで二人が見たことない表情をしていた

 

「ネ、モ…さん…?」

「なん、で…ここ、に…」

「朝起きたらハルトがいないから探し回ってたんだよ。まだ病み上がりのはずなのにアオイを探しに行ったのかなって。それで探しに行ったら…成程ねぇ…ハルトが話したがらない理由も分かったよ。あ、後で二人には説教ね」

 

ネモはそう言いながら、静かにボールを構える

それを見たエースは眉をひそめながらネモの方を見て話しかける

 

「あん?まさかテメェもバトルして勝ったら解放しろってか?」

「そうだけど違うよ」

「は?」

「私がやるのは…あんまりこう言いたくないけど、【一方的な蹂躙】だよ。二人をこんな目に遭わせた、アンタ達みたいなやつらを、私は許さない」

 

ネモはそう言いながら、ボールからケンタロスを繰り出した後、エースたちを睨む。

それを聞いたエースたちはゲラ笑いをしながら、一斉にボールを取り出す

 

「ヒャーッハハハハハハッ!!全員纏めて相手するってかぁ!?だったらお望み通りにしてやんよぉ!!」

「よく見たらこいつ、めっちゃスタイルがいいじゃねぇか!」

「マジじゃんラッキー!」

「その言葉、後悔させてやんぜぇ!!」

(な、なんかまた面倒なことになっちゃったんだな…アオイちゃん連れて隠れ…)

「…ケンタロス、あの人の身体をかすめるように〈しねんのずつき〉」

「ブモォォォォォォ!!」

 

どさくさに隠れて自分だけ逃れようとするデブ男を見たネモは、静かにケンタロスに指示する

そしてケンタロスは凄まじい速さでデブ男の前まで来ると、彼の真横に見せつけるかのように地面へと頭突きを行っていた

…ケンタロスが頭突きを行った地面には、小さく穴が開いており、それを見たデブ男は腰を抜かしてしまう

そんな彼に対しネモは「変な真似をしたらこうなる」と警告を行う

 

「もしこれ以上アオイに手を出したりしたら…こうなるよ」

「ヒェッ…」

「…なぁ、お前、今の見えたか…?」

「い、いや…なんだ、今の速さ…」

 

その一方で先程のケンタロスの行動のあまりにもの速さに、取り巻きたちは嫌な予感を感じ始める

…だが、そんな彼らを気にせずネモは彼ら…特にエースを見る

 

「…さて、と…それじゃあ、始めよっか♪」

 

彼女は先程と打って変わってニッコリとした笑顔をしながら、バトルという名の『一方的な蹂躙』を始めていた…




やはりネモオチは便利だなと感じた、そんな17話

前回のラストからほぼ1日経過し、ハルトは食事も睡眠も取らずにまるでゾンビのごとくその辺を彷徨ってました…何気にすごい体力してるな…
しかし当然体に限界は来ており、このまま野垂れ死ぬか…ってところで助けに来たのはネモ
ネモに運良く見つかったことでハルトは事無きを得ました

そしてネモに看病されるという形で助けられたハルトは誤魔化しながらなんでああなったのかの説明
しかし明らかに怪しいと察したのかネモに指摘され、ハルトは大事な部分を隠しながら自身の心中を話し始めます
そしてそれを聞いたネモからビンタを貰うと同時にハルトを奮起させる言葉を投げかけられます
彼女の言葉を聞いたハルトは何かを決意し、それを見たネモも(事情は詳しく知らないまま)にっこりしてハルトを休ませます
…因みにこの時書いてて「あれ、ネモが思った以上にお姉さんキャラしてるぞ…?」ってなりましたね…←
本編のネモも改めて見返してみると世話焼きなお姉さん部分あるけど、それ以上にバトルジャンキーしてたせいかお姉さんキャラを感じなかったのが…

その一方でアオイはというと、またもやエースたちの相手をさせられそうになってました
しかもデブ男に一度お持ち帰りされたのか倉庫に来る直前までヤられてた模様。この辺も機会が出来たら書こうとは思ってますね
そしてエースの指示に従うがままに服を脱ぎ始め…その最中に耐えきれなくなったアオイはその場で泣き出してしまいました…
しかしそんなことをしても解放されるわけでもなく、アオイはひたすら心の中で助けを求めます

そんな彼女の元に駆け付けたのは、散々酷い言葉を投げかけたはずのハルトが…
当然アオイは驚き、エースも何をしに来たのかと尋ねようとしたら、まさかのハルトからリベンジマッチの申し出が
突然の申し出にエースも軽く呆れながらまた負けたらアオイが酷い目に遭うと伝え、アオイもまた自身が賭け事使われてることに泣きながらハルトに訴えました
しかしハルトは嫌われても絶対に助けると宣言し、それを見たエースはリベンジを引き受けドクロッグを出します

それに対しハルトはピカチュウを出し、その際彼の真っすぐな瞳を見てエースは思わず身震い
彼にとって不快な感覚に襲われたままドクロッグに攻撃を指示…した瞬間、まるで攻撃を誘ってたとも言わんタイミングでピカチュウから〈でんじは〉が放たれ、ドクロッグは麻痺に…
その隙を見逃さずにハルトはすぐさま攻撃を指示し、ドクロッグに少々のダメージを与えたところピカチュウは退場…
しかしそれすらも踏まえたハルトの言葉にエースはドクロッグをちまちま削りきって勝つという戦法を取ろうとしているのに気付きます

そこからはアニポケでもまぁ見かけないであろう泥沼な戦法でハルトはドクロッグの体力を削っていくという。アニポケでもここまでのはマジで見ることなさそう
そんなこんなであらゆる手で某買いを入れつつ少しずつ削られて行くのにエースは苛立ちを覚え、対するハルトも一撃を受けたら一気に形勢が逆転してしまうプレッシャーを受けながら戦いは激化していきます
そんな彼をただじっと見ていたアオイは、何故あんな無茶をしてまで自身助けようとしているのかと考え始めます…

そんな心情を彼女が見ている前でイワンコを倒され、また一歩追い詰められたハルトは流石に畳みかけないときついと判断し、コダックを選出
そのまま弱点の〈ねんりき〉で削ろうとするも、弱点を受けてもなお倒れないドクロッグに動揺します
しかしそれでも効いていないわけではないのを確認したハルトはトドメを刺そうとムクバードを出して即座に飛行テラスを解禁…それを見たエースは流石にヤバいと感じ、慌て始めるという古典的な不意の追い詰められムーブを晒します
そして飛行テラス状態のムクバードの〈つばさをうつ〉と、レベル差はあるも手負いのドクロッグの〈れいとうパンチ〉が衝突…そして今まで蓄積させたダメージが効いてるのか、ゴリ押しすれば勝てそうという状況になりました

それを見てハルトはアオイを救えると確信…しようとした瞬間、今までのしわ寄せともいえるタイミングでまさかのムクバードの翼が凍り状態に
後一歩といったところで最悪な状態異常を引いてしまい、そのままムクバードを倒された上に麻痺まで回復されてしまいほぼ絶望的な状態になってしまいました
そしてさっきまで焦ってたエースが形勢が逆転したや否やハルトを煽り出すという。小物みたいなムーブしてんなお前

先程のムクバードの攻撃で終わらせようとしたハルトは精神的に追い詰められるも、覚悟を決めてニャオハを出そうとした瞬間、完全に諦めムードに入ったアオイからバトルをやめて、目の前から消えてくれと言われます
まぁアオイからしたらもう負け確実ってなってるからそりゃあそうだよねとしか…
そのためかせめて彼に見られるのが嫌だと言いながら、バトルをやめてくれと伝えるアオイ

しかしそれに対してハルトの答えは、まさかの逃げないという
当然アオイは激怒し彼を責め立てますが、それでもハルトは諦めず、ただ彼女を『助けたい』という一心を静かに伝えながら決着をつけようとニャオハを出します
そんな彼の言葉を聞いたアオイは、力なく彼を罵倒しながら涙を流し、同時にハルトはニャオハに全てを託します

そんな二人の会話を雰囲気に流されながらちゃんと待って聞いてあげるエースェ…
それはさておき、遂にラストバトルと言わんばかりにニャオハvsドクロッグが始まり、ハルトにとって運ゲーともいえる闘いが行われます
なんとかドクロッグの体力を削っていくものの、ドクロッグ側もエースから圧を掛けられていたためか気合を振り絞り出してニャオハに〈かわらわり〉が命中…奇跡的にニャオハは耐えたものの、一気に追い詰められたハルトはまた負けてしまうのかという心情に至ってしまうという
そして…ダメージを受けてふらついているニャオハに容赦なく〈どくづき〉が命中してしまいます

誰もが決着がついた…そう思っていたら、なんとまさかのニャオハ生存、力を振り絞って立ち上がり…ハルトの方を見つめます
それを見たハルトは声を張り上げながら〈マジカルリーフ〉を指示、それに応えるようにニャオハは凄まじい力を発揮します
…大体の人は分かると思いますが、ゲーム基準で説明すると【なつき度システム】のきあいのハチマキ耐えからの特性【しんりょく】による火力上昇のやつですね

草タイプの技は全然効かないものの特性による火力上昇+限界まで体力が削られてたのもあって、攻撃を受けたドクロッグは耐えきれずに気絶、まさかのハルトの逆転勝ちという事態にハルトとニャオハすらも驚きを隠せないという
しかしバトルに勝ったのでアオイを救えたと理解したハルトはすぐさまエースに向かってアオイを解放しろと叫びます

が、エースは高笑いを上げながら、まさかの二体目としてヘルガーを繰り出してくるという最低な行動を取ってくるという
更には『リベンジは受けるが前回と同じルールで受けるとは言ってないしハルトもそのルールでリベンジをするとは言ってない』と屁理屈を告げる始末。まぁ実際にその辺曖昧な状態でバトルを行ったらこうなるよね(おい)
そしてヘルガーに指示を行い既に限界を迎えたニャオハに無慈悲にトドメを刺します。ニャオハはマジで泣いていい

ニャオハを倒した後は更に物理的にハルトに暴行を加え、エースは自身がバトルに勝ったと宣言
同時にアオイにも取り巻き+デブ男が襲い掛かり始める始末…
そしてキレ散らかしながらハルトに一通り暴行を与えた後、彼に『どうあがいてもアオイを救えない』とトドメを刺すかのような言葉を告げ、そのままアオイをレイプしようと参加しに向かいました
それを聞いた上でアオイの現状を見てしまったハルトはただでさえ前回壊れたメンタルがより深く壊れてしまいました…

こうして二人の心が絶望の色に染まりきった…その瞬間に颯爽と駆け付けたのはネモ
二人の状況を確認し、同時にハルトが詳しく話したがらなかった理由を知るや否や、絶対に原作では言わないであろう台詞を言いながらケンタロスを出して戦闘態勢に
その一方でエースたちはネモの事を知らないのか調子に乗り始めるも、どさくさに紛れて逃げようとするデブ男に対してけしかけたケンタロスを見て困惑するという
そしてネモが笑顔で全員を蹂躙していくというオチに…南無…

そんなこんなで詰め込んだ結果、本編が約1万5千字にもなりました。いやなげぇなおい
因みに今回の話、結構前(大体三月前半頃)から書いてたんですが、新アニポケでニャオハがこのはでなんか微妙に似たようなこと(明らかに威力がおかしいやつ)してたの見て軽く笑ってました
こっちのニャオハが使ってたのは新緑マジカルリーフとはいえ、そんな偶然じみたことある?

というわけで次回、今回の話のエピローグ的な感じですね。因みにネモによる蹂躙光景はカットします←
後、一応次回で1章の区切りにしようか悩んでますね…次回含めて後2~3話引っ張れそうな気もするけど、どうしようか…
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。