いや、うん。ごめん。失敗した。エロいけなかった……。
試行錯誤の果てに生まれた産廃。
「…………よし、やるか」
目が覚めた直後、そう呟いた。
気を引き締める為、繰り返した分だけ罪を背負う。
咎人の荷を心に結んで立ち上がる。
「まずはラムが死んだ原因を突き止める」
今はそれだけを第一目標に掲げる。
それ以外のすべてを度外視だ。
ベッドにあぐらをかいて考え込む。
「なんで、ラムは死んだのか」
原因。
考えられるのは…………。
思い出せ。
ラムは昨日何をしていた。
いつもと違ったことはなんだ。
「……もしかして、俺が最初に死んだのも同じ理由か……?」
そこでふと気づく。
この屋敷に来て初めて死に戻りしたとき、あの時は粗悪な精力剤で死んだのだと思っていたが……それがもし毒ではなく、ラムと同じように呪術による殺害だったとしたら……?
──あるはずだ。
俺とラムに共通する理由が──。
「なんだ、何があった。俺とラムの共通点は…………──村、か?」
ピタっと、頭の中のピースがハマった気がする。
そう。村だ。
ラムはあの日、死ぬ前日村に調味料の買い出しに出ていた。
俺も死ぬ前日には村に行っていた。精力剤を買いに行ったのだから当たり前だが。
「繋がった気がする……! 村だ! そうに違いない!」
閃いたアイディアはきっと当たっている。
俺の勘がそう言っている。
そうと決まれば、すぐにでも原因を突き止めに村に……。
──そう考えて立ち上がった時の事だった。
「ぁ、え…………?」
──ぐにゃぁ、と視界が歪んだ。
平衡感覚を失った俺は、そのまま床によろけた。
なんだ……?
立ち眩みか?
そっか、いきなり立ち上がったからか。
なら、ゆっくり立ち上がって、はやく村に……ああ、レムとラムにも伝えなきゃ、ラム、生きてるよな……あとエミリアにも言わなきゃだよな……それから、えっと……ベアトリスにも伝えて……。
思考が堂々巡りで堰き止まる。
「……はぁ…………はぁ…………」
あれ……立ち上がれないや……。
息が苦しい。体が熱い。寒い。
あれ、これ……死ぬ?
テンガは無理をしていた。
頭も、身体も、精神も擦り減らして、しかし得られるものはない。
それは多大もないストレスとして彼に与えられた。
しかし彼にはそのストレスを解消できるものがなかった。
常に頑張り、常に最善を求め続けた彼は…………過労だった。
「──テンガ? 何の音? どうかしたの?」
エミリアだ……ああ、また情けないところ……見せちゃうな……。
「テンガっ!? どうしたの……? っ、ひどい熱っ! すぐにベアトリスを、ううん、先に治癒魔法を………、…………。……!」
彼女の声が遠のいていく。
ぼやけた瞳に黒幕が下りる。
そのまま意識を保てなくなった俺は、意識を失った。
◆◇◆
人は死ぬ。人生に一度だけ。
それが普通であり正常な人生である。
しかしテンガはその摂理に逆らって生きている。
本来なら死んでいたはずなのだ。あの盗品蔵で、エルザに殺されて。
なのにテンガは再び生きる機会を得られた。
その後、何度も何度も死んでは蘇った。
そうして望む未来を得た。
そこには確かな代償があった。
それは尋常ならざる下半身の先行。
暴走狂騒、チンコの勃起。
その釣り合いはともかく確かな辻褄の埋め合わせがあった。
だが、今はどうだ?
死んでも息子が勃つことはない。
性欲を発散できないという縛りはあれど、可能になった代償のない無制限の輪廻転生!
それはまさしく理想の力。
──そう都合良くはいかない。
そもそも死ぬ度にテンガを突き動かしたあの衝動はなんだったのか。
それもあの【魔女】が端から仕組んだ呪いの一部だったのか?
否、あの嫉妬深い魔女はそんなことはしない。
であればこの現象は何なのか。
その答えは単純明快。
それは人間が持つ根源的な欲求──【
生きたい。死にたくない。
ただそれだけの欲求。
しかしその力は膨大だ。
死に瀕した時、人は火事場の馬鹿力といった常外の力を使うことがある。
であれば、──実際に死んでしまった時、そこにはどれほどの力が生まれるのだろう。
その答えがあの【性欲】の暴走だ。
それはテンガという少年のもう一つの顔とも言えるし、根源的な欲望、彼が無意識のうちに望んでいた事とも言える。
その時、彼はまるでゾーンにでも入ったかのように集中力が増し、いつにない力が発揮できる。
手癖の悪い
それは本来の押鳥典雅というただの少年にはできなかったことだ。
そう、できなかったのだ。
できなかったはずのことを押し通した。限界を無視し続けた。その結果がこれだ。故に彼は今、未知の熱暴走と病床に付している
それが払うべき代償。
しかし、──それだけではない。
我慢に我慢を重ねられ、ついに限界を迎えたテンガのイチモツ。
それは赤く、黒く、どこまでもグロテスクに腫れ上がっていた。
クララが勃った! と、そう安易に喜べるものではない。
その様は、まるでそこだけ別の生き物のようであり、生理的嫌悪感を抱かざるを得ないほどの気持ち悪さだった。失礼な言い方をすれば、病気持ちのチンポだ。
人間離れした埒外の勃起。馬並みチンポなどと安易に表現できるものではない。まるで怪物。人間じゃない地球外生命体の生殖器だ。言い過ぎかもしれない。
ともかく、要するに、彼はこのままだと死ぬだろう。
だってそうだろう。彼は性欲をあらん限りに溜め込んでいるが、それを発散する術を持たないのだから。こんな気色悪いチンポ、誰も握ってくれやしない。助けやしない。それが当たり前だ。
可愛そうに、彼はこのまま死に至る。
そうしてまた蘇り、死ぬ。
蘇っては死ぬ。
膨れ上がり続ける【生欲】はいつか爆発して、彼の魂諸共弾け飛ぶかもしれない。
哀れな末路だが、ただ一人を選ばず強欲に走った彼の自業自得だろう。
まあ。
そんな凶悪チンポに立ち向かう、勇ましいお姫様がいなければの話だが──。
◆◇◆
「ぅ……くっ…………」
「……テンガ」
突然熱を出して寝込んだテンガはとても苦しそうに眠っていた。身体に大量の汗をかいて、口からは苦悶の声を漏らしている。
その原因は明らかだった。
──緩い服とはいえそれを限界まで押し上げる彼の……こ、股間……。
とても苦しそうだった。
パンパンに膨らんだそれを見て、私は緊張していた。
ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ……怖くなかったと言えば嘘になる。
でも、苦しそうにするテンガを少しでも楽にさせてあげたかったから。
「……このままじゃ、苦しいわよね……」
誰に了解を取るわけでもなく、私は彼の布団を取り去って、その押さえつけられて苦しそうなそれを解放してあげた。
────ぶるんっっっ♥♥♥
「へっ?」
そうして勢いよく飛び出したそれは、私の顔よりも遥かに長く、私の腕よりも太そうな、すごーく立派なおちんちんだった。
「お……おっきい……!」
今まで何度か彼の……それを見たことがあったけど、こんなに大きかっただろうか。いいや、そんなはずない。初めての時も、竜車の中でも、ここまでじゃなかった。
明らかに異常。
どう見ても私の手に負えるようなものではなく、私はその迫力に尻込みしてしまった。
正直に言えば怖かった。本能的な恐怖だったのだと思う。
でも……
「……ぐぁ……ぁア……」
「──っ」
苦しそうにするテンガを一人にはできなかった。
ひたすらに凶悪なそれを前にして、私に何ができるだろうか。
テンガの為に、私にできることはなんだろうか。
思えば、私はどうしてそこまでテンガのことを気にかけているのだろう。
会った時から不思議な子だと思っていた。
銀髪に紫紺の瞳の私を見ても、彼が警戒心を抱いた様子はなかった。
ただ普通に人と接するように私を見て、話して、接してくれた。
おかしな子だ。これはおかしなことだ。だって、私は世に有名な【嫉妬の魔女】の伝承通りの容姿で、生き写しそのもので、誰からも嫌われて、恐れられて、遠ざけられるのが普通なのに……それが、私にとっての普通だったのに。
テンガは、違った。
私と手を繋いでくれた。
私を抱きしめてくれた。
私の名前を呼んでくれた。
ハーフエルフだって知っても一緒にいてくれた。
求めてくれた。
──好きだって言ってくれた。
嬉しかった。でも、心の何処かで疑ってもいた。
だって、そんなことは生まれて初めてで、ずっと求めていたことで。でも、絶対叶わないはずのことだったから。
夢だった。普通の女の子のように普通の生活を送ることが、ただそれだけを夢にまで見ていた。
あの森に生まれて、村の人に恐れられて、一人でずっと暮らしてた。微精霊の子たちはいたけど、彼らに感情はあれど意思はない。会話という会話ができるわけでもない。
私はずっと一人だった。
それはロズワールが来てからも一緒だった。
突然現れて、王選に参加してくれなんて言われて困惑した。
騙されているのだと思ったけど……それでもいいと思った。私と普通に会話してくれる人なんて、本当に久々だったから。もしかしたらこの人となら友達になれるかもなんて、そんな妄想もした。
でも、違うんだ。ロズワールは友達を求めてきたのではない。何か一つの目的の為に私を欲したんだ。自分の目的に利用するために。
それがわかったところで王選に参加することをやめようとは思わなかった。それはロズワールに言われたことが原因だった。
『──王選に参加すれば、貴方の望みは叶う』
彼はそう予言するように言った。半信半疑だった。でも、それでも縋りたいほどに私は欲していた。望んでいた。祈っていた。
朝は起きたらおはようを交わして、一緒にご飯を食べて、食事の後は体を動かしたりなんかして、お昼も一緒にご飯を食べて、昼過ぎにはお茶会なんかしてみたり……そうやって何もない一日を過ごして……夜はおやすみなさいってして一日を終える。
そんな誰かとの平凡な生活を──テンガが叶えてくれた。
たった一日。彼と過ごしたたった一日が私の夢を叶えてくれた。それは、どうしようもなく嬉しいことで、それでも心の何処かでまだ疑ってる自分が許せなくて、でも……明日も、明後日も、これからも、一緒に日々を過ごしていたら分かる気がするんだ。変えられる気がする。
テンガと居る時だけ、私はただの女の子で居られたように思うから。
だから、まだ一緒にいたい。ううん、もっと一緒にいたい。
そしたらいつか、この気持ちの名前も分かる気がするから。
テンガはハーフエルフである私に歩み寄ってくれた。
だから、今度は私が彼に歩み寄りたい。
まだ少しだけ怖いけど、でも……これもテンガの一部なんだって思えば、なんてことない。
「……特別、なんだからね……」
そう、眠っている彼に言い訳をして。
──はむっ。
意を決して彼のおちんぽに口づけた。
流石に今回エロいけないのは寄り道が過ぎるんじゃないかって思ったんだけど……う~ん、丁寧に書いてたらこうなっちゃうんだよなぁ。
適当に書きたい……困ったら修正……修正はすべてを救う……
エロとストーリ進行のバランスむずかしいよぉ
エロだけの方がいいのかなぁ~……いやぁ、でもこの話に関してはストーリーも進んでないし、エロもない……う~ん、この話の続きにエロをそのままぶち込むという手もある……だけどエロはエロ単体で完結させたいし……むじぃよぉ。