一体化の喜びはしかし、激しいタブーへの裏返しでもある。
ましてや人とポケモンとあらば許されようはずもない。
しかしだからこそ、リウのペニスを受け入れるブニャットの膣(からだ)はなおさらに熱を帯び、その堂々巡りの中で渦巻く快感に晒されては、ブニャットに悲痛な呻きもまた上げさせるのだった。
一方でリウもまたそんなことは百も承知である。
自分のこの夜這いがどれだけ彼女を苦悩たらしめているのかは理解している。
とはいえだからこそ、そこに強い興奮もまた覚えずにはいられない……業の深さにおいては、人とポケモンというベクトルの違いこそあれどリウもまた同様なのである。
もはや自分達の経験則やましてや人の倫理観などでこれを測るには、その定規はあまりにも短すぎたし、同時に現実味を欠いた。
最後に頼るべくは互いの感覚を乗せてぶつけ合わせるこの肉体と、そして重ねあう心にからの直感に他ならないのだと二人は無言のうちに確信していた。
観様によっては一時の感情に流された愚かしい行動であるのかもしれないが、一線を越えて結ばれた二人の想いは本物である。
その気持ちを乗せ、リウは力の限りにペニスを突き入れてはブニャットの膣壁を執拗に擦り上げた。
斯様なまぐわいからくる今までに体験したことも無い快感に戸惑っては、ブニャットも牙を食いしばり悲痛に眉元を強(こわ)めては声を押し殺す。
その様子たるやもはや、性交というよりは拷問の責め苦に耐えるが如きではあるが、その耐えるブニャットの様子はリウの加虐心を過分に刺激してやまなかった。
──もっと見たい……ブニャットが苦しむ姿を見たい……!
もはや制御不可能となったその衝動に突き動かされ、リウは覆い被さる様ブニャットを抱きしめるとその耳元に鼻先を寄せる。
そして、
「人間との交尾は気持ちいい……? でも、こんなこと許されないからな……」
ふと、そんなことを語りかけた。
そんなリウからの言葉にブニャットは我に返ったよう瞼を見開くとその表情を青褪めさせる。
先述のタブーに関し、あえて目を逸らしていたそれを改めて、しかも最も肉体が高ぶっているこのタイミングで突きつけられて、ブニャットは冷水を浴びせ明けられたような思いがした。
しかしそんな思いとは裏腹に、その罪悪感にも近い思いを反映した肉体はより一層に収縮をしてペニスを取り込んでは、ブニャットとリウの双方に強い快感もまた供する。
思わぬその肉体の変化に二人は揃って上ずった声を漏らした。
しかしそれは一時の変化であり、また再び肉体が元に戻る様子に……リウもブニャットも、言葉には出さずとも再びあの感覚を味わいたいと密かに思う。
それを受けて動いたのは──
「こんなことして、もう取り返しがつかないぞ……」
やはりリウだった。
再び彼女の耳元でそんな責めの文句を囀る。
「もうどこに行っても、お前は人間とやっちゃったポケモンってレッテルを貼られるんだ……最低のポケモンだって」
心無いリウの言葉に耐えかね、ブニャットは泣きだしたい衝動を堪えながら顔を背け見下ろされる視線から逃れようとする。
しかしリウはそれを許さない。
そのブニャットの横顔に唇の先を触れ合わせるや、その頬へ舌を這わせるような粘着質なキスをした。
「しかもこれはレイプじゃなくて、お前が自分から受け入れた結果なんだからな……救いようもない淫乱なメスブタなんだぞお前は」
掛けられ続けるリウの言葉にブニャットは依然として顔を背けたまま、半ば威嚇とも取れる低い呻り声を上げては抗議の意を発する。
自分はそんな存在じゃないと訴えかけるその響きは強い怒りを滲ませた声音ではあったが、その実それが深い悲しみにも由来したもであることをリウは知っている。
だからこそそこを責めるように、
「今朝のこと忘れたのか? 自分からオレの家にやってきて、人間のチンポを咥え込んだのは誰だ?」
間髪入れずに返されるその言葉に途端に憤りの表情が解かれるや、次いで胸中に満ちる自己否定の衝動にブニャットは一変して泣き出しそうな表情をそこに湛えた。
途端──肉体はまた、ブニャットの心中を反映するかのよう蠕動を始めるや、激しく収縮をしてはリウを締め上げる。
「あ、あぁ……締め付けられる! ポケモンの猫マンコに搾り取られるぅ……!」
再びの──否、もはや先ほど以上の締め付けと愛液の潤滑、さらには焼き尽くさんばかりの体温にリウは肉体ばかりではなう脳すらも解かされるような思いがした。
同時のその弛緩する感覚は肉体へも下りて来る。
もはやリウの意志とは裏腹に、別個の生物の如くに肛門と会陰とが激しくひきつけを起こすや、射精の予感がリウの体に最後の鞭を入れた。
「おぉ……イキそう……このまま、中に出すからな……!」
覆い被さる両腕に力を込めてブニャットを拘束する様に抱きしめると、リウはそんなことを戯言のように呟く。
互いのアゴ先が肩の上に乗るほどに深く抱き合うリウの耳元にブニャットが息を飲む気配が察せられた。
それを受け、もはやリウもまた無意識に──
「生でエッチしちゃって、妊娠しないとでも思ってる? ……このまま中で精子出されたら、お前妊娠するんだぞ……」
そんな言葉責めを続けた。
同時に、抱きしめ合うことで制した上半身とは裏腹に、リウの腰から下はしなやかに上下しては力の限りのピストンを繰り出していく。
「今日は絶対に妊娠させるからな……この村のみんなにボテ腹晒して、人間に種付けされたポケモンだ、って……人間とセックスしたポケモンだって後ろ指差されろ……!」
もはや興奮の極みから罵声にも近い言葉を浴びせかけられるブニャットは、そんなリウをしがみ付く様に抱きしめながら文字通りに悲哀の泣き声を上げていた。
それでもしかし抱きしめる力はよりいっそに強まってはリウを求め、遂にはそんな力のコントロールも失われた蹠からは爪までもが伸びだしてきてはリウの背中へと食い込む。
「ぜったい妊娠させるぞ……ブニャットも、全部受け止めて……!」
上下されるピストンは、射精を予期したリウの心中を反映するかのよう忙しなさが増す。
そして、
「あぁ~……ブニャットぉ……好きだぁ、大好きだあ……ッッ」
もはや体裁を繕わぬ生のリウの感情が漏れだし、それを受け止めるブニャットもまたそれに応えるよう吼えたけた次の瞬間、
「イクぅ! 孕めッ! 僕の子供はらめぇぇぇッッ‼」
ついにリウは、ブニャットの胎内において性の飛沫を炸裂させた。
その時には過度の興奮状態にあったブニャットの膣壁も振動するかの如き収縮を起こし、さらには降りて来た子宮口が亀頭の先端へ覆い被さるに至っては、そこから吐き出されるリウの射精を直に子宮内へと取り込むのであった。
斯様な肉体の変化こそがリウに対するブニャットの返事であり、そして偽らざる想いであった。
だからこそブニャットも、射精の律動を体内で感じながら精一杯に祈る。
──『どうかこの人の赤ちゃんを授けてください』
神という概念を持たないポケモンが誰に対してそれを願うのかは当人であっても分からない。
それでもしかし、今は誰よりもこのリウを愛しく想い……そして彼との愛の結晶が、幼い実の中に結実することを強く願わずにはいられないのだった。
【 つづく 】