※この作品はR-18です。

狂気的な恋 R18版   作:96963

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あけましておめでとうございます(大遅刻)
ゴッホ展行ったりバイトしたり話思いつかなかったりガンダムみたりで忙しかったのですがようやく完成しました
まだ1ヶ月半しか経ってないから実質クリスマスクリスマス


クリスマスすっぽかしたぐだ子がふたなりゴッホちゃんにお仕置きされる話

 

 クリスマス数日前

 

 

「──────よし。誰もいないね」

 

 新しい礼装に着替え終わった後、扉から頭を出してそっと周囲の気配を確認する。

 ジングルベルが鳴り始めるクリスマスの時期。

 サーヴァントの大半は里帰りしているせいか、いつもなら多くのサーヴァント達が行き交っているカルデアは、とても静かだった。

 それでも念には念をと、入念に周囲を見渡すが特に反応は無い。

 これなら大丈夫だろうと、そっと部屋を抜け出す。

 そのまま、マシュとBBちゃんとの集合場所へ足を進める。

 今年のサンタサーヴァントは我らがキャプテン・ネモ。

 本当なら彼らのお手伝いをしたかったのだが、生憎とキャプテン本人からついて来ないようにと釘を刺されてしまった。

 しかし、例年のどんちゃん騒ぎを考えると彼らだけに任せるのは些か不安が残る。

 そこで、BBちゃんがキャプテンに先回りして彼らのルート上の障害物を排除する、というオペレーションを提案してきた。

 これならキャプテン達について行くことにはならないし、彼らのお手伝いも出来る。

 断る理由の無いオペレーションに私とマシュはすぐに乗っかり、早速年末の大掃除を始めようとしているところだ。

 しかし、これはキャプテンに内緒のオペレーションであり、もしバレたら大目玉の上ベッドに縛りつけられて強制的に休まされる事になるかもしれない。

 そんな事態になるのは避けたいので、カルデアにサーヴァント達が少なくとも、いつもよりも慎重に周囲を確認していたというわけだ。

 どこからキャプテンに漏れるかもわからないし。

 そう思いながら廊下を走っていると。

 

「わっ⁉︎」

 

 いきなり、黒い何かに身体を絡め取られる。

 

「え、なにこれ⁉︎」

 

 そのまま黒い何かに身体を引っ張られ、近くの部屋へ引き摺り込まれる。

 黒い何かは部屋に備え付けられているベッドまで私を運ぶと、優しくその上に私を降ろした。

 

「…………エヘヘ…………捕まっちゃいましたね、立香さま…………」

 

 黒い何かが引っ込むと同時に、聞き覚えのある声が耳朶を叩く。

 

「…………ゴッホちゃん?」

 

「はい、ゴッホです…………ウフフ…………」

 

 声の方向に視線を向けると、そこには聞き覚えのある声の主ことゴッホちゃんが立っていた。

 よく見ると、部屋の中には画材が散らばっている。

 どうやら彼女の部屋拉致されてしまったらしい。

 

「…………何してんのゴッホちゃん…………って何その格好…………もしかしてトナカイ?」

 

 いきなり部屋に連れ込んでくれたゴッホちゃんを嗜めようと口を開いた時、彼女の格好がいつもと違う事に気づく。

 普段着ている大きめのズボンではなく、胸に大きな黒いベルとリボンが着いた白い服と、耳の様なものが生えたカチューシャという格好をしている。

 それに合わせるように彼女自身の姿も白くなっていて、まるで雪で白くなったトナカイの様だ、となんとなく思った。

 

「はい…………風の噂で立香さまがサンタクロースになると聞いたもので、これはマスターさまの僕たるゴッホもトナカイになるべきかと思い、こっそり用意しておいたもので…………エヘヘ…………」

 

「なるほどねー…………似合ってるね、ゴッホちゃん」

 

 ゴッホちゃんの服装は彼女自身の色も相まって、非常に良く馴染んでいた。

 その姿に、急いでる事も忘れて素直な感想が口から溢れる。

 

「ハウッ…………立香さまのお眼鏡に叶ったら何よりです、エヘヘ…………ゴッホはトナカイ…………立香さま専用の…………ウフフ…………」

 

 すると、ゴッホちゃんが触手を唸らせながら何やら妙な事を呟いて身体をくねらせる。

 その姿は可愛らしく、ちょっと来るものが無いでもなかったが、今はそんな事をしている場合では無いと思い出す。

 

「あー…………ごめんねゴッホちゃん、私ちょっと急いでるから…………」

 

 なのでゴッホちゃんに断ってそのままベッドから起きあがろうとすると。

 

「…………ゴッホちゃん?」

 

 ゴッホちゃんの触手に腕を絡め取られる。

 不審に思うと同時に、そう言えば彼女が私を捕まえた理由についてまだ聞いて無い事を思い出す。

 それに関係しているのだろうか。

 そう思っていると、彼女が口を開く。

 

「ウフフ…………わかっていますよ…………立香さまとマシュさまがBBさまと手を組んでネモちゃ…………キャプテンさまのお手伝いをしようという事は…………そして、キャプテンさまにバレたら怒られるから秘密に動こうとしているのも…………」

 

「なっ…………」

 

 そして、秘密にしようとしていた行動が早速バレている事に言葉を失う。

 

「ウフフ…………別に、立香さまを陰から見ていたわけじゃないですよ? 実はですね、里帰りしようにもどちらに行けば良いのかわからず食堂で暇を潰していたら先程サンタになったキャプテンさまに会いまして…………今年は立香さまとマシュさまはお留守番と聞いたのです…………」

 

「…………うん」

 

「それならお二人と遊ぼうと部屋に向かったのですが、途中で何やら企てていらっしゃいそうなBBさまを見かけまして…………お優しい立香さまとマシュさまの事ですから、BBさまの手を借りてキャプテンさまを秘密裏にお手伝いしようとしているのでは、と虚数的に閃いた次第で…………」

 

「…………」

 

 鋭いゴッホちゃんの洞察はほぼほぼ当たっていて、何も答えられなくなってしまう。

 その沈黙に彼女はより確信を深めた様で、笑みを深くする。

 どうしようかと思案していると、ゴッホちゃんが続けて口を開く。

 

「ウフフ…………別に、この閃きをキャプテンさまに報告しようとかそんな事は考えていませんよ…………キャプテンさまも、何も言っていませんでしたからね…………むしろ、ゴッホとしては立香さまを手伝いたいのです。サンタクロースを助けるのは立派な行いですからね…………その為にここに引き摺り込んだ次第で…………ウフフ、そして立香さま専用のトナカイとしてゴッホは酷使され、牛馬の如く働き、身を粉に…………」

 

「…………ゴッホちゃん?」

 

「…………すいません、今のナシで。…………まあ、BBさまがいるならゴッホの出番もないでしょうし、大人しく留守番する事にします…………それに、わたしは悪い子ですから、立香さま達を手伝う資格なんてありませんしね…………」

 

「…………」

 

 意気揚々と喋っていたゴッホちゃんだったが、途中で嫌なことでも思い出したのか声のトーンが下がる。

 そのまま顔を暗くして、俯いてしまう。

 その落ち込み様は劇的で、お尻に力無く垂れた尻尾を幻視してしまう程だった。

 その豹変ぶりは、きっと彼女の頭の中にある、彼の記憶と経験に依るものだろう。

 しかし、それに深く踏み込む事は出来ない。

 お互いに気持ちが通じ合っているにも関わらず、いやむしろ通じているからこそ。

 私に、彼女の頭の中を暴く資格は無い。

 その中にあるのは、彼女がずっと隠しておきたい秘密だって、知ってるから。

 だけど、このまま彼女を放っておく事もできない。

 気まずい沈黙が流れる中、ふと彼女がさっき言った言葉が胸に引っかかる。

 同時に、これだ、と直感して勢いのままに言葉を紡ぐ。

 

「…………全く、本当に悪い子」

 

「…………エヘヘ…………その通りです…………ゴッホは、悪い子…………サンタクロース…………わたしの手には…………」

 

 ゴッホちゃんが何やら言っているが、無視して続きを紡ぐ。

 

「そうだよ。全く…………まさかサンタを脅すなんて!」

 

「…………へ?」

 

 私の言った言葉が予想外だったのか、ゴッホちゃんがポカンとした顔になる。

 狙い通りと内心ガッツポーズしながら、演技を続ける。

 

「あー、キャプテンにバラされたくなければクリスマスが終わった後にその分だけ、つまりお正月まで一緒に過ごさないといけないなんて!」

 

「あ、あの立香さま?」

 

 ゴッホちゃんが語った内容と真逆の事を言う私に困惑しているのか、彼女の顔から暗いものが消えていく。

 

「なんて悪いトナカイなんだ! くっ、でもキャプテンにバレるわけにはいかない…………しょうがない、わるわるトナカイの要求を受け入れる以外に道はないか…………!」

 

「…………ぷっ。立香さまなんですかそれ…………似合ってないですよ…………」

 

 そのままわざとらしく演技を続けていると、やがてゴッホちゃんが吹き出す。

 

「そうかな? 私的にはかなりいい線行ってると思ったけど」

 

「そうですよ…………ウフフ、立香さまの下手な演技を見てるとなんだかどうでも良くなってきました…………エヘヘ…………」

 

「…………なら良かったよ。…………まあ、ゴッホちゃんの悩みには付き合えないけど、一緒にいるくらいは出来るからさ。というか下手って何さ」

 

「下手は下手じゃないですか…………ウフフ、立香さまは本当にブレないお方ですね…………でも、良いんですか? ゴッホにそんな事言っちゃって…………ゴッホ、悪い子ですよ?」

 

 ゴッホちゃんがはにかむように笑いながら私にのしかかる。

 その笑顔は悪い子を自称する通り、ゾッとするような三日月の笑みだった。

 彼女の格好も相まって、蛇に睨まれた蛙の気分だ。

 

「知ってるよ。だからそう言ったんだし」

 

 だけど、その程度で私の気持ちは揺らがない。

 だって、好きなんだから。

 ゴッホちゃんの良いところも悪いところも怖いところも可愛いところもカッコいいところもダメダメなところも全部含めて好きなんだ。

 故に、彼女の問いは今更と言わざるを得ない。

 ─────そんなもの、とっくの昔に飲み込んでる。

 

「…………ウフフ…………なら、立香さまがキャプテンさまをと一緒にサンタとして輝くその時を貴女のトナカイらしく待っておく事にします…………来てくれないと、ネモちゃんに言いつけちゃいますからね…………エヘヘ…………」

 

 ゴッホちゃんがそう言うと同時に、腕の拘束が解かれる。

 どうやら、行って良いと言う事らしい。

 

「それじゃあ、キャプテンにバレないように頑張らないとね! じゃあ、行ってくる!」

 

 わざとらしいゴッホちゃんの脅しに同じくわざとらしく返しながら、ゴッホちゃんに別れを告げる。

 時計を見ると、少し時間が経っていた。

 急がないと。

 

「ウフフ…………いってらっしゃいませ…………いつまでも、待っていますからね…………」

 

 妖しく笑うゴッホちゃんの声を聞きながら、部屋を後にした。

 

 

 

 

 ─────そして、数日後。

 

「まずいまずいまずい…………」

 

 私は、頭を抱えていた。

 理由は単純だ。

 ──────単純に、クリスマスを過ぎたら一緒に過ごそうと約束した癖に、31日までクリスマス業務をしてしまっただけだ。

 実のところクリスマス業務自体はキャプテンの効率的な配分も有り25日にはちゃんと終わっていた。

 いたのだけど…………その後のサンタ忘年会やら何やらに連れ回され、後私用でちょっと探し物をしていたらいつのまにか年の瀬を迎えてしまっていた。

 

「絶対怒ってるよなぁ、ゴッホちゃん…………」

 

 どうしたものかと考えながら処刑場に向かう罪人の如くゴッホちゃんの部屋に向かう。

 すると。

 

「うわぁ…………」

 

 思わずそんな声が漏れ出るほど濃い瘴気を発する、ゴッホちゃんの部屋が目に入ってきた。

 でも、逃げるわけにはいかない。

 強引に約束を結んだのは私だし…………とてつもない大遅刻をかましたのも、私だから。

 ここで逃げたら、彼女の恋人、或いはマスター以前に…………人として、駄目だろう。

 決意を固めて、左手に提げた白い袋を握りしめる。

 大きく深呼吸して。一息にドアを開けた。

 その瞬間。

 

「…………っ!」

 

 全身を黒い触手に絡め取られて、ベッドの上に叩きつけられた。

 

「ウフフ、立香さま、つーかーまーえーたー…………」

 

「っ、ゴッホちゃん…………」

 

 トナカイコスのゴッホちゃんが私の上にのしかかり、数日前と同じセリフを言う。

 しかしその声は、数日前より遥かに粘度を増した泥のような声だった。

 その上、彼女の瞳にはドロドロとした澱みが溢れ出ていて、正直怖い。

 

「ウフフ、どうしたんですかぁ、立香さまぁ…………そんな罪人の様な顔をしてぇ…………ゴッホは別に、立香さまがゴッホをほっぽってクリスマスにサンタの皆様と遊んでた事とか、クリスマスを過ぎても何やらずっとどこかに篭ってたりした事とか、特に何も思ってないですよぉ…………?」

 

「…………その、ごめんなさい、ゴッホちゃん」

 

 ゴッホちゃんの姿に気圧されて、というよりここまで彼女を放置してしまった事への罪悪感に、口から謝罪の言葉が溢れる。

 しかし、それはむしろ火に油を注ぐ様なモノで、更に彼女に詰め寄られる。

 

「謝らなくても良いんですよ、立香さま…………ウフフ…………立香さまはちゃんとクリスマスが終わった後にいらしたのですから…………既に31日になってるなんて事、ゴッホはこれっぽっちも気にしていないんですから…………」

 

 いや絶対気にしてるじゃん。

 頭の中でそう思ったが、どう考えても私が悪いので口答えはしない。

 その代わりに、左手の白い袋をゴッホちゃんに突き出す。

 

「? 立香さま、これは…………?」

 

 私の行動が予想外だったのか、ゴッホちゃんが目を丸くする。

 毒気を抜かれた様な表情に、今なら大丈夫だと思い口を開く。

 

「…………その、クリスマスプレゼント。多分キャプテンも渡してるんだろうけど、私からも渡したくて。…………後、遅れた分のお詫びの品も」

 

「…………」

 

 怪訝そうな顔をしながらゴッホちゃんが私の手から小袋を受け取り、中を漁り始める。

 すると。

 

「…………これは」

 

 私のクリスマスプレゼントを見つけたのか、ゴッホちゃんの顔が驚きに染まる。

 

「…………立香さま、これは絵具、ですよね? それも、かなり高級な…………」

 

 こくり、と頷いてゴッホちゃんの言葉を首肯する。

 私が彼女へのクリスマスプレゼントに選んだのは絵具だ。

 かなり大量で、高品質の。

 

「どこで、こんなものを…………それに、これは立香さまのシミュレーター使用権…………」

 

「…………まあ、ちょっと色々とあって」

 

 ゴッホちゃんの顔が困惑に染まる。

 それはそうだろう。

 私が用意した絵具は高品質のものだが、それはどこにも売っていない。

 彼女がいつも絵具を調達しているシミュレーターの故郷にも。

 何故なら、それは…………ダ・ヴィンチちゃん以下、カルデアの技術系サーヴァントに頼み込んで作って貰った、オリジナルの絵具だからだ。

 最も、割と無茶なお願いだったから交換条件として絵具の素材以外にも各々が望む素材を集める羽目になったのだけど。

 クリスマス業務をこんな年の瀬まで続けていたのはそういう理由だ。

 シミュレーター使用権に関してはお詫びの品だ。

 なるべく時間をかけずに渡せるものが、それしかなかったと言うのもあるけど。

 どうせ使ってないし、それなら彼女が故郷を眺める足しになれば良いと思ってダ・ヴィンチちゃんに無理を言って処理してもらった。

 

「ほら…………ゴッホちゃんいつも画材に困ってるって言うから、何か用意できないかなって思ってさ…………言い訳みたいになっちゃうけど。後、これで許して欲しいってわけじゃないから。遅れたのは事実だし。…………だから、許さなくて良いよ」

 

「…………そう、ですか…………そう、ですよね…………」

 

 ゴッホちゃんが視線を下げて、絵具の詰まった袋の口をくしゃりと握りしめる。

 その顔にはさっきまであった怒りではなく、後悔の様な自分の内へ向かう感情が浮かんでいる気がした。

 

「ゴッホちゃん?」

 

 それが気になって彼女に問いかける。

 

「…………ウフフ…………どうかお気になさらず…………ただ自分に呆れただけですので…………そうですよね、立香さまが理由もなく約束を破るなんて事あるはずが無いのですから…………わかっていたはずなのに…………ゴッホは…………」

 

「いやいや悪いのは私だから! 強引に約束したのも私だし、破ったのも私! ゴッホちゃんの落ち度じゃないから!」

 

「…………でも、立香さまはゴッホのためにこの素晴らしい絵具を作ってくださったのですよね? それも、この年の瀬まで働いて…………」

 

「それは、まあ…………そうだけど」

 

「やっぱりそうじゃないですか…………ウフフ…………立香さまの苦労も知らずゴッホは呑気に疑って…………ウフッヘヘヘ…………」

 

 ゴッホちゃんが顔を覆う。

 その隙間から笑みが漏れ出ていたが、彼女の瞳は笑みからかけ離れた色を宿していた。

 更に、彼女の動揺を反映してか、平面の触手が背中で激しく蠢き始める。

 

「ゴ、ゴッホちゃん?」

 

 慌てて呼びかけるが、ゴッホちゃんには届いてないのか怪しい笑い声ばかりが響く。

 どうやら言葉じゃダメらしい。

 なら、後は行動しかない。

 一回深呼吸して覚悟を決める。

 そして、彼女が取り乱しているおかげで自由になった身体を使って、彼女の身体を思い切り抱きしめた。

 

「ハウッ…………立香さま、一体何を…………」

 

「何って、抱きしめてるんだよ」

 

 すると、狙い通りにゴッホちゃんの動きが止まる。

 幸い彼女に私を拒む気はなかったらしく、そのまま抱きしめているとやがて彼女の方からもおずおずと腕を回して来た。

 しばらく静かな時間が流れる。

 

「…………落ち着いた?」

 

 静かな時間が流れる中、耳元で囁く様に問いかける。

 

「はい…………その、すみません立香さま…………また迷惑を…………エヘヘ…………」

 

「…………迷惑だなんて思ってないけど、ゴッホちゃんがそう思うなら、ちょっとその弱みに付け込んじゃおっかな」

 

 というか、そういう形にしないとまた自罰的になってしまいそうだ。

 

「はい…………ウフフ、何なりとこのこのゴッホにお申し付けください…………」

 

「じゃあ、遠慮なく。─────ゴッホちゃん、私の事なんて考えなくて良いんだよ」

 

「…………へっ? それはどういう…………」

 

 素っ頓狂な声がゴッホちゃんから漏れる。

 流石に説明不足だと自分でも思ったので補足を加えていく。

 

「結局、どんなに繕っても私のエゴで約束を破っちゃったんだからそこをゴッホちゃんが気に病む必要は無いの。むしろもっと要求して良いくらいだよ。いやまぁ、だからと言って怒れって命令するわけでもないんだけど…………なんて言えば良いのかな。とにかく、今回に関しては100%私の落ち度で、ゴッホちゃんは悪くないんだからさっき私を捕まえた時みたいにゴッホちゃんの好きな様にすれば良いの。そうするだけの理由があるんだから」

 

「…………ゴッホの、好きな様に…………」

 

「そう、煮るなり焼くなり…………あー、命に関わるのだけはナシで。それ以外なら好きな様にして良いよ。ゴッホちゃんの気が済むまで」

 

「…………」

 

 私の腕の中にいるゴッホちゃんの身体からから逡巡する様な気配が伝わってくる。

 やがてその気配が切り替わる。

 同時に、彼女の触手が蠢いて私を絡め取り、より強く彼女と密着する様に縛り付ける。

 

「…………ウフフ…………なら、ゴッホとの約束を破った立香さまにはその罰として、立香さまの残った休暇を全てゴッホとの時間に使ってもらいましょうか…………良いですよね、立香さま…………」

 

「良いよ。ゴッホちゃんの、好きな様にして」

 

「ウフフ…………快く受け入れてくれて、ゴッホも嬉しいです…………最も、裏切り者の立香さまに拒否権なんて、無いですけどね。エヘヘ!」

 

 触手達が蠢き、ゴッホちゃんの中にある粘ついた感情を伝えてくる。

 長い、夜が始まる。

 

 

 

 

 

「ウフフ…………それではまず、立香さまには服を脱いでもらいましょうか…………下着も含めて、全部脱いでください…………エヘヘ…………」

 

「…………わかった」

 

 ゴッホちゃんに命令されるまま、服を脱いでいく。

 裸なんて何度も見せているはずなのに、彼女に見られながら、というのは妙な気恥ずかしさを覚える。

 それにドキドキしながら一糸纏わぬ姿になると、今度は彼女椅子に座る様に指示される。

 命令通りに椅子に座ると金属製の椅子の冷たさが肌を襲い、真冬という時期も相まって空調が効いているにも関わらず肌寒さを覚える。

 

「ウフフ…………ゴッホが生前、売れない画家だったというのは立香さまもご存知ですよね…………ウフフ…………勝手気ままに描いても、誰も買ってくれない…………勝手だけに。エヘヘ、ゴッホジョーク…………」

 

「…………」

 

 いきなりのブラックジョークに、どう対応して良いか分からないでいると続けてゴッホちゃんが口を開く。

 

「…………コホン。まあ実際には勝手気ままに描いていたわけでも無いのですがそれは置いておきまして。立香さまには、売れない画家故に生前では満足に出来なかった事を手伝ってもらいましょうか…………何でもやってくれる、との事ですしね…………ウフフ…………」

 

「…………何となく予想は付くけど、何をやるの?」

 

「はい。それは勿論…………ゴッホの絵の、モデルです!」

 

「…………それって、パリ時代の…………」

 

 ヴィンセント=ヴァン・ゴッホが『ひまわり』に代表される静物画を描き始めたのはパリ時代の話だ(正確には、絵を描き始めた初期の頃にも静物画を描いてはいるのだが、それは習作であり、人物を描くための勉強として描いたものとされている)。

 人物画を頂点とし、静物画のヒエラルキーが低かった当時で彼が人気だったとはいえ花の静物画を描き始めたのは彼らの特徴とも言える色彩の研究の他に、モデル代の不足という経済的理由があった。

 事実、テオと同居していたパリ時代の前であるアントウェルペンではテオからの仕送りの殆どをモデル代に費やし、自分はパンとコーヒーとタバコしか口に入れない生活だったという。

 

「ウフフ…………流石立香さま、よくご存知で。ゴッホ的には色彩の研究に切り替えたのは正しい選択だったと思っていますが…………本音を言えば、モデル代の事など考えず絵を描いていたかった、という気持ちもあります。なので、その欲望を満たす為に、悪い子の立香さまにはゴッホのモデルとして無給労働をしてもらいます…………無休だけに。エヘヘ、ゴッホジョーク!」

 

「…………まあそれは良いけど。裸の理由は?」

 

「内緒、です…………ウフフ…………」

 

「…………」

 

 ゴッホちゃんが笑いながら誤魔化すが、こちらとしてはどんなロクでも無いことをされるのか不安でしょうがない。

 最も、何をされても文句を言う気は無いから問題があるわけじゃ無いのだけど。

 

「それでは、立香さまも納得された様なので始めましょうか」

 

 別に裸である事に納得はしていないのだが、我関せずとゴッホちゃんがキャンバスを広げて目の前に座る。

 そして筆を取り、キャンバスに描き始めた。

 

 

「…………」

 

 カリカリと、鉛筆がキャンバスの上を走る音が部屋に響く。

 ゴッホちゃんが私の裸をスケッチする音だ。

 それ以外の音は、この部屋に存在しなかった。

 正確には、それ以外の音が全て聞こえない程に私は彼女に呑まれていた。

 言い換えれば…………私は彼女の姿に、自分という存在を忘れる程に、見惚れていた。

 筆を取った瞬間彼女の目は一瞬で切り替わり、身に纏う雰囲気も冷たいものへと変わった。

 その雰囲気はまるで抜き身の刃の様な冷たさと鋭さを持っていて、下手に動いたら斬られると錯覚する程だった。

 鬼気迫るその姿に本能が竦み、怯えている。

 同時にその刃はある種の背徳を呼び起こす様な妖しさを放っていて、理性がもっとこの刃を見てみたいと叫んでいる。

 理性と本能に板挟みにされた結果、私の身体は動く事が出来ず、ただ椅子に釘付けにされていた。

 

「…………ふむ」

 

 ゴッホちゃんが描き始めてからどれほど経っただろうか。

 5分だろうか。1時間だろうか。

 そんな曖昧な時間感覚の中、沈黙を破る彼女の声が響く。

 

「…………骨組はこれで良いでしょう。後は…………」

 

 何を言っているんだろう。

 思考能力すらゴッホちゃんの刃に当てられてしまった私には、彼女の言葉は聞こえているけど聞こえていなかった。

 音を音として受容しても、意味は理解出来ない。

 

「立香さま、…………」

 

 同様に、目も見えるけど見えていない。

 ただ映像を映像として受容するだけで、その意味を理解出来ない。

 

「…………立香さま?」

 

 だから、ゴッホちゃんが近づいてきてるのに私は見えていながら気づけなかった。

 

「…………なるほど、そういう事ですか…………ウフフ、嬉しい事やら悲しい事やら…………」

 

 ゴッホちゃんの腕が私の頭を包む。

 だけどわからない。

 麻痺した頭では、五感の情報を認識することは出来るが、理解は不可能だ。

 

「ウフフ…………申し訳ないですが…………少々荒療治で、いかせて頂きますね?」

 

 そして。

 

「⁉︎」

 

 唇に、甘い熱が投げ込まれた。

 それは壊れた機械を叩く様な刺激で、麻痺した頭を焼き尽くして唇にしか意識が向けない様にされてしまう。

 更にその熱は一度だけに留まらない。

 

「っ⁉︎」

 

 何度も何度も唇を塞がれ、甘さを伴った熱を何度も投げ込まれる。

 やがて身体が熱にやられて、冷たい空気を求めて口を開いた時。

 

「…………っ⁉︎♡」

 

 その隙を突くように、ゴッホちゃんの舌が口の中に捩じ込まれた。

 唇にしか意識を向けられないようにされたせいか、舌の存在が妙に大きい。

 彼女の舌は私の口内を味わうように舐め尽くす。

 キスで興奮させられた身体はその動きに快楽を感じて、口内を舌で撫でられる度に無意識に身体が反応してしまう。

 そして、口内をすっかり味わい尽くされた後。

 

「〜〜〜〜っ♡」

 

 舌を絡め取られ、全てを貪られる。

 その衝撃で軽く絶頂を感じるも、コロコロと飴玉を転がすように舌を弄ばれて息を吐く暇もなく快楽に侵されていく。

 唾液と唾液が混ざり合う淫靡な水音が耳を叩き、興奮を更に掻き立てられる。

 気づけば、私の身体もゴッホちゃんを求める様に彼女の舌を貪っていた。

 舌と舌が触れ合っているからか、彼女の熱が直に伝わってきて気持ちいい。

 

「…………っ♡」

 

 更に追い討ちの様に全身を愛撫され、快楽が全身に広がっていく。

 それは身体の奥からじんわりと温められる様で、撫でられる度に身体から力が抜けていく。

 その瞬間に主導権を奪われ、ゴッホちゃんのなすがままに身体を貪られてまるで人形の様になってしまう。

 そして。

 

「〜〜〜〜〜〜っ♡♡♡」

 

 徐に舌をゴッホちゃんの口内に引き摺られて、かぷり、と甘噛みされる。

 その感触は先程までの優しいものと比べたら遥かに刺激的で、温い快楽に浸された身体にとっては毒だった。

 おかげであっさりと絶頂してしまい、頭の中で星が弾ける。

 それだけには留まらず、快楽に耐えきれなくなった身体が快楽から逃げようとピクピクと情けなく震える。

 しかし彼女の触手に身体を抑えられて、快楽から逃げられなくされてしまう。

 そのまま、押し寄せる快楽の波に流されて彼女の腕の中でただ絶頂を繰り返す。

 

「ぷは…………っ♡ご馳走様でした、立香さま♡」

 

「はぁ、はぁ…………っ♡♡♡ゴッホ、ちゃん…………っ♡♡♡なに、を…………っ♡♡♡」

 

 やがて絶頂の波が治った頃、ゴッホちゃんが唇を離した。

 淫靡な糸がお互いの唇を名残惜しそうに繋ぎ止めようとするが、呆気なく千切れる。

 同時にぼんやりしていた意識が鮮明になり、何故彼女がキスをしてきたのかという困惑が浮かび、声に漏れる。

 

「ウフフ…………♡すみません立香さま…………♡どうやら緊張されていたご様子でしたので、気つけ代わりに、立香さまの唇を貰っちゃいました♡」

 

「…………」

 

 ゴッホちゃんの返答で思わず唇に指先が触れる。

 激しいキスを交わした唇は濡れていて、ぬるりとした感触が指先を覆った。

 その感触に先程のキスの記憶が鮮明に甦り、痴態を晒してしまった恥ずかしさに顔が熱くなる。

 だけど、そこに恥ずかしさはあれど後悔の様な嫌な感情は湧いてこなかった。

 むしろ、もっと味わっていたかったという未練の様な感情が湧いてくる。

 その未練は理由を説明するゴッホちゃんの口元を見ると更に強くなる。

 やがて未練はまた味わいたいという欲望へと変わっていく。

 それは心の中でどんどん大きくなっていって、破裂寸前にまで膨れ上がる。

 そして。

 

「…………エヘヘ…………その、こんな強引な手段になってすみません…………でも、立香さまにお声掛けしても、反応が無かったので…………立香さま? …………んむっ⁉︎」

 

 耐えきれなくなった欲望が爆発して、気づけばゴッホちゃんの唇を塞いでいた。

 先程の焼き直しの様に、唇同士を触れ合わせる。

 但し、今度は私が彼女の唇を貪っているが。

 今度は自分の意思で彼女の唇を求めているからか、心なしか先程よりも感覚がはっきりと伝わってくる。

 それはとても甘くて気持ちよく、夢中になって舌を彼女の舌に絡ませる。

 すると彼女も、先程と同じ様に積極的に私を貪り始めた。

 唾液と唾液が混ざり合う淫靡な音が部屋に響く。

 その音に脳を蕩されながら、私達はお互いに喰らい合う。

 それは、もっと繋がっていたいという根源的欲求に依るものだった。

 彼女の甘い味が下に伝わる度、その欲求はますます強くなっていく。

 キス程度では満たせない程に。

 彼女も同じ様に思ったのか、どちらからともなく唇を離す。

 

「ウフフ…………♡駄目じゃないですか立香さま…………♡ゴッホが心配しているのに、勝手にキスするなんて…………♡今の立香さまは、ゴッホのモノなのに…………♡」

 

 私を嗜めるような台詞だったが、ゴッホちゃんの声は喜色に染まっている。

 更にその顔は喜悦を滲ませたかのように緩んでいて、全く説得力が無かった。

 

「…………駄目だったら、どうなるの?」

 

 だけどそんな事はどうでも良かった。

 ゴッホちゃんと繋がれるなら、何でも良い。

 そういう期待を滲ませて、挑発するように疑問を投げかける。

 

「…………立香さまはゴッホのマスターさまなので、これくらいは許してあげますけど…………♡けじめは必要ですよね…………♡だから、勝手にキスしちゃう悪い子には、キツイお仕置きをしちゃいます…………♡」

 

 その言葉に、期待からか勝手に喉が動く。

 

「…………もしかして立香さま、期待してるんですか? これからお仕置きされるのに…………♡立香さまの、へんたい…………♡」

 

「…………っ」

 

 それをゴッホちゃんに目ざとく見咎められて、再び羞恥が湧き上がる。

 そして湧き上がる羞恥以上に…………何をされてしまうのか、という期待が強くなる。

 だって、お互いにわかっているのだ。

 もっと繋がっていたいという欲望を抱いている事を。

 だから、お仕置きとか言われてもそれは繋がりたいという欲を煽るだけにしかならない。

 

「ウフフ…………♡では、望み通りにキツいお仕置きをしてあげます…………♡」

 

 内心の欲を見抜いたゴッホちゃんが口を三日月に裂き、私を抱きしめる。

 

「…………逃してなんて、あげませんから♡」

 

 そして耳元でそう囁かれ、歓喜と恍惚で身体が震えた。

 

 

 

 

 

「それでは立香さま、まずはこちらに背中を向けてください♡」

 

 言われるまま、椅子の背もたれに頭を付けるような格好でゴッホちゃんに背中を向ける。

 すると、手足がどこからか伸びてきた彼女の触手に縛られて、椅子に固定される。

 

「ウフフ…………♡立香さまにはこれから、ゴッホの落書き帳になってもらいますね♡落書き帳なんですから、勝手に動かないでくださいね♡」

 

「…………もし、動いたら?」

 

 半分どうなるかわかっていながら、期待を込めてゴッホちゃんに問う。

 すると。

 

「その時は、もっとキツいお仕置きをしてあげます♡それじゃあ、行きますよ♡」

 

 予想通り、嗜虐に濡れたゴッホちゃんの声が返ってくる。

 そして。

 

「…………っ」

 

 脊髄にまで根を張るような冷たさの混じった感触が、背中を撫でた。

 その感触に息が詰まり、くぐもった声が漏れる。

 

「ウフフ…………♡その調子です、立香さま♡ドンドン行きますね♡」

 

 言葉とは裏腹に、ゴッホちゃんの絵筆が背中を優しく撫でる。

 それはぬるりと冷たく、先程のキスで昂った身体を落ち着ける様な感触だった。

 しかし。

 

「…………っ、ふ…………っ♡」

 

 何度か撫でられていく内にビリビリとした疼きと快楽が走り、熱っぽい声が漏れてしまう。

 背中を絵筆で撫でられているだけなのに、何故だかそれがとても気持ち良かった。

 身体が落ち着くどころか、寧ろ昂っていく。

 まるで、背中を撫でられる度に神経に何かを流し込まれている様だ。

 そして、神経が最高に昂った頃。

 

「…………っ⁉︎♡♡♡」

 

 背中の一点をゴッホちゃんの絵筆に強く刺激されて、頭が一瞬真っ白になるほどの電流が流れた。

 それはとても気持ちよく、縛られているはずなのに手足が反動で動いてしまう。

 遅れて彼女に絶頂させられたと気づくも既に遅く。

 

「ウフフ…………♡落書きされているのに、感じちゃったんですか、立香さま? これはお仕置きなのに…………なら、もっとキツくしないといけませんよね、エヘヘ…………♡」

 

 怪しく笑うゴッホちゃんに、追加のお仕置きを宣告される。

 そのまま触手達に抱き上げられ、今度は正面を向く様に座らされる。

 更に後ろ手に拘束されて、逃げられない様にされる。

 正面を向いたことで、彼女と目が合う。

 

「動かないでって、言ったじゃないですか…………♡さて、次はどこに落書きしてあげましょうか…………♡」

 

 口調は怒っている様だったが、ゴッホちゃんの顔は三日月の様に笑っていた。

 視線を迷わせていた彼女だったが、しばらくすると定まったのか腕が私の胸へ伸びる。

 そして今度は、私の胸をキャンバスとして描き始めた。

 

「…………っ、また…………っ♡♡♡」

 

 一度絶頂させられたせいか、胸を撫でる筆の感触が妙に響く。

 先程よりも更に明確に、甘い疼きが脳に響く。

 

「ウフフ…………♡そんな悩ましげな声をあげてどうしたんですか、立香さま♡ゴッホはただ立香さまのお身体に落書きしてるだけですよ♡ただの、普通の絵具で♡」

 

 私の態度にゴッホちゃんが白々しく笑うが、それは暗に何かを盛っていると自白する様なモノだった。

 しかしそんな思考も快楽の波に流されて、泡沫の様に溶けていく。

 そのまま彼女の落書き帳にされていると、ふと筆の動きが止まる。

 そして。

 

「ウフフ…………♡そろそろ、立香さまが反省出来たかどうか確かめてみましょうか…………♡」

 

「そこ、は…………っ♡♡♡ひ、ぁ…………っ♡♡♡」

 

 いきなり、ゴッホちゃんの絵筆で乳首を弄ばれる。

 執拗に責められて興奮させられた身体はその責めに耐えることが出来ず、再び絶頂してしまった。

 

「もしかして、またイっちゃったんですか? 全然反省してないじゃないですか…………♡これは、もっともっとお仕置きをキツくしないといけませんね、エヘヘ…………♡」

 

 ゴッホちゃんの腕が反対の胸に伸びて、また弄られる。

 先程までの責めで昂ってしまった身体は快楽に敏感になってしまい、我慢しようとしても耐えきれずにまた絶頂してしまう。

 その罰として今度はお腹に彼女の筆が伸びるが、結果は同じだった。

 呆気なく絶頂を迎えてしまい、お仕置きを繰り返される。

 気づけば、私の全身は顔以外余すとこなく彼女の描いた花の絵に刺青の様に埋め尽くされてしまっていた。

 

 

 

 

 

「ウフフ…………♡これだけお仕置きしてもまだ反省していないなんて、とっても悪い子ですね、立香さま…………♡」

 

「っ、あ…………っ♡♡♡そこ、やめ…………っ♡♡♡」

 

 ひまわり、アイリス、牡丹、薔薇…………色とりどりの花を刻まれた私の身体を、ゴッホちゃんが撫で回す。

 お仕置きとして全身を落書き帳にされた私の身体は発情しきってしまっていて、それだけで甘い声が漏れてしまう。

 

「それに、ダメだって言ってるのにゴッホの床をこんなに汚して…………♡」

 

 更に、快楽に悶える私を嗤う様にゴッホちゃんが囁いてくる。

 彼女に言われるまま視線を下すと、水溜まりが視界に入る。

 

「っ、それはゴッホ、ちゃんが…………んひっ⁉︎♡♡♡」

 

 その液体の正体は、私の愛液だった。

 ゴッホちゃんに弄られて何度も絶頂させられたせいで出来てしまったモノだ。

 情けなく何度も絶頂させられた事を再認識させられて羞恥心が燃え上がる。

 その羞恥心を隠すために言い訳をしようとした瞬間、発情している身体の中でもとりわけ興奮している場所…………秘部を弄られて黙らされてしまう。

 

「ウフフ…………♡ゴッホはただ、立香さまの身体で落書きしていただけですよ♡こんな風に♡」

 

「そこ、よわ…………っ♡♡♡やめ…………っ♡♡♡」

 

 更にダメ押しの様に陰核をゴッホちゃんの筆で弄られる。

 柔らかい筆の感触が陰核を刺激して、興奮を煽る。

 全身を愛撫されて発情させられた身体はあっさりとその刺激に屈服してしまい、私の意思とは関係なく激しく勃起してしまう。

 すると更に刺激が、快楽が強くなって嬌声が漏れてしまう。

 逃げ道を塞がれて羞恥と快楽に悶える私を追い詰める様に、ゴッホちゃんが耳元で囁く。

 

「それなのに、立香さまのやらかした事をゴッホのせいにしちゃうなんて…………♡そんな悪い子には、とびきりのお仕置きを与えてあげます…………♡」

 

 そう言って、ゴッホちゃんがどこからか紐の様なものを取り出す。

 よく見るとそれは数珠の様な小さな玉が連続したデザインで、先端に穴の開いた小さな輪っかがくっついていた。

 

「ウフフ…………♡」

 

 ゴッホちゃんが笑って紐を近付ける。

 そして。

 

「ひゅ…………っ⁉︎♡♡♡」

 

 冷たい金属の感触が、陰核を包み込んだ。

 視線を下ろすと、ゴッホちゃんの持っていた紐の先端が陰核を挟み込んでいた。

 敏感になっているところに加わった攻めに思わず身体が跳ね、陰核に伝わる快感に全てを持っていかれる様な感覚に陥る。

 更に。

 

「っ⁉︎♡♡♡」

 

 陰核を挟み込むリングが外れないかどうかを確認するかの様にゴッホちゃんが紐を引っ張り、快楽が倍増して息が詰まる。

 しかしそれだけでは彼女のお仕置きは止まらなかった。

 彼女がどこからか今度は首輪を取り出す。

 それを当然の様に私の首に嵌める。

 そして、陰核につけた数珠つなぎの紐を、秘部に食い込む様に背中に回した。

 紐はそのまま首輪に付いていた穴に通されて、まるでリードの様な形になる。

 

「ん、く…………っ♡♡♡」

 

 ゴッホちゃんが紐をくいくいと引っ張ると、陰核に来る冷たい金属の刺激と秘部を擦る様な球の刺激が合わさって快楽が走る。

 更に、彼女に鎖で繋がれたという事実が強い幸福感を醸し出し、余計に気持ちよくなってガタガタと椅子を揺らすほどに態度に出てしまう。

 そんな私の痴態に満足したのかゴッホちゃんが今度は布の様なものを取り出す。

 

「ウフフ…………♡喜んでもらえた様で何よりです…………♡♡♡立香さまには、罰としてこれを着てもらいます…………♡」

 

 それは、改造されたサンタ衣装だった。

 形としては私のサンタ服をベースに分割して、水着の様にした感じといえば良いだろうか。

 各部の露出度が上がっていて、まるで背中やお腹に描き込まれた花を見せつけるようだった。

 逆に肩周りは露出が低く、胸元と背中だけを露出させている不思議なデザインだった。

 単に露出度を上げるためなら、袖などいらないはずなのにしっかりとした袖が付いていることも含めて。

 

「なに、こ、れ…………っ♡♡♡」

 

「立香さまのために作って貰った、特別な衣装です♡ゴッホはトナカイなのですから、マスターである立香さまにはサンタクロースの衣装こそが相応しいと思いまして♡ほら、着てください♡」

 

 説明になっていないゴッホちゃんの返答を聞きながら、改造サンタ服を押し付けられる。

 とはいえ、両手が縛られている状態では着る事など出来るはずもない。

 どう彼女に言ったものかと逡巡していると。

 

「…………ああ、そう言えば立香さまの両手はゴッホが縛っていましたね…………すみません立香さま、自分のやった事も忘れてしまう駄目サーヴァントで…………♡ですのでお詫びに、ゴッホが着せてあげます♡」

 

 と言われ、大量の触手をゴッホちゃんが展開した。

 

「へ? いや別に、外してくれたらそれくらい自分で──────っ♡♡♡⁉︎」

 

 そして、服ごとゴッホちゃんの触手に飲み込まれた。

 触手達が身体を包み込み、器用に服を私の身体に被せていく。

 その過程で身体を弄られて、快楽に身体が震える。

 しばらくして触手が離れると、サンタ服は最初から着ていたかの様に私の身体に馴染んでいた。

 

「見てください♡よく似合っていますよ、立香さま♡」

 

 ゴッホちゃんが姿見を私の前に持ってきながら賞賛する。

 言われるままに鏡を見るとそこには…………とても似合ってるとは言い難い格好の女(私)がいた。

 まず目につくのは淫猥な形に改造され、いやらしく露出しているサンタクロースの服と、その露出を埋める様に全身を彩る明るい色彩の花達だ。

 一つ一つは淫らさなど一切無い美しいもののはずなのに、群体となる事で妖しい淫靡さを生み出していた。

 その上、私の顔はだらしなく緩んで、媚びる様なヘラヘラとした笑みを浮かべていて淫猥さを増す一員になっている。

 極め付けに、鏡の中の私は当然の事だが下着をつけていなかった。

 そのせいで淫猥なモノを付けながら喜んでいる陰核の存在などがはっきりとわかってしまい、私が発情している事をこれ以上無くわかりやすく示してしまっていた。

 サンタクロースという聖なるモノを汚す様な私の姿に、羞恥、罪悪、背徳などがごちゃ混ぜになった感情が湧いてくる。

 それはとても気持ち悪くて…………そしてそれ故に、とても気持ち良いモノだった。

 快と不快の板挟みになり、思考力が溶けていく。

 奇妙な興奮状態になり、おかしいはずのこの状況を脳が受け入れ始めてしまう。

 

「ウフフ…………♡それでは…………お散歩に行きましょうか、立香さま♡」

 

 ゴッホちゃんが首輪のリードを取り、私の手を握り込む。

 

「おさん、ぽ…………?」

 

「はい♡ゴッホと一緒に部屋を出て、特別な場所に行きましょう♡」

 

 それは、破滅的な命令だった。

 いくらサーヴァントが里帰りで少ないからって、いないわけじゃない。

 こんな格好で外に出て、もし誰かに出会ったら…………そう思うと、水をかけられた様に頭が醒めて、身体が固まる。

 だけど。

 

「ウフフ…………♡これはゴッホのお仕置きなんですから、立香さまに拒否権なんてありませんよ♡」

 

「〜〜〜〜〜〜っ♡♡♡」

 

 そんなの知った事では無いと言わんばかりにリードを引っ張られ、触手に無理矢理立たされる。

 抵抗しようと思っても、リードに繋がっている陰核に伝わる快楽のせいで力が抜けて、抵抗出来ない。

 

「では、行きましょうか♡」

 

「あ…………っ♡♡♡やめ、て…………っ♡♡♡じぶん、であるく、から…………っ♡♡♡」

 

 どうあってもゴッホちゃんの意思は覆らないと確信し、せめてリードによる責めを逃れようと自分から彼女に恭順を示す。

 しかし言葉とは裏腹に私の足は情けなく震えるだけで、前に進もうとしない。

 

「立香さまの嘘つき♡全然進んでいないじゃ無いですか♡なので、ゴッホがエスコートしてあげます♡」

 

 私の態度がゴッホちゃんの癇に障ったのか、彼女の触手に足をタイツの様に包まれる。

 そして次の瞬間。

 

「っ⁉︎」

 

 ゴッホちゃんが歩き出すと同時に、私の足が勝手に動き始めた。

 どうやらタイツの様に擬態した彼女の触手に足を動かされているらしい。

 そのまま部屋の外に連れ出され、彼女による「お散歩」が始まる。

 

 

 

「ウフフ…………♡どうやら誰もいない様です♡良かったですね、立香さま♡」

 

「…………っ♡♡♡」

 

 ゴッホちゃんの言う通り、静まり返った廊下には誰もいなかった。

 しかしそれで心が休まる訳もなく、むしろいつ何処から誰が出てくるかわからないという焦燥感に駆られて息が荒くなる。

 そんな私の内心を無視して勝手に私の足が動く。

 同時に彼女が手の中のリードを弄び、陰核を引っ張る。

 冷たいリングと数珠に刺激されて快楽が走り、身体が震える。

 快楽に身を灼かれながら身体を糸人形の様に動かされるのは奇妙な浮遊感を私に与え、焦燥感と合わさって思考力を消していく。

 やがて私の頭は夢心地になってしまい、羞恥も焦燥も忘れて再び快楽の事しか考えられなくなる。

 そのまま彼女にカルデア内を連れ回されていると、彼女の歩みが止まる。

 そこは、シミュレーションルームの前だった。

 

「ウフフ…………♡目的地に着きました♡準備があるので、少々ここで待っていてくださいね♡」

 

 そう言って、ゴッホちゃんが扉の前に私を立たせて中に入る。

 その際にリードも触手も部屋の中に引きずり込んだのか、扉が閉まった瞬間磔にされる様にべったりと扉にくっついて動けなくされてしまう。

 

「〜〜〜〜〜〜っ♡♡♡」

 

 中からリードを引っ張られているのか、身動き出来ない状態で快楽を感じてしまう。

 更に身体が本能的にこの状況から逃げようともがいてるせいか、リードが余計に秘部に食い込んできて強い快楽で嬌声が漏れる。

 誰かにバレるわけにはいかないと慌てて口を抑えるが、くぐもった嬌声が少し漏れてしまう。

 その瞬間。

 

「…………おや、何処からか先輩の声が…………近くにいらっしゃるのでしょうか? いえでも、確か先輩はゴッホさんの所に行っていたはず…………」

 

 今この瞬間だけは会いたく無い、マシュの声が響いてきた。

 彼女の声に快楽に溶けた頭の血の気が冷める。

 

「…………こちらでしょうか?」

 

 幸いマシュは私の声を正確に把握していなかったらしく、彼女の気配が遠くなる。

 しかし、安心するのも束の間。

 

「こちらにはいませんね…………とすると、あちらでしょうか?」

 

 すぐにマシュの足音が近くに響く。

 コツコツと響くその足跡は段々と大きくなっていく。

 数秒後にでもマシュはシミュレーションルームの前に辿り着くだろう。

 扉に磔にされて動けない私は逃げる事も出来ずにマシュの今の姿を晒す事になる。

 マシュに今の姿…………ゴッホちゃんに花まみれにされて、淫らに改造されたサンタ服を着せられている今の姿を見られたら恥ずかしさで死んでしまう。

 頭の何処かでそんな思考が走るが、同時に快楽に溶けた頭がもし見られたら…………という期待にも似た感情を呼び起こす。

 二つの感情に挟まれて心臓が高鳴り、感覚が鋭敏になる。

 それが本能的に逃げようとする身体を更に刺激して、破滅的なまでの快楽が全身を襲う。

 そして、足音が後一歩というとこまで近づいた頃。

 

「ぃ…………っ! ♡♡♡」

 

「…………あれ? 確かにこちらから先輩の声がしたはずなのですが…………気のせいだったのでしょうか? ふーむ…………」

 

 陰核が千切れるかと思うほど強く引っ張られてその刺激で絶頂すると共に、シミュレーション室に引きずりこまれた。

 扉越しに困惑するマシュの声が響き、ギリギリ見られる事は無かった様だと朧げに理解する。

 同時に足の触手が離れ、身体を支える力が抜けた事で地面にへたり込む。

 

「危ない所でしたね、立香さま…………♡…………まあ、立香さまのこんな姿、マシュさまであっても見せるつもりはありませんが…………♡だって今の立香さまは、ゴッホだけのものですからね…………♡」

 

 へたり込んだ私に覆い被さる様に、ゴッホちゃんが私を見下ろす。

 

「それにしても…………随分と興奮されていた様ですが、立香さまは、誰かに見られるのが好きなんですか? こんなにゴッホのモノだって描かれているのに…………♡」

 

「ちが…………ぁ…………っ♡♡♡そこいじるの、やめ…………っ♡♡♡」

 

 ゴッホちゃんの言葉を反射的に否定しようと首を振るが、それを遮る様に彼女の指が膣内を弄る。

 発情した身体は彼女の冷たい指に弄られるだけで容易に感じてしまい、情けない嬌声が漏れる。

 その上、彼女の指を離さまいと言わんばかりに締め付けていた。

 

「ウフフ…………♡そんな事を言われても、説得力が無いですよ立香さま…………♡ほら、立香さまのナカもこんなに締め付けて…………♡本当、嘘つきなんですから立香さまは…………♡では、嘘つき立香さまに相応しいとこに行きましょうか♡」

 

 瞬間、ゴッホちゃんの触手がシミュレーターに伸びて計器のボタンを押す。

 そして、シミュレーターの起動音と共に視界が一瞬で切り替わる。

 私のマイルームに。

 

「ウフフ…………♡嘘つき立香さまには、この仮想(嘘)のマイルームがお似合いです♡」

 

 ゴッホちゃんが膣内から指を引き抜いて、ベッドに我が物顔で腰掛ける。

 トナカイの格好をした(サーヴァントである)彼女が、サンタの格好をした(マスターである)私のベッドに腰掛けているのは、自分の全てを握られたかのようでゾクゾクとした背徳が背筋に走る。

 

「さて、次はどうしてあげましょうか…………♡折角シミュレーターを立香さまの分も占拠したんですし、色々やりたい事もありますけど…………♡」

 

 顎に手を当てながらゴッホちゃんが首を傾げる。

 その顔は嗜虐的な笑顔に歪んでいて、次はどんなお仕置きをされてしまうのかという期待混じりの興奮が否応無く高まっていく。

 

「まずは、立香さまにお仕置きの効果がちゃんと出ているか確認する事にしましょうか♡ほら、こっちに来てください♡」

 

 ゴッホちゃんが自分の前を指差したので言われるままに彼女の正面に向かう。

 

「それじゃあ、ゴッホによく見えるようにスカートをたくし上げてください♡」

 

「…………っ」

 

 命令されるまま、スカートを持ち上げる。

 お互いに裸なんて見慣れているはずなのに、妙に恥ずかしかった。

 羞恥感に襲われて顔を俯かせると、

 

「ぁ…………っ♡♡♡」

 

 さっきと同じ様に、冷たいゴッホちゃんの指が膣内へ挿入ってくる。

 そのままぐちゃぐちゃと、敢えて水音を立てるように膣内を掻き回される。

 彼女の「落書き」や「お散歩」で弄られて弄ばれて絶頂させられた膣内は乱暴とも言える彼女の指遣いにすら悦んでしまい、全身に快楽を伝えてくる。

 

「ん…………っ♡♡♡そこ、よわ、い…………っ♡♡♡ぃ…………っ♡♡♡」

 

 更にゴッホちゃんの触手達に胸を弄られる。

 服の上からでもわかるほどに存在を主張する乳首が触手達におもちゃの様にこねくり回され、吸われ、挙げ句の果てには噛まれるように抓られる。

 玩具の様に扱われているが、それが気持ちいい。

 花を刻まれる過程で愛撫され、丁寧に虐められた身体は膣内と同じくらいに敏感になってしまっていた。

 余りの快楽にスカートを持つ手が震え、足元が覚束なくなる。

 

「全く…………♡全然お仕置きになってないじゃ無いですか♡ゴッホに落書きされて、えっちな服を着せられて、更にはこんなモノまで付けさせられた上にお散歩までしたのに…………♡立香さまのへんたい♡お仕置きで喜んじゃうなんて、これはもうどうしようもないですね♡」

 

「ん、ひ…………っ⁉︎♡♡♡ぁ、あ…………っ♡♡♡」

 

 子鹿の様に情けなく震えていると、楽しげな声で私を弄るゴッホちゃんの指が膣内の奥まで挿入り、更に激しく掻き回す。

 器に貯まった水が限界を超えて溢れる様に、彼女に調教された私の身体はその刺激に呆気なく決壊してしまう。

 脊髄を灼く様な快楽が走り、絶頂と共に頭が真っ白になる。

 同時に身体が糸の切れた人形の様に力が抜けて、その場にぺたりとへたり込んでしまう。

 

「だから、へんたいでえっちな立香さまが他の皆さまに迷惑をかけない様に、ゴッホが責任を持って更生させてあげます…………♡立香さまが更生(満足)するまで、ずーっと、一緒に…………♡エヘヘ…………♡」

 

 その瞬間、仮想のマイルームの空気が変わった気がした。

 無機質の空間から、まるで獲物の口腔の中の様な粘ついた空気に。

 だけど快楽に茹った頭は、その事実に気づいてもどうでも良いと切り捨ててしまう。

 ただ今は、ゴッホちゃんとの快楽に溺れていたかった。

 そんな期待に満ちた目で彼女を見上げると、喜色に染まった白の瞳が私を射抜く。

 

「ウフフ…………♡」

 

「むぐっ⁉︎」

 

 妖しく笑うゴッホちゃんが私の頭を掴んで彼女の股間に押し当てる。

 ふわふわした柔らかい布の感触と共に、金属の冷たい感触、そしてその奥にある何か固くて熱いモノが顔に触れた。

 布の感触は彼女のトナカイ服の布、金属はそれのファスナーだろう。

 そしてその奥にある熱いモノは…………

 

「立香さまなら、わかりますよね…………♡ゴッホのここ、立香さまがえっちなせいでこうなっちゃったんですから責任取って慰めてください♡♡♡」

 

「むぐ、むが…………っ」

 

 グリグリと私を離さまいと言わんばかりにゴッホちゃんの股間を押し付けられる上に足でガッチリとホールドされて逃げる事も出来そうにない。

 酸欠になりそうな頭が空気を求めて本能的に彼女の股間を弄る。

 

「立香さま、くすぐったいです、エヘヘ…………♡♡♡でもその調子ですよ♡♡♡」

 

 無我夢中でゴッホちゃんの股間を弄っていると、口が何か平べったいモノを掴んだ。

 恐らくファスナーの金具だろうそれを、今のこの密着状況から逃れるために反射的に引きずり下ろす。

 すると。

 

「…………っ、あつ…………っ♡♡♡」

 

 火傷しそうになると錯覚するほどの熱さの男根が顔に当たった。

 男根は何故これが服に収まっていたのだろうかと疑問に思うほどに激しく熱り立っていて、その熱だけで私の中に興奮を呼び起こす。

 

「ほら、立香さまのせいなんですから早くしてください♡♡♡」

 

 興奮に染まったゴッホちゃんがより激しく男根に私の顔を押し付ける。

 人にある尋常のそれではなく、細い触手達が寄り集まって一本の槍を形成している様な悍ましき肉槍はぬるりとした冷たい感触と中に畝る熱い血液の流れを伝えて、私の中の快楽へ昂った気持ちを更に強くする、

 気づけば、彼女の肉槍を貪る様に奉仕を始めていた。

 じっくりと味わうように、彼女の肉槍を丁寧に舐る。

 

「ぁ…………そこ…………ッ♡♡♡ウフフ…………♡♡♡立香さまの口、気持ちいいです…………♡♡♡その調子で、もっとゴッホを慰めてください…………♡♡♡」

 

 空気が欲しかったから逃げ場を求めていた事も忘れ、夢中でゴッホちゃんの男根に奉仕する。

 もう既に彼女の足は私の身体から離れているというのに、彼女の肉槍から離れる事ができず、息苦しさが積み上がる。

 口を離せば、存分に空気を味わえるのに。

 その上、彼女の肉槍は私の口に不釣り合いな程大きく、奉仕するのにも苦労する程だ。

 しかしそんなのがどうでも良くなる程、私は我を忘れて彼女との交わりに夢中になっていた。

 

「…………っ」

 

 ゴッホちゃんに奉仕する内、もっと深く、もっと強く繋がりたいという欲が心の内から湧き出てくる。

 それは抑えきれない情欲と化して、心の内から渇き始める。

 物足りない、もっと欲しいと自分が苦しくなる程に彼女の肉槍に奉仕するけどそれでも渇きは癒えない。

 むしろまだ欲しいと、飢えが止まらなくなる。

 

「…………ッ♡♡♡立香さま、はげし…………っ♡♡♡ゴッホも興奮して、すぐにイっちゃいそうです…………♡♡♡」

 

 飢餓感に襲われながら無我夢中でゴッホちゃんに奉仕していると、やがてピクピクと脈打ち始める。

 射精の予兆を感じ取り、スパートをかける様により激しく彼女を責め立てる。

 

「…………ッ、立香さま、そろそろ射精ちゃいそうです…………♡♡♡ウフフ…………♡♡♡全部、飲み込んでください…………ぁ…………っ♡♡♡」

 

 やがて耐えきれなくなったゴッホちゃんが私の頭を掴んで肉槍を更に奥に捩じ込むと同時に、精液が吐き出された。

 煮えたぎる油のような熱さのそれは、私の口から溢れそうなほどの量だったが、実際に溢れる事はなかった。

 喉が勝手に動いて、一滴たりとも溢さない様に飲み干していく。

 まるで、彼女の精液で渇きが癒えると言わんばかりに。

 だけどそれは一瞬の事で、すぐに渇きが戻ってくる。

 渇きから逃げるため、夢中で彼女の精液を味わう。

 男根にこびりついた精液すら舐め取って飲み干すも、まだ足りない。

 

「ぁ…………」

 

 そのせいか射精し終わった肉槍を引き抜かれた時に猛烈な寂しさが私を襲い、物欲しげな声が漏れてしまう。

 

「ウフフ…………♡♡♡気持ちよかったです、立香さま…………♡♡♡立香さまがあんなに積極的だったなんて…………♡♡♡ところで立香さま、あれだけ激しくゴッホのモノにむしゃぶりついていたのにまだ物足りなさそうな顔をしていらっしゃいますがどうしたのでしょうか♡♡♡」

 

 ゴッホちゃんの言葉に何かを言おうとしたが、その前に彼女が私の頭を両手で包み込んで上から覗き込む。

 歪んだ月の様なその顔は妖しく魅力的で、見た瞬間にその場しのぎの言葉なんて吹き飛んでしまう。

 

「ほら、言ってみてください♡♡♡」

 

「…………もっと、ほし、い…………っ♡♡♡ゴッホちゃんので、おくまで、おかして…………っ♡♡♡」

 

 そして、月に理性を剥ぎ取られ、剥き出しの欲望を晒された心が口を勝手に動かす。

 それは、ゴッホちゃんを求める言葉だった。

 もっと深く、もっと奥で繋がりたいと。

 

「わかりました♡♡♡ウフフ、立香さまの望み通り奥まで侵してあげます…………♡♡♡内も外も、全部ゴッホ色に…………♡♡♡」

 

 私の欲望に応える様に月(ゴッホちゃん)が嗤い、私の身体をベッドに四つん這いの格好になる様に触手で縛り付ける。

 卑猥な紐以外何も付けていない局部を彼女に見せつける様な形になり、羞恥と期待が走る。

 

「ウフフ…………♡♡♡犯して欲しいなんて言うへんたいの立香さまには、この格好がお似合いです♡♡♡では、邪魔な鎖を外しちゃいましょうか…………♡♡♡」

 

「…………っ♡♡♡」

 

 ゴッホちゃんの指が陰核に付けられたリードに伸びる。

 リングに挟まれて発情しっぱなしの陰核は彼女にリードを掴まれるという小さな刺激だけで悦び、脳に快楽を伝えてくる。

 

「…………っ、そこ、よわい、のに…………っ♡♡♡なんども…………ぃ…………っ♡♡♡」

 

「すみません、立香さま…………♡♡♡中々外れないものでして…………エヘヘ…………♡♡♡」

 

「うそ、つき…………っ♡♡♡ぁ…………そこ…………♡♡♡〜〜〜〜〜〜っ♡♡♡」

 

 その上、ゴッホちゃんがリードを弄んで執拗に陰核を虐めるせいで何度も絶頂してしまう。

 彼女は外す為と言っているが、その声は快楽に茹だった頭でも嘘だとわかるほどの喜悦に歪んでいた。

 しかし拘束されている私になす術は無く、リードを外されるまで彼女の好きな様に絶頂させられてしまっていた。

 

「は…………っ♡♡♡は…………っ♡♡♡」

 

「ウフフ…………♡♡♡先程弄らせて頂いた時もそうでしたが、随分と楽しんで頂けたようで…………♡♡♡」

 

「…………べつに、たのしんでる、わけ、じゃ…………ん、ひっ⁉︎♡♡♡」

 

「そんな嘘をつかなくても大丈夫ですよ立香さま♡♡♡ゴッホ、立香さまのお願いはちゃんと覚えていますから♡♡♡でも…………これは立香さまの更生も兼ねているので…………♡♡♡まだしばらくはお預けです♡♡♡このまま、ゴッホの気の済むまで虐めてあげます♡♡♡」

 

 見抜かれているのが気に食わないというゴッホちゃんへの些細な反抗心から強がりを言うが、先程本能のままに彼女を求めた事もあり、見抜かれた上に私を虐める為の更なるダシにされてしまう。

 

「そん、な…………っ♡♡♡ぁ…………♡♡♡おく、やめ…………っ♡♡♡ちが、そっちでも…………っ♡♡♡あ、ぁ〜〜〜〜〜〜っ♡♡♡」

 

 ゴッホちゃんの冷たい指が膣内に侵入し、いやらしい水音を立てながらぐちゃぐちゃと掻き回す。

 それは私の身体が更に昂っているのもあるのか先程彼女に弄られた時以上に気持ちよく、溺れるような快楽に苦しささえ覚えるほどだった。

 その苦しさから逃げようと反射的に彼女に懇願すると、今度は先程解放された陰核を虐められる。

 リングにずっと責め立てられていた陰核は解放された今も痛いくらいに勃起していて、膣内を弄られていた時と同じくらいの苦しい快楽が走る。

 腰が抜けてしまいそうな程の快楽だったが私の身体は触手に雁字搦めに拘束されて動く事は出来ず、苦しい快楽を流し込まれる。

 何度も絶頂させられる中、この苦しみが終われば犯してもらえるという彼女の言葉も相まって、私の中で犯されたいという渇望がますます強くなっていく。

 

「ウフフ…………♡♡♡そろそろ、良い頃合いでしょうか…………♡♡♡ゴッホも気はすみましたし…………♡♡♡」

 

 やがて思考が再び犯されたいという欲一色に染まった頃、ゴッホちゃんがそんな事を言う。

 

「すみません立香さま…………♡♡♡立香さまの為とはいえ、苦しめる様な真似をしてしまって…………♡♡♡お詫びに、優しく侵してあげます…………♡♡♡立香さまの、奥の、奥まで…………♡♡♡」

 

 真綿で絞められた様なぼうっとする頭にゴッホちゃんの声が響く。

 彼女の声は福音のように私に染み込み、本能が喜んで犬のように身体を震わす。

 その瞬間、異物が秘部に触れる。

 それは先程まで私の膣内を弄っていた冷たい指とは違い、鉄のような熱さを持っていた。

 異物…………ゴッホちゃんの肉槍が、ゆっくりと私の膣内に侵入してくる。

 太い肉槍が私の膣内を押し広げる様に侵入ってくるが苦しさは無かった。

 むしろ私の膣内は悦んで口を広げて、肉槍を受け入れていく。

 同時に不思議と満たされていく様な感覚に陥り、じんわりと快感が全身に広がっていく。

 やがて膣内が肉槍全てを飲み込んだ時、幸福感と共に奇妙な一体感が私を襲った。

 

「ウフフ…………♡♡♡全部、入っちゃいましたね立香さま…………♡♡♡このまま、望み通りナカから塗り替えてあげます…………♡♡♡」

 

 いつのまにか耳元の来ていたゴッホちゃんの口が私に囁く。

 それに合わせて、膣内でゆっくりと肉槍が蠢く。

 肉槍の存在を私にはっきりと認識させる様なその動きは先程の苦しいと感じる程の暴力的快楽ではなかったが、認識出来るせいでさっきよりも深く快楽が響いてくる。

 

「…………っ゛⁉︎♡♡♡」

 

 そのままゆっくりとした抽走を繰り返されていると、いきなり電撃の様な快楽が走る。

 

「ウフフ…………♡♡♡立香さまの弱点、優しく虐めてあげます…………♡♡♡」

 

 ゴッホちゃんの言葉に膣内の弱点を小突かれたと気づくが、そんな事はすぐに快楽に溶けて消え去った。

 

「おく、ひびいて…………っ♡♡♡あ、ぁ…………っ♡♡♡これ、やば、い…………っ♡♡♡〜〜〜〜〜〜っ♡♡♡」

 

 ゴッホちゃんが私の弱点を執拗に責め始めたからだ。

 動き自体は激しいものでは無かったが、発情している中で弱点を責められるのは効果的で、快楽が全身を駆け巡っていく。

 そのせいで絶頂を何度も繰り返し、動けない身体が快楽から逃げようと無様に震える。

 しかし。

 

「…………あ、れ…………?」

 

 いきなり快楽が止まってしまう。

 いや、抽走自体は止まらず先程と同じくゆっくりとしてペースで私の膣内で馴染ませる様に動いて快楽を与えているのだが、弱点を責められた様な電撃的快楽が襲って来ない。

 

「ウフフ…………♡♡♡立香さまが苦しそうでしたので、名残惜しいですが弱点を虐めるのは止めることにしました、エヘヘ…………♡♡♡優しくしてあげるって言いましたので、エヘヘ…………♡♡♡」

 

 私の疑問にゴッホちゃんが楽しそうに答えて、抽走を続ける。

 ゆっくり、じっくりとした抽走を。

 しかし。

 

「…………っ♡♡♡」

 

「どうしたんですか立香さま…………♡♡♡そんな切そうな声を出して…………♡♡♡」

 

 そんな快楽じゃ物足りない、と身体が叫び始めていた。

 麻薬に依存すればする程量が増えていく様に、快楽を与えられ続けた身体は快楽依存症になってしまい、猛烈な飢餓感に襲われていた。

 

「わかってる、くせに…………っ♡♡♡」

 

「ウフフ…………♡♡♡ゴッホ、よくわからないです…………♡♡♡ダメサーヴァントなので…………♡♡♡だから、教えてください、エヘヘ…………♡♡♡」

 

「…………もっと、はげしく、して…………っ♡♡♡やさしくなくて、いいから…………っ♡♡♡もっと、おかして…………っ♡♡♡」

 

 そして、飢餓感に頭を染められた私は考えることも無くゴッホちゃんに言われるまま自分の欲望を吐き出す。

 

「わかりました♡♡♡ゴッホは立香さまのサーヴァントなので…………♡♡♡立香さまの言うとおり、激しく侵してあげます…………♡♡♡」

 

「ぉ…………っ♡♡♡いきなり、はげし…………っ♡♡♡」

 

 ゴッホちゃんが妖しい声で了承すると同時に、抽走がいきなり激しくなる。

 しかしじっくりと彼女の肉槍に調教された膣内は苦痛を訴える事は無く、むしろもっと欲しいと悦んで肉槍を締め付ける。

 

「ウフフ…………♡♡♡立香さまのナカ、キツく締め付けて…………っ♡♡♡このままだと、ゴッホもすぐにイっちゃいそうです…………♡♡♡でも立香さまは激しいのがお望みらしいので…………♡♡♡もっと激しくしてあげます♡♡♡」

 

「ぁ、あぁ…………っ♡♡♡」

 

 そう言いながら、ゴッホちゃんの責めが更に激しくなる。

 さっきよりも更に激しく執拗に弱点を弄られ、徹底的に膣内を蹂躙される。

 更に。

 

「そこ、きたな…………っ♡♡♡なめるの、やめ…………っ♡♡♡」

 

「立香さまの身体に、汚いとこなんてありませんよ♡♡♡だから、やめません♡♡♡」

 

 追い討ちの様に、耳を弄られる。

 耳たぶを甘噛みされ、舌で奥を舐められる。

 鼓膜に直接いやらしい水音が叩き込まれる。

 それは羞恥心を呼び起こすと同時に、音という第三の方向から快楽を与えられて頭の中を更に溶かしていく。

 

「ウフフ…………♡♡♡そろそろ、ゴッホもイきそうです…………♡♡♡全部受け止めてくださいね、立香さま♡♡♡」

 

 快楽が最高潮に達した時、急に抱きしめられ、肉槍が奥の奥まで捩じ込まれる。

 そして。

 

「あ…………っ♡♡♡あ、つ…………っ♡♡♡あ、あぁ…………っ♡♡♡あ、ひ…………っ♡♡♡ぉ、あ…………っ♡♡♡〜〜〜〜〜〜っ♡♡♡」

 

 煮えたぎる熱さの精液が吐き出されて、子宮に注ぎ込まれる。

 それは子宮を灼いて、快楽に熟れた頭を後戻り出来なくなる程に犯し尽くし、溶かしていく。

 絶頂の渦に叩き落とされ、戻って来れなくなる。

 

「ウフフ…………♡♡♡もっともっと侵してあげます、立香さま…………♡♡♡」

 

「おねがい…………っ♡♡♡もっ、と、ゴッホちゃんが、ほし、い…………っ♡♡♡」

 

「はい♡♡♡立香さまの仰せのままに♡♡♡」

 

 四肢の拘束が解かれ、身体がベッドに沈み込む。

 身体の下にゴッホちゃんが潜り込み、私を捕食する様に抱きしめる。

 私も応える様に抱きしめ返して、再び彼女と交わる。

 

 時計の針は、23時59分で止まっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ──────次に目覚めた時、そこは本当の私のマイルームだった。

 時計を見ると、年が明けている。

 どうやら、気絶した私をゴッホちゃんが抱えて戻っていったらしい。

 その割にゴッホちゃんがいる感じでもないけど。

 

「…………寒っ」

 

 キョロキョロと当たりを見回していると、肌寒さと同時に全裸である事に気付く。

 彼女に描かれた花達は消えていて、まるで昨日の事が夢みたいだと思えてしまう。

 だけどその時、異物が視界に入る。

 

「ん?」

 

 それは葉書サイズの紙だった。

 手にとって見ると年賀状の様で、宛名に私の名前と送り主にゴッホちゃんの名前が書かれている。

 裏返してみると、そこには綺麗なアイリスとひまわりが咲いている。

 後小さな字でメッセージが。

 

「『今年もよろしくお願いします』…………ってこれだけ? まあ後で会うから良いけど…………それにしても…………」

 

 年賀状に描かれたアイリスとひまわりを見てみると、普段のよりちょっと色彩が良い気がする。

 

「…………あの絵の具かな?」

 

 遅いクリスマスプレゼントだった絵の具だが、受け入れてくれたなら何より、かな? 

 

「…………私も書こうかな」

 

 引き出しからペンと手紙を取り出して、ゴッホちゃんと私の名前を書く。

 後挨拶も。

 

「よし出来た。さー持ってくかー」

 

 適当に服を見繕い、ゴッホちゃんの部屋に向かう。

 

 

 

「ゴッホちゃん、いるー? …………うわっ⁉︎」

 

 コンコン、とノックしてみると扉が開くと同時に部屋に引き摺り込まれ、そのままベッドに押し倒される。

 

「あけましておめでとうございます、立香さま…………♡」

 

「あーうん、あけましておめでとう」

 

 そこには、普段の格好に戻ったゴッホちゃんがいた。

 

「ウフフ…………いっそ立香さまとずっと去年を過ごす、と言うのも魅力的な選択でしたがやはりこちらが正解でしたね…………♡」

 

「…………いや何考えてるの」

 

「立香さまも乗り気だった癖に♡」

 

「…………もう。ほらこれ」

 

 何やらとんでもない事を考えていたゴッホちゃんに引きながらも、とりあえず葉書を渡す。

 

「立香さま、これは?」

 

「ゴッホちゃんが綺麗なひまわりとアイリスを描いてくれたから、そのお返し。はい、今年もよろしくね」

 

「…………はい! 今年もよろしくお願いします、立香さま!」

 

 年賀状を受け取って不思議な顔をしていた彼女だが、すぐに顔を満開の笑顔に変える。

 それを見て書いて良かったと思いつつも妙に機嫌の良いゴッホちゃんに何か嫌な予感を覚える。

 

「…………ところで立香さま♡」

 

「…………はい」

 

「立香さまは確か、お休みが終わるまでゴッホと一緒にいてくれるんですよね♡」

 

「そうだね」

 

「でしたら、これも何かの縁、ということで…………♡」

 

 そう言って、ゴッホちゃんが脱ぎ出す。

 その行動に半分呆れながらも、彼女が言った通り乗り気ではあるのも確かなので合わせる様に服を脱ぐ。

 

「やっぱり立香さまも、乗り気じゃないですか…………♡」

 

「…………まあ、だって、ゴッホちゃん好きだし…………」

 

「…………ウフフ。ゴッホも、愛してます…………♡」

 

 ゴッホちゃんが私を押し倒す。

 どうやらまだ、彼女のお仕置きは終わらないらしい。

 

 

 

 




次は100本目
原点回帰する予定です

続きを書くなら

  • 快楽堕ち(ビーストカーマ)
  • カジノ敗北所有物(Wコヤンスカヤ)
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