なんかすごいことになっちゃったけど、もうすぐ新年なんでこのまま投稿するぜ! どうにでもなーれ! 楽しんでくれると嬉しい! はっぴーにゅーいやー!
とさとさと揺れていた。それは物心ついていない頃の揺り籠のようで。しかし今少しの眠りを誘う睡魔に抗ってレムは瞼を開いた。
「姉様~、姉様ってば~、そろそろ交代してくれないかなぁ……!?」
「男の子でしょ、気張りなさい」
「くぅッ、頑張りますッ!」
目の前には見慣れぬ髪色があって、少ししてそれがテンガのものであることを理解した。聞こえてくる声に耳を傾けてみれば横に姉様がいることもわかる。果たして、今どの状況なのかレムは思考する。
「テンガ、くん」
「おっ、レム起きたか! まったくもうお寝坊さんめ! ……もう暴れたりしないよね? 流石に俺もう限界だよ?」
「っ、ごめんなさいッ、レ、レムは……」
彼の発言で気づく。自分が今の今まで暴走していた事実に。驚愕、ついで動揺。鬼化に思考を乗っ取られていた時の自分の言動を思い出す。噴き出すように顔を赤く染め。恥ずかしさから彼の背中に顔を隠す。
「あ、やっぱり覚えてる感じ? ご、ごめんね? 一応緊急事態だったから今は許して欲しいところなんだけど……」
「いえ、その、あの……えっと………」
「ああ、レムがコミュ障みたいに……そんなところも可愛いね!」
「えっ、ああっ、やめてください……可愛いだなんて、あの、困ります……」
突然、変なことを言われて心が逸る。どきどきと心臓が鳴る。顔が熱くて湯気が出そうだった。どうしたことだろうか。いったい自分に何が起きているのか。鬼化の後遺症だろうか。そうだ。そうに違いない。全部、鬼化のせいで。
「えぇ! か、かわい……っっ」
「──この状況で雑談だなんて、随分と余裕そうね。それならもっと速く走ってくれないかしら」
「あ、姉様……」
しかしすぐに血が引き、冷静になる。隣には姉様もいるのに、自分は何を浮かれていたのか。それに……。周囲を見渡せば、日が落ち辺りが暗くなっているが、未だ自分達は森の中にいる。こんな談笑している場合ではない。
「うぉーい、これでも全力で走ってるよ!? ていうか、むしろ俺はラムに合わせて走ってるんだけど、そこんとこどうなの!?」
「はっ、当然ね。ラムを追い越そうだなんて傲慢よ」
「傲慢はそっちじゃない!?」
しかし、テンガくんはいつもの調子と変わらずおちゃらけた言動をしている。彼は今、何を考えているのだろうか。レムの行動に対して何を思って、レムをどう思っているのだろう。
レムは………ちがう。今はそれどころじゃ、でも……。
「どうして……」
「ん、なに?」
「どうして。森に入ってきてしまったんですか……」
「──レムを連れ戻すため!」
「ッ」
当たり前のように彼は言う。しかし、それが意味していることを理解しているのだろうか。レムが森に入ったのは、彼を呪いから助ける為、ひいてはレムが犯した罪を償う為だ。それなのに、助けに来たはずのレムを今は彼が背負っている。レムは今完全にお荷物だ。
「下ろしてください……ッ」
「ちょっ、暴れないで!」
「レムが……っ、レムがなんとかしますからっ……テンガくんは村に戻って大人しく……!」
「──バカ!!」
暴れておんぶを抜け出そうとするレムに、彼は一度立ち止まってレムのおでこに頭突きした。一瞬の衝撃が思考を止め、じんわりとした痛みが徐々に浮き出てくる。バカ。バカと言われた。なんで、だって、助けるのはレムで、助けられるのはテンガくんであるはずのなのに……。
「一人で無茶するな! 俺がどんだけ心配したと思ってんだ!! ……もちろんラムも!!」
「それでいいのよ」
「テンガくん……姉様……」
心配。心配。それは、レムのことを信じてくれなかったという事。レムにはできないと思ったから、テンガくんも、姉様も、助けに来た。これだけの怪我を負ってまで。その時、心に浮かんだ感情は、悲しみか悔しさか、レム自身にもわからない。だけど、堪らぬ反発心だけが言葉になって溢れ出した。
「……っ、放っておいてくれればよかったんですっ! そうしたらレムが、ぜんぶ、魔獣もテンガくんの呪いも、ぜんぶどうにかして……っ」
「だぁもう、なんで一人で全部なんとかしようとするんだ!」
「だって……っ、これはレムがやらなきゃいけないことで、レムの責任で、レムのせいだから、だから……っ!」
「ぐぇっ、や、やめてっ、首絞めないで……」
「あっ、ごめんなさい……」
思わず腕に力が入って彼の首を絞めてしまった。咄嗟に力を抜いて、同時に自分でも思わず身体全体に力が入っていたようで、だらりと彼の首にしなだれかかる。倦怠感が身体を包んで、首筋から香る彼の特有の香りを感じた。それで少し落ち着いて、冷静に、ぽつぽつと続けた。
「お願いします……これはレムがやらなきゃいけないことなんです……。お願いですから……」
「だーめ。ぜーったい却下!」
「っ、姉様……!」
「私も同意見よ、レム」
「っ」
どうして、認めてくれないのか。どうして、許してくれないのか。これはレムがすべきことで、やらなきゃいけないことなのに、どうして。
「……レム」
「なんです、か……っ、ん!?」
「ちゅ……落ち着いた?」
「な、ななななな、何を、突然っ!?」
キス、された。唇が重なった。柔らかくて、温かくて、しっとりとしていて、どこかえっちな余韻を感じた。突然の彼の奇行に再び心臓が逸り、顔が熱くなる。どうして、また。レムは訳も分からずとにかく逸る心を収めるように呼吸した。
「………」
「ごめんて、姉様……レムが視野狭窄っぽかったからつい」
「……テンガくんは、レムを信じてくれないんですか?」
つい、口をついて出てしまった。凝り固まった不安、不満。信じて欲しい。任せて欲しい。そんな子供のような我儘な願いを口にする。それがとても卑怯な物言いであることは分かっている。純粋にレムのことを心配してくれている二人を蔑ろにする行為であることも分かっている。それでも、レムは、レムだって、ちゃんと考えて行動したのだ。その意思を、その願いを、この祈りを、どうか分かって欲しい。そんな切実な想いだった。
「──信じてるよ」
「……っじゃあ」
「俺は俺が今まで見てきたレムを信じてる」
「え……?」
あまりの即答に、欲しかった言葉に、気が急いた。それならばと仰ぎ見るレムに彼は続けて言った。それは少しだけ理解するのに時間のかかる言葉だった。彼は出会ってから今までのレムを信じてくれていると言った。それが嘘か本気かはわからない。でも、それが本当だとするならば何故、自由にさせてくれないのか。その足りない言葉を、続きを待つようにレムは彼を見つめた。
「レムは真面目で、ちょっと思い込みが激しくて、怒ると怖くて、割と強引で、責任感が強くて、料理が上手で……」
「それが、なんだって言うんですか。やっぱり、テンガくんはレムのことを信じてくれてなんて……」
「──そんでびっくりするくらい優しい子だ。俺なんかにも優しくして、気を遣ってくれるくらいに。それは君に助けられた俺だからこそ知っている」
この場に関係のないことをつらつらと並べる彼に我慢できずに口を挟むと、彼はとても優しい顔で、穏やかな笑みで、そう言った。ドキッ、と胸が高鳴った。一瞬、言葉を失って、しかしすぐに理性がそれを否定する。だって、レムはそんなことしてない。できてない。その真意を問うように彼の言葉を繰り返す。
「レムに、助けられた……?」
「それはッ、うぐッ、これも言っちゃダメなのかッ」
「テンガくん!?」
「めんごめんご、だいじょーぶ。ちょっと動悸不全だっただけだから………」
突然、彼が苦しみだして、胸を押さえた。心配になって声をかけると、軽々とした声が返ってくる。しかし、その声はどこか寒さに震えるようにたどたどしかった。そんな彼の苦しげな様子に、やはり自分が足手まといになっていることを再認識して気が沈む。助けるなんて、できてない。レムは、今も昔も、変わらず迷惑をかけるだけで……。胸が苦しくなり、涙が溢れそうになったところで、彼は幼子に言い聞かせるように優しく語った。
「……ね、レム。レムは俺のことを助けてくれたよ。ペトラを村に返してくれたことも、その後、絶体絶命だった俺を助けてくれたことも、俺がドジ踏んだ後、俺とメィリィを村に連れ帰ってくれたことも、ぜんぶ、ぜんぶ、君のおかげでできたことだ。俺は心の底から感謝してる」
「でも……レムのせいで、テンガくんは……っ」
「せいじゃない、おかげでだ。君のおかげで、俺はまだ生きてるんだ。君に救われたから、君が救ってくれたから、俺は今こうして君に恩返しができてる。──ありがとう、レム、俺を助けてくれて」
「───っ!」
なんてことを言うのだと、レムは思った。なんで、そんな風に言うのか。だって、違う。それは間違ってる。レムが村の子を逃がせたのは彼が囮になってくれたからだ。レムが呪いに掛かっていないのは彼が庇ってくれたからだ。主犯と思しき子供だって捕まえたのは彼で、レムは何にもしていない。できてない。それなのに、なんで。
「ちがっ、違います! それは、違くて……テンガくんがいなきゃ、できなかったことで……!」
「あ、そう? なら、俺とレムの力を合わせた結果ってことだね!」
「──っ」
なんでそんな風に言うのだ。それではまるでレムは悪くないみたいだ。違う。違う。違う。レムは悪い子だ。いっつも間違って、姉様の代わりになんてなれなくて、こんなにレムを認めようとしてくれるお人好しな彼ですら疑って……、本当に、どうしようもない人間なんだ。
彼が見ている私は、まるでレムとは別人の、赤の他人だ。彼はレムのことなんて、これっぽっちも分かってない。
「っ、ラム!」
「! ──フーラ!」
「キャウンッ!」
跳びかかってきた魔獣にテンガが気づき、彼に促されたラムが魔法で切り裂いた。他にもいるかもしれないと周囲を警戒すれば、すぐ先に一匹の子犬が要ることに気づく。あれは前回も見た他のウルガルムを引き連れている群れのボス的魔獣だ。
まずい。そう認識してすぐ周囲を囲まれたことに気づく。
「話は後よ。今はこの状況をどうするか考えなさい」
「……ラム、レムを預かってもらえるか」
「……何をする気?」
「あ、テンガくん……?」
鬼化の副作用でまともに身体を動かせないレムは抵抗もできずに姉様へと手渡される。その行動にレムが不信と確信を抱いてすぐ、彼は言った。
「俺があのボス子犬をなんとかする。だから手下の合間を縫ってラムたちは森を抜けてくれ」
「……。わかったわ」
「おう、よろしく」
「は、え……。なんで、そんなの助かるはず……姉様!?」
「テンガが自分で望んだことよ。男の粋がりにラムたちが水を差すわけにはいかないわ。行きましょう」
彼の狂言に姉様は異を唱えずだくだくと従った。それに反意を示すも、二人とも聞き入れてはくれない。どうして、なんで、レムを頼ってくれれば、いいや、今のレムじゃ足手まといになる。なら、姉様なら。そう考えてすぐ、ラムが戦おうとしない理由、否、原因を思い知る。レムだ。レムこそがこの場で最も足手まといな存在なのだと、そう思い知った。
「グルルルル……。グルガァァァアアア!!!」
「ラム、行けッ!」
「──。」
「テンガ、くん……っ」
ダメだ。行ってしまう。すでに彼は走り出してしまった。近かった背中が遠のき、手の届かない所へ行ってしまう。姉様は躊躇になく、迅速にこの場を離れようと気を窺っている。ああ、ああ、いなくなってしまう。消えてしまう。彼が、彼が、彼が……テンガくんが死んでしまう。
そのとき、どうしようもないほどの焦燥感が胸を満たして、居ても立っても居られずに動かない身体を精一杯暴れさせた。
「レム……! 暴れないで、テンガの作った好機よ、無駄にするわけにはいかないわ」
「……っ」
姉様は正しい。いつも、これまでも、これからも、でも、今だけはレムは自分の心を信じたい。
「お姉ちゃん……っ!!」
「っ!? ──っ」
ラムがバランスを崩して転んだ。レムも地面に落ち、動かぬ足を放って手でなんとか体勢を変え、巨大化したウルガルムと対峙する彼を見る。ドクドクとうるさい程に心臓が鳴っている。鳴り止めと思っても鳴り止まない。これは恐怖か緊張か、あるいは高揚か。
鳴り止まぬ心臓を手で押さえて、レムは本心で叫んだ。
「テンガくん─────!!!!!」
「──エル・シャマク!!」
その時、彼が威勢よく魔法の発動キーを叫んで、彼の正面から巨大な魔獣目掛けてその巨体を覆うほどの黒煙が空間を満たした。一瞬の静寂。子犬に付き従っていた魔獣たちも静止して、当の魔獣も彼の姿も煙で見えない。現場が膠着して暫く、静かな夜風が吹いて、煙が晴れていく。
そうして見えてきたそこには、子犬の姿に縮んでびくともしない魔獣と、立ったままの彼がいた。
倒した、のだろうか。
そう安堵したのも束の間、離れたところから様子を窺っていたのであろう魔獣たちが集まってきて、それに微動だにしない彼へと襲い掛かった。
──危ないっ!
心の中で叫んだ。自然と涙が出た。見えているのに、動けない自分が情けなくて、悔しくて。助けたい。死なないで欲しい。誰でもいいから、彼を助けて……っ。そう何処にいるかもわからない神様に祈った。
そうして──それは叶った。
「──ウル・ゴーア!」
天から舞い降りた悪魔の如き面相の魔法使い──メイザース辺境伯領当主、ロズワール・L・メイザースが降臨した。
◆◇◆
『陽魔法と違ってまだ鍛錬不足だーぁから、こっちは
それは
俺のホントにホントの秘密兵器だ。使わないに越したことはない、だけど、
「お前、なんでここまで俺らに付き纏ってくるんだ? 俺らがお前の縄張りを荒らしたからとか?」
「グルルルルルル……ガウッ!」
「あ? 違うのか」
どうしてかは分からないが、なんとなく違うと言いたげだと分かった。というか、言葉が分かるのか? それこそまさかだな。だとしたら犬猫なんかより余程知性があるんじゃないか。尚の事、殺そうとなんて思えなくなる。勘弁して欲しい。
しかし、だとすればこいつが俺を狙ってくる理由はなんだ。単なる食欲じゃない。それはこいつが番犬のように村への道を塞いでいることからも分かる。
……番犬? もしそれが事実なら、こいつが俺を狙う理由はもしかしなくても、
「……メィリィ、か?」
「グルァァッッ!!!」
「ああ、そう……ご主人様が奪われて怒り心頭ってか。忠犬じゃねぇか」
はぁ、ダメだ。これは、殺せない。殺せるはずがない。まぁ、違ったとしても俺が殺すことはなかっただろうが、殺させたくない。というか、こいつをメィリィのところへ連れて行ってやりたい。だけど、そんなことできるのか?
主人がいない以上、こいつはただの魔獣だ。意思疎通なんて取れやしねぇ。一応聞いてみるか。
「お前、暴れないで子犬化してくれるなら
「がるるる……ァアォォォォォォォオオオオ!!!」
「ッ、信用できないか。ま、そらそうだよな。てか、魔獣ってやっぱり賢いのか? こいつが特別な可能性もあるけど……はぁ、こんな子たちをすでに百匹近く殺してるとか心に来る」
それはレムを守る為、そして自分が死なない為に仕方のないことではあったけれど。メィリィに従っていたようだしな。彼女にも謝らなければいけないな。謝って許してもらえることじゃないけど。
──よし、覚悟は決まった。
こいつは屋敷に連れ帰る。その為にも……まずはこいつを無力化しなきゃならない。
「来いよ、俺が信用できないなら無理やりにでも連れ帰ってやる」
「グルガァァァアアア!!!」
「────テンガくんっ!」
背後でレムが俺を呼ぶ声がした。あぁ、死にたくねぇなぁ。この時間がなくなるのは、ちょっと、いいやかなり苦しい。でも、止めない。好きなことを好きなようにする、それが俺の主義だからだ。
肉体が限界を迎え、守りに回すだけのマナもなくなった今、一撃でこの状況を打開する選択肢はこれしか残っていなかった。故に、リスクを承知で発動する。完全に一か八かの賭けだ。だが、もう覚悟はできてる。故に、その魔法のトリガーとなる詠唱を紡いだ。
「使うなら今だろ……! ――エル・シャマク!!」
発動した瞬間、体の内側からごっそりとマナが吸い出され、俺も周りが見えなくなる程の黒煙が俺の身体から噴き出した。
一寸先も見えぬ暗闇。
耳鳴りさえも聴こえて来ない気味の悪い静寂。
自分の顔を触ろうとしても感覚がない。触覚が失われたようだ。
どうやら発動した陰魔法は俺自身にも効果を及ぼしたらしい。完全なる自爆技だ。
とはいえまったく同じ状況というわけじゃない。陰魔法『シャマク』の効果は繋がりを断ち切ることにある。第一段階でさえ五感を封じることが出来る強力な魔法だ。そして今の俺の状態はこれに当たる。だが、俺が発動したのはその一つ上、『エル・シャマク』だ。強化されたシャマクは五感どころか精神と肉体の繋がりを断ち切る。それはつまり──脳から伝達され脊髄から全身に伝達される電気信号を断ち切ることができるということだ。
「はぁ……あー、だぁるい……」
「キャウゥゥ……クゥゥン…………」
「どうにかなった、か」
完全にマナが切れ黒煙が晴れると、すぐに視覚が回復し、そこには地に付し痙攣したようにぴくぴくと震える子犬がいた。どうやら巨大化も解けたようだ。それは何より、と俺はそいつに近寄って回収しようとしたところで、遅れて聴覚が復活して、迫りくる獣の存在を知らしめた。
「「「グガァァァ!!」」」
──あ、終わった。
そんな陳腐な感想を抱いた。
そこへ。
「──ウル・ゴーア!」
救世主は舞い降りた。
周りにいる犬っころへと続々と火球が降り注いで燃やされていく。俺はぎょっとして咄嗟に子犬をボロボロの懐に入れた。
そうして件の救世主様、否、空からゆっくりと下降してくる俺の
……は。
止まった時間が動き出して、止まっていた呼吸が再開する。
一息吸って、どくんと心臓が鳴った。
そうして、硬直していた足が崩れて地面に膝をついた。
「助かったぁ……!! ありがとー
「あはーぁ、見ない間にずーぅいぶんとボロボロになったみたいだねーぇ。それに、そう呼ぶなと何回言ったら分かるのかーぁな?」
「いいだろぉ、敵が嫌がることは徹底的にやれって言ったのは
「──ふ、君にとって私は敵かい?」
「敵だよ敵ぃ、男なんてみぃんな敵だぁ!」
「君のそういうところ、私はとっても好ましく思っているよ」
「男に好ましく思われても嬉しくなーい! 可愛い女の子じゃなきゃ嫌だー! わぁー!」
ああ、疲れた。しかし腹の奥から叫びたい気分に駆られている。駄々を捏ねる子供のように手足を放り出して、持ち上げて、言葉にならない心を叫ぶ。
「おやおや、随分とお疲れのようだ。それもそのはずか。──言い付けを破って魔法を使ったね?」
「仕方ないだろ……緊急事態だったんだ。そんなことよりさぁ、今は頑張った弟子を労っておくれよぉ……あーもう! ほんと、死ぬかと思ったぁ!!」
誰かもっと褒めてくれてもいいんじゃないだろうか。俺頑張っただろ。超頑張った。ああ、本当に、世界一長い一週間だった。
「──ロズワール様!」
ロズワールの登場に、ラムたちも引き返してきた。
「うん、君もラムも、よくやってくれた。もちろん、レムもね」
「──テンガくんっ!」
それにロズワールは労いを返し、ラムに肩を借りていたレムはそれを聞く間もなく、俺へとしなだれかかってきた。
「おぐっ………」
「テンガくんっ、テンガくんっ………!」
レムの頭がちょうどよく
うぐっ……やめて、レム、この状況だと致命傷になりうるから……ぐえっ。
「あー、レム? かなーぁり苦しんでいるように見えるんだけど、彼」
「好きにさせてあげてください。久しぶりの、妹のわがままなんです」
いや、止めて止めて、死んじゃう。こんな死に方いやだっ。
「それはそれは、テンガ君には改めて感謝しなければならないかーぁな? さ、今日は頑張り通しであるらしい彼を屋敷に運んであげよう」
「はい」
「テンガくん……っ」
あ、ダメだこれ、意識遠のいてきた。
できれば、俺を背負うのはレムであってください。男の背中とか、ぜったい、いや、だ……。
テンガはロズワールにお姫様抱っこされて屋敷へと帰還した。
◆◇◆
【お前さえいなければ!】【あの子を誑かしたなッ】【寝取りクソ野郎がっ】【僕の方が先に好きだったのに……!】【どうしてこんな奴に彼女は、クソッ】【お前なんか死んだほうがマシだ!】
僕を責め立てる声が轟く。大衆の力は強く、環境は根強く、日々浴びせられる否定の言葉に、暴言に、僕は次第に心を弱らせていった。
どうして、僕がこんな目に。僕はただ好きになった子に好きだと行動で示しているだけなのに。好きなことを好きなようにしているだけなのに。外野がそれを阻害する。僕の求むる先の往く手を阻む。邪魔をする。
キミたちはいつもそうやって浮気だの不貞だのと心無い言葉を投げかける。
確かに世間一般では悪いことなのかもしれない。
でも、そんな戯言──今なら鼻で笑える。
そうして言ってやるさ。
「ハッ──男の【嫉妬】は醜いね」
僕はもう、キミらに囚われない。
──自由になる。
好きなものを好きなように愛するさ。
──どんな手を使っても。
◆◇◆
にぎにぎ。
ぎゅっ。
にぎにぎ。
……ぎゅっ、ぎゅっ。
にぎにぎにぎ……
「あ、あの……?」
「ん、おはようレム」
目覚めのあいさつを掛けつつ、再びにぎにぎと手を握った。すると、ぎゅっと反応が返ってくる。そのやり取りが楽しくてそのまま続けようとしたが、レムから言葉が返ってきて中断された。
「おはようございますテンガくん、目覚めてくれてよかったです……それと、あの……これは」
「あ、ごめん。気持ちよくてつい……このまま握っててもいい?」
「レ、レムの方は構いません。そもそも、これはレムの方からやったことで……ごにょごにょ」
ああ、癒されるぅ~。嫌な夢も嫌な現実も、すべてが溶けて消えてなくなってどうでもよくなる。女の子のこういう得も言われぬ癒し効果が俺は大好きだ。この柔らかい手も、滑らかな柔肌も、男を魅了する声も。どれもが俺の明日を生きる活力となる。
「テンガくん、どこかおかしなところはありませんか?」
「ないない! レムにおかしなところなんて全然ないよ! 今日も可愛いね!」
「あ、いえ、レムではなくテンガくんのお身体の方に……でも、ありがとうございます」
照れてるレムも可愛いなぁ。というかこれ照れてるってかデレてる? なんとなくそんな気がする。
はっ、ついにデレ期が来たのか!
来たぜ俺の時代! 俺の主人公力を見せつけたる!
…………って、思ったけどそういう気分でもないな。
今はちょっと。もうちょっと手をにぎにぎしていたい、そんな気分だ。
「ちょっと体はだるいけど……うん、怪我はなさそう。痛みも無し!」
「そうですか……良かったです」
「レムの方こそ怪我とかない?」
「はい。……テンガくんが助けてくれたおかげです」
レムはそう言って花が咲くように微笑んで見せた。その笑顔はとても輝いていて、一週間前の彼女とはまるで別人だと言えよう。しかしそれは変わったという風ではなく、どちらかと言えば戻ったというべきなのだろう。大人の振りをするのをやめた子供のようなあどけない笑顔だと思った。
「………」
「………」
しばらく沈黙が続いた。ただ手をにぎにぎする時間が過ぎていく。でも、これも悪くなかった。むしろ心地よい。実家のような安心感があった。もう覚えてもいないけど、俺も母さんとこういうことしてたのかな、とそう思った。
「レム」「テンガくん──あっ」
「お先にどうぞ」
「……はい、えっと。その、呪いの事ですが……」
……あれ? 何その言いずらそうな雰囲気。え、もしかしなくても俺の呪い解けてない……!?
「ロズワール様が森の大半を総討なされて、無事解けたみたいです」
「はぁぁぁ……よかったぁぁぁ。……また死んだら一溜りもない、主に心が」
ひやひやした心を、胸を撫で下ろすことで解消していると、突然とても言いずらそうな顔でレムは言った。
「テンガくん──申し訳ありませんでした」
そう、頭を下げて。
「……え?」
突然の謝罪に動揺して頭が回らず呆然としていると、レムは目を伏せたまま続けた。
「今回のことはすべて私の独断で、私の不手際でテンガくんの身を危険に晒してしまいました。本当に、申し訳ありませんでした」
「え、いや、レム?」
「謝って許されることではないと分かっています……ですので、私にできることなら何でも言ってください。貴方の言うことであれば何でも聞きます」
え? 何でもって言った?
それはちょっと思い切りが良すぎない?
だいたいレムの不手際なんてほうれん草を怠ったくらいのもので……。
※ほうれん草じゃねぇよ。ガキか。
「だから、だからレムをどうか……っ」
「わ、わー! ちょっとタンマ! 泣かないで、どうしたの? 話なら聞くよ? だから落ち着いて、ね?」
「っ、ごめんなさい……」
黙って聞いていれば突然泣き始めてしまった。どうにも今は情緒不安定なようだ。子供っぽくなったからか? ずっと付けていた仮面を脱いだことで押し殺していた感情が溢れて制御できなくなっているのかもしれない。
取り合えず俺は手を握って、背中をさすり、レムが落ち着くのを待った。
そうして暫く。レムはぽつぽつと小さく呟くように話し始めた。
「レムは、レムと姉様は双子の鬼として鬼族の隠れ里に生を受けました……」
そうして語られた出来事はあまりに常識外で、犯罪的で、非人道的だった。要するに、彼女とラムは性犯罪被害者だということだ。それも集団犯罪で、なおかつその犯罪者は未だに世に多くのさばっているらしい。それも【魔女教】という名前で。
──どーりでレムが俺を殺そうとしたわけだ。
俺は一人相槌を打ちながら心の内で納得した。そりゃあ、一度性犯罪にあったのだ。姉が再び見知らぬ男に犯されていればブチ切れもする。それは完全に俺の配慮不足だった。考えが及んでいなかった。
そうだよな、性犯罪でセックスがトラウマの子だっているよな……。できることなら良さを教えて、愛し合うことの素晴らしさを教えてあげたいと思うが、それは俺のエゴに過ぎない。
……ラムが不感症だというのも、ここに原因があるのかもしれない。
そう考察していると、レムは再び目尻に涙を溜めて感情を吐露する。
「私は、私は……姉様みたいになりたかった。でも、どうやってもなれませんでした。角を失った姉様を守れるようにって鍛錬を積んで、でも、過去の姉様にすら追い付けなくて……っ」
レムには鬼としての才能がなかった。それこそ今のレムでも小さかったラムには及ばないらしい。歳がすべてではないが、生きた年月と能力は大概比例するものだ。それなのにまだ幼かったラムは大人顔負け、いいや、里の大人たちすら超える力を有していた。それだけで彼女の異常性がわかるというものだ。およそ規格外の傑物、だったのだろう。
「でも、レムはレムだよ。──ラムじゃない」
「っ!」
姉に追い付こうとする妹。そう聞けば可愛らしいが、それが双子であるとなれば少し変わってくる。同じ顔で同じ日に生まれた姉妹と比べないなんてことは不可能だ。……それは周りの人間も同じだったのだろう。事あるごとに二人を比べ、優劣をつけた。そのうちレムは劣等感を胸の奥に植え付けられ、その考えに縛り付けられた。
里の人を最低だと罵ることはできない。でも、彼女たちの両親には怒りが湧く。──そしてそれは彼女の姉にもだ。
──同じようになりたかった。姉様の後ろを歩くのではなく、隣を歩きたかった。でも、どうにもならなかった。
「姉様は優秀で格好良くて立派で、レムなんかとは比べ物にならないほど洗練されていて……」
「そうだね、ラムはちょっと立派過ぎる、いや、大きすぎるのかもしれない」
だって、彼女には弱みがないから。
誰よりも優しくて、誰よりも頼れる。そうして誰にも頼らない。それは一見素晴らしいことで。だが、それは周りを突き放す振る舞いでもある。
でも、出会って数日の俺は彼女の弱点を知っている。
なにせ、──ラムはアナルが弱い。
「ラムにも弱みがないわけじゃない。ただ弱みを見せなかっただけなんだ」
「……!」
「俺が思うに、ラムはちょっと大人びてるけど見栄っ張りで、何でも器用にこなせるけど本当に大切なものに対しては不器用で、そんで割と普通の女の子なんだと思う。レムはラムを色眼鏡で見過ぎていると思うよ」
「ち、ちが……レムは姉様を色眼鏡で見たりなんて……っ」
「そうかもね。これに関してはラムの方にも原因があると思う」
「えっ……」
「レムに対して見栄を張りすぎなのもそうだし、弱みを見せないところもそう、多分常日頃から強がってるんだと思う。……まぁ、その気持ちはわからないでもないけどさ」
「じゃあ、やっぱり、姉様の弱点は、レムってことで……」
「だぁーもう、違うよ! ──いい!? ラムは君が──レムが大大大大大好きなんだよ!!」
「へ……?」
「君のことがこの世の何よりも大切なんだよ。大事なんだ。愛してるんだ。それを不器用で伝えられないだけの口下手の亭主関白みたいな子なんだよ! 多分!」
「え、あの……姉様はレムのことを愛してくれています、けど、でも……それは」
「家族だからってだけで愛してるって?」
「……はい。だって、レムは姉様に守られるだけで、何も、してあげられてなんてなくて……」
「はぁ……! もう、姉様ってば姉妹間のコミュニケーション怠りすぎてない……?! なんでこんなになるまで放っておいたんだ……!」
「テンガくん……」
「もう怒った! レム、いこう!」
「え、は?」
「今から姉様のところに!」
「え、ええ……!? ちょ、あの、テンガくん……っ」
俺は立ち上がって、繋いだままの手を握って、ドアに向かって走り出した。
そうして開こうとしたところで、
バン! と、ドアが外側から思い切り開いた。
「あいたっ!(>_<)」
「テンガくん、大丈夫ですか……?」
「あら、そんなところにいたのね。間の悪い男だこと」
そうして姿を現したのはラムだった。
「うぐっ、鼻血出そう……と、それは我慢して、ラムっ!!」
「そんなに意気込んで名前を呼ばれなくても、──ある程度、話は聞いていたわ」
「へ……?」
今日という今日は叱ってやらねばとばかりに意気込んでいた俺は、そんな彼女のにべもない言葉で気勢を削がれた。どうやら扉の裏でも丸聞こえだったらしい。そりゃ大声でしゃべってたからなぁって、一瞬思って、じゃあやっぱり狙って扉を開いたんじゃないか! と気づいた。が、すでにそれを突っ込む時間は過ぎてしまった。意気消沈しながら俺とレムは部屋の真ん中へと戻った。
「………」
「………」
「………」
再び沈黙が部屋を支配した。それも先ほどとは違って少し重苦しい。しかし、このままでは埒が明かないと思い、まず俺が声を出した。
「あー、レム? せっかくだしこの機会にラムに思ってたこと全部吐き出してみたら?」
「姉様に、思っていたこと……?」
「何かあるなら言いなさい。ちゃんと、聞くわ」
「姉様……」
ラムは真剣な面持ちでレムに目を合わせた。それにレムは目を逸らしたがっている様子だが、そうしない。一度深く目をつぶって、一呼吸して、今度はしっかりとラムの目を見つめた。それを俺は傍から見ている。
「あ……姉様、は……その、とても素晴らしい人です」
「ん、ありがとう」
「それで、とっても強くて、とっても優しくて、いつもレムが困っていると助けてくれようとして、嬉しいです」
「ええ、だってラムはレムの姉様だもの」
「っ、……その、レムは……レムは……」
「…………」
「レムは、もう……姉様に助けてもらうほど子供じゃ、子供じゃありません……っ」
「……!」
「確かにっ、レムはまだ未熟で、出来損ないで、不出来な妹です……昔の姉様にも及ばないほど、弱いです。でも……でも……っ、レムだって、成長しているんです……っ! 昔のままじゃないっ!」
「レム……」
「姉様に助けられなくてもちゃんとできます……! 掃除も、洗濯も、お料理もできるようになりましたっ。だから、だから、姉様は……ッ、お姉ちゃんは!」
「……」
「──もっと、レムを頼ってください……」
「!!」
怒りに震えるように握りしめられ振り上げられた手は、そのままラムの胸へと向かって、とさっと優しく置かれた。
「お姉ちゃん、ずっと苦しんでますよね……」
「! レム、あなた……気づいていたの?」
「お姉ちゃんが角を失った影響で苦しんでいるの、ずっと、ずっと前から気づいてました……。あの日以降、一度だって共感覚からその苦しさを感じたことはありません……でも、あの日、お姉ちゃんが角を失ったあの日だけはレムにもその苦しみが伝わってきました」
今でも覚えている。その喪失感を、絶望感を、全身をじわじわと火で炙られるような苦しみを。
「でも……その苦しみを、姉様はあの日以降ずっと隠してきました。レムに分からないように、感覚を遮断して……レムも、見てみない振りを続けました。──ごめんなさい、姉様……ごめんなさい……っ」
「……そう」
泣きじゃくるレムに対してラムは多くの返答をせず、ただじっとレムの頭を優しく撫でた。その手つきは慈愛に満ちていて、その光景は懺悔する子とそれを許す聖母のようであった。
しかし、一方的に謝るレムの姿に、さすがに思うところがあったらしい。しばらく撫で続けた果てに、彼女は話し始めた。
「……ラムも、ごめんなさい」
「……ねえさま?」
「謝るわ。ずっと、貴方を子供扱いしていたこと」
「……っ……っ」
「まだまだ手のかかる子だと思ってた。でも……成長したわね、レム」
「っ……おねえ、ちゃん! おねえちゃんっ!」
「ふふ、泣き虫ね……悪い子だわ……っ……ラムも、ダメなお姉ちゃんでごめんね」
笑いながら、感じ入ったように、ラムの目から、あのラムの目から透明な雫が零れた。これも共感覚ゆえなのか、そこまでは外野の俺にはわからない。……でも、今初めて、彼女たち姉妹は本当の意味で心を交わしたのではないだろうか。そんな予感がした。
「ずび……っ、ねえさまは、だめなんかじゃありませんっ、最高のねえさまですっ」
「ありがとう、レム……ラムを、私をお姉ちゃんにしてくれて。──愛してるわ。ずっとずっと、この世界の誰よりも貴方を愛してる」
「──っっっ!! レムも、レムも姉様が大好きですっ!」
「両想いね」
「──はいっ」
そう言って、とてもいい笑顔で二人は笑った。
それは初めてあった時よりも遥かに澄んだ笑みで、見ている俺も心が澄んでいった。
ようやくこれで。
「一件落着、かな?」
なんだかいいところを姉様に持っていかれた気がしないでもないけど、ま、いっか! 二人が笑って想いを伝えられるようになったなら、それに越したことはない。俺はこの光景を見ることが出来たことに、今はただ感謝しよう。
窓から明るい光の差す朝の寝室。
そこには泣きじゃくる青鬼にそれを慰める赤鬼、そしてそれらを見守る一人の男の姿があった。
「テンガくん」
「ん、なに?」
「色々とその、ありがとうございました」
「いいよいいよ、どういたしまして。でも今度からはもっと頼ってくれていいからね。俺は勿論、ラムもエミリアも、ベアトリスだってきっと助けてくれるだろうから」
「はい……不束者ですが、これからもよろしくお願いします」
「それ多分、使い方間違ってるよ?」
「──いいえ、間違ってませんよ? ふふっ」
ラムがいなくなった部屋で、上目遣いでそう言って彼女はこちらに微笑んだ。
え、えええ~~~!!
あざと~~~!!
かわい~~~!!!
俺は心の中でそう叫んだ。
──二章──終──
延々とリゼロのアニメ流しながら小説書いて、疲れたらユーチューブでリゼロの曲聴いて、モチベ下がったらアヤマツ読んでリゼロ読み直して……あっしは今人生で一番リゼロ尽くしの時間を過ごしている。
こりゃー新年もイイ年になりそうだな!
二章の完結の歓びと新年の祝いが重なってなんだか、心の中がしっちゃかめっちゃかですが、とりあえず完結できたことを喜びたいと思います!
嬉しい! 完結って素晴らしい! 最高! この瞬間の為に生きていると言ってもなんら過言じゃない!
でもでも! 加筆したいとこも書き直したいとこもたぁくさんあるので、後長すぎる話を分裂させたり、なので! まだまだ気を抜かずに書いていきたいと思います!
ここまでお付き合いいただいた方、本当にありがとうございました!
で! 来年度もぼちぼちよろしくお願いします!
では! よいお年を! はっぴーにゅーいやー!