イエッサンとロイグが部屋へと戻り、いよいよ以てパートナー交換によるスワッピングが始まろうとしていた。
しかしながら当初はツインのベッドでそれぞれに分かれて行おうとしていたそれは、急遽ひとつのベッド上で行われる運びとなった。
その理由こそ──
『まだイエッサンの緊張が解けないようですね』
そんなロイグの申し出の通り、イエッサンの過剰反応にあった。
俺も然ることながら、やはりイエッサンはまだパートナー以外と性交渉を持つことに潜在的な抵抗があるらしく、ことあるごとに緊張して彼女は固まっていた。
先のシャワールームでのペッティングにおいても、最後は硬直してしまったイエッサンをロイグが抱きかかえて戻ってきたほどである。
ならば俺が傍にいた方がリラックスも出来るだろうということもあり、その結果──一つのベッド上に四人がひしめくという混沌とした現状に至った訳である。
仰向けに、肩を並べて寝そべる俺とロイグの腰元ではそれぞれにイエッサンとニャオニクスとが奉仕を始めていた。
正座然に揃えた両膝を胸元へ抱くよう体を折って俺達の足の上に乗り上げる二人は、ニャオニクスが俺のペニスを、そしてイエッサンがロイグのペニスへとそれぞれにフェラチオをしていた。
見下ろすその先に、愛らしいポケモンが二人並んではペニスに奉仕する姿は何とも官能的な眺めだ。
また二人の動きも対照的で、激しいストロークはせず口中で飴玉のように舐め尽くしては吸い上げるイエッサンと、一方で腕立て伏せよろしくに大きく頭を振りながら口全体喉全体を使って飲みこむように奉仕するニャオニクスのフェラチオはそれぞれの性格が反映されていて、そこには性的興奮を伴う面白味があった。
『こっちの眺めも絶景ですよ』
ふいにロイグに語り掛けられて顔を上げると、ロイグは対面に設置された壁掛けモニターを見つめたまま手元のリモコンを操作する。
行為の一部始終はこの時もまた撮影がされており、ベッド前に三脚で設置されたカメラからは、俺達に奉仕するイエッサンとニャオニクスの尻と背中とがモニターに映し出されていた。
そのカメラへとロイグがリモコン操作をすると、それに反応してカメラもモーター音めいた機械音を発してはモニター内の二人を拡大していく。
カメラは拡大と同時にレンズ位置の展開もすると、モニターにはイエッサンの尻が大画面で拡大された。
僅かに陰唇をはみ出させて閉じ合わさった彼女の膣からは、時折り陰唇を引くつかせると共に溢れ出した愛液が、細い筋となって流れ出してはシーツに大きな染みを作り出している。
いかに緊張しているとはいえ、これだけでもイエッサンがいかに興奮しているかが窺えるようだ。
その後カメラの視点は左へ展開すると、そこにはその腰全体を激しく揺り動かすニャオニクスの尻が映し出される。
こちらは既に大陰唇が左右へと開き切っていて、間口を開けた膣口からは放尿よろしくに愛液が噴き出していた。加えてその上に穿たれた肛門までもが激しく収縮してはその間口を痙攣させてと──イエッサンとは対極となるその反応が、むしろそれを見比べる俺の興奮を煽った。
『ハハ、すごいなニャオニクスは。そんなに僕以外のペニスは美味しいのかい?』
ふいにロイグがからかうような言葉を掛けると、それに反応してニャオニクスが牛のような呻り声を上げた。
同時に上目を剥いては痙攣し、咥える俺のペニスを噛みしめるようきつく絞り上げながら失禁する様子が大画面(モニター)に映し出される。……どうやらロイグの言葉責めに反応しては絶頂したようだ。
それにて高揚も一旦落ち着いたのか、ニャオニクスは俺のペニスを解放するとそこに横顔を付けては荒い息遣いで呼吸を整える。
そして再び頭を上げた彼女は、何を思ったものか隣のイエッサンへと顔を寄せては何やら話しかけ始めた。
斯様なニャオニクスからの語り掛けを受け、最初は頷きを返しながら聞き入っていたイエッサンもある時、驚いたように背筋を伸ばすと口元に両手を置いた。
その表情のままの彼女へとなおもニャオニクスは、イタズラの共犯でも持ち掛けるかのよう楽しげに話し続けていくと……やがては何かを決意したのか、イエッサンもまた緊張した面持ちで小さく頷くのだった。
ポケモン語と思しきその内容を測りかねては首をひねる俺達を余所に二人は揃って立ち上がり──俺達に背を見せるようにしてその尻を突き出した。
そこから隣り合う互いの片腕を交差させて臀部を握り合うと、それを自分の方向へ引き寄せては尻の割れ目を展開させる。
歪に片側だけが引き寄せられた臀部から垣間見える膣や肛門の眺めが俺達を挑発し、そして発奮させた。
斯様にしてさんざんにそれを見せつけた後、徐々に二人の腰は降下を始める。
もしやと思っていると、その想像通りに二人の膣口は俺達の亀頭の上に宛がわれ、目配せで合図をし合った二人が呼吸を合わせ、その一瞬両肩を浮き上がらせた次の瞬間には──二人の膣は、それぞれの相手のペニスを一息にその根本まで受け入れてしまうのだった。
その思わぬ強襲に俺とロイグもまた呻きを漏らす。
一方ではそれを受け止めたイエッサンとニャオニクスもまた、それぞれに吐息のような野太く湿らせた声をあげた。
パートナー以外との一線を越えてしまうその瞬間は、一切の感慨や逡巡を覚えさせぬほどに呆気なく果たされてしまった。
思うにこれはニャオニクスによる機転だ。
引っ込み思案のイエッサンではこの瞬間を迎えるまでにまだ時を要しただろうし、或いは彼女の気持ちの整理を待っていたのならば、永遠にその瞬間は訪れなかったかもしれない。
それを察知したからこそ互いの主達によるリードを待たず、なかば不意打ち的に自分達から行動することを提案して、ニャオニクスはイエッサンの覚悟を促したのであった。
そして事実その思惑は成功し、俺達のスワッピングは本懐を果たせる至ったのであった。
それらを踏まえ、このニャオニクスもまったく以て大したタマだと感心するのも束の間──挿入直後からガニ股に両膝を開いては膝頭に手の平を置き、猫科獣特有の甲高い声で吠え猛ながらピストンを繰り返すニャオニクスの堪能ぶりに、そんな俺の信頼も僅かに揺らぐ。
……もしかしたら、自分が早くセックスをしたいが故にイエッサンを促しただけだったか?
ともあれ遂に俺達のスワッピングは始まってしまった。
半ば流されるようにしてこの時を迎え入れてしまった訳ではあるが、イエッサンの反応はどうだろうか?
俺はニャオニクスからもたらされる激しい快感に耐えつつも、ロイグの上に跨がる彼女へと視線を向けてみる。
ニャオニクスとは違い内腿をベッドに着けて背を丸めるイエッサンは、それでも小刻みに体を上下させてはピストンを……積極的とは言えずとも、けっして一方的ではないセックスをそこに成立させていた。
同時にいったいどんな表情で他人の……しかも、明かに俺よりも巨大なペニスを迎え入れているのだろうかと想像すると、俺の中には嫉妬よりもサディスティックな興味が沸き起こってはこの胸をかきむしらんばかりにざわつかせた。
他の女(ポケモン)を抱いているというのに、頭の中はイエッサンでいっぱいになっている状況がなんとも不思議で、かつ我ながらに煩わしかった。
どうにかしてイエッサンの顔が覗けないか思案に暮れると、俺はこれを撮影しているカメラの存在を思い出す。
あの設置位置ならばちょうど二人の顔が映るはすだと、壁のモニターへ目を走らせた俺は──そこに映る光景に息を飲んだ。
そこに写っていたのはイエッサンの切なげな表情だ。
他者に己の身を委ねてしまっていることへの罪悪感に戸惑いつつもしかし、肉体の芯には確かに快感もまた存在し、その相反する倫理と本能の中で──謂わば神と獣の間(はざま)で揺れ動くイエッサンの表情は、何にも増して愛しくそして神々しいものとして俺の目には映るのであった。
『いい顔をしてますね……彼女』
不意にロイグが呟くように語り掛けてきた。
当然だ、俺のイエッサンだぞ──と心の中で鼻を鳴らしかながらも俺は曖昧に頷くことしたできなかった。
一方で、そこに話題が傾くと当然のように注目はもう一人の主役たるニャオニクスにも向いた。
俺の上に跨がっては思いの限り体力の限りに腰をしならせては激しく尻を打ち付け、さらに頬を窄めて汽笛のよろしくの嬌声を上げて悦び謳うニャオニクスを前に……
『こっちはもう10分の1も大人しくなってくれればいいんですが……』
珍しく感情的な表情を見せては、ロイグもため息をついてみせるのだった。