クチートの膣からペニスを引き抜くのに難儀した。
サイズ違いの狭所に嵌め込んでしまったことも然ることながら、絶頂後もクチートの膣内は食むかのような収縮に加え、さらには降り出して来た子宮口が唇さながらに吸い付いてきては、なかなかに亀頭を解放してはくれなかった。
それでも挿入した時同様の強引さで引き抜くと、自然吸い付いていた膣壁はそれに引きずり出される形となり、絶頂後の敏感な肉体がそれに晒されるとクチートもまた牛のような鳴き声を長く上げた。
最後は吸飲していたスポイトが外れるかのような、水音を滲ませた空気の破裂音と共にエイジスのペニスはクチートから引き抜かれる。
その瞬間、クチートは野太く一声だけ吼えた。
そうして見下ろす互いの体は──キスマークめいて亀頭の背に内出血の痣が浮かんだペニスと、そして今の引き抜きと更には絶頂直後の脱力も相成ったことで体外へと脱してしまったクチートの子宮口が、酸欠の蛤さながらに中出しされた精液を吐き出しながら横たわるばかりだった。
本体であるところのクチートもまた、上目に瞼を剥いては時折り来る断続的な絶頂の余韻に刺激されては、咳き込むよう声を発するばかりの機械と化してしまっている。
先の脱子宮と併せるに、その見た目は完全に壊されてしまったと言っても過言ではなかった。
「あぁ、ごめんよクチート……あんまり君が可愛かったから」
そんなクチートの下腹をさすりながら、さらには露出してしまった子宮口が元に戻らないかとその間口を指先でなぞってなどしてやるが、むしろその行為は一層に敏感となった肉体を刺激しては、潮とも放尿ともつかない飛沫を噴き上げさせるばかりだった。
そんな大きく体を投げ出したクチートを見下ろしていると、自然エイジスの目には彼女の後ろ頭から伸びている大顎に目が行った。
この部位こそはクチート最大の特徴であり、そしてバトルにおいては文字通り最大の凶器となる物である。
しかしながら今の、熱に浮かされたエイジスにはそんな大顎でさえ蠱惑的に見えて仕方がなかった。
口角の端から無数の鋭い牙が覗くそれではあるが、女の子らしくその先端には顎先を閉じるかのよう赤く大きいリボンが巻かれていた。
今日のデートに合わせたクチートなりのコーディネイトであろうが、その見た目の凶悪さとギャップになっては、そのアクセントはより一層に本体であるクチートの愛らしさや儚さを際立たせるようである。
そして行為直後のまだ頭に熱の残るエイジスの目には──そんな大顎でさえ、裸体が横たわるのと変わらない妖艶な眺めとして映っていた。
見つめているうちに無意識に体は動き、大顎の鼻先に陣取るとまるでプレゼントでも解くかのようエイジスは顎に巻かれたリボンをほどく。
それにより僅かに間口が開いた顎の中に赤く艶やかな舌先が蠢いているのを確認するや、そこへとエイジスは口づけを施した。
巨大な顎に見合ったその舌とあってはエイジスの抱擁もその舌先を咥え込むような形となり、さらには自身の頭部丸々を顎の間に飲み込ませるような形となった。
大顎の中は従来の口中よりも更に匂いも唾液の味も濃厚に感じられた。
しかしながらこれこそがクチート本来の味わいであると理解すると、一層にエイジスの頭には靄がかかり、その舌上へ頬ずりと更には唾液を交換するようその表皮を幾度も舐め上げた。
そんな大顎からの感触に、依然として放心状態のクチートも従来の口元をもごつかせては大顎越しに口中へと満ちるエイジスの味わいを感じ取っては唾液を飲み込む。
さらにエイジスの愛撫はエスカレートの一途を辿り、舌全体を抱き締めてそれらを施すにいたっては、もはや上半身を大顎の中に収めてしまうような形となった。
その光景たるやワニが得物を飲み込む光景そのものである。
もし寝ぼけまなこにもクチートが反射的に牙でも噛みしめたりしようものなら、人間(エイジス)如きなどひとたまりもないであろう。
それでもしかし、もはやエイジスはそうなってしまう結末もまたやぶさかではなかった。
今この世界において最も愛しているクチートに食われて終わる結末も、愛に浮かされたエイジスは限りなく甘美なものととらえていたのだ。
斯様にして彼女の大顎をセクシャルなものとして捉えると、自然それに触れているエイジスの肉体にも変化が現れる。
事もあろうエイジスは、この大顎に対し発情しては再びの勃起を促されていた。
潜らせていた上半身を引き抜くと、唾液まみれの体でエイジスはクチートの大顎と面向かう。
膝立ちになったその姿勢から両手にかの顎先を抱えてくると、その鼻先へこともあろう勃起した亀頭の先端を押し当てた。
既に大量の腺液を漏らしていたそれを、口紅でも粧してやるかのよう存分に口先へ塗りたくると──やがてはその口中へとエイジスはペニスを差し入れた。
巨大な顎とそして今の体位とを併せるに、さながらこの姿勢は後背位による挿入と変わらない見た目となる。
そしてエイジスもまた本番同様のピストンをクチートの大顎に対して敢行した。
閉じ合わされた大顎の口中は、膣とはまあ違った趣のある粘膜をそこに形成していた。
同時に、舌上にペニスから漏れ出した腺液の味わいが広がると無意識に大顎もまた口先を窄めてはフェラチオ同様の吸い付かせる動きをそこに展開し始めた。
面白いのは依然として眠り続けるクチート本体の口元もまた、大顎の動きに連想しては唇を細め、口中に飴でも転がしているかのよう舌鼓を奏でている事であった。
その姿がたまらなく愛らしくなり、依然大顎にペニスを預けたまま身を乗り出させると、エイジスはそんなクチート本体の唇も奪う。
小さな口の中で舌同士が絡み合うと、その動きは大顎にあるペニスにもフィードバックされた。
一見したならば凶悪な見た目にもしかし、その細やかな舌と頬袋の吸い付けに晒されては徐々にエイジスの胸中にも昂りが込み上がる。
もはや性交を交わすのと変わらない腰の動きでペニスを突き入れながら、エイジスの腰元は激しく大顎の鼻先に打ち付けられた。
それを受け、依然として口づけを交わすクチートの眉元も苦し気に歪む。
繊細な目鼻立ちが、淫靡に苦しみ歪むその表情がたまらなく愛おしくなっては、エイジスの腰の動きもさらに激化した。
舌上においても唾液と共に撹拌された腺液が、純白の泡となっては顎の口角から漏れ出し始める。
もはや射精と変わらぬその量を大顎で嚥下しては、クチート本体の小さな喉もせわしく上下を繰り返す。
「あぁクチート……もうイキそうだよ……このまま、顎の中に出しちゃうからね」
その宣言を受け、無意識にも拘らず大顎からの吸い付きが強さを増した。
そして一際強く腰を突き入れ、舌の根元においてペニスの裏筋を摺り上げた瞬間、
「イクッ! おおぉ………ッ!」
エイジスは大顎の喉の奥深くへとこの日二度目の射精を果たした。
それを受け、クチートもまた大きく声を上げるとその意識も覚醒へと導かれた。
訳も分からず依然として寝ぼけまなこのクチートは、眼前に喉を仰け反らせては快感に打ち震えるエイジスを見上げると同時、後ろ頭の顎に収まる異物の感触にも目を剥いた。
同時に口中には未知の味わいとゲル状の食感とが広がっていた。
咽頭を経由して鼻腔に満ちる青臭さに瞬間嘔気も促されたが、大顎にて咥えさせられているものがエイジスのペニスと知るや、クチートの目は驚きに見開かる。
いま口中にて吟味しているものがエイジスのペニスでありそして精液であることを本能的に察し、さらにはオスの局部を口にしている事実は再びにクチートの興奮を呼び起こすようであった。
大顎の口中においてエイジスの精液を転がしてみる。
斯様にして撹拌すると、舌上と口の甲には軋むような滑りが発生してその舌触りを面白く思った。さらには依然として鼻腔に満ちる青臭さもいつしか、癖のなるような蠱惑的な香りへとクチートの感覚にも変化が生じていた。
僅かな塩味の中に生じる苦味の味わいが、回り回ってはつい先程まで撹拌されていた自身の膣の味であることもまた察すると、処女ながらにクチートはそれを淫靡なものであると受け止める。
この段に至ってはもはや、エイジスのペニスとそして精液は甘美な味わいとして感じられては、以後夢中になって大顎をそこへとしゃぶりつかせた。
「あ、あああッ……くすぐったいよ、クチート……!」
一方で依然として自分の上に乗り上げていたエイジスが、その執拗な刺激に弱々しい声を上げた。
自分が気絶しているのをいいことに散々イタズラを仕掛けた罰だと思うと、クチートはその事が可笑しくなるのと同時に、そんなエイジスへの愛情もまた強く胸に募った。
それを示してやるかのようエイジスの両方へ手を添えると、
「え? ん、んぅ……ッ」」
半ば強引に引き寄せてはキスをしてやる。
思わぬクチートからの反撃にその瞬間、目を剥いたエイジスであったが……やがてはそれに応えるよう、再びエイジスもまた自身の舌を挿入してはクチートの舌先を絡めとる。
そうして再びに愛し合いながら二人は、いつ果てるともなく肉体を重ね続けるのだった。