あの事件から一時間後、船は件の『モントベクター島』へと着港した。
その間際に甲板から望んだ島の遠景は、岩肌の剥きだされた山がひとつと原生林に砂浜という絵に描いたような無人島の様を擁していて、こんな場所へと全裸で降りることの不安をラクルは覚えずにはいられなかった。
ちなみに今現在は12月31日の大晦日となるが、気温・気候的な問題はない。
そもそもがこの場所こそが赤道に近い場所にあり、12月も暮れの現在においても太陽高度の高いこの近辺は夏同然の装備で過ごすことが可能なのだった。
とはいえしかし問題はそこではない。
あの野生然とした島で全裸の人間が無事に過ごせるのかという不安がラクルにはある。
同時に裸一貫の今の自分は、ポケモンと同じであることにも気付く。
一生物として並び立った時、彼らに比べていかに人間という存在が頼りなく、そして脆弱であるのかにもまた想いを馳せては、ラクルの隣のインテレオンを一瞥するのだった。
しばしして船は島への着船を果たすが──船が停められたそこは、港でも何でもない砂浜の一角であった。
それでも参加者達は誰一人不満を述べるでもなく、むしろ嬉々として大型タラップからの降船を始める。
その矢先、思わぬ人の流動に巻き込まれたラクルはインテレオンと離されることとなった。
その人並みの中で必死に彼女の名を呼んでは引き戻そうと躍起になるも、たちどころに流されては降船させられ──数分後には、ラクルは島上の人となった。
しばし砂浜に留まり、後続して降船してくる客達の中にインテレオンを探すも……
「どこだ、インテレオン……もしかしてもう島の中に行っちゃったのか?」
ついには最後の一人を見届け、砂浜に人々の影がまばらになってもそこにインテレオンを見つけ出すことは叶わずラクルは途方に暮れた。
しばしその場に立ち尽くすも、やがては入れ違いから彼女が森の中へと入っていってしまった事を確信すると、ラクルもまた意を決して森の中へと足を踏み出す。
船から見た時の原生林めいた見た目とは裏腹に島内は整備が行き届いていた。
足元に敷き詰められた芝は裸足に心地良く、このままここで寝そべって就寝することも問題は無いと思える。
不快な蟲や動物の気配も無いことからその実、この島は見た目以上に人間の手が加えられているだろうことが窺えた。
そんな森の中を芝生の経路に従って歩むラクルは不安げに周囲を窺いながら、時折り心許なげにインテレオンなどを呼びながら進んでいく。
そうして幾度目かのその名を呼んだその時、ふいに前方の茂みで何者かの気配が動いた。
突然のそれにインテレオンの出現を期待する反面、それでも未知の野生における予期せぬエンカウントに警戒をするラクル。
そしてその結果は……不幸にも後者となってしまった。
前方の草むらから立ち上がってきたのは──一匹のサーナイトであった。
とりわけ珍しい種でもないが、やはり場所が場所であることと、そして丸腰である不安からもその鉢合わせには緊張をしてしまう。
一方で先方もまた立ち上がってからは微動だにせずラクルを観察していた。
種独特の上目遣いの大きな瞳の視線からはそれが友好的なものなのか、はたまたラクル同様に強い警戒を宿したものであるのか判断に難しい。
そもそもがこのサーナイト自体、先の降りて行った客達の手持ちかそれともこの島固有のポケモンであるのかも分からない。
もし野生のそれであるというのなら下手に刺激してしまうことは危ないと、内心でラクルも判断する。
そうしてしばし見つめ合っていた二人ではあったが、ラクルは依然として視線は合わせたままゆっくりと後退を始める。
──急に動き出さないでくれよ……
そう願いつつ数歩を後ずさったその時であった。
ふいに、背が何かに触れてラクルの足は止められてしまう。
辿って来た道を戻ってきたわけであるから障害物の類に当たってしまった事は考えられない。
背後から迫ってきていた新たな第三者に触れてしまったのだと気付き、反射的に振り返るラクルの目に入って来た者は──これまたこちらを見下ろしている、自分よりも頭一つ大きいサーナイトであった。
──ど、どうして後ろにいる? そんな一瞬で移動したのかッ?
思わぬその登場に驚いて視線を前方に戻せば、そこには依然としてラクルを見据えたまま茂みから歩み出てくるサーナイトの姿が窺えた。
その様子に驚いて再び背後を振り返ればそこにもやはりサーナイトがいて、掲げた両手をラクルの肩に置いてきた。
そう……この場にはサーナイトが二匹いて、ラクルはそれらに挟まれる形となっていたのだ。
「あ……あぁ……ッ」
その状況にもはやラクルは足がすくんで動き出すこと叶わなかった。
両肩に置かれているサーナイトの手には拘束するような力は込められていなかったが、それだってラクルの行動次第ではどう動くか分かったものではない。
やがては前方に控えていた一匹もこの元へと辿り着き──ついにはまさしく文字通り、ラクルは肌を触れ合わせて二匹のサーナイトに挟まれる形となってしまった。
無防備の背中や尻が、そして胸板やペニスがサーナイト達の肌に触れ合ってはその柔らか気な感触をラクルに伝えていた。おそらくは相手方もまた同じ触感を感じている事だろう。
このままいたずらに嬲られてしまうのか、はたまた突如として噛みつかれるものか──もはや覚悟を決め、体を硬直させてはサーナイト達に身を委ねたラクルではあったが、事態は更に思わぬ方向へと展開していくこととなる。
ふいに前方の一匹が身を沈めたかと思うと、屈みこんだそれは一切の躊躇もなくラクルのペニスを咥え込んだ。
突如としてそこに生じた生暖かい粘膜と熱の出現に思わずラクルも息を漏らしては目を見開く。
頬を吸い付かせ、仲介させた唾液の中にペニスからの腺液を溶かし込んでは嚥下しているその様は、明らかに『ラクルのペニスをしゃぶる』ことを前提とした動きであった。
それにラクルが戸惑っていると、さらに背後からも同じような粘膜の滑りが発生しては、それが肛門へと潜り進んでくる感触に前屈みだった背をバネ仕掛けよろしくに伸ばす。
何事かと思い顧みれば、視線の下には臀部の割れ目に鼻先を埋め込んだ背後のサーナイトが、そこからラクルの肛門をしゃぶっている様が見て取れた。
双方が屈みこんでは前後から局部を舐め溶かして貪られるその感覚に、ラクルも悲鳴に近い声を上げる。
ペニスに生じる感触に反応して肛門が痙攣すれば、無意識に締め付けられたそれは背後からのサーナイトの舌先を敏感に締め上げてはそこに置いても生暖かい快感を生じさせる。
斯様にしてペニスと肛門という快感が、交互に前後のサーナイトから繰り出され翻弄される様は、キャッチボールの球にされてしまったかのような感覚をラクルへと覚えさせた。
一方でサーナイト達の責めもまた激しさを増していく。
前方のサーナイトから施されるフェラチオは亀頭の先端がむず痒くなるほどに吸い付きを強くし、後方からのアナル舐めにおいてはもはや舌の中頃までが直腸内へと侵入しては縦横無尽にラクルの内部を舐め尽くしているといった具合であった。
「あ、あぁ……溶ける……溶けるぅ……ッ」
その感触双方に晒されてラクルの頭にも靄が掛かる。
そしてそれが一瞬にして鮮明になり、もはや自身では制御不能の快感が肉体を走り抜けたその瞬間──
「ダメ、出る! うわあああぁぁッッ‼」
ラクルはあっけないほどに絶頂へと達した。
それを受け前方のサーナイトは動きを止めるも、後方の一匹はなおもアナルへの侵入を深くしていく。
やがては直腸内において、硬い舌先がピンポイントに前立腺を突き上げるや──ラクルは更なる悲鳴を上げては射精の圧を強めた。
生涯で初となるそこへの刺激によって促される射精は、その衝撃ゆえにもはや、それが快感であるのかすらラクルには判断がつかない。
尿道内を激しく擦り上げて送精される感触はもう、射精か放尿かの区別すら分からなくなるほどの放出感であった。
実際はその双方が果たされていたわけではあるが、それでもそれを受け止めるサーナイトは一切の拒否も嫌悪も無ければ、ただ口中に注がれてくるそれらを諾々と飲み下し続けた。
ついにはその精巣と膀胱にあった全てを吐き尽くして、ラクルは激しく身を痙攣させる。
そうしてもはや出すものが一滴として無くなってもなお吸いつけてくるサーナイトの口中によって尿道内が真空状態となり、今度はへその奥底を突き穿たれるような痛痒感に苛まれてはラクルも情けなく腰を引く。
やがてはそんな後戯にすっかり疲弊してしまうと、ラクルもまた前方のサーナイトへもたれかかってはその頭を搔い繰っては身を預けてしまう。
やがては自立していることも困難となって、脱力するに任せたまま体を沈めれば──その直腸内に収められていた後方サーナイトの舌先も自然と抜け落ちた。
後は芝の上に仰向けとなっては呼吸を荒らげ続けるそんなラクル……
そんな彼を、先の二匹は並んで見下ろしては──満足げに彼の粘膜と陰毛の付着した口元を綻ばせて見せるのだった。