※この作品はR-18です。

Re:ゼロから始める異世界性活(仮)   作:萎える伸える

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 ※ごめんなさーい! 病気につき今週の更新ないかもです。

 ……二日に一回投稿できる計算って言ったな!
 あれはホント! でもそれは構想とかシナリオとかプロットとかネタとか全部無視して執筆にかかる時間であって……ゴニョゴニョ。
 なんて言い訳はしない! 正直に言う! サボってた! 
 一週間に二回投稿されなかったらあっしがサボってると思ってくだせぇ。

 リクエスト作品、異世界性活三章、二章Ex、iFくらいの優先順位で書いていきたいと思います。質が下がったら叱ってくだせぇ。元より質に期待してねぇ人は作者の筆力が上がるように祈っていてくだせぇ。
 
 てなわけでアンケート作品
 ヤンデレ退廃セックスエミリアたんです。どーぞ


二章ーiF『ヤンデレ退廃せっくすエミリアたん』★

 

 

          ◇◆◇

 

 

 繰り返す繰り返す、この愚かしい日々を。

 繰り返し繰り返す、この大切な日々を。

 

 

          ◇◆◇

 

 

 

 朝、目が覚める。

 大袈裟なあくびをしたためて体を起こすと、下半身に違和感があった。

 そこだけがもっこりと膨らんでいるのだ。

 

 朝勃ち? 否である。

 

 それはちょうど人ひとりが収まるくらいのふくらみだった。

 流石にこれが自分のムスコであるとは考えたくない。

 だとすればとんだ化け物だ。

 消去法でこれが誰の仕業かはわかった。

 勝手なことをした下手人にお叱りと下半身の心地よさへの労いを送ろうと声を掛けた。

 

「エミリア」

 

「ふぁい?」

 

 布団をめくると、そこには美味しそうに肉の棒を頬張る美少女がいた。

 美しく長い銀髪に男を魅了する紫紺の瞳、柔らかそうなほっぺに、キュートな桜色の唇。

 ダメだこれ、ただの天使だ。

 

「こんな美少女が俺のチンポを美味しそうに舐めてるだなんて……もしかしてここってば天国? 俺、知らない間に死んでた?」

 

「ぷぁ……んんっ……もう、縁起でもないこと言わないの」

 

 頬張っていたモノを口から離し、口の中に溜まっていた唾液を飲み込んだエミリアは、その愛嬌のある顔をチンポにすりすりと押し付けて言った。

 

「ごめんごめん。でも、信じられなくてさ」

 

「? 何が?」

 

「君がこうして俺のチンポを好きになってくれたことをさ」

 

「何言ってるのよ、もう。だいたい、私をこうしたのはテンガでしょう? ──いきなり私のこと襲って何もかもめちゃくちゃにして」

 

 すごーく怖かったんだから、と頬を膨らませてぶーたれるエミリアはやはり可愛く、そのぷにぷにの頬を突きたくなる衝動に駆られる。

 

 ──そう、俺が今こうしてエミリアに奉仕してもらえる背景には()()()()()()()()()()()()()()【強姦】がある。

 

 この屋敷に来て、原因不明の死を越えて。

 エミリアに施した調教が無に帰して。

 ──俺はすべてがどうでもよくなってしまった。 

 

 忘れられる苦しさが、努力が無に帰す辛さが、俺の心を挫いた。

 

 死によって獣欲が溢れ出し、縋る(よすが)のなくなった俺は──エミリアを犯した。

 扉を開け、寝ている彼女の布団を剥ぎ、異常事態に目を覚ました彼女が叫ぼうとしたところを手で塞いで、その清潔な白の下着を剥ぎ、いきり立った俺のムスコを挿入した。

 

 ──彼女の股から破瓜の血が流れベッドを汚した。

 イタいイタいと泣く彼女の口を無理やり塞いで腰を動かしはじめた。

 ぱんぱんと無情に腰を振り、暴れようとする彼女の気勢を削いだ。

 

 しばらくして限界を迎えた俺は彼女の中に汚らしい白濁液を解き放った。

 びゅるびゅると嫌に大きな音が響いて、俺はそれに満足感を得た。

 

『──…………』

 

 それに対して当のエミリアはレイプ目で涙を流すだけだった。

 信じていたモノに裏切られ、処女を散らされ、もうすべてが信じられなくなったのだろう。

 

 俺は、そんな彼女を見て──興奮した。

 

「………あは♥」

 

 到来した愉悦と嘉悦の勢いのまま、僕は己の頭部を殴り爆ぜさせた。

 

 

 

 お馴染みの部屋で目が覚めた。

 当然のように勃起しているムスコを確認して俺は喜々としてベッドを抜け、部屋を抜け、エミリアの部屋を一直線に目指し──犯した。そして死んだ。

 

 犯した。死んだ。

 犯した。死んだ。

 犯した。死んだ。

 犯した。死んだ。

 犯した。死んだ。

 犯した──。

 

 延々延々と繰り返して。

 

 エミリアは子宮口が弱いらしい。エミリアは舌が弱いらしい。エミリアは乳首が弱いらしい。エミリアは【好き】という言葉に弱いらしい。エミリアは頭を撫でられるのが好きらしい。抱きしめられるのにも弱いようだ。なら、お尻の穴は? クリトリスは? 耳は。臍は。脇は。足は。指は。首絞めは好きかな? 強制イラマチオなんてどうかな。ならこれは? こんなのは? 好きだよね。好きになって。僕好みになって。

 

 そんな狂気的な死と研鑽の果て、僕はエミリアを僕に依存させることに成功した。

 

「あ♥ あ♥ あ♥」

 

 死んだ目で、しかし抗えぬ快楽に頬を染めるエミリア。

 その快楽に溺れた瞳の奥は隠そうにも隠せず、彼女が徐々に染められていることを示していた。

 

「好きだよ。エミリア、好きだ。」

 

「んんっ♥」

 

「君が好きだ。大好きだ。愛してる。ずっと愛してる。」

 

「ああっ♥」

 

 洗脳するように延々と延々と【愛】を投げかける。

 少しずつ嬌声が喜色を帯びる。

 僕を突き放そうとしていた両手で僕の背を抱き、抵抗していた股を自分で開き、塞ぐように垂れさがっていた長耳を【睦言】をもっともっとと欲するようにぴくぴくと動かした。

 

 少しずつ、少しずつ、エミリアという少女を理解しはじめる。

 

 彼女の弱点、好きな体位、そうして心の弱さまで。

 

「エミリアは可愛いよ」

 

「あっ♥」

 

 エミリアは好意に飢えている。

 

「エミリアは頑張ってて偉いね」

 

「あ、んっ……♥」

 

 エミリアは褒められることに飢えている。

 

「エミリアが欲しい」

 

「ああっ………♥」

 

 エミリアは求められることに飢えている。

 

 彼女は欲している。彼女は望んでいる。彼女は求めている。

 ──ただ純粋に与えられる他者からの【愛】を。

 僕のそれは彼女の望むものではなかったかもしれない。

 だが、たとえ紛い物であれ、彼女は一心に向けられる僕の性愛を拒絶しきれなかった。

 

 少しずつ少しずつ受け入れた。

 

 求められることに慣れた。

 褒められることに慣れた。

 愛されることに慣れた。

 

 するとどうなるか。

 心が満たされた?

 ──否である。

 

「もっと……♥ もっとぉ……♥」

 

 彼女はさらに強い(刺激)を求めるようになった。

 その為ならばありとあらゆる責め苦を受け入れてくれた。

 拷問紛いな強制連続絶頂も受け入れてくれた。

 失神するまで強制するイラマチオを受け入れてくれた。

 僕がイク前に絶頂()ったらお尻をビンタして、精液を吐き出したらその端正なお顔を僕のチンポでビンタした。

 顔が腫れて、お尻が腫れて、ちょっと鼻血が出ても──彼女がにへらと笑っていた。

 

「──愛してるよ

 

「……うれしい♥」

 

 【アイシテル】、ただその一言を貰う為だけに体を張る。

 当たり前のようにチンポを頬張り、精液を食とし、排泄から何まで僕の指示に従う人形──それが今のエミリアだった。

 

 

 

「──今日はなにするの? またお尻にお注射する? それともおっぱい飲む? 最近また出るようになったんだぁ~」

 

「へー、そうなんだ」

 

 でれでれと母に甘える子供のような顔で俺にすり寄る彼女はとても可愛く、そんな彼女に求められることに俺は喜びを感じる。

 

 彼女は愛に飢えている。彼女は俺を欲している。

 彼女はもう、元には戻れない。

 とっくに穢れえしまった。

 いいや、染められてしまった。

 

「…………テンガ……?」

 

「ああうん、とりあえずお風呂入ろっか。そこで一発ヤろうよ」

 

「……うん♥ わかった♥」

 

 一瞬、ほんの一瞬、笑みを引っ込めた彼女に俺はそう言ってベッドから出るよう促した。

 それにエミリアは再びにへらっと笑って追随する。

 

 しかしその笑みは、さきほどとは少し質が違っていたように思う。

 

 

 

          ◇◆◇

 

 

 

「ああっ♥ ああっ♥ あぁんっ♥」

 

 壊れた鈴の音のような嬌声が響く。

 パンパンと如実に聞こえる行為の音が風呂場に轟く。

 その奏でられる心地よい音に舌鼓を打ちながら、俺は彼女のすらっとしたお腹に手を添えて腰を打ち付けた。

 

「ぁあアアっ♥」

 

 ほんの少しぽっこりと膨らんだお腹を撫でてやる。

 

「おひょっ♥」

 

 すると素っ頓狂な声が聞こえてくる。

 

「そんな情けない声出して……もう限界?」

 

「しょ、しょんなことらいっ♥ まだできるっ♥ んぎゅっ♥ はっ、はぁっ♥ がまんできるもんっ♥」

 

「そうだよね、エミリアはイイ子だもんね」

 

「そうっ♥ イイ子だからッ♥ ッ♥ だからぁ、おね、がい……ッ♥」

 

 苦しそうに喘ぎながら、それでもまだ瞳には強い意思を宿していて。

 ──だがそれも──

 

「んぁ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛お゛お゛お゛お゛お゛っ♥♥」

 

「ん? どうしたの。クリクリ大好きでしょ?」

 

 ぷっくりと腫れあがったクリトリスをぐりぐりと摘まんで弄られては溜まらなかった。

 獣のような遠吠えで理性をなくし、秘所の上から風呂場の中央へ向けて潮を吹いた。

 びしゃびしゃと風呂場が汚れ、匂いという匂いのない女の香りが浴場を満たす。

 

「あらら、残念だったね。これはお仕置きかな?」

 

「ひっ……♥ おしおきイヤっ♥ おしおきはイヤなのっ♥ んみゅっ♥」

 

「お仕置きはイヤかぁ。じゃあエミリアはどんなのがイイの?」

 

「あ、ああ……♥ テンガに、ぎゅってされて……♥ それで、それで……♥」

 

「うんうん」

 

「あの……♥ いいこいいこされながら……──喉の奥、テンガのおちんちん様でどしどしって突かれたいっ♥」

 

 壊れた笑み。歪んだ口角に妖艶な微笑みで(いびつ)な願いをするエミリア。

 分かりきっていることだ。

 もうとっくのとうに、彼女は壊れているのだから。

 

「じゃあお昼はそうしよっか。そのままご飯にしようよ」

 

「っっ‼♥♥ いいのっ⁉♥♥」

 

「うん、たくさん食べさせてあげるね」

 

「やったー♥ テンガの()()すごーく楽しみっ♥」

 

 無邪気に喜ぶ彼女の姿は清楚な少女そのもので、そんな彼女の姿を世の男が見れば魅了されるものが後を絶たないだろう。

 だが、その内容はまるで喜べるものではない。

 彼女の食事、それはテンガのザーメンだ。

 もちろん、栄養の観点から朝と夜は普通の食事を摂っている。

 だが、昼食はいつもザーメンを飲んでしゃぶって食んで飲み込む。

 他ならぬ彼女がそれを望んでいるのだから。

 

「それじゃ先に下の口に食べさせてあげる」

 

「ひっ♥♥」

 

 どちゅんと大きく腰を打ち付けて、肌と肌を密着させる。

 すべすべとした彼女の柔肌を全身で感じながら、逃がさないようにお腹に手を回し、滑らかな背中に頬を合わせて中出しする。

 びゅるびゅると濁音を鳴らして射精すれば、亀頭を押し付けられた子宮口がごくごくと飲み干すように収縮を繰り返す。

 

「あぁ……♥♥ ぁ……♥ あつぅ……い……♥」

 

「一滴も漏らしちゃダメだよ。できるよね」

 

「うん……♥」

 

 エミリアは恍惚とした表情で頷き、親の言いつけを守る子供のように大人しく男の精子をその子宮で飲み干した。

 

 

◇◆◇

 

 

 昼下がり。

 

「あっ♥ ああっ……♥ んぅっ♥♥」

 

 窓から入る陽光も構わずベッドの上で腰を振るエミリアの姿があった。

 寝転がり自堕落にする男の上に跨り、その胎に手をついて自ら腰を上下する。

 ばちゅんばちゅんと湿度の高い音を響かせながら、ほぐれた穴を肉棒が出入りする。

 

「ん、もう少しで出そう」

 

「んっ……♥ わかった……♥」

 

 男がそう言うと、彼女は股からイチモツを抜き去り、慣れた仕草で男の股座へと顔を埋めた。

 

「じゅるるるるっ♥♥ じゅちゅっ♥♥ ちゅぱっ♥♥」

 

 そうして一方的な奉仕を始めた。

 固く屹立した肉棒を頬張るように含み、彼女の分泌液と我慢汁で汚れたそれを躊躇なく舐め取る。

 しばらく瑞々しく荒々しい音が続いて、男の肉棒が一際大きく膨らんだとき。

 

「んぶぅっ‼♥♥」

 

「──射精()る」

 

 男の手がエミリアの頭を押さえる。

 その喉奥に男の剛直を突き入れて、彼女の胃へと直接餌を注ぎ込んでやる。

 

「んんっ♥♥ ──ごきゅっ♥♥ ごきゅっ♥♥」

 

 押さえつけられたエミリアは呼吸もままならず苦し気に目を伏せて一心不乱に注がれるものを飲み込む。

 どろどろとしたそれは生臭く飲み込みずらい。

 だが、どこかその苦しさに悦びが混じる。

 苦悶の声が淫靡さを孕み、頬が意図せず上気して瞳が潤む。

 もっともっととせがむように男の肉棒を、喉奥のさらに奥へと受け入れようとした。

 

「いい子いい子」

 

「んふぅ──♥」

 

 そんな殊勝で可愛らしい彼女の頭を撫でるのはテンガだ。

 一生懸命な雛のような、あるいはミルクを吸う赤子のようなあどけない姿に庇護欲が溢れ出た。

 それに嬉しそうに吐息声を漏らすさまは幼子そのものだ。 

 だが、そんな彼女が飲んでいるのは俺のミルクであり子供を作る為の精液だ。

 これを背徳的でないとしてなんとする。

 その行為が、関係が、たまらず俺の情欲を掻き立てる。

 

「──ぷはぁぁ……♥♥」

 

 長い長い棒が抜けると、彼女はテンガに見せつけるように大きく口を開いて舌を出した。

 その赤い舌の覗く口の中には一滴も精液が残っておらず、代わりにチンポを頬張っていたからか粘度の高くなった唾液でぐちゃぐちゃになっていた。

 

「ちゃんと飲めました♥♥」

 

「うん、偉い偉い」

 

「んふふー♥♥」

 

 隠しきれない様子で微笑んだエミリアは、それでも喜びを抑えきれずそのままテンガに抱き着き、その少しだけ筋肉質な胸に頬を摺り寄せた。

 その様はいたく上機嫌で、俺も微笑ましさを感じてまた頭を撫でた。

 

 俺とエミリアの今の関係をなんと言葉にすればいいのだろうか。

 恋人というには背徳的。親子というには退廃的。ただのセフレというには離れがたい、そんな関係。 

 俺が彼女を求めているのか。

 彼女が俺を求めているのか。

 

 本当にこのままでいいのだろうか。

 時折そんな不安に駆られることがある。

 だけど、ああ……もう戻れない。

 

「……エミリア」

 

「なぁに?」

 

「──もっとシよう」

 

 純粋な彼女を押し倒し、その頬に手を添える。

 桜色の唇に触れると信じがたい柔らかな感触が返ってくる。

 その唇を奪い、舌を吸い、唾液を流し込む。

 こくこくと鳴る彼女の喉の音に否応なしに鼓動が高まる。

 ああ、わかる。

 もう、どうしようもないほどに俺は彼女に溺れているのだと。

 

「好きだ」

 

「愛してるって、言ってくれないの……?」

 

「──アイシテル

 

「……♥ ……っ♥♥」

 

 窓の外が夕日に染まるまで、嬌声の音は止まなかった。

 

 

          ◇◆◇

 

 

「レムが死んじゃったみたい」

 

「そっか」

 

 

 淡々と。

 それはもう淡々とエミリアは告げた。

 

 彼女も聞いていたはずだ。

 ラムの慟哭を。彼女の哀哭を。

 それでもエミリアはうっすらと浮かべた笑みを絶やさない。

 

 それどころか、どこか嬉しそうに はにかんで俺の腕へと抱き着いてきた。

 

「ねえテンガ。そんなことより今日はなにする?」

 

「ああ、うん」

 

 そんなことより。

 そうだ。そんなことだ。

 レムが死のうと、ラムが死のうと。

 エミリアには関係ない。

 エミリアには必要ない。

 エミリアはただテンガさえいればそれで良いのだから。

 それに説法垂れるなんてことはしない。してはいけない。

 そういう風に彼女を歪めたのは他ならぬテンガ自身なのだから。

 

 どうでもいいはずだ。

 エミリア以外、俺はどうなろうと知ったことではないはずだ。

 だけど、なんだ。

 この胸に湧き上がる違和感は、焦燥は。

 

「…………テンガ?」

 

「……」

 

 彼女は可愛らしく首を傾げてこちらの目を覗き込む。

 その様は俺の心まで見透かしているようだった。

 笑っているようで、笑っていない。

 その端正な顔面にうすら笑いを張り付けたまま、全く笑っていない瞳で彼女は問う。

 

「わたしのこと、好き?」

 

「うん」

 

 即答できる。

 エミリアが好きだ。

 俺を受け入れてくれたエミリアが好きだ。

 彼女を手に入れるたびにすべてを捨てた。

 何もかもを見捨てた。

 自分を自分たらしめる意志まで歪めて縋った。

 縋りついた。

 その果てに俺は彼女を手に入れられたのだ。

 好きでなければできるはずがない。

 好きだ。好きだ。大好きだ。

 今すぐにでも犯したい。

 この女を俺のモノにする快感に酔いたい。

 その男子禁制な聖域を白濁で汚して穢して俺の子をそのすべすべのお腹の内側に孕ませてやりたい。

 

 

「レムが死んで、悲しい?」

 

「…………それ、は」

 

 

 即答。できなかった。

 それが、彼女にはいたく気に入らなかったようだ。

 

どうして?

 

 それは、いろんな意味が、想いがこもった【どうして】だった。

 どうして。どうして。どうして。

 ──どうして、わたしだけを見てくれないのか。

 そんなありふれた情動が恋慕が【嫉妬】が、激情となって彼女の心に渦巻く。

 

「わたしのこと、好きなんだよね」

 

「……好きだ」

 

「じゃあ、ぎゅーって抱きしめて?」

 

「うん」

 

 ぎゅっと抱きしめる。

 その体は──おどろくほど冷たかった。

 

「愛してるって言って?」

 

「……愛してるよ、エミリア」

 

 耳元で囁き、そのシルクのような髪を梳く。

 

「わたしも、テンガが好きっ」

 

「……うん」

 

 今度はエミリアの方から抱きしめてくれる。

 強く、強く、絶対に離さないといったように。

 俺の肩に顎をかけて抱きしめる彼女の顔は窺い知れない。 

 だが、今はただ、その事実にホッとした。

 ──見てしまったら、もう戻れないような気がして。

 

「好き。好き。好き好き好き。」

「うん」

「テンガを愛してるの」

「……うん」

「ずぅーっとずぅーっと傍にいて」

「…………」

「愛してる。愛してる。──アイシテル

 

 狂ったように、壊れたように。

 愛を嘯き、アイを振りまき、男を愛することに酔いしれる女。

 絶世の美少女。魔性の美女。男をダメにする魔の女。

 

 ──魔女。

 

 彼女はただ、誰かに愛される己を愛しているだけ。

 

 

 

 大好きよ。だから、わたしを愛して?

 

 

 

「アイしてるよ」

 

「……うれしいっ♥」

 

 愛。愛ってなんだろう。

 俺はいったい、ナニを愛しているんだろう。

 彼女を愛し、彼女に愛され。

 失ったものを取り戻した。

 欲しかったものを手に入れた。

 なにより欲しかったはずのソレを手にして。

 なのに。

 そのはずなのに。

 

 なら、今 俺の中にあるコレはなんだ。

 この感情はなんだ。

 どうして、ここは満たされない。

 

 体を交えるたび、愛を交わすたび、アイがなんだかわからなくなる。

 

 だんだん、だんだん分からなくなる。

 好きってなんだっけ。どうして好きなんだっけと。

 そのたびに体を重ねて思い出した。あるいは忘れさせた。

 一時の快楽に縋って、不安も焦燥も見ない振りして押し隠して自分を偽って。

 何度も、何度も。

 繰り返し体を重ねた。

 だけど、それにもいずれ限界が来てしまう。

 もう、これ以上、偽れない。

 どれだけ愛そうと思っても、心の中には何もない。

 何も想えない。

 まるで心の中身を彼女に吸い尽くされたかのように空っぽだった。

 俺は、もう──彼女をアイせない。

 

 そうなった時の解決手段は一つだけ。

 この焦燥感から俺が解放されるたった一つの手段。

 ──彼女を愛せなくなった己の抹殺。抹消。

 それだけがこれからも彼女をアイしつづける唯一の手段だった。

 いつかきっと分かると、そんな欺瞞で己を騙して。

 ソレを知る為に、俺は繰り返すのだ。

 

 

「エミリア」

 

「なぁに?」

 

 可愛い。

 首を傾げる仕草も、きょとんとした顔も、俺だけに向けられるその女の顔も、その何もかもが可愛くて、たまらなく抱きしめたくなる衝動に駆られる。

 

「俺は……君を愛してるよ」

 

「んふふ、知ってる」

 

 俺の愛を受け入れてくれる彼女が好きだ。

 好きで、好きでたまらない。そのはずだ。

 ただ少し、疲れてしまった。

 少しだけ休みたい。

 だから──。 

 

「だから……」

 

「うん」

 

 暗く、暗く、闇よりなおも深い黒に染まった彼女の紫瞳が俺を見つめる。

 彼女は()()()()()

 その瞳には、俺以外のニンゲンが映っていない。

 俺だけを見てくれている。俺だけの彼女。

 

 俺の言うことならなんでも聞いてくれる最高の彼女だ。

 

 

 

「──俺を殺して」

 

「──うん♥ わかった♥」

 

 

 

 躊躇いはなかった。

 鋭く形成された氷の刃が心臓を穿った。

 ああ、死んだ。

 張り詰めていた全身から力が抜けて彼女の柔らかな胸に頭から寄り掛かる。

 その状態で俺は血を吐いた。

 彼女の胸元が俺の吐血で汚れる。

 白い衣服が赤く染まる。

 しかし彼女は嫌がる素振りを見せず、それどころか優しく俺の後頭部を撫でてくれた。

 だんだんと視界が暗くなり、耳が遠のいていく。

 子守歌のような彼女の鼻歌が聞こえなくなっていく。

 訪れる微睡みに身を委ねて……俺はゆっくり……その目を閉じた。

 

 

 

 

 

 これでずーっと一緒だね、テンガ。

 

 

 

 

 

 最後にそんな彼女の呟きが聞こえた気がした。

 

 

 

 






 
 病みリアたんの魅力はこんなものではないと思う所存。
 考えてみれば病みリアたんを書くのはこれが初めてだと思うので、次回に期待してください。少しずつ少しずつキャラ理解度や解像度は上がっていくのです。
 気長にお付き合いいただければ幸いです。よろしく
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