エロティックハザード TS添え DiscAzul 作:ムメイ
Lウィルスに罹患した者のフェロモンはあらゆる雄を誘惑する。
どんなに理知的であれ増幅し続ける本能に抗うことは出来ない。
アンブレラ社の創立メンバーはオズウェル・E・スペンサー、エドワード・アシュフォード……そしてジェームズ・マーカス。
前者二人は富豪、貴族……いわば資金を出した者。
研究は主に生物学者であったジェームズ・マーカスがしていた。
アフリカの奥地で発見された禁忌のウィルスを発見してから何年と……長い年月かけて研究していった。
アンブレラ社は表向きこそ製薬会社であったが……その実、ウィルス研究をしていたのだ。
始祖花と呼ばれていた物から採取されたそのウィルスは始祖ウィルスと名付けられ研究されていた。
偏執なまでにマーカスは研究に没頭していった。
マーカスはその生涯において友人というものを作った試しは両手で数える程度に留まる。
極度の人間不信とも言える、当然ながら女性関係ももった試しはない。
信頼を置く人間も無く……愛された事も無い。
殻に閉じこもり研究に没頭する秀才であった。
研究の最中光明を見出したヒル達に偏愛を持ち出し子と言い出したのも何かの揺り戻しかもしれない。
……親に、隣人に愛されなかった故の孤独の揺り戻し。
他人に冷酷であるのは自分が愛されたことのないからか……
ベルファスト……私が殺された後に配属されたらしい私配下のメイド。
実に滑稽だ、死を秘匿して仕えさせていたという資料があの館から見つかった。
厳密には裏切り者のスペンサーが雇い入れて私の配下としてねじ込んだらしい。
腹立たしい……勤務は……ふん、悪くないが所詮は女。
日常的に男に求められ拒むこともしなかった。
聴取した所拡大解釈をして自分に都合のいい様に解釈を捻じ曲げていたようだった。
肉欲を貪る為だけにな、卑しい淫売め。
まぁ使い道はあるとみて引き取ったはいいが……どうにも私のかわいいヒル達の他、Tの実験生物達が盛る。
由々しき事だが脳が死滅しているはずのTの失敗作共を制御する糸口になるかもしれん。
それに手入れ不要で再利用も可能なエサだ……腹が膨れるまでその無駄に巨大で甘ったるい乳を使わせてもらおう。
生き餌は少なく随分と我が子達も飢えていたからな。
細胞サンプルの研究もそうだが……実験生物達の行動も観察し復讐を果たしたあとの研究に役立ててやろう。
私は、どれ程……快楽の彼方へと逝っていたのでしょう?
特等……お慕いしているマーカス様の幻影を見て……ヒルのご主人様達へご給餌させて頂いていたのは……覚えております。
今も乳房には粘液がこびりつき、テカテカと光沢を放っています。
相変わらず手足には手枷があり……私を囚えているご様子。
あの美青年は一体……マーカス様はその生涯を研究に捧げたと言います。
文献で知ったマーカス様は……かなり、人嫌いだったとも言います。
もしかしたら、等という過ちは犯しそうにありませんし……愛人の子という線も無いでしょう。
……御本人に直接問いかけてみれば解るかもしれませんが。
「今はそれよりも……このお腹に抱えた物を無事産むこと……ですね」
あのマーカス様に擬態されていたヒルは皆……姿を消していました。
私のお腹は随分と膨れ上がり……乳房の谷間を押し分けていました。
高鳴りは強く……いくつもの命が私の中に宿っているのが分かります……寵愛賜りましたこと恐悦至極……
卵は……あぁ、一つ一つがそう大きいものではございませんね、産み落とす時が楽しみな位です。
あのムカデのご主人さまの卵は……中々にヘビーでしたので。
「静か……ですね……」
少し身動ぎをしたら私を戒める鎖の金属音はしますが……それ以外は私の呼吸音程度。
文字通りにシンと静まり返った……一人の時間ですね。
この、ゾンビ騒ぎが始まってからこんな時間は……あまり、ありませんでしたね。
茹だった頭がすーっと冷え込んでいくのを感じます。
「……あの、マーカス様に擬態されたヒルは一体」
疑念が一つ一つ胸に浮かんでは消えていく。
以前はメイドとして、完璧なメイド長、ベルファストを演じることで自分を保っていた私が……今は完全に地でベルファストとなっている。
その事についても……自覚し改めて考えれば……これからどうして行けば良いか悩むものです。
真に仕えるべき主がもうとうの昔に死んでいて、お世継ぎも居ない。
もう日常に戻るのは不可能と思われるこの身体に……少し雄を見てしまえばご主人様と見てしまう今の精神状況。
歪……という以外にありません。
足音……あの青年でしょうか?
「……フン、淫売らしい姿だな」
「ごきげんよう……あら、何を驚かれていらっしゃるのでしょう?」
「フン……私のかわいいヒル達がこんなにも盛って卵を産み付けたのは意外だっただけだ」
ヒルにかなりの愛着をもっていらっしゃるご様子。
一部の奇特な方がヒルに愛着を示す時はありますが……えぇ私もその一人になってしまったのですが。
……こちらを見下ろす青年は、異様に冷たい目をしていますね。
侮蔑というよりも……敵として見ていると言えますか。
そこも含めて脳裏をチラつくのが……マーカス様……
「一つ、質問してもよろしいでしょうか?」
「却下だ、生き餌に過ぎない貴様に質問権は存在しない」
「……承知致しました、マーカス様」
とても高圧的な態度、目鼻立ちの類似点……立ち振る舞いから……
私がこうも産み付けられる前、ヒルの皆様方に殺到される前にチラと聞こえた……研究の単語。
カマをかけてみたのですが……
「フン……」
まさかとは、思いますが……驚いたようで平静を装い鼻を鳴らして……
私が正気でもってマーカス様と呼んだのが意外と言いたげな雰囲気……
「……お会いしたく、ございました」
あぁ、私は……ようやくと、御主人様にお会いできたのですね。
この胸に沸き出る歓喜、あぁ……あぁっ……ようやくお会いできたというのに、もう私は……!
貴方様に仕えるには、身体が汚れきっている……!
誠心誠意……償いを、ご奉仕で持って挽回を図らねば……
マーカスは困惑していた、眼の前のメイドがマーカスの事をしっかりと認識した上で声を震わせ、歓喜の涙を流したのだ。
拘束されている最中で出来る限りに頭を垂れようとするその姿は頭頂部に残っているホワイトプリムに似合った行動。
マーカス自身は誰も信じれないが……その異質なまでの忠誠心にはドン引きしたのだ。
死んだ物とされた自分を、異常に若い姿の自分を見て、マーカスと直感したのもドン引き。
人の事など知ったことか、全部自分にとっては都合のいい道具としか見てないマーカスでも……自分が慕われる人間ではないのは知っている。
教え子として手塩に掛け育てた科学者、ウィリアム・バーキンをして裏切ったのだから。
「メイド、なぜ私がマーカスだと?」
「そのお言葉が理由にはなりませんか?」
「……理解に苦しむな、淫売め」
「っ……申し訳ございません」
見た目上は忠誠を見せているが……この女とて裏切る。
マーカスの心中は非常に猛り狂っていく。
ただの実験用の生き餌であり……自分の子とまで言うヒルを増やすための苗床に過ぎない女に……なぜ揺さぶられなければならない。
怒りは憎悪を呼び起こし……さらなる力を求めるマーカスの本能を刺激した。
「グッ!?……ぐぉ……ぉぉ……」
「マーカス様っ!?い、いかがなされ……」
マーカスは始祖ウィルスにより変異し、統率を執っていたヒルがすべてをコピーし、蘇生したようなものだった。
ヒルがすなわちマーカスであり……いくら人格をコピーしたとして……
その小さなコアに宿る本能まではねじ伏せる事は出来ない。
ベルファストというウィルスに適合した苗床を前にして……数時間と理性を持ったのが奇跡と言える。
あっという間に人の身体を留めなくなり……結合しあったヒルで形成された……巨人のようになった。
「……マーカス様、それが、貴方の御心なのでしたら、卑しい淫売のメイドは……喜んで受け入れます……♥」
いくつもの触手を携えた異形の巨人はベルファストという美女に覆い被さる。
股座には何も無い……だが、触手がペニスのようになり股座に迫る。
膨れ上がった乳房には花弁のような触手が……本能というものがベルファストを求めた。
ずちゅん♥ずちゅん♥ずぷ……ぬぷぅっ♥♥
「~~~ッッ♥♥ぁかふ♥♥んむぅっ……ぅっ♥♥――――っっ♥♥」
妊婦のように膨れ上がった腹部に触手と化したヒルの集合体が潜り込む。
始祖ウィルスにより変異したヒル達の特性を活かした物だ。
そしてウィルスが活性化していく中……ベルファストの体内のウィルスも活性化させ、より良い子を産ませようとしていた。
その為には快楽でイキ狂わせていく必要がある。
快楽こそがベルファストの中で変異したウィルスのエサである。
活性化したあとはベルファストが抱えていた卵が一斉に……孵化していく。
ヒルとなっていくおびただしい数の卵達……迎え棒となってる触手に吸い込まれていき、マーカスの肉体へと変わっていく。
だが、まだまだ足りない。よりもっと……もっと良い種を仕込まなければならない。
それが今のマーカスの……女王ヒルの本能だった。
急速にしぼんでいく腹、搾り出されていく母乳……愛おしい、最も慕う主人との性行為に狂喜乱舞するベルファストは心底……
理性的に見ることが出来る雄が居れば……魅了されること間違いない、幸せな笑みを浮かべて……ヒルの触手を咥えこんでいた。
上でも下でも……前後ともに……深々と。
辛うじて残るメイド服の布も汚しに汚しながら……捧げていく。
女王ヒルとなったマーカスは……陽の光、乾燥に非常に脆い性質を持つ。
それを克服出来ないことにはアンブレラへの……スペンサー、ウェスカー、バーキン……それら憎悪を向ける相手にも手が届かない。
生物的な弱点をどう克服するか……その為にも自身とベルファスト……ヒトのDNAを配合する必要があった。
……そう、生まれ変わりを狙っていたのだ。
ヒルの触手がうねり、膨らみ……膣の中で一際大きくなる、そして……中央から拳大の膨らみが送られていく。
それはマーカス自身のパーソナルを抱えた女王ヒルのコアであり……
ベルファストを確実に孕ませる……疑似精液の塊だった。
「――――――――ッッッ♥♥……ぁ♥おまち……に……♥ふぉっ♥ほぉっ……♥♥」
崩れ落ちていくヒルの身体。
ベルファストの卵子を取り込み、融合してから着床すると……その感覚があるかのようにベルファストは身体をくねらせ、絶頂に浸る。
薄暗い……研究室の中で……事は恙無く終わったのだ。
程なくし、真っ先に理性を取り戻したのは……ベルファストの子宮で受精卵同然となったマーカスだった。
自分自身も盛った事が信じられないが……それ以上にベルファストと繋がったがゆえにその心理状況も伺い知った。
疑いようがない……形はどうであれ、その忠誠心が真であった事を知り。
向けられていた、姿形も見せない自分への愛情を。あり得ざる青年体となった自分へも……
化け物へと変貌したあとも……その偏愛とも言える物が変わりない事を……知った。
這い出る事も出来ないが……自身の弱点というものを変えられるかもしれない。
そして……自分をしっかりと愛し、裏切る事が大凡有り得なさそうな味方を……メイドを手にした。
これは、マーカスにとってはかなりの転機となり得た。
バイオハザードは起きたあとだが、そこにマーカスの姿は……無かった。
程なくし、ラクーンシティから遠く離れた山中にそれはそれは美しいメイドが居ると噂される。
写真を撮った者も居たが……その乳房のデカさに皆揃って作り話と鼻で笑う。
「ご主人様、お体はいかがでしょう?」
『フン……お前のおかげで純然たる人間の身体を再び得られたのは感謝する』
「……まぁ♥」
そこに居たのはマーカスを肚に宿し、妊婦となったベルファストだった。
ハンター用の小屋を乗っ取り……そこで静かに潜伏していた。
乳房の巨大さはより大きくなり乳房だけでも子を為せるのではないかと言われるほどに大きくなっていた。
それでも動ける、メイドとして職務を果たしていた……時間が経ち、マーカスとしっかりと対話し……
そしてウィルスの制御に成功したからとされる。
人の外観を留めておきながら……ベルファストはタイラントに勝るとも劣らない力を得た、マーカスの尖兵であり母胎となっていた。
『あとどれ程でお前の使い込まれた膣から這い出れるものか……』
「あと8ヶ月は見たほうが良いかと」
『クソッ……早く這い出て……』
「今は隠れ、力を蓄えましょう……愛おしいマーカス様」
これが皮肉にも……スペンサーが求めた新人類、不老不死に……裏切られ一度落命したマーカスが近づいた。
そう遠くなく生まれ落ちるマーカスはウィルスに完全適合した新生児になり……
密かに、密かにベルファストと過ごし機を窺うことになるだろう。
というわけでマーカスさん新人類化END
ベルファストはそのメイド兼乳母兼良妻として永久就職です
吾輩、救いあるのが大好き人間ですので……へへへ……