由良は蔵馬のベルトに手をかけた。
女性のベルトですら他人目線から外した事がないのに、ましてや男性のものなど――と、由良の頭は恥ずかしさでいっぱいだった。
ベルトがうまく外せなくて苦労していると、蔵馬が手伝うようにベルトを外した。
ズボンのファスナーを下ろすと、張り詰めた蔵馬の下着が見えた。
それを恐る恐る下げると、いきり立つそれが顔を出した。
蔵馬の張り詰めた男性器に驚いていると、蔵馬が由良の手を導いた。
由良はそっと触れる。それは凄く大きくて熱い。 先端が少し濡れている。由良は指でそこを触れると、ぬるっとした感覚がして、細い糸を引いた。
「由良、舐めて」
蔵馬は囁くように言う。由良は恐る恐る唇を近づけて、先端にキスをした。そして裏筋を舌でなぞる。熱い蔵馬自身をそのままくわえ込んだ。
響く水の音。
由良は必死に蔵馬のそれをくわえながら首を上下に動かした。
ぐちゅぐちゅと唾液が混じった音が響く。
卑猥な音を立てて蔵馬のものを吸っていたら、蔵馬がとても愛おしいと思った。
左手で握り、本能的に第二関節に力を入れて上下に動かした。唇では先端部分を舌で小刻みに舐めては吸ったりを夢中で繰り返した。
「ねえ、気持ちいい?」
上目遣いで由良がそう言うと、蔵馬は潤んだような瞳で
「ああ、とても……」
と、頷いた。
そして、
「そんな可愛い顔で上目遣いしないでください」
と、目を逸らされた。
ぐちゅ、ぐちゅと蔵馬のそれを吸って
「ん……」
蔵馬の小さな吐息が漏れて、ドキッと胸が高鳴った。
蔵馬のそれは、これほどに無いほど大きく熱く、固くなっている。
由良が手を上下に動かすたび、先端からは無色透明な液体が、筋を作って垂れた。
蔵馬は自分自身の垂らす無色透明の液体を見て苦笑した。
「ヤバいな……、何か色々出てるし……」
蔵馬が前髪を掻き上げると、少し汗ばんだ額が見えた。
「上手いね由良。どこかで練習したの?」
「ばか! してないよ!」
「ただ……大好きな人が、気持ちよくなって欲しいって思ったら……急に愛おしくなったの」
由良がそう言うと、蔵馬は由良を持ち上げて強引にベッドに押し倒した。
「ねえ、いつからそんなに可愛い事言うようになったの? ……オレ、もう限界なんだけど。わざとしてる?」
妖狐の目付きで由良の耳元で囁かれた。それと同時に、由良の秘部の入り口に固く熱いものが当たった。
蔵馬は慣れた手つきでゆっくりと挿入していく。
「んあっ……蔵馬っ……」
「力抜いて、オレに全部預けて」
「いや……怖い……」
「大丈夫だから。ほら、力抜いて」
由良は固く目を閉じた。由良の秘部は十分過ぎるくらいに濡れて、蔵馬自身を難なく飲み込んでいく。
「んっ……」
目をぎゅっと瞑って由良は中にくる熱くて硬いそれを受け入れた。
蔵馬にとってそれは、あたたかく、全てが包み込まれているようで、そのまま動かすのさえも辛いくらいの快感が全身を襲っていた。
蔵馬は途中までゆっくりと挿れた後、それを一気に貫いて、
「はあ……」
と、吐息を漏らした。
蔵馬はぐっと奥を確かめるようにそれを何度も押し込む。
蔵馬のそれを全て飲み込んで、由良の指に走った痺れが全身に強く広がって由良も
「ん……」
と、吐息を漏らした。
「ねえ、由良。こんな奥まで……ほら。全部入った」
蔵馬は由良の腰を少し持ち上げて、由良に見せるように言った。
「由良の中、凄くいい。暖かくて――今、オレを強く締めてくる」
ゆっくりと動かしながら由良に顔を近づける。妖狐と入り交じって少し銀色に変色した蔵馬の髪が、由良の頬、首筋に触れ、くすぐった。
「はぁ……んあっ……」
動かされる度に、由良の吐息が漏れる。
動きに合わせてゆらゆらと上下に揺れる柔らかい胸を、左手で受け止めながら蔵馬は、更に激しく腰を動かした。
「あぁっ……はぁっ……ゃあっ」
由良は蔵馬に激しく突き上げられ、恥ずかしくなる程いやらしい声をだす。
自分の手の内で鳴く由良を蔵馬はたまらなく愛しく感じて、蔵馬は
「由良の声、凄くいいよ。声、オレにもっと聞かせて」
と言いながら、由良の両足を持ち上げ自分の肩にかける。
一番奥まで感じ合う事のできる体位。それを一気に貫いた。
「やだそんなこ……と……言わないで……はぁっ…んあ…」
由良の瞳から涙がぽろぽろと溢れてくる。由良を襲う先ほどよりも強い、全身の痺れ。この痺れが、たまらなく気持ちよかった。
「由良、足上げるのと上げないの、どっちが気持ちいい?」
「あっ……ん……わからなっ……」
「どっちも気持ちいい?」
由良は必死に首を上下に振った。蔵馬は突き上げるスピードを落とさない。由良は息つく暇もなく喘いだ。
「ほら見て由良」
蔵馬は唐突に窓を指差した。そこには窓に反射した由良と蔵馬の姿。
カーテンは開けられていて、外から見たらきっと――見えている。
「自分の姿、反射してるだろ? あんないやらしい事、オレとしてる」
蔵馬は由良の耳元で囁く。
「や……言わないで! カーテンしめて!」
由良は真っ赤になって思わず顔を背けた。
「駄目。よく見て?」
蔵馬は由良の顔を強引に窓に向けさせた。
「こんな恥ずかしい格好で、オレとこんな淫らな事をしてるんだから……」
蔵馬はそう言いながら少し腰を浮かせて由良の奥を突いた。
「あっん……そこだめっ……」
突然由良に感じた、強い快感。そこを突かれるたびに、壊れるのではないかと思う程の痺れが由良の体を支配した。
「ここがいいの?」
蔵馬はそこが何なのか、理解するのに時間はかからなかった。
「あっ……はぁあ……だめえっ! 私……あっ」
「何? ……言ってごらん」
「なんか、このままされたらなんかあそこがギューってなってくる」
「まだ更に俺を締め付けてくれるの? 困るなぁ」
蔵馬は少し余裕のない笑みでふっと笑って、蔵馬は由良の弱い部分を集中的に攻めた。
「ああ、はぁっ……あんっ……くら……まぁ……」
由良は目を潤ませながら蔵馬を見ると、蔵馬は
「なあ。そんな目で、そんな声でオレの名を呼ぶな……」
と、少し切ない顔をして、銀色に変わりかけた髪をかきあげながら言った。
蔵馬の中に急に込み上げた征服欲。由良があまりにも可愛くて、由良を壊してしまいたい衝動に駆られ、妖狐化が進み、白銀の髪が伸びていく。
由良が蔵馬のそんな姿を見るのは初めてだった。
その姿をじっと見ていると、
「ごめん、怖い?」
蔵馬が汗を拭いながら申し訳なさそうに言った。
「ううん、凄く好き」
由良がそう言うと、蔵馬は安心したような顔をして、更に由良の奥を突いた。
蔵馬の息も荒い。額から汗が滴り落ちて、由良の胸を濡らしていた。
「はぁっ……あん……なんかくる、怖いっ……」
蔵馬の腰の動きに合わせて、溢れ出そうな初めての快感に、由良は自分がどうにかなってしまいそうな恐怖を感じた。
「大丈夫、何も考えなくていいから」
「でもっ……!」
「オレがいるから。だから、もっと感じて」
蔵馬はそう言って、由良の中に溶けそうになる程の快感を感じながら、由良の上に覆い被さってぎゅっと抱きしめ、キスをした。
その瞬間、
「あっ……やあ、くらまぁっ……!」
由良の中が緩くなったと思うと、次の瞬間蔵馬のそれを奥に導くかのようにきつく締めた。
「くっ……」
蔵馬は迫り来る快感に耐えかねて、由良の中に思い切り注ぎ込む。
由良の中でそれが何度も律動しているのがわかった。
蔵馬はゆっくりと唇を離して身体を起こすと、
「しばらく自分でもしていなかったから流石に早いな」
蔵馬は自身を抜きながら苦笑した。
挿入していた自身を引き抜くと、由良の中から白濁液がどろりと出てきたのを無言で後処理をしていると、由良が起き上がりながら言った。
「凄い出たね」
「ん……まあ……ね」
量の多さに蔵馬は苦笑した。それをまじまじと見る由良に、蔵馬は居心地の悪さを感じて顔を逸らしながら言った。
「あの、あんまり見ないでくれないかな。流石にオレでも恥ずかしい」
「あっ、ごめん!」
「蔵馬も一人でするんだ……意外」
「意外? オレに限らず男なら誰だってするさ」
「えっ、じゃあ幽助も? 桑原くんも? 飛影も!?」
「当たり前だろ」
ふっと蔵馬は笑って、由良を抱きしめた。
妖狐化していた蔵馬は南野秀一の姿にすっかり戻っている。
「由良、由良は気持ち良かった?」
蔵馬は確かめるように聞く。その蔵馬の眼差しは、由良の胸をドクンと跳ねさせた。
「うん……なんか凄く気持ちよくて……急にどうしようもなくなった」
「うん、知ってる」
「なっ……ちょ……、変な事言わせないで!」
恥ずかしさのあまり、由良は蔵馬の頬をつねった。
「いたたたた、暴力は良くないですよ」
「暴力じゃないもん!」
蔵馬は膨れっ面の由良の唇を唇で塞いで、そしてゆっくりと離した。
「由良、オレ由良を抱けて良かった。ずっと由良が欲しかった。もう……誰にも渡さない」
蔵馬は由良を抱く 腕に、ぎゅっと力を込めた。
「由良、愛してる」
蔵馬はそう言って、もう一度優しくキスをした。
由良は涙をポロポロと零す。
「何故泣くの」
「ううん、凄くうれしくて、嬉しくてどうしようもなくて」
「蔵馬、大好き」
由良は蔵馬の頬に顔を寄せた。
「それにしても、由良いっちゃったね。凄く可愛かった」
耳元でそっと囁かれて由良は顔が真っ赤になった。
「やあ、もう! 言わないでよ」
「もう一回する? なんかオレ、今日収まりがつかない」
蔵馬は由良の汗ばんだ髪を優しく撫でて、再び唇を重ねた。
そして、首筋に再び唇を這わせると、由良が吐息を漏らす。
「あっ……ん、もう、お仕事あるんだから続きは今度」
由良がそう言って蔵馬の顔を上げさせた。そして、由良は
「――続き、いつになるかわからないけど……」
と小声で言うと、蔵馬は
「もう待たなくていいよ。仕事も落ち着いたし、これからはずっと一緒にいられるから」
と言ったのだった。
「ほんと?」
由良が涙目でそう言うと蔵馬は優しく
「うん」
と頷いた。
空は既にほんのり明るくなり始めていた。
「一緒に住む約束、してたろ?」
そう言って蔵馬は由良の唇にそっとキスをした。
由良の目から涙がぽろぽろ落ちてきて、その涙に舌を這わせた。
「由良がそんな可愛いから、もうこんなになってるんだけど?」
蔵馬は由良の手を引き、自身のいきり立ったそれに触れさせた。
「やだもう! 蔵馬のばか! えっち!」
その後、二人は二回したのかどうかはさておき、二人とも今日の仕事で居眠りを連発する事になろうとは……言うまでも無い。