一回り体躯が大きくなったとはいえ、それでもまだオシャマリの体に俺のサイズのペニスは大きかった。
周囲の陰唇が引き延ばされて矯正されるほどに間口を広げた膣口は、ようやくに俺の亀頭を収めることが出来たという感じだ。
加えて結合部の膣からは内部から押し出された鮮血が溢れかえりと、それが生理によるものかはたまた破瓜の出血かの判断も付かない。
それでもしかし、亀頭全体を包み込むオシャマリの肉の熱と粘膜に俺は震えた。
肉体的な快感も然ることながら、今なによりも俺を満たしてくれているのは、オシャマリとついに性交へ至れたという達成感に他ならない。
目の前にはきつく瞼を閉じては、文字通りに身を貫く衝撃に耐える表情のオシャマリが居る。
彼女にはまだ快感よりも痛みの方が強いらしい。
勢いで結合したは良いものも、予想を上回る衝撃に怖気づいては亀頭までを膣に収めたところで足踏んでいるといった様子だ。
しかしながら……最悪にも、息を細くして震え続けるそんな彼女のいじましさがなおさらに俺の胸を打つ。
遂には辛抱たまらなくなり、
「オシャマリッ!」
俺は身を起こすと彼女を両腕の中に強く抱き込んだ。
組み敷いていた体が起き上がることで挿入が進むと、併せて身を貫く痛みもまた比例してはオシャマリも悲痛な声を上げる。
そんな彼女をよそにもしかし俺は動きを止めない──完全に上体を起こして身を翻すと、今度は正常位然として俺がオシャマリを組み敷いた。
覆い被さり、単純に体重の重い俺が上になることで挿入はさらに進む。
ペニス越しにも分かる膣壁を拡張してはまさしく肉を引き裂いて進むその感触にオシャマリは獣染みた声を上げた。
もはや悲鳴の感すらあるそれは痛みに由来するものだ。
斯様にしてオシャマリを苦しめているにも拘らずこの時の俺は……そんな彼女の声ですらもが甘美なものとして頭の中に響き渡っていた。
快感を享受するばかりであるオスの身勝手な都合ではあるが、このオシャマリを愛してやまない俺には、そんな苦し身悶える姿でさえもが愛おしかった。
「ごめん……ごめんよぉ、オシャマリ……お前が、最高に可愛い……!」
なおさらに強く抱きしめて挿入を進めると、さらに悲鳴のトーンが一段跳ね上がる。
亀頭越しに感じる膣壁は奥へ進むごとに窄まっていき、女体に関しての知識など皆無の俺にも、その行きつく先に彼女の子宮が鎮座していることが窺えた。
そこへ到達したいが故に無理な侵入を続ける俺に、遂には痛みから半狂乱となったオシャマリは無意識に抱かれる俺の胸元へと牙を立てた。
肉の引き裂かれる感触と痛みに我に返るがそれも瞬間的なこと。もはやその程度の痛みなどは俺とても意に介さない。
響き渡るオシャマリの悲鳴の中で俺は更に体を沈めてゆき、そして遂に亀頭は──完全にオシャマリの深部へと到達してはその先端にて子宮口を強く押し潰した。
その瞬間、咳き込むよう短く声を発しては喉が見えるほどに身を仰け反らせてはオシャマリも硬直する。
その段においてようやく動きを止めた俺もまた、大きく息をついては改めて彼女の膣壁をペニス全体で実感する。
従来は幾重にも折り重なった肉襞によって迎え入れた陰茎を揉みしだくはずの膣壁はその全てがなだらかに引き延ばされてしまっては隆起の感触をまったくとして感じさせなかった。
ただ、滑りを帯びた粘膜がオシャマリの小さな鼓動を肉越しに伝えてくれるその僅かな振動と体温がしかし俺には心地良い。
同時に、無性にオシャマリの顔もまた見たくなって俺はゆっくりと上体を起こした。
抱きしめていた両腕の拘束を解いて身を起こすと、目下にはベッドに沈み込んだオシャマリの小さな体が一望できた。
まだ苦しみから脱し切れていないようで、硬直した肉体はその全身に緊張を漲らせている。
乳房の肉付きもまだ薄い胸元には、弓なりに体を反り張らせるあまり肋骨の陰影すらそこに浮き上がって見えた。
顎先を天に突き上げた姿勢のオシャマリの顔はそこから見下ろしただけでは確認できず、俺もまた腰を折って再び上体を倒すと頭側から回り込むようにしてオシャマリの顔を覗き込む。
そうすることで初めてオシャマリの顔を目の当たりとした。
瞼も口も新円になるほどに開き切っては震えるばかりのその表情には、もはやなんの感情すら見られない。
目尻や口角からあふれ出る涙や涎の溢流も意に介さず痙攣を続けるそんなオシャマリの横顔を、俺は獣がするようにして舌を這わせては舐めた。
斯様にして悲惨な状態のオシャマリを確認してもなお、俺の中からは彼女への強い恋慕が薄まることは無かった。
むしろ身勝手にも、そんなオシャマリの姿ですら今の俺にはその全ては愛おしく映っていたのだ。
「可愛いぞ……オシャマリ……愛してるからな………」
うわ言のようその耳元で囁いては舐め続けていると、今まで息を止めていたオシャマリの胸元がため息然として呼吸を再開させると共に大きく沈んだ。
そこからは小刻みに浅い呼吸を繰り返しながら、ようやくに体の機能を正常に取り戻し始めたオシャマリもまた俺へと視線を向ける。
もはや自身では制御できぬ全身の震えに幾度となく上下の歯牙を打ち鳴らしながら、オシャマリはぎごちなく俺を正面に顔の位置を正す。
その様に怯えさせてしまったと強い後悔に駆られるも、すぐに彼女からの反応に俺は我に返った。
目の前のオシャマリは、幾度となく窄めた口唇を閉じつ開きつさせながら声にならぬそれを俺へ投げかけているように思えた。
何を訴えているのもか見守り続けていると、やがては歯牙の奥から伸びてきた舌先が先端を露にしては、小刻みに左右へと揺れる動きをした。
もしかしてキスを求めているのか──疲弊しきってはもはやそんな舌先でしか意志表現の出来ない彼女に対し、自分に都合よく解釈してやいないかと自身を訝しみつつも、俺もまたその舌先を包み込むようにして咥え込んだ。
途端に口中の中でオシャマリの舌先は跳ね上がる。
まるでこの舌先に残りの生命力を集結させているかのよう力強く前歯の裏側や舌の腹を舐め尽くしてくるオシャマリのキスに俺もまた強く答えていた。
あの苦しみの中にあってもオシャマリはまだ俺のことを想ってくれていた。
俺だってその想いは変わらない──そしてこんなにも互いを想い合っているのに、依然として互いの体格差ゆえに満足に愛し合うことさえ出来ずにいる。
そしていつしかある種のシンパシーの中で思いの通じ合っていた俺達はどちらとでもなく願ってた。
──このまま本懐を果たしたい……最後まで交尾がしたい……!
その想いのまま一際強く互いの舌先を吸い上げた瞬間──再びオシャマリに変化が生じる。
つい数分前の時同様に、その体が再び強く発光したのだ。
互いにキスで繋がっているとあっては、その光が発する熱やエネルギーもまた俺の中に流れ込んできては臓腑を暖かく満たすのが感じられた。
それは胃や肺が暖かく熱を帯びて満腹感に満たされるよう膨張し、遂には脳の中にまでそれが満たされるや俺の視界は白一色に満たされる。
やがてはその光の波にさらわれるかのよう俺の意識は遠退いていった。
斯様な光に全てがかき消されるその瞬間──在るはずの無い、オシャマリが『お兄ちゃん』と俺を呼ぶ声を聞いた気がした。