アルファとヤるだけヤって、なんだかんだ姉と同じように自力で家に帰ったのだけれど、さすがに私の方が状態が悪すぎたようだった。
医者を自宅まで招き、検査をされ、両親に泣かれ、やっと解放されたのが夜だった。
シド?アイツは表面上悲しんでるだけで何も思ってなかった。そういう奴よ。
アイツだってバカじゃないから私の秘密を調べているし、趣味は理解してるからね。
「レオネ。私のせいでごめんなさい」
私のベッドの横に座り込む姉。
姉は私の手を握って謝るけれど、少しだけ申し訳ない気持ちになる。
私はわかっていて巻き込まれただけだし、この状態になろうとも、趣味の一環でしかなかったから。
本当のことを言えば、異常者扱いなのは間違いないからそんなことは言えないけれど。
「ううん。お姉様のせいじゃないですよ。悪いのは私たちを誘拐した悪い人たちなんですから」
姉もそれなりに乱暴自体はされたのだろう、いや暴れたのかもしれないけれど、手足に怪我をしていて、包帯が巻かれている。
「私に出来ることだったらなんでもするから、二度と会わないで欲しかったらそうする。あなたに死にたくなるような思いをさせたのは私なんだから」
ポロポロと涙をこぼしながら、なんでも。なんでもするって言った。
笑ってしまわないように、表情を出さないようにどうにか抑えて、言う。
「お姉様。私、あの日にお姉様に奪ってもらったおかげで、嬉しかったんです。あの大事な思い出があるおかげで、知らない人に抱かれてもお姉様が初めての人だからって耐えられたんです」
真っ赤な嘘。
楽しんで抱かれましたとも。
一度やってみたかったコト。試してみよう。
「だから、なんでもしてもらえるなら」
寝巻着を開けて、肌を見せる。
下着も邪魔なので脱いで、少しだけ腫れた下の唇を見せる。
さすがにまだ出来上がっていない体には、少しだけ大きかったのだろう。
少しヒリついている感覚がして気になっていた。
「私がされたこと、上書きされるくらいお姉様に悪戯してほしいです」
抱いてほしいとは言わない。悪戯と呼ぶ。
子供っぽいかもしれないけれど、今のお姉様には悪戯をしてほしい。
そういうことを知らない子供の、エッチな悪戯。
知っているからダメだと、倫理に反すると、禁忌であると考えてしまうけれど、こんな状況ならそんなこと飛び越えてくれると、信じて。
「そんなっ!レオネ!?ダメよ!」
葛藤しているのだろう。なんでもすると言ったのは自分だとはいえ、まさかそんなことをするとは思っていなかったはず。
そんなことは百も承知。
「私の体、お姉様が触りたくないくらい穢れてしまっているんだと思います。でも、私にとっては、お姉様との時間が凄く大切な時間だったから」
この世界に来て、初めてをあげる人は、一目見た時から、姉だと決まっていた。
少しだけ年上で、まだ小さいうちから姉として育ち、妹の面倒を見てきて、そんな妹と一緒に育ち、仲も良いまま暮らし、何かの拍子に妹の初めてを奪う。
そして何かの事件で穢されてしまった妹に頼まれて。
妄想の想定通りのことが起き、私にとってはカタルシスを感じられるものになった。
涙を何度か流す。これくらいは出来て当たり前。
「汚いですよね……ごめんなさいお姉―――「わかった」」
二回、三回と、涙をこぼすと、姉が覚悟を決めた目をして、言う。
着ていた服を脱ぎ、私と同じように裸になる。
してほしいこととは違ったけれど、そこはどうとでもなるから。
「悪戯って……何をしたらいい?」
裸で床に座り、股の間から上目遣いで私を見る―――。
もうこれだけで、絶頂を迎えてしまいそうな。
「あのね。腫れてるところを、舐めて綺麗にしてほしいの。汚いかもしれないけど、お医者様には洗ってもらえてるし、メイドにもしてもらってるから」
片や医療行為として、片や仕事の延長線上として。
これは、完全な自己満足の行為。
性的欲求を満たすためだけの、性的行為でしかない。
「わかった、痛かったり、他にしてほしいことがあったら言ってね」
少しだけ、鼻息か吐息か、暖かい風が当たる。
最初はゆっくりと、次は舌を少し動かしながら、時間をかける。
ザラザラとした舌の感触、生温いものが蠢いて下の唇を濡らす。
ある意味では想像していた通りの、初めてやることだからこその拙さ。
思うほど気持ち良くはない。
でも、それをしているのが、自分の姉だと思うと。
下腹部に熱が篭るのがよくわかる。
少しずつ溜まっていく、熱。
温かくて。暖かくて。
自分の吐息にも熱を感じ始めたころ、少しだけ意識が飛ぶような感覚がして。
軽く絶頂をしたのだと理解する。
魔力で体を弄ったわけではないので、然程快感に感じることが無かったので、少しだけ体を弄って、快感を得る。
気持ちいいなんてのは、慣れているから。
お互いが慣れていないと、こうも作業的に感じてしまうなんて。
ちょっと、勿体なかったかな。
なんて思ってしまったけれど、自分の姉とそんなことをしてしまった。
そんな事実を思い描くと、また少しだけ、心地よさを感じてしまうのだった。