性欲が秩序を上回った世界でTSしたオレとインポ疑惑のイケメン 作:ぶるきえ
カーテンをしていない窓から朝日が差し込み、セイジの顔を照らす。
「んんっ」
床の固さを背中に伝える薄い敷布団の上で、日の光から逃げる様にセイジは身体を捩った。掛け布団はセイジの足元にあり、布団としての役割を果たしていない。
「んー…」
セイジは重い瞼を上げた。両腕を支えに上半身を起こす。一度伸びをしてから物だらけの部屋を見渡し、昨日のことを思い出した。セイジは居候としてアズマの家に住むことになったのである。
セイジの側にある押し入れの戸は隙間なく閉じている。この中でアズマが眠っているはずだ。
「……」
勝手に起きて来るだろう。セイジはそう考え、床に置かれた物たちを跨ぎ、浴室の洗面所へと向かった。
洗面所にある蛇口を捻り水を出した。手でそれを掬い口へと運ぶ。何度か口内を濯いだ後に水を吐き出した。
顔を上げると鏡に映る自分と目が合った。
せっかくだし。そう思いセイジは顔を洗おうとする。
「ぶぇっ!」
纏めずにいた長い髪が濡れ、セイジの顔に貼り付いてしまう。男だった頃は髪を気にする必要が無かった。セイジは畳まれていたタオルを手に取ると、やや乱暴な手つきで顔を拭った。
居間へと戻り、セイジは布団の側に置かれたデジタル式の置時計を手に取った。シンプルなデザインのそれは八時を示していた。八時でも、セイジにとっては早起きをしたことになる。
『あー…。よし、明日セイジが片付けてくれ』
『はぁ!?』
セイジは昨日アズマとしたやり取りを思い出した。部屋の片づけを任されてしまったのである。
セイジは、差し当たって近くに置かれている物をひたすら部屋の隅へと投げていく。まずは道の確保からだ。
「うーん…」
粗方落ちていた物を隅へと運んだ後、セイジはふと仕舞う場所が無いことに気付いた。押し入れには今、アズマが眠っているのである。
「…後でやるか!」
山のようになった物たちを見ながらセイジはそう結論付けた。やれることはやったのである。
一仕事終えた気分になっているセイジは空腹を覚えた。朝食を作るために、アズマのスマートフォンを手に取り台所へと向かう。
炊飯器の中は空だった。セイジは米を炊くべく、内釜を取り出した。
「ええと…一合でいいのか? 一合って茶碗何杯分だ…?」
インターネットで『米 炊き方』と検索をし、一番上に表示された記事を見ながらセイジは手を動かす。米一合は凡そ茶碗二杯分である。
「目盛りまで水を…?」
内釜には様々な目盛りが記されている。しかしどの目盛りを見ればいいのか、記事には書かれていなかった。セイジは不安に思いながらも『白米』の目盛りを頼りにした。
後は炊飯器で炊くだけだ。セイジはそう思い、内釜を炊飯器の中に置く。蓋を閉め、炊飯と書かれたボタンを押した。
炊飯器が稼働し始めたのを確認した後にセイジは流しの下にある収納から取っ手のついた鍋を取り出した。味噌汁を作るのである。鍋に水を注いでいく。準備が面倒だからと、具材は用意しなかった。
「いけるか…?」
火にかけた鍋にある水は沸々と泡を立てている。セイジは手に持っていたお玉で味噌を掬い鍋へと入れた。昨日の失敗を忘れず、味噌は少なめに溶いている。
味噌が完全に溶けたのを見て、セイジは味見の為に味噌汁を掬ったお玉に口を近付ける。
「あっつ!!!」
熱湯の中にいたお玉には熱が伝わってしまっていた。少し触れさせた唇を勢いよく離す。運良くお玉から味噌汁は零れなかった。少し冷まそうと、セイジはコンロの火を止めた。台所には味噌の良い匂いが立ち込める。
ーーピンポーン
セイジがコンロの前で待っていると、インターフォンが鳴った。
「はいはーい」
昨日注文した物が届いたのだろうか。セイジはそう思い玄関の扉を開けた。
とある配達員(男性)が言うことには ~始~
「重っ…!」
トラックのコンテナから取り出した段ボールの箱は重く、俺は思わず声に出してしまった。畜生、何が入ってやがるんだ!
改めて配達先を確認する。目の前にある、クッソボロいアパートの二階らしい。これを持って階段を上がれってか?
心の中で悪態をつきながら、荷物を抱えて古い階段を上っていく。この階段崩れたりしないよな?
「えーっと…篠(しの)ってここか」
表札を確認した後に呼び鈴を押した。安っぽい音がした。
『はいはーい』
ドアの向こうからした高い声を聞いて、俺の全身に電気が走った。間違いない、女の声だ! そういえばと、最近抜いていないことを思い出した。つまり、溜まっているんだよな。
「お、やっぱり宅配だった」
ガチャリと音を立てて開いたドアの先には、本当に、女がいた。しかも上玉だ。
すぐに目に着いたのは、開放してくれと言わんばかりに服を押し上げている大きなおっぱい。重量感があって揉み心地が良さそうだ。更に、大きめのシャツをまるでワンピースのように着ていて、肉付きの良い生足が伸びている。首筋には沢山のキスマークが…。
女は俺を見てパッと顔を明るくした。この痴女は俺を誘っているらしい。なんて変態だ!
「…?」
「は、はいっ! これ、配達です。印鑑お願いします」
不審がる女の視線を受けた俺はハッとして印鑑を求めた。心臓が脈打つのを感じる。
「…あー、中まで運んでくれます?」
女は少し考えた後、俺を玄関に招いた。
間違いない。この女は抱いてくれと言っている…!
俺はそう思いながら荷物を持ち、玄関へと入る。男物の靴が並んでいた。彼氏のじゃ満足できないってか?
「あざっす」
荷物を床に置いた俺に女が礼を言う。荷物なんてどうでもいい、早く抱いてくれと言わんばかりの目で俺を見ている。しかし恥ずかしいのか、言い出す様子が無い。
しょうがない。
俺は優しいから、切り出してやることにした。
「あの、お姉さん」
「……何か?」
女は少し遅れて返事をした。性欲で頭の回転が遅くなってしまっているらしい。
「まだお届けしていないものがありまして」
「え?」
俺は女に近づいた。女は数歩後ずさる。そして荷物に足をぶつけた。女は俺と段ボール箱に挟まれている。
「それはですね…」
「うわっ」
女の腕を掴んで引き寄せる。勢いで女は俺の胸の中に納まった。
「ちょっ…! 何だっ!?」
俺を誘ってきた癖に、かまととぶるとは…。
暴れる女を強い力で抱きしめる。女のすぐ後ろにあった荷物は蹴り飛ばした。部屋の奥へと転がって行く。
「荷物が! 何なんだアンッ…!」
五月蠅い口だ。俺を見てキャンキャンと喚く女の唇を俺の唇で塞ぐ。乾燥しきった俺のとは違い、女の唇は柔らかい。
「んんっ…、んぅ!」
舌を差し込んで女の口内を舐め回す。女の舌は俺の舌に完敗で、されるがままになっている。
「ん゛ん…ッ♡ んふ…!♡ ふぁ゛…っ!♡♡ んうぅ♡♡」
二人の唾液が混ざり合う。俺のテクで女は身体をビクつかせる。女の身体から力が抜けて俺に体を預けていく。
息苦しさを感じて口を離した。女は口の端から涎を垂らしながら、へなへなとその場に座り込んだ。肩で息をしている。硬くなった乳首がシャツの下から存在を訴えている。
「はぁーっ♡、はぁーっ♡♡」
発情しきった女を床に押し倒し、脚の間で膝をつくと俺は言った。
「ナカに俺の精子、お届けしまーす」
勃起したチンコが作業着を押し上げる。キツい。
「う゛ぁ…!♡♡ んん゛っ!♡ あ゛んぅ!♡♡♡」
すぐに入れてはやらない。俺はまずおっぱいに手を伸ばした。俺が思った通り、ハリがあって揉み心地が最高。
「や゛っ!!♡♡ ひゃめっ…!♡♡♡ ひゃめろっ!♡♡ あっ♡ んん゛っ゛…!!♡♡ も、もむっ♡ もむなぁ゛…!♡♡♡ お゛っ!♡♡ あぁ゛…っ!!!♡♡♡♡」
女は俺の挙動一つ一つに大きく喘いでいる。両方のおっぱいを鷲掴んで揉み込んだ。シャツに大きな皺ができる。
女が身体を攀じるせいで、服がだんだんと捲れていく。
「!?」
「お゛お゛んっ!!♡♡♡」
驚きのあまり女のおっぱいを掴む手に力を込めてしまった。痛いはずなのに、女は感じたようだ。変態め!
俺が驚くのも無理はないと思う。だって女は何も履いていなかったのだから。俺が善意で抱くのが分かっていたかのようだ。このやり方で何人の男を誘惑したのか。憐れ、俺以外にもこの痴女に捕まってしまった男がいるに違いない。
女の割れ目からとろりとした液が流れ、床を汚している。迎え入れる準備は万全のようだ。
そろそろ限界だ…!
俺はズボンのチャックを下ろした。勢いよく、自慢の逸物が顔を出す。
「いくぞっ!」
女の両足を持ち、狙いを定める。
「ふーっ!♡ ふーっ!♡ た、たすけっ…あぅ゛♡ や゛ぁ…!♡♡」
女は何やら喘いでいる。
「おい」
「なん…うぐぇ゛!!!」
知らない男の声がした。いざ挿入しようとしたとき、俺の顔に強い衝撃が加った。そのせいで気を失ってしまったようだ。
とある配達員(男性)が言うことには ~終~
涙でぼやけるセイジの視界に映るのは此方を見下ろすアズマの姿だった。アズマは上げていた片足を下ろす。セイジを襲っていた配達員の男を蹴り飛ばしたようである。
「なん、でぇ…! お゛ぎて…?♡」
寝ていたのではないのかと尋ねるセイジにアズマは不機嫌な様子で答えた。
「良い匂いがすんなと起きてみりゃあ、お前襲われてんじゃねぇか…無事じゃねぇよな。クソッ」
「はーっ、はーっ…♡」
「セイジ、そんな恰好で外に出るな。俺を叩き起こせ」
息を整えているセイジにそう言った後、アズマは気絶している男の胸倉を掴み外へと放り出した。
「落ち着いたら風呂入って来い。ちょっとコイツ捨てて来るわ」
アズマは家の先で転がっている男を掴むと引きずりながらアパートの階段を下りていった。
一応言っときますが、この作品は現実の人物を誹謗、中傷する意図はありません。配達員に対する憎しみとか無いです。結構重たいものを注文するので、感謝しかないです。