「では次の世界では良い生活をしてください」
そう神によって別の世界に転生?否、転移させられた俺。
初の異世界では森の中で転生し、森を抜けるとTHE異世界感の光景を目にし俺の異世界生活が始まったので、俺は今回も同様に森の中で転移したことで、確証はなくなんとなくだが、別の中世をモチーフにした異世界だと思った。さらに、夜の森に転移したということもあって、かなり憂鬱になりかけてたが、その気持ちよりもまず確認しないといけないことがあるので気持ちシフトチェンジさせる。それは、あっちの世界の力を使えるか、また、敵に対して有効なのか、そして、どんな敵が出てきてどのような攻撃防御をするのか色々と見極め無いといけないので最初は少し面倒なのである。しかし、幸いなことにここは異世界なので悪人はゴロゴロいるしモンスターもうようよいるので能力を使うには案外夜の森は理にかなってはいる。だが、森をどれだけ歩いても人や生き物などの生命体がいくつになっても現れない。痺れを切らした俺は、森を後にし人道を目指し歩くことにした。
ちなみにサーチという周りになにがあるのか分かる王道の能力を使っているため、森の中に生き物はいるが、目の前に出てこないでずっと俺を観察しているのは分かっている。
ともかくジメジメとした暗い森の中を歩きながら人道を探していると、急に
「獲物だ……」
という声が聞こえ誰か居るのかと思い振り返るが人はおらずいるのとはというと近くにヤギ?羊?。
とにかく四足歩行の生き物がいるだけで他は誰もいなかったので視点を前に戻し歩み始めてた時、何かが俺の背中に勢いよく当たった。
「なんだ?!え?!」
しかし、俺の体は頑丈なので無傷だったが、後ろを振り向くとさっきのヤギ?羊?の顔面がぐちゃぐちゃになって絶命していた。可哀想だなと思っていた反面不思議だったのが、声が聞こえたのにサーチが反応していないということだ。そのことに気になった俺は倒れてる生き物の顔を上げ顔を元の形状にしたところ……
「うわっ!なんだこれ!?人間…のか…お…?」
俺は驚き思わず声を挙げてしまった。前の所では言葉を話せるというより、真似をし混乱させその隙に殺し捕食する生き物がいたが、見たところこの生き物は違う感じがするし、また、ちゃんと言葉を使う生物はいたがそれは、高位種、又は希にだが亜種だけが話せる。
が、見たところこの生き物はそのような気配は感じられない。それよりも何より顔がまんま人間。人間の顔を動物に張り付けたような感じ。このことから俺はこの世界は前の所とはまったく異なる世界に来たのだとより実感した。
しかし、だからと言ってずっと森にいるのは危険だと思った俺は爆速で森を一直線に進んだ。
森を一直線に進むこと約5分、道はなく壁が見えてきたのでようやく端に着いたんだと認識した俺は今夜はここで夜を過ごすことにした。
一夜開けて朝日を迎える。これが夢ではないことを確認し、背もたれにしていた壁を登りなるべく高い位置に移動することにした。
「え?じゃ、なぜそれを昨日しなかったんだって?答えは簡単。単純に忘れていたからだ」と誰もいない森で独り言をしているが誰も反応しない。とにかく、今はこの壁を昇ることを考えよう。「ちょっと待てよ、薄々感じてたがこの壁……コンクリートでできていないか……?前の所は石を研磨しサイズを調整しながらカットしたりしていたが、これは違う」
この壁は所々少し浅く丸い窪み?みたいなのがあり、よく見たことがある光景だった。
「これは……まさか俺地球に転移したってこと!?」
いや待て待て、そう期待するんじゃないぞ俺。こういう中途半端な期待が違った時がかえって傷付きやすいからな……
「だが、期待せずにはいられない!」
「嘘だろ……こんなことあるのかよ……」
俺は壁を登りまたその上、近くにある一番長い木に登り、辺りを見渡すとそこにはかつて住んでいた地球、とりわけ日本に転移していた
「俺は日本に戻ってきたぞーー!!」
日本に戻れた嬉しさを噛み締めながら日本中に聞こえてもおかしくない声量で叫んだ。ひとしきり喜んだ後、最寄りのコンビニにJapanese産のトイレを堪能しに立ち寄った。
しかし、コンビニに近づくにつれてコンビニの様子がおかしいことに気付く。ここは特段田舎でもないのにコンビニに客は愚か店員すらいない、電気や広告は流れているがそれだけ。確かに客があまりこないコンビニは暇で店員が裏で携帯をいじり客が来たら対応するとかは聞いた記憶はあるが、そのような気配もない。しかし、半年以上コンビニはおろか「コンビニ」という単語すら無い世界で暮らしていたのでコンビニ独特の雰囲気を感じる為に店内に入る。すると先の違和感がより濃くなっていった。
しかし、いざ入ると足場はベタつくし匂いもおかしい
クンクン 「……この匂い……血……?」
血が獣臭ではなく人のだと分かりまた、足場がベタつくのは血が床一面に広がっていることも分かった。この異様な光景さにさすがにこの世界がおかしいことに気付く。
そこで俺は警察署に行くことに決め店を出ようとした時、後ろに誰かがいることに気付き、それに加えその後方に人が数名そして小動物が人間の肩に乗っていることがサーチを使い気付く。
「お前が誰かは知らんが見ての通りこのコンビニが血だらけになってる。今すぐ警察に連絡した方がいいぞ、あいにく俺は今携帯持っていない。だから頼む警察に通報してくれ」
背後のものにそう問いかけるが反応しない。
「反応しないということは三つ考えられるな。一つはお前が俺が森で会った人間の顔をもつ生き物か、それともお前が歩く屍つまり、ゾンビかどっちかだな?最後に人間だが、なんらかのものな寄生され自我がないかだな……」
俺は話しを止めずに続け提案という名の脅しをする
「今から三つ数える。意思の疎通が図れるのなら何かしら答えてくれ。じゃなきゃ殺すぞ」
「一つ………どうした出てこないなのか?」 コソコソ
「二つ!……」
「みっ……「待ってくれ!」
「やっと出てきてくれたなありがとう。だが、まずはその右手に持ってるバットを下ろせ。仮にでもそれを使って俺を殴ろうと思うなよ時間と命の無駄だぞ」
「す、すまない……。店が荒らされてて、あんたがいたから、ついあんたが犯人だと思ったんだ……。わ……私はこのコンビニの店長の知り合いの植田だ。植えるに田んぼのたで植田。さして、お前の名前はなんだ?」
「俺の名前か……(そういや考えて無かったな名前。田中、佐藤にするか?じゃあいっそのことかっこ良く五十嵐?思い切って道明寺?いや駄目だ名前に対して顔が追い付いてない。)江藤だ。」
やっと、名前を決めた江藤は本題に戻る。
「それより一体この町に何が起きているんだ?コンビニ強盗にしてもこんなに荒れることはないと思うけど……」
と、言いながら振り返ると目の前に人の顔をした猪がおり、また人間が目に入る範囲でも6~8名、そしてその肩にネズミが乗っているおかしな状況に思わず鼻で笑ってしまった。
が、ここには未知の相手がいる。そこで中村は下出にでて相手の動向を探る。
「おい、じいさんよ。ここは何だ?人間の顔をした猪はどういう事だ?しかもよく見ればネズミたちにも顔があるじゃん!気持ち悪」
真剣な表情をしながらおじさんに問いかけてると目の前の猪が唐突に喋り始める。
「彼ら人間オレの…だからおまえもオレの」
「しゃ、喋れるのか……?何なんだよお前は!?」
「これは神からの贈り物。今まで俺は人間に虐げられてきた。今度は俺の番」
江藤はレジ横にあるカッターを焦りながら取り、猪に刃を向け威嚇をする。しかし、猪はそんな彼を笑いながら近づく。
「お前は俺のもの。じゃなきゃただのゴミ。ゴミは殺す」
「や、止めろ近づくな!本当にやるぞ!」
と、先程よりカッターを振り回す。が、猪はそんなことはお構い無しに「死ね」と言い放つと猪は俺に一直線に突進してきた。しかし、即座に猪はこの行動を後悔することになる。
「はー……どの世界でも四足歩行はアホしかいないのか?」
江藤はそう言うと猪の背後に行き足を切り落とし笑みを溢した。
「ぐあぁぁぁ!!痛ぇぇ!」
「おい、どうした?俺に「死ね」とか言っといて……そんなに俺が下に見えたか?俺が弱そうに見えたか?ヘヘ。さっきまで生殺与奪の件を握っていたのに今のところ握られているのはお前のようだが?ケケケケ」
と嫌味ったらしい声で猪の頬をペチペチしながら嘲笑い足を再生させた。
「今のお前の顔。傑作だな!さっきまで、「これは神からの贈り物だ!」となんとか言っといて、その顔が神からの贈り物言うのなら俺のこの力はどう説明する?これも神からの贈り物か?だとしたらずいぶんと差があるな〜」
目の前で起きている光景が信じらないネズミたちはあまりの衝撃に身動きが取れずにいた。
「あ、そうだ。みんなの肩に乗ってるネズミたち~お前ら一歩でも動いたら問答無用で殺すからな。この場合一歩じゃなくて一ミリだな」
この時彼は異世界能力であるあるの「威圧」を使用しネズミ対して威圧を使ったつもりだが彼はこの時気付いていなかった。久しぶりに能力を使ったことで加減が出来ていなかった。
動物は本能で危機を察知する。人間以外の主な生物は触覚・聴覚・嗅覚等といった五感的なもので判別できるが現代の人間でそれが出来る人は少ない。
例えば道でうっかりぶつかってしまった相手がタトゥーだらけの大柄の男なら怖じ気付く人は多いだろう。しかしそれは、見た目からの威圧感であってそれだけである。もしその男がコールセンターのオペレーターであったら誰も威圧を感じず皆普通の対応していただろう。以上からのように人間は見た目、声、姿形から危険かどうか判断する生き物である。しかし、上記にもあるように加減を見誤った江藤はそんな次元を越える程の威圧をしたことで先程の理屈を越えたことが起こりその場にいた全生物の息を一瞬止めた。
「おい猪。それとネズミ達。お前らの歯や顔には血がそれなりに付着しているように見えるが今まで何人殺した?」
「「………」」
「黙りか……よし、じゃ俺から提案。俺は争いが好きじゃない、むしろ嫌いだ。だから……人間を置いてどっか行ってくれないか?そうすれば俺は何もしない。どうだ?良い提案だろ?誰も怪我せず、さらには血を流さずに済む」
江藤はこれ以上無い提案をしたが奴らにはそんなことには応じることなく、殺意を込めた目を江藤に真っ直ぐ向けている。
「なぁ、良いだろ?俺と仲良くしてくれよ」
と、ゆっくりジンメンたちに近づく。しかし、先の威圧を受けているジンメン。目は殺気だっているが体が動かない。否、動けない。
「怖いだろ?」 「……!!?」
「俺が一歩ずつ近づく度に俺との距離につれて死が近づいているのも感じるだろ。お前らは人間並みの知性を得てしまったため、動物の本能をおざなりにしてしまったな。本来ならさっき威圧した時点で逃げれば何の問題は無かった。しかしお前らはそうしなかった。何故か分かるか?」
「俺が強いか「慢心だ。」 「!?」
「俺は人間を何人も殺した!俺は神に選ばれたんだ!とか言ってたな、それが慢心だと言ってるんだ。」
「知性を得たと同時に愚かさまで得たのか……まぁより人間的になったな……」
と、猪の頭に赤子を愛でるように触れると徐々に顔が上に伸びていく。
「い、いででででッッッ!!!止めろ殺すぞ!」
「ほぅ……まだ吠えるか?」
そういうと江藤は猪に触れていた手を上に上げると、皮膚を突き破り頭蓋骨が露になった。それを見ていた人質は衝撃のあまりに腰を抜かす者をおれば、ズボンが濡れている人もいた。
「そういえば……この世界入って初めて自分の意思で殺したな。じゃ次はネズミ達!掛かってこい」
流石に勝てないと思ったのかその場にいたネズミは逃げようとしたが結果一匹残らず殺された。
全てが終わった後、人質を解放し街に向こうとしたが周りの人達は江藤から離れず付いていく。
5分程歩いた所で江藤は急に立ち止まり後ろに振り向き
「…………あのさー、ずっと無言で付いてくるの止めてくれない?気まずいんだよね。それに今から俺、この町の中心に行こうとしてるけどそれでも付いてくる気?」
それを聞いた周りの人たちはザワザワし誰から見ても嫌な雰囲気をしていた。
「じゃ……武器渡すからそれで自分の達の身を守れ」
と、銃をみんなに渡す。
「良いか?これは本当の銃だ。だから扱う時は十分に気を付けろよ?それと万が一のためお前達でしか使えないようにDNA情報入れとけよ、手っ取り早いの血だけどそれが怖いなら唾液でも大丈夫だから。まぁ俺的には唾液の方が汚いから血でやるけど……とにかく登録しとけよ。どっちともやり方は上田のポッケに入れてあるからよろしく✌️」
こうして江藤は町の中心部へ移動するため人質一同とはお別れした。
「あの……植田です」