貞操逆転世界のおちんぽサムライ〜私は彼女ですか?いいえ。あなた“も“セフレです〜【挿絵あり】 作:たんばりん
「は、はじめまして。わ、わたし”実習生”の……は、早川
部屋に入って来たのは、目元を隠すように黒い前髪を垂らした”The 文学少女”然とした女性だった。
「よろしくお願いします。賀茂 匠といいます。早川さんはまだ学生さんですか?」
俺の質問に早川は自身の大き目な胸に手を添えて
「は、はひゅ。今月学校を卒業……しまして、来月からここで働きますので……きょ、今日からここで実習生として働いておりましゅ」
緊張からなのか、カミカミと喋る彼女に温和な笑みを浮かべて俺は手を差し出した。
「……はえ?……」
キョトンと首をかしげる彼女に「よろしければ握手をしましょう」と告げると、恐る恐るといった様子で、彼女は俺の手を両手で包み込んだ。
「それで、納精官の方からはナースさんに施設の案内等をしてもらってということだけど……」
俺の言葉に彼女は「……うッ……はい、が、がんばります……」と自信なさそうに答えた。
――――――
「も、申し訳ありませんッ!」
結果としてまだ実習生であり、本日が初めてだった彼女に精液バンクの施設内の紹介は難しく、最終的に施設の地図の記載がある館内の手引きをもらうことになった。
そして“処置室”に入った俺に向かって彼女は早々に土下座をかます。
「気にしないで下さい。どうせこれからは月に1度は来るんですから、来月案内してもらえれば俺は大丈夫ですよ」
俺の言葉に彼女はぶわっと目に涙を貯めて「エグ……エぐッ……」と嗚咽を漏らす。
(それにしても……)
地面にペタリと女の子座りをする彼女を俺はまじまじと観察した。
水色を基調としたミニ丈のワンピース型のナース服。
膝上まで隠した薄い白のオーバーニ―ソックスは、フチはレース調にあしらわれており、この制服を考案した者に内心喝采を送る。
前髪から時々覗く、薄茶色の瞳。口元にポツン存在するほくろ。そして突き出た胸部。
なにから、なにまでこの文学少女を彩るアイテムに思えてしまう。
「ところで、搾精の手順なんだけど……」
観察もほどほどに切り上げて俺は彼女に搾精について問おうと声をかけると早川は俯いていた顔をあげた。
「――さ、搾精は……ま、まかせて下さいッ!ちゃんと朝、先輩に習いましたからッ!」
真剣みのある表情に俺は内心「大丈夫じゃないんだろうなー」と他人めいた思いを浮かべながらほほ笑んだ。
「……えーっと……それで……この搾精器にローションを付けた陰茎を入れて……前後していただければ……大丈夫です!」
早川は覚えたてのセリフをそのまま言うように透明のオナホール片手に告げた。
「陰茎ってなんですか?」
「ふぇっ!?……え、……あの……学校で習ってない……ですか?」
予想外な質問だったのだろう。俺の問いに目を丸くして問い返す彼女に俺は首を横に振った。
「すみません。……3年間、サムライになるために養成機関で軟禁されてましたから……」
俺の言葉に早川は「……そっか、……そうですよね……おサムライ様であれば……その期間は性教育の授業は……受けない?」
自分で言っておきながら彼女は言葉の最後に疑問符を浮かべるので俺は「はい。そうなんです」と合いの手を差し出した。
もちろん。嘘である。サムライの養成機関といえども13歳~長くて18歳まで男子を集める場所なのだ。
当然中学校のような授業もあり、性教育も受ける。
しかしながら、退魔師、とりわけサムライについては口を閉ざしかちなので俺はあたかも
「なにも知らないんです」ムーブをかわしてこのプレイを楽しむことにした。
「……えっと……あの……じゃあ、お、教えますので……セクハラとかで訴えないで……下さいね?」
恐る恐るといった具合に彼女が尋ねるので俺は「よろしくお願いします」と笑顔で答えた。
「……えっと……陰茎っていうのは……ぉ、ぉちんぽのことです……」
「ごめんなさい。よく聞こえなくて」
尻すぼみとなる彼女に俺はもう一度と伝える。
「……え、……あ、のですねぇ……ぉ、”おちんぽ”……です」
きゅ~っと音を立てるように一気に顔を赤らめる女性。
「あぁ、おちんちんのことですね。あんまり”おちんぽ”って言い方しないので、すみません」
俺はにやりと笑いながら”なるほど!なるほど”と宣う。
「あ、でもそれで、”早川さん風に言うとその『おちんぽ』”をその手に持っている透明な奴に入れると搾精できるんでしょうか?」
もはやセクハラしているのは俺なのだが、この世界で俺の行動を戒めれる存在は居ない。
「……ぁ、あの……この、さ、搾精器はですね……その、膣を「膣ってなんですか」……っ!?」
被せるように聞く俺に彼女はあうあうと狼狽しだした。
「あの、ほ、本当はわ、わかっていらっしゃいますよね……?そ、その上でからかって……いますよね?」
羞恥に濡れて、やや恨みがましい目をする彼女に俺は至って真剣な顔つきで
「ごめんなさい。本当になにも知らなくて……実は、俺……そんな自分は恥ずかしく……悲しくて……」
グスン。
わざとらしく鼻を鳴らすと彼女は「わわわわわわわ、ご、ごめんなさい。疑ってしまって……。忘れてください!わ、私がちゃんとお教えしますので、……ね?」
歩みより俺の曲げていた背を優しく撫でる。
(ちょろい)
そんなことを思いつつも「あ、ありがとうございます」とわざと言葉を詰まらせて俺は彼女に感謝を告げた。
「えっと、ち、膣っていうのは、お、おまんこのことです……」
そして文学少女による性教育が再開された。
「おまんこって女性の性器のことですよね?どうして女性の性器がでてくるんですか?」
「……そ、それは、ですね……精液を取るには……お、おまんこが一番良いと……されているものですから……」
「なんで一番よいのでしょうか?」
「なんで!?……え、えと、なんででしょうか?……うーん。でもせ、せ、せ、セックスの時に、おちんぽをおまんこに入れて、そこで射精すれば……あ、あかちゃんが出来ますから……きっとその時に男性が混乱しないように、こうしておまんこの形をしているのでは、ないでしょうか?」
「……なるほど……セックスはしたことがないので俺にはわかりませんが、ちなみに早川さんはどうですか?」
「え、えぇっ!?あ、あの……ないです……」
どうやら彼女は処女らしい。
「なんとなく……ですが、手順はわかりました。要するにその搾精器におちんちんを入れて射精すればいいということですね!
あぁ、だからローションとコンドームですか」
元から理解しているので今さらではあるが、俺は彼女に「理解できました!」と言わんばかりにそう答えた。
「ほッ。よ、よかったです。そ、それでは、私の方では、い、以上になりますので、搾精が出来ましたら、あそこのインターホンから呼んでいただけますか?」
そう言って壁に取り付けられたインターホンを指さして彼女はいそいそと部屋を出ようとするので俺は、彼女の名を呼んでそれを止めた。
「あの……パンフレットには必要であれば搾精看護師に搾精を頼めると書いてあるんですけど……お願いできますか?」
俺の言葉に早川は目を見開いて口をポカーンと開けてその場で固まった。