他愛の無い時間は過ぎて、いつの間にか夜になっていた
いつまで経っても開かない扉に愚痴るフーリアを宥めながら、私達は二人で一緒のベッドに入る
開くわけがない。あの手紙書かれていたことが事実なら、これが私にとって最初で最後の機会になるだろう
私が諦めれば、開いてはくれるらしい。だけど、そこで私の夢はお終い。戻ってくる現実は、知らない誰かのお嫁さん。その想像だけで寒気がした
冷えた心を少しでも温めようと、私はすぐそばにある温もりに擦り寄った
大胆に…でも繊細に、やっぱりちょっと強引に…
やっぱり、面白がられてるだけなんじゃないんだろうか?
どれだけ噛み砕いても、アカネの助言は行き当たりばったりにしか聞こえず、どう手を出したものかと逆に迷ってしまう
「フーリアの事は貴女の方が詳しいでしょう?何が好きで、何をしたら喜ぶのか。でも、どうしたら気持ちが良いのかってのは、私のほうが詳しいのかな?」
思い返した冊子の文字は、ニヤつきながらもアカネが言いそうな事だとは思った
それが、カチンとくる。想像したアカネの顔は、したり顔で笑っていて、間違いなく悪い顔をしていた
私の知らないフーリアの事を知っているのが腹立たたしい。嫉妬、なんて覚えたのはコレが初めてだった
負けたくないって反発しても、知識不足なのはどうしようもなく
結果、付け焼き刃に読み込んだベッドマナーも、何処まで正しいものか判断が付かないままだった
ままよ…か
悩んだならやってみれば良い。本当にイヤがってたら分かるでしょって
それはそう。その判断だけなら、アカネにだって負けるわけがない
恥ずかしいのは最初だけ、さっきみたいに弾みがついたら後は勢いでどうにかなると自分を誤魔化しながら、私はフーリアに手を伸ばしていった
まずはやってみる…
でも、それで嫌がられたら、それで嫌われちゃったら、それが少しだけ怖いけど
「ねぇ、フーリア…おきて、る?」
「ん、なに? どうしたの、フーリエ?」
半分眠っていたんだろう。瞼をこするような返事に、少しだけ申し訳なくなる
それと同時に、この状況でよく寝られたもんだと、腹立たしいような嬉しいような複雑な心境でもあった
二人っきりで安心してるのかと思えば嬉しくもあったし、逆にそれは女の子として見られてないと言われているみたいで悲しくなる
「眠れない?」
抱きしめる私の腕を受け入れたフーリアの言葉は、呑気にも聞こえてしまった
「ねぇ、フーリア。私、誰かのお嫁さんになるんだって」
「それは…」
「知ってた?」
「うん」
叫びたくなる「だったらなんで」「どうして」って、フーリアを責め立てたってどうしようもないのに。私達はまだ子供で、大人の言いつけに逆らうなんてできなくて。それでも、でも、だって…私の我が儘を聞いてくれるっていうのなら、絵本の王子様みたいに、私を拐っていってくれても良かったじゃない
「ねぇ、フーリエ。ボクたちはもう、大人にならないとダメなんだよ」
優しい声音と優しい手付き。離れがたくて伸ばした腕が、やんわりと解かれていく
拒絶、とまでは言わないでも、置かれた距離が悲しくなり、ムキになってでもフーリアの身体に抱きついてしまった
「やだ…」
「やだって。フーリエ、我が儘はもう…」
「聞いてくれるって言ったもん…」
事さらに子供っぽい口調を使って、フーリアにしがみつく
大人になんてなってやらない。フーリアと離れ離れにされるのが大人になるってことなら私は子供のままで構わない
そんな時、悪魔が囁いたんだ
ふと、思い出してしまった冊子の文字
「一発くらい良いじゃない」って「それで孕むでもなし」って「そんときゃそんときだ」って
最低だと思った
貞操観念を何処に捨ててきたのだろうと、捨ててきたならさっさと拾ってきて欲しい
けど、今の私にはその最低さが必要だった
子供みたいな我が儘で、フーリアを困らせたって…
ううん。たとえ嫌われてでも、これが最初で最後になるのなら、私は私の夢を叶えたい
「私、大きくなったらリアのお嫁さんになるんだって思ってた」
「そう、だね。ボクもそんな気がしていたんだけど…でも、それは」
正しい拒絶だ。だけどそれは大人の言葉だ。私が聞きたいのはそういうんじゃなくて、どれだけ間違っていても、フーリアからの言葉が聞きたかった
「知ってるんだよ、私。リアが、私のこと見てたの。この前、水浴びしてる時…裸、みてたよね?」
「それは、ゴメン。たまたま、目に入っちゃって…」
「嘘。ずっとコソコソしてたもん。フーリアのえっち…」
「えっちって、そういうんじゃ…」
でも、知っていて、気づいていて、私は肌を隠さなかった
むしろ、その逆。体勢を変えてみたりして、わざと見えるようにしてみたり。向こうでコソコソしているフーリアの気配を伺いながらも、私自身、見られている事にドキドキを隠しきれなくなっていた
「今だって、そうなんじゃないの…」
冊子の文字を思い返しながら、肌を寄せていく
まずはゆっくり、自分の存在をアピールする。女の子として意識させながら、一番高い最初の壁を崩しにかかる。私に勢いが必要だった様に、フーリアにもきっと言い訳が必要なはずだった
大人の言い草を無くすくらいの、子供っぽい言葉
たとえばそう「フーリエが悪いんだぞ」って言わせる必要があった
フーリアを背中から抱きしめ、自分からおっぱいを触れさせていく。小さいなら小さいなりに、身体全部を密着させて、フーリアに自分の存在を押し付ける
背中越しに心臓の音がドキドキと伝わってきた。それは段々と、私の音と重なるみたいで、口でいうよりも伝わってくる興奮に嬉しくなってしまう
「フーリエ、ダメだってば」
「それでもヤダっていったら?」
「…怒るよ、ボクだって」
フーリアの気配が変わる。それはたしかにささくれだってはいたけど、怒るというにはまだ弱く、戸惑っていて、態度を決めかねているみたいだった
「いいよ、それでも。そしたら、リアは、私のことだけを見てくれるもの」
抱きしめていた両手を滑らせて、フーリアの股間へと持っていく
そこには、私にないものが確かにあった。顔も、体つきも、似通っている私達の違いの一つ、男の子の おちんちんが常より固さを増してズボンを押し上げていた
「これから多分、悪い事いっぱいするから。後でたくさん叱ってね、フーリア」
「まって、リエっ。そんな所触ったら、だめって、うっぁっ…あぁっ!?」
高鳴ったフーリアの声が耳に甘く届く。怒るって、そう言ったばかりなのに、おちんちんに触るだけで、こんな簡単に揺らぐなら最初からそうしてればよかった
膨らんで、寝間着を押し上げている おちんちんの先端を指先で触れていく。触れば触るほどに、それは固くなり、やがて指先に熱を含んだ湿り気が伝わってきた
「よかった、気持ちよくなってくれてるんだ…」
存外、冊子に描いてたこともバカばっかりじゃなかったようだ
男の子も気持ちよくなると、先走りって、女の子みたいに濡れてくると。このまま続ければ射精するらしいけど、それにはもっと強い刺激が必要になるとも書いていた
「気持ちよくなんか…兄妹でこんなこと」
「…兄妹じゃダメなの? 他の誰かだったら、アカネとだったらリアは…」
「アカネは…関係ないだろう。別に、好きとかでもないんだし」
「ふーん。そうなんだ…まあ、そうかもね」
言い淀んで口ごもる。なんとか口では否定してみせたけど、フーリアの心臓は、そのドキドキまでは誤魔化せていなかった
「フーリエ…もうっ、良い加減に…」
まるで話題を逸らすみたいに、急に掴まえられた私の手は、触れていたおちんちんから引き剥がされてしまう。抵抗しようにも その力は強く、こんな時にも異性を感じてしまうと、心が色めき立ってしまった
「ごめんなさい…。なんて、言うわけないじゃない」
悪戯はこれでおしまい
これ以上やったら、フーリアはきっと怒るだろう
大胆に、繊細に、でもちょっぴり強引に。此処まで来ると書かれていた言葉の意味も分かってくる
フーリアが嫌がったからって、それが何だって言うんだ
止められない、止めたくない。フーリアを独占したいんだって、感情が抑えられない
両手を抑えられたくらいじゃ止められない。もっと私の事を感じて欲しくて、フーリアの背中に胸を押し付け、肌を寄せながら、髪の間から伸びる耳の先を唇で捕まえた
「あふっ…ぁむ、ん、ちゅっ…ふぁぁ、ふぅ、ぁむぁむ…」
「ふひゃっ、あっ、なっ、リエっ、なにして…あっ…やっぁぁ…んっくぅ」
啄み、甘噛みを繰り返しながら、ゆっくりと吐息を吹きかける
私がこれで気持ちよくなったんだから、フーリアにだってそれは効くはずだった
子守唄を歌うように吐息を震わせながら、フーリアの耳に心地の良い音を流し込んでいく
ああ、でも、これは、思ったより癖になってしまいそうだった。自分の仕草一つでフーリアの鼓動が高鳴り、もぞもぞと、もどかしそうに身体を揺らす
小さな小さな支配欲。自分の好きな人を自分の好きにできるっていうのは、意外な程に私を興奮させていた
「あっ、くぅ…ぁぁぁっ。フーリエ、どこで、こんな…アイツかっ」
「…ぁむっ」
「いっ、な、噛まないで、痛いよ…」
「今は、良いでしょ…アカネの事なんて」
「何吹き込まれてるんだよ、あんなアホなんかに…っ」
「リアだって…してたくせに。その、アカネと、エッチなこと」
「いや、それはだから、アイツが無理矢理に…って、だから怒ってるのか?」
「怒ってない。最初から言ってるもんっ、私はフーリアのお嫁さんになりたいだけだって」
フーリアの力が緩んだ隙きに、掴まれてい手を振りほどくと、寝間着のズボンに指をかける。押し上げていた峠を越えて、指で弾けば、引っ張り出されたおちんちんが勢いよく顔を覗かせてくれた
「こんなになるんだ、おちんちんって。うん、私が楽にして上げるから、ね…」
「まって、フーリエ…ほんとに、ボク…ぁぁぁっ」
先走りでドロドロになったおちんちんを両手で包み込み、それを塗り拡げるように手を動かす。上から下へ、下から上へ、先端から少し広がった部分から、途中の浮き出た血管だったり、意外と凸凹している おちんちんの感触を手の平に擦りつけていく
単純な上下運動でしかない。アカネの手管と比べられたら笑われてしまいそうで恥ずかしい。だけど、私が手を動かす度に、フーリアの口から声が漏れ出し、押し付けた胸から、震えた背筋を伝ってゾクゾクと快感が伝わってくる
「気持ちいい? ねぇ、フーリア、気持ちいい? 私、ちゃんとできてる?」
耳を唇で啄みながら、合間合間に言葉を投げかける
逃げるように首を振りながらも、耳の先まで真っ赤になっているのが可愛らしい。私の手の中でおちんちんが大きく膨らむ程に、フーリアから抵抗の色が褪せていく
「うっ!? あっ、ダメ、リエ…これ以上は、ほんとに、出ちゃ…あっ」
「いいよ、出しても。ここでやめちゃっても、リアだって苦しいんでしょう?」
「それはっ、あっ、くぅぅっ…でもっ、でもっ」
「受けて止めてあげるから、ね? 私の手が真っ白になるくらい、気持ちいいのいっぱい出して?」
上手く出来ているだろうか、上手く言えているだろうか。冊子の文字を並べ替え、思いつく限り、自分の考えられる一杯までにエッチな言葉で、フーリアの耳をくすぐっていく
きっと、母に見つかったら卒倒されるだろう。父には一杯怒られて、叩かれるかもしれない。そうしたら、二度とフーリアには会えないようにされて
でも、今は誰もいない。見てる人も邪魔をする人も、私達だけの二人っきり
逃げ出そうとするフーリアの腰を自分の腰で受け止めて固定する。もともと背中から抱きしめていたんだ。こうして余計にくっついてしまえば、フーリアに逃げる場所なんかなくなっていた
私の腕の中で、フーリアが身悶えしてる
おちんちんを擦る度に、逃げるように引かれる腰が私のお腹にぶつかってくる
とんっ、とんっと、お股の辺りがじんわりと温かくなってくると、先走りと同じ様に愛液で濡れ始めているのに気づく
フーリアの口から声が漏れる。快感で背中が揺れ動き、揺れる度に押し付けていた胸が、擦れて気持ちが良くなってくる
甘い痺れが快感を生み、その官能が私の乳首を膨らませていく
まるで、おちんちんみたいだ。内心でクスリと微笑みながら、高まった興奮は私の口からも「はぁ」と熱い吐息を吐き出させた
フーリアのおちんちんを手で慰めながらも、私自身、フーリアの身体を使って自慰をしているような気分だった。自分でするのも躊躇うほどに恥ずかしかったのに、そこにフーリアの温もりが加わるだけで、興奮の歯止めが効かなくなっていく
自分からフーリアの背中におっぱいを、乳首を押し付ける
こっそりと足を開いて、お股の良い所に当たるようにと、逃げてくる腰を受け止める
フーリアは気づいているだろうか? 今後ろを振り向かれたバレちゃうんじゃないか? フーリアの身体で勝手に自分を慰める。イケないことだと思うほどに、情欲の熱は増し、快感がより強いものへと変わっていく
「はぁ…っ、フーリア。ぁ、はぁっむ、ぁむ、ちゅっ、れろ、ぺろ…フーリア」
快感で悶えるフーリアに身体を押し付けながら、耳の先を啄み続ける
唾液でベタベタになった耳の先を舐め取り、隙きあらば頬に唇を落としていく
熱い吐息と一緒に、愛おしい人の名前を呼びながら、両手でおちんちんを虐めて上げると、近づいてきた限界に おちんちんが手の中で震え始めていた
「ダメッ、フーリエっ…はなっしてっ、出る、から、うっ、ぁぁぁぁっ!!」
フーリアが声を上げた瞬間だった
おちんちんが跳ね上がり、その先端から勢いよく精液が吹き上がる
「えっ!? あぁ、なっ、こんな、出るの…待って待ってっ、とまっ、きゃっ」
「フーリエ、まって、そんな強く握ったら…うぁっ!!」
まるで思ってもいなかった勢い。急に吹き出した精液に驚き、慌てておちんちんを握りしめてしまう。その刺激が、余計にフーリアを責め立て、次の射精を促しているのに気づきもしないまま、手の中で暴れるおちんちんを抑え込もうと、両手で捕まえてしまう
ドロドロと、流れた精液が手の中から溢れ出る
掬い上げようとしても間に合わず、滑った手の間からおちんちんが逃げ出すと、先端から飛び散った精液が、顔に、髪に、服の上、ベッドにまで飛び散り、二人の身体にも降り掛かってしまう
「はぁ…はぁっ、あっ、はぁ…んくぅ…」
射精も収まり、荒い息を吐き出しながら、フーリアの身体から力が抜けていった始めてみた射精に驚き、慌てている内に止まったまではいいものの、汚れてしまったベッドを見て、少しばかりの正気を取り戻したフーリエは、居た堪れない空気を感じていた
「あ、えっと、フーリア? その…だいじょう、ぶ?」
「うん…平気、だよ」
怒られるかな、いい加減嫌われてしまうだろうか? そんな心配をよそにフーリアの声は穏やかなもので、いっそ怒られた方が楽に思うほどには不安を掻き立てる
「フーリエも、ごめん、汚しちゃって」
「それは、うん。良いんだけど…」
言われて気づく。不意に毛先が垂れ下がると、そこから白く濁った雫が垂れていた
更には、服にも頬にも、精液は飛び散っていて、吸い込んだ空気に混ざる嗅ぎ慣れない精の匂いが、フーリアのものだったと気付かされる
「えっと、じゃあ…その。こんなに、だして、兄さんの、えっち」
それが正しかったのかは分からない。もっと小馬鹿にするでも良いと、書いてはいたけれど、その時にはもう、私はフーリアを見上げていて、少し乱暴なくらいの指先が、精液で汚れた私の寝間着に掛かっていた