もし、あのとき、あのあと少女たちの身に悲劇が√ 作:クラーク・マッケンジー
未来はカオス的なもの。ほんの些細な変化で途端に予測が難しくなる。
蝶の羽ばたきが遠くで嵐を起こすことに例えてバタフライ効果というらしい。
そう、蝶の羽ばたき程の本当に些細なことで、未来は変わってしまう。
それは、例えば私が少し夜更かしをしたとしよう。悩みから眠れず、大事なデートの日少しだけ寝不足だった私。
そんな私を氷室先輩が心配して、雪村先輩より、私のことを優先してくれた。だから、私が式城さんを振ったとき、氷室先輩は陰でその光景を見ていてくれてて……。
だから、だからーー。
◇◆◇◆◇
「……ぉ、……ぅ、ーー」
遠くで声が聞こえる。
「ーーいやっ、もう、やめてぇ……」
切羽詰まったような、でも、どこか甘えたような声だ。
「ん……?」
目を覚ますと、そこは私の部屋ではなかった。
もやのかかった頭。全身が引き攣ったように痛む。
薄暗い室内、どうやら私はベッドの上に寝かされているみたいだ……。
「……え? なにここ……。私……?」
淡いオレンジ色の光に照らされた天井をぼんやりと見つめながら、ゆっくりと身を起こそうとすると、手首に違和感を覚えた。
「な、縄? なにこれ? 脚も……」
両足首にそれぞれ縄ようなものが巻かれていた。
「なっ! えっ!? ちょっ!?」
慌てて身を捩るが、ギシッと軋むだけで外れる気配はない。
「あっ、奏さん! 気が付いた? 大丈夫?」
「式……城……さん? え……? これ……どういう……」
「ごめんね、痛い所ない?」
声のする方を見ると、そこには心配そうな表情を浮かべた式城さんがいた。
「……ここは、どこ?」
「僕たちがよく使うホテルだよ。ちょっとトラブルがあって、大学から大分離れたところまで来ちゃったんだけど……、奏さんは全然目を覚まさないから心配したよ」
いつも私に見せていた『普通』の男性の顔。それが、今はとても恐ろしいものに思えて、恐怖のあまり声が上擦ってしまう。
「シキジョーくーん! カノジョ起きたのー!」
「ほら、センパイちゃん! カナデちゃん起きたってよ!」
「心配だったんだろ。ほら、見えるようにしてやるよ。シキジョーくんちょっとどいて」
「ぃやあ……」
部屋のもう一台のベッドの上には見知った人の姿があった。
パンチパーマの男性に後ろから羽交い締めされている、その姿を見た瞬間、一気に血の気が引いた。
「ひ、氷室先輩!!」
思わず叫んだ私の声に氷室先輩は、
「あっーーぃ、奏ちゃん……、無事だったのね……ぅ」
努めて平静を装ってはいるが、その声は震えており、明らかに動揺しているのが見て取れた。
それもそのはずだ、だって氷室先輩は裸で男の人に後ろから、大事なところを、男の人のモノで貫かれていたのだからーー。
「ひっ、氷室、せんぱい、なんで、どうして……!」
あまりの光景に言葉が出ない。
犯される女性の姿なんて初めて見た。しかも、自分の大切な人である先輩のそんな姿など、あまりにも衝撃的過ぎて頭が真っ白になる。
「ほら、センパイ、カナデちゃんが何でって聞いてるよ?」
「答えてやれよ」
ベッドの傍からスキンヘッドの男と金髪の男がそれぞれ手を伸ばして氷室先輩の胸を鷲掴みにした。
「んぁ、やっ、やめ、てっ、ぁっ」
艶のある声を漏らす氷室先輩。その顔は真っ赤に染まり、瞳は潤んでいる。
まるで発情したメスのような姿に思考が停止する。
「ははっ、いい声で鳴くねぇ〜」
「こっちの具合もどんどん良くなってんだよなぁあ。やっぱ頭がいいと、まんこの使い方も上手いのかね?」
氷室先輩の胸を掴んだまま二人がゲラゲラと笑う。
「やめっ、やめなさいっ」
弱々しく首を振る氷室先輩だが、その顔には隠しきれない快楽の色が浮かんでおり、説得力がない。
「んー、なんだよ。カナデちゃんが目覚ましたら途端に強気になってヨォ」
「散々犯してやって、やっと素直になったと思ったら逆戻りじゃん」
男たちが口々に不満を口にする。
「だ、黙っ」
「黙るのはオメーだろっ!」
氷室先輩を後ろから犯す男が彼女のお尻を叩く。パチンといい音が響く。
「ひぃんっ! ゃ、ごめ、ごめんなさ、ぃっ」
「ったくよぉ、カナデちゃんの前で恥ずかしくねーのか? おら、言ってみろよ! 気持ちいいですってよっ!」
「ひぅっ、んくっ、き、きもち、い、ですっ」
氷室先輩は泣きながらそう口にする。その言葉に私は愕然とするしかなかった。あの氷室先輩が、男に屈してしまっているのだからーー。
「センパイちゃんヨォ、何されたかカナデちゃんに教えあげろよ」
「いやぁーー!!」
絶叫する氷室先輩に男たちは容赦なく責め立てる。
パンッパンッという乾いた音とグチュッヌチャッといった粘度の高い音が混じり合い、部屋に響く。
「やだ、やだぁ……! こんな、こんなことぉ……」
顔を真っ赤に染め上げ涙を流しながら懇願するように呟く氷室先輩の姿は、普段の怜悧な雰囲気とは打って変わって弱々しく儚げで、それでいて蠱惑的な色気を放っていた。
そんな様子の氷室先輩を男が抱き上げたかと思うと、そのまま抱き寄せて耳元で囁くように言う。
「おい、早くしろよ。それともまた薬キメっか? あぁ?」
「やぁ……、い、いうわ……だから……やめてぇ……」
男の脅しに怯える氷室先輩は小さな声で呟いた。
「……最初は胸を揉まれて、それから、ち、乳首を吸われて、無理やりだから、なにされても感じないって、言ったらっ、腕に薬打たれて、それで、外陰部をーー」
「おい! 変な言い方すんなって言ったろーが! ちゃんと言えっつったろ!!」
「きゃうっ!」
再び強くお尻を叩かれ、悲鳴をあげる氷室先輩。
「ぁ、ご、ごめんなさい……。えっと、お……、お、おまんこの中を指で擦られました……。それと、クリトリスにもローター当てられて、そ、そのあとは、何度もイカされて、いっぱい気持ちよくされちゃいました……。うぅぅ……」
嗚咽を漏らしながら自らの痴態を語る氷室先輩の姿に呆然とするしかなかった。あんなに凛々しく気高かかった彼女が今目の前で男たちの言いなりになっているのだ。その事実が受け入れられない。信じたくない。でも、目の前の現実はどこまでも残酷だった。
私が何も言えないでいると、男はさらに氷室先輩を責め立てた。
「ほーら、次はどうされたんだっけー?」
言いながら、今度は指で氷室先輩のクリトリスをつまみ上げる。すると氷室先輩はビクンと身体を跳ねさせた後、ガクガクと震えながら答えた。
「ひっ、ぃ、それで、私のおまんこに順番にちんぽ挿れられました……。もう許してくださいって言ったら、最後は口の中にも挿れられちゃって……。喉奥まで突かれて苦しかったけど、すごく気持ちよかったんですぅ……。うぅ、ぐすっ、ひぐっ」
泣きじゃくる氷室先輩の頭を男が優しく撫でる。
「よしよし、よく言えたな。偉いぞぉ、それじゃあご褒美だ」
そう言って、男は氷室先輩の腰を掴んで激しく動かす。
「んほぉおおぉっ♡♡ ♡」
氷室先輩の獣のような喘ぎ声が響き渡る。
「おいおい、そんなに喜んでくれんなよ。ほら、もっと激しく動くぜ」
「やっ、やめっ、いま、イッーー! ……かっ、奏ちゃん、見ないでぇ……お願いぃ……んぎぃっ!」
必死に懇願する氷室先輩だったが、そんなことはお構いなしとばかりにピストン運動を続ける男。パンパンと肉同士がぶつかり合う音が響きわたる中、氷室先輩は何度目かわからない絶頂を迎えていた。しかしそれでもなお動きを止めることなく動き続ける男に氷室先輩の悲鳴が上がる。
「オラぁ! 出すぞ、俺の馬鹿精子で妊娠しろぉおお!!」
「ひぐぅううっっ!! らめっ、らめぇぇええっっ!! !」
一際大きな叫び声を上げ、ビクビクと痙攣する氷室先輩。氷室先輩の膣から男のペニスが引き抜かれると、奥からゴポリと音を立てて大量の精液が流れ出てきた。
「ーーいやぁ、また、ナカにぃ……赤ちゃんできちゃうぅ……」
虚ろな目でうわ言のように呟く氷室先輩に男は、
「ほら、出して貰ったら『普通』はどうするって教えたよ」
「っ……、はい……」
氷室先輩は一瞬私に視線を向け、すぐに逸らすとよろめく足取りで氷室先輩はベッドから降りると、床に跪き、土下座をするようにして頭を下げた。
「……私のおまんこで気持ちよくなってくださりありがとうございました」
そう言って、先輩は自分を犯していたペニスに傅くと、それに舌を伸ばし丁寧に舐め始める。
「ちゅぱ、れろ、ぢゅぷーー」
氷室先輩の舌が這い回るたびに男のものがピクッと反応を示す。そしてそのまま男のモノを咥え込んでしまう。
「じゅぽっ、くちゅっ、んんっ」
音を立ててしゃぶる姿はとても淫靡だった。
あまりに非現実的な光景に理解が追いつかない。ただ唖然としていることしかできなかった。
「あの人、僕と奏さんのデート覗き見してたみたいでさ。奏さんを気絶させた後、いきなり現れてガミガミ言うから一緒に攫ってきたんだ」
式城さんはそれが『普通』のことであるかの様に平然と語った。
「『普通』はさ、人のデートを邪魔したりしないよね。だから、僕の友達がお仕置きしてくれてるんだ」
式場さんが友だと呼ぶ男たちは、私の目の前で再び氷室先輩を犯し始めていた。
「あっ、……あんっ、ひゃうっ」
氷室先輩の嬌声が響き渡り、結合部からはいやらしい水音が聞こえる。
氷室先輩に群がっていく姿はまるで、樹液に寄せたれた蟲のよう。
そんな男たちの性欲に汚されていく氷室先輩の姿は、もはや人間の扱いではなく、男たちのおもちゃだった。
「……やめて」
「ん?」
思わず口を突いて出た言葉に式城さんが反応する。
「もう、氷室先輩に酷いことしないでください……」
震える声で懇願する私を見て彼はニッコリと笑った。その笑顔は狂気に満ちていて、背筋が凍るような恐怖を感じた。
「……ふふっ、僕だってこんな事したくなかったんだよ」
でも、と式城さんは陵辱される氷室先輩から私に視線を移し、私を見つめながら言った。
「奏さんが悪いんだよ」
「え……?」
予想外の返答に困惑してしまう。
「女の子を無理矢理だなんて趣味じゃない。『普通』に恋愛するのが憧れだったのに、君が『普通』じゃなかったから、こんなことになっちゃたんだよ」
責任転嫁だと分かっていても、反論できなかった。
「ちゃんと段階を踏んで、理想的な流れで告白したのに、君は断った」
『普通』である事にこだわる私にとって、『普通』じゃないことは悪に等しい。でも、これが『普通』なの? これに合わせるのが正しいの?
「だから、君をこうして拘束するしか無くなったし、うるさい女は黙らせなきゃいけなくなった」
私が『普通』に出来てたら、氷室先輩はこんな事にならなかったの?
でも、私がこの人の『普通』に合わせていれば?
「ーーっ、あっぁああ。またぁ、ナカっ……」
「おいおい、また中出ししたのかよ。もうぐっちゃぐちゃじゃんか!」
「泣いてる女ってえのぁ最高に興奮すっからヨォ」
男たちが囃し立てる声が聞こえる。私の所為で、私が『普通』じゃない所為で、『普通』に出来なかった所為で、氷室先輩が傷ついている。
「ごめん、なさい……。ごめんなさい……」
自然と涙が溢れてくる。そんな私を式城さんが困った様顔で見つめる。
「泣かないでよ奏さん。僕は別に怒ってないよ」
ゆっくりと式城さんの手が私に近づいて、頬にそっと触れる。冷たい手の感触にビクッと身体が跳ねる。
「ちょっと間違えちゃっただけだよね? 人間たまに間違えちゃうこともあるののが『普通』だからさ」
その瞳は燃えるように輝いていて、私は目を逸らすことができなかった。この男からは逃げられないーーー。そう悟った瞬間だった。
「だからさ、あの時の返事をもう一回聞かせてよ。普通に考えてよ」
顎先を掴み上向かせながら、式城さんは私に問いかける。
「分かるでしょ」
耳元で囁くように言われる。その言葉が脳髄に直接響くような錯覚を覚える。
そして私は、
「ーーはい」
涙ながらに、精一杯の笑顔を取り繕いながら頷いた。
「私を式城さんの彼女にして下さい」
「ありがとう、嬉しいよ、奏さん」
ゆっくりと、顔を傾けながら近づいてくる式の唇を受け入れるべく、目を閉じる。
「……んっ」
唇が触れ合い、そして離れていく。目を開けると目の前に彼の顔があった。
「ねぇ、奏さん。ちょっと早いかもしれないけど、愛し合う恋人同士がセックスするのは『普通』だよね?」
「はい、『普通』だと思います。けど……」
「けど? どうしたの?」
「……『普通』の恋人同士は他の人に、その……行為の様子は見せないと思います」
氷室先輩に群がる男性たちを一瞥して答えると、式城は納得した様に頷く。
「ああ、そっか! そうだよね! ごめんね!」
式城さんは男性たちに声を飛ばすと、彼らは一斉に動きを止めた。
「みんな! ごめん、これからは僕たちの時間ってことで、お仕置き切り上げてくれるかな?」
「はぁ!? マジかよ! これからだって時によぉ!」
不満げな声を上げる男に、式城さんは笑顔で告げる。
「うん、でもほら恋人のお願いだからさ」
「ーーまぁ、シキジョーくんが言うならしゃーねーか。おーい! お仕置きは切り上げるぞ」
男の人たちはいそいそと身なりを整えて部屋から出ていく。最後に残った一人も渋々といった様子で部屋を出ていった。部屋に残されたのは私と式城さんと氷室先輩の三人だけだ。ぐったりと横たわる氷室先輩。
「さて、これで邪魔者はいなくなったね」
そう言って笑う彼の目は笑っていなかった。獲物を狙う肉食獣の様な眼差しに身が竦むのを感じた。
「それじゃあ、初めようか」
そう言ってベッドに腰掛けると、ズボンを脱いで下半身裸になる式城さん。そこには既に臨戦態勢となった一物がそそり立っていた。
(大きい……)
初めて見る男性のソレに目を奪われていると、彼が手招きをした。誘われるようにふらふらと彼に近づいていくと腕を掴まれ引き寄せられたかと思うとそのまま押し倒されてしまった。ベッドの上に仰向けになった
「奏、いや言葉さん、優しくするからね」
「はい……」
そして、再び式城さんと唇を重ねる。今度は先程の触れるだけのものではなく、深く長く、お互いの唾液を交換し合うかのような激しい口づけを交わす。
「んちゅっ、んむっ、んんぅ」
舌を絡め取られ、歯茎の裏まで舐められてしまう。息ができず、また初めての感覚に頭が真っ白になり何も考えられなくなる。
やがて、満足したのか口を離すと二人の間に銀色の橋がかかる。
「ははっ、恋人同士だとキスでも気持ちよくなれるね」
「そ、そうですね」
「じゃあ、脱がせるよ」
息を整えつつ返事をすると、式城さんの指が私の服にかかる。しかし、手足が拘束されているので思うように動けないようだ。
「うーん、面倒だなぁ。切っちゃうかぁ。言葉さん動かないでね」
そう言って式城さんは鈍く光るナイフを取り出した。正直チャンスだと思っていた。この場には式城さんだけで、手足の拘束さえ外せれば氷室先輩を連れて逃げることもできる、かも知れないと。しかし、式城さんがナイフで切ったのは手足の縄ではなくて、
「ーーひっ」
「大丈夫、動かなきゃ身体は切れないからさ」
私の服の襟から裾にかけて縦に切り裂いた。
「うん、言葉さんの身体綺麗だね」
そう言って、式城さんはブラジャーを捲って私の胸を露出させる。
「やっ、やめてくださいっ」
「どうして? 僕たちは恋人同士なんだから恥ずかしがることないじゃないか」
式城さんが私の胸に触れる。最初は撫でるだけだったが徐々に動きが大胆になっていき、揉みしだかれる。
「やぁっ、やめてぇ……」
「あれ、もしかして感じてる? 言葉さんって結構エッチなんだね」
違う、こんなの気持ち悪いだけのはずなのに……! どうしてこんなにも感じてしまうのだろう……? そんなことを考えているうちにいつの間にかブラを剥ぎ取られてしまっていた。露わとなる乳房を見て式城さんは舌なめずりをする。
「美味しそうだね、いただきまーす」
ぱくりと乳首を口に含み舌で転がし始める。もう片方の胸は手で愛撫され続ける。時折強く吸われたり甘噛みされたりするたびに身体がピクピクと反応してしまう。
しばらくして、式城さんが口を離した時には私の乳首は彼の唾液で鈍く光り、すっかり勃起してピンと天を向いてしまっていた。
「ふふ、感じちゃって可愛いなあ」
「ち、……これは生理現象で、誰だって……ひゃうっ!?」
突然、下腹部に強い衝撃が走る。何事かと思い見てみると、式城さんの手がスカートの中に入っていて、ショーツ越しに秘部を撫でられていた。
「ふふ、言葉さん可愛い声だなぁ。もっと聞かせてよ」
そう言いながら何度も敏感な部分を擦られていく内に段々と快感が増していき、自然と腰が浮いてしまう。それに気付いた彼はさらに激しく責め立ててきた。
「ああぁっ!! だめぇっ!!」
あまりの快感に絶叫を上げてしまう私だったが、それでも彼は手を止めてくれないどころかどんどん激しさを増す一方だった。
「いやっーー」
キュッと一瞬身体が縮こまると、次の瞬間にはとんでもない解放感に襲われる。同時に全身に電流が流れたような感覚に襲われ、頭の中が真っ白になってしまう。どうやら軽く達してしまったらしい。
ビクビクと痙攣している私を見下ろしながら式城さんが言う。
「ふふっ、イっちゃったみたいだね。そんなに気持ちよかった?」
「……はい」
恥ずかしさのあまり顔を背ける私に構わず式城さんが言葉を続ける。
「じゃあ、そろそろ僕も限界だからさ」
そう言って、巨大なペニスを私に見せつける。それは先程よりも大きく血管が浮き出ておりグロテスク。先端からは透明な液体が流れ出しテラテラと光っているのが見えた。
あれが今から私の中に入ってくると思うと恐怖を感じずにはいられなかった。
「さぁ、言葉さんいくよ」
式城さんは再びナイフで私のショーツを切り裂くと、自分のモノを私の秘所に充てがった。
「ーー待って、ゴムは付けないんですか……?」
「え? コンドーム? 『普通』好き同士なら生ですると思うんだけど、言葉さん、僕のこと好きじゃないの?」
「えっ……?」
「どうなの? 早く挿れたいんだけど」
「ま、待ってください!」
チラッと氷室先輩の様子を伺う。先輩は何度も中で出されていた。なのに私が拒んだらどうなるだろう? きっと先輩は……。だから私は意を決して言った。
「……分かりました。どうぞ式城さんのお好きにしてください」
その言葉を聞くと式城さんはニッコリと笑った。そして一気に腰を打ち付けてくる。その瞬間激痛が走ったかと思うとすぐに膣内を押し広げられる感覚に襲われた。
「ひぎぃっ!」
処女膜を突き破られたのだと理解した瞬間涙が溢れ出す。痛い、苦しい、辛い、怖い! 様々な感情が入り乱れてパニックを起こしそうになる。だがそんな暇もなくピストン運動が始まった。パンッ! パァンッと肌同士がぶつかり合う音が部屋に響く度に意識が飛びそうになるほどの痛みが襲ってくる。
(こんな、の無理ぃ。痛い、痛いよ)
涙を流しながら必死に耐えるしかなかった。その間も式の腰の動きが止まることはない。むしろ次第に速くなってくる始末である。
「はぁ、はぁ、気持ちいい、気持ちいいよ、言葉さん。言葉さんはどう?」
「わっ、私もですっ」
痛みに耐えながらもなんとか答えることができた。すると式城さんは嬉しそうに微笑んだ後、腰のスピードを上げた。より深く突き入れられ子宮口をノックされる。
痛い、しかしそんなことは言えない。これは罰、私の所為で傷ついた氷室先輩への償いなのだから。本当なら氷室先輩は今頃、雪村先輩とイルミネーションを見て、全然ムードのない難解な話を、楽しそうにしているはずだったのに、私が『普通』に出来なかった所為でこんな事になってしまった。
「ーーくっ、出るよっ!」
その言葉と同時に熱いものが注ぎ込まれるのが分かった。
ドクンドクンと脈打ちながら大量の精液を流し込まれていく。その熱さに身震いしながらも全てを受け入れる。やがて長い吐精が終わるとゆっくりと引き抜かれた。ゴポッと音を立てて白濁液が溢れ出してくるのが分かる。
「はぁ、たくさん出たよ、言葉さん」
そう言って満足そうに微笑む式城さんに微笑み返すことで精一杯だった。
「じゃあ、お掃除してよ」
「えっ? お掃除って……」
「さっきあっちの先輩がしてたでしょ? 舐めて綺麗にして。恋人なら『普通』できるよね?」
そう言いつつ、未だ硬さを保ったままのソレを指差す式城さん。
私は少し俯いてから、恐る恐る彼の股間へと顔を近づける。むせ返るような雄の匂いを感じながらも、覚悟を決めて舌を這わせる。チロチロと舐めていると少しずつ大きくなってくるのを感じた。
「うん、辿々しいけどそれがいいよ、言葉さん。これからたくさん練習しようね」
「はい……、式城さんのこと、たくさん気持ちよくできるように、教えて下さい。……んっ、ちぇろ、れろっ」
もっと私を感じて、私だけを見て。
「そうだな、じゃあもっとエラのとことか舌先でなぞってみてよ」
言われた通りにする為にカリ首の部分を口に含むようにして舐めるとビクッと震えたような気がした。そのまま裏筋に沿って丁寧に舐め上げていく。
もっと感じて、私に夢中になって。
「いいよ、いいよ言葉さん。次はしゃぶってっ! 舌を差し込んで、啜ってっ!」
言われるままに奉仕を続ける。苦しさに耐えつつ刺激を与えると口の中で更に大きくなるのがわかった。もう顎が外れそうだ。
でも、やめられない。あと少し、少しだけでも気を逸らせればーー。
「いいぃ、じゃあそろそろ2回戦にーーガッ」
汚い悲鳴を上げて式城さんが倒れてくる。私は慌てて彼のペニスを吐き出して横に避ける。見ると氷室先輩が立っていた。
「……スタンガンだと私も痺れちゃうかもって思ってました」
「……いい、奏ちゃん。電気は抵抗が最小になるように流れるの。この場合は二つの電極間を人体を挟んで流れるから、奏ちゃんを経由して流れるルートは最小になり得ないでしょ? だから絶対にーー」
「ご、ごめんなさい。私から言っといて何なんですけど、今はそんな説明を聞いてる場合じゃなかったです!」
「……ん、わかったわ」
そう言うと氷室先輩の表情が和らいだ気がした。やはりこの先輩には笑顔が似合うと思う。
しかしそれも束の間のこと、彼女は表情を引き締めると倒れている式城さんを一瞥すると、
「さぁ、奏ちゃん。逃げるわよ」
と言って私の手脚を縛る縄を式城さんのナイフで切ってくれた。
「ーーはいっ」
私は氷室先輩の手をとって部屋の外へ向かった。一般的なホテルと同じワンルームで入り口付近にバスルームがあるタイプだ。内鍵で出る分には障害はない、唯一の問題は、
「……氷室先輩、そのーー」
「気にしないで。緊急事態よ、裸を見られるくらいなんて事ないわ」
氷室先輩は裸のままだ。しかも、男たちに乱暴された跡がハッキリと残っている。私は服を裂かれているが、それでも全裸ではない。
私の服を氷室先輩に差し出そうとするが、
「着替えてる時間が勿体無いわ。なによりも早くこの場を離れる。良識ある人を見つけて事情を話す。それが先決よ」
「……本当にごめんなさいっ!」
「……いいのよ、それより急ぎましょう」
私たちは部屋を出た。幸いにも誰にも見つからずエレベーターに乗ることが出来たので一階まで降りて外に出ることに成功したのだった。そして私たちはフロントに向かおうとしたが、
「ちょっと待って」
「えっ、でも通報してもらわないと……」
「気を失った女2人を複数人で運び込んでるのよ? それを黙認してるんだから、彼らの仲間かも知れない。取り敢えず建物の外に出ましょう」
確かにその通りだと思ったので大人しく従うことにした。
外に出てみると辺りはすっかり暗くなっていた。街灯に照らされた道を二人で走る。ふと気になって隣を走る彼女に聞いてみた。
「あの……氷室先輩……」
「どうしたの、奏ちゃん?」
「どうして助けに来てくれたんですか?」
「どうしてって、そんなの、友達だからに決まってるでしょ」
涙で視界が滲む。私は腕で涙を拭うと、嗚咽を堪えながら走った。
そして、しばらくすると、前から二つの光が近づいてきた。車のようだ。助かったと思い駆け寄る私たちだったが、運転席から出てきた人物の顔を見て絶望した。
「カナデちゃんにセンパイちゃんじゃん? どうしたのこんなところでさぁ」
「シキジョーくんが逃げられたって電話してきたら急いで引き返してきたけど、見つけられてラッキーだな」
「日頃の行いがいいからじゃね?」
「それなっ!」
ギャハハと笑う男たちは式城さんの仲間で、氷室先輩を犯した奴らだった。
氷室先輩は気丈に彼らを睨みつけてはいるが、身体は小刻みに震えて恐怖を隠せていない。
「……氷室先輩、逃げて下さい」
「ーーッ! 奏ちゃんを置いてなんてーー」
「足手纏いなんですっ!」
私は叫ぶように言った。自分でも驚くくらいの声量が出たことに内心驚きつつも続ける。
「私は大丈夫ですから、早く行ってください!」
「……分かったわ、必ず助けを呼んでくるから待っていて頂戴!」
そう言って氷室先輩は走り出した。それを見送った後、男の一人が言う。
「健気だねぇ〜、まあ無駄だけど」
私はそう言った男に雄叫びをあげて殴りかかった。
少しでも長く、時間を稼ぐ。それが私の役目なのだから。
◇◆◇◆◇
「ーーッ! 奏か! 何度も連絡したんだぞ! 氷室も電話にでんし二人してーー」
「ヤッホー、ユキムラ先輩のケータイで合ってる?」
「……誰だ、貴様は」
「貴様って酷いなぁ、ほら式城ですよ。式城直哉、奏言葉さんの恋人の
さ」
雪村は神妙な面持ちで言った。
「そうか、お前がーー」
「あれ、反応薄いですね」
「貴様のことは東理大の加納先生から聞いていたからな。無駄なやりとりは省くぞ、奏は無事なんだろうな、氷室も一緒か?」
「なんか偉そうですね。まあいいか。ええ二人とも無事ですよ。ビデオ通話にしますね。ーーあ、ちょっと持っててーー」
そう言って式城は画面を切り替える。
そこにはーー、
「ひ、氷室……、奏……」
式城の両腕に全裸で抱きつき、胸を押しつけながら腰をくねくねと蠢かせる二人の姿が映し出された。
「いやぁ、ちょっと二人とも『普通』じゃなかったんで矯正してあげたんですよ」
「き、貴様らぁ!!」
雪村の怒号などどこ吹く風といった様子で式場は話を続ける。
「こうやって電話するの友達の趣味なんですけど、たしかにこれスカッとしますね」
そう言いながら式城は二人の身体を弄る。
「あんっ♡ 直哉さん、私もう我慢できないです♡」
「私もよ、直哉君♡ そろそろ、中に入れて頂戴♡」
2人は完全に発情しきっており、蕩けた顔で懇願してくる。それを見た雪村は思わず目を逸らそうとするが、出来なかった。釘付けになってしまったかのように目が離せない。
(なんだこれは……?)
雪村は自分の感情の変化についていけなかった。怒りや悲しみよりも興奮の方が勝っている自分に戸惑っているのだ。
電話越しに、雪村のそんな様子を察したのか、式城がニヤリと笑ってこう言った。
「二人とも、ユキムラ先輩が聞いてるけどいいの?」
その瞬間、二人がピタリと動きを止めたが直ぐに、
「そんなのどうでもいいじゃないですか。早く私の直哉さんの恋人まんこズポズポして下さいよぉ♡」
「そうね、雪村君が聞いていたところで影響はないわ。早く私のおまんこも犯して頂戴♡」
と言って再び腰を動かし始めるのだった。その様子を見て式城の笑みはますます深まっていく。
「へぇーそうなんだぁー、じゃあ遠慮なく」
その言葉と同時に式城の指が氷室と言葉のクリトリスを強く摘む。二人は声にならない悲鳴をあげて仰け反ったかと思うと痙攣しながら絶頂を迎えていた。
「じゃあ、ユキムラ先輩。こっちからはこのまま繋ぎっぱにしとくので、切る切らないわお好きにどうぞ。ーーもう、いいよ、机の上にでも置いといてーー」
式城がそういうと画面が動きは天井を写すだけになった。
雪村に聞こえるのは、二人の大切な女性の淫らな声だけ。
「直哉さん、好き、好きです♡ いっぱい、注いで下さい♡♡」
「チンポぉ♡ 好き、大好き♡ もっとたくさんお尻もお口も入れていいから、もっとーー」
狂ったように叫ぶ二人の声。
それを聞いて雪村は額に手を当てて静かに項垂れた。
今回のような続き物の投稿はどのようになっていると見やすい?
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