もし、あのとき、あのあと少女たちの身に悲劇が√ 作:クラーク・マッケンジー
「お兄ちゃん……」
病院のベッドで眠る明日奈の兄、浩一郎の顔を、明日奈はそっと撫でる。
ソードアート・オンラインという悪魔のゲームに浩一郎が囚われて早五ヶ月。未だに目覚める気配は見られない。
両親は後継者である浩一郎の身に起きた悲劇に日々憔悴しており、明日奈はこれ以上心配をかけられないと身を削って勉学に励み、受験を乗り越えた。
そして、卒業式を来週に控えた明日奈は毎日放課後に浩一郎の病室を訪れていたのだった。
今日も目覚めない兄の姿を見て悲しみを覚えた明日奈だった。
明日奈は浩一郎の日に日に細くなっていく腕を手に取ると、その甲を額に押し当てた。
いつでも、明日奈を気遣ってくれていたその手が、受験に疲れ、家に安らぎ、そしてーー今一番心を重くする問題前に折れそうな明日奈の心を支えていた。
「……お兄ちゃん、わたし、どうしたら……」
「ーー明日奈君」
不意に背後から声をかけられ、明日奈は慌てて振り返る。そこには今一番、明日奈を悩ませている男がいた。
「……須郷さん」
「嫌だな、明日奈君。信之でいいですよって、言ってるじゃないですか」
軽薄な笑み、鼻につくコロンと整髪料の匂いを漂わせながら、信之は言った。
「須郷だと、父と区別がつきませんし。それに僕たちーー」
浩一郎と明日奈は信之が利己的で野心家であることを知っていた。明日奈に感性では一秒だって同じ部屋にいたくはない男。
信之は明日奈に肩に手を添えると、囁く。
「ーー婚約者なんですから」
「……ッ!」
その言葉を聞いた瞬間、明日奈は身を固くして、反射的に身を引いた。
後継者である浩一郎がこのような状態になってから、明日奈の父は兼ねてから考えていた明日奈と信之との婚約話を進めたのだ。
浩一郎がこのまま年単位で目覚めない、最悪の場合命を落とすようなことになったときに、跡継ぎとして選ばれたのが信之だった。
明日奈の父の腹心の息子で、彼の前では好青年だと思われるように、信之は取り繕っている。そのため年齢差を無視すれば明日奈にとっても良縁だと、父親に押し切られる形で、明日奈は婚約を承諾したのだ。
明日奈は兄が戻ってくるまでの我慢だと思っていたのだが、信之は強引に結婚の話を進めようとしてくる。
「……妄りに触れるのは、やめてください」
拒絶の言葉を口にしながら、明日奈は体を離す。しかし、信之は明日奈の手を取り、自分のほうへ引き寄せる。
「どうしてです? 僕たちはいずれ結婚するんですから。夫婦が触れ合うのに理由なんていらないでしょう?」
「……私はまだ15歳です。法律的にも結婚はできません」
信之の手を払い、椅子から立ち上がり距離を取る。
「いやはや、明日奈君はお堅いですね。でも、そこがまた魅力的ですよ」
その言葉を無視して、病室を後にしようとする明日奈に須郷はーー、
「今日は、お父様方はお忙しいそうで、明日奈君と食事してくるように仰せ使っているんですが……」
その言葉に、明日奈の足が止まる。
「……わかりました。どこへ行けばよろしいんですか?」
振り返った明日奈の表情は、父への苛立ちと信之への嫌悪に満ちていた。
「ドレスコードはありませんので、制服のままで構いません。車をつけているので、案内します。エスコートはーー」
「結・構・で・すっ!」
信之は肩をすくめて、明日奈は病室を後にした。
病院の前に止まっているのは、明日奈でも知っている高級外車。信之は助手席のドアを開けるが、明日奈は無視して後部座席に乗り込む。
「出しますよ、明日奈君」
「……はい」
エンジンがかかり車体が小刻みに震える。ガチャガチャとシフトレバーの操作音が車内に響くとゆっくり車が発進する。
無言の車内。しばらく走った後、車は高級ホテルの前で停車した。
「着きましたよ、明日奈君」
「……ありがとうございます」
後部座席のドアを開ける信之。ボーイに車のキーを預けると、車を降りた明日奈を連れて、ホテルのエントランスへ向かう。
ロビーに入ると、信之が受付で何やら話しているのが見えた。
(……何を話してるんだろう)
しばらくすると、信之が戻ってきた。
「行きましょうか、明日奈君。ここのレストランは三つ星でなかなか予約が取れないんですよ」
そう言って信之は明日奈の腕を取って歩きーー出そうとしたので、明日奈はサッと避けて二歩後ろに控えた。
「……明日奈君は大和撫子の鑑ですね」
信之は少し気を悪くしたのか、その言葉は刺々しかった。
二人はエレベーターに乗り、最上階へ上がる。
「ここです」
扉を開け、中に入るとそこは夜景を見渡せるフレンチのコース料理の店だった。
ウェイターに席に案内され、信之が椅子を引く。流石にここで子供じみた真似は出来ず、明日奈は大人しく席に着く。
「ご注文はどうなさいますか?」
「僕は赤ワインを。彼女にはーー」
「ミネラルウォーターをお願いします」
「かしこまりました」
飲み物を頼み、コースの前菜が運ばれてくる。ナイフとフォークが皿に擦れ合う音だけが響く。
「美味しいかい、明日奈君?」
ナフキンで口元を拭いながら信之が聞いてくる。
「ええ、とても」
ーーあなたとでなければもっと美味しく食べられたけど、っと思いながら明日奈は答える。
「それはよかった」
「……それより、車なのにアルコールを飲んでも大丈夫なんですか?」
「ああ、大丈夫だよ。さっき受付で部屋を取ってあるからね。あぁ、ちゃんと明日奈さんのためにタクシーも頼んでいるから心配しないで下さいね」
「……そうですか」
会話が途切れ、再び沈黙が訪れる。明日奈は窓の外を眺めながら、早くこの時間が終わることを祈った。
「……浩一郎さんの様子はどうですか?」
「……特には」
明日奈は浩一郎の話題を出されて表情が曇った。
ーーこの男は、父を気遣っているフリをして、お兄ちゃんの居場所を侵食している、明日奈はそう思っていた。
「大丈夫ですよ、きっと。明日奈君がそんな顔をしていては、浩一郎さんも悲しみます。だから、笑ってください」
「……」
明日奈は返事をせず、視線を逸らして、テーブルに置かれたグラスの水を一口飲んだ。
そして、デザートを食べ終わったところで、信之が立ち上がった。
「さぁ、明日奈君。下までお送りしますよ」
「……結構です」
即答し、立ち上がる。店を出てエレベーターを待つ明日奈。しかし、信之は食い下がることなく、なおも明日奈に付き纏う。
「そんなこと言わずに、さっ!」
強引に腕を掴まれ、引っ張られる。思わず、振り払おう手を振るうと、脚がもつれた。
「きゃっ!?」
そのまま床に倒れそうになるが、信之が咄嗟に抱き寄せたことで、転倒は免れた。
「大丈夫ですか、明日奈君」
「……あ、ありがとう……ございます」
「いえいえ、どういたしまして」
信之はニコリと笑うと、明日奈の腰に手を回したまま、その榛色の瞳を覗き込む。信之の瞳には明日奈の困惑した顔が映る。
「いや、離して……」
明日奈は信之を押し退けようするが、腕に力が入らない。そうこうしているうちに、エレベーターが到着し、信之は明日奈を中に押し込む。
明日奈は自分の脚だけでは立っていられず、エレベーターの奥の壁に背を預ける。
扉が閉まり、二人きりになる。信之は両手を明日奈の顔の横に突き、顔を近づけてきた。
「ちょっーー、何を、やめてっ!」
「いいじゃないですか、婚約者なんですから」
「私はあなたの事なんか好きじゃありません! いい加減、離してください!!」
「そんなつれないこと言わないでくださいよ、明日奈君」
信之の顔がさらに近づく。顔を背けようとするが、顎を捕まれ、正面を向かされる。
「嫌ッ!」
「ほら、暴れないで」
信之はゆっくりと唇を寄せる。
「んんんっーーうんんっ!」
明日奈の唇を信之の唇が塞ぐ。固く閉じた唇を信之の下が左右に舐める。やがて顎にも力が入らなくなり、こじ開けるように舌がねじ込まれ、口内に侵入する。
「んちゅぅ……れろぉ……」
歯茎の裏を舐め上げられ、舌を絡め取られる。唾液を流し込まれると、それを嚥下させられる。
ーー気持ち悪い……明日奈は思う、吐き気が込み上げてくるほど不快なキスだ。しかし、体は思うように動かない。
初めてのキスで、息の仕方もわからないほど激しく貪られ、意識が朦朧とし始める。
「ぷはぁ、ごちそうさまでした」
ようやく解放されたときには、明日奈の頰は上気して、瞳は潤んでいた。
「ふふ、可愛い顔ですね、明日奈君」
信之の手が離れると、ズルズルと壁に持たれたまま床に座り込む明日奈。
おかしい、絶対おかしい、と頭の中で警鐘が鳴る。
ぼやけていく明日奈の視界に、信之の獲物を前にした肉食獣のような笑みが浮かぶ。
◇◆◇◆◇
「……んぅ……ぅん」
シャーっとくぐもった水音で明日奈は目を覚ます。
「こ、こは……?」
肌触りの良いシーツ、弾むベッドの上で明日奈は制服姿のまま横たわっていた。
それだけなら、おかしな光景ではないーー彼女の両腕が頭の上で拘束されていなければ。
「……な、なによ、これ」
「目が覚めましたか明日奈君」
両腕の拘束をなんとかしようと、広いベッドの上で暴れる明日奈の前に、バスローブを着た信之が現れた。
「……須郷、あなたどういうつもりなのっ!」
「貴方ほどの女を抱くのにラブホとは行かないでしょう? 大丈夫、素敵な初夜になりますよ」
噛み合っていない会話を続けながら、信之はベッドに腰掛ける。ベッドが大きく沈み込み、明日奈の体も揺れる。
「この縄を解きなさい! 今ならまだ許してあげるわ」
「それは出来ない相談ですねぇー、せっかくここまで準備したんですから……」
そう言いながら、信之の指が制服の上から明日奈の胸に触れる。
「いやぁっ!」
体を捩って逃れようとするが、両腕を縛られている状態では満足に動けない。
「あぁあ、貴方がこの制服を着ている姿を見るたびに、押し倒してやりたいと思っていましたよぉ」
信之は明日奈の制服の上から彼女のまだ発達途中とは思えない、乳房に顔を埋めて深呼吸する。
「うーん、いい香りだ。甘い薫りに、若くて張りのあるおっぱい……最高ですよ」
「いや、いやぁあっ」
信之から逃れようと必死に身を捩るが、むしろ彼の顔に自らの胸を擦り付ける形になってしまっている。動くことで、じっとりと熱を帯びた身体は汗と共に明日奈の甘くオスを誘惑する薫りをより強く放つ。
「すぅーーふぅーーーぅぅうううううっ!! あぁああっ! 堪らない!」
息を荒げながらも、信之は明日奈の身体を制服越しに撫で回す。
「くっ、やめ、やめなさいよっ」
「明日奈君の体はどこを触っても柔らかいですね。それに、どんどん甘い薫りが増してきてます。興奮しますねーぇ」
信之の指先が、明日奈の内股をなぞる。嫌悪感でおかしくなりそうだ。
身の毛がよだつとはまさにこのことか、こそばゆいなどと思うより、ただただ気持ちが悪いとしか言いようがない。
「こんなことして、何になるの。わたしは絶対にあなたを許さない。然るべき罰を受けさせるわ」
「そうですか。まあ、そんなこと言っていられるのも今だけですがね」
そう言って信之はスカートの中に手を差し入れると、ショーツ越しに秘裂を撫で上げた。
「ひぅっ!?」
初めて他人に触れられた感覚に背筋が震える。恐怖で身体が竦み上がる。
今まで感じたことのない感情に支配されながら、それでも明日奈は気丈な態度を崩すことなく続ける。
「あなたの積み上げてきたもの、全部捨ててしまうだなんて、そんなにわたしが欲しかったのかしら」
「ええ、貴方を手に入れれば僕の地位は安泰だ。浩一郎がああなった今、貴方さえ手に入れればレクトも手に入る、副賞でこの身体も一生自由に出来るとなれば、尚更ね」
「あなたっ……」
怒りのあまり言葉を失う明日奈だが、構わず信之の手は動きを続ける。これから明日奈の身を襲うであろう悍ましい行為に備えて、自然と湿り気を帯びていく。
「ふむ、明日奈君は濡れ難いタイプなのかな」
「……あのね、無理矢理されても女は絶対に気持ちよくなんかならないの。濡れたとしてもそれは身体の防衛反応よ。大っ嫌いな奴に怪我させられたくないってだけ」
「へぇ、勉強になりますよ。じゃあ今度は僕が明日奈君に教えてあげますね」
信之は明日奈の両足の間に入り、膝立ちになると、両手で明日奈の足を割り開くとその太ももに自分の頬を寄せる。
「ちょ、ちょっとーー」
「僕はレクトである研究をしています、その内容をご存知ですか?」
「知らないわよっ!」
「人間の記憶・感情・意識をコントロールする研究です」
「……え?」
一瞬何を言われたのか理解できなかった。
「人間の記憶も感情も意識も、所詮は電気信号。01の組み合わせです。マウスを使った実験は数年前に海外の研究所で成功をしていました。僕はね、それを人間でやりたいんですよ」
「……なに、言ってるのよ?」
明日奈には理解不能だった。この男は何を言っているんだ? そもそもそんなことが本当に可能なのだろうか? しかし、この男はそれを本気でやろうとしているのだということは明日奈には伝わった。
そして同時にこの男に対する嫌悪と恐怖心が膨れ上がっていくのを明日奈は感じた。
「今では、記憶や意識を改竄することに比べれば、人間の好悪を操るなんて、簡単なんですよ。少しの薬品とテクニックがあればね」
信之は蛇のような舌を、明日奈の太腿の付け根から舐め上げ、その舌は徐々に上へ上へと登っていく。そしてついには下着まで辿り着くと、その布越しに舌を這わせ始めた。
「ひっ!?」
ゾワっとした感覚が背筋を走り、思わず悲鳴が漏れる。その悲鳴を聞いてか聞かずか、信之はそのまま舌先を器用に動かしながら、明日奈の淫唇を刺激していく。
「今晩、明日奈君の頭を作り替えてあげましょう。昼は僕に傅く良妻に、夜は僕専用の淫らな娼婦になれるように、ね」
「い、いゃぁ……やめてっ」
信之の舌が明日奈の最も敏感な部分を掠める度に、恐怖で身がすくむ。
「明日は休日、時間はたっぷりあります。じっくりと調教してあげますよ……僕の可愛いお嫁さんになれるようにね」
それから、十分、二十分……信之による愛撫は続いた。
緊張をも、もほぐすようなフェザータッチによって、首筋や太もも、脇腹などを撫で回されていた。
信之にたとえどれほどのテクニックがあろうと、明日奈が感じるのは嫌悪感だけ。
しかし、人間の身体は極度の緊張状態を長時間維持できるようになっていない。まして、最もエネルギーを使う脳、その機構を研究する信之は自身の経験から、どのくらいの時間で意識が緩むか把握していた。
「どうかな? そろそろだと思うんだけどね……」
信之はニットベストを捲り上げると、ゆっくりとブラウスのボタンを外していく。
「さぁ、ここはどうなっているのかなぁあ」
ボタンを外し終えると、信之は明日奈のブラに手をかけ、一気にずり下ろす。
「きゃっ!」
反射的に胸を隠そうとするが、両手は拘束されたまま動かせない。
「ふふ、綺麗なピンク色だ。乳首は小さくてーーおや? おやおやぁ、明日奈君、これはどういうことかなぁあ?」
信之の手が明日奈の胸の先端、乳首を指先で摘むとーー、
「……ッ!? な、なにをーー」
その瞬間ーー確かに何かを感じた。電流のような衝撃ーー快感と呼ぶに相応しい何かがーー
「すっかり固くしている上に、摘んだだけでイってしまったのかい、明日奈くぅん」
信之の言う通り、明日奈の乳首は固く勃ち上がり、その存在を主張していた。
快感の結果というより、単純に身体を長時間触られた結果に過ぎないのだが、経験のない明日奈には自分が感じてしまっていると錯覚してしまった。
「ち、違うわ……こんなの、何かの間違いよ……」
「ふぅん……そうかなぁ? まあいいさ、もっとよくしてあげるよ」
信之は両手でそれぞれの胸を弄び始めた。最初触れてからは乳首にはノータッチで、脇との境を中心に明日奈の性感帯を開発していくかのように、丹念に揉みしだいていく。
時折、思い出したように乳輪には触れるものの、決して強い刺激を与えてこないため、焦れったさが募る一方だ。
ーーなんで……こんな……、もどかしいと思い始めてしまっている明日奈。嫌悪による緊張を維持できず、愛撫によってリラックスしたと思い込まされた脳は、信之からの刺激を貪欲に求めるようになっていた。
そしてーー、
「……ーーんっ!」
唐突に摘まれた明日奈の乳首。その大きな刺激に甘い痺れが弾ける。
「ほら、やっぱり気持ちいいんじゃないか」
ニヤニヤと笑う信之の顔が憎らしいが、反論できない。事実、感じてしまうのだから仕方がないではないか。
そんな思考を見透かしたように、信之の指が再び動き出す。今度は開きかけの蕾を親指と人差し指を使って挟み込み、そのまま擦り合わせるように動かす。
「ふっ……! んぅうう!!」
先程は急所を一撃、今度は連撃で何度も嬲る。
「……くぅーーっ! ふぅううっ!」
ーーダメっ! このままじゃまたっ! 明日奈は歯を食い縛って耐えるが、もう限界が近いことは自分でもわかっていた。そんな明日奈の様子を見て取ったのか、信之の指が離れたかと思うと、今度は右の乳房全体を包み込み、搾るよう中央に寄せる。そして、舌で先端を左右同時に責め立てる。
「ーーんんっ!」
指とは違う、舐られるという未知の刺激に、明日奈は一際高い嬌声を上げ、明日奈は二度目の絶頂を迎えた。
「明日奈君は可愛い声で鳴くんだねぇ」
「はぁ……、はあ、はぁ」
荒い呼吸を繰り返す明日奈。その瞳は虚ろで、頰は紅潮して、口元はだらしなく開いている。
「さて、次はこっちだね」
信之はスカートの中に手を入れ、ショーツの上から秘裂をなぞる。
「ひぅ!?」
一度絶頂したことで敏感になっているのだろう、それだけで明日奈は腰を浮かせてしまう。
「んー、ショーツの上からでもわかるくらいビチョビチョじゃないか。こんなに濡れていて気持ち悪いだろう?」
そう言って信之はショーツの上から秘裂を擦り始める。
「ひぁっ、やっ、やめっ」
「大丈夫、すぐに脱がせてあげるよ」
信之はショーツの両端に指をかけると、ゆっくり下ろしていく。
「あっ、だめっ、見ないでっ」
明日奈の懇願を無視してショーツを下げる信之。すると、クロッチ部分と秘部の間に透明な糸が伸び、プツリと切れた。
信之はそれを指で掬うと、明日奈の目鼻の先に突きつける。
「ほら、見てごらんよ、これは君が感じている証拠だよ」
羞恥のあまり顔を背けようとするが、顎を掴まれて無理矢理見せつけられてしまう。屈辱と羞恥から顔を真っ赤に染める明日奈。
信之は満足そうに笑うと、指についた明日奈の蜜を舐め取る。
「うん、美味しいよ明日奈君」
そう言うと、信之は再び指を這わせて、今度は直に明日奈に触れる。
「ーーふぁああっ!」
今までとは比べ物にならない快感に思わず声を上げるが、信之の手の動きは変わらない。むしろより激しくなるばかりだ。
膣口から溢れる愛液は、まるでお漏らしをしたかのように溢れ出す。
「すごい量だなぁ、そんなに気持ちいかい?」
「そ、そんなことっ、ないわっ!」
口では否定する明日奈だが、身体は正直だ。信之の愛撫に合わせて腰が動いている。
「強情だねえ、じゃあこれならどうだい?」
信之は明日奈の股座に顔を寄せると、淫唇を左右に開き直接吸い付いた。
「ひぃいいいっ!」
今まで以上の強烈な刺激に、明日奈は大きく仰け反り、悲鳴にも似た嬌声を上げる。舌先が明日奈の膣内を這う度に、腰が大きく跳ね上がる。
「ーーあんっ!!」
信之は明日奈のクリトリスを唇で挟むと、強く吸い上げる。
「あぁあああぁぁあああっっ!!!!」
明日奈は三度目の絶頂を迎え、信之の顔に盛大に潮を吹きかけた。
「あはは、お漏らししてしまったね」
顔にかかった液体を指で拭うと、それを口に含んで舐め回す。その様子を見ていた明日奈の顔は真っ赤に染まっていた。
「も、もういいでしょ……、誰にも、いわない、から。もう、やめて……」
明日奈は震える声で言った。しかし、それは逆効果だったようで、信之の表情が嗜虐的な笑みに変わる。
「何を言ってるんだい? これからじゃないか」
信之はズボンを脱ぎ捨てるなり、いきり勃つ男根を取り出した。血管が浮き出るほど怒張したそれを目にし、明日奈の顔から血の気が引いていく。あんなものが入るわけがない。
「いや、いやっ!」
脚をバタつかせて必死に抵抗するが、信之の手によって押さえつけられる。
「さあ、明日奈君。一つになろう」
ゆっくりと明日奈の割れ目に亀頭をあてがい、狙いを定める。
「お願い、それだけは許して……」
涙を流して懇願する明日奈だったが、信之には届かない。
「それじゃあ、行くよ」
信之がご馳走にナイフを刺し入れるように、明日奈の淫部を切り裂いた。
「ひぃ……! い、痛ぁアっ! 抜いてぇええええっ!!!」
処女膜を突き破られた激痛に絶叫する明日奈。目尻からは大粒の涙が零れ落ちる。
「くっ、さすがにキツイな……!」
それでも構わず挿入を続ける信之。メリメリィっと音を立てながら肉襞を押し退けていく感覚はとても気持ちが良いものだった。
やがてーー
「ほら、明日奈君、感じるかい。僕たちが互いの一番深いところで繋がっているのをさ」
ついに二人の身体が完全に密着した。結合部から破瓜の血が垂れているのがわかる。その血を見て信之はさらに興奮していくのを感じた。
痛みに歯を食いしばりる明日奈。その大きな榛の瞳からこぼれ落ちる雫を信之は舌で受け止める。
じっと、明日奈の痛みが引いていくのを待つ信之、ここで無理に動かすような愚は犯さない。この一回ではなく明日奈にはこれから先何度も自分を求めるよう調教しなければいけないのだから。
信之は剥き出しの胸に手を這わせる。
「ん……ふ」
小さく吐息を漏らす明日奈。その胸の柔らかさを堪能しつつ、乳首を指先で転がすように弄ぶ。
「んっ、ふぅ……」
少しずつではあるが、痛み以外の感覚が生まれ始めているようだ。その証拠に、段々と声に艶が出てきたように思える。
「動くよ」
信之はゆっくりと抽送を開始した。最初は浅く、徐々に深く、そして早く。
「ーーうっ、ツーーッ!」
その動きに合わせるように、明日奈の口から声が漏れ始める。
「ぁ、……ぁ! んっ! あっ!」
次第に速く、リズミカルに、そして力強くなっていく動きに、明日奈の声が大きくなっていく。
「ーーんぁっ、ん、ん、ん!」
信之のモノが明日奈の中を往復するたびに、子宮口を突かれる快感が明日奈を襲う。
「ーーあっ、あん、あッ、あぁあ、あっ♡」
いつしか、明日奈の声にも甘い響きが混じり始めていた。それを感じ取った信之の動きが激しさを増す。
パンッ! パァンッ! と肌同士がぶつかり合う音が部屋中に響き渡る。その音すらも今の二人には快感の材料にしかならない。
明日奈の美しかった割れ目は見る影もなく、非対称に広げられて信之の肉棒を咥え込んでいる。そこには女神のような純白の、汚し難い高潔さは失われて、破瓜の血と互いの淫液が混じり合い泡立ち、淫猥なピンクに染められていた。
「いいよ、キツさが解れてヒダが絡みついてくるっ! 最高だっ! 明日奈君はセックスの才能もあるんだねぇ!」
「へっ、変なことっぉ♡ いわぁっ♡ ないでよっ、アッ♡」
もう否定の言葉すら出てこないらしい。それどころか快楽に溺れ始めてしまっているように見える。
ーーそろそろかな。
信之は一度腰の動きを止めて、再び胸に手を伸ばすと乳首を口に含んだ。それと同時にもう片方の胸を強く揉みしだく。
「ひっ!? やぁあああぁああぁあっっ♡」
突然再開された二点への責め立てに、明日奈の身体が弓なりに反り返る。同時に膣壁が強く収縮して締め付けてくるのがわかった。どうやら軽く達してしまったらしい。
だが、まだ足りないとばかりに再び腰を振り始める信之。今度は最初からトップスピードで責め立てる。
「ひぅっ♡ あっあっあっあっ♡ いやぁ、いやぁああっ♡」
明日奈の嬌声はもはや悲鳴に近い。だが、信之は止まらない。むしろさらに加速して明日奈を責め立てる。
ーーもう限界が近いのか、明日奈の中が激しく痙攣し始めた。
「さぁ、出すよっ、明日奈君の中に全部出してあげるからねっ」
「やぁあああ!! 中はダーーんっ、ちゅんんっ! じゅるっ、ちゅっ」
明日奈が拒絶の言葉を言い切る前に、信之はその唇を自らのそれで塞ぐ。同時にラストスパートをかけるべく腰の動きを早める。
「んはぁ、んぅ、ダ、ダメ……ぷはっ、やめ、んんんぅ! んんんーーーっ!! んんぅ♡ ちゅっ、ちゅぱぁ♡」
キスされたまま悲鳴を上げる明日奈。しかしそれも一瞬のことですぐにくぐもった水音に変わる。互いの舌をすり合わせ唾液を交換する濃厚なディープキス。
「ーーっ、イクよ明日奈君っ!」
「ーーんんんんんっっ♡♡♡」
どぴゅっ、びゅるるるるっ、どくんどくん、と熱い奔流が明日奈の胎内に注ぎ込まれる。信之の射精と同時に明日奈もまた絶頂を迎えていた。
長い吐精を終え、ようやく信之は明日奈を解放した。
「はぁーっ、ふぅぅーーっ」
明日奈は息も絶え絶えといった様子でベッドに横たわっている。瞳は虚ろで焦点が定まっていない。
信之は明日奈の秘所から自身を引き抜くと、ぽっかりと開いた穴からごぽりと白濁が流れ出た。それを見て満足そうな笑みを浮かべる信之。これで彼女は自分のものだという征服感が湧き上がってくる。
だが、信之の欲望はまだ満たされていない。
何より、嗜虐者である信之はこのまぐわいの中で、明日奈の秘めた性癖を感じとっていた。
「……ぃっ! 何、痛い、やっ!」
信之は明日奈の首筋に噛み付いた。まるで吸血鬼のように歯を立てて皮膚に歯型を残していく。
「ぃや、やめて、お願い……だから」
明日奈は涙を流して懇願する。だが信之は聞く耳を持たない。
そこから、肉の薄い鎖骨にはキスマークを、乳房には噛み跡を、脇腹には赤い痣を刻んでいく。その度に明日奈は小さく身体を震わせるのだが、それがまた嗜虐心をそそるのだということを本人は知らないだろう。
一通り所有印を刻み終えると、信之は明日奈の秘所に手を当てていう。
「やっぱりだ。明日奈君、君はマゾだね」
その言葉に明日奈の顔が真っ赤に染まる。
「ち、違うわ! 私はそんなんじゃ……」
「じゃあどうして、こんなに濡れているんだい?」
信之は指を差し込む。すると、明日奈の膣口からはこぽっと音を立てて愛液が溢れ出した。栓が抜けたように、後から後から流れ出てくる。
「ほら、そうじゃないかとは思っていたけれど、犯してみて確信したよ。君はね、無理矢理犯されたり、痛みを感じると興奮するんだ」
「そ、そんなこと……」
「じゃあこれはなんだい?」
信之は指を激しく出し入れする。グチュッヌチャッグチョッといやらしい水音が響く。
「いやっ! やめてっ! お願いっ!」
明日奈は顔を真っ赤にして叫ぶが、信之の手の動きは止まらない。愛撫ではなく暴力としかいえない行為に、明日奈の目から涙が溢れ出る。
だが、確かに明日奈の身体は痛みよりも快楽を強く感じていた。その証拠に信之の行為によって、明日奈は自分の身体が熱を帯び膣がその奥がジクジクと疼くのを感じていた。
ーーわたし、変態だったの? そんな考えが頭を過ぎる。しかし、信之の指が肉芽を摘むーー潰した瞬間、明日奈の思考は全て吹き飛んだ。
「ひゃうんっ!?」
今までで一番強い刺激に思わず声を上げてしまう。
「僕らはこうなる運命だったのさ。僕は虐めるのが好きで、明日奈君は虐められるのが好き。最高の相性だと思わないかい? さあ、もう一度愛し合おうか」
そう言って覆い被さろうとする信之を、明日奈は慌てて押し止める。これ以上されたら本当におかしくなってしまうと思ったからだ。
「待って! わたしが悪かったからっ! もう、許して……ください。これ以上されたら、わたしーー」
泣きながら許しを乞う明日奈を見て満足そうに微笑む信之。そして耳元で囁く。
「言ったでしょう、貴方の頭を作り替えるって。今日は寝かせませんからね」
その言葉を聞いた途端、明日奈の表情が絶望に染まる。これから自分は一晩中この男に貪られ続けるのだという事実を突きつけられたのだから無理もないことだ。
蜜で満たされた淫唇に信之の亀頭があてがわれる。それだけで明日奈の口から甘い吐息が漏れる。
「ーーあっ♡」
脳が感じる快楽に、明日奈の心が上書きされていく。
そんな自分を恥じつつも、身体は正直だ。早く挿れて欲しいと言わんばかりに腰が浮いてしまっているのがわかる。それを見透かしたように信之は挿し入れず、性器同士を擦り合わせる。
「ふぁあああっ♡」
待ち望んでいたものとは違う快感に、明日奈は切なげに啼いた。
「欲しいですか、明日奈さん」
信之は意地の悪い笑みを浮かべて言う。
「欲しいならちゃんとおねだりしないと駄目ですよ」
「……ぁぃ」
明日奈は消え入りそうな声で答えた。
「聞こえないなぁ、もっと大きな声で言ってもらわないとわからないですねぇ」
そう言いながら信之はゆっくりと腰を動かし始める。先端だけを浅く挿入し、入口付近を刺激するだけだ。
「ーーああぁっ♡」
焦らすような動き、それは明日奈の被虐癖を刺激し、さらなる快感を呼び起こす。
ーーだめっ、ここで屈したら……屈しない方が、たくさんーーいじめてもらえる♡ 明日奈は無意識のうちに、信之の腰に足を絡めて引き寄せていた。その行動に信之はニヤリと笑う。
「どうしたんですか、明日奈さん。何か言いたいことがあるんでしょう?」
信之の言葉に、明日奈の瞳の奥には淫らな光が宿っているように見えた。
「ーーないわ♡ わたしはあなたに負けないっ♡ 絶対に負けたりしないわっ!」
強情を張る明日奈だったが、その表情は完全に蕩けきっており、誰がどう見ても快楽に堕ち切っている明らかだった。
その言葉が、目の前のオスを煽るためのモノだと分かっていながら、信之はあえてそれに乗ることにしたようだ。一度腰を引き、一気に奥まで突き入れる。子宮口を突き上げた瞬間、明日奈の背中が大きく仰け反った。
「んあぁあああっ♡♡」
もう我慢する必要はないとばかりに激しい抽送を開始する信之。パンッ! パァンッ! と肌同士がぶつかり合う音が部屋中に響き渡る。
「もっと、僕の与える快楽に溺れさせてあげましょう」
「なゃ、なにをーーぐっ?!」
信之は明日奈の細い首に両手をかけた。そのまま締め上げるのではなく、頸動脈に指を這わせる。ドクンドクンと脈打つ血管の感触を楽しむかのように指先でなぞっていく。
急所を押さえられて本能的に恐怖を感じるものの、同時にゾクゾクとした感覚が背筋を走るのを感じた。
ーーなにこれぇ……と明日奈が未知の感覚に戸惑うなか、キュッと信之の手から圧が加えられる。
「ーーっ!!」
脳に送られる酸素が減り、視界が霞んでいく。苦しいはずなのに何故か気持ちいいと思ってしまう自分がいる事に明日奈は驚愕した。
ーーうそ、こんなのおかしいよぉ……と明日奈は首を絞められているというのに感じてしまっている自分に戸惑いを覚えるが、同時に膣内が激しく痙攣しているのがわかった。
ーーああ……私……イッてる♡ 首絞められて……イっちゃってる。
「苦しいのに気持ちいいでしょう? それは明日奈君の脳が苦痛と快楽両方の信号を受けて混乱しているんですよ」
信之の言葉を聞きながら、明日奈は意識が遠のいていくのを感じていた。だが、信之はそれを許さない。少し力を緩め、再び強く締め直す。
「くぁあっ♡」
再び訪れた強烈な快感に、明日奈の意識は覚醒させられる。
「ふふっ、また締まった。酸欠で筋肉が収縮すると膣も締まる。膣が締まると、それが同時に与えられる快楽のせいと誤認した脳が興奮物質を大量に生成するんですよぉ」
「あっ♡ ひゃぁ♡ ひぐぅうっ♡♡」
信之の説明など、今の明日奈の耳には届いていない。ただ、暴力的なまでの快感に翻弄されるだけである。
「元々苦しさを快楽に変えられる、ドMの明日奈君にはピッタリのですね!」
「ぐぉ♡ んぅ♡ ーーぉお♡」
涙や鼻水を流しながら、脳に溢れる興奮物質が次々と快楽に変えられていく。脳が直接犯されているような男女の交わりの神聖さや愛、その一切を排する暴力的で冒涜的な行為。
「おごぉ♡ ーーぉお゛お゛お゛おおお♡♡」
ビクンッと身体を跳ねさせ絶頂に達する明日奈。しかし、それでも信之は手の力を弱めない。
「まだ終わりじゃないですよ」
そう言ってさらに力を込めて明日奈の首を締め上げる。生と死、1と0の狭間のギリギリで綱渡りをするような危険なセックスに二人のボルテージはさらに上がっていく。
ーー死ぬっ! 死んじゃうぅう、明日奈は生命の危機を感じ取りながらも、心には死の恐怖ではなく圧倒的な多幸感が満ち溢れている。このまま殺されても構わない、本当にそう思えてしまうほどの幸福感に包まれているのだ。
そしてーー、
「さぁ、射精するぞっ! イけぇ! イキ狂えぇえええ! このマゾ豚がぁああっ!」
信之が一際大きく叫んだ瞬間、明日奈の胎内に熱い奔流が注ぎ込まれた。それと同時に明日奈もまた絶頂を迎える。
「ーーーっ♡♡♡」
声にならない悲鳴を上げ、全身を激しく痙攣させる明日奈。信之がゆっくりと手を離すと、明日奈はそのままベッドに倒れる。白目を剥き身体中から体液を漏らすその姿は、とても見られたものではない。だが、信之にとっては最高の光景だったらしく、満足げに微笑んでいた。
「はぁ、はぁ、明日奈君、まだまだ終わらないよ。もっともっと楽しませてもらうからね……」
信之は意識を失った明日奈の拘束を解くと、覆い被さり、再度腰を動かし始めた。
「あっ♡ ……あぉ♡ ……っ♡」
信之が腰を打ち付ける音を伴奏に、奏でられる明日奈のアリア。無意識でも漏れ出す、その歌声に信之はますます興奮した様子で動きを加速させたのだった。ー
◇◆◇◆◇
あの後、朝まで犯され続けた明日奈は、二人で互いの身体を清め合ったあと、信之によって家に送られた。
昨日までの明日奈なら、信之による性暴力を訴えていただろう。その後、奇異の目に晒されようと、警察に駆け込んでいたかもしれない。
しかし、今は違う。
「うっ、うぅ……」
ベッドの上で啜り泣く声だけが部屋に響いている。
泣き腫らした目は赤く充血しており、頰には幾筋もの涙が伝っていた。
そんな状態で泣いている彼女の脳裏に浮かんでいたのは、昨日の記憶であった。散々嬲られ辱められた記憶が鮮明に蘇ってくる。
「っひぅ……うぅぅうう」
嗚咽を漏らして涙を流す明日奈。しかし、そんな状態でありながら、明日奈の膣からは愛液が溢れ出していた。
ーーこんなにされても感じてる……わたし、本当に変態だったの?
信之から受けた仕打ちを思い出し、嫌悪ではなく興奮を覚えている自分に気づき愕然とする明日奈。
ーーわたし、本当に変態だったんだ。あんなに酷いことされたのに興奮してた。気持ち良くなった。
信之によって芽吹いた被虐性癖はすっかり明日奈の身体に根を張ってしまっていた。
明日奈は姿見の前で制服を脱いでーー下着は信之に没収されたーー全裸になる。
姿見に写る明日奈の姿。汚れを知らなかった疵一つなかった白い肌には、夥しい量のキスマークと噛み跡が刻まれていた。
特に目立つのが胸だ。乳首を青く変色し始めた痛々しいその跡。それに明日奈はゆっくりと指を這わせる。
「んんっ♡ ……ふぅうんんっ♡」
それだけで甘い痺れが走る。痛みすら快感として感じるように調教された身体は、それだけで軽く達してしまうほど敏感になっていたのだ。
そしてーー、信之の手形が残る首に指が触れた瞬間ーー、
「ーーあぉおお♡♡」
狂うほどの快楽のフラッシュバックに明日奈は崩れ落ちそうになるが、なんとか踏みとどまった。そして鏡をみるとそこに写る明日奈は媚びるような笑みを浮かべていた。
その事実に打ち拉がれる明日奈だったが、身体の奥から湧き上がる熱を止めることはできなかった。
ーーだめ、このままじゃおかしくなる。誰か助けて……。
そう思いつつも、明日奈の手は自身の秘所へと向かって行く。ショーツの上から触れるだけで腰が砕けそうになるほどの快楽に襲われる。
「ふぁあああんっ♡」
やらしく腰を振って、自慰に耽る。今まで、何がいいのか分からなかったが、今ならわかる。
「あぁん♡ ……わたし、こんないやらしい子になっちゃったぁ……あんっ♡ ……ごめんなさい、お父さん、お母さん……お兄ちゃん、みんなぁ……許してぇ……あひぃいいっ♡♡ イクゥウウッ!!」
ガクガクと身体を震わせて盛大に潮を吹きながら果てる明日奈。その顔は淫らに蕩けきっていた。
「あぁ……もっと、もっと♡」
何度も、何度も膣内を掻き回し、明日奈は快楽を求める。しかし信之から与えられたものには遠く及ばず、ただ性欲が積もっていくだけだった。
「足りないよぉ♡ もっと、もっと欲しいぃい♡♡」
明日奈は涙を流して懇願するが、それに応えてくれる者は誰もいない。
「うぅうう、なんで、どうして、わたし、気持ちよくなれないの?」
明日奈は泣きじゃくりながら、必死に自分を慰める。だが、一向に満たされない。そうして一日中部屋に引きこもり自慰に耽る明日奈はやがて疲れ果てて下半身を濡らしたまま眠りにつくのだった。
そして、一日を満たされない生産性のないオナニーに費やした明日奈は、日曜の朝家の誰にも見つからないように浴室へ駆け込んで昨日の汗を流すと、何事も無かったかのように過ごす。
高校へ向けて、いつものように机に向かって自習に励もうとする。
しかし身体は芯から熱を帯び、子宮はジクジクと疼いている。気がつけば爪を噛みながら、逆の手は秘所に伸びている始末であった。
そんな状態ではなにも手につかない。
気がつけば日が沈み夕食の用意ができた頃、明日奈の父である彰三が帰ってきたことで、ようやく明日奈は我に帰った。
浩一郎がああなってから、忙しそうに飛び回っている彰三を出迎えるために玄関へ向かう明日奈。
「ただいま、明日奈」
「おかえりなさい」
慌てて取り繕うように笑顔を浮かべる明日奈だったが、そんな娘の様子を訝しむ様子もなく、彰三はネクタイを緩める。
彰三の鞄を預かろうとした明日奈の顔が、凍りつく。
「お邪魔します、社長」
「おぉ、遠慮なく上がってくれ須郷君」
彰三の後ろから、信之が現れ明日奈に微笑みかけた。
「今日は須郷君と少し腹を割って話がしたくてね、招待したんだ」
「そ、そうなんだ……えっと、じゃあわたし、部屋に戻りますね」
少しでも、信之から距離を置こうとする明日奈だったが、それを阻むように信之の手が肩に置かれた。
「明日奈さん、君も同席してくれ」
「え……?」
「これからのことを話すのに、君がいてくれたら都合がいいからね」
「……わ、わかりました」
有無を言わさぬ口調に、明日奈は気がつけば首肯していた。
そして気がつけば木製のテーブルを挟んで、二人の男が琥珀色の酒を飲み交わす席に、明日奈はどうせきさせられていた。
「いやぁ、こうして酒を飲み交わすのは久しぶりだね、須郷ーーいや、信之君」
「そうですね、お義父さん」
「ははっ、お義父さんか。子供たち以外にそう呼ばれる日が来るとはね」
「すみません」
「いやいや、いいんだよ。むしろ嬉しいくらいさ」
丸氷をグラスで転がしながら、酒を煽る彰三と信之。二人共かなりの度数の酒で飲んでいるはずなのに顔色ひとつ変わっていない。
「……本当にいいのかね。まだ若いんだ、これから出会いだってたくさんある。そんなに急がなくてもーー」
「いえ、僕の心は昔から決まっています。それにーー」
信之は隣に座る明日奈に視線を向けた。信之をじっと見つめていた明日奈はその視線を受けて、彰三前なので我慢して少し微笑んで見せる。
「彼女も僕に好意を持ってくれているようですし」
その言葉に明日奈は思わず否定の声を上げそうになるが、何とか堪えることに成功した。
「そうか……それならいいんだが……」
どこか歯切れの悪い返事をする彰三。
少し涙ぐんだ様子で、彰三はグラスを傾ける。
寂しさや不安を飲み下すために、いつもより早いペースで飲んでいるせいか、気がつけば彰三は船を漕ぎ始めていた。
「お義父さん、お義父さん!」
完全に酔い潰れてしまったのか、机に突っ伏して眠ってしまった彰三の肩を揺する信之。しかし起きる気配はない。
「……わたし、部屋に戻ります。ついでに家政婦さんを呼んでくるので、須郷さんはご退席頂いて結構です」
そう言って席を立とうとした明日奈の腕を信之が掴む。
「離して」
振り払おうとする明日奈だったが、腕力で勝てるはずもなく、逆に引っ張られてしまう。バランスを崩し、信之の胸に飛び込むような形になってしまった明日奈は慌てて離れようとするが、それよりも先に信之の腕が背中に回る。
「やだっ! やめてっ!」
暴れる明日奈を押さえつけて、彰三の目がなくなったからか、途端に嗜虐的な表情を浮かべ始める信之は耳元で囁く。
「つれないですね。あんなに愛し合った仲じゃないですか」
「〜〜ふざけないでっ、何が愛し合ったよっ。あんな……あんなっ」
キッと睨みつける明日奈の視線を正面から受け止める信之。
「そんなに騒がしくすると社長が起きてしまいますよ?」
「誰のせーーっんんんっ?!」
信之は明日奈の顎を掴むと強引に唇を奪った。驚きに目を見開き、硬直する明日奈を他所に、信之は舌で唇を割り開き、口内に侵入してくる。
「んっ、んん〜! んんんぅ……んっ、ちゅえろっ、じゅりゅぅうう……れろぉ……はぁはぁ、やぁ、んっんっ……ちゅっ……んぁ……んんん〜♡」
舌と舌を絡めあい、唾液を交換する濃厚な口づけを交わす二人。
抵抗しようと伸ばした手は縋り付くように信之のシャツを握りしめている。
「ぷはっ、はぁ、はぁっ……んっ、ふぅう……んっ、んくっ、ごくんっ……あむっ、れるぅうう……はぁ、はぁ、んっ、ぢゅるぅうう……んんっ♡ ちょ、ちょと……」
明日奈のお腹に熱く硬く勃起した信之の肉棒が押し当てられる。その熱が、信之とのキスが、明日奈に先日の激しいセックスの記憶を思い起こさせるには十分だった。
「明日奈君のせいでこんなことになってしまったよ」
信之は明日奈の手を取ると、スーツの上からでもわかるほど勃起したペニスに触れさせる。硬く熱い感触に思わず手を引っ込めようとするが、その前に信之に手を掴まれてしまう。
「ほら、夫の性を処理するのも妻のつとめだろう」
「だ、だめっ、こんなところで……」
明日奈の言葉を無視して、無理やり手を掴み上下に動かす信之。その白魚のような指を臍まで届こうかというペニスの先から付け根まで、その大きさを分からせるようにゆっくりと擦り上げさせる。
「どうだい? これが君を女にしたモノだよ」
「無理やり抱いたくせにっ……んっ、ちゅっ……じゅるん……やぁっ、だめっ、……んんっ、いゃ、キス、しなっ……んんんっ♡」
再び唇を重ねられ、舌を絡ませ合うディープな接吻を繰り返す二人。すっかり、明日奈の顔が蕩けきった頃、信之は彼女の手を引いて先程座っていた席に座ると、その前の床に明日奈を跪かせた。
「さぁ、明日奈君。楽しませてくれ」
「やっ、やだ……こんなのって……それに……」
明日奈が眠る彰三に視線を向ける。信之は構わず、
「大丈夫、社長はこうなったらなかなか起きないから。それにーー」
口では拒絶しながらも、頰を上気させ潤んだ瞳で見上げてくる明日奈の姿に興奮を隠しきれない様子の信之は続ける。
「僕を楽しませてくれたのなら、君も気持ちよくしてあげるから」
信之の言葉に明日奈はゴクリと喉を鳴らすと、明日奈はおずおずと信之の前にしゃがみ込む。そして震える手でベルトを外し、スラックスの前をくつろげた。
ムワッと汗とコロンの匂いがする。あんなに鼻についたのに今は気にもならない。
明日奈は下着越しに信之の男根に触れる。指先に感じる熱と雄の匂いに頭がクラクラしてくるようだ。
そして、下着に手をかけて下ろす。
「きゃっ!」
ブルンッと勢いよく飛び出した肉棒が無意識に顔を寄せていた明日奈の鼻先を叩く。
「ほら、明日奈君の好きにしていいんですよ?」
信之は明日奈の髪を優しく撫でる。その心地良さに目を細めながらも、明日奈は恐る恐る手を動かす。
ーー硬い、熱い。
ーーこれがおちんちん、わたしを一晩で変えてしまった、たくさん気持ちよくしてくれた。
明日奈の手が竿を包み込むようにして上下に動く。先端からは既に先走り汁が溢れており、それが潤滑油となってスムーズに手が上下する。
「いいっ、明日奈君。気持ちいいですよ、もっと強く握って、そう、上手だ」
褒められると嬉しくなって、明日奈は更に激しく扱きあげる。亀頭を手のひら全体で撫で回すように擦り、カリ首を指先でなぞり、裏筋を親指で擦る。時折爪を立てて亀頭を擦るとピクピクを震える。
「くっ、あぁ、いいですよ明日奈君。それじゃあ、そろそろお口も使ってみましょうか」
「ぇ……?」
「しゃぶりなさい。その口、その唇、舌を使って僕を楽しませるんだ」
「……はい、……んっ、ちゅっ」
躊躇いがちに明日奈は男根の先端にキスをすると、桜の花弁のような舌で信之の醜悪な肉棒を舐る。
「あぁ、いいよ明日奈君。とっても気持ち良い」
信之が快感に呻く。明日奈は鈴口に舌を差し込みながら、陰嚢を優しく揉みほぐす。
「本当に上手ですよ明日奈君。今時商売女でも、
こんなに丁寧にしゃぶってくれませんよ」
「んっ、ちゅぱぁ……黙って……」
明日奈の中で信之への嫌悪は消えていない。むしろ増しているはずなのに、彼を気持ちよくさせようと必死に奉仕してしまう自分に戸惑いを覚える。
ーーわたし、なんで……。
身体の奥が疼いて仕方がないのだ。早く挿れて欲しいと言わんばかりに子宮が収縮を繰り返しているのがわかるほどだ。
「んっ、ちゅぷっ、れろぉ……じゅぽっ、じゅるるるぅうう♡」
とうとう、肉棒の全てを口に収めた明日奈はそのまま頭を前後に動かし始めた。誰に教わったわけでもないのに、明日奈は本能でオスの喜ばせ方を知っているようだった。
「ぐっ、凄いっ、これは想像以上だっ!」
「ぐぽぉっ……んんっ、じゅるるぅうう……」
明日奈は肉棒の舌を張り付けながら頭を動かし、信之に奉仕する。鈴口に汁が溜まると、じゅるじゅると吸い上げて飲み干す。そしてまた、頰肉の裏側を使いながら顔を前後させて刺激する。
ーー苦い、気持ち悪い、最低よ……わたし、何でこんなことして悦んでるの。
心の中で自分を罵りながらも、秘裂からは愛液が大量に分泌されショーツを濡らしているのが分かる。クリトリスも痛いほど張り詰めて、そして何より、自分の下腹部の奥に火が灯ったような感覚があった。
ーー須郷は嫌い、大っ嫌い、それは変わってない。なのに、なんで、なんで。
身を割くような嫌悪を感じながらも、明日奈は憎いはずの男のペニスを離すことができない。それどころか、もっともっとと求めるように喉の奥深くまで咥え込んでしまう。
「うっ、うん〜。須郷、くん」
「おや、社長。起きられましたか」
酔い潰れていた彰三が体を起こしていた。しかしまだ完全に覚醒してはいないようで、どこかボンヤリとした様子だ。
明日奈は慌てて、信之のモノを吐き出そうとするが、信之が頭を押さえつけているため叶わない。
「……あぁ、すまないね」
「いえいえ、社長が寝ている間も、愉しませて貰いましたから」
信之は片手でグラスを掲げる。もう一方の手は、机の下の明日奈の髪を掴んで奉仕を続けさせていた。見つからないように、舌だけチロチロと動かして信之の怒張を射精へと導いていく。
「そうか、ならいいんだが……。明日奈は……」
自分の名前が出て、明日奈はビクリと体を震わせる。
「明日奈君は、もう遅いので部屋に戻って貰いました」
サラリと嘘を吐く信之、明日奈は信じられないといった様子で目を見開く。
そのとき、信之の肉棒が大きく膨らむと、明日奈の口の中に大量の精液が吐き出された。
「ーーーーっ!?」
苦味のあるドロドロした液体が明日奈の口内を埋め尽くしていく。声の出せない明日奈は頬を膨らませ、懸命に口の中にオス汁を溜め込んでいく。
ーーくるしい、にがい、きもち、わるいのに……。
「そうか、もうこんな時間か……、すまないが私も休ませてもらうよ」
「はい、おやすみなさい、社長」
二人が会話をしている最中も、明日奈は精液の味を堪能させられ続けていた。
やがて、彰三が部屋を後にすると、信之の肉棒が口から引き抜かれる。
「んぶっ、げほっ、ごほおっ! けふっ、はぁはぁ……」
咳き込み、えずきながら、口の中のものを吐き出す明日奈。粘度の高い白濁液が床の上に飛び散る。
「あー溢してしまいましたか。仕方ないですねー」
「あ、あなた、ねぇーー」
須郷は嘲るように言う。その言葉に反論しようとするが、その頬は紅潮し、瞳は潤み、口元はだらしなく緩んでいる。
「ほら、綺麗にしてくださいよ」
「はぁあ、……ぅん、うぼぉ、んちゅ」
再び突きつけられた肉棒を明日奈は渋々と舐め始める。
「んちゅっ、れろっ、れろぉ……ちゅっ、んくっ、んっ、んっ、んちゅっ♡」
今度は自ら進んで喉奥まで迎え入れ、舌を絡めていく。唾液をたっぷりと絡ませ、頰を窄めて吸い付くようにしながら、頭を前後に動かす。
「ぢゅぷぅう、ぢゅぷぷ、ぢゅるるるぅう、ずぞぉおお♡ ぢゅっぽぉおおお♡♡」
「ははっ、すっかりメスの顔になってますよ明日奈君?」
「んぅうううっ!? んんぅっ、ふぅううんんんん♡」
その言葉を否定しようと首を振るが、その度に髪が揺れ、甘い香りを振りまく。その香りに誘われるようにして、信之は明日奈の頭を掴むと乱暴に腰を打ち付けはじめた。
「ぢゅぷぅう♡ ぢゅっぷぅううう、んっ、んっ、んっ、んっ、んっ、んっ♡」
「出すよっ、今度は全部飲むんだ!」
「んんんんんっ♡♡♡」
喉奥に叩きつけられる熱い奔流。あまりの量の多さに口の端から溢れてしまう。
ーーだめ、こんなの飲みたくないっ!
そう思うのだが、体は言うことを聞いてくれない。明日奈は喉を鳴らして、胃の中へと流し込む。
そして、明日奈は答えを得た。
ーー大っ嫌いだからだ。くるしいのに、にがいのに、嫌なのに気持ちいいのは、全部大っ嫌いだからだ。
ーー大っ嫌いだからだ、興奮するんだ。大っ嫌いだから、身体が勝手に悦ぶんだ。
大っ嫌いな相手に、無理やり虐げられ悦ぶ変態だったから。自らのマゾ嗜好を確信し、明日奈は絶望に打ちひしがれる。
何かが違えば、少女が憧れる白馬に乗った王子様が現れてくれたかもしれない。幸せな初夜を迎え、女として幸せなまま、自分の嗜好を知らないままでいられたはずだ。現実では醜悪な怪物によって純潔を奪われてしまった、そして自分はそんな怪物に抱かれて悦ぶいやらしい女なのだと自覚させられてしまった。
そんな自分がたまらなく嫌だった。それでも、子宮の奥がキュンッと疼き、膣壁からはトロッとした本気汁が流れ出していた。
「さて、それじゃあ明日奈君の部屋に行こうか」
そう言って、信之は明日奈の腕を引いて立ち上がらせる。そのまま腕を引かれて歩くが、明日奈の足腰は完全に砕けてしまっていた。膝がガクガクと笑っており、とてもまともに歩ける状態ではない。
そのまま、明日奈は自慰の跡の残るベッドの上で犯される。何度も何度も……。
◇◆◇◆◇
「卒業おめでとう。皆さんはこれからーー」
桜の蕾は硬く閉じているが、春を感じさせる暖かな日差しの中、卒業式が行われている。
「結城さんっ」
「最後に写真撮らない? みんなでさ」
明日奈の元に数人の女子生徒が駆け寄ってきた。彼女たちとは二年の時同じクラスだった生徒で、それなりに親しくしていた間柄だ。その申し出を断る理由はなく、笑顔で応じることにした。
和気あいあいとした雰囲気で撮影会が始まる。友人たちに囲まれながら談笑していると、不意に背後から声をかけられた。
「明日奈君」
「……信之さん」
振り向くと、そこにはスーツ姿の信之が立っていた。手には花束を持っている。
「君にこれを贈ろうと思ってね。受け取ってくれるかい?」
「ありがとう……ございます」
差し出された花を受け取る。白い花弁を持つ美しい花が明日奈の手の中で揺れる。
「結城さん、彼は?」
「彼は、父の会社のーー」
「明日奈君の婚約者ですよ」
明日奈の言葉を遮って、信之が言う。瞬間的に空気が凍りつくのが分かった。だがそれも一瞬のことですぐにざわめきを取り戻す。
「え、そうなの!?」
「うそー!!」
友人達は口々に驚きの言葉を口にする。当然の反応だろう、恋に恋する中高生には興味がひかれるネタでしかないのだから。
「ちょっと……」
「明日奈君、レストランの予約の時間がありますから、そろそろ行きましょうか」
明日奈の抗議の声を遮るように、信之は明日奈の肩を抱いて歩き出す。
それに逆らうことなく、明日奈は友人の輪を離れると、信之と共に校門を出るのだった。
「……結城さん、婚約者いたんだね」
「うん、でもよかったね。結城さんお兄さんも、兎沢さんもあんなことになちゃったけど、支えてくれる人がいて」
「そうだね」
しみじみと語り合う少女たちだが、その雰囲気はすぐに霧散する。
「でもさー、もしかして結城さんが最近色っぽくなったのって、もしかして、もしかして〜」
「え〜、でも相手の人かなり年上でしょ? やばくない?」
「最近結城さんずっとハイネックのインナー着てるなー、暑くないのかなーって思ってたんだけど、もしかして首にキスマークとかあったり、なかったりっ!」
「きゃーっ、なにそれやばいじゃんっ!」
姦しく騒ぎ立てる少女達。
そんなことを知らない明日奈は車に乗せられると、シートベルトを締める間もなく車が発進する。後部座席に座った明日奈は終始無言だったが、目的地に到着すると車を降りた。そこは信之に初めて抱かれたホテルであった。
「……最低」
「おや、何か言いましたか?」
「……別に何も」
「そうですか、それでは入りましょうか」
信之に連れられて、今回は直接部屋へ連れられる。
「……レストランじゃなかったんですか?」
「それを本気にしていたんですか?」
「……いいえ、ただ確認したかっただけです」
「それは良かった。食事は後で運ばせますよ」
信之はネクタイを放ると、ベッドに腰掛ける。
「さあ、明日奈君。教えた通りにしなさい」
「はい……」
明日奈は信之の前に立つと、シャツのボタンを外していく。
スカートと下ろすと、すっかり濡れてグチョグチョになったショーツ。
ハイネックのインナーを脱ぐと、腹から胸にかけて大量のキスマークと歯形が、薄くなったモノを含めて数十とあり、首にははっきりと手形が残っていた。ショーツに手をかけ、ゆっくりと下ろしていくと秘裂から溢れた蜜が糸を引くのが見えた。
「ふふ、僕の妻に相応しい格好になりましたね」
「……」
屈辱的な仕打ちを受けてもなお明日奈の心は折れていなかった。むしろ反抗心が増しているくらいだ。
「さあ、続きを」
「はい……」
明日奈はベッドに座る信之の前に跪くと、スラックスの前をくつろげた。下着越しに怒張した男根が現れる。むせ返るような雄の匂いを感じながらも、躊躇うことなく下着を剥いで、肉棒を取り出すと舌を這わせていく。亀頭を口に含み舌で刺激しながら竿の部分を両手で擦っていく。手の動きに合わせて頭も上下させるのだ。やがて先走りが溢れ出し、口の中に苦味が広がる。しかし構わず奉仕を続ける。
「深く」
「……ぐぉお、じゅるるぅう、ぢゅぼぉおお」
言われるままに喉の奥まで咥え込む。息苦しさを感じるが、同時に信之に征服されているという感覚が明日奈の被虐嗜好を刺激して身体をより興奮させていく。
「んぐっ、んごぉおお、んぶっ、んぼぉおお♡」
信之は明日奈の頭を掴んで、腰を打ち付ける。モノのように扱われているというのに悦びを感じている自分に戸惑いを覚えつつも快楽に溺れてしまう。
喉奥を突き上げられる度に甘い痺れが走る。苦しいはずなのに感じてしまうことに疑問を感じることはなく、当たり前のものとして受け入れていた。
明日奈は無意識のうちに自ら舌を動かし始める。まるで肉棒を求めるように絡みつかせた舌を蠢かせる。唾液まみれの男根はさらに硬さと大きさを増していき、明日奈の口内を埋め尽くしていく。
「んぐぅうう♡ おごぉっ、んぶぅうう♡」
ーーくるしい……くるしい、から、きもちいい♡
明日奈は涙を流しながらも必死にしゃぶりつく。口内に広がる苦い味が媚薬となって明日奈の思考を蕩けさせていった。
ーーもっと、ほしい♡ 喉奥まで突かれて、口の中を汚されて、気持ちよくなりたい♡
いつの間にか明日奈は自ら進んで頭を前後に動かしていた。喉奥に突き入れられるたびにえずきそうになるが、それすらも快感へと変わっていく。
ーーああ、わたし、こんなひどいことされてる、のに♡ きもちよくなっちゃってる♡ だめなのに♡ こんなことされたら♡ おかしくなっちゃう♡ だめなのにぃいい♡♡
「出すぞっ、全部飲み干せっ!!」
「んっんっんっんぅううう♡♡」
どぴゅるるるる!! と音を立てて吐き出された精液を飲み干すべく喉を締め付ける。一滴残らず搾り取るような動きに促されるように信之は再び射精する。熱い奔流が胃の中に叩きつけられる感覚に酔いしれる暇もなく次の波が押し寄せてくる。長い吐精が終わると、信之の肉棒が引き抜かれる。
明日奈は口に残った精液を見せ付けるように口を開いて見せつた後、喉を鳴らして飲み込んだ。
「はぁ……♡」
明日奈は恍惚とした表情で頰を染め、熱い吐息を漏らす。その瞳は淫欲に濡れており、物足りなさそうに秘部からは愛液が流れ出していた。
「さて、次はこっちだ」
信之は明日奈を押し倒すとその両足を大きく広げさせた状態で固定し、その間に顔を埋めた。そしてそのまま陰核を舐め上げる。
「ひゃうぅうっ♡♡」
突然の強烈な快感に思わず悲鳴を上げてしまう明日奈。だがそんなことはお構いなしとばかりに信之は執拗に責め立て続ける。舌先で転がすように舐め上げたかと思えば甘噛みされ、吸われ、押し潰される。その度に電流のような衝撃が走り、視界が白く染まるほどの快楽に襲われる。
もう限界だった。これ以上続けられたらおかしくなってしまう。そんな恐怖すら覚えるほどの暴力的なまでの快楽だった。
だが、信之はその程度で許すつもりはないようでさらに激しく攻め立てる。親指で包皮を剝かれ、むき出しになった肉芽に歯を立てた瞬間だった。
「っ!? ぃっ♡ 〜〜〜〜っ♡♡」
声にならない悲鳴をあげながら明日奈の身体が大きく仰け反った。ビクビクッと痙攣を繰り返し、数秒後に弛緩する。どうやら軽く達してしまったようだ。だがそれでも信之は止まらない。今度は膣内に指を挿入してGスポットを擦り上げながらクリトリスを捻りあげる。
「あひっ! やめへぇえっ!!」
強すぎる快感に泣き叫ぶ明日奈だったが、もちろんそれで止まるはずもなく容赦なく責められ続けた結果再び絶頂を迎えてしまった。ぷしゃっと潮を吹き出してシーツに大きな染みを作るが信之の手が止まることはない。それどころか激しさを増す一方である。
「……そろそろいいかな?」
信之はそう呟くと聳り立つ剛直を明日奈の淫唇にあてがった。途端に明日奈の表情が強張る。今まで散々嬲られてきたものの、やはりこの瞬間だけは慣れないらしい。怯えた様子でギュッとシーツを握る明日奈だったが、黙ってそれを受け入れた。
ずぶりと先端が入ったかと思うとすぐに根元近くまで埋め込まれる。子宮口を押し上げられたことで息が詰まりそうになるがそれすらも許さないと言わんばかりに抽挿が開始される。激しいピストン運動によって結合部からは泡立った本気汁が飛び散っていた。
「んっ! あぁあああああっ♡ あ゛ぁああっ♡♡♡」
もはや言葉を発する余裕もないらしく、獣じみた喘ぎ声を上げ続けている。その表情は完全に蕩けきっており、口の端からは涎を垂らしてしまっていた。目は焦点があっておらず、完全にトリップしている。
そんな状態の明日奈に対して容赦ない突き上げが続く。何度も何度も最奥部を叩きつけられ、そのたびに意識が飛びかけるほどの衝撃を受けるのだが、それも一瞬で強制的に覚醒させられることになるため休む暇がない。まさに地獄のような時間であった。
「明日奈っ! お前はなんだ? 誰のモノだ? 言ってみろ!」
「わ、わたしはぁあっ♡♡」
呂律も回らないほどに乱れ切った声で答える。その間も休みなく犯され続けており、まともな思考ができない状態だった。
「お前は僕のものだ!」
須郷は明日奈首に手をかける、それだけで明日奈は何度も潮を吹き出し、達してしまう。だがそんなことなど気にも留めずに絞め上げる力を強めていく。
「かひゅぅっ!?」
酸素を求めて口をパクパクさせるが、余計に苦しくなるだけだった。
「お前の全ては僕のものなんだよ、明日奈。唇も、胸も、純潔も髪の一房血の一滴も全てっ! その魂も生きるも死ぬも全部僕のものダァ!」
ゾクゾクしたものが背筋を走る。
0と1の狭間で、明日奈は自分が壊れていくのを感じた。
いや、もしかしたらもうとっくに自分は壊されていたのかもしれない。でなければこんなにもこの人に支配されることを喜んでいるはずがないのだから。
ーー死ぬ、本当に死んじゃうよ……。
真っ赤に染まっていく意識の中で、明日奈は確かにそう思ったのだ。
だが、それでもいいと思っていた。彼に気持ち良くされて、殺されるならそれで。
その瞬間、一際強く首を絞め上げられ、同時に膣奥に大量の白濁液を流し込まれた。
「かひゅ♡ ……ひぅう♡」
明日奈の体がビクンッ、と跳ね上がると同時に、プシャアアッと音を立てて盛大に失禁した。
「あ゛ぉ゛ぉおおーーっ♡」
白目を剥いて絶叫を上げる明日奈。尿が撒き散らかされる音と、胎内に注がれる熱を感じながら、全身で外と内から生を感受する感覚に浸っている。
しばらくしてようやく解放された時には既に意識は朦朧としていて、手足を動かすこともままならない状態になっていた。
「ふぅ……」
満足そうな笑みを浮かべる信之。未だにビクビクと小刻みに震える明日奈の体を抱き寄せる。
「あぁ、明日奈、愛してるよ……」
耳元で囁かれる言葉に反応するように、明日奈は小さく体を震わせたのだった。
5/30 活動報告更新
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