※この作品はR-18です。

裏キル姫日記   作:やす、

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アクスレピオス

 

僕がアクスレピオスと出会ったのは僕が産まれた時。予定日より早く産気づいた母はやむを得ず自宅で僕を産む事となり父に見守られながら僕を産む事となった。

 

しかし初産であり医学の知識を持たない両親に二人での出産は困難を極めどうする事もできない窮地へと追いやられた。

 

 

そんな僕を助けてくれたのがアクスレピオスだった。

 

 

「私が来たからにはもう安心よ。あんたはぼさっと見てないで早くお湯を沸かしなさい!」

 

 

たまたま僕が住む村に来ていた様でお産の話を聞き駆け付けてくれたのだ。医療の神、アクスレピオスをキラーズに持つ彼女の指示の元僕はこの世に無事生を受ける事ができた。

 

 

「あんたが生きているのはアクスレピオスってキル姫のおかげだよ」

 

 

そう両親から耳にタコができるほど聞かされながら僕は育ちアクスレピオスというキル姫に憧れと敬意を抱きいつかお礼を言いたいと願い奏官になる決意をした。

 

その願いが通じたのか奏官となった僕のバイブスに適合したキル姫がアクスレピオスだった。

 

 

「あんたが今日から私のマスターね」

 

「うん。よろしくねアクスレピオス」

 

「よろしくマスター」

 

 

このラグナ大陸には様々な形の奏官とキル姫が居る。異族討伐を行う人、パートナーとして暮らす人。アクスレピオスと僕は地方の人達の救助をする事となった。

 

 

教会の目が届かない地方へと出向き医療物資や怪我人、病人の治療をアクスレピオスは生業としていた。

 

この仕事はラグナ教会直々の任務であり高い医療技術を持つアクスレピオスにしかできない任務である。

 

 

「もしマスターが異族討伐がしたいのなら私との共鳴を解きなさい。私と居ても名声を得る事はできないわよ」

 

 

アクスレピオスに言われた言葉だ。大陸で名を馳せる奏官達は異族討伐を生業とし人や村を異族の脅威から守っている。危険な仕事であるがその分富と名声が手に入る。

 

一方アクスレピオスが行う救助は同じ人を救う事にも関わらず富も名声も手に入らない。それでも僕は。

 

 

「アクスレピオスと一緒に人を救いたい」

 

 

そう言った。

 

この言葉を聞いたアクスレピオスは驚いた顔をした後微笑み手を伸ばした。

 

その手を握った瞬間から僕とアクスレピオスの人々を救う生活が始まったのだ。

 

 

「じゃあまず私の知識をマスターに叩き込むわ。それを明日までに完璧に自分のものにしなさい」

 

 

僕がアクスレピオスに連れて行ってもらった場所はアクスレピオスの自宅。部屋に入り廊下を進みリビングに入った時僕は目を点にした。

 

 

ある程度の生活スペースを残し部屋には本棚が並び大量の本が置き並べてあったのだ。その全ては医療関係の本。

 

 

「すごい量だね」

 

「まだ足りないぐらいよ。まずは基礎知識からね」

 

 

アクスレピオスが取り出した三冊の分厚い本を僕の前に置く。

 

 

「明日の朝までにこの本の内容を覚えなさい。それと明日の朝四時にはここを出るからね」

 

「・・はい」

 

 

部屋を出て行ったアクスレピオスを見送った後本を読んでゆく。難解な言葉と医療用語で書き記された本を読み解いてゆく。

 

 

 

次の日の朝、僕はアクスレピオスに起こされていた。

 

 

「時間よマスター。起きなさい」

 

「おはよーアクスレピオス」

 

「挨拶する暇があったらさっさと着替えて準備をする」

 

 

すでに身支度を終えているアクスレピオスから服を渡され準備を整えまだ暗い街を歩き教会へと行く。そして馬車に乗り地方の村へと向かってゆく。

 

 

「私が運転するからマスターは本を読んでなさい。医療とはまずは知識からよ。それを現場で実践して覚えなさい」

 

 

ようやく太陽が顔を出し本が読める明るさに。馬車に揺られながら本を熟読してゆく。

 

 

「もう着くわよ。準備をしておきなさい」

 

「なにをすれば良い?」

 

「荷台からこの村と同じ名前のノートを出してそれから必要な物をすぐ取れる場所に置くのよ」

 

 

言われるがままに荷台に行きノートを探すと大量のノートを見つけそこから行先の村の名前と照らし合わせ一冊のノートを取り出す。それと物品を照らし合わせ必要な物を準備してゆく。

 

 

そして馬車は目的地の村の中央に停車した。

 

 

「ちゃっちゃと動く。もうすぐ患者さんが来るわよ」

 

 

運転台から飛び降りたアクスレピオスが荷台のフォローを広げ準備を行ってゆく。そうしている間に家からは沢山の村人達が広場に向かい歩いて来てくれる。

 

 

ほとんどの人がお年を召した方で若い人の数はまばらだ。

 

 

「おはよーおばあちゃん。こないだの風邪はもう治った?」

 

「おはよーおじいちゃん。元気になったね、これでまだ畑仕事できるじゃない」

 

「あんたは若いんだからまだ大丈夫よ。私の顔を見に来た?そんな暇があったらおじいさんの手伝いをしてきなさい」

 

 

村の人達はアクスレピオスの元に並び体の症状を訴えたり世間話をしたりと。そして一人一人丁寧に対応し僕に指示を送る。

 

 

「マスター、この人の薬出してあげて。ノート見たら分かるでしょ」

 

 

患者さんの名前と照らし合わせお薬を渡してゆく。

 

 

「慌てないで良いわよ。時間がかかっても良いからちゃんと丁寧に確実にね」

 

「はい!」

 

 

長い行列を順番に診てゆきお昼を過ぎる頃には並んでいた村の人達を診終え帰り支度をしてゆく。

 

 

「また来るわね。私が来るまで病気や怪我に気をつけるのよ」

 

 

村人達の返事を聞きながら僕達は教会へと帰ってゆく。

 

 

「お疲れ様マスター。どうだった?」

 

 

帰り道アクスレピオスから今日の感想を聞かれた。

 

 

「大変だったけどなんだか楽しかったよ。アクスレピオスはずっと一人でこなしていたの?」

 

「そうよ。大陸中の村をこうして診て回っているの」

 

「それはどうして?」

 

「私に救える命があるなら救いたいからよ。元々は私が勝手にやってたんだけど教会にお礼を言う人が沢山いて今では教会を通して行っているの。おかげで薬や物品の入手が楽になったわ」

 

 

大きく腕を伸ばした後馬に繋がる手綱を握り直す。

 

 

「帰りはゆっくりしてなさい。疲れてるでしょ」

 

「大丈夫、本を読むよ」

 

 

馬車に揺られながら本を読んでゆく。

 

 

 

 

………………………………………………………………

 

 

 

 

こんな生活がしばらく続きアクスレピオスがどういうキル姫なのかが分かってきた。

 

彼女は見返りを求めずただ人を救うために行動をしている。

 

 

いうのであれば現代に再臨したナイチンゲール。例えば怪我人が盗賊であろうとアクスレピオスは迷わずに治療を施してゆく。

 

 

「次、私達にそんな事をしたらどうなるか分かっているわよね」

 

 

そして怒るととんでもなく怖い。医療に精通するアクスレピオスは人間の体を完全に把握している。つまり彼女の攻撃は確実に急所を捉える事ができる。

 

一度この馬車を襲う盗賊に合ったのだがアクスレピオスが一人で何人もの男達を打ちのめし地へと這わせた。

 

 

「だいたいこの馬車のマークが分からなかったわけ?この馬車は医療用の物品を運ぶ馬車なの。分かった?」

 

 

この馬車には教会のシンボルであるエンシェントキラーズのマークの旗とフォローの後ろには十字架に絡みつく蛇のマークが描かれている。このマークは医療、医術の総称とも呼べるマークだ。

 

そして散々盗賊達を怒鳴り散らした後僕達は教会へと帰ってゆく。

 

 

「強いんだね」

 

「あれぐらいガツンと言ってやらないと分からないのよああいう奴らは」

 

 

まだ怒りが収まらないのか強めの口調で話す。そんなアクスレピオスの話に相槌を打ってゆく。

 

 

それに家に帰れば家事を完全にこなしている。炊事洗濯から掃除まで。

 

 

「料理っていうのはただ食べれば良いってものじゃないわ。ちゃんと栄養を考えて作ってこそ本当の料理なのよ」

 

「部屋が汚ければ病気になりやすくなるわ。だからちゃんと掃除をして綺麗にしておかなくちゃね」

 

 

根っからの健康好き、って訳でもなく次の日が休みの時にはお酒を飲んだりと。

 

 

「良い?あまり飲みすぎない事。飲んだ後は沢山水分を取って体のケアをする事」

 

「うん、ありがとね」

 

「別に、マスターが二日酔いになったら世話をするの私なんだからね。そんな事で休みの日を潰されたくないし」

 

 

飲み過ぎて顔を赤めながら言う姿に普段の麗しい姿は無い。いい意味でね。

 

 

しばらくすると肩に重みがかかり横を見ると僕の肩に体を預け眠りに落ちたアクスレピオスが。体を支えながらゆっくりとソファーに寝かせて毛布をかけ僕も眠る事に。

 

 

休みの日はアクスレピオスと買い物へ。日用品とまだ見ぬ本を求めて街を歩く。

 

 

「あんなに本があるのにまだ買うの?」

 

「医療は日々進歩しているわ。新しい知識があれば救える人が増えるでしょ」

 

 

そう言いながら入って行った本屋で新たなる本を探して数時間本屋を歩き回り何冊かの本を手に取った。

 

 

「さっ帰るわよ」

 

 

両手に買った物を持ち歩くアクスレピオスの後ろを歩いてゆく。そして家に辿り着くとソファーに座り本を読んでゆく。

 

 

「コーヒーでも飲む?」

 

「うん、淹れてくれる?」

 

 

コーヒーを二杯淹れテーブルの上に置きアクスレピオスの隣に座る。それから買ってきた本を読みながら優雅な午後の時間を過ごしてゆく。

 

 

 

アクスレピオスと行動を共にしてから分かった事がある。彼女は俗にいうツンデレであり口調はキツいが僕の事を心配してくれる事。デレるとかなり可愛いという事。次の日が休みだとお酒を飲みたがるという事。

 

因みにだけど僕がアクスレピオスに助けてもらった事はまだ言えていない。言おう言おうとはしているのだがタイミングが見つからずこのままなのだ。

 

 

「ほら、明日に備えて早く寝る。それとも私に起こされたいの?」

 

「んーじゃあ朝起こしてよ」

 

「なんで私がマスターを起こさないといけないのよ!仕事なんだから自分で起きなさいよ」

 

「こうやって仕事のために勉強してるんだからさ」

 

「はぁ、分かったわよ。じゃああまり夜更かししたらダメだからね」

 

 

ツンデレも慣れると可愛い。そんな次の日の仕事帰り。

 

 

「私にマッサージの練習台になれですって?」

 

「うん。話を聞いているとみんな肩が凝ったり腰を痛めたりしてるからさ。本で勉強はしたんだけど実際にやってみないと分からないじゃんか」

 

「それもそうね。分かったわ」

 

 

僕達が回る村にはお年寄りが多く肩や腰に痛みを持つ人が多い。それを和らげる為の提案であり決してアクスレピオスに触れたいからという訳じゃない事をここに念を押しておこう。

 

家に付きご飯を食べた後お風呂に交代で入りアクスレピオスの自室に僕は来ていた。

 

 

「アクスレピオスの部屋にも本があるんだね」

 

「この部屋だけじゃ置き切れなくなっちゃって下の部屋に置いているのよ。本当はリビングは来客用に開けておきたいんだけどね。そんな事より早くマッサージしなさいよ。パジャマ姿見られるの結構恥ずかしいんだからね」

 

 

淡いピンク色のパジャマを着たアクスレピオス。普段なら見る事のできない彼女の服装になんだか嬉しくなる。

 

 

「じゃあマッサージするね。最初はどこからが良い?」

 

「そうね、肩からお願いするわ」

 

 

ベッドに座るアクスレピオスの後ろに座り両肩を揉んでゆく。コリなんて感じられない柔らかな肩を揉みほぐしてゆく。

 

 

「もうちょっと強く、、そう、その強さ。もう少しだけ親指に力入れて、、ん、そうそう」

 

 

「次は腰をお願いするわ」

 

 

ベッドに寝転がったアクスレピオスの腰を揉みほぐしてゆく。

 

 

「本を読んだなら知ってると思うけど腰のツボは深いところにあるから力を入れるのよ」

 

「了解」

 

 

背骨にそいながらマッサージをおこなってゆく。指先一本一本に力を入れながらツボを押してゆき骨盤の辺りも丁寧に。

 

 

「ん、、、こうやって誰かにマッサージされるのも気持ち良いわ。そうだ。マスターにもやってあげる」

 

 

そう言ってくれたのでアクスレピオスのマッサージを受ける事に。

 

 

「いでででででで!」

 

「これぐらいで痛いって言わないの。それに痛いのは効いてる証拠よ」

 

 

肩のマッサージをしてもらったのだが痛い。それに耐えていると急に両肩が軽くなった。

 

 

「はい、次は腰よ。早く寝転がりなさい」

 

 

そう言われて寝転がると僕がしたところと同じところをマッサージしてくれた。確かに誰かにマッサージしてもらうのは良い物だ。

 

 

「はい終わり。どうだったマスター」

 

「なんだか体が軽くなったよ。ありがとうね」

 

「別にマッサージしてもらったし日頃マスターも頑張ってるからそのお礼よ。・・・って早く寝る!ちゃんと明日起きなさいよ!」

 

 

アクスレピオスに追い出される形で部屋を出る事に。

 

 

次の日遠方の村へと僕達は来ていた。この村は観光で生計を立てる村らしく村の至る所に旅館があり観光客で賑わう村。

 

そうは言っても大陸の首都からは遠くこの村も医療物資、医者は不足している。僕達が村に着くと歓迎を受け診察する場所へと案内をしてくれた。

 

 

「押さないでね。みんなちゃんと診てあげるから順番に並びなさい」

 

 

アクスレピオスの指示の元沢山の患者さんを診てゆく。

 

 

「最近肩が凝って、、」

 

「分かったわ。マスター」

 

「了解。こっちでマッサージをしますね」

 

 

早速学んだマッサージの出番である。椅子に座ってもらいマッサージをし最後に湿布を渡す。

 

 

「ありがとね、楽になったよ」

 

 

こうやって笑顔でお礼を言われると手の疲れなど忘れてしまう。

 

それでもマッサージを望む人は多く作業が終わる頃には疲れで手が震えてしまうのだけど。

 

 

「明日は休みだし今日はここに泊まりましょ」

 

 

そんな僕を見兼ねてかそんな提案をしてくれた。

 

 

「べ、別にマスターのためじゃなくて私もちょっと疲れたしせっかくこんなところまで来たんだから、、あぁもう!早く行くわよ!」

 

 

そう言って一番近くにあった旅館へと歩いてゆく。

 

 

そうして僕とアクスレピオスは同じ部屋となり荷物を置きようやく一息ついていた。

 

 

「僕と同じ部屋で良かったの?」

 

「別に良いわよ。二部屋借りちゃうとお金もかかるしたまにはマスターとこうして同じ部屋なのも悪くないってね」

 

 

ポニーテールにまとめていた髪を解き座椅子に座りリラックスムード。

 

 

「そうだ。料理のメニュー決めておきましょ。それと時間も。マスターはお腹空いてる?」

 

「空いてるよ」

 

「じゃあ先に食べる?」

 

「ん、その前にお風呂入りたいかな」

 

「沢山の人にマッサージしてたからね。じゃあ先にお風呂行きましょっか」

 

 

部屋にはお風呂はなく温泉に入れるようで部屋を出た後アクスレピオスと分かれ温泉へ。

 

村を見下ろせる露天風呂を満喫し部屋へと戻るとまだアクスレピオスの姿は無い。しばらくすると浴衣に身を包んだアクスレピオスが。

 

 

「気持ち良くて長湯しちゃった。良い旅館に泊まれて良かったわ」

 

 

熱った体を冷ますためか帯を緩め暑そうに団扇であおぐ。普段は見られない光景についつい目線を送ってしまう。

 

 

「恥ずかしいからあまり見ないでよバカ」

 

 

目線に気付かれ怒られるのだけど。

 

 

それから運ばれて来た料理を食べながら瓶のビールを頂く。お互いにお酌をしながら会話の花が咲いてゆく。

 

 

「こうやって人の役に立てるのって良いね」

 

「そうでしょ。マスターがこの良さに気付いてくれて良かった」

 

「ずっと一人でやってきたの?」

 

「昔はこうやって適合したマスターと一緒にしてたけどみんなすぐ辞めてしまうの。やっぱりみんな異族討伐がしたいみたい」

 

「そうなんだね」

 

「だから初めに聞いたでしょ?異族討伐がしたいなら私との共鳴を解きなさいって。私も異族と戦えない事は無いけどあまり戦闘は得意じゃないし。マスターはどうして私と同じ道を選んでくれたの?」

 

 

何気ない問いに僕は一瞬言葉に詰まった。だけどアクスレピオスを見ながら話してゆく。

 

 

「僕が産まれた時ある人に命を助けてもらったんだ。だから僕はその人に憧れていてずっとその人と同じ道を進みたいって思っていたんだ」

 

「良い話ね。私も誰かにそう思われたいわ」

 

 

グラスに注がれたビールを飲み干した。

 

 

「僕を助けてくれたのはアクスレピオスだよ」

 

 

僕の言葉に目を丸くして僕を見た。

 

 

「覚えてないかな?自宅で出産していたのを助けてくれたの」

 

「覚えてるわ。マスターだったのね。あれから何年も経ってるから気付かなかったわ」

 

「僕はずっとアクスレピオスに憧れていたんだ。だからこうして君と同じ道を進めるのはとても嬉しいよ。それと」

 

「それと?」

 

「僕は君の事が大好き。助けてくれた時からずっと」

 

 

僕の言葉に慌てながらグラスを掴み煽るが何も入っておらず。

 

 

「急にそんな事言わないでよ、、私の心の準備ができていないわ、、」

 

「ごめんね。言うなら今だって思って」

 

「・・・私もマスターの事が好き。私にこうしてついて来てくれるし勉強もちゃんとしてくれて、、、って恥ずかしい」

 

 

酔いとは違う熱で顔を紅めたアクスレピオスが堪らなく可愛い。

 

 

「隣に行って良い?」

 

「い、良いわよ」

 

 

アクスレピオスの隣に座りグラスにビールを注ぐ。

 

 

「ちょっと暑いわね」

 

「そうだね。窓開けよっか?」

 

「私が開けてくるわ」

 

 

立ち上がり窓を開けると少し風に吹かれた後僕の横へと戻ってきた。それからも少し飲んだだけのグラスにビールを注いでくれたり目を泳がせたりと落ち着かない様子。

 

 

「どうしたの?」

 

「落ち着かないのよ、、私らしくもない、、」

 

 

盗賊に囲まれようと重篤な患者を前にしても冷静さを保つ彼女が忙しなくうごく。

 

 

「もう寝るわよ。そうよ、寝ましょ!」

 

 

残りのビールを飲み干すと僕に伝え部屋の奥に一組の布団をひき布団へと潜り込んだ。

 

 

「おやすみ」

 

「・・・バカ」

 

 

アクスレピオスの方を見ると目が合った後頭まで布団を被った。その行動の意味が分からない僕は怒らせてしまったのか不安に駆られる。

 

 

「早くこっちに来なさいよ。こんな恥ずかしい事言わせないで、、、」

 

 

この言葉に飲みかけのグラスを置き部屋の電気を消すと布団の横へ。

 

 

「ほら、昼間は暖かくても夜は寒いから」

 

「?」

 

「もおぅ!一緒に寝よって言っているのよ!ほんと鈍感なんだから!」

 

 

僕を見ながら怒鳴り布団を開けてくれた。僕はアクスレピオスの横に寝転がった。

 

 

「これで寒くないでしょ」

 

「うん、アクスレピオス凄く温かいよ」

 

 

同じ布団に入ったからか寝転がった時から温もりを感じられる。それとアクスレピオスの髪から香るシャンプーの匂い。

 

 

「ねぇマスター」

 

「どうしたの?」

 

「私寝る時は抱き枕を使っているの。でもそれは今ここに無いわ」

 

「つまり?」

 

「ほんとなんでそんなに言わせたがるの?!、、マスターを抱き枕にして良いか聞いているのよ」

 

「うん、良いよ」

 

 

今まで背けていた体を僕の方に向けるとゆっくりと僕に抱きついてくれた。

 

 

「マスターも温かいわ。落ち着く」

 

 

寝転がる僕に半身を預けてくれた。その瞬間からアクスレピオスの体温と匂いを先ほどより強く感じアルコールと合わさり理性を保てる気がしない。

 

 

「本当は甘えん坊だったり?」

 

「知らない」

 

 

そう言いながら足に足を絡めた。その時にアクスレピオスが顔を上げた。

 

 

「マスター、もしかして勃ってる?」

 

 

アクスレピオスの足が硬く勃つものに当たり少しだけニヤニヤしながら僕を上目遣いで見上げる。

 

 

「勃ってる、、」

 

「こんなに硬くしてたら大変よね。って凄く硬い、、」

 

 

足で触れていたものを手で触りながら告げられなんとも言えない恥ずかしさを感じる。

 

 

「結構大きい、、って!違うわよ!海綿体に血流が集まってるのを触診してただけ!これも医療の一環!」

 

 

顔を真っ赤にしながら話すアクスレピオスの姿に笑いが堪えられなくなりしばらく僕は大笑いをしていた。

 

 

「そんなに笑わなくても良いじゃないの、、」

 

「ごめんね、可愛くてさ」

 

 

伸ばした右手はアクスレピオスの頭に伸び頭に手を置いた時アクスレピオスは素直に撫でさせてくれた。

 

 

「そうだ、僕もアクスレピオスを触診していい?」

 

「良いけど、、どこを触る気?」

 

「何処を触ろっかな?」

 

 

布団の中を弄る左手が浴衣の帯に触れた。そのまま下へと伸ばし重なる浴衣の間から手を伸ばす。

 

 

「アクスレピオスのここも凄く熱くなってるよ」

 

「ずっと布団の中に居たからよ。それにお酒も飲んでるから」

 

 

下着の上に伸ばした手を太腿で挟み込みそう言っていた。それでも挟まれながらも指を動かし秘部を下着越しになぞる。

 

 

「ダメ、、、」

 

「嫌だった?」

 

「嫌じゃ無いけど、、それ以上されたらスイッチ入っちゃう、、」

 

 

この言葉は僕の理性を焼き焦がした。

 

 

「本当はもう入ってるんじゃない?」

 

「違うわよ、、んんっ、、」

 

 

下着の上を指が滑るたびに甘い声を漏らし手を挟む太腿の拘束が緩くなってゆく。そして僕の手を受け入れるように両足が開かれた。

 

手の動きを邪魔をする太腿が無くなり僕の手は自由に下着の上を滑る。しばらくするとさらりとした生地に湿り気を感じた。

 

 

「濡れてるよ」

 

「言わないでよ、、」

 

「触るね」

 

「聞かなくて良い、、」

 

 

下着の隙間から伸ばした指は熱く滴るアクスレピオスの秘部に触れた。触れた時にぴくりと跳ねるアクスレピオス。

 

 

「凄く濡れてる、、」

 

「マスターだってこんなに硬くしているじゃない」

 

 

僕と同じように伸ばした手は浴衣の隙間から侵入し激る肉棒へ触れた。

 

 

「どうするのマスター。このままじゃ寝れないでしょ」

 

「アクスレピオスだってこのまま寝るのは嫌でしょ?」

 

「・・どうしよっか」

 

「アクスレピオスとしたい」

 

「良いけど、、」

 

「じゃあ脱がせるね」

 

 

左手でゆっくりと下着を下ろし僕も下着を脱いだ。そしてアクスレピオスに覆い被さり挿入しようとする。

 

 

「あれ、あれ、、?」

 

「もう何してんのよ。私が導いてあげるから」

 

 

伸ばされた手が肉棒を掴み秘部へと誘導する。

 

 

「そう、ここよ。ゆっくり挿入ってきてね」

 

 

誘導された肉棒の先端が秘部に触れた。そしてゆっくりとアクスレピオスの膣口を押し広げ膣内を進み根元まで入り込んだ。

 

 

「全部挿入った、、」

 

「まだ動かないでね」

 

「どうしたの?」

 

「奥まで届いて少しだけ苦しいの。だから動いたらダメだからね」

 

 

そう言われて僅かに腰を動かすと先端にコリコリと当たるものを感じた。これがアクスレピオスの最奥。

 

 

「ダメ、、まだ大人しくしてて」

 

 

落ち着くように何度も呼吸をし僕を見上げる。そんなアクスレピオスの頭を撫でてあげる。

 

 

「ふぅ、、、もう大丈夫よ」

 

「ゆっくり動くからね」

 

 

しばらくしゆっくりと膣内を掻き回す。抜くたび、突くたびに絡みつく膣壁を感じながらゆっくりと。

 

その度に敏感に反応し吐息を漏らし体を震わせるアクスレピオスがとても愛しい。

 

 

「あっ、、だめっ、」

 

「痛かった?」

 

「うんん、、イッちゃいそうだったから、、」

 

「イッても良いのに」

 

「嫌よ。マスターにイカされるなんて恥ずかしいし、、」

 

「じゃあイカせてあげる」

 

 

ゆっくりと力強く腰を打ち付けるとやめるように手を伸ばす。その手を押さえ容赦なく最奥へ向かい腰を打ち付ける。

 

 

「ほんとに、、だめっ、、!イッ、、、!」

 

 

ぎゅっと身を震わせた後荒く息を吐きながら僕へ不満気な瞳を向ける。

 

 

「はぁ、、、イカされちゃった」

 

「そんなに嫌だった?」

 

「だって私の方が年上だしマスターにイカされるってなんか嫌なの。そうだ、場所変わってよ」

 

 

妖しく笑みながら言われぬるりと肉棒を引き抜き布団へと寝転がる。するとアクスレピオスが僕の上に。

 

 

「良い?私がイクまで射精したらダメだからね」

 

 

片手で肉棒を掴むと秘部へと合わせゆっくりと腰を沈め根元まで咥え込んだ。

 

 

「ほんと大きいわね。奥押し上げられちゃう」

 

 

ため息を漏らしながらゆっくりと腰を動かし始めた。

 

僕の横に手を付き快感を貪るように腰を打ちつけ甘く声を漏らす。普段凛としている顔が快感に悶え乱れた浴衣から乳房が見え隠れ。

 

そしてアクスレピオスが腰を動かすたびに溢れ出した愛液がくちゅくちゅと音を立て柔らかく蠢く膣壁が肉棒を刺激する。

 

 

「イキそうでしょマスター。膣内で跳ねてるわよ」

 

「アクスレピオスの膣内が気持ち良くて、、」

 

「じゃあ少し休ませてあげるね」

 

 

ぺたんと腰を下ろし僕を抱きしめてくれた。

 

 

「んっ♡動いてないのに跳ねてる♡」

 

 

アクスレピオスは腰を動かしていないのだが肉棒を包み込む膣壁は射精を催促するように蠢きとめどなく快感を与えてくれる。その為全く休まらない。

 

 

「じゃあ抜いちゃう?」

 

「それはいやだ、、」

 

「分かったわ、さっきイカされたからマスターをイカせてあげる」

 

 

ゆらりと体を起こすとゆっくりと腰を動かしてくれる。

 

 

「いつでも出して良いからね」

 

 

まるで子供をあやすように優しく言いながら射精を促すように腰を使う。

 

腰の動きに合わせ締め上げる膣壁にすぐに限界を迎えてしまう。

 

 

「アクスレピオス、、、!」

 

「良いわよ、、マスターの膣内にちょうだい♡」

 

 

堪えきれない快感に悶えながらアクスレピオスの奥に精を放つ。そして脈動すら肉棒に合わせ搾り取るように腰を動かし僕の元へぺたんと重なる。

 

 

「すごい勢いで出てたわよ。それにまだピクピクしてる、、」

 

 

射精の余韻に浸る僕の頭を撫でてくれる。

 

 

「妊娠したらちゃんと責任取ってくれるわよね?」

 

「うん、もちろんだよ」

 

 

ぎゅっと抱き合い温もりを感じ合う。とても心地良くて眠ってしまいそうな満足感に目を閉じる。

 

 

「なに寝ようとしているのよ」

 

「えっ?」

 

「言ったでしょ?スイッチ入っちゃったって。明日は休みだしそれに私はまだ満足してないわよ」

 

 

アクスレピオスの膣内で力を失いかけていたものを腰を動かし刺激されてゆく。愛液だけでなく精液も混ざりぬめりを増した膣に僕のものは硬さを取り戻してゆく。

 

 

「ほら、マスターのだってまだ出し足りないって言っているわよ。全部私の膣内に出してもらうからね」

 

 

ゆっくりと腰を動かし抜けそうになるまで抜くと一気に腰を下す。そう動かす度に結合部から卑猥な水音が。

 

 

「どうマスター?気持ち良い?」

 

 

問いに僕が頷くと満足そうに僕を見下ろし打ち付ける様に腰を動かしてゆく。このままだとまたイカされてしまう。

 

 

「交代しようよ」

 

「ダメよ。私がマスターを気持ち良くするんだから」

 

 

僕の提案を拒否しアクスレピオスは精液を搾り取る様に腰を動かす。2回目だというのにもう限界が近づいてくる。

 

 

「もう射精そうなんでしょ?良いわよ」

 

 

妖しく笑み精を絞ろうとする。そんなアクスレピオスの腰を両手で掴んだ。

 

 

「アクスレピオスもだよ」

 

 

腰を腰に打ち付け下から突き上げてゆく。力任せの動きにぐちゅぐちゅと音が鳴り卑猥な声が上がる。

 

 

「ダメ、、。だって、、、♡凄く奥まで、、、くる、、、っ♡」

 

 

きゅっと締め上げる膣内にアクスレピオスの限界が近いと知る。

 

 

「一緒に、、、」

 

「んんっ、、♡イクっ、、、♡」

 

 

二人同時に達し荒く息を吐きながらぐったりと抱き合い深い余韻に浸りながらいつの間にか眠りに落ちてゆく。

 

 

 

 

 

 

 

それからも僕とアクスレピオスは人を救う旅を続けている。

 

 

「ほらぼさっとしてないで早く動きなさい!」

 

 

相変わらずな口振りの彼女だけど2人っきりになると甘えてくるようになった。

 

 

「ほら、明日はお休みだし、、、ね♡」

 

 

そんなアクスレピオスの事を僕はずっと好きでいられるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




アクスレピオスのツンとデレを再現できていたら嬉しいです。


金髪眼鏡ツンデレの彼女の新ユニットを心待ちにしています。
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