真面目に書いてるより適当に書いた時の方が調子がいいんだからままならないぜ執筆業。
もっと適当に更新しようや兄弟。
作者の中で個人的にテーマが増えました。
それは【リゼロヒロインたちの魅力を伝える】です。あと【主人公は割とどうでもいいな】です。なので、ストーリーを進めるために必要なエロなしの話はギャルゲーよろしくヒロインたちの様子に焦点を当てて描きたいと思います。多分明日には忘れてる、よろしく。
祝日に付き本日投稿。
「本当に大丈夫なの?」
三日目の朝、かろうじて元気を取り戻した俺は、いつものようにエミリアたんと庭園にいた。
取り合えず昨日サボったことはレムとラムに謝って、今日から仕事に復帰した。
同じようにエミリアにも謝って、ただの腹痛だと伝えたのだが、それから引っ切り無しに心配されてしまっている。まぁ、明らかに嘘だもんな。
「エミリア、もう三回目だよ。本当に大丈夫だって」
「でも……」
どうやらエミリアママにはかなり心配させてしまったようだ。
言い訳の仕方を間違えたか。もっと心配させない言い訳があったかもしれない。思いつかないけど。
いや原因はそれだけじゃないな。
今こうして多少気まずい空気が流れているのには十中八九、昨日の会話が関係しているはずだ。
エミリアたんが言った『ハーフエルフの私といるのが嫌になったのか』という言葉。
あの時は目を合わせられなくてその顔色はうかがえなかったが、その声音はどこか不安と怯えを孕んでいるように感じた。
ちゃんと誤解を解こう。
まずはきちんとした信頼を築くこと。
それが息子なしでできるセクシャルネゴシエーションの第一歩だろう。
さて、そうなればなんと言い出すべきか。
「エミリアはハーフエルフなの?」
直球すぎる。
「っ…………うん」
俺の問いに、彼女はか細い声で答えた。
「やっぱり……怖い?」
「怖い? どうして?」
「だって、それは…………」
「──“嫉妬の魔女”がハーフエルフだったから?」
「──っ」
図星、というかそれしかないだろうな。
嫉妬の魔女、その名前はラムに文字を教わる過程で教わった。
曰く、龍と剣聖と賢者によって封印された古の悪い魔女だとか。
そんなことで怖がるなんて馬鹿らしい。そう思う。
しかし……彼女の怯えようは相当だ。少なくないトラウマがあるのだろう。
それを馬鹿らしいの一言で切って捨てるのはよろしくない。
嫉妬の魔女、そのただ一言に怯えるこの子が、どうして親もなくこの屋敷に一人でいるのか。俺はその理由も来歴も何も知らない。
何も知らない俺に、彼女に言ってあげられることがあるだろうか。
いや、とにかくまずはハッキリと言うべきだろう。
「──怖くない。全然まったく怖いなんて思わないよ」
「えっ……」
安心させてあげなきゃいけない。
不安そうな顔をそのままにしてはおけない。
「……ほんとうに、怖くないの……?」
「エミリアに嘘ついたりしないよ、約束する」
「……っ」
そう言って手を握ってあげると、そこから彼女に冷えた体温が伝わってくる。その手は小さく震えていて、触れたら壊れてしまいそうなほどに弱々しかった。
だから、壊れないようにぎゅっと握って、彼女と目を合わせてちゃんと伝えた。
俺の言葉を聞いたエミリアはびくっと体を震わせて、少しずつ、少しずつ目尻に雫をためた。
泣きそうで、でも泣かない。
その様はまるで泣き方を知らない子供のようで。
だから、泣いても良いんだよとそう教えてあげたかった。
「泣いてもいいんだよ、エミリア」
「……ぁ……っ」
身体を震わせる彼女をそっと抱きしめて告げる。
抵抗はされず、突き放されることもなかった。
抱きしめた彼女はちょっと力を入れたらぽっきり折れてしまいそうなほどに細く、見た目以上に小さく感じた。
暫くそのままじっとしていた。小刻みに震える彼女の背中をそっと撫で続けた。
そして彼女が落ち着いてきたところを見計らって俺は声を出した。
「エミリアは、自分が嫌い?」
「……わからない……」
その声は小さかったが、先ほどよりも落ち着いて見えた。
「わからないか。じゃあこれから知っていこうよ。俺が君の好きなところ、何個だって見つけてみせるからさ」
「っ、なんで、そこまでしてくれるの? どうして……そんなに優しくしてくれるの?」
どうして優しくしてくれるのか。その疑問はつい昨日俺も抱いたものだ。
その答えはまだよくわからないけど……でも。
「俺は君が好きだよ。ありのままのエミリアが好きだ」
ただその事実が、情熱が、希望が、俺を突き動かしていた。
「エミリアは俺のことが嫌い?」
「嫌い、じゃない」
なら、それを『好き!』って断言してもらえるよう頑張ろう。
そして、今はただ嫌われていないことを喜ぼう。
「じゃあ両想いだ。うれしい」
今日何度目か、抱きしめ、密着し、抱擁する。
そうやって彼女を包み込んでいると、彼女が恐る恐るといった様子で言った。
「……えっちなこと、しないの?」
「……」
ほんの一瞬、勃起不全のことを言われてるのかと思って身体が強張ったが……それだけだった。
今までの俺だったらセクハラしてただろうから、当然の疑問だよな。
正直、今だってこのお尻だとかおっぱいとかを揉みしだきたくて仕方がない。それは息子が不調でもそう思う。
しかし、やはりどうしたって息子が勃たず俺は性欲を発散できない以上、下手なことはできない。
まったく、寝坊助息子には困ったものだ。
でももう動揺はしない。
それに、今はそういう雰囲気でもないしね。
「今は君を愛でていたいんだよ。嫌?」
「ば、ばか……」
俺が愛でるなどと言いながら、さらさらとした髪を撫でると、彼女は頬を染めて目を逸らした。返答は可愛らしい罵倒だった。しかしその声に嫌がる素振りはなく、少しの抵抗もなかった。
「好きだよ、エミリア」
何度でも伝えてあげたい。それで彼女が安心して笑って過ごせるなら。
「もう……テンガのとんちんかん……」
そう言って身を預けてくれる彼女は、どこまでも可愛らしかった。
あと、俺はどっちかといえばちんちん漢だと思う。
※黙れ。
◆◇◆
トントントン、と包丁を叩いてヌギ(ネギ)を切り刻んでいく。
新鮮なトメト(トマト)を形が崩れないようにスライスして、キベツ(キャベツ)をみじん切りにする……うん、俺今なに作ってんだ。ネギとトマトとキャベツって。
「野菜は切れましたか」
「あ、うん。ちなみになんだけどこれ今なに作ってるの?」
「トメトとキベツはサラダに。ヌギはスープに入れます。さっきも言いましたよね。聞いていなかったんですか?」
「ごめんごめん、そうだった」
「仕事に集中してください」
「はぁ~い」
う~ん、レムの雰囲気がちょっとだけ柔らかい?
そうだよなぁ、レムいい子だもんなぁ……俺の事殺そうとしたけど。
やっぱあれは俺が悪いな、うん。
レムははいい子だ。
やっぱり攻略するなら姉様と一緒じゃないと……って、危ない危ない。
何考えてんだ。浮気はしないって決めただろうが。
ほんと自制心を強く持たなきゃダメだな。
◆◇◆
「疲れたよぉ~」
「手を止めることを許した覚えはないわよ、新人」
「そんなこと言って姉様が手伝ってくれないからじゃないか……」
昼食の準備を終えれば、次は日課である屋敷の清掃だ。
雑巾と箒をもって屋敷中を清掃する。
特に窓は念入りだ。高すぎて土台なしには届かない。
こういうのを楽にする魔法とかないのだろうか。
「あ、姉様だったら風の魔法でこういうのちょちょいのちょいじゃないの?」
「……ラムが風の魔法を使えるってどうして知っているの?」
「え、そりゃあ……なんでだろ」
うっぷす……ミスった。
やっぱ、集中力が足りてないかもしれない。
いつもならこんなミスしないのに……。
「まぁいいわ。それとその期待には応えられないわね。ラムは魔法の細かい制御とか苦手だから」
「へー、意外。練習したりしないの?」
「……しないわ。きっとレムが嫌がるもの」
嫌がる?
姉様大好き過ぎて姉様が意欲的に働いてるところ見たら失神しちゃうとか?
おお、有り得るな。
「じゃあ俺に魔法教えてよ。俺、陰魔法と陽魔法なら使えるらしいんだよね。掃除の魔法とか開発してやる!」
できればお尻の穴をお掃除できる魔法がほしい!
我ながら理由が不純だな、いろんな意味で。
※だまれ。
「無理ね。ラムは風魔法しか使えないから。その二つを使えるのはこの屋敷ではロズワール様とベアトリス様だけよ」
「おぉ、ベティってば魔法が使えるのか。確かにはじめにあった時、見えない壁みたいなの使ってた気がする」
透明な壁ってことは、念動力みたいな力かな?
ふむふむ、透明な壁か。だとすればこっち側とあっち側で光の屈折率を変えれば疑似マジックミラー号みたいなことができるわけで……おお、夢が広がるな。
「突然にやにやしてどうしたの。気持ち悪い」
「ひどい!」
「貴方は魔法を教わる前に文字と常識を教わった方がいいわね」
「ぐっ、鋭い指摘だ」
姉様ってばほんと口が悪い。
でも言ってることは間違ってないから否定もできない。
俺の嫌いな正論でぐさぐさ刺してくるタイプだッ。
「ほら、口じゃなく手を動かしなさい」
「はぁ~い」
でも逆らえないッ。彼女の言葉に大人しく従ってしまうのはなぜなのか。解せぬ。
俺は言われるままに窓を拭いた。
◆◇◆
「いつまでここにいるつもりかしら」
ベティは可愛いなぁ。
でも、今は息子がまったく反応しない。
残念だ。
勉強に見向きもしない息子を見守る親の気持ちはこんな感じなのかな。なるほど、これは心配になる。
というか、ふにゃふにゃしてないで今すぐヤれ、立ち上げれと叱りたくなる。
まぁ、叱ったところでどうにもならないことは俺がよく分かっているのだが…………はぁ……。
「ベティ~記憶を消す魔法とかないのかなぁー。今なら陰魔法の極致さえも使える気がする……」
性欲を喪失した今の俺はもはや賢者といっても過言ではない。
性欲で左右しない俺の揺れぬ心は凪の如く穏やかだ。
今の俺であれば世界を滅ぼす魔法ですら使える気がする。
※欠片も穏やかじゃねぇな。
「なんて身の程知らずな奴かしら。魔法の基礎の基礎も知らないお前にそんなことができたら、世界中の魔法使いが杖を投げて捨てるのよ」
「酷い言いよう……事実なんだろうけど。魔法の極みはおいといて、記憶を消す魔法はないの?」
「例え知っていたってそんな悪趣味な魔法教えたりしないのよ。それ以上、用がないなら出て行ってくれるかしら、読書の目障りなのよ」
「いいじゃ~ん、ここにいさせてくれよぉ~。今はなんか色々アレなんだよ~」
ほんと、色々アレだ。あれであれで……ほんのちょっと息苦しい。
エミリアと、レムとラムと四六時中一緒にいるのはちょっとだけ、気が重く感じる。
少しだけ息抜きがしたいのだ。
「言い訳にもなってないのよ。うだうだして女々しいったらないかしら」
「それでも無理やり追い出そうとはしないんだからベティは優しいよね」
ベティーは優しい。
今はその優しさに甘えたい気分なのだ。なんだ俺キモイな。きっしょ。
「だらけたり、落ち込んだり忙しない奴なのよ。ふん、だいたいお前がベティーの何を知っているっていうのかしら。まだお前が来てから三日して経ってないのよ」
「……」
三日か。まぁ、その三倍は長い時間一緒にいる気がするけど。
それは彼女にはあずかり知らぬことだ。
ただ、それは俺だけが知っている彼女との時間を否定されているようで、無視はできなかった。
「知ってるよ」
その言葉に自然と口が動いた。
「君が優しい子だって俺は知ってる。そして君が寂しがり屋な子だってことも」
「……お前の勝手な妄想かしら。分かった風に話されるのは癪なのよ」
妄想じゃない。
嘘なんかじゃない。
俺は俺を救ってくれた彼女を知っている。
君が知らない君を知っている。
「君は、とても切実に“何か”を待っている」
いや、期待していると言うべきか。
それは俺が彼女と過ごした時間が与えてくれた確信。
「っ、何を──」
もう彼女と会うのも何回目だろう。
初めに過ごした時間も消えてなくなった。
彼女に救われた事実も消えてなくなった。
でも、俺は覚えてるんだ。
だから。
「俺で良ければ、俺が君の待ち人になれないかな」
彼女が苦しんでいるなら、それを取り除いてあげたかった。
「っ、ぁ……」
彼女は動揺したように身体を震わせ、覚束ない瞳でこちらを見た。
動揺させてしまったか。
さすがに急すぎたかもしれない。
でも言いたい。伝えたい。
彼女が何に苦しんでいるのか、彼女が何をしたいのか、知りたい。
「ごめん、変なこと言った。でも、ベティは一人じゃないよ。何があっても、俺はベティを見捨てたりしないから」
守りたい。助けたい。一緒にいたい。
その想いを胸に言葉を紡ぐ。
ただ一人にさせないという祈りを込めて。
しかし。
「……ぃって」
「ベアトリス?」
「……出て行くかしらッ‼」
「ぉあっ!?」
返ってきたのは壮絶な拒絶だった。
ダンッ、と廊下の壁に打ち付けられ、バタンと扉が勢いよく閉まった。
「……」
どうやら怒らせてしまったようだ。
◆◇◆
今日も一日が終わった。
仕事を終えてベッドに寝転がったテンガは疲れを吐き出すように息を吐いてベッドに沈んだ。
「……特に進展はなかったな」
今日の時間を使って俺がしたこと、それは【人間観察】だ。
エミリア、レム、ラム、ベアトリスの癖や性格を見ようとした。
たった一日、されど過ごした時間はもう一週間を超える。それなりに分かることはあった。
まずベアトリスだ。今日は怒らせてしまったが、彼女について思っていることに嘘はない。俺を助けてくれたこと、無理に追い出さないでいてくれること、それは彼女が優しいからだ。
だけど俺はそれだけじゃないとも思う。彼女はきっと何かを待っている。それはおそらく“人”。それが誰かはわからない。きっと彼女にもわかっていない。でも、時々感じるんだ。──彼女が俺に何かを求めている視線を。
俺は、期待に応えたい。俺にできることがあるのならしてあげたい。
「ベアトリスは……多分、自分が気持ちよくなることよりも人に尽くすことが好きなんだろうな……」
漠然としたイメージでしかない。ただの印象。しかし全くの的外れとも思わなかった。
「……いや、誰かの役に立ちたい、必要とされたいのか……? うーん」
中々これといった答えは出ない。当然だ。俺は彼女のこれまでを知らない。
彼女が本当に“令嬢”かどうかだって知らないのだから。
違うだろうな。どうもそういう雰囲気ではない。
なら、彼女はなんなのだろう。何の為に、ここにいるのか。
俺は知らなければいけない。
「レムは、なんかえっちなことを極端に嫌っているような気がする。中学の風紀委員長みたいな……いや、彼女とは違うか」
次に考えるのはレムのことだった。
思い当たるのは今日の態度が今までと比べてかなり柔らかかったことくらいか。
「レムは委員長みたいにハレンチなことが生理的に無理とか正そうって感じじゃない。あれは……エロいことを憎んでいるかのような……」
思い出すレムの激情。激昂。あれの大半はラムに対する大きすぎる想いだったのだと思う。しかし、その怒るきっかけは確かにエロに対する嫌悪感だ。えっちなことを悪いことだと考えている。それも嫌っているなんて次元ではない、憎悪。──トラウマ? しかし男性恐怖症といった雰囲気でもない。
レムの感情はいったい誰に向いてるのか。やっぱりラムなのかな?
「あ、そういえば発情の匂いって結局なんのことだったんだ? 確かベアトリスもそんなこと言ってたような……」
発情の匂い。この世界の人って誰も彼もが人が興奮してるかどうかわかるってのかね。難儀な世界だな。
しかしエミリアたんはそういう雰囲気じゃない。どちらかといえば何でも受け入れてくれそうな危うさがある。ラムにも言われたことはないしな。半々か。わからんな。
「そんで“魔女教”だったっけ……こんなの聞くに聞けないよなぁ」
よその国の宗教に触れるのは対外ご法度だ。
エミリアたんはあんまり詳しくなさそうだし、レムラムは聞けそうにない。ロズワールも論外だ。となればベアトリスくらいだけど、答えてくれなさそうだ。
「ま、レムに関しては
俺は殺されかけたけど、やっぱり悪い子じゃないと思っちゃうんだよなぁ。可愛いからかな。うん、可愛ければなんでも許せる……。
「……んで、そのラムだけど」
ラムは、ある程度えっちなことを許容している感じがする。仕事なら仕方ないと割り切っている風俗嬢みたいな貞操観念だ。
しかし自分の快楽や私情よりも遥かに妹のことを優先している。大切に思っている。そして彼女に手を出せばレムが黙っていない。
「なんだそれ……まるで互いが互いを縛っているみたいじゃんか」
レムとラム。互いが互いを途轍もなく大きな存在として見ている。
それは双子だからとか家族だからとかっていう域を超えているように思う。
依存か、過保護か、それとももっと複雑なナニカか。
「わからないな……全然わかんない……」
どうしてそう難しいことを考えるのか。いいじゃないか。気持ちよくなれればそれで。
俺が女の子を気持ちよくしてあげて、彼女たちがそれを受け入れてくれれば解決だ。
俺に、彼女たちにできることは何もないのだろうか。
……ああ、無力だ。
「あ~~、むしゃくしゃするぅぅ」
抜けないってだけでこんなにストレスが溜まるものだろうか。
はぁ……病みそう。
「……ばかばか、しっかりしろ押鳥典雅」
顔を叩いて思考をリセットする。
「最後はエミリア、だな」
彼女のことを考えればこのモヤモヤも多少は晴れるだろう。
それに、やはり彼女は才能がある。オナニーや淫語を教えればきっと更に輝くことだろう。
無知な彼女に教えたいことはいくらでもある。
俺がこの屋敷に来た当初の目標、エミリアたんを俺のドスケベえっちなお嫁さんに調教すること。
それを叶えるためなら、いくらでも頑張ろうって思える。
でも、
「……こんなに一途が難しいなんて」
どうしても、心を乱される。レムやラム、ベティと過ごしているだけで心が勝手にそっちに寄せられてしまう。
──例え、殺され、憎まれ、拒絶されると分かっていても、彼女らを無視できない。
忘れられない。どうしようもなく欲してしまう。
「魅力的すぎるんだよなぁ、みんな……」
これは前の世界から変わらないことだ。──薄く広く。そうやって俺は周りの女の子たちと過ごしてきた。
その結果がアレだったわけだから俺は間違っていたのだろう。
だから、一途であることがきっと正しいはずだ。世間一般の倫理観、貞操観念もそれを肯定するはずだ。俺は間違ってない。
どうしてみんなは諦められるのだろう。俺はまったく諦められない。諦めようなんて思えない。どんな女の子も魅力的で、大切で、幸せにしたいって思う。
でも、俺は捨てるって決めたんだ。エミリア一人を選ぶって。
だから。
──コンコンコン、と扉を叩く音がした。
「……テンガ?」
扉の外から聞こえてくる鈴の音のような声を聞いて俺は思考を打ち切った。
そのまま扉を開けて彼女をお出迎えする。
「ようこそ、エミリア。夜這いに来てくれたの?」
「もうっ、文字を教える約束でしょ?」
「そうでした」
俺はそう適当にとぼけながら彼女を部屋に迎え入れた。
◆◇◆
「あっ♡」
◆◇◆
一通りの行為を終えた俺は体の半分を布団に包まらせて寝そべっていた。
「んぅ……」
その横には薄着のみのエミリアがいる。
今日は俺がイけない分、彼女をイかせまくったから疲れたのだろう。
軽く十回はイったんじゃないだろうか。
ああ、惜しい。これだけすれば俺も三発はイけただろうに。
口惜しさにベッドの中の無防備な彼女に悪戯しようとするも。
「…………てんが…………」
「……まぁ、彼女の寝顔が見れると思えば役得かな?」
安らかな寝顔を見ればそれもできない。
寝言がいちいち可愛いことよ。
ホント、エミリアってばむっつり天使。
EMT。
「すぅ……すぅ……」
「……」
温かく、女の子の柔らかさを腕に感じる。
……なんだかセックスよりもえっちなことしてる気分になるのはなぜなのだろうか。
俺は今、愛の真理を垣間見ている気がする。
……このまま、何事もなく日々が過ぎてくれればいいんだけどな。
そうしたら俺の息子もいつの間にか癒えてる気がする。
「……ふわぁぁ…………はぁ…………おやすみ、リア」
女の子の柔らかさといい匂いに包まれて微睡んだ。
◆◇◆
「ぃやぁぁああぁあああああぁぁぁぁあああああああ──ッ!」
その二日後、事件は起きた。
エロ書けって。インポじゃしゃーないやろがい。
なんでエロテーマでインポ描いてんだよ。無職転生じゃねぇんだぞ。無職転生はエロテーマじゃねぇよ。インポインポうるさい。
あぁ~己の未熟さが身に染みるぅ~