※この作品はR-18です。

気持ちが通じ合った公爵令嬢と田舎貴族は契りを交わすそうです   作:品☆美

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第118.5章 Fierce Lion and Crimson Dress●

 喉を潤すワインの味を渋く感じた。

 貴族になってアンジェから教わった知識だけど、あらゆる酒は開栓した直後から劣化が始まる。

 光や空気に触れたり温度や湿度の急激な変化によって良質な酒ほど味が落ちるらしい。

 尤も開栓から数時間じゃそんなに不味くならないし、変化を感じるほど俺の舌は上等な部類じゃなかった。

 貴族様が美食や珍味に拘るのはあらゆる味を知っておけば些細な味の変化で毒を仕込まれても察知するという歴史があったと聞いている。

 そんな先祖の用心深さを自分が美味い料理を食う言い訳にしてるのが大半の貴族だろうけど。

 ぼんやりとそんな事を考えながら周囲を見渡す、宴が始まって数時間が経って皆が酒に酔い痴れて完全に閉宴の機会を失ってるように見える。

 だけど宴の主催者はまだまだ終わりにしたくないらしい。

 まぁ嫁に行った娘が跡継ぎを産んで喜ぶ気持ちは俺にもよく分かるけど。

 

 先日、実家であるバルトファルト子爵家に男の子が誕生した。

 名前はアンドレ。

 父さんの跡を継いだ兄さんとローズブレイド伯爵家から嫁いできたドロテアさんの間に産まれた初めての男子のアンドレは順当にいけば次期子爵になる予定だ。

 既に兄さん夫婦の間には長女のテレジアが産まれてるが、ホルファート王国で家を継げるのが余程の事情が無い限り男子が嫡子扱いされる。

 家を継がせる跡取り息子が産まれて兄さんは勿論だけど父さんと母さんも喜んだし、子爵家だけじゃなく俺達バルトファルト伯爵家も祝福した。

 その気持ちはドロテアさんの実家ローズブレイド伯爵家も同じ。

 何しろ本来なら爵位やら経済力の差で無理があった結婚な上に少性格が々アレだけど可愛い長女だ。

 産後の体調に心配が無くなったら即座に盛大な祝賀会の開催を宣言した。

 こうなると俺も祝賀会に参加する必要が出てくる、なんせ俺は夫の弟な上にバルトファルト伯爵家の長男とバルトファルト子爵家の長女は婚約済みだ。

 同じ伯爵位と言ってもローズブレイド家は王国の領主貴族屈指の名家、一方のバルトファルト家は俺が初代の成り上がり者。

 遜るのは若造な俺の方に決まってる、なので俺は兄さん達に同伴してこの催しを訪ねる必要があった。

 

「あら、珍しく御一人なのね?」

 

 背後からの声は明らかに甲高い女の物だ、しかもよく知ってる顔見知りの声。

 あまり関わりたくない御婦人だが無視すれば後で厄介な事態を引き起こすのは分かりきってた。

 貴族の御婦人方の仕返しは陰湿でねちっこいのはこれ以上無く知ってる。

 振り返る前に無理やり笑顔を拵えて準備を整えた、貴族になってからこんな事ばっか上手くなるのが嫌だ。

 

「お久しぶりです、ローズブレイド夫人」

「あら、以前のようにディアドリーとは呼んでいただけないのかしら?」

「流石に御夫人を名前で呼んでは要らぬ誤解を招きます」

「バルトファルト伯爵はつれない殿方ですこと、私はそれでも構わなくてよ」

 

 冗談じゃねぇ、浮気なんか疑われた日には人生が詰む。

 俺が切っ掛けの不倫騒動で領主貴族筆頭のレッドグレイブ公爵家と名家のローズブレイド伯爵家が骨肉の争いとか考えたくもないぞ。

 俺が貴族になる前はちょっとした貴族同士の諍いで決闘やら家同士の争いをしてたらしいが、戦争で貴族の総数が減ってからはそんな騒動は全面禁止になってる。

 尤も一番の理由は聖女様を巻き込んだ公爵令嬢のアンジェと元王子のファンオース公爵の婚約破棄騒動だろう。

 俺は社交界の逸れ者だけどアンジェの方も高貴な生まれの割に型破りなご令嬢だ、だからこそこうやって夫婦関係が続いている。

 そもそも家族のめでたい席でそんな事を仕出かすほど俺もバカじゃないぞ。

 

「……お姉様はとても幸せそうですわね」

「逆に兄さんは哀れなぐらい緊張してるんですが」

「その辺りは義兄様の器量の問題でしょう。問題があればお姉様が裏から手を回します」

 

 おっかねぇなぁドロテアさん。

 そんなおっかない義姉とうちの兄貴の間に生まれた子供達は二人の間に挟まれ、時々ローズブレイド伯爵夫妻に構われて幸せそうだ。

 

「御子息達は同行させなかったの?」

「今回はあくまでローズブレイド伯爵家の宴ですから。何れまたの機会に」

「残念、姪の婚約者である次期バルトファルト伯爵の器量を確かめたかったのだけれども」

 

 だから同行させなかったんだよ、そんな言葉が喉元まで出かかる。

 俺とアンジェの長男ライオネルと兄さんとドロテアさんの長女テレジアは既に婚約済みだ。

 貴族同士の婚約ってのは外交手段の一つ、それでも自分達が少しでも有利になる為に婚約してる当人を懐柔しようと考える貴族も珍しくない。

 うちの例だとライオネルを味方に引き入れ、バルトファルト伯爵家当主の座に就いた後でローズブレイド伯爵家に有利な行動をさせるといった具合だ。

 時間がかかる方法だけど平和的な上にバレ難いから行う貴族が多いとアンジェから聞いている、そんな訳で今回うちのガキんちょ達は家でお留守番してる。

 単なる親戚付き合いにさえも家同士の力関係やら将来の布石を考えて行動しなきゃいけない貴族ってのは実に窮屈な生き方だ。

 

「離れた場所で酒を煽るなんて、話題のバルトファルト伯爵に相応しい振る舞いとは言えませんわよ」

「……面と向かって俺と真っ当な会話してくれる貴族は少ないんですよ」

「だからと言って奥方を放置して私と話し込んでいる貴方は隙が多いと言えなくて?」

 

 ディアドリーさんの視線の先に居るのはアンジェだった。

 今夜の宴の為に特注した紅いドレスと装飾品を身に纏うアンジェは会場に咲く一輪の薔薇にも似ている。

 宴の主役であるローズブレイド伯爵一家を立てつつも、俺達バルトファルト伯爵家やその寄親であるレッドグレイブ公爵家の存在感を醸し出していた。

 周りに集まった奴らの表情からアンジェが重んじられてるのは明白だ、基本的にローズブレイド伯爵家と親交が深い貴族達と互角に渡り合う姿は女傑と言って差し支えない。

 

 

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「逆に俺がアンジェの側に居ると人が寄って来ないんですよ。何しろこの顔なので」

 

 俺の顔には大きな傷痕が刻まれている。

 十数年ぐらい前に起きた旧ファンオース公国との戦争で負った傷痕は体の至る所にあるが、よりにもよって一番デカい傷痕が顔にあった。

 戦争で負傷した貴族は多いがここまで目立つ傷痕があるのは俺ぐらいしかいない。

 目付きが悪い上にデカい傷痕とくればどこから見ても裏社会の住人に見える。

 大抵の貴族は俺の面構えを見て顔を顰めるか裏で陰口を叩くの二択だ、明らかに祝いの席で見たい顔じゃない。

 

「だからと言って他の貴族に囲まれている妻を放置する理由としては弱いと思いますわ」

「放置してませんよ、こうして遠くから綺麗なアンジェ見守っています」

 

 もうアンジェと結婚してからもうすぐ十年経つが、出会った頃と相変わらずアンジェは綺麗なままだ。

 二年ぐらい前にも双子の娘、ロクサーヌとメラニーが生まれて俺達の子供は今じゃ五人になってる。

 世間じゃ子嫁は供を産む度に美しさを失って老けていくなんて言われてるが、アンジェは正反対に色気が増していく。

 母乳を蓄える乳房、新たな命を宿す腹周り、そして子を産み落とす尻。

 結婚する前の育ちが良い公爵令嬢なアンジェも確かに可愛かったんだけど、子供を産んだアンジェは生命力や強さに満ちている。

 何処を見ても女性らしい丸みを帯びて厚みを増したアンジェの肢体はとても魅力的だ、父さんが尻の大きい母さんを褒めてた気持ちがよく分かった。

 アンジェ本人は子供を産んで太ったと嘆いているが、俺の方が触り心地の良いアンジェの体を抱き枕にしないと眠れないから困るぞ。

 

「また役職に就けば妻子と離れて暮らす事になります。その間に悪い虫が寄って来ないと良いわね」

「…………」

「宝石を金庫に入れて厳重に保管していても外からは見えません。盗まれた事実に気付かないまま金庫を眺める姿はさぞかし滑稽とお見受けします」

「何を仰りたいんですか?」

「手中で愛でなければいつかは輝石も輝きを失う、とだけ忠告しておきましょう」

 

 言いたい事だけ言ってディアドリーさんは俺から離れていく。

 あの人なりの忠告だったのか?

 よく分からないまま視線を元に戻す、すると朗らかな表情で俺と同じぐらいの年頃の男と話してるアンジェが見えた。

 

 たぶん酒を飲み過ぎて酔いが頭に回ったんだろう、酷く心がざわついていく。

 気が付いたらアンジェの隣に立ち、無言で他の男を威圧していた。

 相手が怯んだ隙に伸ばした手をアンジェの腰、いや尻の近くまで回して引き寄せる。

 温かくて軟らかい感触が掌から伝わってきたのでそのまま強く揉んで撫で回す。

 一瞬だけアンジェが震えると横目で睨みつけて来た、その表情に酷く興奮してしまう。

 会話が途切れて貴族の男が離れた瞬間にアンジェの鋭い視線が俺を貫く。

 

「……何のつもりだ?」

「いや、助けが必要だなと思ってさ」

「私の窮状に陥れば貴様は尻を揉むのか」

「今はそんな気分だ」

 

 正直に言えばこのままアンジェを押し倒して抱きたいぐらいに興奮してた。

 それをやったら流石に貴族として十数年間も積み重ねてきた信頼が地に落ちる。

 だからと言って一度火が点くと制御が利かないのが三大欲求ってもんだ。

 なので宴を大人しく引き下がらせてもらいましょうか。

 

「ローズブレイド伯爵、今夜の催しへお招きいただき誠に感謝に堪えません。私達のような若輩者を受け入れて頂きありがとうございます」

「ご謙遜めされるなバルトファルト伯爵。ホルファート王国の若き英傑に幸多からん事を祈りましょう」

「しかし、ついつい宴の盛り上がりに羽目を外し過ぎてしまいました。酒の酔いが回ってきたらしく、心苦しい限りですが私達はここで退席させて頂きます」

「おぉ、大したもてなしも出来ず申し訳ない。誰ぞ、バルトファルト伯爵夫妻を部屋に案内せよ」

「ローズブレイド伯爵のお心遣い、深く感謝いたします」

 

 自分の子供以上に若い俺が先に退席するともなれば嫌な顔の一つでもされそうなもんだが、今のローズブレイド伯爵は産まれた孫に夢中だ。

 付き合いの薄い客な俺に構うより娘と孫を可愛がりたいだろう。

 一方で貴賓席に座ってる兄さんが俺を睨んできた、この場にいるバルトファルト家の親類縁者は俺とアンジェだけ。

 名家の娘婿としてやっかみも多そうだけどそこは頑張ってもらいましょうか。

 おっかないドロテアさんは兄さんに危害を加える相手に容赦しないからそこら辺は任せて大丈夫だ。

 

 

※ ※ ※ ※ ※

 

 

 ローズブレイド家の使用人に案内されながら広い廊下を歩き続ける。

 レッドグレイブ公爵家ほどじゃないが豪華な作りで、うちとの歴史と資産の差が否応なしに伝わってきた。

 だけど今の俺には廊下の広さも飾られてる調度品の値打ちも重要じゃない。

 視線の先には数歩先を歩くアンジェの後ろ姿がある。

 綺麗な金髪から時々見えるうなじ、ドレスの布地に覆われず露出した背中と、量感たっぷりで左右に揺れる臀部。

 目の前のアンジェの体がどうしようもなく俺を昂らせ、既にズボンの下で勃起したペニスが歩く度に痛む。

 辛うじて残ってる理性で何とか性欲を誤魔化さないとそのままアンジェを強姦しかねない。

 酔いの影響で我慢が利かない状況で魅力的なアンジェの後ろ姿を眺めるのは獣の前に美味そうな肉をぶら下げるようなもんだ。

 

 ふと、思い立って歩みを早めアンジェに背後から近付いた。

 そのまま宴の時みたいに掌で尻を軽く撫で上げる、ドレスの上からでも伝わってくる尻の軟らかさと温かさはこのままずっと撫で続けたくなる気持ち良さだ。

 

『怒られるかな?』

 

 案内する使用人から俺達は見えない、だけど普段こんな真似をしたらアンジェwに思いっきり足を踏まれるか尻を撫でる手を抓られる。

 反撃を覚悟してたが特にアンジェは特に何もしてこないのが意外だった。

 そっと横目で見つつもう一度だけ尻を撫でて反応を窺ってみる。

 やっぱりアンジェは何もしてこない。

 いや、むしろ尻を掌に押し付けてるのか?

 首を傾けてアンジェを見つめると照れたように顔を赤らめたまま拗ねて顔を背けた。

 

『ヤバい、アンジェが可愛い』

 

 普段の強気なアンジェも魅力的だけど、俺に何をされても拒まないアンジェもそれはそれで刺激的だ。

 むしろ真逆な反応が性欲をより一層煽り立てる。

 尻を優しく撫でる度に声を漏らさないよう小さく震えて耐えてる姿を眺めるのは、逆に俺への反撃になってるかもしれない。

 使用人に気付かれないようにイチャイチャしてると歩みが止まった、目的の部屋に辿り着いたみたいだ。

 ドアを開けて室内を案内する使用人に礼を述べると恭しく頭を下げて退室する。

 体を火照らせたアンジェがベッドに向かおうとした。

 

「何処へ行くつもりだよ?」

 

 問いかける声があまりに低くて、自分の物だと一瞬分からなかった。

 声だけじゃない、全身が炎を纏ったみたいに熱くて堪らない。

 求め縋るように俺から離れようとするアンジェを後ろから抱き締める。

 軟らかくて温かいアンジェの体は俺より低い体温のはずだけど、抱き締める時間が延びるほど俺の体は火照り続けていく。

 

「……リオン、取り合えず放してくれないか?」

「やだ」

 

 アンジェの言葉を即座に断る、反論の余地なんて与えるつもりは無かった。

 逃げられないように腕へ力を込めた、傷付けないよう注意を払いつつ拘束を続けるのはなかなか難しい。

 抱き締めると金髪に隠れていた白い首筋や背中が見える、堪らなくなってそのまま首筋を軽く舐める。

 柔らかな舌触りと甘い体臭が伝わってきた、その感触だけでペニスがパンパンに張っていくのを感じて頭が狂いそうだ。

 

「待って、待つんだリオン」

「いやだ」

「せめて服を脱いでからベッドに……」

「そんな時間は無いぞ」

 

 

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 アンジェの言葉を塞ぐようにうなじへ吸い付いた、わざとらしく音を立てると白い肌に血が通ってどんどん赤く染まっていく。

 艶めかしい吐息と断続的な喘ぎからアンジェが興奮してるのは明らかだ。

 何度も首筋へ強くキス、時には噛みついてわざと跡が残るような口撫を繰り返す。

 本気でアンジェが嫌なら止めるつもりはある、止められるかは俺にも分からないけど。

 だがアンジェの反応を窺っても聞こえて来るのは明らかに感じている喘ぎ声だけだ。

 むしろ更なる刺激が欲しいのか、それとも力が抜けて立っていられないのか俺の体に背中を預けてくる。

 

「ほら、オッパイ揉むから手をどけて」

「…………」

 

 今度は俺の指示を拒絶するようにアンジェは胸元を両手で恥ずかしそうに抑えた。

 俺が本気を出せば簡単に引き剥がせるんだけど、抵抗するアンジェは魅力的なので今回は別の方法を採る。

 アンジェが着ているドレスは胸を覆う布面積がかなり少ない、しかも構造的に横から力を加えれば簡単にずらす事が可能だ。

 そっとアンジェの両脇に手を沿えて這うように手を前へ滑らせていく。

 大した抵抗も無く布と体の隙間に俺の手が侵入した、オッパイの感触と重量を愉しみながら優しく揉み始めるとアンジェの喘ぎが更に強くなる。

 ドレスの上からでも位置が分かりそうなぐらい大きな乳輪を撫で回して乳首を指の間に挟む。

 ロクサーヌとメラニーはもう乳離れしたけど、アンジェは今でも激しくセックスすると母乳を出る時がある。

 そのせいか乳首全体に何となく湿り気を感じたので胸の谷間にドレスの胸部分を動かす。

 オッパイがぶるんッ!と音を立てそうなほど大きく揺れて露出する、覆う物が無くなった愛しのオッパイを心置きなく両手で堪能した。

 

 後ろから抱き締めつつアンジェの顔に頬擦りする、愛撫に蕩けて女の顔をしたその頬へ思わずキスした。

 その快感にアンジェは抗えなくなってきたのか足元がふらつき始めたので引き寄せて体を預けさせる。

 するとペニスがちょうど尻の谷間に挟まり呻き声が出てしまう。

 軟らかい尻肉と硬く勃起したペニス、対照的な二つの肉が擦り合う感触は堪らなく気持ち良い。

 感じてるのは俺だけじゃない、アンジェも尻肉に押し付けられたペニスの感覚に酔い痴れているのは間違いなかった。

 ドレスやズボン越しでも何百回と交わって幾度も孕ませた性器の存在を察知して尻を更に押し付ける動きは本能なのか愛情なのか俺には判別できない。

 

 こうもペニスを刺激されるとズボンを履いたまま射精しそうになっちまう。そろそろ挿入したくなってきた。

 右手はオッパイを揉んだまま、左手はオッパイを手放して下半身を覆っているドレスの裾をずらすと肉付きが良い太腿が見える。

 太腿を何度か撫でた後に股間へ移動させるとドレスとは違い布の感触が指先に当たった。

 恐らくはパンティーだな、ゴワゴワしてるのはおそらく刺繍だろう。

 そのままアンジェのパンティーを確かめてると明らかに汗とは違う湿り気が伝わってくる。

 

「アンジェのここ、凄く濡れてるぞ」

「……うるさい」

「文句を言ってる割にはアンジェも感じてるよな」

「……黙れ」

「でも俺はアンジェのそんな所が可愛いらしくて好きだぞ」

 

 口では拒んでる癖にしっかり愛撫で蕩けた股間に手を這わせる。

 濡れてるパンティーの上から左手を動かし続けアンジェの股間を撫で回す。

 愛液を漏らし続ける陰裂を撫で、指の腹で硬さを増したクリトリスを何度も突く。

 蕩けきったアンジェはやがて率先して自分の股間を俺の掌に押し付けようとしてくる、そうなる前に掌を下腹部の辺りに置いて動きを抑えた。

 突然動きを止められたアンジェは明らかに物足りないという顔を見せ、少し興奮が治まると自分が何を求めていたか気付いて頬を染める。

 

「ほら、どうして欲しいか言ってみて」

「止めろ、そんなに私を嬲るのが愉しいか」

「違うって。俺はアンジェに気持ち良くなって欲しいと思ってる」

「ならば焦らす必要も無い筈だ、そもそも他人の家で性行為などあまりに破廉恥過ぎるぞ」

「仕方ないだろ、アンジェを抱きたくて堪らないんだもん」

「…………」

「それでどう?」

 

 アンジェは口を開かなかった。

 その代わり自分の左手を俺の左手に重ねて股間へ導いていく。

 アンジェは自分が何をして欲しいか行動で示した、許可を貰えた俺は愛撫を再開する。

 但し今までと違って下着越しの愛撫じゃない、パンティーをずらし性器を掌と指で直接触った。

 体を仰け反らせて快楽に身悶えを続けるアンジェを見ている俺も興奮でおかしくなり始めそうだ。

 左手の指を一本だけ真っ直ぐに伸ばして陰裂へゆっくり侵入させる。

 愛液に塗れる膣内は解れきってトロトロだ、まるで温泉みたいに温かい上に膣肉が指を咥え込んで離さない。

 指を二本に増やして愛撫を続行、いつの間にか喘ぎ声を抑える事をしなくなったアンジェはとてもいやらしく俺の本能を疼かせる。

 やがて膣肉が何度か痙攣して締め付けが強くなる、どうやら絶頂が近いらしい。

 俺の愛撫に酔い痴れたアンジェが絶頂する前に指を引き抜いた。

 蕩けたアンジェの表情が『どうして?』と俺を責め立てる。

 

「そろそろ挿入(いれ)るぞ」

「……ッ!?」

 

 さっきまで膣内を掻きま回してた左手の指をアンジェの口へ強引に突っ込む。

 舌を抓み上げて反論の声を無理やり遮って指に纏わり付いた愛液を舐め取らせる。

 俺の愛撫で股を濡らしている自分がどれほどいやらしい女か、口に突っ込まれてる指はこれから行われる性行為の見立てだ。

 これから指の代わりペニスを膣へ挿入する、その決意表明としてドレスの裾を捲り上げた。

 白くて大きなアンジェの尻に真っ赤なパンティーはよく映えていた、その光景を目にすると睾丸がずっしりと重くなるのを感じる。

 このままだとズボンと擦り合う刺激で暴発しかねないからベルトとチャックを緩めてペニスを露出させた。

 来客が過ごしやすいように一定に保たれた室温さえ涼しく感じるほどの熱を帯びたペニスがアンジェの軟らかい尻に触れる。

 そのままパンティーに指を引っ掛けてずらすと愛液に塗れた女性器と色素が濃い肛門が目の前に曝された。

 アンジェがペニスの挿入を拒むように激しく尻を左右に振り回す、だけどそれは逆効果だ。

 むしろ今の俺には大きな尻がすぐに挿入して欲しいと強請って必死に誘惑してるように感じてしまう。

 動く度に窄む肛門さえ魅力的だ、こんなの見せられた我慢できるはずが無い。

 酔いと性欲が入り混じった衝動のままに右手を振り上げて思いきり振り下ろす。

 

ハ゜ッ゛チ゛ィ゛ィ゛ン!!

 

 快音の後にアンジェの尻に赤く大きな痣が刻まれる。

 明らかに人の手形をした痣は俺が右手で付けた物だった。

 張り手の痛みでアンジェの尻の動きが止まる、ヒクヒクと蠢く肛門だけがいやらしい。

 もう一度だけ右手で尻を撫でると痛みを思い出したのか大きな尻が微かに震えた。

 怯えるアンジェを宥めるように赤い手形を優しく撫でる、何度も何度も繰り返し腫れと熱が引きようにゆっくり丁寧に。

 アンジェの震えが治まるのと反比例するように陰裂から溢れる愛液の量が増え始める。

 垂れ続ける愛液は太腿を伝って足元へ垂れていく、そろそろ良い頃合いだ。

 亀頭を陰裂にぴったりと合わせてそのまま真っ直ぐ前へ押し出す。

 膣内に挿入される直前の締め付けはかなり強い、そこから更に進むとペニスが温かく蕩けるような感触に包み込まれる。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 最初は素っ気ないくせに親しくなると惜しみなく信頼する、アンジェの膣は本人の性格その物だ。

 挿入されるペニスがいったい誰の物なのか分からなくて必死に抵抗してたのに、慣れ親しんだ俺のペニスだと理解した瞬間に解けて迎え入れる。

 何百、何千、何万と抽挿を繰り返し合ったお互いの性器は結婚して十年という月日が経つ今では誂えた剣と鞘のようにぴったり嵌まり込む。

 だけどまだ奥まで完全に納まっていない、最後まで挿入しようと腰を進めるとアンジェはよろよろと膝を震わせながら前に進んだ。

 

 これ以上は挿入による快感でおかしくなる、俺へ拒絶を告げて少しずつ前へ進み続ける姿に酷くそそられれる。

 抵抗は無意味だと酷薄に教え込むようにアンジェを後ろから追う、ペニスは抜けずにお互いの距離は一定のままだ。

 終着点は部屋の壁、そこから先は前に進めないが俺にはまだ余地が残っている。

 少しずつ距離を詰めてペニスが陰裂へ完全に呑み込まれるまで進む、解れきった膣肉は防壁の役割を果たす所かより快感を求めて襞を動かす。

 ペニスが完全に膣内へ呑み込まれぴったりと絡み合う、だけどこれだけじゃアンジェが絶頂しないのを俺は知っていた。

 膣の奥に存在するアンジェの体が最も敏感な性感帯、ほんの僅かの距離なのに挿入しただけでは届かない場所をどうすれば気持ち良く出来るかはアンジェ本人と俺だけの秘密だ。

 

「アンジェってさ、実は責められるの好きなんでしょ」

「違っ……」

「体は正直だぞ。さっきも尻を叩かれて感じてたのが丸わかりだったし」

「うるさい」

「素直になれば気持ち良くなれるのに」

 

 腰の動きは止めたまま臍より下の下腹部を触り続ける、その辺りの奥が子宮の位置だった。

 どれだけ膣肉がペニスを強く締め付けても絶対に動かない、ひたすらに疼く子宮に体温を送り込む。

 言葉にしなくても俺達の体が相手の体を求めているのは明白だった。

 他の女に挿入した経験が皆無なペニスは何回も孕ませた膣に射精したがり。

 俺以外のペニスを知らないアンジェの子宮は精液を注がれてまた孕みたいと吸い付いてくる。

 焦れたアンジェは体を揺すって快感を得ようとするのを察知してオッパイを両手で掴む。

 膣奥の性感帯には及ばないにしても確実な快感は美しく賢いアンジェの理性を蕩かせて性交を望む淫猥な獣に変えてしまう。

 

「リ、リオン… 避妊は…」

「やだ」

「頼む… せめてベッドで…」

「このままアンジェを抱きたいから却下」

 

 どうして今夜はアンジェに手酷い真似をするのが少しずつ分かってくる。

 宴の席で他の男と会話をしていたアンジェを見た瞬間に自分じゃどうしようもない位に嫉妬した。

 それがこうやってアンジェを責め立てる原動力になって、アンジェに俺が夫だと分からせようと必死になってるんだ。

 ぼんやりとそんな事を考えながら体はアンジェを責め続ける、十年以上も体を重ねてきたお陰で俺達は互いに何処が感じるか高確率で把握できる。

 

「止めてくれ… 膣内(なか)に射精(だ)されたら…」

「射精《だ》されたら?」

「その… またリオンの子を孕んでしまう…」

 

 アンジェの言葉を脳が理解すると腰が動き始める。

 直接聞きたかった内容は俺の理性を取っ払うには十分過ぎた。

 思いきり腰を前に突き出した瞬間、アンジェの膣内が物凄い力で締まり危うく射精しそうになる。

 どうやら絶頂したらしい、でもまだ射精してない俺はお構いなしにペニスで膣奥を突き続けた。

 

「あ゛ぅ  ひ゛ぃあ゛」

「凄い声だぞアンジェ、少しは抑えろ」

 

 俺の言葉を聞いてアンジェは自分の口を手で塞ぐ。

 壁に体を圧し付けられ、男に無理やり犯されてるのに必死に喘ぎ声を抑える美女という状況は俺の中の雄を充足させるにはあと一歩必要だ。

 アンジェの背に体を預けて唇を耳元へ近づけ、真っ赤に染まる耳にわざとらしく歯を立て噛んで言葉で責め立てる。

 

「アンジェは本当に妊娠しやすいな」

「違うッ!リオンがいつも否認しないから!」

「今まで何人産んだっけ?」

「……十年で五人」

「やっぱり体が孕みたがってるんだな」

「お前だからだ」

「ん?」

「私の夫がリオンだから子を産みたくなってしまうんだ」

「…………」

 

 ヤバい、何か胸に込み上げてくる。

 思わぬ反撃の言葉を食らって睾丸が収縮して精液が昇ってきた。

 必死に腰を動かして膣奥を何度も突いて突いて突きまくる、亀頭の先に新しい愛液がかかってアンジェの子宮が精液を欲しがってるのが丸分かりだ。

 

「あッ うっ ふっ」

「アンジェ、膣内(なか)に射精(だ)すぞ。良いな?」

「構わん 好きな様にしろ」

「う゛う゛ぅ゛っ゛!」

 

ひ゛ゅ゛ふ゛っ゛

 ふ゜ひ゜ゅ゛う゛う゛ぅ゛

  ひ゛ゅ゛る゛う゛う゛ぅ゛う゛っ゛

 

 新鮮な精液が膣内に注がれるのを感じる。

 溜まりに溜まった性欲と嫉妬心が込められた射精はこれ以上無い気持ち良さでどれだけ長く射精したか見当もつかない。

 腰を奥まで捻じ込んで最後の一滴まで余す事無く精液を注ぎ込む、抱くというより犯すに近い暴力的な交わりは雄としての充足感で心を満たされる。

 射精の勢いが衰えペニスが少し縮んで生まれた隙間から漏れた愛液と精液が混じり合った汁が高価な絨毯を汚していくのが見えた。

 他の貴族の屋敷で性行為に及ぶという背徳感もいつも以上に興奮した原因だろう。

 絶頂したアンジェはついに立たなくなって床にへたり込む、綺麗な顔の前にはさっきまで膣内を犯してた醜悪なペニスが曝されている。

 

 目の焦点が合わないアンジェがいきなりペニスを咥え込む、射精後の後始末としてたまにしかやってくれないご褒美だ。

 激しく絶頂したボーっとしてる今のアンジェに正常な判断が出来るとは思えない。

 目の前にある俺のペニスを見て反射的に咥えただけだろう。

 でもそれがかなり興奮する、というかまたペニスが硬くなってきた。

 口を窄めジュボジュボと下品な音を立てながら舌を這わせる美女というのは途轍もなくいやらしい。

 引き抜こうとしても絶対に逃さないと言わんばかりに吸い付いてくる。

 間の抜けた音の後にペニスと唇が離れた頃には挿入してた時と同じぐらい勃起してた。

 揺れるペニスをアンジェの顔に近付けると愛おしそうに頬擦りしてきた、口元を汚してる涎と精液が混じった液体を拭いもしないのは本当に意識を飛ばしたからか。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 完全に理性を失った俺はアンジェを抱きかかえベッドまで移動する。

 乱暴にベッドへ放り投げると忙しなく礼服を脱ぐ、皺になろうと知った事か。

 今夜は気が済むまでアンジェを抱いてやる、無いに等しい社交界の評判なんか気にしない。

 それからアンジェを抱き潰し続け、眠りに落ちたのは夜明け近く。

 おかげで次の日にベッドから起きられないアンジェの介抱をローズブレイド家の面々に心配される事になるのさえ頭の中から抜け落ちていた。

 

 

※ ※ ※ ※ ※

 

 陽気が心地好いある日の昼過ぎ、ローズブレイド家にある来客用の四阿に三人の女が集まった。

 テーブルの上には紅茶が注がれたティーカップと菓子が盛られたケーキスタンドが置かれている。

 ローズブレイド伯爵や義兄上とリオンは別の部屋で生まれたばかりのアンドレや幼いテレジアを交えて朗らかに過ごしている筈だ。

 此処でなら赤裸々な女同士の会話を行っても問題は無い。

 

「それで、上手くいきましたの?」

 

 ディアドリーの言葉は何処か冷淡だった。

 無理もない、他家の夫婦関係を仲介するなど本来は頼むべき相手ではなかった。

 だが子供を産む度に変貌を続ける己の体を夫がどう思っているかなど本人に直接問いかけられる程に私は豪胆ではない。

 今回は義兄の妻であるドロテアの実妹ディアドリーが最適だったからこのような役割を押し付けた。

 無論、相応の見返りは用意してある。

 今後のバルトファルト伯爵家とローズブレイド伯爵家にとって決して損は無い筈だ。

 

「夫婦仲が良いのは宜しい事です。しかし、私からバルトファルト伯爵夫人に注進がございます」

「……承りましょう」

「当家の屋敷は連れ込み宿ではありません」

 

 ひどく狼狽して手元にあるティーカップが震えた。

 我ながらどうかしてるのは分かっている、分かっていても止められなかった。

 二女と三女の出産、愛する夫は王家から信頼され領地と王都に夫婦が離れて過ごすの時間が増える。

 そんな中で新しく誂えたドレスをリオンに見て欲しくて、ついディアドリーにリオンを煽るように持ち掛けた。

 効果は大した物、いや凄まじい物となったの我ながら見通しが甘かったと言えよう。

 

「あら、別に恥じる事は無いわアンジェリカ」

 

 それまで我関せずと茶を啜っていたドロテアが話に割り込む。

 

「普段と違う環境になれば燃え上がるのも仕方ないわ」

「……お姉様はいつもそうでしょう」

「私もニックス様を伴ってローズブレイド邸に戻った時はついつい羽目を外しがちだし」

「聞いていませんわ!」

「なら今度はお前達夫婦をバルトファルト領へ招待しよう」

「行 き ま せ ん!!」

 

 ディアドリーの絶叫は澄んだ青空に吸い込まれて消えた。




六部と七部の間のリオンとアンジェのエッチ回です。
今作のリオンはアンジェ一筋なので滾る性欲を受けとめるアンジェは必然的に多産となります。
登場したニックスとドロテアの子供達は本編に登場しています。
久しぶり書いた(他二次創作でエロは書いてますが)今作のエッチ回。
イチャラブエロを書くと元気なります。
本編もこれから再開予定です、がんばるぞ!

追記:依頼主様のリクエストにより今章の挿絵イラストをピザシー様、百日夢様に描いていただきました。
ありがとうございます。

ピザシー様 https://www.pixiv.net/artworks/125899240
百日夢様 https://www.pixiv.net/artworks/126961951(成人向け注意 https://www.pixiv.net/artworks/127449181(成人向け注意
https://www.pixiv.net/artworks/128389913(成人向け注意

ご意見・ご感想を戴ければ今後の励みにしたいと思います。
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