序章 特異点F A.D.2004 炎上汚染都市 冬木 副題「人理の防人」
第7節 初めてのDチャージ
寝室回:オルガマリー・アニムスフィア
シュンッ……
「ここが貴方の部屋なのね」
数日後、立香はオルガマリーを自分の部屋に案内していた。ようやく、お互いに時間が空いている機会が訪れたので、初めてのDチャージをすることになったのだ。
「いいんだな?」
「え、ええ。これをしないと、わたしの存在を維持できないのよね?」
「まあ、そうだな。これからDチャージをするぞ。シャワーは先に浴びるかい?」
「い、いえ……先に入ってちょうだい……」
一人ずつ、二人は順々に自らの体を洗い清める。慣れたようにごく短い時間で体の汚れを洗い流した立香に対して、オルガマリーは時間をかけ、丁寧に体全体を洗っていく。
そして、新しい服に着替えた彼女は、寝台に座る半裸の立香を見てピシリと固まった。
「あ、あの……脱ぐ、のよね。や、やっぱり……」
「汚れるし皴になるぞ。無理にとは言わないが……」
「い、いえ、分かったわ。大丈夫、大丈夫よ」
自分自身に言い聞かせるように何度も大丈夫と呟いたオルガマリーは、服の袖に手を掛けると意を決したように腕を上げ……
「……………………」
ようとして、そこで一時停止。
「あ、あの、やっぱり恥ずかしいから……向こう、向いてもらえないかしら……」
「そうか。分かった」
余計な事は言わずに回れ右。しばらくして、衣擦れの音が聞こえてくる。
(本人には言わないが……やっぱり、これはこれでいいものだな)
秘め事をしている、という感覚が強まり、胸の奥で昂奮が掻き立てられる。その脳内では、身に着けた衣服を一枚一枚脱ぎ捨てる、オルガマリーの姿が浮かんでいた。
「え、えっと、いいわ……よ」
「ああ。それじゃ……」
その声に、立香は振り向いた。
☆
【推奨BGM:導魔】超昂神騎エクシールより
「はあ、はあ……わ、わたし、い、イッちゃったの?」
絶頂直後の気怠い体を起こすと、トロンとした目を立香の方に向ける。
「っ……ぅ、え、ふ、藤丸っ……!? そ、その、ソレ……大きく、しすぎじゃ」
そのままソレにちらりと視線を向けたオルガマリーは、目を丸く開いて凝視する。
「しすぎと言われても、勝手になるもんだ」
「えっ、えっ、こう、魔術で大きくしてるとか……」
「無い無い。魔術とか、基礎理論を学習した程度だ。自前だよ」
「じゃっ、じゃあ……」
「マリーが可愛いから、抱きたくて昂奮しきってるんだ」
「っ……ぅ、あ、ぅぅ……っ……!」
オルガマリーは赤面して、何か言おうとしてできず、立香から視線を逸らしたまま身体の力を抜いた。意図を察して、彼女の上に覆い被さる。オルガマリーの柔らかく火照った陰唇に、猛りきったペニスをゆっくりと押し当てる。
「……するぞ、マリー」
「ん、ッ……! ぁ……ふ、ああぁぁっ……!」
指が達していなかった場所の、その向こう。
突き抜ける感触の後に、オルガマリーの顔が僅かに歪んだ。
「……っ、く、っ……!」
固く閉じた狭い肉の襞を、ぬるりとした滑りを頼りに、じっくりと入り込んでいく。
「ッ……う、うわ、ぁ……っ、す、すご、っ……入ってくる、感じ……がっ、ぁ、ふぁっ……!」
「…………っ、ふうっ……大丈夫か、マリー」
「ぅ……え、ええ。す、少し痛いは痛いけど……その、ビックリしたというか……」
「そうか。俺は気持ちがいいよ。締まってきて……」
掌で転がすようにして胸を愛撫して、舌先で首筋から鎖骨の辺りを味わうと、オルガマリーは小さく身を震わせた。
「あ、あ、ん、くふぅっ……♡ その、あの、あんまり気を遣わなくでも大丈夫……だから……」
下半身に目を向ける彼女の視線で、再び意図を察した立香は細い腰のくびれを掴む。
「……じゃあ、それは……リクエストにお応えするか」
「ん、っ……ぁっ、は、あっ……!」
ずちゅっ!
「んっ、あっ、は、ふぁ、ふああぁぁっ!」
腰を軽く引き抜いて、再び肉を掻き分けるようにして押し込む。
「んっ、あっ、んッ……! あ、は、入って、来る……っ!」
「ああ、ちょっとずつ、動かすぞ……っ」
「え、え……え、っ……! ん、は……ぁ、ふぁ、あ、ああぁっ……!」
ぐちゅうっ、と抜き差しする動きに淫らな水音が絡む。
「ンッ、ぁ、はぁっ……! な、なん、だか、すごい……っ……擦られて、身体、熱い……っ」
「こっちも、加減しないとすぐにイキそうだ……っ」
「っ、ぁ……き、気持ちいい、のね、貴方も……はっ、ぁ、そ、それならっ……」
ゴクンと、オルガマリーの喉が鳴る。
「……っ……!」
ぬちゅっ!
「んっ、ぁっ、ふぁああっ……! あ、あ、んっ……!」
それに合わせて、オルガマリーの腰が上がる。
互いの結合が深くなり、ピストンの動きが滑らかになっていく。
「っ……ん、く……ぅ、っ」
腰だけでなく、全身で絡んで腰を使う。じわりとした体温を交換させて、より深く繋がる快感がお互いを責め立てる。絡み合う男の余裕のない顔に、オルガマリーは得意気な表情をする。
「っ……ふふ。貴方、そんな顔、なのね……藤丸の、えっちな、我慢してる、顔……っ」
「その言葉は、そっくり返すぞ……っ、マリー……っ……!」
「はっ、ひぁ、ああぁぁんっ……! あ、今、奥で、ビリって……っ……んっあっ、はぁっ、あっ、やぁんっ!」
初めて男を迎え入れたばかりの膣襞は、侵入者に痛いほどに絡みながら、溢れるほどに愛液を滲ませて滑らせる。少しずつピストンが早くなるのを自覚しながらも、それでも腰の動きを緩めるどころか更に激しくしてしまう。
(っ……まずいな、歯止めが……っ)
初めてのオルガマリーを気遣うだけの余裕が、想定したより早く無くなっていく。
「あっ、は、ふ……ん、ぁ、っ……! あ……っ、こ、ういう、感じ……かしら、藤丸っ……」
「く……っ、ああ、そう、だが……っ」
「ん、はあ、よかった……っ、いっぱい……っ、んんっ、気持ちよくなってほしい、から……っ」
「……く、わざとやってないか、マリーっ……」
「……う。な、なんの、こと……? わたしは、ただ……っ、あっ、んんっ! きゃあぁっ!」
無言で、抽挿のペースを上げる。両腰に手を固定して、深々としたストロークで突き入れる。
ずちゅっ! ぐちゅっ! ぬちゅっ! と卑猥な音が部屋中に響き渡る。視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚、五感の全てが二人の昂奮を天井知らずに高めていく。
「あっ、ちょ、う、嘘っ! ひあ、あっ、んっ、はや、ああぁぁっ!」
「すまん、もう我慢の限界だっ……!」
「あっ、んくぁ、はあぁっ、あっあっあっあっ! は、激、しッ、やぁっ、はぁぁぁんっ!」
寝台の軋む音に、獣のような吐息が混じる。
加速した交合は緩まることはなく、次第に二人共、口から零れるのは息遣いだけになっていく。
「んっ、ぁ、は、んく、ぅぅっ……! あ、あ、ふ、じま、る、ぅ、っ……も、もう、っ……あ、は、あぁっ」
「っ、ん、あぁ、マリー……っ」
「んっ♡ んむ、ふ、ぁ……むっ、んちゅ、ちゅくっ♡ れる、はぁ、むっ」
オルガマリーが立香の頬に手をやり、そのまま唇を重ねる。どちらからともなく舌を絡ませ、貪るように唾液を奪い合う。
「あっ、はぁ、んっ、ふ、ぁっ……! あむ、ん、んんーッ! ん、ぷぁ、ふぁっ!」
その間にも立香のペニスはオルガマリーの腟内を動き続け、穢れを知らぬその花弁に、雄を刻み込んでいく。
「あっ、は、ぁんっ、あっ、あ、っ! 藤丸、藤丸、んっ、はぁっ、ああぁぁっ♡」
「っ……! マリー、出すぞ……っ……!」
「あっ、はっ、たっ、ん、くぅんっ! ふぁ、あっ、あああぁぁぁぁぁぁぁっ……!」
びゅるびゅぐびゅぐぐぐぐんっ! どぐっ、びぐびぐっ、びゅぶうううっ!
「あっ、くぁ、ふぁ、あーーーーっ……!」
奥に鬼頭を押し付けたまま、一滴も残さぬ勢いで白濁した塊が放たれていく。
「んんっ……♡ あ、っ……ぁ、ホントに、入ってきたぁっ……♡」
オルガマリーは身体を大きく反らしたまま、体を満たす熱を感じ取り、譫言のように呟いた。
「あぁ……っ、ん、く……ぅっ!」
ペニスが脈動して、繰り返し奥へと精液が注がれる。
「ぁ……っ、ん、んんんんんっ……♡」
その度に小さく震える身体を両腕で強く抱き締めると、オルガマリーはそれでもう一度、大きくその身を震わせた。
「は…………ぁ、っ……♡」
ヒクヒクと蠢く膣穴からペニスを引き抜くと、奥からどろりと精液が溢れてきた。粘性の液体はオルガマリーの身体を滑り落ち、汗に濡れたシーツを更に汚していく。
「……んっ、はぁ……藤丸……っ」
「結局、ちょっとやりすぎたかな……」
指先で、少女の額の汗を拭う。
「ん……まぁ……大丈夫よ……その、気持ちよかった、から」
「……ならよかった」
もう一度キスをして、二人は互いの熱を確かめた。
☆
【推奨BGM:束の間のWarm】超昂神騎エクシールより
「ダ・ヴィンチちゃん」
身支度を整えた立香は、技術局名誉顧問、レオナルド・ダ・ヴィンチの下を訪れていた。
「立香君? おや、その様子だと……所長としてきたのかい?」
「……シャワーは浴びたんだがな」
「何となく分かるものだよ。首尾よくいったのなら何よりだ。それより、私に何のようかな?」
「ひとつ、キミに頼みたいことがあってな」
と、そこで立香は表情を引き締める。
「過去の記憶を映像化する装置を作ることはできないか?」
「過去の記憶を、かい?」
「当然、キミも気付いているだろうが、俺の過去は相当の訳ありでな。その辺りを皆に説明したいわけだが、物的証拠も無しに鵜呑みにできるような内容じゃない。そこで――」
「自分の記憶を見せる、という形式で事情を説明することにしたわけだね?」
「ああ、それで問題の装置は作れるだろうか?」
その問いに、人類史有数の天才はその豊かな胸を張り、
「もちろん、できるとも! そのオーダーに応えましょう!」
自信満々にそう答えたのだった。