欲しいのはクレア・カゲノーの身柄だけ。
シドと同じく、姉とは実力差があるように振舞っているおかげで、私は盗賊に払い下げられた。
姉を連れていった人たちはまだ何か理由があって盗賊に身をやつしたのだろうという身なりではあったけど、私の方はこれもう完全に盗賊だよねという身なりだった。
彼らは、このために利用された盗賊なのかもしれない。
だって姉を連れていった人たちって、アルファたちが追ってるディアボロス教団って奴らだったはずだし。
シドはアルファたちのことを話半分に聞いてるみたいだけど、あの子たちの家族として何度か仕事を手伝っている私からすれば事実だった。
最初はまさかシドの妄想が現実であるわけが……と思ってはいたけれど、実際にディアボロス教団があった。
少し事実と異なる部分もあったとはいえ、現実に事実としてあった。
今回はディアボロス教団主導で目くらましのために盗賊を利用している。という感じだろうか。
男爵領だけではなく、盗賊問題というのはどこにでもあるもので、この世界の場合は、魔力が少ないだとか、実力が低いだとかで割と普通にそういった行為に手を染めることが多い。
なので傭兵や護衛といった仕事もある程度需要のある職業として認知されている。
その中でも犯罪に手を染めてしまったもの、というのはどこに行ってもそれなりにいるせいか、そういう奴らを雇うことは簡単なのだろう。
まあ、私のこの体はそいつらへの報酬というところだろうか。
期待通りというかなんというか。
この世界に転生して良かった点のひとつです。
前世では理性が邪魔をする行為も、この世界においてはある程度許容されるというか時代がいくつも前のような世界なので、魔法がなければ中世とか近世とかその辺りの世界観、倫理観だと思われる。
だからこそ、私のような者でも報酬として通用する。
「少し報酬にしては幼すぎる気もするが、まあ良い久しぶりのご馳走だ。美味しくいただいちまおう。なんて鳴くかな」
左のこめかみと右腕に刺青の入った屈強な男が言う。
「こんな子供が報酬など……汚らわしいにもほどがあるぞ。私は遠慮させてもらう」
痩せこけ、しなびた皮鎧を着た男が言う。
「あたしはこの子の世話係さね。とっとと済ませちまっとくれよ」
盗賊団にいる理由のわからない、身綺麗な妙齢の女性が言う。
三者三様の反応だけれど、基本は最初の男と同じ反応をする者たちが多い。
それはそうだろう、今回は女性もいるが、基本は男所帯であることが多く、女性はほとんどが慰み者とされている。
なのでこの女性は盗賊団の家族とかそういったところだろう。
私がそんなことを考えながら盗賊団を観察していると、誰が最初になるか決まったのか、先ほどの屈強な男が気持ち悪い笑みをその身に合った肉槍を見せつけるように近づいてくる。
他の者は次は自分だとか、雑談などをしつつ部屋を出ていく。
「捕らえた時点で姉とヤってたっていうから初物ではないんだろうが、男なら初めてだろ。最初の男としてこれから憶えておいてくれよなッ!」
男の手で、軽く持ち上げられる。
子供をあやす時のような高い高いとでも言うような動作。
男のそれは、先走り汁で濡れていて、私に対して性的興奮を覚えるような変態だと理解できる。
全く、こういった類の変態は理解に苦しむ……が。
これも一種のカタルシスのひとつではあった。
純粋無垢な、幼児を卒業したばかりであろういたいけな少女を襲う。
前世でもこちらでも犯罪です。
なんて考えていると、持ち上げられた状態から一気に私の生殖器を肉槍が貫く。
先走りの音だろうか、それとも挿れた時点で出してしまったのか、水音が一際大きく響いたように感じた。
ただ、昨日の姉とのコトより快感は少なく、痛いだけ。という感じになってしまった。
それはそうなんだけど、物足りない。
痛みの感覚は、前世からそうだったように、一度慣れてしまうとその上限を上回らない限り愉しみとしては物足りなくなってしまった。
痛みを想定出来てしまうからなのだろう。私の異常とも言われる部分のひとつだ。
そのせいなのか、見事に一番槍で刺し貫かれたにも関わらずボーっとしてしまって、ただ男を見つめているだけになってしまった。
何か演技すべきだったかと思ったけれど、後の祭りなのでそのままボーっと成り行きを見守ることにした。
「なんだァ?こいつ、壊れちまったのか?」
入れたり、出したり、抽挿を繰り返す。
やはりというかなんというか、痛いだけで面白くない。
男の先走りのおかげで、かろうじて快感のようなものは受け取れるんだけれど……。
物足りない。
つまらない。
まだ積み重ねが無いからだろう、この世界に生まれてから、私にとって絶望のカタルシスになるような出来事もなく、他のカタルシスになるような出来事もない。
もう少し年齢を重ねてから、何かの拍子でこんなことになってれば楽しめたのかもしれないのだけど……。
「……あのですね。もっとこう、何かないんですか?」
芸がない。私を弄んだという実感を得られるような何か。
呆気に取られる男。たぶん今までさっきの高い高いから一気に貫くというやり方しか知らないのだろう。
普通の女性であれば、それで終わっていたのだろう。
ただ、普通の人ではなく、私なのだ。
「もう良いです。勝手に動きます」
こんなものちょっと質感の良い性玩具に過ぎない。
そう思うと、他にちょっと邪魔な肉がついていようが自分の快感を得るための道具にしか思えなくなってしまった。
思わぬタイミングで動き、私を自分から離そうと持ち上げるも、実際は私の方が強いので挿れられたままで抜き差しを強制的にする。
中の肉を動かして、万が一にも体から離れないようにホールドする。
1分ほどだろうか、男の槍が震え、私の中が温かくなる。
早い。思っていたよりも早い。
というか先走りの時点で予想は出来ていたことであるが、快感を得るためにやられるのと、快感を得るためにやるのとでは前者の方が出てしまいやすいのだろう。
男としては恥ずかしいやら申し訳ないやらだろうが、元はこの男が始めたことだから。
はぁ……と深いため息が出てしまう。
射精したまま、私の魔力で体を制御されてしまった男を放り出し、ゆっくりと歩きだす。
面白くなかったとはいえ、一応はほんの少しだけ楽しませてもらったのだから、貰ったものを地面に落とすのも勿体ないので受け取っておく。
「こんなことならもうちょっと見繕っておくべきでしたかね?」
盗賊の中に私に対抗出来るものはいないだろう、二つの意味で。
どうせそろそろシャドウガーデンの誰かが助けに来ることも予想出来ていたので、それまでに玩具を使っておこうと、ヤリ部屋の近くで私のことを待っていた妙齢の女性をターゲットにする。
あの男をメインディッシュとするなら、このまだまだ若さでどうとでもなりそうな人はデザートだろう。
「あれ、アイツはどうしたんだい?出られるようにはしてなかったハズだが、何かのプレイかい?」
私に気づいた女性が話しかけてくるのを無視して、彼女を押し倒す。
まだまだ身長の低い私には、そうしなければ何も出来ない。
「なッ!?なにす―――」
最後までは喋らせない、口と口を合わせ、魔力で一気に無力化する。
身綺麗なのは口の中もそうで、不衛生だった盗賊たちの中でも綺麗にしていて、この女性は拾いものだったようだ。
これはこれでラッキー。なんて思いながら、彼女を堕とす。
彼女の穿いていたズボンが一気に濡れていく。
魔力での快感増幅、敏感化、性的興奮状態を高める。そして発情。
そこまでのことを瞬時に行い、無力化が完了する。
「精々私の仲間が来るまで楽しませてくださいね」
彼女の耳元でそう囁いて、困惑に染まった表情に得も言われぬ感情を抱きながら彼女を抱き潰しはじめるのだった。
どうせ盗賊団は潰されるのだ。この人くらい貰っても問題ないだろう。なんて思いながら。
サブタイトルの()の中が長すぎて、一度切ってから書いた方が良かったな……と思いました