モブ・レイ〇(描写薄)
ゼノン・ア〇ル(メイン)
アレクシア王女誘拐事件。
私だけではなく、シドにも傷跡を残した事件……残ってないけど。
それは、私にとっても彼にとっても、待ち望んでいたもの。
彼にとっては、思ったような出来事で無かった部分もあるかもしれないけれど、私にとっては、待望のもの。
そんな簡単に来ると思っていなかったけれど、まさかの向こうから来てくれた事件。
繋がりだけでも作っておこう。なんて思っておいて本当に良かったと、ある意味でシドのやったことに感謝したほど。
本当に、本当にあいつはムカつくけど、良いヤツだ。
感謝してやる。
―――誘拐事件前―――
「弟が本当にごめんなさい。アイツ罰ゲームであなたに告白したのよ。問題にするなら私が責任を取るわ」
夕方。シドとのデートが終わって一人になった彼女と話す。
アレクシア王女にアイツが告白したことは、アイツの友達から聞いた。
ロクでもない友達だ。なんて言わない。
アイツが上手く付き合えて、アイツを突き放すこともなく、言わば悪友でいてくれるのだから。
ただ今回は少しやり過ぎただけ。
「大丈夫よ、問題にはしないし責任だって誰にもない。私がアイツと付き合うって決めたの」
私を見据え、その言葉を紡ぎ。二コリと笑う。
どんな感情だかはわからないけれど、悪い感情が入っているようには見えない。
意外とシドってモテるタイプだったのかしら。なんて思うけれど。
実際は、何か理由があってシドを利用しているだけなのだろう。
彼女には婚約者がいて、何か近寄りがたい雰囲気だったから。
まあそういうことなのだろう。
「そういうことなら―――シドをお願いします。アイツの―――友達でも、恋人でも構いません。仲良くしてあげてください」
その後、私と王女は別れ。
王女は行方不明―――誘拐されてしまった。というわけだ。
―――誘拐事件の捜査―――
私とシドは、誘拐事件の容疑者として、騎士団に連行された。
どちらも、彼女がいなくなる直前に会っていたからということで。
話を聞くだけ。そう思っていたのに、私は縛り付けられ、拷問されている。
「お前がやったんだろ!」
本来ならば、女性の騎士が私の話を聞くと思っていたし、連れて行かれる時は女性騎士がついていた。
だけど、実際取り調べ―――というには些か強引すぎる尋問が始まると、痛みを伴う拷問をされる。
服を全て脱がされ、上も下も、何も着けていない状態にされ。
鞭を打たれる。
爪の間に針を刺される。
それだけではなく、様々な拷問を受け、体をボロボロにされた。
普通の者ならば、自分の罪でなくとも屈していただろうけれど。
私は普通ではないので。
『何もしていません』と主張し続けるのだった。
こんな騎士団なら、思い描くコトもあり得るだろうと期待しながら。
―――そして―――
裸のまま牢に入れられる。
ジメジメとして、薄暗い牢屋の中は肌寒く、今のままでは風邪でも引いてしまいそうだった。
「お?なんだオメェ。裸でここに来るなんて、俺にご褒美ってわけかい?」
牢の中は、一人ではなかった。
薄汚い男、目は落ち窪み如何にもといった風体の男だ。
私を牢に入れた騎士が、笑いながら言う。
「アレクシア王女を誘拐した容疑者だ。いずれ犯人として裁かれることも決まっている、やったことがやったことだからな。好きにしていいぞ」
騎士とは思えぬ下品な笑み。
騎士を見上げ、絶望の表情を作り、懇願する。
「い、嫌です。私……誘拐なんてしてません!何かの間違いです!いやだ、やだ!助けて、お姉様!シド!誰か!」
背後から手が伸びてきて、胸を掴まれる。
何度も何度も、揉みしだかれ、首を生暖かい舌で舐められる。
「汗の臭いと味と、血の臭いまで混じってやがる。さすが騎士サマだ、お膳立てがうまい」
いくら弄んでも良いが、殺すなよと念置きだけして去っていく騎士の後ろ姿に声を上げながら、薄汚い男に抱かれてしまう。という私が待ちわびたシチュエーションがはじまるのだった。
やったぜ!
―――しばらくして―――
様子を見に来た騎士に、私の惨めな姿を見せる。
牢で私を襲った男は気持ちよさそうに一つしかないベッドを占有し寝ていて、私を冷たい床に放り出している状態だ。
私といえば、白濁に塗れ、飽きるまで嬲られたままの恰好で倒れている。
「うわっ臭ぇな……魔剣士学園の優等生サマも拷問されて弱ったところを男にヤられちまえばさすがに無事ではいらんねえよな。イイザマだ」
牢屋を開け、無遠慮に入ってくる騎士。
警戒することなく、まるでこの牢にいる男が脱走することなど考えてもいないような。
「起きてるかわからんが、また補充してやるからこいつ貰ってくぞ」
そういうことか。
これが騎士団のやり方なのか。
男の場合は通常の拷問。女の場合は拷問に加えてこうやって捌け口として使わせる。
騎士と名乗っている割に騎士道とかそんなものは無かったのだと。
期待などしていなかったし、牢に入れられた時点でそうだと思っていたけれど。納得する。
私を物か何かのように抱き上げた騎士が歩きながら言う。
「喜べ嬢ちゃん、ゼノン侯爵様が迎えに来てくれたぞ。良かったな」
ゼノン侯爵。学園の剣術指南役で、私の家よりも上の位の貴族でもある。
その見た目で女子生徒から何度か告白されているのを目にしたこともある優男だ。
個人的にはあまり趣味ではないけれど、後ろ暗いものがあれば楽しめるかもしれない。なんて考えたことがある程度には、まあ面白そうな男だ。
迎えに、とは私が犯人ではないと立証され、解放ということだろうか。
ただそれにしては、制服も何も返してもらえていないのだが。
おかしいと思っていると、馬車に乗せられる。
これは、もしかすると、もしかするのかも。
「こんばんは、レオネちゃん。ゼノン・グリフィです」
下卑た笑み。これがコイツの本性なのかと思うような、想いを寄せる者が見れば幻滅しそうな笑み。
気持ち悪いと思ってしまうほど、下劣な存在なのだと察する。
ただ、まだ確定ではないので、被害者としての演技をする。
「ゼノン様……ありがとうございます。私……何もしてないのにアレクシア王女を誘拐したって言われて……」
白濁に濡れ、どこもかしこも汚れている状態の自分を掻き抱いて震える。
涙を浮かべれば完璧だろう。
―――しばらくそうして震えて泣いていると、ゼノン・グリフィの体が震える。
くつくつと笑いを堪えきれないようで―――まぁ確定なのだろう。
「……いやぁ……オーダー通りにしてくれてありがたいね。どうだい今の気持ちは?絶望しているかい?冤罪でここまで凌辱されて体はボロボロだ。」
待っていた瞬間だ。自分が思い描いていた、最高のカタルシスを得るための素晴らしき瞬間。
何もせず。というのはある意味で勿体ないので、涙を流してみる。悲しみや絶望の涙ではない。嬉し涙だ。
すかさず呆けた表情を見せ、「えっ……?」なんて言葉も呟いてみる。
笑ってしまいそうなほど理想の展開が待っていて、今ほど見せている感情とその裏の感情の乖離が激しい瞬間はない。
「君は王女誘拐事件の共犯で、君の家族のシド君は実行犯にされて、僕らディアボロス教団の隠れ蓑にされるってわけさ。あわれアレクシア王女はそのまま行方不明で君たちは利用されるだけ利用されて、同じく行方不明になるんだ」
納得というか、そうなのだろうとは思っていた。
コイツが誘拐事件の犯人なんだろうな。と。
裏でディアボロス教団が関わっていることも知れて、何重にも得した気分だ。
「さて、アレクシア王女のところに行く前に、私も楽しませてもらうよ。オーダー通りにしてくれてるってことは後ろの方はまだ初物なはずだからな」
下半身の装備を外し、裸になるゼノン。
待ちに待った、後ろの穴の初めてを……やっと。
最高のカタルシスを味わいながら―――初めてを捧げるのだ。
汚れた体に、ゼノンのモノが挿れられる。
白濁が溢れ、床に落ちる前の方ではなく、後ろの穴。
牢で抱かれた時、頑なに手を出さなかったのは、これが理由だったのだろう。
指で弄られることもなく、こちらだけは何もされなかったから、趣味ではないのだろうと思ってはいたけれど、望外の悦びだ。
顔知っている男に、絶望を味わされて落ちたところで襲われる。
屈辱を味わった後の、また新たな屈辱。
馬車の背もたれに手をつかされ、何度も何度も出し入れされる。
濡れてもいない状態ながら、何度か抽挿を繰り返すと、だんだんとスムーズになってくる。
先走りなのだろうか、それとも私から出るものなのだろうか。
滑らかに出し入れできるようになると、人を物か何かのように激しく腰を振られる。
もしもゼノンが気持ち良くなければ、体を弄ってどうにかしようと思っていたけれど、悦びの吐息が聞こえてきたのを見ると、気持ちいいのだろう。
「あぁ!次代のラウンズの慰みに使われることを光栄に思いたまえよ。レオネ・カゲノー!」
間抜けというか、馬鹿というか。
ラウンズでないこと、この程度の強さでラウンズを狙えるということ。
いくら自分に優位な状況とはいえ、少し極秘事項になりそうなことを喋りすぎだ。
こんな奴がラウンズになれる位置にいるなんて、ディアボロス教団も質の低い組織なんだなと、嗤ってしまう。
そのまましばらく嬲られていると、温かいモノが断続的に後ろの穴に放出される。
絶頂したのだろう。何も準備せずだったので普通は気持ち悪いとは思うけれど、待っていたモノなので気持ち良くいただく。
私としては、もう少し楽しんで絶頂を得たかったのだけど、これはこれで。
どうせこのまま行けば、またシてくれるだろうし。
もし消されそうになるなら、その時はこちらが本気を出して消してしまえば良いのだし。
ヤリ終わった後のこの時間ほど、無駄な時間はないなと思いながら、また動き始めた馬車に揺られるのだった。