床の上にニエを組み敷いたまま、ラプラスは一方的なキスを続けた。
……否、それはキスというよりはただデタラメに舐めているといった方が正しい。
ただ感情の溢れるままに行動するがあまりそんな愛撫になっているラプラスへ申し訳なく思うと同時、ニエもまた彼女のことがたまらなく愛しくなるのだった。
その下からラプラスの腹部へ触れると、それに反応して初めてラプラスの愛撫が止まる。
両手で弧を描くようにニエからも愛撫をしてやると、掌には筋肉の隆起とはまた別の小さなしこりが幾つも感じられた。
そのしこりの頂点に円を描く動きを収束させていき、やがてはそこを指先で軽く掻いた瞬間──ラプラスは大きく喉を仰け反らせると甲高い声を上げる。
「ラプラス……ベッドに行こ」
彼女が落ち着くのを見計らって声掛けをしてやると、ラプラスは依然荒い呼吸のまま頷いては乗り上げていたニエの上から体をスライドさせる。
そうして二人、頼りない足つきでベッドへと向かうそのすがらも互いの舌同士を絡めあうようなキスを交わした。
ようやくにベッドへ辿り着くや、既に限界にあったのかラプラスは右仰臥に寝そべってはニエへと体を開く。
柔らかな内面にコブとなって連なるそれを見て、ニエはそこがラプラスの乳房であったのだと気付いた。
そして先の愛撫の続きとばかり、再びその先端を指先で突きほぐすや今度は僅かに湿り気を帯びて乳液がそこへ滲んでくるのを感じた。
その眺めに吸い寄せられるよう顔を寄せるとニエをはそれを口に含む。
途端口の中に甘く柔らかい匂いが広がる。溢れていたものはラプラスの母乳に他ならなかった。
まだ出産経験のない彼女であっても、ニエへの愛情が昂るあまりに体はその最たる反応を表へと現していたのだ。
それを知るからこそニエもまたラプラスのことが愛しくなる。
張り出した彼女の乳房を両手で揉みしだいては交互にそれを口に含んでラプラスの母乳を存分に味わった。
ラプラスの乳房は複乳の造りとなっており、メインで張り出した最上段の乳房の下には徐々に小さくなりながら残り4つの乳房が並んでいた。
吸い付けられていたニエの唇もまた下降をしながら残る乳房を愛撫していくが、その終点において先の乳液とはまた様相が異なる液体が尻尾の付け根を濡れそぼらせていることに気付く。
それは縦に割れた小さな溝であり、ラプラスの呼吸や快感に反応してはその身を収縮させてそこからとめどもなく体液を滲ませ続けていた。
その眺めに生唾を飲み込むと、ニエはそこへ鼻先を寄せてはスリットの両端に指先を添える。
そしてそれを左右へ展開した瞬間──内部に凝縮された肉が外部へと飛び出してはそこに激しく飛沫を拭き上がらせた。
斯様に白みがかった肉の断面とはラプラスの膣であり、興奮に蒸し上がった陰唇も不規則に蠢いては愛液の溢れ続ける膣口を見えつ隠れつさせている。
それを目の当たりにし、性の知識など皆無であるニエもまた謎の興奮に脳を支配された。
本能の赴くまま肉襞をかき分けて指先を挿入させると──一際大きくラプラスは鳴き声を上げた。
甲高く、そして苦しさを滲ませたかのような声を絞り出すラプラスの嬌声はしかし、強い快感に根差した声であることを震える肉体が物語っていた。
さらに指を往復させ、その先端が内部の膣壁へと当たっては突き刮ぐと、もはや半狂乱といった体でラプラスは頭を振り乱して身悶える。
やがて一際強くニエが指を挿入し、その先端が奥底に在る子宮口へと刺激をもたらせた瞬間──ラプラスの身は激しく痙攣し、限界まで膣壁を収束させてはニエの指を締め上げた。
しばし前足と後ろ足になるヒレを伸ばし、さながら爪先立ちになるかのよう体全体を直線状に伸ばしては硬直した後……ラプラスは一気に脱力してはベッドに沈んだ。
締めつけていた膣圧もまた解かれてニエの指を開放すると、そこからは夥しい量の愛液とも失禁ともつかぬ体液が溢れ出してはシーツへ放射状に染みを作る。
そんなラプラスの痴態を前に、いよいよ以てニエの興奮は最高潮へと高められていた。
今しがたまで締めつけられていた人差し指をしゃぶると、そこに染み込んだラプラスの愛液に刺激され、ニエのペニスは痛いくらいにスラックスの下で勃起を果たす。
無意識に肛門が締まりペニスへと血流が巡るたび、その痛痒さにも似た感覚を沈めたくてニエは無意識にそれを扱いていた。
そしてその最も効果的な方法として本能は……今しがたまでニエの指を締めつけていた膣へのペニス挿入を閃かせる。
それを直感してからニエの行動は早かった。
即座にスラックスを脱ぎ捨てると、ニエはラプラスを仰向けに転がしてはその股座の前に陣取る。
膝立ちになり目下にラプラスの膣を開かせると、陰唇の咲き濡れたそこへドラムスティックを打ち付けるようにペニスの裏筋を当てては彼女の愛液を纏わせる。
その刺激に反応しては打ち付けられるたびに短くも野太く声を漏らすラプラスにいよいよ以て発情を覚えると、ニエはその先端を陰唇の割れ目へと宛がった。
途端に焼けるようなラプラスの体温がペニス越しに伝わってニエも息を飲む。
胸の内に湧き上がるのは未知の感覚に対する期待と恐怖であり、それがせめぎ合う葛藤もまたニエの興奮をかき立てる材料でしかない。
その感覚で存分に自身を焦らし、やがては交尾への気持ちが最高潮にまで達すると──
「入れるよ………ラプラス」
次の瞬間、一息にニエはラプラスの膣へとペニス挿入を果たしてしまうのだった。
異物感の発生と膣壁全体を擦りあげてくるその快感に驚いては、ラプラスは激しく膣内を収縮させる。
柔肉と愛液を介し、隙間無くラプラスの膣がぺニスへまとわりつくと、二人は文字通りのひとつとなった。
「ああッ、なにこれ……吸われる……気持ちよくておかしくなる……!」
たちどころにニエは射精を果たし、一体となっている二人の局部の温度がさらに上昇する。
ニエの煮えたぎるような精液の奔流を深部で感じるラプラスもまた、強制的に絶頂へと導かれては声を殺し、激しく頭を仰け反らせる。
怒りにも似た表情で強く眉もとをしかめては牙を食いしばるラプラスの形相たるや、いかにこの快感が激しいかが伺えしれるようである。
斯様な絶頂に在っては呼吸すらもままならないであろう状況にも関わらず……
「う、うわわッ!? ら、ラプラスッ?」
ラプラスはそのまま立ち止まること無く、仰向けの姿勢から腰を突きだしてはニエとの交尾を続行させた。
過呼吸から引き起こされる酸欠の苦しみに在っても今のラプラスはそれを幸福に感じた。
これこそはニエから与えられるものであり、そしてそれは此処にニエが居る何よりもの証なのだ。
ニエを見失い、宛もなく島中をさ迷い歩いたあの苦しみと寂しさに比べたならば、どれほど今のこれは優しく愛しいものか……──。
そんなラプラスのひたむきな純情さは、不思議とニエにも伝わった。
それを知ることで彼の中にもまた
「ごめんッ……ごめんよ、ラプラス! 僕は、キミを捨てようとした!」
新たな感情が爆発をした。
覆い被さり、力の限りに抱きしめるニエは……
「0時路のことを知って、キミを裏切って島を出ようって何度も考えたんだ! だけど……だけど忘れられなくて……キミの顔がまた見たくなって……!」
自分でももう何を弁解し、何を伝えようとしているのか分からなかった。
ただ支離滅裂に思い浮かぶことだけを叫んでは抱き直すを繰り返すニエを──ラプラスもまた前足と後ろ足のヒレを以て迎え入れるように抱きしめる。
「ラプラス! もうどこにも行かない! 僕はもうこの島のニエなんだ! だからいつまでも一緒にいて! 僕と一緒にいてぇ‼」
叫ぶニエに共鳴するようラプラスもまた嬌声を上げると──二人は同時に達していた。
荒い呼吸のままようやくに動きを止めた二人は固く抱きしめ合ったままいつしか眠りへと落ちていく……。
夢現にニエは、0時路を前にこの島へと引き返した時の自分を見つめていた。
そしてなぜかその姿は、知り様もないはずのガレン・ビザールと重なっては──万感胸に迫る望郷の夢をそこに置いて、新しき我が家へと戻る彼の姿をいつまでも見送った。