一端、レムね。許せ、サスケ
「それで? いいのか、レム」
ここはクピドの寝室。そこに一人の少女が訪れた。
少女は嫌悪感を隠そうともせず、嫌々いるといった様子だった。
「……さっさとしたらどうですか。姉様よりは抱き心地のいい身体だと自負しております」
投げやりな態度で身体をベッドの上に差し出すレム。
彼女は女好きのクズが自身のような体つきを好むことをよく理解しているようだ。
それに対する軽蔑をあからさまに示している。
生意気だ。──だが、嫌いじゃない。
「そうだな。ラムのあのスラっとした体形も好きだが、大抵の男はお前さんみたいなむちっとした体が好みなんだろうな」
「まるで自分は違うとでも言いたげですね」
「いんや、俺も男だ。お前さんみたいなイイ女が自分から身体を許してくれるとなりゃあ、そりゃ今すぐにでも獣になるさ……だが、それが姉の身代わりになる為ってのはいただけねぇな」
彼女が自らここへ来た目的。
そんなのは考えるまでもなく分かることだ。
こいつが俺に体を許す理由なんて、それ以外にないのだから。
「……あなたが気にすることではありません。レムはレムの為に、あなたに身体を許します。でもその代わり──これ以上、姉様に手を出すのはやめてください。それだけ……それさえ承諾していただけるなら──」
ひらりと、ただでさえ露出の多いメイド服をはだけさせ、乙女の穢れなき柔肌を露わにする。
レムは憎み、嫌悪し、悍ましいとすら思う男に自らの肌を晒していた。
この男はレムを拒まない。レムは知っている。
この男がどんな男かなんて分かりきっている。女を快楽を得る道具としてしか見ていない獣、ケダモノだ。
──そんな男が姉と
レムは姉に幻滅していた。
同時に、姉に幻滅してしまうレム自身を心底見損なっていた。
レムは姉様が第一である。
それがこんな風になってしまったのは、双子の絆である『共感覚』が断ち切られてしまったことに起因する。
──今でも覚えている。
『共感覚』が途切れた時の喪失感を。
大切な──何よりも大切なものが奪われてしまった喪失感、絶望、虚無感。
はたして、レムは姉様の元へと向かった。
姉様に何があったのか。何が起きたのか。
──まさかあの男が──。
そうして向かった先で、レムは見た。
見てしまった。
──汚らわしい男の身体に抱き着き、頬を上気させ、瞳を潤ませた彼女を。
決して何者にも触れさせてはならない女の秘所に、その男のイチモツを自ら迎え入れ、腰を振る
「────。」
その時、抱いた感情をなんと言葉にすればいいのだろう。いいや、言葉になどできない。してはならないものだ。あれは、きっと──。
「──愉悦」
「──ッ!!」
口に出してはいない……はずなのに。
目の前の男はまるでこちらの思考が読めているとばかりに言葉を続けた。
「乱れた姉さまを見て、興奮したんだろ?」
「何、を」
──やめて。
「ああ、別に責めてるんじゃねぇよ。身内の情事を見て興奮するなんざ誰にでもあることだ。ま、お前さんが抱いたもんにはそれ以上に鬱屈した気持ちも混ざってるんだろうがな」
──知ったようなことを、言わないで。
あなたに、貴方なんかに……ッ! 何がわかるというのか──。
私の、何が──ッ。
「知ったようなことを……! ~~ッ、ふざけないでください!」
「……」
まるですべて分かっているかのように語られる不快感。いいや、彼のような人間に理解されること自体が不愉快だ。
不快で、気味が悪くて、どうしようもなく受け入れがたい拒絶感。それがレムに黙っていることを許さなかった。
一度口に出してしまえば止まらない。
心の奥底に押し込めた感情が溢れ出してしまう。
口に出してはならない、醜い本音が……。
「そんな戯言を聴くためにレムはここに来たんじゃありません! ──ケダモノ。ケダモノならケダモノらしく、さっさと据え膳を召し上がればいいものを……! 何を躊躇っているんですか? 犯せばいいじゃないですか!」
「……」
レムは何を言っているのだろう。こんな男に、言うだけ無駄だと分かっているのに。
こんなの八つ当たりだ。私は何を苛立っているのか。そうだ、苛立っているのだ。
こんなこと、本当はしたくない……なのに。それでも、敬愛する姉様を取り戻すために、って……そうやって無理してここまで来たのに。
目の前の男は、レムには手を出そうとしない。
──どうして。
どうして、レムじゃダメなのか。レムが唯一姉様より優れているこのだらしない体ですら姉様の役には立てないというのか。
だとすればレムは何なのだ。レムはいったいどうすればいいのか。
何を言っているのか分からない。どうすればいいのか……レムにはもうわからない。
どうして黙ったままなのか。
何を考えているのか。
──それとも。
「私なんて、抱く価値すらありませんか? ……そうですよね。私と姉様では、価値が違う。少なからず姉様の凄さを知っているあなたなら、私なんて路傍の石ころに見えて当然でしょう」
姉様は素晴らしい。姉様は素敵で、姉様は偉大で、姉様は凄い人だ。
──何度聞いたか分からない。何度言い聞かせられたか分からない。
それにはいつもこんな枕詞がつくのだ。
──レムも早く
──顔も一緒、身体も一緒。同じ日に、同じ両親の元に生まれて、同じ時間を過ごしてきた。
なのに──。
「私たち双子はまったく違う!! 私は、っ、私は、姉様に……っ」
誰にも見せまいとしていたのに、今は、今だけは。
この
だから、ドクドクと痛いほどに鳴る心臓を握りしめて、レムは吐きそうな顔で、心の奥底に隠していた言葉を叫んだ。
「──私はッ、姉様じゃないッッ!!」
私は……姉様じゃ、ないのに……。
誰にも見てもらえなかった。
誰にも愛してもらえなかった。
両親にも、里の人にも、誰にも。
──姉様以外には。
憎いのに、妬ましいのに、ただ一人レムを見て、愛してくれたのは──姉様だった。
やりきれない想いで胸が張り詰めた。
憎みたかった。恨ませてほしかった。
こんな醜い思い……知りたくなかった。自分がどうしようもない人間であることを知りたくなかった。
ずっと、ずっと苦しくて。でも、離れることもできなくて。
栓の外れた胸中から、堪え切れない想いが溢れ出す。
──許せない。こんな醜い感情を抱く自分が、何よりも許せない。
自然と、涙が
雫にこもるのは怒りか悲しみか、あるいは懺悔か。
「──ほら、落ち着け。な?」
ばさっと、一枚の布がレムのはだけた体を覆い、クピドの包容力のある腕がレムの肩を優しく抱きしめた。
レムを包んだのはクピドの上着だ。
俯き、クピドを見ず、自分に言い聞かせるように己をあげつらうレムに近づき、それを止めた。
「……っ、なんですか、ようやくその気になりましたか?」
「はぁ、女の弱みに付け込んでヤリ倒すほど落ちぶれちゃいねぇよ」
どの口が言うのか。この男の悪名をレムが知らないとでも思っているのか。
──王国の性獣。気にいった女を好き勝手に犯し、手籠めにし、意のままにする。
そうやって姉様にも手を出した。
「姉様に手を出しておいて、今更何を。どうせ、何か卑怯な手を使ったのでしょう。でなければ、そうでなければ……有り得るはずがないんです。姉様が……あの姉様があなたなんかに手籠めにされるなんて──レムを見捨てるなんて……っ」
──魂の繋がり。双子だけに存在するその特別な繋がりは生まれながらのものだ。
この世に生を受けた時から、彼女らは二人で一つだった。その繋がりこそが、レムの本音を食い止めていた楔であり、レムの心を封じていた鎖だった。
それが、ある日を境に決壊した。断ち切られた。
──クピドがラムと交わったその日に。
生まれた時からあった繋がりが突然失われたレムの心には大きな穴が空いた。
他の何物でも埋められない深い深い心の傷。喪失感。
それがレムの心を乱していた。頭がどうにかなりそうだった。心と感情がぐちゃぐちゃになって──一度は姉様を突き放した。
でも、それでも心の穴は治らなかった。だから、取り戻さなければいけないのだ。
取り戻すしかない。心の繋がりを、柵を。それがたとえ苦しみを伴うものであっても。──どんな犠牲を払おうとも。
それだけが、レムの空っぽな中身を埋めてくれる存在と知って。
レムの決心はもはや変わらず、変えられず。それを生みだした原因であるこの男に、何を言われたところで──。
「悪かった」
「……は?」
今、なんて。
この男は、今なんと言ったのだろうか。
まるで素面といった表情で、何を……謝罪した?
「悪かったよ。お前からラムを奪って」
その言葉に、レムの中の何かがブチ切れた。
一瞬にして頂点に達した激昂が口をついて出た。
「何を、何をっ……何を今更ッ!! ふざけているんですかっ!?」
怒りのままに襟元を握りしめ、押しのける。
だが、男はそれを微動だにせず受け止めた。
「ふざけてねぇ。……まぁ、俺は大概ふざけた野郎だが……女を泣かせてぇわけじゃあねぇんだよ」
「は、ぁ?」
そうやって、ふざけたことを抜かすクピドは、そっとレムの頬に触れ──レムが気づかぬまま流していた雫を拭った。
ふざけていない……? ふざけていないなら、いったい、この男は何がしたいのか。
レムは涙を拭われてやっと自分が泣いていたことに気づいた。
この男にそんな無様な姿をさらした事実と、こんな男に顔を触られた事実。そのどちらもが苦い思いとなってレムの表情を歪ませた。
レムがここまで取り乱す理由は単純一途。ラムという唯一無二の存在とのつながりを失ったことに起因する。
両親を失い、今は無二の家族であるラムが──誰よりも一緒にいたはずの家族の気持ちが、わからなくなってしまったこと。それがレムに絶大なる恐怖を与えていた。
それは不安。それは恐怖。それは、拒絶。
──怖かった。家族だったはずの人が、世界でただ一人自分を愛してくれていた人が、突然赤の他人になってしまったかのような恐怖。
──苦しかった。どうしようもなく、堪えようもなく、怖くて、怖くて、仕方がなかった。
「ラムがお前との繋がりを断ち切ったのは俺の【権能】に気づいたからだろうな」
「権、能……?」
「俺の持つ加護みてぇなもんだ。俺の権能はヤった女の力を奪う。んで同時に与えもする。等価交換だ。互いの力を渡し合い、混ざり合う。力とは【オド】ひいては魂そのものだ。魂で繋がっている双子のお前には影響を及ぼさないとも限らない。だからその影響が及ぶ前に、あいつは自分から繋がりを断ち切ったんだろうな」
「そんな、ことが…………じゃあ、やっぱり、あなたのせいでっ!」
「ま、言い訳できねぇな」
男は否定も言い逃れもしない。結局、この男が原因であることには何ら変わりはなかった。
憎い敵だ。姉を穢し、双子の繋がりを断ち切り、敬愛する姉を奪った元凶。
それが分かった。
──しかし、だからこそ──。
「姉様を解放してください」
「ん?」
「私には何をしてもいいです。なので、姉様を──諦めてください」
「ほう? ──この俺に、『強欲』のクピドに獲物を諦めろっていうのか? それほどの価値がお前にあると?」
面白い、そう言いたげに口角を上げ、男はニヤリと笑う。
「……いいえ、私の価値なんて、姉様の万分の一にも足りません。ですが、私にしかできないこともあります」
「お?」
そういってレムはクピドのズボンに手を出し、脱がし始めた。そこはメイドたるもの、鮮やかな手際でクピドの纏う衣装を脱がし始めた。
そうして、
クピドを守る最後の砦であるパンツを脱がした。
──ぶるんッッ!!!
「──ッ!!」
その途端、レムの目の前には巨大に隆起した一本の棒があった。
その圧たるや──想像を絶する。
レムが想像していたモノより、遥かに大きく、極太で、雄々しいソレが凄まじい存在感を放っている。
「…………」
数秒、レムは自身でも意図せぬまま思考を手放していた。
ただ魅入っていた。汚らわしいはずのソレに。大嫌いな、最低な、憎むべき、
──目が、離せない。
ただの肉の塊が、どうしてこうまでも存在感を発するのか。レムはそれから目が離せない。自然と腰が引けて、身体が勝手に逃げようとすらした。
それでも、「ぐっ」っとその意思を引き止める。
想うのは姉のこと。こんなものに毎晩犯されている姉のこと。
そう思えば──ああ、本当に嫌になる。
──こんなものに犯され、姉様が気持ちよくなっていたという事実に【高揚】を禁じ得ない。
それは──【背徳感】。不可侵であったはずの神聖な姉を、ただの獣が、レムと同じところまで堕としてくれた。
姉と妹、その辺絶した差を繋ぎとめてくれていた繋がりを失った今、その差は目に見えて遠く感じるほどだ。
しかし、今この男を相手にするという点において、レムはラムと同じになれる。
──否、ラム以上であると、そう男に示し、姉を救うことが出来る。
自分が、ラムを救うのだと。
──その高揚たるや、何物にも代えられぬ悦楽だ。
「っ」
ごくり、と大きく喉が鳴り、レムは胸元をはだけさせ、その肉棒を自身の胸元に引き入れた。
「……んぁ」
口を開き、貯めた唾液を胸に、姉よりも唯一立派なおっぱいに、つつーと垂らす。
それを潤滑油として、レムは両手でおっぱいを抱え、【パイズリ】を始めた。
「おお!?」
流石のクピドも反応する。
クピドのあまりに大きなイチモツをすっぽり覆いきるその豊満にして張りのある乳房。
昂奮するほどにチンポは鋭敏になり、竿を包む柔らかで弾力のある感触に下半身を振るわせる。
さらに、
「じゅるるるっ」
「ぐぉっ」
「えろん、ちろちろ、ちゅ、ちゅぱっ」
ぎこちなく、しかし丁寧で献身的な奉仕。
嫌々だろうに、ここまでできるのは才能というやつだろう。
清純そうな見た目をして、なかなかどうして淫乱な牝だ。
男を立てる、大和撫子といったところか。
なんともまぁ、男心をくすぐる。
そんな清純にすぎるおなごを前にして、今まさに
──汚したい。
その清楚な顔を、艶のある青色の髪を、鼻を、唇を、頬を、男の汚汁でドロドロに汚してやりたい。
その欲に正直に、クピドのイチモツは準備を終えた。
「レム、出すぞ。顔で受け止めろ」
「……こくん」
「ッ!」
粛々と受け止めようとするその健気さに、クピドは限界を迎えた。
どぷっ、どびゅるるるるるうるるるっ!!!
「……ッんん、む♥」
「ぐッ」
「んっ……んっ、んあ……♥」
初めに感じたのは熱だ。顔を埋め尽くす熱。
次に感じたのは匂い。鼻腔を埋め尽くす淫靡な栗の香り。
あまりの量にレムは苦し気に目を瞑った。しかし留まるところを知らない雄汁は絶えずレムの顔へと注がれる。掛けられては垂れ、掛けられては垂れを繰り返して、白くて臭いドロドロの液体は、ぼとぼととシーツに垂れ落ちた。
そして、ふと、レムは汚らしくも雄々しく吐精を続ける男のソレに、その先っちょにかぶり付いた。
「はむっ♥」
「う、おっ」
すると、弱まってきていた射精が勢いを取り戻す。
諾々と勢いよく汚濁は発射され、レムの口の中を白濁に染めていく。
桜色の唇を汚し、上あごにあたり、舌に垂れ落ちていく。
(苦い。とっても苦い。
そして──熱い。
熱くて、熱くて……たまらないくらい熱い♥)
──ごくん。
じっくりと味わったレムは、口のナカに溜まったソレを一思いに飲み込んだ。
「っっっっぁぁっ~~~~~~~~!!!!♥♥♥」
突如、原因不明の、痛み? 衝撃?
否、──【快感】。
「ぁ、ぁあっ、んっ、こくっ……あふっ、あっ、ああっ♥♥」
(飲みたい。熱い。温かい。飲みたい。飲みたい。──もっと♥)
欲が止まらなくなり、舌を動かす。上気した頬をすぼめ、精液塗れのぶさいくな顔をさらに下品にする。
奥の奥、喉の奥まで、ぶぶっと肉棒を飲み込み、無理をしているからか口のナカからは、ぐぽぐぽと精液が泡立つ汚い音が鳴る。
それすらも気にならないほど、レムはチンポに夢中になっていた。
口内を埋め尽くす竿を舌で撫で、亀頭を転がし、先っぽから溢れ出す汁を舌の根で味わい、喉へと送り込む。
次第に、自然と顔を動かすようになり、自身でチンポを抽送する。チンポを飲み込み、吐き出し、また喉奥まで受け入れ、チンポと喉チンコでキスをする。それが苦しくて、涙が出て、たまらなく気持ちいい♥♥
そうしてまたギリギリまで吐き出す。でも、全部を吐き出すことはしない。未だに口の中にあるその鈴口を、雛が親に餌を強請るように舌先でチロチロと嬲る。
(出して♥♥ 出して♥♥ 出して♥♥)
もはや自分の意志で行っているのかは定かじゃなかった。
ただ、気持ちがよかった。
「おおっ」
すると、感じ入ったクピドが更なる白濁を吐き出した。
ぶびゅぶるるるるるるるっ!
「っっっぷはっ……ぁぁぁぁあああああああ!!!♥♥♥♥」
とうとう息が持たなくなったレムはようやくチンポを口から離し、朦朧とした意識で再び顔にあったかい精液を浴びた。
同時、レムの履く下着に大きなシミが行き渡る。じょろろろろ……と失禁したレムは、鼻腔に行き渡る淫らな匂いが脳髄まで行き渡り、ぷしゅっ、ぷしゅっ……と小さな潮を吹いた。
──イった。
それも、きっと今までで一番の、あるいは、初めての快楽。
──女としての幸福。
さっきまでの怒りを露わにした様子からは考えられないほど、だらしなくなった表情。なおも精液を乞うようにアホ面で口を開け、舌を垂らし、胸元をはだけさせ、瞳を倒錯させたレムは、無様なアへ顔を晒している。
ラムですら抗えない、女として生まれたことに対する万謝の念。メスの歓び。それが無意識のままに行われる。生まれてきてよかったと、強制的に安堵してしまう。
それは快楽。それは幸福。クピドが愛してやまない、メスの幸せな顔。
「ほぁ、はっ、あっ……」
頬を朱に染め、のぼせたように目を潤ませ、両手で秘所を押さえるレム。だが意味はなく、失禁は止まらない。下着はもはや意味もなく、シーツは聖水でびしょびしょに染まっていく。
きっと今は何も考えられないだろう。
ただ、与えられるままに快楽を享受する。
当たり前のようにチンポに頬を擦り付ける様は、天性の淫乱気質と言っていい。
女とは得てしてそういうものであるが故に。
「はぁぁ……」
一つ呼吸をすれば、淫靡な香りがする。
鼻腔を満たす、生臭いようで、しかし嫌いになれない臭い。
嗅ぐたびに鼻がひくつき、再び息を吸う。
(臭いのに♥ どうしようもなく臭いのに♥ 嗅ぐのがやめられない♥)
吸って吐いて、また吸って。呆然とその色気にのぼせ、目を開けば、そこには未だ──否、まだまだこれからだと言わんばかりに、先ほどまでよりも更に隆起したソレがあった。
雄汁の汚濁とレムのよだれでテカテカとかがやき、淫臭を放つそれから目が離せない。
レムの瞳にはもはやおチンポしか写っていなかった。
クンクンと、子犬のように竿を、玉袋を、カリ首を嗅いでいく。カリ首に溜まる強い刺激臭にレムはぶるりと身を振るわせた。軽イキした。頭がビリビリと痺れた。
亀頭の先っぽ、汚汁の源泉が鼻先に来れば、嗅ぐだけでは我慢できず、勝手に舌が伸びる。
(舐めたい♥ 舐めたい♥ この御汁を舐めて、また、あの
そうして、誘蛾灯に誘われる蛾ようにふらふら近づくレムの頭を、男らしい大きな手が止めた。
「……?」
レムは思った通りにいかなかったことで混乱し、もどかしい顔をした。しかしすぐに気づいた。頭上で欲望を滾らせた
「──気に入った。お前、イイぞ。超イイ女だ。俄然、ヤル気が燃えてきた」
「……はっ」
──そこでようやく。
チンポだけしか目に入っていなかったレムは、それが誰のものであるか、なんであるかを思い出し、上を向き、その顔を見た。
そこには──ギラギラと光る野性的な瞳をした、
「あっ♥」
「覚悟しろレム。今からお前を俺の女にする。──俺は狙った獲物は絶対に逃がさねぇ」
「あ、ぅ……♥♥ わた、しは……♥」
「──俺に溺れな」
「──っ!」
呆けるレムの唇を、クピドが塞いだ。
驚きに目を見開くレムであったが、それよりも驚いたのは、抵抗しようと思えない、不可思議な自分の心にであった。
「あっ…………♥♥」
その日、屋敷には獣のように喘ぐ少女の淫声と、一心不乱に獲物を喰らう獣の啼声が響いていた。
◆◇◆
「あああああぁぁあ!!♥♥♥」
「あっ♥♥ お゛んっ♥♥ んあ゛♥♥ んんんんんんん!!!!♥♥」
「んひっ♥♥ やめっ~~~っっ、ああっ♥♥」
「おら! イクときはイクって言えよ!」
「──ぃ、イギますっ♥♥ いぐっ、いぐっ♥♥ いぐぅぅぅぅうう!!!♥♥」
「ハッハァ! そうだ、もっと鳴け! みっともなく獣みたいに吠えろ! 抑圧された自分を捨てて、自由になれ! 自分の心に、欲に、素直になれ! そうすりゃもっと──気持ちよくしてやる」
「~~~~っっ♥♥」
「おおっ! 腰振りが激しくなったな、正直で結構! おらッ!」
「お゛っ♥♥ ん゛ほっ♥」
「あぁ……嗚呼──溜まらねぇな。かーっ! 俺も見る目がねぇ! ラムだけじゃなく、お前もかなり、いや下手すらラムよりも──『イイ女』だ」
「~~いやっ♥ あんっ♥ んぅぅ……っ♥」
「あーあー、そんな嬉しそうにお尻振っちゃておい……可愛すぎんだろ!」
「ぁぁはっ♥ またっ、また、イキますっ♥♥ いくっ♥♥ いくっ♥♥ イ゛っっ♥♥ っク゛ぅぅぅ゛っ♥♥」
「くっ、まだこれだけ締め付けてくるたぁな! ──レム、出すぞ。お前の中を俺のモンで染め上げてやる。そうなりゃあ名実ともにお前さんは俺のモノだ、それでもいいか?」
「……っ♥ っ♥」
クピドに合わせて目一杯腰を振りながら、長時間に及ぶセックスで乱れた髪を震わせ、一心不乱に頷くレム。
「ロズワールにも、ラムにも、これからの人生でお前を口説く誰にもお前をやらねぇ。──レム、お前が欲しい。お前の全部を俺によこせ」
散々イかされて、自分でもおかしいと思うほど絶頂して、嫌いな男の手で気持良くなって、もう、頭がどうにかなっていた。
だから、こんなことを言ってしまうのも、仕方がないのかもしれない。
こんなことに思ってしまうのも、何もかも、仕方がない。
今だけは、ぜんぶどうでもよかった。
「────あなたのぜんぶ、レムのナカに出してください♥♥」
「──!」
「──れむを……あなたのものにしてください♥♥」
愛される幸福を知り、姉様すらも超える超弩級の愛を与えられたレムはもう、すべてがよかった。どうでもよくなった。
姉様以外の誰も与えてくれなかった愛を。誰にも愛されないレムを、ただ一人愛してくれた。認めてくれた。包み込んでくれた。欲してくれた。抱いてくれた。抱きしめてくれた。
ただ、幸せだった。この幸福に身を委ねたかった。今は過去も過ちもどうでもいい。あるのは目の前の男性と自分だけ。
なら、いいのではないか。
この人にすべてを捧げても。
「っとに、イイ女──いや、最高の女だ、お前は。そら、受け止めてみせろ!」
どびゅるるるるるるるるるるッ!!!!!!!♥♥♥
びゅるっ、ぶびゅるるるるるるるるッ!!!♥♥♥♥♥
口で咥えた時とは比べ物にならない量と濃さ。
(ああ、今、身も心も、魂さえも、彼のモノになった……♥)
それを確信して、今までを凌駕する絶頂に身を震わせた。
「────…………~~~~ッッッ!!!!!♥♥♥♥♥」
まるで、魂そのものを引っ掻き回され、犯されるような感覚。快楽。
子宮が熱かった。お腹の奥へと叩きつけられる子種が子宮を満たしていく。
さんざん揉まれた胸が、その胸の奥が熱く煮えたぎり、それがだんだんと全身にいきわたる。そうして全身の性感が敏感になっていく。
それはまさしく同時に全身を弄られているようなものであり、乳首、耳、脇、クリトリス、唇からべろ、おまんこから子宮まで。全身のありとあらゆる性感帯が感じていた。頭の先っぽから脚の指先に至るまで、マーキングされるが如く染め上げられていく。男のモノへと作り変えられていく。
「あぁっ♥♥ んぅうっ♥♥ ぁぐっ♥♥ ぁはっ♥♥ はぁっ……♥♥ イっっっくぅぅぅ…………♥♥♥♥」
深く、深く、感じ入るような快楽に包まれて、レムは脳みそを快楽で占拠されたような心境だった。快楽で破壊された脳みそは幸福しか感じることができず、全身が気持ちよかった。
彼の太ももと密着するお尻の感触をハッキリと感じる。揉みしだかれる胸が心地よく感じる。背中から伝わる彼のがっしりとした筋肉と人肌の温かさに軽イキする。頭が彼のすべてで絶頂する馬鹿になってしまった。
あんなに嫌いだったのに、あんなに憎かったのに、あんなにおぞましかったのに。
今はこのセックスの汗が、彼の精液が、肉体が、おチンポが当たり前の物であるかのように感じる。
なくてはならないほどではない。何よりも何をおいても欲しいとまでは思わない。
でも、きっとレムは離れられない。
……きっと、彼は手加減してくれたのだ。
その気になれば、私なんか身も心もぜんぶもっていけるだろうに。
私に選択の余地を残してくれている。
その優しさが、今は少しもどかしい。
もうレムは、身も心も、ぜんぶこの人のものなのに。
でも……きっと、今はまだこのままで良いのだと思う。
私が根負けするまで、彼は私を犯すだろう。
姉様にしたように執拗に、何度も何度も、言葉で身体で、『愛』を示し続けるのだろう。
今はそれが、ただただ待ち遠しい。
健気で、哀れな獣だ。
私も、この人も。
そうして明日も、明後日も、犯される未来が、どこか楽しみで仕方ないのだから。
私は知ってしまった。彼とスる快楽を、心身が満たされる幸福を。
レムは、満たされた。満たしてもらった。
姉様でなくとも、レムは満たされることを教えてもらった。
レムはきっと大人になったのだ。
女として、人として、狭かった視野を彼が強引に壊してくれた。
レムは生まれて初めて、自由な気持ちだった。
今なら何でもできる気がした。
それが、束の間の万能感だと知っていて。
互いに体力を尽くしきり、倒れ込むようにベッドに沈んだ。レムはクピドの腕に抱かれながら頭を乗せ、彼に身を寄せる。
身を包む彼の匂いと温かさがレムを安心させ、落ち着かせてくれる。
二人は事後の余韻に浸ちながら、互いに身を寄せ合う。
ふと、レムは彼のはだけた胸元に手を触れる。
簡易な回復魔法。
レムも体力を使いきっており、大した回復効果はない。
しかし、レムは男に触れ、その『心』に触れた。
大きく、強く、しかし、何かが欠けているその心に。
満たされぬ、その心に触れ。
「……おやすみなさい、
「…………おう」
そう小さく応えて、彼は静かに寝入り始めた。
その様はどうしてだろう、子供のようで。
いたずらしたくなるようなあどけなさだった。
その時、密かに心に抱いたその欲を、レムは心の中で呟いた。
──今度はレムが、あなたを満たしてあげたい。
その献身さは生来のものか、はたまた後天性のものか。どちらでもいい、きっとその欲望は──クピドが求めてやまないものなのだから。
平和的で興奮できるセクロスのいと少なきことか……
性欲とはまっことおくぶかきものなり~
※加筆修正23/12/22 少しずぅつ、少ぉしずつ文字を増やしていくんだ……これが編集の力……(`・ω・´)キリッ ぷらす3000字
※加筆修正24/09/20 んだこれ傑作かよ。……描き上げたばっかの作者は皆そう言うんだ……まるで深夜に書いたラブレターの如く……その魔力からは逃れることができない……(._.) +2000字
中編小説のアンケート。おすすめというか書いてみたいのはふたなりですかね。エロいよね、フタナリ。
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原作沿いのオリ主もの
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オリ主憑依もの
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スバルくんハーレムもの……サキハウのこと
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ふたなりとか?
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TSもの?
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魅了、快楽堕ち、エロ無双もの
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その他、思いつかないので何かあれば感想に