カルボウのものでもなければカゲチヨのものでもない、見知らぬ第三者のペニスを前にチカマルは生唾を飲み下す。
身内以外とこうした行為を交わしてしまうことの拒否感や倫理の逸脱を危惧する思いとが瞬間脳裏をよぎったが、それでも最終的には好奇心が勝った。
ホースさながらに長く伸びたスリーパーのペニスを両手で掴むや、チカマルは包皮でさや状になったその先端に舌先を這わせる。
途端に想像だにしなかった塩気を憶えては舌を放してしまう。
ペニスそこに覚えるこの味わいはカルボウのものを咥えた時にも感じたものではあったが、いま口にしているスリーパーのそれは更にえぐみがきつい。
もはやそれは完全に汚物の域に達した下手物ではあったがしかし……さんざんに食いつくした友人達のものとは明らかに味わいの違うそのペニスに対し、たちどころにチカマルは魅了された。
今度は僅かに包皮を剥き、その間口から現れる真っ白な恥垢のこびり付いた鈴口に舌先を這わせる。
もはや不浄の爆心地ともいうべき臭気と味わいは先の包皮越しに舐めた時以上の衝撃を以て苛んだが、いつしかチカマルはそこを舐め尽くす行為に夢中となっていた。
頭は視界が白くぼやけるほどに興奮しては、いま自分のしている行動を冷静にチカマルへと振り返らせていた。
それこそは自分が下賤と見做すポケモン以下の存在に落ちてしまったことの自覚であると同時、それこそはカルボウとカゲチヨを裏切る不貞に他ならないのだと思うと、なおさらにそんな自分の浅ましさに幼い情欲は燃え盛ってしまうのだった。
一方でスリーパーのペニスはといえば高質化することはなく、ただひたすらに肥大していった。
やがて包皮越しに亀頭の陰影が浮かび上がり、血流の充填と併せてこのペニスなりの勃起を果たすと──チカマルの口中において亀頭は完全に剥きだされてそのカリ首を前歯の裏側へと引っかけた。
もはやチカマルのキャパシティには収まりきるものではないサイズゆえ、咥え込んでいると亀頭表面の形が歪むほどに前歯の先が亀頭に食い込んだ。
当のスリーパーもまたそれなりに痛みもまた感じているのだろうがしかし、その痛痒感を帯びた感覚が快感らしく、そのまま腰を前後させては激しくチカマルの口唇を犯しにかかる。
ペニスの味わいも未知のものならば、そこから滲む腺液の味もまた独特であった。
苦みが強く前面に押し出されたその味わいたるや路傍の草を噛み潰したかの如くではあるのたが、その尿とは明らかに違う舌触りにチカマルはこの先に待ち受けているスリーパーの精液の味もまた期待してはなおさらにそれを貪る行為を止められなかった。
いつしか左手で茎の包皮を扱き上げる動きの傍ら、無意識にチカマルは被服越しに自身のペニスにもまた右手を触れていた。
こちらも完全に勃起した先端を掌で揉みしだくなどしながら夢中でスリーパーのペニスをしゃぶり続けていると、その幕引きはあっけないほど急激に訪れた。
ふいにスリーパーが牛の如くに低い声を呻り上げたかと思うと次の瞬間──加えていた鈴口からは灼熱の奔流が湧き上がり、チカマルの口中において射精を果たした。
肥大化こそすれ一向に硬質化しないペニスの様子に油断していたチカマルは、折り悪く最も深く咥え込んでいた最中(さなか)にその奔流を受けてはたちどころに呼吸器を塞がれた。
一方スリーパーのペニスはといえば依然として射精を続けながらチカマルの咽頭において蛇の如くにのたうち回る。
そうして行き場を失った精液は鼻腔からも逆流すると、目頭の奥に感じる突きさすような痛みと呼吸困難から来る苦しみに……チカマルの端正な顔は立ちどころ涙と精液に汚れた。
かくして射精を終えペニスが引き抜かれた後も、呼吸器の粘膜やはたまた気道に張り付いた粘着質な精液にチカマルは咳き込みながら苦しみの余韻に苛まれる。
呼吸困難に咥え、鼻腔や脳内には腐った魚貝を思わせる精液の匂いが充満する中においてもしかし……この時のチカマルは激しく勃起していた。
他者に道具然として扱われること、さらには身内のものではない精液を味わうことの興奮は、密かにチカマルの肉体を昂らせつつあった。
依然として滂沱にして苦しみ喘ぎつつも右手は自然と自身の股間へと伸びては小袖越しにそこを刺激しては慰めようとする。
そんなチカマルの行動に対し、
『オイ……お前、もしかして男か?』
事を見守っていた武士の一人がチカマルの行動に気付く。
その声に未だ意識の定まらぬまま呆けた視線を返すチカマルの両手を取り吊るし上げるよう掲げさせると、武士はアンコウの解体さながらにチカマルの小袖を剥いでいく。
かくして着物の前がはだけさせられると──その下から現れた褌と、そしてその前面を腺液に濡らしては大きく張り詰めさせた股間の様子に、他のギャラリー一同も感嘆の声を上げた。
春を売りひさぐ町娘の正体が男であるなど本来ならば激しく非難されても致し方の無いことではあるのだろうが……幸か不幸か今この場に介している人間やポケモン達は皆、武士やそれに準ずる士分の者達が大半であった。
いつの時代もそうであるよう、戦場という非日常に身を置く彼らには自然と同性愛に対する忌避や嫌悪というものが薄れる者も多い。
その中において幼くとも武家の嫡男であるところのチカマルには無意識にもその立ち居振る舞いの中に『武家』の気配が醸されており、そんな彼の存在に荒くれや武士達の情欲は著しく刺激されてならなかった。
『よぉし坊主、お前を買わせてもらうぞ。ほれ、壁に手ェついてケツを向けろ』
吊り上げていた武士は言いながらにチカマルを下ろすや、その尻を一叩きしては自身の股間もまたまさぐる。
そうして直垂の隙間から取り出した恥垢まみれの一物は──既に鉱物と見紛わんばかりに勃起してはその亀頭を天に向けてそそり立たせていた。
同時に取り出した銭二枚を茶碗に放ると、いよいよ以て武士はチカマルの臀部をワシ掴んでは左右へと展開させた。
皮下脂肪の多い子供とはいえ、男子たるチカマルの尻は骨格を反映させた臀部の角が立っており、その奥底に鎮座しては収縮を繰り返すアナルの下には、さらに睾丸までを繋ぐ会陰のふくよかな膨らみがあった。
女ならば本来膣口があるはずのそこには睾丸の裏筋と繋がった皺が一本走っていて、その下で餅菓子の様に無毛のふぐり袋が縮み上がっている様は、女体からはけっして得られない魅力と妖艶さとが満ち満ちていた。
『いいケツだ……男が妊娠できぬものか試してやるぞ』
言いながら武士は、既に腺液が駄々洩れとなった亀頭の先端をチカマルのアナルへと押し当てる。
肛門越しに感じる武士の粘膜とさらにはその体温にチカマルは息を飲んだ。
遂には他者の……しかも自分よりも遥かに強靭な大人のペニスを受け入れる期待と恐怖にもはや、失心寸前の体で興奮の極みに達するチカマルではあったがしかし──瞬きの後には、一息にしてそれは非常な現実世界へと引き戻される。
次の瞬間、武士のペニスは一切の解しや感慨も無く一息で根元まで挿入された。
規格外の一物はその一突きで直腸の歪みを直伸に矯正し、さらには体内においてS字結腸すらをも貫通するや、下腹の表皮を内部から突き上げて亀頭の陰影をそこに露とした。
斯様な衝撃に一瞬チカマルは息を詰まらせた。
そして次いで訪れる、括約筋を分断させる衝撃と消化器を掻き回すただならぬその深刻な痛みに──……チカマルは声の限りの絶叫をそこに響かせるのだった。