ポケモンSV二次エロ小説(タイトル仮) 作:火野荒シオンLv.X-ビリオン
以下の点にご注意してお読みしていただくと幸いです
・この話はゲーム本編にはないオリジナルストーリー回です(今回は導入に近い回)
・今回の話で野生のポケモンの死の描写が出ます(一番重要部分)
・今回メインで出てくるとあるポケモンがゲーム本編のネタバレ要素を含みます。また、オリジナルストーリーの設定が組み込まれております
・夢オチに近い描写あります
…以上の点を踏まえた上でお読みいただけると幸いです
次の日の朝、二人は早々に宿屋から出ると、アオイはイキリンコタクシーと呼ばれるものを呼び出し、それが来るのを待っていた
そのタクシーが来るのを待っている間、二人は何気ない会話を繰り広げる
「それじゃあまた明日の…早くて朝頃に戻ってくると思うから」
「分かった」
「あ、間違ってもその辺の女の子に襲いかかっちゃだめだからね」
「しないよそんなこと!?」
「ホントかなぁ…あ、タクシー来たみたい」
二人がそのような会話をしていると、少し離れた広い場所に、白い乗り物のようなものを運んでくるリーゼントをした鳥ポケモンたちが降り立つ姿が見えてくる
リーゼントの鳥―――イキリンコたちは乗り物を地面に下ろすと、休むようにその乗り物の屋根に乗り、それと同時にパイロットらしき人物が客を乗せるであろう個室の後ろにある運転席から降り立ち、客が来るのを待っていた
それを見たアオイは荷物を持つと、ハルトに行ってきますと言わんばかりの一言を告げ、タクシーの元へと向かっていた
「じゃあアカデミーで勉強してくるねー」
「いってらっしゃーい…」
彼に見送られたアオイはイキリンコタクシーの運転手に話しかけ、座席に案内される
そして座席に座ると同時に運転手も運転席に乗ると、イキリンコたちに飛び立つよう指示を送り、イキリンコたちが羽ばたきながら乗り物を運び出していた
ハルトは彼女を見送った後、どう行動しようかと考え始める
(うーん…明日のジムバトルに備えるとしても、どうしようかな…ジムのタイプは草タイプらしいから炎タイプと飛行タイプを鍛えたほうがいいと思うけど…ちょっとだけ先に進んでそこで鍛え…いや、出来たら新しい場所はアオイちゃんと一緒の方がいいよね…なら、南三番エリアでポケモン鍛えようかな…)
考えが纏まったのか、ハルトは一人うなずくと、南三番エリアに向かって歩きだしていた
〜〜〜
それから2時間ほど経過し、ハルトは南三番エリアでポケモンたちを鍛えていた
基本的には野生のポケモン相手にバトルを仕掛け、時折見かけるトレーナー相手に勝負を仕掛けるという形でポケモンを育てていた
「うーん…こう手当たり次第勝負を挑んだりしてると、ネモさんみたいなことしてるなぁ…あ、あれは…ノコッチってやつだ…まだ捕まえてないし、捕まえよう…逃げる前に近づいて…」
「シャ…シャーッ!?」
「!も、モンスターボール!!」
ハルトが辺りを散策していると、ノコッチと呼ばれる黄色いツチノコのようなポケモンを見つけ、逃げ出す前にボールを投げる
そしてボールはノコッチに命中すると、そのままボールに吸い込まれ…運よく捕まえられたのかカチッと音が鳴っていた
それを見たハルトは安堵のため息をつきながら、ノコッチのボールを手に取る
「あ、危なかった…逃げられるところだったよ…にしてもちょっと疲れたな…その辺で休もっと」
ハルトはそう呟くと、近くの小さな岩に座り込む
そこで軽く一息をつきながら、スマホロトムに搭載されている図鑑を見つめていた
「うーん…この辺は結構捕まえてはいるかなぁ…でも、図鑑情報だと、まだ見かけてないポケモンがいるみたいなんだよなぁ…出来る限り捕まえてないポケモンは捕まえたいけど…でも先にも進みたいし…ん、ふぁぁぁ……眠くなってきちゃった…でも、流石にここで寝るのは…ちょっと…」
ふと、眠気に襲われたのか、彼は大きく欠伸をし始める
最初はこのような場所で寝るのもどうかと考えるも、思った以上に眠気が強いのか、彼はその場でうとうとし始める
そしてそのまま彼は睡魔に耐えきれず、ゆっくりと昼寝を始めていた…
~~~
「………はっ!?い、いつの間にか寝てた…ど、どれぐらい寝てたんだろ…えと、時間は…」
―――ズズッ…
「…?今、なんか音が聞こえたような…」
それから少しして、思い切り眠りこけてたハルトは目を覚ますと、どれぐらい寝てたか確認しようと時間を確認しようとする
その際、彼の耳に何処からか謎の音が聞こえ、辺りを見回す
…しかし周囲にはポケモンはおろか人の姿すら見えず、彼はその場で首を傾げていた
「…何もいない…何の音だったんだろ…ていうか、ちょっと寝てる間にいつの間にか空が暗く…雨降るのかな…」
「―――ゴクゥ…」
「!今度はこっちから…ポケモンの鳴き声…?」
ハルトが首を傾げながら空を眺めていると、今度はポケモンの鳴き声が聞こえてくる
彼は鳴き声が聞こえた場所まで歩き、その鳴き声の元を探し始める
「こっちから聞こえた気が…あれ?こんなところに空洞が…」
ハルトが辺りを探していると、少し大きめの空洞を見つける
彼はそこまで近寄り、その空洞の中を見ると…その中には、緑色の丸っこいポケモンがぐったりとしていた
「…ゴクゥ……」
「このポケモンは確か…ゴクリンだっけ…前にアカデミーで連れている生徒がいたのを見たことあるけど…確かこのポケモンって…」
「!ゴクッ…」
「わわっ、気付かれ…」
―――ぐぎゅるるるる…
緑色のポケモン―――ゴクリンを見つけたハルトがゴクリンを見つめていると、彼に気付いたゴクリンが警戒心を向ける
それに対しハルトはすぐさまボールを構えようとするも、直後にゴクリンから腹の音が聞こえてくる
「ゴ…ゴクゥ…」
「…お腹、すいてるの…?ちょっと待ってて…」
ゴクリンが腹を空かせているのに気付いたハルトはそう告げると、バッグから何かを取り出す
…彼が取り出したものは『ポケモンフーズ』と書かれた、ポケモンたち用のご飯であり、彼はそれの蓋を開けながら、ゴクリンの目の前にいくつか落す
「アオイちゃんが一日いないから、手持ちのポケモンたち用のご飯として少し前に買ったやつだけど…はい、食べていいよ」
「…、…!ゴクッ…ゴクッ…!!」
「め、めちゃくちゃ食べてる…余程お腹すいてたのかな…。…まだ食べる?」
「ゴクッ!ゴクッ!!」
目の前に置かれたポケモンフーズを目にしたゴクリンはハルトを警戒したまま一口食べると、余程腹を空かせていたのもあってか、一気に食いつく
それを見たハルトは驚きながらもおかわりをゴクリンに与える
そして…一通り食べ終えたのか、ゴクリンは満足そうにしていた
「ゴクゥ…」
「満足したみたいでよかった」
「ゴクッ、ゴクリンッ!」
「?お礼を言ってるのかな。気にしなくていいよ」
どうやら礼を告げているのか、ゴクリンが彼に話しかけてくる
それを見たハルトは少しだけ照れくさい気持ちになりながらも、手を仰ぐように振っていた
「…今なら捕まえられるかな…いやでも、お腹すかせてたところを急に捕獲するのも…」
「―――カルッ!カルカルッ!」
「!」
突然背後からポケモンの鳴き声らしきものが聞こえ、ハルトは振り向く
…背後には騎士のような見た目の軽く燃え上がった見た目をしたポケモンがおり、更にその周りにはポケモンたちが彼を囲うように立ち尽くしていた
それを見たハルトは驚くと同時に、ポケモンたちが自身に向けてとてつもない敵意を向けていることに気付く
「わわっ、何時の間に…!?」
「カルカルッ!カルル!!」
「メェェェ…!」
「ヤ、ヤングゥゥゥ…!!」
(な、何…僕に対して凄い威圧を放っているんだけど…)
「カルルッ!」
「!わわっ!?」
ハルトが困惑していると、騎士のようなポケモンが彼に向けて火の粉を放つ
それを見た彼は慌てて避けると、今度は周りにいたポケモンたちが彼に向けて攻撃を放ちに襲い掛かって来ていた
…その攻撃はまるで『殺しに掛かる』かの如く猛攻が行われており、どれも容赦のない攻撃が彼に襲い掛かる
あまりにもの出来事にハルトは戸惑いながらポケモンたちを見ていると、攻撃に参加してない一部のポケモンたちが、ゴクリンの元へ駆け寄っている姿を見かける
「「メェェェ!!」」
「うわっ!?わっ!?ちょ、ちょっと待って、落ち着いて…」
「マック!!」
「ひっ…!?ポ、ポケモンたち…様子がおかしいし…まるでこ、殺そうとしに来てるんだけど…」
「ヤング!ヤング!!」
「チュウ…?」
「ゴ、ゴクッ…!」
「!もしかして、ゴクリンを守ろうと…でも、それにしたってこれは…わぁ!?」
ハルトは一瞬、このポケモンたちはゴクリンの仲間で、ゴクリンを守ろうとしているのではと考える
しかしそれにしては過剰防衛過ぎるのもあり、ハルトは必死に攻撃をかわしながら敵意がないことを伝える
「ま、待って!僕はそのゴクリンにご飯を上げてただけなん…わわっ!駄目だ、聞く耳を持ってくれない…!」
「カルカルッ!」
(!追い詰められちゃった…!)
「「「グルルル…」」」
「ひっ…」
やがて岩壁に追い詰められ、ハルトは逃げ場をなくしてしまう
その一方でポケモンたちは彼を仕留めようと攻撃の準備をしており、それを見た彼は小さく悲鳴を漏らす
「ゴクッ!!ゴクッ、ゴクリンッ!!」
「「「!」」」
「ゴーク!ゴクゴクッ!ゴクゥ!!」
「…カルル…」
すると先程のゴブリンが、彼を襲おうとしているポケモンたちに向かって叫ぶように鳴き声を出す
それに気付いたポケモンたちは一斉にゴクリンの方を向き、その一方でゴクリンは彼らを説得するかの如く鳴き声を出し、騎士のようなポケモンの方を見る
恐らく騎士のようなポケモンがリーダー格なのか、そのポケモンは困惑しながらハルトの方を見つめてくる
…その目はまるで何かを疑っているかのような目をしており、未だに警戒が解かれていないことにハルトは小さく呟く
「な、なんだかよく分かんないけど、警戒はまだ解けてないっぽい…えと、僕はそのゴブリンがお腹を空かせてたみたいだから、ご飯を与えたんだけど…もしかして友達か何か?えと、ごめんね…?」
「…」
「(す、すっごい睨んでいる…ここまでしてきたぐらいだし、ゲットはやめておこう…)…それにしても、君はいったい…」
「!」
「あ、ごめんごめん、ちょっと君の名前を知りたくて…あれ?」
ハルトはこれ以上敵対するのは危険だと判断し、ゴブリンのゲットを諦めることにする
それと同時に騎士のようなポケモンが気になり、彼はスマホロトムを呼び出す
それに対し騎士のようなポケモンは身構えるも、ハルトはそのポケモンを宥めながらスマホロトムを起動させ…何かに気付く
「な、なんか表示バグってる…スマホロトム、大丈夫?」
『ロトロト、ワタシニハモンダイアリマセン。デスガ、スマホヘノカンショウガイチジルシクフアンテイデス』
「圏外的なのかな…それとも故障…?ねぇ、普通に開けるアプリとかないの?」
『ロトロト、ゲンザイアンゼンニヒラケルアプリ、ナシデス。ヒライタシュンカン、アプリガタイリョウノエラーヲヒキオコストスイテイサレマス。モウシワケナイデス…』
「だ、大丈夫だよ…うーん…どんなポケモンか知りたかったけど…仕方ないか…」
ハルトがスマホロトムを起動した瞬間、スマホの画面の表示が全体的におかしくなっているのに気付く
それを見たハルトは困惑しながらスマホの中にいるロトムに直接話しかけるも、ロトム自体に異常はなく、スマホに何らかの問題があるのではと考える
しかし考えたところで問題は解決しないと判断したのか、彼は騎士のようなポケモンを調べることを諦め、そのまま別の場所に移動しようかと考えていた
「…それじゃあこれ以上襲われるのも困るし、僕は早々に立ち去ろうかな…」
「―――クェー……!!」
「「「!」」」
彼がその場から立ち去ろうとした瞬間、突然上空から鳴き声が聞こえてくる
彼を含めポケモンたちが上空を見ると…そこにはボロボロのイキリンコが、フラフラしながらポケモンたちの元へ落ちるように不時着していた
それを見たハルトは驚きながら駆け寄ろうとするも、そんな彼に対し騎士のようなポケモンが睨みつける
「!?凄い怪我してる…!い、今手当てを…」
「カルッ…!」
「!な、なんで邪魔を…」
「ク、クェ…クェェ…」
「カル…カルル…カルッ!!カルカルッ!!」
イキリンコは力無く何かを伝え、それを聞いた騎士のようなポケモンは周りのポケモンたちに向かって叫ぶ
するとどういうわけか、ポケモンたちは一斉に散らばり、隠れるようにその場から逃げ去り、ゴクリンも先程の穴に大慌てで隠れる
あまりにもの突然の出来事にハルトが戸惑っていると、イキリンコがだんだんと弱っているのに気付き、無理矢理にでも回復させようと騎士のようなポケモンとの間に割り込もうとする
「こ、今度は何が…!だ、大丈夫!?」
「!カルッ…」
「て、手当てしないと駄目だよ!!ちょっと待ってて…今すぐ傷薬を……何…この…赤いの……」
ハルトが傷薬をバッグから取り出そうとした瞬間、イキリンコの身体を見て思わず身体の動きを止めてしまう
…イキリンコの背中は、赤い液体のようなものがどくどくと流れており、それを見た彼は一瞬思考が停止する…
そして赤い液体について、脳が無理矢理思考を巡らせ始めていた
(赤い…液体……もしかして…血…?人の…?でも、このイキリンコから、流れてる……もしかして…イキリンコの…血、なの…?)
「…クェ……ェ………」
「!しっかりして!しっか、り……」
彼が思考を巡らせていると、イキリンコが弱々しい声を発する…
それに気付いたハルトは慌ててイキリンコに呼びかけるが…イキリンコの目から生気が消え、動かなくなっていた……
…本来ポケモンは弱ってしまうと体を小さくさせ、身を守るという特殊な習性を持つと言われている
…なのだが、このイキリンコはそう言った気配を見せず、ただ血を背中から垂れ流しながら、一切動かなくなっていた
そんなイキリンコを見て、騎士のポケモンは目を背けるように顔を逸らし、先程の空洞から顔を覗かせたゴクリンも、どこか悲しい表情をしており…そんなポケモンたちを見たハルトは、この事態にただ、困惑してた
「……えっ…なんで、動かなく…?ポケモンって…弱ったら、小さくなるんじゃ……こ、これじゃあ、まるで…」
『死んだみたい』、…彼が思わずそう、呟きそうになった瞬間だった
―――ズドォォォォォォン!!
「!?な、何の音…何、あの煙…それになんか…燃えてる…!?」
突然何処からか爆発するような音が聞こえ、ハルトは驚きながら辺りを見回すと、遠くで黒い煙のようなものが見えており、その煙の付近では、何かが燃えてるのか炎のようなものが見えていた
それを見たハルトは先程の件もあり動揺を隠せずにいるも、そんな彼に向けて突然ゴクリンが鳴き声を上げる
「ゴクッ!ゴクリンッ!!」
(!な、なんか、こっちに来いって…言ってる…?)
どうやらこの空洞の中に来るようにと言っているらしく、それを見たハルトと騎士のようなポケモンは急いでその空洞に入る
そして空洞に入ると同時に騎士のようなポケモンが、口元に手を近づけ、まるで喋るなと言わんばかりに彼の方を見ていた
(カルッ…)
(し、静かにして居ろってことかな…でも、今のはいったい…はっ!さっきのイキリンコは…)
ふと、先程のイキリンコの事を思い出し、ハルトは空洞から顔を覗かせる
地面には先程同様全く動かなくなった『イキリンコだったもの』が転がっており、それを見たハルトは一瞬回収しに行こうかと考える
(何が起きてるのかよく分かんないけど、流石にあそこに放置するのは…、…でも…あのイキリンコ…僕の考えが間違ってなかったら…もう…)
―――ズシン、ズシン、ズシン
(!何か…歩いてきてる…?)
彼がどうするべきか考えてくると、突然何かが歩いてきてるような地響きが聞こえてくる
それに気付いたハルトは顔を再度覗かせ、その足音が近づいてくるのをじっと見つめる…
そして…彼の視界の先には足音の主らしき存在が見えてくる…
―――ズシン、ズシン、ズシン…
「…なに、あれ…」
…彼の視界に映ったのは、全身がメタリックなボディに包まれた、緑色の機械のような物体であり、彼はその姿を見て、思わず絶句していた
その際緑色の物体を見たハルトはバンギラスと呼ばれるポケモンと酷似しているのに気付くものの、その傍らでゴクリンが怯えていることに気付く
(なんか、凄い機械的な…ポケモン、じゃ…ないよね…?でも、前に図書室で見た、バンギラスってポケモンに、とても似てる…あれは、いったい…)
(ゴ、ゴクッ…!)
(!ゴクリンが怯えてる…それにカルボウも…もしかして、あれに怯えて…!)
彼がゴクリンたちの様子に気付き、緑色の物体と何か関係があるのではと考えていると、彼は緑色の物体の方を見て目を見開く
…緑色の物体は先程の『イキリンコだったもの』の存在に気付いてないのか、ゆっくりとその足を上げる
そして…その足で『イキリンコだったもの』を、平然と踏みつけながら、その場をズシンと歩いていた
遠くからでも聞こえたのか、ハルトの耳にぐしゃりと潰れた音が聞こえ、それを見聞きしてしまったハルトは一瞬吐き気に襲われる
(~ッ!)
あまりにもの光景にハルトは何とか吐き気を抑えながら、緑の物体の方を再度見る
(さ、さっきのイキリンコを…平然と…潰し…うぐっ…吐き気が…抑えなきゃ…)
『…周囲に多数のポケモンの反応あり。3日前に取り逃した低個体たち、及び一部能力最大の高個体を持つカルボウと反応が一致』
(!?喋った…!!?いや、音声データ!?)
すると突然緑の物体から男性の声のような音声が発せられ、それを聞いたハルトは再度驚いた表情をする
あまりにもの異質な存在にハルトはひたすら戸惑っていると、再度緑の物体から音声のような声が発せられる
『了解、前回同様低個体ポケモンの殲滅、及び高個体のカルボウを捕獲、遂行します…』
(さ、さっきから何を言って…)
『……センサーに、【人間の反応】有り。機関の者たちとデータ不一致。恐らくレジスタンスと推測。高個体カルボウたちと共にいる模様』
「!!」
『了解、高個体カルボウを生かすよう加減しながら、対象の人間も抹殺します』
緑の物体からの音声を聞いたハルトは思わず驚きながらその場に身を潜め隠れる
(み、見つかった…!?いや、それよりも…抹殺…!!?に、逃げ…)
『対象発見、空洞に隠れている模様。高個体カルボウ捕獲のため、吹き飛ばす程度に、周囲の岩壁を破壊し炙り出します……ギラァァァァァァ……ス!!!』
「!!わあぁぁぁ!!?」
ハルトがその場から逃げ出そうと動くより先に、緑の物体にエネルギーのようなものが溜まっていってるのか、黄緑色の光を発し始める
そして…口から光線のような攻撃を、彼がいる場所に向けて放っていた
光線は空洞の付近に命中し、その場で軽い爆発が起きる
その余波にハルトとゴクリン、そして騎士のようなポケモンは勢い良く吹っ飛び、地面に転がり落ちていた
「い、たた…はっ!だ、大丈夫!?」
「ゴ、ゴクッ…」
「カルゥ…!」
ハルトは地面に打ち付けた痛みに耐えながら、ゴクリンたちに大丈夫かと話しかける
だが、そうしている間に緑の物体が彼の方にロックオンしているようで、ゆっくりとエネルギーを溜めながらズシンと歩み寄る
それを見た彼は悲鳴を漏らしながら、思わず後ずさりしていた
「ひっ…こっち、来て…」
『………?抹殺対象の人間の服装、アカデミーの旧世代制服と一部一致…』
「…えっ…?」
すると突然緑の物体が動きを止め攻撃を中断すると、ハルトの制服のデータを調べ始める
その際彼にとって不可解な言葉が次々出てくるも、動かずに何かを調べているようなのを察したハルトはゴクリンたちを抱えて逃げ出そうとしていた
『非一致部分、色と校章。それ以外100%一致。しかし歴代学籍番号識別データに該当なし。レジスタンスの変装だと思いますが、念のためデータを送ります』
(な、なんか、アカデミーの事について調べてる…?でも、校章が違うとか聞こえたけど…!ってそんなこと考えてる場合じゃない!急いで逃げないと…!)
ハルトはゴクリンを腕に抱えた後、何とか立ち上がっている騎士のようなポケモンに視線を送る
それに気付いた騎士のようなポケモンは怪訝な視線を送りながらも、彼と共に逃げ出そうとしていた
だが、それに気付いたのか緑色の物体が再び攻撃態勢を取ろうとしており、それを見たハルトたちは急いでその場から逃げ出そうとする
『!対象が逃走します、どうされますか』
「ま、まずい…逃げなきゃ…!」
『…了解、抹殺します』
緑の物体からそう聞こえると、口から針のようなものを勢いよく放つ
それを見たハルトたちは二手に分かれるように避けるも、狙いはハルトの方なのか、再びハルトに向けて針を飛ばしてくる
彼に向けて飛ばされた針は地面に深々と突き刺さり、それを見て恐怖心に蝕まれていく…
「ひっ…!」
「カルッ…!」
『高個体カルボウとの分断完了。このまま対象の人間を抹殺します』
(こ、このままじゃ、死んじゃ…)
彼が恐怖心に蝕まれているのも構わず、緑の物体は口らしき部分を開きながらエネルギーを溜め始める
どうやら先程の光線で彼を仕留めようとしているらしく、それを見たハルトは逃げようとするも、足がすくんでしまっていた
再び絶体絶命の窮地に陥り、思わず彼が目を瞑った…その瞬間だった
「―――ゴクゥ!!」
『!』
彼が抱かえていたゴクリンが、突然ハルトの腕から飛び出すと、口からヘドロのようなものを緑の物体に向けて放っていた
そしてそのヘドロは緑の物体の口らしき部分に命中し、それに対し緑の物体は攻撃を中止していた
『エラー。エラー。口の部位に〈ヘドロこうげき〉が命中、内部にヘドロが入りました。このまま〈はかいこうせん〉を放つと暴発する恐れあり。一度攻撃を中止します』
「ゴクッ…!」
「も、もしかして…助けてくれたの…?」
「ゴクリンッ!」
どうやらハルトを助けてくれたようで、ゴクリンは彼の方を見ながら頷く
そんな光景を騎士のようなポケモンが驚いた表情をするも、そうしている間に緑の物体が再び攻撃を始めようとする
だが…その標的はゴクリンへと変わっていた
『内部のヘドロ除去まで推定3分。完了までの間攻撃手段を〈ドラゴンクロー〉に変更、及びターゲット一時的に変更。妨害を行ったゴクリンを先に処理します』
「ゴクッ!?」
「まずい…!逃げよう!!君も早く!!」
「カルル…」
ハルトは急いでゴクリンを抱かえなおすと、騎士のようなポケモンと共にその場から逃げ出す
それに対し緑の物体は両腕にエネルギーを溜めると、爪の形を形成する
そしてそれらを構えながら、彼らを追いかけ始めていた
動き自体は遅いものの、相当な重さをしているのか走るたびに地響きが起こり、ハルトたちは時折その影響で足を取られてしまう
その結果思った以上にすぐに追いつかれてしまい、緑の物体は〈ドラゴンクロー〉と呼ばれる技を彼らに向けて振るっていた
「わぁぁ!?」
「カルゥ!?」
ハルトたちは間一髪攻撃をかわすも、攻撃の衝撃が強く、その場で吹っ飛ばされていた
その際彼はゴクリンを手放してしまい、ゴクリンは緑の物体の近くまで転がってしまう
それを見たハルトはゴクリンを助けようと急いで立ち上がろうとするも、その前に緑の物体が〈ドラゴンクロー〉をゴクリンに構えながらゴクリンの元へ歩み寄る
距離的に急いで駆け寄っても二人纏めて攻撃を食らう可能性もあり、ハルトはどうするべきか考える
「ゴ、ゴクッ…」
(こ、このままじゃ…ポケモンを出して…でも…少し前にバトルで消耗してるし…それに…)
彼はポケモンを繰り出してどうにかしようかと考えるも、先程のイキリンコの事を思い出してしまう
…緑の物体は恐らく、ハルトたちを『殺すつもり』で攻撃している…そんな相手に自身のポケモンがどんな目に遭うか…そう考えたハルトはポケモンたちを出して応戦するという選択肢が出来ずにいた
しかしそうしている間に緑の物体はゴクリンの目の前に立ち、今にも攻撃を振るおうとしていた
『まずは一体…!』
「ゴ、ゴクゥゥゥ……」
「(…一か八か…!)…お願いッ!!」
『!』
目の前で襲われそうになっているゴクリンを見て、ハルトは未使用のモンスターボールを構える
そして…それをゴクリンに向かって投げていた
攻撃を振るおうとしていた緑の物体はその光景を見て一瞬動きを鈍らせ…同時に彼が投げたボールはゴクリンに命中する
そしてゴクリンはボールの中に収納され…それと同時に地面に〈ドラゴンクロー〉が命中していた
先程同様攻撃の勢いでボールは上空に吹っ飛び、それを見たハルトは急いで立ち上がると、慌ててそれをキャッチする
そして…彼が手に持ったボールを見つめた瞬間、カチッと音が鳴っていた
「よ、よかった…助かってよかったよ…」
「カ、カ…」
「あ、その…大丈夫だよ…!ちゃんと無事だから…!!」
事実上のゲットだが、ボールに収納する性質を利用した救出が無事に成功し、ハルトは安堵の声を出す
その一方で突然ゴクリンが姿を消したのに驚いているのか、騎士のようなポケモンが動揺した表情をしており、それを見た彼が遠くから必死に宥める
…それと同時に緑の物体は、ハルトの方を見ながら何かを言い出し始める
『機関へ緊急報告。レジスタンスと思われし人間がモンスターボールを使用、処分対象のゴクリンを捕獲に成功。しかし、使用したボールのデータが読み取れません』
「ま、また何か…それよりも、さっきから機関とか、レジスタンスとか…いったいどういう…」
『ボールの識別コード、及びIDの読み込み不能。機関の製造したボールとも一致しません。至急指示を求めます』
「誰かと連絡を取っている…?あの機械みたいなのは一体…」
「カル!カル!!」
「!そうだった…逃げなきゃ…!!」
先程から聞こえてくる内容にハルトは思わず興味を示すも、直後に騎士のようなポケモンが彼に向かって叫ぶように鳴き声を出す
その声を聞き、ハルトはハッとするとその場から逃げ出そうとする…
―――ズズッ、ズズズッ…
(!また、何かの音が…)
『?機関に再度緊急報告、周囲に謎の高エネルギー反応あり』
(また何かやってるみたいだけど…この音に反応示している今なら…!)
それと同時だった…少し前に聞こえた謎の音が、ハルトの耳に入ってくる
同時に緑の物体は再び何処かに通信していると取れる音声を発しており、それを見た彼はより一層逃げれるチャンスが出来たと考え、急いでその場から離れようとする
だが…それに気付いた緑色の物体は、再度口にエネルギーを集め…それを彼らに向けて撃ち放っていた
『!対象が逃走します。ヘドロの除去完了、攻撃に移行…』
「!気付かれ…」
『〈はかいこうせん〉、発射します…ギラァァァァァ!!』
「ひっ…わぁぁぁぁぁぁぁ!?」
「カルゥゥゥゥゥ!?」
その光線は彼らより少し後ろの地面に命中し、その場で大爆発を起こす
ハルトと騎士のようなポケモンはその爆発の方に巻き込まれ、そのまま吹っ飛ばされていた
一方、攻撃を放った緑の物体はというと、攻撃を放った方向を見ながら何かの音声を流し続ける
『……報告、急遽捕獲対象に変更された人間、及び捕獲対象のカルボウの生体反応消失。…しかし、攻撃は地面に命中、及び爆発に巻き込まれたにしては、肉片らしきものは見当たらず、不可解な生体反応の消失となります。また、先程の謎の高エネルギーも同時に消失しました。…了解、それまでの間に周囲の低個体ポケモンを抹殺に移ります』
緑色の物体からそう音声が流れると、そのまま周囲の探索を始めていた
~~~
「うわぁぁぁぁぁぁぁあだっ!?いたた…ここ、は…」
一方【緑色の物体の攻撃に巻き込まれたはず】のハルトはというと、大きな叫び声をあげながら地面に思い切り激突していた
その際彼は頭を抑えつつ、辺りを見回す
…辺りは少し前に彼が居眠りをしていた場所であり、それを知ったハルトは夢を見てたんだと呟く
「な、なんだ…さっきのは夢だったんだ…怖かったぁ…あんな怖い夢を見るなんて…おしっこ漏らしてないよね…」
「―――カル…」
「?…!」
ハルトは安堵したように呟きながら、怖い夢を見たというのもあって漏らしてないかを確認する
…それと同時に、近くから鳴き声が聞こえ、それに気付いた彼はその方向を見ると……そこには夢で出会ったのと同じ騎士のようなポケモンが、倒れ伏せていた
幸い怪我ともいえるようなものはないようだが、ハルトは騎士のようなポケモンを見て驚く
「このポケモン…夢の中であった…えっと…図鑑…カルボウってポケモンだ…でも、なんでこんなところで倒れ…」
「…!カルルルッ…!!」
「!な、なんで警戒して…あれ、夢の中でも、確か僕を警戒して……?ボールが揺れて…あれ、このボールは…」
彼が倒れている騎士のようなポケモン―――カルボウに触れようとすると、それに気付いたカルボウが警戒心を剥き出しにしながら彼を睨んでくる
その光景に覚えのあるハルトが困惑していると、突然ハルトが所持しているボールが震え始める…
しかしそのボールはポケモンが入っているようだが、彼はそれに覚えがなく、そのボールに入っているポケモンを呼び出す
「と、とりあえず出て来て…!?」
「……ゴクッ?」
「!カルッ、カルカルッ!!」
「!ゴク!ゴクゥゥゥゥゥ!!!」
「え、なんで…だって君は…夢で捕まえたはずじゃ…」
そしてボールから出て来たのは…彼が夢で助けるためにゲットしたはずの、ゴクリンだった…
~~~
その夜、ハルトはボウルタウンの外にテントを張り、ポケモンたちをボールから出して遊ばせながら、アオイと連絡を取っていた
「アオイちゃん、そっちはどうだった…?」
『無事授業は受けれたし、特に何も酷い目にも合わなかったよー。いやー、ほんと、平和っていいね!!』
「あはは…凄いイキイキしている…」
『そういうハルトはどうだったの?』
「うん…それがね…」
ひとまず無事学園での一日を過ごせたのか、アオイからご機嫌な声が聞こえてくる一方で、ハルトは今日あった出来事について話す
それを聞いた彼女の反応はというと、寝ながらポケモンでも捕まえたのかと冗談交じりに告げていた
『……それ、寝ながらポケモンを捕まえてたってこと?』
「そんな器用なことできると思う?」
『そんなこと言われてもねぇ…でもその夢の内容を大人の人と話して、ついでに警察の人と一緒に調べても、その緑色の機械ってやつはいなかったんでしょ?』
「…うん…」
話を聞いたアオイの一言にハルトは力なく頷く
…あの後、実は夢ではなく本当にあった出来事なのではとハルトはゴクリンたちを見て思い、ボウルタウン前のポケモンセンターでそのことをジョーイたちに話していた
その事を聞いたジョーイたちが不思議そうに彼を見つつも、念のためにと警察を呼び、数十分だけだが緑色の物体を捜索してくれた
だが不思議なことに、夢の中で出会ったカルボウとゴクリンは彼と一緒に居たのにも関わらず、緑色の物体は見つからない…それどころか、緑色の物体が攻撃した場所らしきところは何処も破壊されておらず、最終的には『ハルトが夢を見てその内容に錯乱していた』という警察の判断で終わってしまっていた
「でも…本当に夢だとしたら、夢の中で僕が助けるために捕まえたゴクリンも、そのゴクリンの友達らしいカルボウも、ここにいるはずないし…ていうか、夢の中で捕まえてないカルボウが、いつの間にか僕の手持ちになっているゴクリンと普通に仲良さそうにしてたし…」
『そう言われてもねぇ…寝ぼけてボールを投げてたとか、途中で起きて捕まえたけど、その後に足滑らせて頭打ち付けたとかじゃない?』
「うーん…納得できない…」
あまりにもの納得できなさにハルトは唸るような声を上げるも、そんな彼を気にせず「そういえば」とアオイが尋ねてくる
『そういやハルト、さっきも言ってたけど、ゴクリン捕まえたんだよね?』
「う、うん…今ニャオハたちと遊んでる…後、カルボウも一応近くにいるよ」
『へぇー…今日たまたまジニア先生と話してたんだけど、その時すっごい大きな声で驚いてたんだよね…ゴクリンってそんなに珍しいの?連れ歩いてる生徒どっかで見かけた記憶あるんだけど』
「珍しい…ていうより、今のパルデア地方では野生だとほぼ全くいないんだって」
『ほぼ全く?』
アオイの言葉に対しハルトは説明するように答える
…パルデア地方には様々なポケモンが生息しているのだが、年々生息数が減少している特定のポケモンもいるらしく、中には【昔は生息してたが今では全くと言っていいほど見かけない】ポケモンも増えていると言われている
そのうちの一体にゴクリンも部類されているらしく、今のパルデア地方で野生のゴクリンはいるかいないかと言われているほどらしい…
それを聞いたアオイは軽く驚きながら、同時に担任のジニアが驚いてた理由に納得していた
『あー、だからジニア先生あんなに驚いてたんだ…ていうか、それってだいぶ凄くない?』
「ポケモンの生態調査してる人たちの間では、場合によっては図鑑の生息情報から消すこともあるって言われてるらしいからね…」
『まぁ誤情報を図鑑に載せるわけにはいけないもんね…でもどうするの?そのゴクリン、アンタが見た夢だと助けるためにって名目で捕まえちゃったんでしょ?』
「最初は一度逃がしたんだけど…お腹空いてたところにご飯をあげたからか、凄く懐かれちゃって…」
「ゴク?」
ハルトはそう告げながら、ニャオハたちと遊ぶゴクリンに視線を向ける
…彼らが襲われた場所を調べ終え、警察が帰った後、ハルトはボールからゴクリンを一度逃がしていた
…のだが、ゴクリンは彼に餌をもらった恩を返しきれないとでも言わんばかりに彼に懐いてしまったらしく、ハルトはカルボウに睨まれながらもゴクリンを再度ゲットし、仲間にしていた
『へぇー…ロマンチックな展開じゃん』
「僕としてはありがたいけど、同時に何とも言えないというか…」
『あれ、それじゃあカルボウってポケモンはどうしたの?さっき近くにいるって聞いたけど』
「そっちも一応捕まえた…というより、ゴクリンがどっかに行こうとするカルボウを必死に引き留めて、仕方なく僕についていく形になった…」
『棚から牡丹餅じゃんそれ』
「まぁそうなんだろうけど…でも、僕に対して敵対心を向け続けていて言う事聞くつもりじゃなさそうだし、それに…」
そう説明した後、ハルトはカルボウの方を見る
…カルボウは他のポケモンたちと混ざらず、ハルトがカルボウと出会った場所…それも恐らく夢の中で出会った場所であろう方角を、ただじっと見つめており、その表情は何処か思い詰めているようにも見えていた
(…あの夢だと、ゴクリンは助けられたけど、他のポケモンたちはどうなったのか分からないから、心配しているのかな…でも、夢のはずだから、あの出来事はないはずなのに…)
『?どしたの?』
「あ、いや…何も…とと、明日に備えてそろそろ寝ないと…」
『そういや明日ジムチャレンジするんだっけ。だったら私も寝よっと。それじゃあ明日戻ってくるから。おやすみー』
「うん、おやすみ」
明日のジムが控えているのもあってか、ハルトは早めに寝ようと考える
そしてアオイとの通話を終えると、ポケモンたちをボールに戻していた
「皆、寝るよー。…カルボウも、ボールに戻ろう?」
「…」
カルボウはハルトをチラリと見た後、再度同じ方角を見つめる
そしてゆっくりと瞳を閉じながら立ち上がると、ハルトの元まで歩み寄っていた
そんなカルボウをハルトはボールにしまうと、カルボウのボールを見つめながら静かに考える
(…あの時の光景、夢にしては、何もかもがリアルだった…それに、夢の中で出会ったゴクリンも、カルボウも…僕と一緒に居る…一体どういう事なんだろう…)
~~~
とある場所…そこでは、ハルトたちを襲っていた緑の物体が、複数の人間たちに囲まれていた
…その人間たちは軍服のようなものを着ており、そのうちの一人が緑の物体に話しかける
「おいおい、機関に送られた情報のガキをなんで攻撃したんだよ」
『申し訳ございません。機関に情報を送信してた間に逃走されそうになり、更に仕留めようと攻撃する直前までは抹殺対象であったため、間に合わずにこうげ』
―――ジュッ
緑の物体がその人間に説明し始めた…その瞬間、緑の物体の首元に、大きな穴が開く
その穴からは電気のようなものがバチバチとはじけており、そして…緑の物体の瞳は輝きを失い、動かなくなってしまった…
その一方で先程緑の物体と話していた人間の手には、銃のようなものを持っており、それを腰のホルダーに戻しながら、動かなくなった緑の物体をけたぐる
「チッ、使えねー奴だな…」
「ちょいちょい、隊長や副隊長たちに怒られるって!?」
「どうせ処分間違いなしだろうし、別の『テツノ』を配属させるだけだろうからいいんじゃね?それよりも、その破壊した『テツノイバラ』からメインデータ回収してくれって通達が来たから回収してくれ」
「しっかしレジスタンスっぽいガキがモンスターボールを使ってた上に、そのボールのIDが見つからないとかどういうことなんやろ」
「…うっし、報告のあった謎の高エネルギー反応の残留データ確認っと。一通り終わったら撤収しようぜー」
しかし、緑の物体―――テツノイバラと呼ばれたそれが動かなくなったのを見ても、誰も気にせずに何かのデータを取り始める
…その周囲にある、地面に血のようなものを流し、動かなかくなったポケモンたちすら、一切興味を持たずに……
オリジナルストーリーの導入で軽く飛ばしてしまってる件。そんな29話
いやネタバレとして注意書きで書いては置いてたんですけど…普通に純粋にポケモン好きの人に怒られそうなのが…
前回の話から一日経過し、アオイは朝早くからイキリンコタクシーでアカデミーに向かうことに
この際ネットで調べてイキリンコタクシーのデザイン見てたんですけど、パイロットの人これ外の座席に座るんかってなりましたね…怖くない?
そしてアオイに色々言われつつ、彼女を見送ったハルトは南三番エリアでポケモンを鍛えることになりました
まぁ二人で行動してるし先の道に行くのは失礼ではある
それから時間が経過し、ノコッチをゲットしたのを区切りにハルトは休むことに
その際眠気が来てしまったハルトはその場で思わず昼寝をしてしまいました…
そして…眠りこけてた晴人が目を覚ますと同時に、突然謎の音が聞こえます
ハルトはその音の元を探しますが、周囲には誰もいないしポケモンもいないのを把握します
辺りを確認したハルトは次に天候を確認し、雨が降るのかと確認していると、今度は何処からかポケモンの鳴き声らしきものが
その鳴き声の元を探すとそこには一匹のゴクリンが
アカデミーで生徒が連れているのをチラリと見たことがあるのか、その上であることを思い出すハルト
同時に彼の存在に気付いたゴクリンは警戒心剥き出しにしますが、お腹が空いていたのかお腹の音を大きく鳴らします
それに気付いたハルトは念には念をで買っておいたポケモンフーズを取り出します
…ここ数年のアニポケは飛び飛びでしか見てないけどポケモンフーズってまだ現役なんだろうか…
そしてポケモンフーズを警戒しながらも食べたゴクリンはお気に召したのかがつがつと食べ始め、おかわりも貰って満足した模様
そんなゴクリンを捕まえるべきかハルトが迷ってた瞬間、突然カルボウ含む野生のポケモン軍団に襲われます
しかもやけに殺気立っている…どころか問答無用で殺しに掛かることに気付いたハルトは驚きと困惑に包まれます
その傍らでゴクリンがそのポケモンたちと絡んでいるのを見て仲彼らは間だという事にも気づきますが、それでもポケモンたちの猛攻は止まらない始末
やがて追い詰められてしまったハルトはあまりにもの気迫に怖気ついてしまいます
…が、餌をもらった恩返しなのか、彼を庇うようにゴクリンが割り込み、リーダーポジションであるカルボウに説得を試みます
意外と聞き分けがいいのかゴクリンの話を聞いたであろうカルボウたちは警戒心を残しつつもハルトを襲うのをやめた模様、九死に一生を得ます
しかしここまで殺気立ってるのもあってか捕まえるのは得策ではないと判断し、ゴクリンのゲットを諦めるハルト
代わりにカルボウの事をまだ知らないのも会って図鑑を開こうとしますが…なんとスマホロトムの画面がバグりまくってました
しかも中のロトムは無事らしいものの、ロトム側で干渉しようとするとより酷いことになる可能性があるという不可思議な事態が起こります
結果的にこの段階では知ることが出来なかったハルトはがっかりしたものの、諦めてその場を立ち去ろうとします
…その瞬間、あまりにもボロボロのイキリンコが不時着するかのように彼の目の前に現れ、それを見たハルトは慌てて手当てしようと動きます
が、何故かその際カルボウたちに手を出すなと言わんばかりに止められ、その上イキリンコから何かを聞いたのかゴクリン含めた他のポケモンたちが一斉に隠れてしまいました
先程と打って変わって状況がおかしいことにハルトは違和感を覚えるものの、見捨ててはおけないとカルボウを退けて手当てを行おうとして……イキリンコから血のようなものが流れていることに気が付きます
公式の設定では弱ったポケモンは身を縮めることによって身を守るという習性があるのですが、イキリンコは何故かそれが行われずにただ血のようなものを垂れ流し…ハルトが困惑している間にその場で息を引き取ってしまいました
自身が知ってる知識とは全く別の現象が起きたことに対しハルトはイキリンコがまるで死んだみたいだと言おう押した瞬間、突然爆発音とともに黒い煙が彼の視界に入ります
目の前でイキリンコが死んだこともあり、ハルトは大困惑するものの、ゴクリンがこっちに来てと言わんばかりにハルトに向かって鳴き声を上げます
言われるがままにカルボウと共に隠れてたものの、動揺のあまりイキリンコの死体を置いてきてしまったハルトは一瞬回収するべきか迷ってしまいます
そうしていると突然足音が聞こえ、ハルトは隠れながら足音の方を見ると……そこにはバンギラスの姿をした機械のような鉄の物体が…
その姿を見てバンギラスっぽさを感じるものの、緑色の鉄の物体ことテツノイバラを見てゴクリンが怯えていることにハルトは気付きます
…その直後にイキリンコの死体がテツノイバラに無遠慮に踏み潰されてしまい、その光景を見たハルトに猛烈な吐き気が襲ってきます
それになんとか耐えていると、なんとテツノイバラから突然音声データのような声が発せられ、それを聞いたハルトは目を疑います
その際色々と気になることが聞こえますが、センサーでも積まれているのかハルトもテツノイバラに見つかることに
そして…抹殺という単語が聞こえると同時にテツノイバラの〈はかいこうせん〉を思い切り撃ち込まれ、その勢いでハルトとゴクリン、そしてカルボウは吹っ飛ばされてしまいました
ハルトはカルボウとゴクリンを気遣うものの、それすら気にせず次の攻撃の準備を行おうとするテツノイバラ
それを見たハルトは怯えた表情で後ずさりするものの、彼の姿を見たテツノイバラが何かに気付いたのか攻撃を中断し、ハルトが来ている制服を突然調べ始めました
その際色々気になる単語が彼の耳に入るものの、カルボウとゴクリン共々今のうちに逃げることに
しかしすぐさまテツノイバラに気付かれ〈ミサイルばり〉で容赦なく狙われることに
明らかに人を殺す前提の威力なのか地面に突き刺さった〈ミサイルばり〉を見て怯えるハルト…そんな彼を助けようとゴクリンがテツノイバラの口の部分にヘドロを浴びせました
その結果まさかの技を一つ封じるというファインプレーに。しかし妨害されたテツノイバラは標的をゴクリンに変更したのか〈ドラゴンクロー〉で攻撃してこようとします
因みにテツノイバラはポケ徹で調べたところ重さ303.0kgらしいです。なので結構地響きデカいと思います
そして間一髪攻撃を避けるも、その際抱きかかえてたゴクリンを手放してしまったハルト
何とか助けようとするも、少し前に戦闘を行っていたことと、イキリンコが目の前で死んだときのことを思い出し躊躇ってしまいます
そんな彼が唯一思いついた手段が『ゴクリンをモンスターボールに収納する』という事
不安点があったものの上手い具合に嚙み合ったのか、ゴクリンをボール内に収納からの〈ドラゴンクロー〉による衝撃でゴクリンは無事に救出…ついでに捕獲成功という形に
ハルト自身はあくまで一時的な回避として利用したのもありゲットするつもりまではなかったものの、その辺の不安が吹っ飛ぶくらいには安堵しました
その際動揺するカルボウを説得していると、ハルトの行動を見たテツノイバラが再び何処かに連絡を入れて一連の出来事を報告
テツノイバラが発する音声にハルトは一瞬興味を持つものの、再度逃走する機会が訪れ、もう一度逃走を図ります
が、その際またもや彼の耳に謎の音が聞こえ、それに気を取られてしまうことに
その結果再びテツノイバラにバレてしまい、そのまま〈はかいこうせん〉をぶっぱされ、盛大に巻き込まれてしまいました
その際テツノイバラは反応消失と発言、そのまま周囲を索敵し始めだし…
そして…テツノイバラに攻撃されたはずのハルトは、少し前に居眠りしていた場所におり、夢を見ていたと錯覚
その際先程の夢の出来事の影響で思わず漏らしてないか確認しようとすると…なんとすぐ近くにカルボウが
今度は図鑑を使えたのかカルボウの名前を知った後カルボウを触ろうとしますが、カルボウは警戒心剥き出しでハルトを睨んできます
しかしハルトはその光景を夢でも見ており、目の前のカルボウが夢で出会ったカルボウと同じことをしているのに気付き疑問を浮かべます
それと同時にボールが一つ揺れていることに気付いたハルトはそのボールからポケモンを出すと…なんとボールの中から出て来たのは、彼が助けたはずのゴクリンが…
そんな出来事は露知らず、夜中にアオイに連絡したところ無事学園生活を満喫できた模様。むしろアカデミーでも毎度の如くエロい目に遭わされたらアオイは泣いていい。ついでにクラベルも泣いていい
無事平和に過ごせたアオイに対しハルトは今日あった出来事を話します
しかしあの後『これは夢ではなく現実で起きた出来事なのでは』と考え警察に頼んで調べてもらったものの、テツノイバラの姿もテツノイバラが辺りを破壊した形跡も全くなかったとのこと
当然アオイも寝惚けていたのではと言われる始末でハルトは全く納得できない模様
そんなハルトをさておいた上でアオイはゴクリンを捕まえたことに対しアカデミーで一緒に話してたジニア先生がめちゃくちゃ驚いてたと報告…何やってるんですかジニア先生
それに対しハルトはゴクリンが実は野生ではほぼ全く見かけないレアポケと告げます
ここでこの作品をここまで読んでいる原作プレイ済みの人は「何言ってるんだこいつ」と思っているでしょうが、初期の頃にこの作品はスカーレットの世界線ベースで書いてると自分は明言しました
そしてゴクリンはゲームだとバイオレットでは普通に出現しますが、スカーレットではゲームのシステムにある特定の事をしないと野生で出てきません。見かけるとしてもトレーナーが使役している時ぐらいです。後夜のアカデミーのエントランス
なのでその辺を設定にして組み込んだ形で、この作品でのゴクリンなどといった【野生だとバイオレットでしか見かけないポケモン】はめちゃくちゃレアなポケモン扱いになってます
その事を聞いたアオイはジニア先生の発狂っぷりに納得しつつ、ハルトにそのゴクリンはどうするのかを尋ねたところ、一度逃がしたもののハルトに懐いてしまったのかまた捕まえて手持ちに加えた模様
ついでにゴクリンがねだったのもあってカルボウもゲットする形になりました。が、言う事までは聞くつもりはない模様
そんなロマンチックな捕まえ方と棚から牡丹餅レベルの捕まえ方をしたものの、夢であるはずの出来事を思い出し彼らの仲間だったであろうポケモンたちの事をハルトは気に掛けます
そして明日のジム戦に備え二人とも寝ることになり、何かを思うカルボウをボールにしまうと、今日の出来事に対し考えたところでハルトは一日を終えます
…そして夢の中の出来事であるはずの、テツノイバラが暴れた場所ではというと…何者かがテツノイバラに情報を聞いた後、まるでゴミを処分するかの如くテツノイバラを破壊してしまいました…
しかしそのことを全く悪そびれず、他の者たちと共に何かを調べている模様…その周囲に転がってるポケモンたちの死体すら全く気にせずに……
…といったところで次回に続きます
書いておいてなんですけど、よくこんな話書いたなと自分でも思いますね…純粋なポケモン好きの人が見たら多分ブチ切れそうではある
しかし今後も今回の話をベースにしたオリジナルストーリーの部分を入れるつもりなので、ちょくちょくポケモンが死ぬことがあります
逆に言うとそのオリジナルストーリー回以外ではポケモンは死なないのでそこは安心してください。あっても図鑑説明通りの設定やるか寿命関係だと思うけど今のところその辺の予定がないので
…ていうか予定だと、人もそこそこ死ぬ予定なんだよなぁ…レジスタンスって単語出しちゃったのもあるし…
この作品がレジェンズアルセウスだった場合は多分合法的に人死にポケ死に書くこともできるとは思う。何なら自分がレジェアルの小説書く場合主人公女の子にして邪神(アルセウス)の手によってどんなにぐっちゃぐちゃにされても無理矢理生き返る設定で書いてた←
いやだって、あの作品の主人公なんであの時代の容赦ないポケモンたちの攻撃を食らったり高いところから落ちても五体満足でいられるんだよって思いません…?ゲーム上の仕様とか言ってはいけない
後、多分今回の話で察したと思う人いると思うけど、バイオレット限定のポケモンはこんな感じでちょくちょくオリジナルストーリー関連でゲットするパターンになります。一応例外は何体か出しますが
そうでもしないとバイオレット世界線のテツノ軍団を出すタイミングが…
さて、後書きがいつもよりだいぶ長くなってしまいましたが…いやホントに長いな…
そういうわけで次回、いよいよハルト二度目のジム戦!相手はアニメに出演したコルサ!!
なお、次回の話は書き終わったのが5月28日頃なのでこの作品のコルサのウソッキーは挑発も身代わりも覚えてないです←