気持ちが通じ合った公爵令嬢と田舎貴族は契りを交わすそうです 作:品☆美
リオンから唇を離し、余韻を愉しみつつ視線をベッドの外へ向ける。
視線の先ではリーアが規則正しい寝息を立てながら眠りに落ちていた。
乳児は出産してから半年までが最も成長が早く、日に日に重くなる体重を授乳の度に実感する。
リーアの身長は五割増し、体重に至っては二倍以上も増量していた。
ライオネルとアリエルは双子として産まれた影響か、平均より若干小さく私とリオンは随分と気を揉んだ。
それでも現在は同年代の子と遜色無い体格に育って安心している。
双子の夜泣きや夜尿の心配が無くなるまでの約一年の間、私達夫婦は子供達と寝台を共にしていた。
高位貴族の子供なら産まれた直後から親と別々の部屋で寝るように躾けられる者も多い。
しかしリオンはそうした貴族の常識に疎い、生まれた我が子を暇を見つけては可愛がりたいと欲してやまない男だった。
幼い頃は兄弟姉妹と同じ部屋で過ごし、軍に入ってからは相部屋で共同生活を送っている。
どうにも私の夫は人一倍寂しがり屋のようで、公務等で家を空ける度にやたら私や子供達に付き纏う。
或いは成人したバルトファルト家の面々が家を離れた現状に戸惑っているのだろうか?
義父上と義母上とは同居しているが、ドロテアと結婚し男爵位を継承した義兄上は新居に移った。
ジェナとフィンリーは行儀見習いとして宮廷勤めだ、そして義弟のコリンも今こそ同居しているがやがて屋敷から離れる日が訪れるだろう。
嫁いだ私でさえある種の寂寥感を抱いているのだ、それこそ生まれた頃から付き合いのあるリオンはその比ではないのかもしれない。
そうした寂しさを埋める為に妻子を拠り所とするのは理解できる、ただ子供達が見ている場所で私に絡んで来るのは止めて欲しかった。
いくら子供達が幼くてその手の知識に疎い年頃だとしても、私も親として最低限の威厳は出来る限り保ちたい。
「……もう終わり?」
「十分に癒されただろう」
「足りない、そもそもアンジェの方からしてきたのに自分だけ満足したら勝手に終わらせるのかよ」
「いくらリーアが寝ていても目を覚ます可能性がある、我が子に見られてまで続ける気は無い」
「ちぇ」
唇を舐めながら大人しく引き下がるリオン、今夜は随分と聞き訳が良いらしい。
リーアが寝ている今のうちに湯浴みを済ませるべきだろう、ある程度は規則正しく寝起きするとは言っても赤子はちょっと目を離した隙に体調を崩して不機嫌になる。
リオンが陞爵し王国軍の軍事顧問に就任して以来、バルトファルト領の経営はほぼ私が担っている状況だ。
ファンオース公国との戦争で夫や息子を喪った未亡人や兄弟が居らず家を存続させる為に領主代行を務める貴族女性もそれなりに居る。
しかし、夫や息子が存命しているのに此処まで領地経営に精を出すのは私を含めて数名程度だろう。
出来得るならリオンもバルトファルト領の発展に関わって欲しいが、官職に就いた現状では不可能に近い。
夫が世間から認められるのが嬉しい反面、離れる時間が増えた事実に寂しさも覚える。
農閑期から翌年の春先にかけては仕事が減って家族の団欒を味わえたが、今年からはそうもいかないようだ。
止めよう、悩んでいても問題を解決するには至らない。
私に出来るのは夫が留守の間、しっかりと領地を護り子供達を育て上げる事だ。
これは結婚してから暫く経って気付いた事実だが、どうやら私は自覚していた以上に好いた男に尽くす気質らしい。
「湯浴みをしてくる、リーアを見ていてくれ」
「分かった」
リオンは返事と同時に眠っているリーアを愛おしそうに眺め始めた。
家族に対しての情が篤いリオンは高位貴族の仲間入りした後も、我が子を世話を使用人に任せずに自らの手したがる。
リーアが生まれてからはライオネルやアリエルと争うように生まれたばかりの赤子を抱くのを競り合う光景を屋敷のあらゆる場所で頻繁に見掛けていた。
それと同時に私よりも子供達を可愛がるリオンに些か不満も溜まっているが、まさか我が子に嫉妬する訳にもいくまい。
妊娠や出産を経ると精神は夫婦間の愛情よりも子供を優先し、肉体は胎児の保護や出産で弱った体を回復させる為にそうした欲求が減るものだ。
事実、リーアを出産して半年ほど経つが未だに私達は体を重ねていない。
夜中に授乳や夜泣きの対処で情交をする暇など無いし、流石に赤子の前で破廉恥な行為に及ぶほど私達は愚かではなかった。
寝室に併設されている浴室に入り、髪を解いて夜着を脱ぎ捨てて解放感を堪能する。
何しろ赤子という存在は食事も排泄も入浴も全て親の手を借りなくて生きていけないほどか弱く目が離せない。
乳母を雇い任せればこうした煩わしさも感じないのだろうが、不思議とこうした苦労も悪くはないと考え始めている私が居る。
とりあえずは軽めに汗を流す程度で良い、赤子は自分を抱き締める相手の体臭が変わるという僅かな変化にすら怯えて泣き始める子も存在するのだ。
浴室に置かれている姿見鏡で入念に自身の体を確かめる、十月も腹に赤子を宿せば体型が崩れたり、体重や変化したまま戻らない経産婦も珍しくはない。
出産して一ヶ月は王都の公爵邸で回復に努め、バルトファルト領に戻った後も食事に気を使い運動も率先して行っている。
バルトファルト領の温泉宿に常駐している医師の診断と整体師の施術を繰り返し受け補整下着を着用を続けた。
そんな涙ぐましい努力の成果か、とりあえずはリーアの妊娠する以前には近付いているだろうか?
リーアに飲ませる母乳で膨らんだ乳房が悩みどころだ、私の胸は平均よりかなり大きいが妊娠して更に肥大化している。
一回り大きな乳房の重さで胸や肩が痛む事も多く、領地の温泉を利用する度に整体師の世話になっているはリオンにさえ明かしていない私の悩みだった。
水栓を操作すると温められた湯がシャワーから降り注ぎ始めたのでゆっくりと体を洗い始める。
バルトファルト領は温泉という他の領地に見受けられない特産物が存在し、領主であるバルトファルト家も屋敷の風呂でも温泉を堪能できる仕組みを取り入れていた。
だが、私が浴びている湯は雨水や地下水を生成して魔力機構で温めた物だ。
赤子に温泉は毒に為りえると言われたリオンが気を使って技師達を招いて特別に作らせた仕組みである。
ここまで愛情深いリオンの行動にやや呆れつつもこうまで愛されると分かれば悪い気はしない、今は存分に湯浴みを堪能しよう。
湯の温かさに体の緊張が解れ、体の汚れも洗い流し終えたと思う頃。
ふと自分の背後で何かが動いた気配を感じた、言い知れぬ不安に振り返ると其処に佇んでいたのはよく知っている顔だった。
「……リオン、何をしている?」
「いや、俺も汗を流そうかと」
「私はリーアを見張って欲しいと確かに告げた筈だ」
「寝てるリーアも可愛いけど、やっぱ起きてないと寂しいんだよ」
「だからと言って起きてる私を構うな!リーアが起きたらどうする!」
「あれだけぐっすり眠ってたら簡単に起きないって」
悪びれもせずにそう告げて服を脱ぎ始める夫の頬を思いっきり叩いてやりたい衝動を辛うじて我慢する。
自らの行動を軽い冗談で誤魔化そうとしているが、そんな態度に惑わされるほど私は甘い女ではない。
私を苛立たせている一番の原因はリオンの裸体の一部、股間で隆々と猛っている
赤黒く脈動している逸物は何が目的で浴室に入って来たかを首から上より雄弁に語っている、本気で握り潰してやりたい。
今の私は全くそうした気分になれない、産褥期を問題なく終えて仕事と子育てに忙しい現状で再び子を作る行為は肉体的・精神的に億劫なのだ。
別にリオンとの情交に忌避感を抱いている訳ではなく、時と場所を選べと言いたい。
そもそも隣の寝室でリーアが寝ているのに浴室で盛るな、父親として酷過ぎるだろうが。
「最近はいろいろと忙しくてアンジェと二人きりの時が少ないなと思って駆け付けた訳ですよ」
「単に私を抱きたくなっただけのように思えるが」
「……それは邪推だぞ」
目を逸らすな、嘘を吐くならもう少し考えてから吐け。
浴室に侵入までしておきながら、肝心な時に覚悟が足りないのか。
そのくせ股間の陰茎は限界まで勃起してその存在を否が応でも主張し続け私を惑わせる。
言動不一致が過ぎる、早く去ってもらわないと気が狂いそうだ。
「御体をお洗いします」
「止めろ、どうせ私の体を撫で回すのが目的だろう」
「アンジェも俺の体を洗って良いからさ」
「私にとっての利益が一切無いぞ」
「気持ち良くするから安心しろ」
十本の指を滑らかに動かし私に触れようとするリオン、拒むなら今しかない。
そう思っていた筈なのに、言葉が喉で止まってしまう。
私の体の奥底で眠っていた得体の知れぬ何かが思考を遮る。
拒絶の手が拒否行動を選択した筈なのに、私の腕に籠る力はあまりにも弱々しかった。
リオンの逞しい腕が背中に回されゆっくりと抱き締められる。
この状態に陥ったらリオンが満足して解放するまでなすがまま蹂躙される以外に私が採れる行動は無い。
それなのにリオンの手は壊れ物を扱うように優しく丁寧なのが腹立たしい。
シャワーから流れ続ける湯に濡れながら、リオンが私の頬に触れゆっくり顔を引き寄せる。
唇が重なった瞬間、伝わってきたのは親愛の情ではなく爛れた本能。
荒々しさすら感じるのに体が敏感に反応してしまうのが苛立たしかった。
そのまま体を引き寄せられると下腹部に熱い物が触れた、それが何かなのは見ずとも理解できる。
体を引き離そうとリオンの方に手を置くが、どうやら彼は私の行動を拒絶ではなく受容と判断したらしい。
いや、或いは既に体は受け入れているのかもしれない、自分が一体何をしているのかさえ判別がつかなくなっている。
私の肩に触れているリオンの左手とは反対に右手は下方向へ向かっているのが視界に入る。
その数秒後、股間から得も言われぬ快感が押し寄せて来た。
数ヶ月、いや半年以上も味わっていなかったその感覚がジリジリと私の脳を焼いていく。
せめてもの抵抗に私は左手でリオンの手を払いのけようとするが、左手が触れたのは彼の右手ではなかった。
シャワーの湯よりも熱く滾っているそれはリオンの陰茎だった。
久しぶりに触れる筋肉とは違う熱と硬さを掌で感じた瞬間、私の股間に甘い疼きが湧き上がり身震いを起こす。
今まで何百回と触れてきたそれを生娘のようにおずおずと触る。
赤黒く膨れ上がった亀頭を指で軽く触れるとリオンがくぐもった呻きを上げた。
どろり……♡
彼の声を聴いた瞬間、股間から溢れた生温かい何かが体を伝い湯に混じって排水口へ流れて行くのを感じる。
気付けばいつの間にか唇が触れているだけの接吻は舌を絡め合う情熱的な行為へと変わっていた。
なけなしの理性で唇を離すと唾液で作られた橋が私とリオンの唇を淫らに繋ぐ。
呼吸すら覚束ないほど私達は久しぶりの情欲に満ちた接吻に夢中になっていたと改めて気付かされた。
「……もう満足しただろう、早く着替えろ」
「無理だって、ここで終わったら生殺しじゃん」
不満気な表情を浮かべるリオンだが、それは私の体もどうようだった。
いや、寧ろ私の方が激しく彼を求めているかもしれない。
リオンと肉の交わりを重ねてきた私の体は今の接吻だけで情欲の焔に炙られ疼いている。
産んだばかりの赤子を育てる事に夢中になって、無意識の内に禁欲していた私の体は快感に渇き飢えていた。
そんな時に鮮烈な快感を強制的に流し込まれた、まるで綿が水を吸収するように肉体が与えられた悦楽を取り込んでいく。
だが、足りない。
全く足りていない。
飢えた体が満たされる事を望んでいるのが自分でもよく分かる、その欲望があまりに鮮烈過ぎて他の事さえ忘れてしまいそうだ。
此処でリオンを受け入れてしまえば我を忘れて情交に溺れてしまう、それが分かる故に受け入れる事が出来ない。
領主の妻としての威厳や母親としての務めを忘れて浅ましい獣のように交わってしまうという確信があった。
「此処までだ、頼むから我慢してくれ」
「無理だってば。アンジェの体を見たら止められないって」
「見て愉しいものでもないだろうが。以前より体のあちこちが衰えたのは自分でも承知している」
妊娠と出産を経験する度に自分の体が崩れていく感覚がある。
腹に子を宿したまま十月も育て産み落とすのは母胎にとって大きな負担だ。
肥大化する乳房、弛んだ腹回り、厚みを増した臀部。
どれだけ食事の節制を重ね運動を繰り返しても生娘だった頃と今の肉体化が変容している事実を他ならぬ私自身が常に体感している。
「俺は別に気にしないんだけど」
「私が気にするんだ」
私とて女だ、人並みに美しい物や美容に対して興味はあった。
色を以って人に仕える者は色が衰えて愛緩むものだ。
嘗ては次期王妃と為るべく受けた教育によって内政や外交の知識と術を磨いてきたが、やはり外見とは対人関係に於いて侮れない要素。
故に古来から貴族は血眼になって美しさを求め続けて来たのだ。
リオンが気にせずとも、愛する夫の前では美しい姿であり続けたいの願うのは私らしからぬ女心だから理解して欲しい。
「いやさ、子供を産んでもアンジェの魅力はそのままだぞ。むしろ柔らかくなったから触ると気持ち良いし」
「つまりリオンは私が太ったと言いたいようだな、一回ぐらい死んでみるか?」
「悪く受け取るなよ。胸も尻もムチムチして俺好みって言いたいの」
「胸と尻以外は目に入っていないのか貴様」
「そうじゃないってば」
私の機嫌を損ねない為か、それとも口封じか分からないまま再び唇を重ねられる。
同時に片手が私の胸に触れ、もう片方の手が私の臀部に当てられた。
力を込めて抱き寄せられリオンの逞しい密着すると腹部に硬い感触を感じる。
それが何かは見ずとも分かる、分かるが故に認められない。
このまま流されてはリオンの欲するがまま体を貪られてしまう。
一方でリオンは私の躊躇いを一蹴するように乳房と臀部を撫で続ける指に力を込め始めた。
私を逃さないという確かな意思と同時に、私の体が快感を感じる絶妙な力加減に湯あたりとは違う熱に思考が鈍っていく。
数ヶ月ぶりにリオンの舌と両手で愛撫されると体に刻まれた肉悦を強制的に思い出させられる。
先程とは違って私の秘部には一切触れていない、只管に乳房を尻の愛撫愛撫を続けていた。
しかし、最も私の体を刺激しているのは腹に当たっている肉茎の存在だ。
やや弛んでいる柔らかな腹に硬い男性器を幾度も押し当てられる度に腹の奥に熱が灯っていく。
リオンの逞しい逸物に犯され三人も子を孕まされたという事実に休眠していた私の女性器が強制的に起こされるような感覚に襲われてしまう。
このままでは不味い、そんな焦りから思わずリオンの陰茎を反射的に掴んでしまった。
一瞬だけリオンは動きを止めた、だがすぐに今まで以上に激しい愛撫を再開し私を責め苛む。
愛撫に翻弄され続け思考が覚束なくなってくる、今の私はリオンに与えられる快感に身悶えする事しか出来ない。
手で触れている陰茎から伝わる硬さと熱ですら快感の一部だった。
だらしなく弛んだ私の体でもリオンが欲情している事実が嬉しくて、気が付けば私もリオンの性器に愛撫を始めていた事実に戸惑う。
左手をリオンの腰に回し、右手の親指と人差し指で陰茎に沿うように輪を作るとゆっくり前後に動かす。
これは性交ではない、お互いの体を使った自慰だ。
そんな言い訳にさえならない馬鹿げた思考のままリオンと私はお互いの体を用いて快楽を貪り合う。
リーアを産んでからは一家も体で交わっていなかった反動か、いつもの性交以上に興奮して愛撫を続ける。
隣室で幼い我が子が寝ているという事実ですら興奮を高める一因だった。
それだけ興奮していれば限界は早く訪れるのは当然だ。
速度を上げて擦り続けていた陰茎は蠢くように痙攣を始め、一方で私の股間からは明らかに湯と違う体液が流れ続けている。
言葉を交わさずとも相手の絶頂が近いのが伝わってくる、その絶頂に向けて愛撫はより激しさを増し頭の中が淫猥な思考で溢れていく。
体に青痣が残るのも厭わず手指に力を込め力強くお互いの体に触れ合った次の瞬間、ついに許容量を超えた快感によって頭の中が白く染まった。
リオンの陰茎が激しく痙攣すと膨らんだ亀頭から放出された精液が飛び散って私の体や手を纏わり付いた。
一方で私も股間から大量の愛液を垂れ流し、硬く尖った乳首からは母乳が溢れていく。
私達は絶頂の余韻に浸りながらそれでも接吻を止めようとしない、寧ろより一層の繋がりを求めるように舌を絡めながら萎えた陰茎や乳房の愛撫を続ける。
絶頂により辛うじて興奮が治まると急速に羞恥心が襲って来た。
数ヶ月ぶりの性的絶頂はあまりにも甘美過ぎて、早くも次の快楽を求めるように火照り始める。
流されてはいけない、このままでは浴室で体力が尽きるまで激しく交わり続けてしまう。
身の危険を感じどうにかリオンから離れようと目論むも絶頂で弛緩した体は碌に力が入らない。
先程の絶頂が衝撃過ぎて、その余韻により震えるしか出来ない下半身は内股になったまま愛液を溢し続けている。
私に出来る回避策は言葉でリオンを説得するぐらいしか思い浮かばない。
「……はァ、ま、満足したか?今夜は此処までしよう」
「ヤだね。ここからが本番だろ」
「頼む、力が入らないんだ。このままでは満足に動けない」
「アンジェが動く必要はないぞ。俺が勝手に動くから」
「そういう問題では」
言うが早いか、リオンは私の背後に回ると下半身に手を這わせた。
そのまま私の膝裏にを掴むとゆっくり体を持ち上げる。
まるで親に抱きかかえられた幼子が排尿を促されるような体勢に羞恥心で頭がおかしくなりそうだ。
私の秘裂とリオンの陰茎の位置を合わせるように擦られる。
秘裂から溢れ続ける愛液が陰茎を淫らに濡らし、存在を主張する陰核が亀頭と擦り合う度に嬌声が漏れるのを必死に堪えた。
体はとうの昔にリオンを受け入れる準備を整えている。
それでも尚、なけなしの理性がどうにかこの状況から逃れる方法を模索するが有効な手段が思いつく訳もない。
何とかその瞬間を遅らせる為に出来たのは拙く言葉で拒む程度だった。
「や、止めろリオン。流石にこれ以上は怒るぞ」
「怒られても良いからアンジェを抱きたい」
「よく考えろ、私達が結婚してから何年になる?」
「四年、いや、もうすぐ五年って所だな」
「いいか、よく聞け。私は結婚して僅か五年で三人も子供を産んでいるんだ、流石に多過ぎる」
「それだけ俺とアンジェが激しく愛し合ってるって事じゃん」
「流石に後先を考えなさ過ぎる、父上にも控えた方が良いと忠告されただろうが」
「今度会ったら『夫婦の問題に父親が深入りすんな』って言っておく」
「馬鹿な発言は止めろ」
自分の体勢と会話の内容があまりに品性を感じさせる困惑してしまう。
このまま一方的にリオンに蹂躙される未来しか思い浮かばない。
どんな内容でもいい、この危機を逃れる為に有効な説得方法は何だ?
必死に考え抜いた末に思い浮かんだ言葉をその場で吐き出す。
「それに、最近は訪れていないんだ。このまま交わっても意味が無いぞ」
「何が?」
「月のものだ」
子を産むという行為は母胎に対して多大な影響を与える。
出産を終えた女性の月経が再び起こるまでには数ヶ月から一年程度の期間を要する一般的だ。
リーアを産んで約半年が経過しているが、未だ私の月経は訪れていない。
普通に生活する分には苦労が無い、寧ろ楽だとさえ考えていた事実を混乱して思考がままならない内に吐き出す。
「だから、その、
「…………」
「……リオン?」
「それってつまり、いくらアンジェの
……私の発言は火に油を注いだだけで終わった。
同時に、あれでもリオンは私の母体を気遣っていたらしい事実が判明する。
軽い眩暈と絶望を感じていると突然股間から得も言われぬ快感と同時に体を貫かれるような微かに痛みに体が膠着した。
視線を下半身へ向けると赤黒い亀頭を私の陰唇が呑み込んでいく瞬間を目の当たりにする。
ぐぐぅ♡ ぐにゅうぅ♡
「うッ…、ぐうぅ」
「あぅ、つぁ」
自分の胎内を熱い何かが蹂躙するこの感覚、衝撃の後に訪れる途方もない快感。
数ヶ月間に渡って誰も受けれず、出産からの回復で狭く硬くなっていた内臓が蕩かされ解されていくのが分かる。
リオンの腕によって抱えられている影響で、私の体は自重でより深くより奥まで陰茎で貫かれた。
僅かな痛みとそれを上回る快感で感情と思考を塗り潰されていくのが分かる。
加えて愛液に塗れた膣肉は私の思考に反してリオンの陰茎を呑み込み、その感触を心ゆくまで堪能していた。
まるで主の帰還を喜ぶ臣民、いや夫の帰宅を待ち焦がれる妻の慕情か?
いずれにせよ私の秘裂を驚くほど容易くリオンを迎え入れている。
「あぁ、ふぁ、くぅぅ」
いつしか甘い嬌声を発しつつ、己で気付かぬ内にリオンの首に手を回していた。
陰茎を膣から引き抜かれそうなほど抱え上げられると重要を利用して奥まで突かれる、単純な動きの繰り返しの筈なのにどうしようもなく感じてしまう。
興奮によって秘裂から溢れる愛液は陰茎を濡らし、乳首は次から次へと噴き出す母乳が止まらない。
私の媚態に興奮したのか、リオンが私の体を引き寄せて妊娠前よりも肥大化した胸に吸いついた。
子供達が食事として私の胸を吸う強さとは違う、私の乳房で性欲と食欲が混じり合った衝動に駆られたリオンは噛み痕が残りそうな強さで乳首を噛み母乳を啜っていく。
リオンの陰茎で膣奥を突かれる度に熱情が伝わり、眠っていた私の女性器が目覚めて活性化していくようだ。
自分が締まりのない表情で快楽を貪っているか、それを見たリオンが更に興奮して私に夢中になるのが嬉しくて仕方ない。
理性も知能も捨て去って肉欲のままにリオンを愛し合い続けたいと思ってしまう。
雌の本能が目の前の雄を番いとして受け入れ、すぐに子を遺せるように子宮に熱が宿っていく。
鋭敏になった嗅覚が自身の体から母乳や愛液とは違う匂いを放ち、リオンの興奮を誘発しているのが分かった。
『また孕まされてしまうかもしれない』
確信に近い予感が頭の中を走る。
リオンが冗談めかして話した私との間に八人ほど子供が欲しいという願望は不可避の未来となるだろう。
私の女性器はその事実に悦び震える、寧ろ今すぐ孕ませろと催促するように卵巣を刺激して排卵を促していた。
それでも第三子出産という肉体の負荷は大きかったのだろう、子宮からの刺激を受け機能を回復しつつあるが排卵には至らない。
逆にそれは幸運だった、もしも月経が回復して至らなら出産して一年も経たない内にまた孕ませられていただろう。
そんな私の思考とは裏腹に膣は分泌された愛液でリオンの陰茎を濡らし締めあげ、肉襞は一滴でも精を搾り出させようと蠕動を繰り返す。
興奮したリオンは私を貪って精を放つ事しか頭に無いのだろう。
規則正しい抽挿から荒々しい腰の動くに変化して、膣内のあらゆる場所の刺激し蹂躙を止めない。
その荒々しさを私の愛情と受け取った膣はさらに解れてリオンの動きを受け入れる、その繰り返しが延々と続いていく。
やがて一回り以上も膨れた陰茎が細かく痙攣しているのが膣内から伝わってくる。
その意味を私が理解するより先に子宮が蠢いて準備を始めた。
終わりを惜しむように肉襞が陰茎に絡み付き一滴でも多く精を放出させようと優しく愛撫する。
奉仕しつつも快感に身悶えする淫らな私の体は際限を持たず限界以上に悦楽を求め続けた。
それでも限界は訪れる、あと一突きで絶頂に至るその場所でリオンが動きを止める。
何事かと思い腕を回していたリオンの顔を覗き見ると、リオンもまた快楽に蕩けた顔で私を見つめていた。
いつもこうだ、リオンは問題を起こすが私が嫌がる事は行わないように努める。
私が本心から拒むのなら今の時点でも情交を止めるだろう。
そんな彼の気遣いが嬉しくて、秘裂から溢れた愛液が陰茎を伝ってリオンの股間も濡らした。
もう我慢できない。
愛しさは性欲に変換され、より深い最後の一突きを求めるように陰茎を締めあげる。
限界に達したリオンは重力に加えて腰の勢いで力強い最後の攻めを私の膣奥へ放った。
こ゛り゛ッ゛♡ ど゛ひ゛ゅ゛う゛う゛ぅ゛ぅ゛♡
女性器の一番奥、命を育む最重要器官に命の種が蒔かれていく。
声にならない嬌声を放ち続けながらも膣肉は陰茎を締め続けるのを止めない。
寧ろ射精を手助けするように陰茎の痙攣と息を合わせて蠕動を繰り返し、精嚢に溜まっている精液を一滴たりとも溢さないように締め上げた。
それでも放出されたリオンの精液は予想以上に多量で、収まりきれなかった精液が陰唇の僅かな隙間から漏れ出して浴室の床を濡らす。
私は久しぶりに味わった膣内射精の性的絶頂に放心しながら、
次に生まれる子は男か女か、
そんな他愛ない思考と絶頂後の余韻を味わいつつ幸福を満喫した。
脱力した私を気遣うように優しくリオンが私の体を洗う。
しかし私達の股間は繋がったままだ。
普段なら回復すれば即座に私を抱き始めるリオンだが、産後の私を慮ったようだ。
それなら抱くなと言いたくもなるが怒る気にはなれない。
一度でも抱かれれば満足してしまう己の甘さに苦笑いが込み上げる。
夫婦揃って浴室から出るとリーアは何事も無かったように寝息を立てていた。
今夜の交わり味を占めたリオンが再び浴室の私を襲うかもしれない。
それを心の何処かで期待している自分が途方もなく淫蕩な女に変えられてしまった羞恥にリオンを尻を思いっきり抓る。
私の仕打ちを受けて尚も幸せそうに笑うリオンを見て心が安らぐ自分がどうしようもなく彼に惚れこんでいる事実を誤魔化すようにもう一度だけ尻を抓った。
モブせかコミカライズ王国編完結記念+第六部完結記念の成人向けSSになります。
構想自体は以前に頂いた挿絵イラストを基にしていますが、該当シーンの執筆までに一年以上もかかりました…。(これはひどい
まぁアンジェのボテ腹エッチに比べたら今回の性癖は通常寄りだよね!(汗
依頼主様から頂いたリクエスト絵を基に成人向けシーンを書くのは七部でもする予定ですが、其処に至るまで大分時間がかかりそうです。
七部は六部から十年以上経過してるお話になります。
三十代になったリオンとアンジェのエッチって需要あるのかなぁ?
追記:依頼主様のリクエストにより今章の挿絵イラストを〆さば様、m.a.o様に描いていただきました。
ありがとうございます。
〆さば様 https://www.pixiv.net/artworks/110625238
m.a.o様 https://www.pixiv.net/artworks/115093517 https://www.pixiv.net/artworks/118044492
ご意見・ご感想を戴ければ今後の励みにしたいと思います。