※この作品はR-18です。

ポケモンSV二次エロ小説(タイトル仮)   作:火野荒シオンLv.X-ビリオン

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どうも、ここ最近さらに執筆意欲がなくなってる+書いても思うように筆が進まない火野荒シオンです←
いやぁ、なんか書いても「んー、いや、これは…こうしたらいいかな…いやでもこうすると面倒臭いか?…んー…?」って感じになってしまってそのせいで書いても思うように進まないんですよね…
とまぁそんな執筆事情はさておき、今回はタイトルに有るようにペパールート回です


89話 大空のヌシ

次の日の昼…ハッコウシティからセルクルタウンに戻ったハルトたちは一日をセルクルタウンの近くで終えた後、野生のポケモンとバトルしたこと以外特に何事もなく、西一番エリアのポケモンセンターまで辿り着いていた

 

「はい、ポケモンたちは元気になりましたよー」

「ありがとうございまーす。…さて、ポケモンたちも回復したし、もうちょっと先に進もっか」

「そうだね」

 

ポケモンたちを回復させた二人はそう話し合うと、そのまま先へと進んでいく

…暫く進むと、辺り一面には風力発電用として運用されているのであろう風車が並び立っており、間近で見てその迫力に二人は軽く圧巻されていた

 

「にしても凄いねーここ。風車がいっぱい…」

「風力発電にでも使われているのかなぁ…。…あれ、アオイちゃん、あそこにいる人…」

 

するとハルトが誰かを見つけたのか、奥の方を指差す

…彼らの視線の先にはペパーが立っており、その場でスカーレットブックとメモ帳をにらめっこするかのごとく交互に見比べている…

彼の存在に気づいた二人は頷くと、彼に話しかけることにしていた

 

「おーい!ペパーさーん!!」

「!ハルトにアオイ!」

 

声を掛けられたペパーは二人を見て軽く驚きながらも、笑顔になりながら二人の元へ駆け寄る

そして三人はその場で合流すると、ペパーが潜鋼のヌシの時以来であることを口にしていた

 

「二人共、潜鋼のヌシ以来だな!あのときはみっともねぇ姿を見せて悪かったな」

「こんなところで何してるの?」

「何って…ここの近くにいるらしい大空(たいくう)のヌシを探してたんだよ。そういう二人は今回もオレの手伝いちゃんをしに…来たわけじゃないんだよな?その口ぶり的に」

 

どうやら彼がここにいた理由は、付近にヌシポケモンがいるとのことで、ヌシポケモンを一人で探していたらしい…

その言葉を聞いた二人はヌシが進行方向にいるのは覚えていたものの思ってたより近くだったとは思っていなかったらしく、どれぐらい情報が集まっているのかをペパーに尋ねていた

 

「一応ペパーさんの手伝いもするつもりではいたけど、この近くなんだっけ」

「…確かにこの辺ってマッピングしてもらってるね。てことはこの辺でヌシの情報があるんですか?」

「あぁ。実は…」

「―――落石だー!!」

 

しかしペパーが集めた情報を話そうとしたその瞬間だった…

突然何処かで落石が起きたらしく、その事を呼びかける声が三人の耳に入る

何が起きたのか時になった三人は声が聞こえた方角へと向かうと…登山用の衣装を着た数人の大人たちが困ったように山を見ている姿が映る

そして…彼らの視線の先には、大きな岩の塊が何処からか降り注ぐように落ちてきており、それを見たハルトとアオイは驚いた表情でその光景を見つめていた

 

「うわっ、めっちゃでっかい岩が落ちてきてる…!?」

「しかも凄い数…落石ってこんなに酷いものなの…!?」

「…ん?アカデミーの学生か?この先の山は見ての通り、落石が起きて危険だから早く離れた方がいい」

「クソッ、ここ最近は起きねぇなと思ってたらこれかよ…」

「…えっ?あの落石、頻繁に起こっているの?」

 

大人たちの一人の言葉にアオイは疑問を持ち、落石について尋ねる

…どうやら具体的な時期は不明だが、ここ数ヶ月ほど前から山の方で落石が相次いで起こり始めたらしい…

しかも不思議なことに、その落石はかなり不規則であるらしく、ほぼ毎日起こることもあれば長い間起きないとのこと

 

「ある時は数日立て続けて起きて、かと思ったら一ヶ月近く音沙汰なし…かと思えばまた数日ほど立て続けに…って言ったぐらいには頻繁に落石が起こるんだよ」

「原因は分からないんです?」

「リーグの連中に定期的に調べてもらってるが、さっぱりらしい…」

「なんならリークの人たちが調べに来ても、その時だけピタリと止むのよね…特に空から調べようとしたら止まるらしくて…」

「ポケモンの仕業なんじゃないかって検討してるらしいけど、あれほどの大きさの落石を起こせるポケモンなんていなくて…」

「お陰で山にピクニックしに行くこともできねぇのよ」

 

どうやらリーグ運営の方でも調査を行おうとしているようだが、何故かリーグの者たちが調べようとすると落石が止まるせいで調査が思うように進んでいないとのこと

そのせいで山に登ることも出来ない…それどころか麓まで被害が出ることもあるせいで、大人たちも困っている模様…

その話をし終えた大人たちは今回も無理かと言わんばかりに諦めてその場を立ち去っていき、その場に残された三人は山の方を見る

 

「…こんな感じで聞く限りだとちょくちょく謎の落石が起きてるらしいんだが…」

「…もしかして、ヌシが関わってる、とか?」

「もしかしたらだけどな。だが、調べて見る勝ちはあると思うぜ」

 

どうやらペパーも落石のこと自体は話に聞いていたようで、その原因が先程の大人たちとの会話にあったポケモンが原因なのではないか…そして落石を起こしているポケモンがヌシなのではないかと考えることを告げる

…大人たちの話が本当であれば、不規則な落石はポケモンの技などによるものであるならば納得いくことであり、その上落ちてくる岩の大きさを考えると、ヌシポケモンなら容易と考えられる

ペパーの言葉に二人もその線で考えることにし、アオイは周囲の地域に生息するポケモンを調べ始める

 

「…ざっと岩タイプのポケモン調べてみたけど、図鑑だとこの辺にはイワンコとコジオしかいないわね…」

「他のポケモンで岩技を使うポケモンは?」

「えーと…うっわ、結構でてきた…でも見る感じどのポケモンもわざマシンで…あ、もしかしてこいつじゃない?」

 

ヌシと思えしポケモンを検討していると、アオイがとあるポケモンの情報を見つけ二人に見せる

…そのポケモンはオトシドリという名前の白黒のコウノトリのようなポケモンで、アオイは図鑑に載ってる情報を読み上げる

 

「オトシドリ…『胸の羽毛と抜け落ちた羽根で作った袋に物を入れて、高いところから落として遊ぶ。また、大きな音のするものを落として喜ぶ習性がある』…何この存在するだけで迷惑すぎるポケモン…」

「確かに岩技を覚えるみたいだけど…でもなんでこのポケモン?」

「ペパーさん、ここの近くのヌシの呼称はなんだっけ?」

「あ?ここの近くにいるらしいのは大空のヌシ……大空……そういうことか!!」

 

アオイに言われ、ペパーは大声を上げながらオトシドリがヌシである根拠を理解し、ハルトもそれに思わず納得する

…恐らく何処かでヌシの姿を見たものがそう呼んでいたのであろう…その為にヌシの由来がヒントへと繋がり、三人はオトシドリがヌシポケモンである可能性を一気に強めていた

 

「となるとヌシポケモンは恐らくオトシドリで、そいつがデケェ岩を落としてるということに…だとしたら不定期に落石が止むのも納得できるぜ」

「でもどうするんです?リーグの人たちが調べようとするとピタリと止めるらしいですけど…」

「空から調べようにも無理らしいし…」

「「「んー…」」」

 

しかしヌシの検討を付けれたものの、どうやって接触するかという問題に当たり、三人はどうするべきかと考え始める

 

「…いっその事正面突破で、あの落石の中をライドポケモンで突っ込んでみるか?もしかしたら気づかれる前に山を登りきれるかもしれねぇし」

「それ、危険すぎない?ていうかペパーさん、ライドポケモンは…」

「まだ借りれそうなのがいねぇ!!」

「えぇ…流石に私は嫌なんだけど。あの落石の中に突っ込むの…」

「んー…そもそもモトトカゲでもあの落石地帯を超えられるのかなぁ…」

「落ちてくる速度次第だけども、モトトカゲでも無理となるとどうしようにも…、…」

「…」

 

ペパーの意見に対し、ハルトがモトトカゲで落石を突っ切ることが出来るのかという疑問を抱く

…しかし彼の疑問を聞いたアオイとペパーは何を思い浮かんだのか、突如としてハルトの方をまじまじと見つめてくる

その視線に気付いたハルトは嫌な予感を抱くも…二人は彼の言葉を聞き入れずに淡々と話し合っていた

 

「…あの、二人揃ってなんで僕を…」

「…アオイ、やっぱ危険だと思うか?」

「でもコライドンなら突破できるんじゃない?危険だけど」

「ねぇ僕まだ何も言ってないんだけど!?」

 

 

 

 

~~~

 

 

 

それから少しして…落石した岩がギリギリ転がって届かない場所にまで三人は近づいていた

…のだが、その中でハルトが一人だけコライドンに既に搭乗しており、彼はがっくりと項垂れていた

 

「うぅ…なんでこんな目に…」

「すまんハルト!後でたらふくサンドウィッチを食わせてやるからさ!!」

「ハルトー。気をつけてねー」

 

どうやらコライドンの身体能力ならば落石地帯を突破できると考えたらしく、アオイとペパーはハルトに向かって頼る様に声援を送る

そんな二人にハルトは不満を覚えるも、やってみる価値はあるのは確かではあるためか、渋々と突撃する準備に入っていた

 

「コライドン、頼んだよ…!」

「アギャス!!」

 

そして…コライドンに声を掛けると、コライドンは元気よく返事をしながら、山の方へ向かって走り出す

…山を登ると、大きな岩が辺り一面から降り注ぐように落ちてきており、コライドンはそれらを軽い身のこなしで避けながら進んでいく…

その機動力の高さと早さにハルトはというと、コライドンの力は今までより明らかに上がっていることを実感するかの如く呟いていた

 

「ギャッス!アギャッス!!」

「うわっ!?あ、あまりスピード出して走らせたことなかったけど、ここまで速くなってるんだ…」

 

コライドンの力を改めて実感しつつ、そのまま山を登り続けていく…

すると上空を見ていたハルトは、一匹の鳥のポケモンが飛びながら袋のようなものから岩を落としている姿を見つける

…そのポケモンはオトシドリで間違いなく、その上で遠くから見ても図鑑で見た姿よりも大きい体格をしており、ペパーの推測が当たっていたことを再認識していた

 

「いた!オトシドリだ!!(しかも図鑑に載ってた情報より明らかに大きい…!)」

「ストッ…?」

「カイデン!とりあえずオトシドリを逃さないように地上まで誘導して!!」

 

すると彼の声が届いたのかオトシドリは彼の存在に気付き、彼の方をゆっくりと見る

そんなオトシドリに対しハルトは逃げる可能性を考慮したのか、カイデンを繰り出すと同時にオトシドリを誘導させるよう指示を出す

ボールから出るや否や、カイデンはオトシドリに向かって飛び掛かる様に攻撃を行い、攻撃をされたオトシドリは岩を落とすのをやめてカイデンに攻撃を行おうとする

 

「ピィ!ピィーッ!!」

「ストォォォック!!」

「攻撃が来る!避けて!!」

 

攻撃が来るのを確認したハルトはカイデンに避けるように指示し、カイデンは言われるがままに攻撃を回避する

そのまま暫く空中で攻撃を仕掛けながら山の頂上へと誘導していき、ある程度の距離になったところでハルトは〈スパーク〉を指示していた

 

「そのまま〈スパーク〉で地上に叩き落として!!」

「ピィィィーーッ!!」

「ストッ!?ストォォォォック!?」

 

飛行タイプを持つオトシドリはカイデンの〈スパーク〉をもろに受け、そのまま地上へと落ちてゆくと、凄まじい轟音を響かせながら地面へと叩きつけられていた

それを見たハルトはコライドンから降りながら、そのままバトルを続けようと構える

 

「よし、地上まで落とせた!」

「ストォ…!ストッ!!」

―――ガツン!!

「!」

 

…その瞬間、攻撃をされて激怒したのか、オトシドリが近くの岩盤に向かって攻撃を行う

攻撃を受けた岩盤はその場で崩れ落ちるのだが、砕かれた場所は空洞に繋がっており、それを見たハルトはまさかと呟く

…その予想は当たったのか、オトシドリは空洞に向かって顔を突っ込むと、そのまま中を漁りだし…恐らくその中にあるのであろうスパイスを食したオトシドリは、力強い咆哮を放ちながら体からエネルギーを放出していた

 

「ストォォォォック!!」

「ス、スパイス食べてパワーアップした…!」

「―――ハルトー!」

 

パワーアップしたオトシドリを見てハルトは思わず狼狽えるも、直後にアオイの声が聞こえ、彼は振り向く

どうやら早い段階で山に登ってきていたらしく、丁度いいタイミングでアオイとペパーが彼の元まで辿り着いていた

 

「案外早く追い付けたぜ…!んで、あれがヌシか…」

「落石起してたの、やっぱりオトシドリだったんだ…」

「たった今スパイスを食べてパワーアップしたから、二人とも気を付けて…!」

 

ハルトは二人に向かってスパイスを食べてあることを伝え、その言葉を聞いた二人は急いで戦闘体勢を取る

それと同時にオトシドリは何処からともなく岩を呼び出すと、それを自身の袋のようなものに敷き詰める

そして…敷き詰めた岩を勢いよく袋から放り出すようにばら撒き、三人はそれを見て慌てて避けていた

 

「ストォォォォック!!」

「うおっ、あぶねぇ!?…あんな感じで岩を落としてたのか…そんなあぶねぇやつにはしょっぱい敗北召し上がらせてやるぜ!行け!コジオ!!」

「お願い、パチリス!!」

 

なんとかオトシドリの攻撃を避け、アオイとペパーもオトシドリに弱点を突けるポケモンを繰り出す

そのままオトシドリに対し三人がかりで攻撃を始めており、連携を取りながら少しずつオトシドリにダメージを与えていく…

 

「そこだっ!〈うちおとす〉!!」

「ジオジオッ!!」

「ストッ!?ストォォォォォック!?」

―――ズドォォォン

「よし、撃ち落とせた!!」

「一気に畳み掛けるわよ!!パチリス!〈ほっぺすりすり〉で麻痺にさせて!!」

「ぱっちぇ!ぱっちぇぱっちぇ!」

「ストトトトトト!?」

 

すると隙を突くようにペパーのコジオが出した攻撃がオトシドリの翼に命中し、オトシドリは再び地面に落ちていく

そんなオトシドリにアオイは追撃でパチリスに指示を行い、パチリスは電気を帯びた頬を擦りつける

しかしオトシドリにとってはそれすらもかなりのダメージらしく、同時に麻痺を引き起こしたのか苦しそうな表情をしており、思うように動けなくなる…

 

「ス…ト…」

「カイデン!〈スパーク〉でトドメ!!」

「ピィィィィィィィ!!」

「ストッ…ストォォォォォォォック!!?」

 

そんなオトシドリに向かってハルトはトドメの一撃を指示し…カイデンのスパークがオトシドリに再び命中し、オトシドリは悲鳴に近い鳴き声を発していた

そのままオトシドリは大きくよろめきながら三人を見つめた後、これ以上は無理だと判断したのか死に物狂いのような動きでその場から逃げるように飛び立ってしまう

 

「あ、逃げていく」

「てことは俺たちの勝ちだな!やったぜ!!」

「これで暫くはこの山に落石することはない、かな…」

「とりあえず二人共…特にハルトはお疲れちゃんだぜ!!」

「登るとき内心すっごい怖かったんですからね…?」

 

戦意を完全に喪失したのを確認した三人は無事にオトシドリを追い払えたのを喜ぶ

特にハルトに関しては落石地帯を突破する時点で相当気力を消費していたらしく、何処か疲れた表情をしていた

そんな彼に対しアオイとペパーは苦笑いをしつつ、ペパーが空洞の前に立つ

 

「さて、今回もさっさと中に入って、スパイスを見つけようぜ」

 

ペパーがそう告げながら一足先に空洞へと入っていき、それに続くように二人も空洞へと入っていった…

 

 

 

~~~

 

 

 

それから三人は足元に気を付けながら、暫く進んでいく…

 

「結構進んだけど見つからないね…」

「だが確実に近づいているはず…!あれだ!!」

 

するとペパーがスパイスを発見したのか、そのまま奥へと進んでいく…

そして…最奥らしき場所に到達し、その奥には緑色の光を放つ秘伝スパイスが生えていた

 

「…間違いねぇ。秘伝スパイスの一つのにがスパイスだ。血行促進に効いて血の巡りをよくしてくれるってある。他にも体をポカポカ温めて免疫力もアップさせるって書いてある」

「てことはそれをマフィティフに食べさせたら…」

「血の巡りがよくなってより元気になるんじゃ…」

「その可能性は十分にありだな!コイツをマフィティフに食わせて、もっと元気にしてやるぜ!!てなわけで、早速サンドウィッチづくりだ!!」

 

秘伝スパイス〈にがスパイス〉を入手した三人は、恒例となったサンドウィッチを作ることにする

そして…サンドウィッチを作り終え、ペパーは二人にサンドウィッチを渡していた

 

「へいお待ちどうさん!毎度お馴染み、ペパー風サンドだ!!おまけの…」

「ハルト、これいる?」

「いやいや、僕ももう貰ってるんだから、アオイちゃん、貰ってあげなよ…」

「いやだって…私欲しいわけじゃないし…」

「…相変わらずヌシバッチイヤイヤちゃんで泣けるぜ…!!」

 

そんな他愛もない会話をしつつ、三人は早速サンドウィッチを食し始める…

にがスパイスという名称がつけられるに値するぐらいの苦みにペパーは深く味わいながら食する一方、アオイはというと精液の苦みに比べればかなりマシだという感想を心の中で抱いていた

 

「んぐっ!?す、すっげぇ苦い…けど…この苦み、癖になる…!」

(…苦いんだけど…なんか、精液口にしたときとかよりだいぶマシに思えてしまう…)

「?どうしたのアオイちゃん」

「ん…いや、とある味に比べたら幾分かマシだなぁって…」

(表情的にろくでもないものと比べてそう…)

 

彼女の表情に気付いたハルトはアオイが比較しているのがろくでもないものであると雰囲気で悟ったのか、それ以上何も言わなくなる

するとサンドウィッチを嗅ぎつけたのかコライドンがボールから飛び出し、ハルトに向かって食べたいと言わんばかりに鳴き声を発していた

 

「ギャッス!!」

「あ、コライドン。コライドンも食べたいの?」

「アギャッス!!」

「…今回もソイツの分は用意しといたぞ…一応、今回の立役者だったしな…」

「相変わらずツンデレだねぇ…ってなんでそんな睨むの…」

 

どうやら今回もコライドン用のサンドウィッチを用意していたらしく、ペパーは恥ずかしそうな表情をしながらハルトにサンドウィッチを手渡す

同時にマフィティフにも食べさせてやろうと考えたのか、彼はボールからマフィティフを呼び出し、サンドウィッチをちぎって渡していた

 

「とと、マフィティフにもやらねぇとな。出て来い」

「…」

「ほら、サンドウィッチだ。今回のは苦いから気を付けて、ゆっくり食べろよ…」

 

ペパーがマフィティフの食事を優しげな眼でじっと見つめる…

そんな彼を二人はしんみりと見つめていると、サンドウィッチを食し終えたコライドンが突然咆哮を上げていた

 

「アギャアーッス!」

「…もしかしてまたパワーアップした…?」

「んー…今回何処がパワーアップしたんだろ…」

「首元のタイヤみたいなやつ…喉袋か?なんかこれが前より硬そうに見えるが…」

「確かにそうですね…ってあれ、前までこんな膜みたいなのあったっけ…」

 

どうやら今回もパワーアップしたようだが、ハルトやペパーでもいまいち確証を持てないのか何処がパワーアップしたのか分からないという口ぶりをする

そんな彼らに対しアオイは「そのうち分かるんじゃない」と呟き、ペパーはペパーでコライドンのパワーアップの方向性に不可解さを軽く抱いていた

 

「にしてもコイツのお陰でスパイスに効能があるのは分かるんだが…コイツも妙な方向で元気になっていってるな…あ、そういや元気になるで思い出したんだが…」

「?何を思い出したの?」

「えーと…あ、このページだ。ほら、スパイスの近くには必ずと言っていいほどヌシがいるだろ?アイツらがデカい理由が、このスパイスに含まれる成分が影響してるっぽいんだとさ。もしかしたらこの洞窟とかは、あいつらにとってスパイスや食い物の保存庫なんだろうな。んで、あの体を維持するために定期的にスパイス食べまくってるとか…」

「へぇー…あれ、てことはこのまま食べさせていったら、コライドンもマフィティフもどんどん大きく…?」

「この本を見る限り、かなりの量を食べた結果そうなった可能性があるって書いてあるし、流石にアイツらと違って少量しか食べてないから大丈夫だろ…多分」

 

ふとペパーが思い出した話を聞いたハルトは中々に物騒なことを告げるも、流石にそう言ったことはないだろうとペパーは説得力のない言葉で答える

それを聞き「流石にないですよねぇ」とハルトも呟きながらアオイの方を見ると…彼女は何故か考えるように黙り込んだまま、自身のとある場所を見つめていた

 

「…」

「どうしたのアオイちゃん」

「あ、いや…あのポケモンたちがスパイス食べ続けた結果大きくなったってことは、私たち人間も食べ続けてたら大きくなるのかなって…特に一部分とか…」

 

…彼女の視線の先…それは彼女自身の胸であり、ポケモンたちも大きくなったという事は自分たちも大きく(特に一部が)なるのではとポツリと呟く

それを聞いたハルトはというと、何処か同情した眼差しで彼女を見つめ、ペパーも気まずそうにしながら言葉を選んでいた

 

「…アオイちゃん…」

「ア、アオイ…お前そんなこと言うキャラちゃんだったのか…」

「まだ何処の部分とか言ってないでしょ!?」

((む、胸を見ながら言ってる時点で説得力が…))

 

三人がそんな会話をしていると、食事を終えたのかマフィティフがそのまま口を動かさなくなる…

それに気付いたペパーがマフィティフに話しかけようとゆっくりと近づく

 

「…」

「お、マフィティフ、喰い終わったか?」

「―――…バゥ…」

「「「!」」」

 

…その瞬間、マフィティフから力なく声が発せられ、それを聞いた三人は驚きながら確認し始める

 

「えっ、いや、今…マフィティフ、声…!?」

「さっきまで、鳴き声、発してなかったよね…?」

「う、うん…でも、今間違いなく…マフィティフから声が…」

「…バゥフ…」

「!空耳じゃ…ない…!!」

 

その声は紛れもなくマフィティフから放たれたもので、ペパーは急いでマフィティフの元へ駆け寄る

そして…間違いなくマフィティフの口が動きながら、声が発せられていることを知った彼は、思わず涙を流していた…

 

「マフィティフ…お前ぇぇぇ…久しぶりに…ぐすっ…声…聞けて…うぅ…!」

「…バゥ…」

 

そんな彼に対しマフィティフはか弱くも何処か優しく鳴き声を発しており、その鳴き声を聞いたペパーは更に涙を流しながら泣き続ける…

そうして暫く泣き終えた彼はというと、彼に釣られて軽く涙を流していた二人に向かって、改めて声を掛ける

 

「…すまねぇ、つい泣いちまった…」

「別に嬉しいことだから泣いていいじゃない…」

「順調に回復してきて、よかったですね…」

「…あぁ…。…残りのスパイスは二つ…二人共、最後まで付き合ってもらえるか…?」

 

ペパーの言葉に対し、二人は互いを見つめる…

そして…ペパーの言葉に対し、二人は異論もなく同意をしていた

 

「勿論ですよ」

「断る理由もないしねー」

「…ありがとう…ははっ…お前たちと出会って…良いことばっかりだよ…」

 

その言葉を聞いたペパーは再度瞳から涙を流し、それでいて二人に笑顔を向け笑っていた…

 

 

 

~~~

 

 

 

その後空洞から脱出し、ペパーと別れた二人は山をゆっくりと下っていた

 

「少しずつ回復してるみたいでよかったね…」

「そうね…」

―――ロトロトロトロト…

「んっ…連絡だ…」

「このタイミングだとオーリム博士かな…」

 

するとハルトのスマホロトムに連絡が入り、それに気付いた彼は通話を入れる

…通話の相手はオーリムのようで、彼女はコライドンがまた一つ力を取り戻したことを伝えてくる

 

『ハロー。こちら、オーリムだ。コライドンがまた一つ、本来の力を取り戻したようだな』

「今回はどんな力ですか…?見ただけでもあんまり分からなくて…」

『今回取り戻した力は平たく言えば『なみのり』状態だ。ライド状態でいれば水上を〈なみのり〉の如く移動することが出来る』

「なみのり…状態…?」

「他の地方では〈なみのり〉って技は秘伝技って呼ばれていて、それを覚えさせたポケモンに乗って海とかを渡れるようになるんだよ。もっとも、それも昔の話らしいけどね」

「へぇー。てことはコライドン、海も渡れるってこと?凄いじゃんそれ!」

 

どうやら今度の力は水上を泳げるものらしく、それを聞いたアオイは何処か羨ましく声を上げる

その一方でオーリムはというと要件を終えたのもあってかそそくさと通話を終え、通話が途切れたことにハルトは思わずしょんぼりしていた

 

『引き続きコライドンの事を頼んだよ』

「は、はい。…通話、切れちゃった…」

「まぁあっちはコライドンの事を教えてくれるだけだしねぇ…それよりも海を泳げるようになるってことは活動範囲広げられるんだよね?いいなぁ…モトトカゲじゃ多分無理だし…」

「水上活動用のライドポケモンを借りるしかないね…」

「そうなると別途の授業受けないといけないんだよね確か…めんどくさぁー…」

「あはは…まぁ、頑張って…?」

 

今回コライドンが得た力もあって活動範囲を広げられたハルトに対し、アオイは羨ましそうに呟く

そんな彼女に対しハルトはというと苦笑いをしながら、とりあえず応援の言葉を投げかけていた…




今の若い世代の子になみのりは秘伝技って呼ばれてたんだよって話しても何人知ってるのだろうか。そんな89話
そして覚えたところで現段階でコライドンを泳がせる場所がないという←

前回から一日経ち、西一番エリアのポケモンセンターまで辿り着いたハルトたち
まだ日が沈むまで時間があるというのもありそのまま移動し、風車がいっぱいある場所まで来るのですが、その道中でヌシを探していたペパーと再会します
そしてペパーからヌシの情報がどれぐらい集まったのか聞かせてもらおうとするのですが…何処からともなく落石が起きたという叫び声が!

そして声が聞こえたところまで向かった三人が見たのは、目の前の山で大きな岩が立て続けに転がり落ちている光景…
近くの登山者曰く、かなり前から落石が起きてるようで、原因もわかってないとのこと
ポケモンの仕業の可能性もあったようですが、調査を行うたびに不自然なぐらいピタリと落石が止むらしく、そのせいで安全に登山ができないと登山者たちは嘆きながらその場を去っていきました

そんな彼らの話に照らし合わせるようにペパーが話し、もしかしたらヌシが関わっているのではないかと推測
そんな彼の言葉を聞きアオイはすかさずポケモン図鑑を駆使し周囲のポケモンを調べ上げます
そうしてでてきた情報のうち、ヌシの呼び名と照らし合わせた結果、オトシドリというポケモンが落石を引き起こしているのではと考えます
しかし仮にオトシドリがヌシであり犯人だったとしてどうやって辿り着くのかという問題が発生、三人はどうするかと考えます

…で、考えた結果『ハルトがコライドンに乗ってなんとか山を登ってヌシを探す』という形になりました。ハルトに対する負担というか危険度があまりにも高すぎる
しかし他にいい方法が思い浮かばず、ハルトは意を決してコライドンを走らせます
途中コライドンの出す全速力に驚愕しつつも落石を避けながら登っていき…遂にヌシオトシドリを発見
逃げられるのを避けるためにハルトはカイデンを繰り出し攻撃を仕掛け、見事に地上まで落とすことに成功します

しかしオトシドリも攻撃されたことで怒りを露わにし、近くの岩壁を破壊、中に蓄えてたのであろう秘伝スパイスを口にしパワーアップしてしまいます
流石に不味いとハルトは判断しますが、直後にアオイとペパーが彼と合流、三人でオトシドリを相手することに
連携プレーで徐々にオトシドリにダメージを与えていき…最後に重たい一撃を噛ませ、オトシドリを見事撃退することに成功しました

そうしてオトシドリを倒した三人は秘伝スパイスを手に入れるために空洞へ突入、そのまま秘伝スパイスを入手することに成功
マフィティフの件も踏まえ早速サンドウィッチを作り、まずは自分たちで味わうことに…なるのですが、アオイの苦味に対する感想ェ…
そして恒例となりつつあるサンドウィッチ大好きコライドン、今回もペパーが準備してたのかそのまま貰えることに
そんでもってスパイスの効果が効いたのかコライドン三回目のパワーアップ…したのですが、今回のはかなり分かりにくいパワーアップだった模様
どういう風にパワーアップしたのか気になるハルトですが、そんなコライドンを見てペパーは思い出したかのようにヌシの巨大化する理由が秘伝スパイスの大量摂取が原因である可能性を伝えてきます
それを聞きハルトはコライドンやマフィティフもヌシたちみたいにそのうち巨大化するのかと考え、アオイの方はというと…やましい事を思いながら自身の未成熟な胸を見つめていました…成長するといいね…←

…と、そんなアオイに対し男子二人が思わず言葉を選んでいたところ、マフィティフがサンドウィッチを食べ終えます
それに気づいたペパーがマフィティフに話しかけた瞬間…マフィティフからか弱い鳴き声が…
今まで声を発してなかったマフィティフが力なくも声を上げ、そんなマフィティフを見たペパーは思わず涙を流し、それに釣られてハルトたちも思わず涙を流してしまいます
そしてペパーから残り2つも集めるのを手伝ってくれるかという問いかけに対し、二人は異論もなくペパーの手伝いを続けると告げます

そうしてサンドウィッチも食べ終え、ペパーと別れた二人は山を降りることに
その道中オーリムから連絡が入り、コライドンが泳げるようになったことを伝えてきます
そしてオーリムから通話が途切れ、コライドンが泳げるようになったことを羨ましがるアオイ
水中活動するために別のライドポケモンを借りようとするとそのための授業を受けないといけないことに軽く嘆き…と言ったところで次回へ続きます

というわけで今回の話はペパー回3回目でしたー。今回もゲームの時とはだいぶ導入を変えましたが…あっさり撃退されたオトシドリェ…
でも実際初回に行くならガケガニの方って言われてそのまま道なりに進んだ場合、三番目に強いミミズズへ向かうことになるので必然的にそうなっちゃうんですよねぇ…

というわけで次回なのですが…今回は次回の内容はあえて秘密です。一応エロ回です
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