公開搾精をお披露目してしまった翌日……僕は何をする気力も起きずにベッドで横たわり続けていた。
その間に何度かサーナイトが様子を見に来てくれて、被るシーツ越しに僕の体を揺すったりさすったりもしてくれたが、僕は狸寝入りを決め込んではそれらを無視して通した。
あんな醜態を晒してしまう羽目になったサーナイトの仕打ち(アドリブ)に対して怒っている訳ではない。……まあいくらかは思うところもあるけど、けっしてへそ曲がりからふて寝をしている訳ではないのだ。
何というか僕は、サーナイトのことが信じられなくなってしまった。
そもそも僕の出自というのが特殊で、孤児であった僕は真っ当な幼少期を経験することなく今に至っている。
当然のことながら人に言えないようなことも多くしたし、今だって世間一般に比べてもイレギュラーな存在であることの自覚もある。
こんな僕と今日まで共に歩んできてくれたのが、今のサーナイトであった。
そんな存在だけに、昨晩のように僕をみんなの前で辱めた彼女の行動が理解できなかった。
それでもしかし人間なんて都合の良いもので、腹が減ってくるとそんな悩みはその一時、空腹に追いやられて忘れることが出来た。
そんな僕の元へ、サーナイトはトーストを焼いて持ってくる。
トーストはサーナイトが唯一出来る料理のひとつだ。
普段は進んで作ってくれることも無いけど、今のようにケンカした時には決まってその仲直りに作ってきてくれる。
この予定調和の約束事はいつ頃からか僕達の間で定着して、僕がサーナイトに謝る時にもこの儀式は欠かせないものとなっていた。
今も香ばしいパンの香りが鼻孔をくすぐるに、僕は仕方なくといった体で起き上がる。
振り向けば、トーストが2枚乗せられた皿を両手に待つサーナイトが上目遣いにこちらを見つめていた。
無言で僕がトーストを1枚取ると、彼女もまた隣に腰かけては僕の食べる様を見下ろす。
この瞬間はいつも無言ではあるのだけど、長年続けてきた慣習による効果もあってか何口かトーストを齧る頃には、僕の不信も不安もすべて取り払われてしまっていた。
空腹も手伝い、瞬く間に1枚を平らげて2枚目を手に取ると、サーナイトは食事をする僕を傍らから抱き寄せてその頭に頬ずりをした。
なんだかうまく誤魔化されたというか、チョロくやり込まれてしまった感もなくはなかったが、それでも僕もまたサーナイトと仲直りできたことに安堵もしていた。
今後はあんなことなど起きないことを願いつつ、僕は咀嚼していたパンを飲み込むと大きく息をひとつした。
■ ■ ■
「ダメェ! ダメだって、サーナイトぉ! もうチンチン吸わないでぇッッ‼」
それから数日後の配信において──僕はサーナイトからの激しいフェラチオに晒されては息も絶え絶えの痴態を視聴者達に晒していた……。
この日の配信が始まってすぐに、
[ 前回はトレーナー君のミルクを飲んでなかったよね? ]
……という不穏なコメントが寄せられ、直後に視聴者達はサーナイトから僕へのフェラチオをリクエストしてきた。
もちろん僕はそんなもの受け付ける気もなかったからスルーを決め込んだが、やはりその時においても動いたのサーナイトであった。
ベッドに腰かける隣から上半身を僕の腰元へと這わせるや、瞬く間に短パンのフライからペニスを取り出してはそれを咥え込んだ。
ヒトよりも体温の高いサーナイトの口の中で、唾液と弄ぶ舌先の粘膜に晒されて瞬く間に勃起した僕は、以降暴力的とも取れる勢いのフェラチオを受けては意識を白くさせていた。
口中で舌全体をペニスに絡めながら頬を窄めると、粘膜のぬめりが茎全体を締め上げてはさながら女性器の中に挿入したかのような快感を僕に覚えさせた。
当然ながら未知のこの感覚に何度も蟻の門渡りを収縮させると、射精を予期したペニスは幾度となく痙攣しては跳ね上がる。
「やだあ……もういやぁ……みんなの前で、イキたく、ないぃ……ッ!」
快感にもしかし、痴態を公衆の面前に晒す羞恥に耐えかねては僕も泣きじゃくりながらの懇願をサーナイトにする。
そんな僕からの力ない抵抗を頭の上に乗せられた手の平から感じつつも、サーナイトの奉仕は緩まない。
先の時と同じように、テレパシーで僕と感覚を共有しているサーナイトにはいま僕が感じてる快感の全てが体中を巡っているのだ。
再び射精の感覚を得たい彼女のフェラチオはさらに激しさを、そして浅ましさを増していく。
端整な元の顔つきが崩れるほどに引き伸ばした口唇をペニスの茎に吸い付かせる表情は、完全に僕の知る相棒の姿ではない──そんな浅ましい雌ポケモンが時折り体に走る快感に野太い声を漏らす様はもう、見ず知らずの獣そのものだった。
そしてこの日も僕はまた、
「い゛やあぁ……ッッ、ッ♡♡」
醜態をみんなの前に晒した……──
喉が見えるほどに頭を仰け反らせては快感に震える僕は、思いの限りの射精をサーナイトの口中に果たしてしまう。
それを受け止めるサーナイトもまた、僕と共有する絶頂とそして呼吸器をふさがれている酸欠から大きく目を剥いては何度も痙攣して打ち震える。
初めての口内射精に対し、打ち出されるザーメンを口中で持て余したサーナイトの鼻腔から逆流したそれが洟のようにドロリと漏れた。
そんな僕らの痴態を視聴者達は目の当たりにし、
[ 汚い! サイテ~ww ]
[ このサーナイト、エロ過ぎやろw ]
[ 飲んで! 全部飲んで! ]
[ 一回手の上に出してほしい…… ]
[ っていうかトレーナー君の喘ぎ声いつ聞いても汚くて可愛い♡ ]
コメント欄はもとより今日もまた多額のギフトが投げ込まれる。
かくしてサーナイトはリクエスト通りに、両手の杯の上に一度僕のザーメンを吐き戻すと、その後は卑猥な水音を立ててはそれをすすり残らず飲み干してみせた。
鼻先や口の周りに粘性のザーメンをこびり付かせたままカメラに向かって微笑む彼女を見おろしながら……僕はいよいよ、コイツのことが分からなくなっていくのだった。