クローバーは爛れてる 作:コモヤモ
冒険者のための道具屋、と一口にいっても店の雰囲気は千差万別だ。
商品の品揃えや配列といった道具屋としての特色から、内装や調度、照明の明るさといった店内の環境そのものまで……どんな店にも少なからず個性がある。
たとえば我らがクローバーの御用達、【ネイピア商店】は樹海由来のアイテムの品揃えが非常に良い一方で、統一性の欠けた商品配列が常に店内を混沌とした様相に染め上げている。店の目立つところにデンと鎮座するタヌキの置物が異様な存在感を誇っているのも謎なところだ。ひょっとしなくても店主の趣味なのだろうか。
翻って
ややもすると薄暗い店内を天井に吊るされたランプの赤み掛かった灯りが照らしている。木製の棚に並べられた冒険用の薬品の匂いが鼻を突いたかと思えば、壁際に陳列された装備品の皮と金属の匂いが静かに漂ってくる。もちろん謎のタヌキの置物なんて存在しない。品数の多さが雑多な印象を与えてくるが、よくよく見ると陳列の整理が行き届いていることに、この店の主の日常が垣間見える気がした。
「なんつうか、懐かしい感じだな」
しみじみとそう呟いてしまったのは、心の奥で燻っていた郷愁のためか。
店の名は【シリカ商店マギニア出張所】
東の辺境、エトリアからやってきた少女商人が主を務める道具屋だ。
俺――レンジャーのオオトリはいつもの客目線とは一味違った場所から店内を眺めている。
本来店主が座るべき清算用のカウンターの奥に腰掛けているのだ。
店主であるはずの少女、エトリアのシリカは一見すると不在。今のところ店内に客の姿はないが、もし誰かが来店すれば彼女の代わりに留守番役として応対しなければならない。
もっとも、
「ま、良い店なんじゃないか。よくはわからんけど」
適当な態度でそう言うと、カウンターの下でごそごそと動く気配。
視線だけを下に向けると、開いた脚の間で黒髪のポニーテールが揺れていた。
俺のズボンを降ろして息子にむしゃぶりついているその頭を軽く小突いてやると、「むふぅ」とじゃれつくような鼻声が聞こえてきた。大きな白い花を模した髪留めがぴょこぴょこと左右に動いている。
上目遣いに見上げてきた少女――シリカと視線がかち合った。彼女の健康的な褐色の肌がカウンターの暗がりの中で艶めいている。
「ちゅる……良い店に決まってるでしょ。出張所っていったって【シリカ商店】を名乗ったからには、いつだってお客様に最高の商品を準備してるんだから!」
「で、その自慢の店でコソコソとこんなことしてていいのかよ」
「ここにきちんと店番が座ってくれてるからね。……あむ」
そう言ってニカっと笑った少女が再び俺の息子を頬張った。
股間の心地良さを感じながらカウンターの上に肘をつく。少女の口淫にこちらをイかせるような激しさはない。スキンシップのようなどこかのんびりとした舌使いだった。
シリカの口の柔らかさと温かさがやんわりと伝わってくる。半勃ちした息子を丹念に舐められるのを感じながら、俺は彼女との『再会』をぼんやりと思い出していた。
「お前さん、ほんと、なにやってんの?」
「あ、あはは……」
こちらが低い声を出して睨みつけると、シリカは悪戯の見つかった子供のように頬を掻きながら目を泳がせた。
長い時を経て成長した巨木が密生する熱帯の樹海……第三迷宮と呼ばれる【原始ノ大密林】の深層でのことである。時刻は夕暮れ。奇怪な鳥の鳴き声がこだまし、じめじめと張り付くような空気の暑さに自然と汗が流れてきている。
「冒険者でもないのに迷宮に入って行方不明だなんて、ったく、言っちゃ悪いが軽率だぞ」
「マギニアの衛兵が護衛してくれるっていうから大丈夫かなぁ、って。それにさ、一応、地図製作の手伝いはお姫様からの依頼だったわけだし……」
「お前さんも『世界樹の迷宮』の怖さはよくわかってるだろ。せめて樹海慣れしている冒険者を何人か雇うとか、もうちぃと上手く立ち回ればこんな目には遭わなかったろうに」
「えと、ごめんね……」
シリカがしょぼんと肩を落とす様子に、思わずガシガシと髪を搔いてしまった。
別に彼女を責めたいわけではないのだ。もちろん怒っているわけでもない。むしろ生死不明だった彼女を無事に発見できて、ほっとしている気持ちのほうが大きい。
ただ、命の危機にあったはずの彼女が妙にあっけらかんとしているので、つい口調が荒くなってしまったのだ。ちょっとは反省しろ、という気持ちはもちろんあるが、なんだか八つ当たりしてしまったみたいでどことなくばつが悪い。
「……まぁ、無事でよかったよ」
「うん。えへへ、ありがと、オオトリさん!」
「おう。つうか、俺の名前、憶えてたんだな」
「そりゃもう! 忘れっこないよ!」
ぐっと親指を立てて笑うシリカに毒気を抜かれ、俺はいつもの調子で肩を竦めた。
「知り合いなのか?」と同行していたフクロウに尋ねられて、俺は腕を組んで頷きを返す。
「昔、エトリアで活動してた頃、こいつの店に世話になっててな。まさかこんな場所で顔を見ることになるとは思わなかったが」
「その節はどうも御贔屓にー、なんちゃって」
「相変わらず調子のいいヤツだな……」
最後に会ったのがエトリアを旅立つ日だったのだから、数年越しの再会だ。
探索司令部から行方不明になった『エトリアの協力者』の探索を依頼されたときは、それこそ顎が外れそうなほどおったまげたものだ。最悪、旧友の死に際を看取るような事態になるかもと探索中はずっと気を揉んでいたが……ひとまず無事に彼女を回収できて一安心、というところか。
「まぁいいや。とにかく街に戻ろうぜ。シリカ、『アリアドネの糸』はあるか?」
「え? いや、それがさ、ボクが持ってたのは全部なくしちゃったみたいで……。ていうか、『糸』が残ってたら自力でさっさと街に戻ってるってば」
「……。なぁおい、ヒナ?」
嫌な予感がする。
つぅとこめかみに汗が流れるのを自覚しながら、パーティのアイテムを管理しているメディックに声を掛けると、白衣の彼女は困ったように頬に手を当てて首を傾げた。
「私たちの持ち込みも全滅ね。さっき飛竜と遭遇したときに落としちゃったみたい」
「マジか」
「大マジよ~」
ぺしん、と額に手を当てて天を仰ぐ。
どうやらシリカを連れて無事に迷宮から脱出するためには、ここからもうひと頑張りする必要がありそうだった。
そこからまぁてんやわんやの大冒険があったわけだ。
クローバーの5人とシリカ(に加えて、同じく深層で出会ったレオという冒険者)とで、迷宮の出口を探して彷徨うこと、なんと3日。クローバー史上最長となった迷宮探索の末、ようやく俺たちはマギニアに帰還したのだった。
その、迷宮に閉じ込められた3日間。
日が暮れてくると、俺たちはシリカの設営した小さなテントを拠点にして休息を取っていた。
……男女混合パーティが、風呂にも入らず、狭い空間で一緒に長い時間を過ごすわけである。
ぶっちゃけて言えば、かなりムラムラした。
多分だが、そうなったのは俺だけではない。
マギニアに戻った後、メディックのヒナがガンナーのカナリアを部屋に連れ込むのを見たから、少なくともあの二人は今ごろ溜まったものを発散してることだろう。
あの二人の仲はギルド内ではほとんど周知の事実になっている。もっとも、ヒナはともかくカナリアのほうは、自分では上手いこと秘密にできてると思っているみたいだが。
当然、俺もその手の店で一発、と思いつつ、その前にシリカの様子を見ておこうと彼女の店を訪れたのが一時間ほど前のこと。看板こそ出ていなかったが、店の扉の鍵はすでに開いていた。
店に入るとシリカがカウンターでぼんやりしていたので、適当に話し込むこと数分。「立ち話させたまんまじゃ悪いから」と彼女にカウンターの椅子を勧められて、ほいほい座り込んだら、彼女がもぞもぞとカウンターの下に潜り込んで……。
あとはもう、流れでコレだった。
「……っと、誰か来たみたいだ」
「んぅ……むぅ」
ふと店の入り口のほうで扉の動く音がした。続けて体重の軽い足音が聞こえてくる。
シリカがカウンターの下から出てくる気配はない。俺の息子も咥えられっぱなしだ。入り口からはカウンターで死角になっているとはいえ、とんだ強心臓の娘である。
「ごめんくださいな。……って、オオトリじゃない。こんなところでなにしてるの?」
「っ、なんだ、ギルマスか。いやまぁ見ての通り、ちぃと店番をな」
シリカのやつ、客の声がした瞬間に強めに吸い付きやがった。
玄関から姿を現した金髪のゾディアック――ギルドマスターのツグミに引き攣った愛想笑いで応対しつつ、俺は足の先でシリカの腹のあたりを軽く小突いた。
「ちぃと離れとけ」と意思表示したはずのその脚は、なにを勘違いしたのかシリカにがっしりと抱きしめられてしまった。カウンターの下の少女は、こちらの太ももに胸の双丘を押し付けながら、相変わらずちゅるちゅると息子を口の中で弄んでいる。
「店番? シリカさんはどうしたの?」
「なんか、ちぃと出掛けてくる用事があるっつって出て行ってな。戻りは遅くなるかもって言ってたから、すぐには帰ってこないとは思うんだが……」
「ふーん、そうなんだ」
「ああ……ギルマスは? あいつになんか用事でもあったのか?」
「用ってほどでもないんだけどね」
ツグミの紅い瞳がこちらをじっと見つめている。訝しむような表情だ。
彼女の視線がこちらの顔からカウンターの上、そして死角になっているはずのカウンターの下へと順繰りに移動していく。
数秒の沈黙。シリカの口の音が届いていないか心配になる。ツグミの紅い視線はカウンターの下に注がれ続けているが……ううむ、これはちょっとマズいのでは?
「樹海から脱出して1日目だからね。シリカさんは冒険者じゃないし、念のため体調を崩したりしてないか様子を見に来たんだけど。彼女、元気そうだった?」
「あー、もう元気も元気。元気すぎて困るくらいだったな」
「……あ、そ。ならいいわ」
だったら用は済んだ、とばかりにツグミがさっと身をひるがえす。
「シリカさんによろしく言っておいてね」と言って店の扉に手を掛けた彼女は、去り際にちらりとこちらを振り返り、疲れたような溜め息を吐いた。
「あのね、オオトリ」
「ん、なんだ?」
「火遊びはほどほどにしときなさいよ」
「……おう」
カラン、と玄関のベルを鳴らし、我らがギルドマスターは颯爽と店から出ていった。
「あー」と呆けた声を漏らし、俺は椅子の背にもたれかかる。彼女のあの反応は、まぁ、そういうことだろう。
「ありゃあバレてたな」
「んちゅ、ん……そうなの?」
「たまにびっくりするくらい勘が良くなるんだよなぁ、うちのギルマスは」
きょとんとしたシリカの黒髪を梳きながら、ツグミの後姿を思い返す。
ギルドの創設者としては彼女はかなり若い部類だ。だが、その仕事ぶりは有能の一言に尽きる。
そもそも数千を超える冒険者の中からクローバーの現メンバーを選び抜いて勧誘したという時点でやはり並の少女ではない。彼女が選んだメンバーで、すでにクローバーは二つの迷宮を攻略している。間違いなく人を見る目はピカイチだ。
だから、そう、たまにギルドマスターの部屋からケモノのような嬌声が響いてくることについては、聞かなかったことにしてやるのが
「ま、バレちまったもんは仕方ない。ツグミもこういうシモの話を言いふらすタイプでもないからな。そこんところは安心していいぞ」
「……ふぅむ、なるほどねぇ」
股間の玉をさわさわと触りながら、シリカが訳知り顔で口の端を持ち上げた。
「うん、やっぱり、オオトリさんは変わったね」
「あん?」
「ほら、エトリアの頃はもっと真面目っていうか、ピリピリしてたじゃない。いつも切れたナイフみたいな雰囲気でさ」
「年を食ったからな。肩の力の抜き方を覚えたんだよ」
「今はまさに不良中年って感じだよね!」
「不良で悪かったな」
「ううん、全然悪くないよ! むしろ、これはこれでドキドキする!」
「でへへー」と表情を緩ませたシリカが腰に腕を回して抱き着いてくる。
すりすりと息子に頬を擦り付けてくるのが、実に股間に悪い。
「ねえねえ、覚えてる? オオトリさんがエトリアからいなくなった日のこと」
「……いやぁ、忘れちまったなあ」
「ボクは覚えてるよ! 『俺は樹海に生きて、いずれ樹海で死ぬ』ってキメ顔で言ってたよね!」
「声真似するな。恥ずいだろ」
若気の至りだ。
あの日、馴染みの店の娘との別れ際に、ちぃとばかし格好つけたくなってしまったのだ。
「ボクね、オオトリさんとはもう会えないと思ってた。きっとエトリアには戻ってこないだろうし、どこかボクの知らない樹海で死んじゃうんだろうな、って」
「……『いずれ』がまだ来てないってだけで、お前さんの言う通りの生き方を続けてるけどな」
「でも、それでもこうしてまた会えたわけじゃない。ボクはそれだけで嬉しくてたまらないな!」
「そうかい。そりゃ良かったな」
真正面からそんなことを言われると、さすがに顔が熱くなる。
シリカは股の間でにこにこと笑みを浮かべている。その無防備な表情を見ていると、なんだかやり返してやりたい気分になってきた。悪戯心がむくむくと首をもたげ、気づけば俺はにやりと唇を弧にしていた。
「確かに俺も変わったのかもしれん。だがな、変わったっていうなら――」
「ひゃんっ!?」
「そうら! お前さんのほうも相当だぞ?」
シリカの脇の下に手を回し、カウンターの下から一気に引っ張り上げる。
そのままくるりと半回転。背中から抱き留めた彼女を、自分の足の上に座らせる。
豊かな黒髪のポニーテールが目の前で揺れる。弾けるような褐色の肌を固く抱きしめ、背後から彼女の胸に手を伸ばした。
「エトリアの頃よりデカくなってるな。それなのに相変わらずこんな薄い服で出歩いて。ひょっとして誘ってるつもりか?」
「ちょっ、んぅ、そんなこと言わないでよ……」
「いいや言うね。ったく、しばらく見ない間にエロい身体になっちゃってまぁ」
むにむにと肉感的な双丘を揉みしだく。
エトリアのときもそうだったが、シリカが好んで着る服は肌の面積が非常に大きい。
今着ているのも、上半身は胸を隠す布が一枚だけで、下半身は水着みたいな肌着をシースルーの前掛けで申し訳程度に隠しているような有様だ。
……改めて見るととんでもない格好しているな、この娘!?
「んっ♡ オオトリさん、手つきがいやらしいよ…♡…」
「不良中年ってのはそういうもんさ」
「ぁ、ひんっ! うぅ……ひょっとして、根に持ってる?」
「いやぁ事実だと思うし、だからこそこうしてエロ中年らしく実践してるだけだが」
「エロとは言ってないよ!? っ、待っ、あぁっ♡」
後ろからうなじに口づけると、シリカの身体がぴんと跳ねた。
髪の匂いを嗅ぎ、首筋を舐めながら、上着の布に手を突っ込んで彼女の胸を揉む。
手のひらで円を描き、ときには優しく絞り、先端を転がして弄ぶ。
そのたびに彼女の身体がこちらの腰の上でくねくねと踊る。
感度の良い身体だ。
シリカの淫らな反応に息子もいよいよ硬くなっていく。
いきり立った怒張はシリカの尻の割れ目に収まっていて、彼女が上半身を揺らすたびに肉厚の尻に扱かれて下半身に響くような快感を享受している。
「あ……お尻の下、おっきくなってる♡ んっ♡」
「っ、お前、ケツまでエロくなったな。くそ、いい女になりやがって」
「ひゃんっ! い、いい女って……か、身体だけ見てそんなこと言わないでよね!」
「なに言ってんだ、中身は元からいい女だろうが」
「ッッッ!?」
ぬるん、と尻の間で肉棒が滑った。
女陰からじわじわと溢れた蜜がいつの間にか陰茎にまで届いている。
胸を揉んでいた右手を彼女の下半身にあてがうと、股間を隠す下着はしとどに濡れそぼっていた。
下着を剥ぎ取り、割れ目を直に撫でてやれば、腰の上の少女が甘い声を漏らす。
「ぅ、ぁあっ、それ、気持ちいいっ」
「びしょびしょだな。そんなにこれが欲しかったのか」
「っ、うんっ、欲しいっ! だから、オオトリさん……ッ」
シリカがいやらしく腰をくねらせ、自身の割れ目に反り返った肉棒を擦り付ける。
言われずとも、こちらも我慢の限界だった。
俺は褐色の尻をむんずと掴み、挿入の準備のために彼女の身体を持ち上げる。
「ちぃと腰を上げろ」
「こ、こう?」
「そうだ。よし、いいな、挿れるぞ」
「うん、いいよっ、来て、オオトリさん……!」
「気をやるなよ?」
シリカの腰を掴み、いきり立った息子の先端を彼女の裂け目にあてがう。
亀頭が彼女の膣に沈み込み、挿入の先触れとなるのを感じながら、俺は彼女の腰を引き寄せた。
「――あ、ああ"ぁっぁッ!」
ずん、と重い快感が腰を走り抜ける。
突き刺した怒張にシリカの熱い膣が絡みついてくる。
彼女の中は狭くうねっていて、とびきりの快感が逸物から伝わってきている。
「あ、ああ、これ、深くて、ぁあっ♡」
「こら、逃げるな」
「ひっ♡ だ、だめぇ、オオトリさ、これ、だめだってばぁっ♡」
反射的に腰を浮かせようとしたシリカを掴み、逸物の上に深く座らせる。
がっちりと彼女を抱きしめ、快感から逃げ出せないように固定しながら、胸と陰核とを弄ぶ。
どちらの豆もぷっくりと充血していて、触れるたびにきゅんきゅんと膣が蠢く。
背面座位の深い挿入感に、シリカ自身もびくびくと身体を震わせている。
「ほら、シリカ。お前さんも腰を動かすんだよ。ほら、ほら!」
「あ"っ、あ"っ♡ 動かすっ、動かすからぁ♡」
客のいない店内に、腰と尻とがぶつかり合う音が響く。
腰砕けになりそうになるシリカの動きを支えて、彼女の奥深くに快感を叩きつけていく。
肉棒が突き刺さった膣からとめどなく愛液が溢れ出して二人の座った椅子を濡らしている。
彼女の首筋を流れる汗を舐め、赤く染まった頬に背後から口づけした。
少女が首をひねってこちらを振り向く。荒い呼吸を繰り返すその唇をだしぬけに奪った。
互いに不自由な格好で、それでもむさぼるように舌を絡め合う。
二人分の唾液が混じり合い、呼吸さえも共有しているような気分になっていく。
「んんっ、むぐ、ん……ぷはっ、あむ、んん……♡」
口づけを交わしたまま至近距離で目が合った。
とろりと蕩けたシリカの瞳はうっすらと涙で滲んでいる。
限界が近そうだ。
絡んだ舌を意地悪く嬲りながら、俺は腰の動きを加速させる。
「はっ、あんっ、ん"っ、んぐぅぅう♡」
快感のテンポが上がり、シリカが激しく身もだえする。
本当に感度の良い身体だ。
彼女の腰がびくびくと震えるたび、挿入した肉棒にも甘い刺激が走る。
その快感に逆らわず、ガチガチに硬くなった分身をシリカの最奥に思い切り押し付けた。
「うぁ、ぁ♡ぁああ、イッ、ぐうぅぅぅッ!」
「っ、こっちも出すぞ!」
亀頭をぐりぐりと押し付けた瞬間、絶頂した少女の膣がきゅっと締まった。
耐える間もなく肉棒の先から白濁した欲望が放たれる。
脊髄を貫く快感を感じながら、思うままに彼女の中を汚していく。
脱力したシリカの身体が腰の上に落ちてきた。
だらりと伸びきった四肢がときおりぴくぴくと痙攣している。
椅子から転げないようにそれを支えながら、俺は長い時間を掛けて彼女の奥に精を出し切った。
シリカはそれを受け止めながら、心地よさそうに俺という椅子にもたれかかっている。
「はぁ……ん……♡ なんだかふわふわする……」
「そうかい……。はぁ、良かったぜ、シリカ」
「えへへー、そうでしょそうでしょ」
「嬉しそうにするところかぁ、そこ?」
俺たちは互いに深く繋がったまま絶頂の余韻を味わっている。
思い切り精を放ったあとの気怠さがなんとも心地良い。
彼女の身体は体温が高く、じんわりと芯から温かくなるような抱き心地がある。
後ろからやんわりと抱きしめてやると、シリカは思いのほか嬉しそうに体重を預けてきた。
肉感のある肢体がむにっと押し付けられる。
……思いがけず、その感触に息子が硬さを取り戻してしまった。
「んっ。またおっきくなったね♡」
「この、不良娘め」
「ふふん、イイコなだけじゃ商人はやっていけないんだよ」
「だったら、悪い子にはお仕置きが必要だな」
「……うん、いいよ。オオトリさん、ボクにもっとお仕置きして♡」
媚びるような彼女の物言いに、俺の息子は一瞬でガチガチになっていた。
シリカの腰を掴み、持ち上げ、彼女の上半身をカウンターの上に載せて押し付ける。
背後から彼女に覆いかぶさった俺は、有無を言わさず、精液の残る彼女の膣を突き上げた。
結局、そのあとも興奮冷めやらぬまま三連戦もしてしまった。
シリカも俺もぐったりとしていて、のろのろと覇気もなく身嗜みを整えている。
「今さらだが、客が入ってこなくてよかったな」
「……だね」
店内にはむわっとした性の匂いが漂い、カウンターや床にはドロドロの体液が残っている。
シリカが雑巾で手早く掃除をしているが、しばらくはこびりついた匂いが取れないことだろう。
なんともまぁ無茶をしたものだ。
もしかしたら懐かしい昔馴染みに会ったせいで気持ちが若くなっていたのかもしれない。
「オオトリさん、また遊びに来てね」
「ああ、探索が休みの日に、そのうちな」
二人で行為の後片付けを済ませると、そんな軽い挨拶を交わして俺はシリカの店をあとにした。
夕暮れの太陽が目に眩しい。家路を急ぐ街の住人や冒険者たちの姿が疎らに見える。
そろそろ宿に帰らないといけない。夕食のあとには次回の探索のミーティングがある。第三迷宮の支配者、恐るべき飛竜の討伐作戦の打ち合わせだ。
そのことを思い出して、宿に向かう足取りが軽くなった。手足に残っていた気怠さも、今はすっかり新たな冒険への期待で上書きされてしまっている。
「あーあ、いやになっちまうね」
結局、どんなにいい女が待っていて、どんなに気持ちのいい快楽に浸ろうとも、心の根っこの部分が冒険を忘れられないのだ。
それが冒険者の――いや、オオトリという人間の
「俺は樹海に生きて、いずれ樹海で死ぬ」
ずいぶんと昔、恰好つけて口にした言葉を繰り返してみた。
言ってみると、すとんと腑に落ちてしまい、思わず肩を震わせて笑ってしまった。
オオトリ
無精髭のレンジャー。
ベテランの冒険者で、弓の技もさることながら高い【危機感知】能力を持つ樹海探索のエキスパート。
俊敏性に優れ、安定したダメージディーラーから緊急時のアイテム使用まで器用にこなす縁の下の力持ち。
出身はエトリアで彼の地の迷宮攻略にも参加していたらしい。街にいるときは人の好いオッサンにしか見えないが、若いころからずっと樹海の冒険に狂っている。
シリカ
エトリアで道具屋を営んでいた少女。
黒髪ポニテの褐色ボクっ娘。
新たな儲け話の予感でもあったのか、故郷を飛び出しマギニアに乗り込んできた。
とある事情で第三迷宮で行方不明になっていたところを冒険者たちに救出された。
とてもエロい。(確信)
公式サイトの立ち絵を見ると、彼女の服装のヤバさがわかる。