制止と懇願を訴えようにも、既にイーユイの口唇は体内からせり上がってきた子宮で満たされてはもはや、呻き一つ上げられない。
それゆえに見上げる目において自身の窮状と慈悲を訴えるも──見下ろしてくるガーディの視線に気圧されては息を飲んだ。
ヒスイガーディ特有の前髪に瞳の隠された眼差しではあったが、その隙間から見下ろしてくるそれには明確な怒りの炎が灯されていたからだ。
ガーディにしてみれば目の前のイーユイなどは、身勝手に学校を荒らしてはトレーナーであるリンを傷つけた憎き相手であるのだ。
加えて本来はパオジアンの封印と対処の役目を負った一族とあっては、たとえ対象外の存在とはいえ四災であるイーユイには特別な感情もまた抱いていた。
……もっともそれは、彼女もまた駆逐すべき存在であると認識する使命感ではあるのだが。
故に両脇を携えて抱える背後からのパオジアンとは対照的に、ガーディはイーユイの頭部へとさながら抑え込むかのよう両前足を置いた。
結果後ろ足で立ち上がるような体位になると自然──勃起したガーディのペニスはイーユイの鼻先へと突き付けられる形となる。
しかしながらその怒張した一物をどこに挿入するものか……そんな疑問がふとイーユイの頭には湧く。
見ての通り口唇はいま目一杯に塞がっているのだ。紙一枚を差し込む隙間もないそこへとガーディがどのように振舞うものか恐々と待ち受けていると、
「ほぉれ朽ち犬、褒美じゃ……妾の中へ来い」
背後に控えていたパオジアンがそんな声掛けをする。
しかしながらその言葉の意図を理解しかねては首を傾げるイーユイは同時、自身の胎内──パオジアンのペニスが詰め込まれた子宮内部において、なにかが蠢くその律動を感じ取ては息を殺した。
イーユイの口から溢れ出した子宮の、その赤真珠とも称すべき艶やかに張り出した表面が僅かに波立った。
ピンと張り詰めたまっさらな表面に一点、僅かな凹みが浮きつ沈みつを繰り返す……それこそは子宮の薄皮一枚の向こうで、パオジアンの亀頭の鈴口が口唇よろしくに閉じつ開きつの動きを繰り返している様に他ならなかった。
そしてガーディのもまたそれを確認するや、そこの窪みへと先細りのペニスを宛がう。
それらを前にようやくイーユイもまた、この二匹が自分の体において何を為そうとしているのかを理解した。
故に無駄な抵抗とばかりに身を捩じらせるも、前門の犬・後門の豹とばかりに挟み込まれていては身動き一つ満足にとることは出来ない。
この時パオジアンは自身のペニスの内部へと──尿道の中へとガーディのペニスを受け入れようとしていたのだ。
ガーディもまたそれを理解し、目下にある僅かな子宮表面の窪みへと赤く濡れたペニスの先端を宛がう。
そしてパオジアン同様にガーディもまた、そこから力任せの挿入を敢行した。
子宮に生じたその新たな痛みにイーユイは再び目を剥いて狂いださんばかりに身を捩じらせる。
いかに薄皮一枚の変化とはいえそこに張り巡らされた神経網へ反応するとあっては、その痛みは全身を殴打されているものと何ら変わりはない。
斯様にして痛みに苦し身悶えるイーユイをよそに……
「おほぅ……入ってくる……! 下賤の犬の一物が、四災の皮を被っては妾の中に侵入してくるぅ……ッ」
一方のパオジアンは対照的に、快感に目を剥いては自身の尿道の中へと侵入してくるガーディとイーユイ双方の躍動を感じ取っては弛緩した表情を打ち震わせた。
不死に近い耐久性を持つイーユイの肉体だからこそ可能なこの輪姦を心底からパオジアンは愉しんでいる様子であった。
やがては限界まで密着をし、遂にガーディの下腹がイーユイの鼻先へと触れ合う頃には──前方から挿入されたペニスは完全に、子宮の薄皮を隔ててはパオジアンの尿道の中へと収められてしまうのだった。
この段に至ってはもはや、完全にイーユイは自身の肉体の境界を見失っていた。
濁流のうねりのような痛みと苦しみが一体何処から派生し、そして何処に由来するものやも既に分からない。
膣から挿入されたパオジアンのペニスは子宮を口唇から押し出し、更にその子宮表面にガーディがペニスを突き立てては子宮の薄皮をパオジアンの尿道へと押し込んでいるのだ。
この世の満ちる苦しみの全てを一身に負うイーユイとは対照的に、前後から腰を振る二匹の獣の律動は留まるところを知らない。
互いのペニスの中で折り畳まれた子宮が交互に打ち付けられる様は不思議とイーユイに、身の内側を焼く熱とも相成っては刀鍛冶による鍛造をそこに連想させた。
やがては自身が肉欲を処理されるだけの道具に成り下がった事をそこはかとなく自覚し、四災としての尊厳も種(ポケモン)としての矜持もその悉くが自身の中で崩れ堕ちるのを自覚した瞬間、この時イーユイは永きに渡った生を──そしてこの世に存在する意義を失った。
「んおおッッ! 果てる! 四災の肉壺で……神の臓腑に打ち掛けるぞおッッ‼」
どれとほぼ同時、パオジアンとガーディもまた絶頂の雄叫びを吼え猛らせる。
二匹の腰が完全にイーユイを押し潰しては接着し、それぞれに舌根を絡み合わせては濃厚な口づけもそこに展開させると──パオジアンとガーディそれぞれから打ち出された精液はイーユイの体内の表裏も無くその全身に染み込んでいった。
燃え上がる様であったイーユイの尾鰭からは体内の熱と血潮で燃えていた赤身が消えていき、やがては漣が押し寄せるかのようその体色は脱色されていく。
やがては目を剥いて見上げていたイーユイのその漆黒の瞳孔の中に、まるで野火の煙(くすぶり)が立ち上がるかのよう白濁した液体が湧き上がり、やがてはその眼球すらをも白く濁してしまうと──
その瞬間、イーユイはこの世界からの消滅を果たした。
しかしながらをそれを前に、性的快感による解放感から、下瞼を上ずらせるパオジアンは舌なめずりに己の肉体を目下に望む。
つい今しがたまでイーユイにペニスを収めていた己が下腹へ指先を這わせれば……恥丘のすぐ上そこには、燃え上がる焔の意匠をこらせた紋様が禍々しくも焼けた鉄の如きに光発してはそこに彫り込まれていた。
「キルキルキル、まずは一柱………キルキルキルキル………」
その様に一人、満足げ気微笑むやパオジアンはその紋様へと指を這わせる。
指先を反らせて、立て揃えた指々の腹でそれを愛おし気になぞり、そしてそこから掌を退けると、そこには何事も無かったかのようリンの肉体の透き通るような白い肌が現れていた。
かくして学園を騒がせた一連の事件はこれにて幕引きを迎える。
失う者と得る者との明暗を分けた此度の騒動が、後に引き起こされる大厄災の先触れとなることを………
今はパオジアン以外に、知る者は居なかった。