※この作品はR-18です。

淫魔の異世界淫滅   作:ボルボロックス

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戦人さん、リクエストありがとうございます。

こういう話も悪くはないですね。


イベント バレンタイン①(桃香、愛紗、鈴々)

 今年も近づくバレンタインイベントに合わせて、女達は意中の相手や友人達へチョコを贈るべく奮闘していた。

 

 

 そんな中で桃香はマルスの部屋で相談をしていた。

 

 

「チョコをどう渡すべきか?」

 

 

「うん。ご主人様、どうしよう?」

 

 

「真っ直ぐ思いを伝えたら良いんじゃないか。桃香のチョコなら相手は喜んで受け取ると思うがな。」

 

 

「そうなんだけど、どう渡せば良いのかが分からないんだよ。」

 

 

 桃香は、チョコをどう渡すのが良いのか分からないとのこと。

 

 

 これを聞いたマルスは、桃香が渡すのを躊躇っている事に意外に思うも、やはり真っ直ぐ伝えるべきだと意見を出す。

 

 

「もし断られたらと思うと怖い……。」

 

 

 マルスの言葉に桃香は、桃香らしくなく、後ろ向きな声を上げる。

 

 

「大丈夫だ。お前の想いを込めて作ったチョコ、その想いは必ず伝わる。お前の言葉は今まで沢山の民に届いてただろう?だから大丈夫だ。」

 

 

「ご主人様……。うん!ありがとう!頑張ってくるね!」

 

 

 桃香はマルスから真っ直ぐ伝えるように優しく背中を押す声に勇気づけられた桃香は手作りのチョコを持って件の相手の下へ向かった……。

 

 

◆◆◆

 

 

 途中で既にチョコを貰っていた鈴々を連れて遂に探し人の対面に立った桃香は一世一代の機会だと言わんばかりの表情でチョコを取り出すと、勢いよく頭を下げながらチョコを突き出した。

 

 

「もう一度、私達と姉妹になって下さい―――愛紗ちゃん!」

 

 

「お願いなのだ!愛紗!」

 

 

「……。」

 

 

 チョコを渡す相手……愛紗へとそう伝えたのだった。

 

 

 マルスへ下ってから姉妹としての交流は減り、愛紗が魔に堕ちた事で、誓いも契りを交わした記憶も失った愛紗は赤の他人同然になっていた。

 

 

 それでも淫の為、マルスの為に身体を使って働く仲間として鈴々共々仲良くやって来た。そして、平和になった今、目指していた夢も叶って不満はない……。しかし、平和になった事で逆に愛紗との遠い距離が寂しく感じられるようになった。

 

 

 “もう一度姉妹に戻りたい”……戦乱の世なら暇はなかったが今ならと、想いを伝えるバレンタインに合わせて発起したのだ。

 

 

「愛紗、ちゃん、私も鈴々ちゃんも「申し訳ありません。」っ!?」

 

 

 静かな時間が流れる中、愛紗が口を開く。その声に唇を噛み締める桃香に愛紗が被せるように言う。

 

 

「申し訳ありません、桃香様、鈴々。」

 

 

「え……?愛紗、ちゃん?」

 

 

「鈴々達の事、分かるの?」

 

 

「あぁ。ご主人様のお力で思い出していました。その上で黙っていました……申し訳ありません。」

 

 

 本当はもう思い出している事、その上で黙っていた事を桃香と鈴々へ告白する愛紗。

 

 

 泰平の世になってからマルスから提案され、不都合はないだろうと記憶を取り戻したが、桃香達との関係性も思い出した。

 

 

 人と魔の生きる時間の差から、誓いを果たす事は出来ない、何より魔に堕ちた自分が姉妹になど戻れないと考えた愛紗は敢えて黙っている事にしたのだ。

 

 

「「……。」」

 

 

「黙っていた事、何と謝罪すればいいのか分からず、何より私は既にご主人様の腹心……魔となった私に2人と姉妹に戻る資格は」

 

 

「「愛紗/ちゃん!!」」

 

 

「桃香様!?鈴々!?」

 

 

 俯く桃香達へ掛ける言葉を考えていると、桃香と鈴々が勢いよく抱き着いてくる。

 

 

「愛紗の馬鹿!馬鹿愛紗!姉妹の仲に資格なんていらないのだ!!鈴々にとって大切なのは旦那様だけど、愛紗とお姉ちゃんも大切なのだ!!」

 

 

「私もだよ!愛紗ちゃんが魔になっても姉妹だっていうのに変わりはないもん!愛紗ちゃんは、私にとっても大切な姉妹だもん!!」

 

 

「鈴々、桃香様……ありがとうございます。」

 

 

 戸惑う愛紗に泣きながら関係ないと繰り返す鈴々、愛紗の真面目さに怒りながら大切な妹だと言う桃香の抱擁に、愛紗は魔族となって初めて涙を流すのだった……。

 

 

 その様子を遠見の魔法で見ていたマルスは、華琳の頭を撫でながら微笑んでいた。

 

 

「マルス、良いの?」

 

 

「何がだ華琳?」

 

 

「愛紗の事よ。もし裏切りをしようとしたら……。」

 

 

「その時はその時だが、俺は愛紗を信じている。何せ右腕だからな。」

 

 

「ん……❤️馬鹿❤️」

 

 

 マルスに頭を撫でられながら心配する華琳に、マルスは大丈夫だと微笑んで頭を撫でるのであった……。




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