僕の元には一人のキル姫が居る。彼女の名はミストルティン・獣刻・ドリュアス。
元々は千年王国と呼ばれる国に居たキル姫なのだけどラグナ大陸で僕と出会いたまたま僕のバイブスとミストルティンのキラーズが共鳴してから一緒に暮らしている。
少し雰囲気が暗い時もあるけど笑顔が可愛らしいキル姫だ。
「じゃあお仕事に行ってくるね。お家の事お願いね」
「はい、私ちゃんとマスター様のおかえりを待っていますからね」
朝仕事の準備をしてから玄関までお見送りに来てくれたミストルティンに挨拶をしてから仕事へと出掛けてゆく。
……………………………………………………………
「はぁ、、、」
マスター様をドアが閉まるまで見送りドアが閉まってから溜息をひとつ吐いた。
マスター様と共鳴してから今までずっと二人で暮らしているのにマスター様はずっと仕事ばかりで私の相手をしてくれない。
それが寂しくてマスター様に許可を頂きベランダにプランターを置き植えたお花のお世話をするのが私の日課。これが終わってからマスター様がいつ帰って来ても良いように家事をこなしてゆく。そうはいってもマスター様と私が暮らすお家は小さなアパートの一室でありすぐに家事は終わってしまう。
「はぁ、、、」
家事を終えベランダで咲き誇るスズランの元に座る。さっき与えた水で煌めく姿を見ながらまた溜息を吐いた。
その日の深夜にマスター様は帰って来てくれた。
「ただいま、、すっかり遅くなっちゃったよ」
「おかえりなさいマスター様。今日もお疲れ様でした」
「ありがとね。早くご飯食べてお風呂入って寝るよ、、」
「お身体を休めて下さいね」
ふらふらと浴室へと向かうマスター様を瞳で追ってゆく。
確かにマスター様はお仕事で疲れている。だけどもっと私の事を構って欲しい。そんな欲望が心の中で芽を咲かせた。
「あの、今週のお休みは何をなさいますか、、、?」
「多分寝てると思う。明日も残業しなきゃいけないし」
「そう、、ですよね、、」
「ごめんね」
「いえ!マスター様はお仕事頑張って下さいね、、」
芽吹き始めた感情を抑えながら笑顔でマスター様に告げると疲れた顔でありがとうと返してくれた。
「ベランダのスズランが花を咲かせたのですよ。マスター様も見てあげて下さい」
「うん、、今度見るね。おやすみ」
私の話を切りマスター様は眠ってしまった。疲れ果て眠ってしまったマスター様にキスをしてから私も眠りへと落ちてゆく。
今はマスター様はお仕事が忙しくて私の相手をしてくれない。でも私と出会った時は私とちゃんとお話をしてくれて私の相手をしてくれていた。
「ミストルティンはお花が好きなんだね」
「はい♪こうやってお花を見ていると心が癒させるのです」
「僕もお花のお世話を手伝っても良いかな?」
「はい♪きっとお花も喜んでくれますよ♪」
そんな昔の話を思い出しまた溜息を吐いた。今のマスター様は私の事もお花のお世話もしてくれない。
もう私にもお花にも愛想を尽かせてしまった。そんな想像すらしてしまう。
また溜息が出そうになった時テーブルの上に置かれたお弁当箱を見つけた。マスター様に届かなくちゃ、そう思った私はお弁当箱を持ちマスター様の職場へと向かってゆく。
「あの、これをマスター様にお届けに来たのですが、、、」
「君は、、。分かったよ渡しておくね」
マスター様以外の人が苦手な私にとってこうやって知らない人を接するのはすごく苦痛。だけどマスター様の為に勇気を出して受け付けの人にお弁当箱を渡し帰ろうとした。
「マスター君ずっと働いてるけど何かあったの?」
「いえ、、私は何も聞いてはおりません、、」
「そっか。二年ぐらい前からいきなり仕事を取り出してね。何かあったのかと思ってさ」
「そう、、ですか、、」
「呼び止めてごめんね」
「いえ、、、では私はこれで失礼します、、」
家に向かい歩きながら私は考えていた。二年前といえばマスター様と私が出会ってすぐの事。初めの頃は私を構ってくれたマスター様が構ってくれなくなったのも二年前。
マスター様は私と一緒に居たくなくてこうして仕事を沢山取るようになってしまった。
そう私は思ってしまった。さっきしていた想像が本当の事になってしまった。
家に向かいながら私の頬を涙が伝う。せっかくマスター様と一緒になる事ができたのに離れ離れになってしまう。マスター様に捨てられてしまう。
そんな事、、、絶対にさせない。
私に獣刻されたドリュアスが私の感情を察し狂気の芽を芽生えさせてゆく。
「ただいま」
「おかえりなさいマスター様」
「お弁当ありがとね。すっかり忘れてたよ」
「いえ、そんな、、忘れ物をするなんて珍しいですね、、」
「ずっと忙しいからね。お風呂行ってくる」
少し話をしただけでマスター様はお風呂へ。
「マスター様。あの、もう一つベランダにプランターを置いても宜しいですか、、?」
「うん、置いて良いよ」
「ありがとうございます、、」
「もう寝るね」
「はい、、」
私の話に相槌を打つだけでマスター様は食事を終え寝室へ。
残された私は食器を片付けた後寝室へと向かう。
もうマスター様は眠りに着いており部屋には微かに寝息が聞こえるだけ。そんなマスター様にキスをしてから私も眠りへと落ちてゆく。
そんなマスター様は休みの日はずっと寝て過ごしている。前は休みの日には私とお出かけをしてくれていたのに。
「マスター様。スズランを見てあげて下さい」
「ごめん、、眠たい、、」
「そう、ですよね、、」
しゅんっと項垂れる私に目を向けずにマスター様はまた眠ってしまった。
それを見届けた私はベランダで咲き誇るスズランのお世話をしに行く事に。
「ほら、お水をあげますからね、、」
水を受けてキラキラと煌めくスズランはマスター様と一緒で何も話してくれない。
「・・・・・」
ふと私に獣刻されたドリュアスが顔を出した。姿を見せたドリュアスは私の意思を無視し咲き誇るスズランへと根を伸ばしスズランの生命を吸い上げ、枯らした。
「あなたが悪いのですからね」
語りかけたスズランは吹いた風により花を、葉を散らし崩れ去った。
それからしばらくが経ったけど相変わらずマスター様は私の相手をしてくれない。そんな時またマスター様がお弁当を忘れている事に気が付き私は届けに行く事に。
「あの、、これを、、」
「うん、渡しておくよ」
また同じ受付の人に渡し帰ろうとした時、私の瞳はマスター様の姿を見つけた。
「・・・・・・・!!」
そこには女の人と楽しそうに話す姿が。あの女の人はキル姫のシャルウル。
マスター様は私に向けてくれなくなった笑顔をシャルウルに向けている。
どんな会話をしているかは遠すぎて分からないけど二人が浮かべる笑顔を見るととても楽しいものだと思う。
「そんな、、、マスター様、、、、」
堪えて歩いていたけど涙は溢れだし視界を霞ませる。やがて私の感情は嗚咽となり溢れ出した。
そして。
「ふふふ、あはは。そうだ、あの女がマスター様と私を引き離そうとしているんだ、、、、。なら、殺さないと」
私から溢れ出した感情は迷う事なくあの女への殺意へと変わり私を行動へと移させる。
その日私はずっとマスター様の職場の前であの女を待ち構えた。そして人混みに紛れ出てきたあの女の跡を追う。
しばらく歩くと街から離れた場所にある家に辿り着きドアを開けようとした時私は話しかけた。
「あの、、」
「はい?あなたは、、、」
「私の事なんてどうでも良いのです。マスター様と何を話していたのですか、、、?」
「ごめんなさいね。マスターさんから言うなと口止めをされていますので」
「そうですか、、なら。あなたを殺してその身から聞くだけです!」
ざわざわと心がざわめき私に獣刻されたドリュアスが顔を出す。そしてそれは蔓となりスカートを伝いシャルウルへと襲いかかる。
「これが獣を刻印されたキル姫の力なのですね。驚きました」
「!!」
無数に迫る蔓による攻撃を全て避け女は涼しげな顔で言う。
「少し、イラッとしたので私も反撃させて貰いますね。安心して下さい。戦闘不能にさせるだけで済ませるつもりなので」
いつの間にか手には戦斧が握られており迫る蔦を切り裂きながら私へと向かってくる。そして女は私に向かい斧を振り下ろした。
「なっ!」
「かかりましたね。これは蔦が作り出した身代わりです」
シャルウルが振り下ろした斧はドリュアスが作り出した偽物を叩く。そして唖然とした顔をするシャルウルの左腕へと蔦が伸び絡み付いた。
「マスター様に付く害虫は私が殺します。悪いのはあなたですからね」
シャルウルが何かを叫んでいるがスカートより這い出した蔦がシャルウルを包み込み押し潰した。
「これでマスター様に付く害虫は居なくなりました。良かった、、」
安心して溜息を吐いた後シャルウルの死体から情報を吸収しようとした時大きく目を見開いた。
彼女は蔦に押し潰されていない。何故なら蔦から彼女の事を読み取れないから。
「全く。マスターさんはとんでもないキル姫を好きになりましたね」
「!!」
背後から聞こえた声を聞き振り返ると左腕をだらりとぶら下げたシャルウルの姿が。
「なっ、、、どうやってあの状況から抜け出したのですか!?」
「腕の骨を折って蔦を解いたのですよ。代償は大きいですがあなたの戦い方は全て把握させてもらう事ができたのでお釣りがきますね」
「それならばもう一度、、、!」
再びシャルウルへと向かい蔓を這わせ向かわせる。
「そうですね。まず一つの弱点として蔓を出している間あなたはそこから動く事ができない」
シャルウルが放り投げた斧が湾曲しながら飛び私を背後から狙う。それを防ぐ為に伸ばした蔦を戻し背後に蔓を組み上げた。
「そしてこれがもう一つの弱点。一つの場所にしか蔓を出す事ができません」
「しまっ、、、!」
急ぎ前を向くと私の目の前に迫るシャルウルの姿。蔓を出そうにも間に合わず繰り出された拳は私の鳩尾を抉り上げ意識を散り散りにさせる。
「家の場所を知られてしまったからには引っ越すしかありませんね」
そんな言葉を聞きながら私は意識を手放してしまった。
…………………………………………………………
私が目を覚ますとお家の寝室だった。隣を見るとマスター様が私の横に居てくれた。
「マスター様、、、」
「シャルウルから聞いたよ。なんであんな所に居たの?」
「、、、、」
マスター様の問いに私は答えられず俯いてしまった。あの事をマスター様に知られている。もう私はマスター様に捨てられてしまう。
「もう行かなきゃ。ゆっくり身体を休めてね」
そう言ってマスター様は私の頭を撫でた後お仕事に行ってしまった。
「・・・・・・」
もうここには居られない。大好きなマスター様に捨てられてしまう。そんなの嫌だ。
まだ頭に残る手の温もりがやけに冷たく感じられてもう私は気が気じゃ無かった。きっと今日マスター様は仕事から帰って来たら私に別れを告げる。そしたらもう私はマスター様と一緒に居られなくなる。
俯いた顔から涙が溢れ出しベッドへと落ちる。どうしよう。不安と焦りと恐怖に歪む頭では何も考える事ができずただ時間だけが過ぎて行く。
そして太陽が沈んだ頃私は私の中で一つの答えを見つけ出した。
「ただいま」
「おかえりなさいマスター様」
「もう大丈夫?」
「はい、もう大丈夫です」
「良かった。じゃあお風呂に行ってくるね」
浴室へと歩いてゆくマスター様を見送りその間に夕ご飯の準備を済ませてゆく。
「マスター様、、、」
「どうしたのミストルティン?」
「いえ、、なんでもありません、、」
「こんな生活も後少しだからね。我慢してね」
「・・・・・はい、、、」
夕食を食べ終えたマスター様に言われた言葉は私の中で出した答えを行動へと移す決意を固めた。
「じゃあおやすみ」
「おやすみなさいマスター様」
マスター様に捨てられてしまうのはもう逃れられない運命。それならもう私はこの命に未練なんて無い。
だけど一人だけで死ぬ事は怖くてできない。
だから私はマスター様と一緒に死ぬ事にした。
「マスター様、、、ずっと私はマスター様の事お慕いしていますからね、、、」
眠りに落ちているマスター様へと覆い被さりぎゅっと抱きしめた。そしてドリュアスから這い出した蔦がマスター様と私に巻きついてゆく。
ドリュアスに締め付けられるのはすごく苦しい。だけどマスター様と同じ思いができるのなら私は受け入れる事ができる。
「ぐ、、な、何、、?」
蔦で締められる苦しさで目を覚ましたマスター様が私の顔を見上げてくれた。
「目を覚ましてしまいましたか、、でも、もう逃げられませんよマスター様」
「ミストルティン、、?一体何をする気だ!?」
「マスター様が私を捨ててしまう前にマスター様は私と一緒に死ぬのです。そうすればマスター様は私を捨てる事はできなくなります。そしてずっと一緒に居る事ができます、、」
「そんな事しないよ!早く離して!!」
「嫌です、初めからこうするべきでした。そうしていればマスター様に悪い虫は付きません」
マスター様と私を締め付ける蔦の力によりマスター様と私は完全に密着している。こうやってマスター様の温もりに包まれながら死ぬのなら私はぜんぜん怖くない。
「あ。あああ、、、」
蔦に圧迫されマスター様は呼吸もできなくなっている。もうすぐ、もう少しでマスター様と一つになれる。そう思うだけで痛みなんて感じなくなってしまう。
マスター様が蒼白した顔で私を見てくれている。そんなマスター様にキスをした。いつもは眠った後にするけどもうそんな時間は無さそうだから。
何処かの骨がミシミシと音を立てた。もうすぐ、もうすぐですからね。マスター様。
マスター様にキスをしながら私は瞼を閉じた。
そんな時何かが破壊される音が響きマスター様と私の家に誰かが押し入った。
「心配で張り込んでいて正解でしたね。今助けますから」
その声の主はマスター様と私を繋ぐ蔦を切り離し私を退けるとマスター様を抱き上げてしまった。
「私のマスター様に、、、、!」
「いい加減にしてもらえませんか?私、イラッとしているのですが」
「シャルウル、、、?」
「はい、私ですよ。もう大丈夫です」
「やめて!マスター様を私から盗らないで、、、!!」
「シャルウル、僕は大丈夫だから、、」
「しかし、、、!」
「大丈夫。おいでミストルティン」
シャルウルから降りたマスター様は私に向かい笑顔を見せてくれた。
「ほら、おいで」
そう言ってくれているのに私はどうしてもマスター様の元に行く事ができないでいた。
「いや、、、」
「どうしてミストルティンはマスターさんの元に行くのが嫌なのですか」
「だって私はマスター様に捨てられてしまう、、私見たのです、、マスター様がシャルウルと楽しそうに話をしているのを、私には向けてくれない笑顔を向けているところを、、、!」
「マスターさん。もしかしてミストルティンには何も伝えていないと」
「うん、何にも言ってない」
「はぁ、、だから私に戦いを挑んだのですね。全て繋がりました。それはそれとしてもうお話しても良いのではないでしょうか?」
「そうだね。もう隠せないよね。聞いてよミストルティン」
「嫌です、、、!聞きたくありません!そうだ。みんなここで死んでしまえばいい、、、っ!!」
ドリュアスの力を解放し部屋中が蔦に侵食された。そしてマスター様に向かい蔓を伸ばす。
「大丈夫だから。僕はミストルティンを捨てたりしないよ」
全身を蔦に絡まれながらマスター様は私の元へと歩くと抱き締めてくれた。
「ま、マスター様、、、」
「落ち着いて。そしたら話してあげるからね」
泣きじゃくる私の背中を優しく撫でてくれる。しばらくして私は落ち着きを取り戻す事ができた。
「もう大丈夫だね。じゃあまずはどこから話そうかな、、ミストルティンは何が聞きたい?」
マスター様に優しく語りかけられ私は心の内をゆっくりと話し始めた。
「マスター様がずっと働いているのは私と一緒に居たくないからですか、、、?」
「それは違うよ。ミストルティンとずっと一緒に居たいから働いてたんだ」
「それはどういう理由で、、、」
「それはね、お家を買おうと思ってさ。そうすればベランダじゃなくてお庭でガーデニングができるでしょ?」
「・・・」
「お花のお世話をしているミストルティンが好きだからさ」
「ならシャルウルと楽しそうに話していたのは・・・?」
「マスターさんに頼まれて家の資料を集めていたのですよ。それとマスターさんの相談を聞いていただけです」
「じゃあ、、、全部私の思い違い、、、?」
「うーん、、君を驚かせたくて言わなかった僕も悪いよ」
笑顔で頭を撫でてくれるマスター様に私は罪悪感で押し潰されてしまいそうだった。
マスター様は私の事をずっと考えていてくれたのに私はマスター様を殺そうとしてしまった。
「もうすぐお家を買えるお金が貯まるからさ。そしたら残業もしなくて済むし休みの日は何処かに遊びに行けるよ」
「・・・・」
「嫌、だったかな?」
「いえ!そんな事はありません!でも、、、」
「でも?」
「私はマスター様を殺そうとしてしまった。そんな私の事なんて嫌いになってしまいましたよね、、捨てて、、しまいますよね、、、」
目に一杯に溜まった涙が滴り落ちてゆく。
「大丈夫だよ。安心して」
「マスター様、、、」
私を抱き締めてくれたマスター様を抱きしめ返していた。
「こほん。それで私の腕の治療費は誰に請求すればよろしいですか?結構高かったのですが」
「うん、僕が支払うよ」
「なーんて冗談ですよ。では邪魔者は空気を読んでこの辺で失礼させてもらいますね」
「あの、シャルウルさん、、ごめんなさい」
「良いですよ。気晴らしに異族の討伐でもしてきますから」
そう言ってシャルウルさんは帰って行った。部屋にはマスター様と私だけに。
「寝よっか」
「そうですね、、でも、、、」
私の目線の先に蔦に押し潰されひしゃけてしまっているベッドが。
「そうだ。私のドリュアスの蔦でベッドを作りますから、、」
スカートから伸ばした蔦を編み鳥の巣の様なベッドを作り上げた。
「ちょっと硬いですけど私を下にして貰えば良いですからね、、」
「そんな事できないよ。おいで」
マスター様はベッドに寝転がると私を上に抱いてくれた。
「そんな、、私は大丈夫ですから、、、!」
「こうやって寝るのも久しぶりだね。おやすみ」
マスター様は慌てる私にキスをしてくれた後目を閉じた。それが嬉しくて眠ってしまったマスター様にキスをしてからマスター様の温もりに包まれてゆく。
………………………………………………………………
それからしばらくしてマスター様は本当にお家を買ってくれた。赤い屋根の大きなお家を。
少し町外れに建ったお家には大きなお庭がありガーデニングがしやすい様にと南に向いている。
「今日から僕達が住むお家だよ」
「あの、マスター様、、、」
「どうしたの?」
「本当に私で良いのでしょうか、、、?マスター様を殺そうとした私で、、だってまたマスター様を殺そうとするかもしれないのですよ、、」
嬉しい事があったはずなのに目には涙が溜まり溢れてしまいそう。
「じゃあ君に僕からの答えをあげるね」
そう言うとマスター様は私の前に跪き何かを取り出してくれた。
「ミストルティン。僕とずっとここで暮らして欲しい。これは僕からの答えであり君への問いだよ」
嫌だったら拒否してね。そう言いながらマスター様は私の左手を取ると左手の薬指に指輪を通してくれた。
「じゃあミストルティンが嫌じゃ無かったら僕の指に指輪を通してくれないかな?」
そう言ってもう一つ箱を私に渡してくれた。中にはお揃いの指輪が。
「・・・・・はい」
悲しくて溢れた涙は喜びの涙に変わり頬を伝い流れてゆく。そして私は霞む視界で指輪を取るとマスター様の左手を取り左手の薬指に指輪を通してゆく。
「似合ってるよミストルティン」
もう私はマスター様から離れる事ができない。ずっと、この身が朽ち果てるまでずっとマスター様のお側に、、、。
それから私の毎日はきらきらと輝いていた。マスター様と出会ってから輝いていた毎日だけど今は前よりももっと、もっと眩しい程に毎日が輝いて
いた。
「じゃあお仕事行ってくるね」
「はい。お気を付けて行ってきて下さいね」
「うん。じゃあ行ってきますのキスしよっか」
「・・はい♪」
玄関を開けてお仕事に行くマスター様をドアが閉まるまで見送った後私のお仕事が始まる。それはマスター様が買ってくれたお家を綺麗に保つ事。埃一つ残さない様に毎日お掃除をして、それからお外に行きガーデニングを行う事。
アパートに住んでいた頃は場所が狭くて諦めていた果樹の栽培や野菜をここでは存分に育てる事ができ収穫した野菜や果物をお料理に使う事ができる。
そしてお庭の一角にはお花畑も。季節に合わせたお花達が咲き誇り目を楽しませてくれる。
こんな幸せな毎日を私は過ごして良いのだろうか?ふと幸せ過ぎてそんな事を思ってしまう程。
そんな不安は左手に輝く指輪を見るだけで吹き飛んでしまう。輝きが霞まない様に毎日手入れをして輝きを保っている。だってマスター様にもらったものだから。
あれから私の中に潜むドリュアスは姿を見せる事が無くなっていた。きっと私が満ち足りているから姿を見せる必要が無いのだろう。
「ただいまミストルティン」
「お帰りなさいませマスター様。あの、ご飯にしますか?それともお風呂にしますか?」
「うーん、、じゃあ先にお風呂に入ってくるね」
「はい♪」
マスター様がお風呂に入っている間に夕ご飯の準備を整えてゆく。
「マスター様、、いつでもご飯食べれますからね」
「ありがとうね」
「今日はお庭で収穫したお野菜を使ったのですよ」
「それは楽しみだよ。いただきます」
「どうでしょうか、、、?」
「うん、美味しいよ」
「ありがとうございます、、、♪」
マスター様の一言で私の心の花が一斉に咲き乱れた。
「明日はお休みだから何処かに行こうよ」
「えっ、、?」
「聞いてた?お休みだからお出かけしようよって」
「良いのですか、、?」
「うん、何処か行きたい所はあるかな?」
「今はちょっと思い浮かびません、、また明日でもよろしいですか?」
「うん、ゆっくりで良いからね。そろそろ寝よっか」
「でもまだ食器を片付けていません、、」
「手伝ってあげるよ」
「そんな、、マスター様の手を煩わせる訳にはいきません、、」
「良いよ良いよ」
マスター様は本当に優しいお方。私がすべき事まで手伝ってくれて。
「じゃあ寝よっか」
「、、、はい♪」
こうして私達は寝室へと一緒に向かい同じベッドに寝転がる。そして眠りに落ちるまでマスター様は私とおしゃべりをしてくれる。
「それで今日やっとチューリップが花を咲かせたのですよ」
「じゃあ明日見てみるね。何色かな?」
「明日マスター様の目で確かめて下さいね♪」
「ピンク色だと良いな」
「それはどうしてですか?」
「ミストルティンの髪と同じ色だからだよ。前はあまり好きじゃなかったけどミストルティンに出会ってからなんだか好きになっちゃって」
「ふふ、何色でしょう?それとマスター様」
「どうしたの?」
「どうしてマスター様は私をこんなにも大事にしてくれるのですか?」
「うーん、初めて出会った時なんだか不幸そうな子だなって。だから僕はミストルティンを笑顔にしたかったんだ」
「私の第一印象、、、確かに笑顔は少ないとは自覚していましたが、、」
「でも今は毎日笑顔を見せてくれているよ。ほら、今も笑顔」
そう言われて気付いた。確かに今私は笑顔を浮かべている。マスター様と出会う前の自分からは考えられない程穏やかな笑顔を。
「おいでミストルティン」
「はい、、、♪」
マスター様に腕枕をしてもらい私は目を閉じてゆく。
「マスター様、まだおやすみのキスをしていません」
「そうだったね。おやすみミストルティン」
「おやすみなさいマスター様」
柔らかくキスをした後マスター様と一緒に眠りに落ちてゆく。
マスター様と過ごす毎日はとても楽しくてつい時間が過ぎるのを忘れてしまう程。マスター様がお休みの今日は朝起きてからこうしてマスター様と花壇を見ているだけなのにもう日が落ちてきてしまっていた。
「チューリップって沢山の色があるんだね」
「そうなのです。色々な理由があるみたいなので詳しくは私も分かりませんけど、、」
「でもピンクのチューリップがあって良かったよ」
そう言ってマスター様は私の頭へと目を向けていた。
「私の頭に何か付いていますか?」
「うんん。どっちのピンクも可愛いなって」
「えへへ、、♪」
マスター様に褒められて上機嫌な私はキッチンに立ち夕食を作ってゆく。
「ーーー♪ーー♪ーーー♪」
気が付けば鼻歌を歌ってしまうほど。
こんな満ち足りた毎日なのに私の中に眠るドリュアスが顔を出してしまった。その理由に私も心当たりがある。
花とはメシベにオシベが出す花粉が付く事により実を付け命を次の世代へと託す。それは動物も人間も同じ。
私もそれと同じ様にマスター様の種子を欲しがってしまっている。
こんなに満ち足りてしまっているからこそこんな欲求が生まれてしまったのでしょう。
ソファーに座るマスター様を見るだけで下腹部がきゅんっと疼くのを感じてしまう。
「マスター様。もうすぐご飯ができますからね」
「ありがとね」
カウンターの上に料理を置くとマスター様がテーブルへと運んでくれる。
そんな欲望が渦巻き時は流れマスター様とベッドに寝転がっていた。
「・・・・・」
普段なら心の底から落ち着けるマスター様の隣なのに今夜は心がざわめいてしまっている。
「どうしたのミストルティン?」
「いえ、なんでもありませんよ、、」
「顔赤いけど風邪引いた?辛かったら言ってよ?」
「そんな、、私は風邪などひきません」
「ならどうしちゃったんだろ?」
マスター様がおでこを私のおでこに当てて体温を測ってくれた。
「少し熱っぽいかな?今夜は早く寝よっか」
「マスター様、、、」
本気で心配してくれているマスター様に申し訳ない気持ちでいっぱいになってきた。私はマスター様の種子が欲しくて欲情しているだけなのに。
(・・・・・)
私の中に眠るドリュアスが顔を出し力を使えと囁く。私に獣刻されたドリュアスの力は蔦を使う以外にも相手を誘惑する事ができる。でも、その力を使ってしまったらマスター様は私ではなくドリュアスに魅入られてしまう。
だから私は勇気を出した。
「マスター様」
「どうしたの?喉乾いた?」
「いえ違います、、マスター様は花がどうやって実を付けるか知っていますか?」
「うん、知ってるよ。メシベにオシベの花粉が付くんでしょ?」
「流石マスター様。博識なのですね」
「小学校の頃授業でやったからね。それがどうしたの?」
勇気を出して出した質問は難なく正解されて私の意図は伝わらず。私はとても恥ずかしくなってしまい俯いてしまった。
「顔赤いよ?やっぱり風邪ひいたんじゃない?」
「いえ、、違います、、ならマスター様は動物がどうやって子を宿すか知っていますか?」
「どうやってって交尾だよね?」
「なら人は、、、?」
「人は、、セックス?でも人を哺乳類と考えると交尾なのかな?」
勢いでなんだか話がまとまりそう。頑張れ私。あと少し。
「マスター様、、、私とは交尾をしてくれないのですか、、、?」
きっとこの言葉を言っている私は顔を真っ赤にしていると思う。そして見上げたマスター様は。
「あはは、交尾って」
「ダメでしょうか、、、?」
「他に言い方あったよね?」
「そう、ですけど、、」
大笑いするマスター様に私の顔は熱を感じる程熱くなってしまっている。
しばらくしてマスター様は私の頭を撫でてくれていた。
「僕もミストルティンと交尾したい」
「もうその言い方はやめて下さい、、!恥ずかしいです、、」
「ごめんね。おいで」
寝転がるマスター様が私に向かい腕を伸ばしてくれた。そして私はマスター様の元へ。
潤んだ瞳でマスター様を見上げまるとマスター様の唇が私の唇に触れてくれた。
それだけじゃマスター様は終わらなくて私を抱き寄せて唇をもっと密着させてくれた。
「・・・!」
そしてマスター様の舌が私の口の中へと這入って来てくれた。マスター様の舌が口の中にあるのは不思議な感じがして口の中を動く舌に舌を合わせるのは凄く気分が燃える。
しばらくしてマスター様が口を離し唇と舌は私の口から離れてしまった。そんなマスター様の口元に名残惜しい視線を向ける。
「もっと?」
マスター様の問いにコクリと頷くとまたマスター様の唇が、舌が私の口の中へと。
私は夢中になりながらマスター様の舌に舌を絡み合わせていた。
そしてマスター様がゆっくりと口を離すとマスター様と私の涎がつっーっと糸を引きぷっつりと切れた。
マスター様とこんなにキスをできるなんて。まだ行為が始まっていないのにもう私は夢うつつ。もう幸せすぎて死んでしまいそう。
「そうだ。キスマーク付けて良い?」
「キスマークですか?」
「うん。ミストルティンの首に付けたいんだけど良いかな?」
「マスター様がしたい事、私はなんでも受け入れます。だからキスマークを付けてください」
そう言うとマスター様は私の髪を掻き上げ私の首に口を近づけてゆく。
マスター様の唇が触れるととてもくすぐったくて、そのあとちゅっと首を吸われる様な感触。その感触は少しだけ痛くてくすぐったくて心地良くて。
「ほら、付いたよ」
マスター様がそう言ってくれた。だけど私にはマスター様が付けてくれたキスマークを見る事ができない。
「ちょっと見てきます」
それがもどかしくて私はベッドを降り脱衣所へと向かい鏡で自分の首元を見た。
鏡に映る私の首には赤紫の痣のような痕が。何度も跡を撫でながら私は幸せに包まれてゆく。
こうして指にマスター様がくれた指輪も良いのだけどマスター様が自ら私に付けてくれた跡が嬉しくて嬉しくて嬉しくて堪らない。
私はずっと笑顔のまま寝室へと戻ってゆく。
「マスター様。こんなに素敵な跡を付けて下さりありがとうございます♪」
「それだけ喜んでもらえると付けた甲斐があったよ」
「あの、私もマスター様にキスマークを付けてもよろしいでしょうか?」
「うん、良いよ」
そう言ってマスター様が首を開けてくれた。その首に私は口を付けちゅっと吸い上げてゆく。
「どうでしょうか、、?」
豆電球に照らされるマスター様の首元には薄らと跡が付いている。マスター様に付けてもらった跡に比べると薄くて消えてしまいそう。
「ありがとね。お揃いだね」
にっこりと笑いながら私の頭を撫でてくれるマスター様に下腹部がきゅんきゅんと疼き体が熱ってゆく。
「マスター様、、、」
「どうしたの?」
「もっとキスをして下さ、、」
言い終わる前に私の口はマスター様の口が塞いでくれた。そしてマスター様の舌が私の口の中に入ってきてくれた。
私の口の中にあるマスター様の舌が愛おしくて私の舌を絡めてゆく。そうしていたらマスター様の舌はマスター様の口へと戻っていってしまう。
それが嫌で私の舌はマスター様の舌を追いマスター様の口の中へ。
そしてめいいっぱい舌を伸ばしマスター様の舌へ絡み付かせてゆく。
やがて口を離すと笑顔のマスター様が私の頭を撫でてくれた。
「よだれ垂れてるよ」
そう言われてみれば確かに口元から何かが垂れている。それを指ですくいあげると豆電球に照らされきらきらと光るよだれが。
舌を動かすのに夢中になり過ぎて口から垂れた涎に気付かなかった。
「・・・・・・・」
それがもう恥ずかしすぎてまた私は顔を真っ赤に。
「そんなに恥ずかしかった?」
「はい、、、もう恥ずかしくて消えちゃいそうです、、」
「今からもっと恥ずかしい事をするけど消えちゃうと困るからやめておこうかな?」
「えっ・・・・大丈夫、大丈夫ですから、、!私はマスター様の前から消えるなんてあり得ませんから、、、もっとして、、下さい、、」
目をウルウルとさせながらマスター様に言うと笑いながら頭を撫でてくれた。そして柔らかくキスをしてくれた。
「じゃあミストルティンの全部を見せてね」
そう言うとマスター様は私のパジャマのボタンを一つずつ外してゆく。一つ、一つ、音も無くボタンが外され私のパジャマは左右に分かれ身に付けている下着がマスター様の視線を受けている。
「可愛い下着だね」
「うぅ、、。」
普段は寝る時締め付けられる感じが嫌で付けていないブラジャーだけどマスター様に褒めてもらえて今日は付けてて良かったと思える。
マスター様の視線で私の体はまた熱を帯びてしまう。
「じゃあ取るね」
そう言ってマスター様は背中へと手を伸ばしホックを外すと左右の手からブラジャーを引き抜きベッドの上に置いてくれた。
「・・・」
下着を取られた私の胸を隠すのは私の右腕。これを外してしまうとマスター様に私の乳房が見られてしまう。
「ほら、手をどけて」
マスター様に見てもらえるなら豆乳を飲んだりバストアップ体操をしておくべきだった。そんな後悔をしながら私はそっと右の腕をどかし顔を背けた。
「凄く綺麗だよミストルティン」
そんな後悔も知らずにマスター様は私の乳房を綺麗だと褒めてくれた。
「で、でも男の人は大きい方が好き、なんですよね、、」
「うーん?人によるんじゃないかな?僕はミストルティンのおっぱいの大きさ好きだよ」
そう言いながらマスター様は私の乳房へ手を伸ばし触れてくれた。
「凄く熱い」
「マ、マスター様、、、」
私の乳房はマスター様の手のひらで形を変えられていた。ゆっくりと優しく私が痛くならない様に気を遣ってくれながら。
そうされるともどかしい様な気分になってしまう。
そしてマスター様は私の乳首を口に含んでくれた。その瞬間頭に稲妻の様にきゅんっとした刺激が走る。
「ひゃっ、、」
思わず私の口から声が漏れてしまった。そんな声を上げてしまった恥ずかしさと乳房を揉まれながら乳首を吸われている恥ずかしさと快感で頭の中をぐちゃぐちゃにされてゆく。
マスター様が口を離してくれた時もう私は蕩けきっていた。
「じゃあ下も脱がすね」
「それは、、、心の準備が、、、」
私のか細い制止の声はマスター様に届かずズボンに手を掛けると下へと下げてゆく。そんな私は脱がせやすい様にお尻を浮かせてしまっていた。
そしてマスター様は私の蜜壺を隠す下着に手を掛けると両足から抜き去ってしまった。
「ミストルティンのおまんこ凄く濡れてるよ」
「そんな恥ずかしい事言わないで下さい、、、」
「触るね」
そう言ってマスター様が蜜壺に触れた瞬間私は声を上げてしまった。
「痛かった?」
「いえ、そんな事ありませんでしたけど、、」
「?」
「凄く気持ち良くて、、、」
「良かった」
マスター様が私の蜜壺を撫でた後ゆっくりと膣内へと指を入れてくれた。膣内に何かが入って来るのは初めての事だけどマスター様の、ってだけで不安や怖さは消えてしまいすんなりと受け入れてしまう。
「痛い?」
「大丈、夫です、、でも、少し不安なので、、キスをしながら触ってもらえませんか、、?」
「うん」
マスター様におねだりをするとマスター様は私にキスをしてくれながら膣内を触ってくれた。
蜜壺をマスター様に触られて口はマスター様に塞がれて。私は凄く幸せ。
そして膣内から感じる快感は私の脳を溶かしてしまいそう。
「じゃあミストルティン」
「はい、、、」
口を離してしまったマスター様が私の瞳を見る。やっと、私に種子を植え付けてくれる。そう思っていた。
「ミストルティンのおまんこ舐めてあげるね」
マスター様の言葉に私は混乱してしまった。蜜壺を舐める?そんなところをマスター様に舐めてもらうだなんて私には耐えきれない。
「ダメですマスター様、、そんな汚いところを舐めるだなんて、、、!」
「ミストルティンに汚いところなんて無いよ」
そう言うとマスター様は布団に潜り私の足を開いてしまった。
「ダメです、、。マスター様、、、」
私の声なんて聞こえない様にマスター様は私の蜜壺に顔を近づけてゆき吐息が蜜壺に吹きかかる。
「っ、、、」
「今腰が跳ねたよ」
「そんな事、、。ないです、、、」
でもマスター様に舐めてもらえるって喜んでしまっている私が居た。さっきあんなに柔らかくて自由に動く舌に舌を絡ませた事を思い出して。マスター様が舌で舐めてくれたらどれ程気持ち良いだろうって。
「ダメって言ってたのに足閉じないんだね」
「〜〜〜〜〜っ!」
期待してしまっている私の心を見透かされ私は声にならない悲鳴を上げてしまった。
そしてマスター様にそう言われたのに足を未だに閉じる事が無い私。
「じゃあ舐めるね」
そう言ってマスター様の舌が私の蜜壺に触れた。たったそれだけなのに私に電流の様な快感が走り耐えきれずに体をくねくねとさせてしまう。
「いやぁ、、、♡」
マスター様の舌が何処かに触れた時私の口からいやらしい声が出てしまった。それはマスター様の耳にも届き私が反応した場所に丹念に舌で舐めてくれる。
「ダメです、、、っ、、な、なにかきちゃいま、、す、、♡」
与えられ続けた快感が私の頭の中で弾けようと膨らんでゆき危険信号を出す。快感が弾けてしまうのが怖くてマスター様を止めようとするのだけど私の口から漏れるのはもっと、っとおねだりの声。
「ああっ、、。マスター様っ、。、。♡」
快感が弾けた瞬間私は身を強張らせマスター様の顔を太ももで挟んでしまった。
「だ、、大丈夫ですかマスター様、、、」
「大丈夫だよ。ミストルティンが気持ち良さそうで良かった」
マスター様の顔を挟むだなんて罪多い事をしてしまったのにマスター様は私の横に来てくれると私の頭を撫でてくれた。
「よしよし」
「マスター様、、、」
私が落ち着くまでマスター様は頭を撫でてくれた。
「じゃあ、、、」
「・・・・」
今度こそマスター様は種子を。そう思っていた私にマスター様は。
「僕のも舐めてくれるかな?」
そう言ってくれた。
「・・・・はい、、あの、私、、初めてだから上手くできるか分かりませんけど、、」
「うん。お願いね」
マスター様に頭を撫でてもらった後私は布団に潜りマスター様の足元へ。そこで私は隆起するマスター様の男根を見た。
(大きぃ・・・・)
初めてマスター様の男根を見た私の素直な感想だった。こんなものが私の蜜壺に入るのか不安になってしまう。
しばらく唖然としてしまったけどマスター様に言われた事を思い出して男根へと口を近づけ先端にキスをした。
(・・・・♡)
初めてマスター様の男根を口に含んだ感想は少しぬるぬるしている。ほんのちょっとだけ塩っぱい。そしてもっと舐めたくなるだった。
不慣れだけどマスター様を気持ち良くしたい。そう思い私は丁寧に舌で舐めてゆく。ぺろぺろってまるで棒アイスを舐めるように。
でも棒アイスと違って体が冷える事はなくむしろ本当に火傷してしまいそうな程に自身が熱くなってゆくのを感じる。
気が付けばマスター様の男根を私は夢中になって舐めていた。先っぽから根元まで丁寧に愛おしく舌を這わせてマスター様を味わうように。
そうしていた時マスター様の男根を舐めている私をマスター様が見ている事に気が付いた。
「〜〜〜〜〜っ!!」
「ごめんね、あまりに可愛かったからずっと見てたよ」
「ず、ずっとっっって、、い、いつからですか、、?」
「キスしてくれた時から」
「そ、それって最初から見ていたの、、ですね、、」
もう私は恥ずかしくて死んでしまいそうだった。
「おいで」
でもマスター様にそう言われると私はマスター様の横に行ってしまう。マスター様の腕の中で恥ずかしさを堪えていると頭を撫でてくれた。
「じゃあミストルティン」
「、、、はい」
こくりと頷くとマスター様は私にキスをした後お布団をめくり私の足元へと。
そして私に覆い被さり男根を蜜壺に導き膣口に押し当てた。
「怖い?」
「平気です、、、だってマスター様のだから、、」
「ゆっくり挿入るからね」
マスター様の指はすんなりと受け入れる事ができた私だけどマスター様の男根は指より大きくて不安。だけど私の蜜壺はマスター様の男根を受け入れてゆく。
「もう、、全部挿入りましたか、、、?」
「まだ先っぽだけだよ。慣らしながら挿入るからね」
マスター様の言葉にちょっとだけ怖くなったけどマスター様は私の手を握ってくれたから怖くない。
「ん、んんんっ、、、」
マスター様の男根が私の膣内の何かを破った様な気がする。その瞬間にちょっとだけ痛みを感じマスター様を見上げた。
「ごめん、あと少しだから」
マスター様の男根が私の膣内を押し広げながら進み私の最奥を押し上げ止まった。
「全部挿入ったよ」
そう言ってマスター様は私の頭を撫でてくれて私が落ち着くのを待ってくれた。
「マスター様、、私の事なんて気にせず動いて下さい、、」
「それはダメだよ。痛いでしょ?」
「大丈夫ですから、、」
マスター様はずっと私の頭を撫でてくれた。そうしている内に蜜壺の痛みが引いてゆく。
「もう大丈夫ですよ、、」
「じゃあゆっくり動くね」
ゆっくりとマスター様の男根が引き抜かれゆっくりとマスター様の男根が膣内へ入ってきてくれる。
その度に膣内に引っかかりながら抜けてゆき圧迫しながら入ってきてくれる。
まだ気持ち良いとは言えないけどマスター様の男根が挿入ってるって事実が満足感と充実感を与えてくれる。
「マスター様、、私のおまんこ、、どうですか、、?」
ふとマスター様はどんな気持ちなのか不安になり上目で見上げながら聞いてみた。
「凄く気持ち良くて乱暴にしたくなる」
「良いですよマスター様、、。私のおまんこで気持ち良くなって下さい、、、♡」
マスター様が私で気持ち良くてなってくれているのが嬉しくてそんな事を言ってしまった。エッチな子って思われたらどうしよう。そう不安気な気持ちでマスター様を見上げた。
「ごめん、もう我慢できない」
そう言ってマスター様は乱暴に男根を出入りさせてくれた。その度に膣内を押し広げられ引っかかりながら抜けて奥をこんこんっと押し上げられる。それがなんだか気持ち良くなってきて。
ぼんやりとしているとマスター様の口が私の口を塞いでくれた。腰の動きに合わせて動くマスター様の口が離れない様についてゆきマスター様が離れられない様に両手を肩に回し足をマスター様の腰に絡めた。
「ミストルティン、、、!」
「はいっ、、、マスター様の種子を私に下さい、、、♡」
一瞬マスター様の男根が膨らんだのを感じたら私の奥に温かいものが男根の鼓動に合わせて迸ってゆく。それは何度も何度も私の膣内に種子を植え付けてくれて私の膣内がマスター様の種子で満たされてゆく。
しばらく私を抱きしめたまま荒く呼吸をしていたマスター様が体を起こし私の頭を撫でてくれた。
「大丈夫だった?痛くなかった?」
「はい、、♡マスター様♡あの、、ありがとうございます♡」
「僕もミストルティンの初めてが貰えて嬉しいよ」
「えへへ♡私もマスター様が初めての相手で嬉しいです♡」
笑顔で見上げるとマスター様がキスをしてくれた。
「抜いたら垂れてきそうだね」
「あの、、マスター様」
「どうしたの?」
「マスター様がよろしければこのままマスター様ので塞いでいてもらえませんか、、、?」
「じゃあ今夜はこのまま寝よっか」
「、、、はいっ♡」
こうして私はマスター様と繋がりながら眠るという幸せに包まれながら眠る事ができた。
もう私は明日世界が滅んでも良いと思ってしまうほどに幸せだった。
こんな幸せな日が毎日続きますように。そう願い私は眠りに落ちてしまったマスター様にキスをして目を閉じてゆく。
※
マスター様と行為をしたその次の日から私はマスター様に毎日のように行為をねだるようになってしまっていた。
「マスター様、、、」
「どうしたのミストルティン」
「あの、、お腹が疼いてしまって、、」
「どうしたらお腹の疼きは治るかな?」
「きっとマスター様の種子を注いで頂ければ、、、」
「本当にエッチになっちゃったね」
毎日の様にマスター様に種子を注いでもらい垂れてこない様に男根で蓋をしてもらい眠る。常に私の膣内はマスター様の種子で満たされ続けていた。
そんなある日、マスター様のお見送りをした後家のお掃除をしていた時私は自分の体の違和感に気が付きトイレへと駆け込んでいた。
変な物を食べたはずなんてないのに込み上げてきた物を吐き出し私はふらふらとリビングへと向かい椅子に腰掛けていた。
体が凄く重い。まるで自分の体ではないかの様。
それでも掃除をこなしお庭の野菜やお花達のお世話をしていた時私はふらりと倒れてしまった。
「こ、ここは、、、?」
「良かった、、気が付いたんだね、、、」
「マスター様、、、?」
見上げると知らない天井が見えてマスター様の泣きそうな顔が。そして目を覚ました私を抱き締めてくれた。
「仕事から帰ったら庭に倒れてたんだよ。目を覚まして良かった、、」
「私、、、」
「しばらくゆっくりしててね。家事は僕がやるからさ」
「そんな事、、、!家事はマスター様から頼まれた大事な約束で、、、!」
私が反論した時ドアが開き誰かが入ってきた。
「ここは病院よ?イチャつくのなら追い出すけど」
そう言いながらもアクスレピオスはテキパキと私の診察をしてくれた。
「私は、、、」
「そうね。マスターさんが言った通りにあんたはしばらく安静にしてなさい。家事をするだなんて問題外よ」
「そんなに、、悪い病気に罹ってしまったのですか、、、?」
私の目から涙が溢れてゆく。こんなにも幸せな生活をもう送れないなんて、もうマスター様の側に居られなくなってしまう。
「はい、これがミストルティンの検査の結果。尿にホルモンが混ざってるわ」
「そんなにミストルティンは悪い病気なのですか、、?」
アクスレピオスに言われた言葉にマスター様は泣き出してしまいそう。
「はぁ、ここまで言ってまだ分かんないの?おめでたよ」
そう言われてマスター様と私は顔を見合わせて笑顔の花を咲かせた。
「予定日はいつですか!?性別は!?」
「まだ妊娠初期だから性別は分からないけど順調にいけば10ヶ月後には産まれるわ。私も全面的に協力させてもらうからね」
また笑顔の花が二輪咲いた。
そして私はマスター様におんぶをしてもらいながらお家へと帰ってきた。
「じゃあミストルティンは安静にしててね」
「でも、、、」
「家よりもっとミストルティンには守るものができたんだからさ」
「そう、ですね、、、」
こうして私はマスター様の子を宿す事ができた。花が実を付けるように、動物が次の世代に子を宿すように。私もマスター様との子を宿す事ができた。
「何かあったらすぐに教えてね?すぐに帰ってくるからさ」
「ありがとう、、ございます、、」
でもまだ私には実感が湧かなくて。本当に子を宿した事を認識したのはお腹が大きくなってきてから。
そして気が付けば季節は巡り私はマスター様との子を無事に産む事ができた。
「ほら、元気な女の子よ。抱いてあげなさい」
私の腕の中で産声をあげる二人の結晶を見てまた私は涙を溢した。幸せすぎてまだ私の瞳から涙が溢れてくる。
気が付けばマスター様との子はすくすくと育ちお庭を歩き回れるほど。
「あんまり走ったら危ないですよ、、」
「まーまーこれはなーに?」
娘が指差すのは花壇に咲き乱れるチューリップ。
「これはね、チューリップっていうお花ですよ、、綺麗でしょ?」
「うん!凄く綺麗♪さわっていい?」
「良いですけど痛い事をしてはいけませんよ?」
そして娘が手に取ったチューリップはピンクの花を咲かれたチューリップ。
「あたちこのちゅーりっぷがいちばん好き!」
マスター様と同じ事を言ってくれる娘に笑顔が溢れてゆく。
マスター×ミストルティン・獣刻・ドリュアスのお話でした。
ほぼミストルティン目線であり獣刻されたミストルティンの狂気と可愛らしさを感じてもらえれば嬉しいです。
今作も後日談ありますのでもし見たいという方がいましたらコメントお願いします。