もっと増えろ
本編15話 対等の続きのイメージ
まあ無くても支障はないはず
──────気づいたら、縛られている。周りの風景は予想通り海底。もはやお馴染みな気がするいつもの展開。今日も狂った夢の中。今日は何をされるのかな。期待しながら彼女──────ゴッホちゃんを探す。いつも通り手足が縛られているので芋虫みたいに這って周りを探す。なんとなくこっちの方に彼女がいそうだと感じたのでそっちに進む。
「どうせ夢だし、進んで行ったら見つかるでしょ」
そんな風に呑気に考えながら進んでいくと、予想通り白いゴッホちゃんを見つける。彼女は後ろを向いていて、こっちにまだ気づいていないようだ。
「おーい、ゴッホちゃーん」
近づきながら彼女に呼び掛ける。近づいてみると、彼女が上を眺めていることに気づく。
「・・・・・・・立香様」
彼女が振り向く。
「どうしたの?何か考え事?」
「・・・・・・・ええ、まあそうですね。今決めました」
「??どういうこと?」
なんか会話が噛み合ってないな。そう思っていると、彼女がカルデアでよく見る裸ズボンの姿に変わる。
「・・・・・・・魔術師様のお力を借りずとも、夢の世界を繋げるようになったので、今宵はもっと激しく行こうかと・・・・・・・ウフフ・・・・・・・」
そういうと、彼女が向日葵の絵筆を掲げる。
「え、ちょっと何してるの?」
「・・・・・・・まずは、これで!」
ゴッホちゃんは私の疑問に答えることなく絵筆を振るう。向日葵の絵筆で世界が塗り変えられていく。
「うわ、眩し・・・・・・・」
視界が極彩色に染まっていく。目が眩みそうな景色に耐えられず、目を閉じる。夢の中だというのに、意識が消えていく。
「・・・・・・・エヘへ、楽しみです・・・・・・・!」
次に意識が覚醒した時、目の前に広がっていたのは──────近世ヨーロッパの景色だった。
「え、なにこれ」
慌てて辺りを見渡してみると、周りには人の気配がない。夢の世界ということも忘れて少し焦る。しかしよく見てみると、見覚えがあることに気づく。
「ここ・・・・・・・ベルギー?」
ベルギーのアントウェルペン、だっけ?確か、ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ・・・・・・・ゴッホちゃんの記憶の故郷、オランダのズンデルトから国境を超えた先にあるっていう。浮世絵に出会った場所だっけ。ってなると、ゴッホちゃんが夢の世界を描き変えた、のかな?
自分なりに推測を立てていると、ふと違和感を覚える。自分の身体を見ると、服装が海底の時の寝間着じゃなくなってる。
「えっと、これはもしかしてマタ・ハリさんみたいな・・・・・・・」
私が着ているのは、いわゆる娼婦──────花売りとも揶揄される職業の女の人が着るような服だった。
「・・・・・・・もしかして、ゴッホちゃん・・・・・・・」
ベルギー。娼婦。ゴッホちゃん。この前ゴッホちゃんがやらかした不正利用事件。点と点が線になって嫌な推測を導き出す。
そして、彼女の姿が見えたことで確信に変わる。
「・・・・・・・エヘへ。素敵なおねえさん、ゴッホといっしょに、素敵で衛生的な・・・・・・・夜のお散歩・・・・・・・しませんか?・・・・・・・ウフフ・・・・・・・」
これがしたかったのかー、と妙な納得をしつつ、呆れて彼女を半目で見つめる。
「・・・・・・・」
「エヘへ・・・・・・・お散歩、してくれますよね?
「・・・・・・・わかったよ」
それを持ち出されると敵わない。大人しく彼女に従う。
「じゃあ・・・・・・・これを♪」
そう言われると、彼女に首輪を取り付けられる。首輪は鎖に繋がっていて、鎖はゴッホちゃんが握っている。
「ウフフ・・・・・・・では、行きましょう、エヘへ・・・・・・・」
しばらく彼女に引っ張られて歩くと、目的地に着いたのか彼女が止まる。
「・・・・・・・ここです♪」
「・・・・・・・ここって」
辿り着いた先は、宿だった。しかし、所謂INN ・・・・・・・今でいうホテルじゃなくて、ラブが付く方の宿。連れ込み宿、というやつだった。
ドアを開けると、誰もいない。ゴッホちゃんは勝手知ったるとばかりにある一つの部屋に進んでいく。私もゴッホちゃんに引っ張られて否応なく進んでいく。
しばらくすると、目的の部屋に着く。部屋の中に入ると、鎖を壁に打ち付けられて固定される。
「あ、あのゴッホちゃん?」
「これで逃げられませんよね、立香様・・・・・・・」
ベッドの上に押し倒される。彼女は獰猛な肉食獣のようで、いつもより顔が上気している。
「えっと、これは・・・・・・・」
「立香様とより密接に繋がった今、かつてのように優しく貪るだけではもう満足出来ません!・・・・・・・ですので、今までより激しく行きますよ・・・・・・・!まずは夢から・・・・・・・そして、最後は現実で!」
「あ、あはは・・・・・・・」
予想以上の積極性に、とんでもないものを目覚めさせたかもしれないと軽く冷や汗を流す。・・・・・・・でも、それも良いと受け入れる自分がいる。私はゴッホちゃんの、
「・・・・・・・立香様?」
「・・・・・・・うん、良いよ。全部あげるって言ったしね。ここまで来たらもう今更何を言われても変わらないよ。ほら、もっと激しくして?」
期待を込めて彼女を誘惑する。狙い通りに彼女が乗る。
「・・・・・・・では、いただきます!」
「まずは、ゆっくり浸透させていきます・・・・・・・」
いつものように、私の身体にゴッホちゃんの触手が侵入する。けれど、いつもと違って私の身体を弄るのではなく、何かを注入されている。これは──────
「ウフフ・・・・・・・海月の媚毒で、ぐずぐずに溶かしちゃいます・・・・・・・」
彼女の媚毒だった。媚毒が回るのに合わせて、じんわりと快楽が身体に広がっていく。しかし、絶頂というには程遠い。焦れるような快楽が、私を灼いていく。その証拠に、秘部からも愛液が垂れ始める。しかし、達せない。
「ハァ、ハァ・・・・・・・ゴッホちゃん、これって・・・・・・・?」
息を上気させながら彼女に尋ねる。
「エヘへ・・・・・・・この前の意趣返しです・・・・・・・!」
「・・・・・・・この、いじわる・・・・・・・♡」
「まだ口答え出来る余裕があるんですね・・・・・・・媚毒も身体に回り切ったようですし、行きますよ・・・・・・・」
「ウッ・・・・・・・」
彼女の触手に手足を押さえ込まれる。
そこからは優しく、容赦のない責めが始まった。
前の意趣返しと言ったように、執拗に身体を舐められる。優しく、ゆっくりと。
「あっ・・・・・・・そこ、もっと・・・・・・・」
媚毒が回り切った身体には、彼女の舌で舐められるというほんの僅かな刺激でさえ、大きな快楽へ変わる。でも、達することが出来ない。自分で慰めようにも、手足は動かせない。快楽から逃れようと身じろぎすることも。だから、絶頂を求めて無意識に求めてしまう。
「ウフフ・・・・・・・駄目です・・・・・・・♡」
しかし、そんな願いは無慈悲に切り捨てられる。
そのまま身体中を舐められる。秘部を除いて。舐められ終わった頃、身体は彼女の宣言通り、ぐずぐずに溶けていた。身体は火照り、息は上気して、秘部はびしょびしょに濡れて、大洪水だ。でも、一度も達していない。頭がおかしくなりそうな程膨らんだ快楽が、身体の中で行き場を求めて暴れている。
「ゴッホ、ちゃん・・・・・・・」
「はい、立香様♪なんでしょう?」
彼女が楽しげに問いかけてくる。
「おねがい、イかせて・・・・・・・」
灼けそうな意識の中、絶頂を求めて彼女に悲鳴混じりで懇願する。
「もちろんです♪・・・・・・・と言いたいのですが、まだ止めません♪・・・・・・・まだ喋れますしね、もっと、もっと・・・・・・・ウフフ・・・・・・・」
「・・・・・・・この、色情狂・・・・・・・」
懇願は嗜虐的な笑みで無慈悲に切り捨てられる。でも・・・・・・・後悔、不安、期待──────様々なモノが入り混じった、
責めが再開する。今度は身体の外ではなく、中を舐められる。快楽と苦痛が入り混じり、彼女の色に染められていく。
「あっ・・・・・・・がっ・・・・・・・」
苦悶の声とも嬌声とも取れない声が漏れ出る。
「立香様の中、ビクビク跳ねて楽しいです・・・・・・・」
「・・・・・・・」
もはや答える気力も無い。
「・・・・・・・あれ?立香様、どうされましたか?どうやら、元気が無いご様子・・・・・・・ああ、なるほど。喉が渇いたのですね」
彼女の触手が引き抜かれる。責苦が終わって安心していると、唇を奪われる。
「ん゛ん゛っ⁉︎」
口内に何かを流し込まれる。抵抗する気力のない私はただそれを飲み込むだけだ。
飲み込んだ後、身体が更に熱く燃え上がる。掻き毟りたくなるほどのもどかしさに、無駄だとわかっても手を動かそうとする。
「あははっ、元気になりました。では、もう一度・・・・・・・」
再び唇を奪われる。今度は、彼女の舌で口内を蹂躙される。
「んっ・・・・・・・」
でも、イかせてもらえない。焦らすような優しいキスに、さっきの液体も合わせて気が狂いそうになる。
「・・・・・・・ぷはっ。さて、何かありますか、立香様?」
「・・・・・・・かせて」
「聞こえませんね・・・・・・・ウフフ・・・・・・・」
「イかせて!おねがい、もう耐えられないの!」
「・・・・・・・ウフフ」
否定とも肯定とも取れない返答。しかし、止めを指される、という確信があった。これから来る快楽への期待と不安に胸を膨らませる。
「・・・・・・壊しちゃいますね、立香様♪」
彼女に耳元で囁かれる。
返答する間もなく。彼女の触手で、秘部を貫かれる。破瓜の痛みはなかった。今まで焦らされていた快楽が解放され、意識が塗りつぶされる。
「かひゅ・・・・・・・ッ⁉︎あ、あ、あ、あ、あ゛・・・・・・・・・・・・・・ッ♡♡゛ ぁ、ぉ、あ゛〜〜〜〜〜〜〜〜・・・・・・・ッッ♡♡」
待ち焦がれていた絶頂。目の前がスパークし、白く染まるほどの強烈な衝撃は何度も何度も私の身体を駆け巡る。初めての感覚に、声を抑えようとするも、抑えられない。
「お゛・・・・・・・ッ♡♡ ぎ・・・・・・・ッ♡♡ ぁ、ぅ゛、ぁ゛〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ♡♡♡」
「うるさいですね・・・・・・・塞いじゃいます・・・・・・・エヘへ・・・・・・・♡」
「ん゛ん゛ッ♡ん゛、ぅ゛〜〜〜〜〜〜〜〜ッ♡♡」
彼女にキスで唇を塞がれる。くぐもった声が、部屋の中に響き渡る。
しばらく後、ようやく絶頂の波が引き下がり、唇を解放される。身体を熱く火照り続けさせながら。
「・・・・・・・っは、ハァ、ハァ・・・・・・・」
「・・・・・・・ウフフ。どうでした、立香様?」
絶頂の余韻が抜けず、まだぼやけた頭のまま、彼女に答える。
「・・・・・・・とっても、きもちよかった」
「・・・・・・・エヘへ。それなら、良かったです。じゃあ、続けますね」
「──────へ?」
彼女の言葉に思考が止まる。まだ、上があるのか。
「これで終わるわけないじゃないですかぁ。立香様だって、ここで終わらないですよね?」
「それは────」
そう、と心の中で同意する。それと同時に、ゴッホちゃんが本気なのも理解してしまった。
「大丈夫ですよ、立香様♡立香様がそうであるように、ゴッホも──────」
耳元で囁かれる。
「立香様が壊れても、ずっーっとお側にいますから」
「あ─────」
その言葉に、無性に安心してしまう。
「では、今度はゴッホも楽しませてもらいますね・・・・・・・」
ゴッホちゃんが自分の股間を弄ると、股間から触手が生えてきた。
「──────え゛。なにそれ」
あまりの異形さに、蕩けた精神が一瞬元に引き戻される。
「エヘへ・・・・・・・所謂、双頭ディルドというやつです・・・・・・・!」
彼女から生える触手はいわゆる陰茎・・・・・・・その、男性のおちんちんの形をしていた。いや、私は父親以外の実物を見たことがないから詳しくはないんだけどさ。でも、触手がより集まって陰茎の形をしているから、かなり冒涜的な形をしている。そのせいなのか、ディルドを見ていると頭がくらくらしてくる。もうどうでも良くなってくる。ゴッホちゃんとの快楽があれば良いやって気持ちになってくる。
「挿入ちゃいますね、ウフフ・・・・・・・」
「あっ────」
いきなり挿入される。私の秘部はもう蕩けきっていて、抵抗無く彼女の触手を受け入れる。その後、快楽が身体を駆け巡る。時間をかけてぐずぐずに溶かされた私の身体は、異形の触手にもすぐ反応してしまう。
「あっ♡そ、そこっ♡もっと、もっと突いて♡」
頭が飛ぶほどの暴力的な快楽を叩きつけてきたさっきと違い、今度は認識出来る程度の激しい快楽で頭を溶かされる。そのため、今回ははっきりとどこがイイかわかってしまう。無意識に口に出てしまう。
「・・・・・・・お゛っ♡わかりました、ここですね、立香様♡」
彼女に弱点を責められる。甘い快楽が脳を叩いて、もっと欲しいと騒ぎ立てる。
「あ、んっ♡ あ、ああっ、き、きもちいい♡♡ ゴッホちゃん、すき、すきぃ♡」
「・・・・・・・ん゛、ん゛ん゛っ♡ わたしも、わたしも、気持ちいいです立香さまぁ♡」
彼女の拘束が緩む。手足が解放される。わたしの両手は自然とゴッホちゃんを抱きしめる。ちょうど胸の辺りにゴッホちゃんの頭が来る。
「んひっ⁉︎ゴッホちゃん、むね、いじめちゃ、だめッッッ♡♡♡」
彼女に胸を舐められ、乳首にしゃぶりつかれる。全身性感帯になっている状態のわたしには、舐められるだけでも大きな快楽なのに、乳首に刺激を与えられてスパークする。
「エヘへ、一緒に壊れちゃいましょう、立香様♡♡♡」
「あっ♡ んっ・・・・・・・き、きもち、きもちいい♡ あたま、とけちゃうっ♡♡♡」
「はい♡ もっと溶かしちゃいます♡」
彼女に責め立てられる。胸と秘部を、同時に。その快楽は私の頭を完全に溶かして、最後の思考力を奪い去る。
大きな快楽が身体を上る感覚がやってくる。
「いっしょに、いっしょにイこう♡ゴッホちゃん♡」
「はい♡ いっしょに、イきましょう♡立香様♡」
ゴッホちゃんの責めがより激しさを増していく。大きな快楽が弾ける予感により強く彼女を抱きしめる。
そして、その時が来る。
「あっ、イくっ♡♡イっちゃ、イっちゃう♡っあ、っああああああああっ!」
「立香様、わたしも、わたしもイっちゃいま・・・・・・・あ、ああああああっ♡♡♡」
ゴッホちゃんと同時に達する。快楽の余韻で、抱きしめていた手が緩む。そのままゴッホちゃんも倒れ込む。そして、泥に沈むように意識が落ちていった────────
翌朝。
目が覚めた私は、まだぼーっとしていた。昨日の夢が刺激的すぎて、いまいち起きた実感が湧かない。ただ、下腹部は綺麗なままという現実で、昨日の夢は夢だったとぼんやり認識するだけだ。
ふと横に目を向けると、床にゴッホちゃんが土下座していた。
「えーっと、何してるの?ゴッホちゃん」
「・・・・・・・昨夜は本当に、申し訳ありませんでした・・・・・・・ウフフ・・・・・・・一時の昂りに任せて、あんなことを・・・・・・・ウフフ、大罪・・・・・・・ゴッホ死罪・・・・・・・ゴッホジョーク・・・・・・・」
どうやら、昨日私を夢でめちゃくちゃにしたことを気に病んでるらしい。・・・・・・・まあ、強引だったけど正直気持ちよくて何もかも吹き飛んじゃった。
「ゴッホちゃん、顔を上げて」
彼女が顔を上げる。彼女を抱きしめて
「別に怒ってないよ。私もノリノリだったし・・・・・・・それに、気持ちよかった。だから、大丈夫だよ」
と慰める。
「エヘへ・・・・・・・立香様、寛大・・・・・・・嬉しい・・・・・・・では」
「?」
「これからも、あの夢のようなことをしても良いですか⁉︎いえもちろん現実ではなく夢の中で!」
そのセリフで、昨日の快楽を思い出すと、じわりと下腹部が湿る感触。
「・・・・・・・えっち」
少し非難の意味を込めて彼女を睨む。
「ハウッ⁉︎・・・・・・・やはり、ダメでしょうか・・・・・・・」
だけど、断る理由はなくて
「ダメだなんて言ってないよ。・・・・・・・もちろん、良いよ。でも、たまには私にもやらせて?」
「・・・・・・・エヘ、エヘへ。もちろんです!」
朝日の中、私達の関係はまた一歩深みへ進んでいった。
ゴッホちゃんには攻めの才能がある
続きを書くなら
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