朝8時、ガーネットとラピスラズリはそれぞれ起床して他の魔法少女達に挨拶をする。
「魔法少女ガーネットです。今日からお世話になります……。」
「ラ、ラピスラズリです……。よろしくお願いします……!」
「2人とも宜しくね!分からないことあったらなんでも聞いていいからさ!」
2人の表情は暗かったが、逆に他の魔法少女達は無理矢理働かされているとは思えないほど明るかった。
全員に挨拶が済んだ後、2人は魔法少女かふぇの仕事内容を覚えていく。
「料理は主にレンチンなんだけど種類多いから間違わないようにね。」
「分かりました……。」
「接客する時は常に笑顔でお客様を喜ばせる努力を欠かさないように!」
「は、はいっ……!」
そして午後12時になると開店時間になり、多くの客が続々と来店してくる。営業時間は昼の12時から夜の7時までと飲食店として考えたら少ない時間だが、夜のことを知っているとこの時間で丁度いいのだと思った。
定休日はなく、月、木曜日は胸甲とスカート型鎧も付けた完璧な魔法少女の格好だが、火、水、金、土曜日は鎧系の装備を外したレオタードに長手袋、ニーソなどの格好、日曜日はエレナが用意した様々なコスプレでの営業となっている。今日は火曜日なので鎧がない格好で2人は少し恥ずかしそうであった。
「わー!今日も来てくれたんですねー!」
「ここに来ちゃうともう他の所には行けないよ。あれ?見ない子があるね。」
「そうなんですよ!今日から新たに2人の魔法少女がこの店で働いてくれることになりました!……ほらっ、2人とも挨拶!挨拶!」
客全員が見えるところで2人が自己紹介する流れになった。こうなることは事前に聞いていたので、用意していた自己紹介文を発表していく2人。
「魔法少女ガーネットです!まだまだ知らないことだらけですが頑張りたいと思います!」
「おぉ〜、明るくて可愛い子が入ってきたね〜!」
「ポニテも可愛いし、いい子そう。」
少し張り付いた笑顔であったが、ハキハキとした喋り方で、手を振ってきた観客に手を振りかえすなど対応としては完璧だ。流石は学校での人気者だっただけのことはある。
一方でラピスラズリはというと……
「はっ、初めましてっ……魔法っ、少女のラピスラズリですっ………!あのっ、よ……宜しくお願いします!」
「照れてて可愛い〜!この店だとこんなこ少ないからね。」
「おっぱいでけ〜……」
照れが入り喋り方などはあまり良くなかったが、逆にそれを気に入ってくれた客もいるようであった。
「……という訳で新入りの2人でした〜!!指名だったりチェキなんかもどんどん頼んで下さいね!!」
店内は2人の自己紹介が終わるとすぐに通常営業に戻る。
前に訪問した時は話をしていたりして気がつかなかったが、この魔法少女かふぇというところは普通のメイド喫茶とは全く違う、明らかに異質な喫茶店なのだとすぐに理解できた。
「パールちゃんは今日もいいお尻してるね!」
「きゃっ!?もー!今ケチャップで絵描いてたんですからー。ほらー、線がずれちゃったじゃないですかー。」
「いいのいいの!自分が頼んだやつだし!今日も帰りにチェキ宜しくね!」
「ちょっとー!それ先に言ってくださいよー!それならもう少し触ってくれてもいいんですよ?」
「パールちゃん最高!」
「んっ♡それっ、つよっ……あぁんっ♡」
長く、白い髪の毛でサイドテールの髪型の魔法少女が度を越したセクハラ行為をされている。
しかし、彼女はそれを注意するでもなく逆にもっとやってくれと言わんばかりの反応をしていた。
また別の場所でも……
「翡翠(ひすい)ちゃんってばもう乳首立ってる。僕に弄られるところでも妄想しちゃったの?」
「またそんなこと言って……」
緑色の髪をしたセミロングヘアの魔法少女は自身の唇を男の耳元に近づかせ、囁いた。
「チェキ、いっぱい撮ってくれたら乳首触らせてあげますよ。ふーっ♡」
脳が蕩けるような甘い声で囁いた後、優しく男の耳に息を吹きかける。こんなことをされた男の返事は1つしかない。
「もっ、もちろん!」
「あっ♡もうっ……がっつきすぎっ……んっ♡」
そして、客の魔の手はラピスラズリにも伸びる。
「おっ、お待たせしました。こちら……愛情たっぷり魔法オムライスです……」
「ラピスラズリちゃん……だっけ?ちょっとお話しようよ。ほらほら、隣座って。」
「えっ……?いやっ、でもっ……」
開店前、2人には自己紹介することと、もう2つ先輩魔法少女に言われていたことがある。それは『客の言ったことには従うこと』と『絶対に絶頂しないこと』の2つ。これを2人に破られると自分達で庇うことが出来なくなると真剣な眼差しで言われていた。
「わかりました……。」
ラピスラズリもそのことを思い出して客の隣に座る。
「君可愛いね。おっぱいも大きいし、太もももムチムチしてて好きな体型だな〜。」
「なっ……あ、ありがとう、ございます。ご、ごめんなさい、初対面の人と話すのが苦手で……」
「そんなの全然いいよ!むしろそっちの方が僕は好きだよ。」
最初の数分間はたわいもない話をするだけだったが、男は時計をチラッと確認した後ラピスラズリの胸に手を伸ばす。
「それにしてもおっぱい大きいねー。」
「きゃっ!?あのっ、それはっ……んっ♡」
「乳首弱点なのにこんなおっぱいしてるんじゃ大変でしょ?」
「なんでっ……それをっ、あぁんっ♡」
「ほら、もう乳首がぷっくりしてきたよ。」
「あの客っ……!」
「だめよ!!止めにいっちゃだめ!!」
それを見ていたガーネットはラピスラズリの席に向かおうとしたが、他の魔法少女に手を掴まれて止められてしまう。
その後も男は執拗にラピスラズリの乳首を弄っていく。ラピスラズリは触れられて気が付く、昨日の夜よりも何倍も身体の感度が上がっていたことに。
「あぁっ♡だめっ、ですっ……ひぁっ♡あっ♡んはぁっ♡」
(イっちゃだめ、イっちゃダメって先輩がっ……でもっ……!)
ラピスラズリの身体から段々と力が抜けていく。表情もとろんと蕩け、キュッと閉じていた脚も段々と肩幅くらいまで広げてしまう。
「あっ♡あぁっ♡乳首っ、んっ♡敏感なんですっ……あぁっ♡だめっ、このままだとイっちゃいますっ、からぁっ……!」
「そうだよね。飲食店でバイト中にイクなんて迷惑な行為できないよね。我慢しなきゃいけないよね。」
そういいつつも男の手つきはどんどんと激しくなっていく。遂にはレオタードの中に手を入れて直接乳首を弄り出した。
「ひゃああぁっっ!?♡それっ、ああぁっ♡乳首だめぇっ♡イっちゃうっ♡イっちゃいますっ♡んっ♡あぁっ♡もうっ……」
周りの客もラピスラズリを食い入るように見つめる。ガーネットは心配そうに見つめ、他の魔法少女は既に諦めているような表情をしている。そんな状況の中でラピスラズリは遂に……
「ああぁああぁぁあぁぁっっっ〜〜〜〜〜〜!♡♡」
腰を浮かし、大量の潮を噴きながら絶頂してしまった。するとすぐにその席に翡翠が向かい、土下座する。
「申し訳ございません!!ご主人様がお食事中であるにも関わらずこのようなことを……!ほら、ラピスラズリもっ!」
翡翠に引っ張られるとラピスラズリも土下座をする。その光景は目の前の客含め、客全員に何枚も写真を撮られていく。
「すみっ、もっ申し訳ございませんっ……!」
「いや、僕は別に全然良いんだけど周りのお客様とかにも迷惑掛かっちゃったから……ね?」
「はい、その通りでございます。なのでここにいるご主人様全員、本日ラピスラズリとのチェキは無料で構いません!更にペナルティとしてラピスラズリと本日の責任者である私、翡翠はただいまの時間より全裸でご主人様達に対応させていただきます!」
客達は声を上げて喜び、お祭り状態になる。
「よっしゃ!今日はついてるぜ!」
「初めての子がいる時は絶対こうなるからな、今日は運が良かった!」
「くっそ〜!アイツも情報買ってたのか〜!!もっと早く声かけてれば……!」
5分後、翡翠とラピスラズリが全裸になってホールへと戻ってくる。翡翠は明るい表情に戻っていたが、ラピスラズリは涙目になって顔を真っ赤にさせていた。
その後1人の客が会計を済ませ、無料になったラピスラズリとのチェキを頼んだ。2人と撮影係の魔法少女はチェキを撮る部屋へと向かう。もちろん、このチェキの内容も常軌を逸した内容であった。
「じゃあラピスラズリちゃんは舌出して。」
「えっ、は……はい。んえぇっ…………んむぅっ!?」
ラピスラズリが舌を出すと、男も舌を出し、ラピスラズリの舌と重ね合わせる。そのまま、ディープキスをした状態でシャッター音が鳴った。
「んんっっ♡んれぇっ……んっ♡んぁっ♡……っぷはぁっ♡はぁっ、はぁっ……♡」
「はいっ、これ撮れた写真ですねー!」
「ありがとうね。思ったより可愛かったから今度は夜の方でも指名しようかな。」
「是非!新人は夜の方だと20%ほど安くなっているので!」
満足げな表情をして男は帰っていった。その後も全裸でのホール作業、チェキ撮影は続く。ポーズも先程同様、手マンしているところや、胸を揉まれているところなど本番行為以外なら何をやってもオッケーな撮影であった。
同じ人に2回目のペナルティというものは無いらしく、それからラピスラズリへのセクハラは尻を触るなど軽いものしかしてこなくなる。
「ガーネットちゃん、こっちきて喋ろうよ。」
「っ……分かりました!すぐ行きますね!」
そうなると次の標的は勿論ガーネットだ。他の客がガーネットを指名する。ガーネットはペナルティの内容がわかったことで、より絶頂しないようにと心に誓う。
「このタイツ肌触りいいねー。白い肌も少し透けててエッチだよ。」
「そ、そうですか。んっ♡ありがとうございます……。」
「ガーネットちゃんはラピスラズリちゃんよりおっぱいは大きくないけど下半身がムチムチで良いね。みんなよりお腹が引き締まってる分ムチムチ感がより出てるよ。」
「そうですかっ、んっ♡そう言われると嬉しいですっ……!」
嘘である。ガーネットは上半身に比べて下半身、特に太ももに肉がついていることを気にしていた。
しかし、そのような自分のコンプレックスである箇所を褒められてもお礼の言葉を言うしか彼女に選択肢はない。
「もっと太もも堪能したいから、お尻をこっちに向けて四つん這いの体勢になってよ。」
「なっ……!……はい。わかりました。」
「お尻もおっきくてエッチだね〜。えいっ。」
「お゛っ!?♡だめっ、そこっ……汚いですからぁっ、お゛っ♡」
ソファの上で四つん這いになっているガーネットのアナルを男は指で突っついた。その瞬間、ガーネットは下品な声を出し反応する。
「魔法少女なんだから汚くないよ。ほら、次は3回連続でいくからね。」
「まっ、お゛っ♡ぅお゛っ♡お゛ぉっ♡」
男にいいように命令され、下品な喘ぎ声を上げていくガーネット。この時、先輩達がなぜ自らセクハラされにいっていたのかが分かった。ああすることで自分が主導権を握り、より過激な行為に発展するのを防いでいたのだ。
客にチェキ撮影を後のお楽しみとさせることで今は軽いセクハラ程度に抑えることができる。更に客に恋心を抱かせることで他の客に無料でチェキ撮影させるという行為を悪と捉えさせることができるのだ。
(そうと分かればっ……!)
ガーネットは四つん這いをやめ、男の腰に脚を絡ませる。そして両手でも、ぎゅうっと抱きしめ、耳元で囁く。
「他のみんなが見てないところでご主人様にお尻の穴弄って欲しいですっ……!私の下品な声もご主人様だけのものにして欲しいな。」
鏡を見なくても自分の顔が真っ赤になっていることが分かる。しかしここで負けるわけにはいかない。更に男の耳たぶを舐め、艶かしい吐息を男に聴かせる。
「そ、そんなに僕のこと気に入ってくれたの!?嬉しいな。ガーネットちゃんの言うことを聞いてチェキの時にいっぱい喘ぎ声聞かせてね。」
「ありがとうございます。私の喘ぎ声はご主人様だけに聞かせたいですから。」
(ふぅっ……なんとかなったようね。)
どうやら成功したようである。その後、男の指名でずっとその席にいることで他の客からのセクハラも阻止することに成功した。
「それじゃ、そろそろお会計かな。ガーネットちゃん、おいで。」
「分かりました!早く撮影に行きましょうね。」
(結局はチェキ撮影があるけど……まぁ、全裸で接客して全員からチェキ撮影させるのよりは数倍マシ……。)
ラピスラズリの時同様、撮影係含めて3人でチェキ部屋へと入る。チェキ1枚1万円という高額商品だが、ほぼ全ての客が会計時に誰かしらとのチェキを頼んでいた。
「じゃ、脚をガニ股にして両手でピースしたポーズになって。」
「こ、こうですか?」
「うーん、親指も立てたほうがエロいかな。あと最も脚開いて……うん、その方がエッチだね。じゃあ指入れるからエッチな声聞かせて。」
「はいっ……お゛っ♡それっ、お゛ぉっ♡ご主人様の指っ、ゴツゴツしててぇっ♡ぉ゛へっ♡すごく気持ちいいですっ……!ぅあ゛っ♡」
「じゃあ、写真撮りますねー。」
そのままの状態で写真が撮られ、男の手に渡る。その写真を大事にリュックに入れると男は帰っていく。
ガーネットはこの撮影時にもイクことなく、その後の営業時間もセクハラをされると自分から男に媚びを売ることでファンの獲得&イクことを防ぐことに成功した。
「ありがとうございましたー!またきてくださいねー!」
「絶対くるくる!今度はコスプレ見るために日曜日に行くよ!」
その後、最後の客が退店し表の看板を『OPEN』の表記から『CLOSE』へと変える。長かった初日の仕事が終わったのだ。
「藍っ!!大丈夫だった?」
「ごめんなさいっ、ごめんなさいっ、私っ……!」
その場で泣き崩れた藍に翡翠が近づき、頭を優しく撫でる。
「いいのよ。初めての人はみんなイかされちゃうし、私の時だってそうだったもの。逆に答えに気が付いたガーネットが凄いのよ。」
「あのっ、どうして言ってくれなかったんですか?」
ガーネットが質問する。その表情は少し睨んでいるようにもみえた。
「だって、イカないように自分から男に媚びろ……なんて最初に言われても何のことか分からないでしょ?」
「そうそう、私の時は説明されたけど意味分からなかったしその後普通に客にイカされたしな。」
「たしかにそうですね……すみません。ありがとうございました。」
他の魔法少女も話に入ってきて、全員でラピスラズリを慰める。ガーネットも翡翠の説明を聞いて少し納得したようだった。確かに、「客に絶頂させられないように自分が主導権を握り、セクハラさせるように仕向けろ」と言われても訳が分からなすぎる。
「さっ、10時から夜の方が始まりますし後片付けと夜の準備をしちゃいましょう。」
その後9時には2つの作業も終わり、1時間ほどの休憩になる。心も身体も少し休める状況になり、ガーネットはあることが気になった。
「あの……トパーズさんは今日なんで居ないんですか?」
魔法少女かふぇは客一人一人に過度なサービスをするため基本的に全員休みなく働いていると説明されていた。だとしたらトパーズは?開店前に少し思っていたが、その後が忙しく忘れていたガーネット。しかし休憩している時に再びその疑問が湧いた。
「えっ!?えっ……と、、トパーズ先輩は…………」
質問された魔法少女が口籠っていると、他の魔法少女が急いで駆けつけ、その魔法少女を押し退けて喋りだす。
「トパーズ先輩は出張だよ!!結構な大金で遠くに呼ばれてるんだ!うん、トパーズ先輩人気だからさ……!」
「そうなんですね……!トパーズ先輩に会いたかったな……。分かりました、ありがとうございます。」
「うん!ガーネットはトパーズと仲良かったんだっけ?初日に居なくて残念だったよね!それじゃっ!」
代わりに話した魔法少女は口籠っていた魔法少女の腕を引っ張り、ガーネットから見えないところへと移動した。そして、口籠った魔法少女を軽く叩き、他の人には聞こえないくらいの小さい声で叱る。
「バカっ!そこは咄嗟に嘘つきなさいよ!トパーズ先輩が今どうなってるかなんて初日のあの子に教えられる訳ないじゃない!」
「はいっ……ごめんなさいっ!……でもいつ本当のこと言うんですか?出張ってことなら1週間、どれだけ遅くても1ヶ月後には本当のこと言わないといけませんよね……?」
「それも分かってるっ!でもココに堕とされた次の日に言うことでもないでしょ!?」
「それもそうですよね……すみませんでした……。」
そうこうしているうちにあっという間に1時間が過ぎ、風俗店としての夜の営業が始まった。