※この作品はR-18です。

チュートリアル用のチョロイン幼馴染に転生してしまった   作:水性さん

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つい最近知ったんだけど、まど○ギの映画……今年の冬に待ち焦がれてた新作やるそうですね。

予約して席取って、メガネとちゅぷ氏と見に行きたいですな……。

という訳で一緒に見に行こうねッ!!


(ちゅぷ氏はこの小説を読んでるので、LI○Eじゃなくてここで伝えちゃうぞ)

あと、また応援で今度は別の施設でお仕事だよ。……あれっ?もう来月の15日で4ヶ月応援に行ってるな?

あともうちょいで半年になりそうだな??

半年になったら、我氏の誕生日来るんやが。今年で22か……時間が経つのは早いねッ!

あれ、そういえば……チューチョロを執筆し始めてもうすぐで2年じゃねか!早いねッ!

職場でも手軽にお絵描きしたい!だからお絵描きに良いiPadと、もう5年以上使ってるスマホを普通に機種変したいぞ!

それとクリスタがバージョン4になるねッ!!という訳で読者のお前らもお絵描きするんだッ!!こんな小説読んでるくらい暇なんだし、その時間を使って推しや癖の塊のオリキャラを生み出せるようになれた方が得だぞッ!!

お前ら、絵を描け!!我氏は気が向いたら職場でノートとシャーペンと消しゴム使ってノエルさん描いてるぞッ!!苦手なアオリとフカンを描いてるぞッ!!お前らも描けッ!!

描き始めで絵が下手なのは気にすんなッ!!我氏も下手だからッ!!

勉強したら絵は上手くなる!!だから我氏も今勉強してるッ!!

書け!!描いている絵に飽きる事はあっても、描くこと自体は絶対に飽きる事が無い、最高の娯楽だぞ!!!







夏と言えば海!!

 

 

「(……そう思っていた時期もありました)」

 

 

 結局ノエルは見るに堪えない16歳児の駄々こねに負け、行く事になってしまったのだった。美しい見事な即落ち2コマである。そしてレイゼルはノエルと行きたかった海に来れて喜んでいる……のではなく、嘆いていた。

 

 

「何でビキニじゃないんだよぉッ!!!」

 

「私がビキニ着た所で似合わないし……あと普通に恥ずかしい上に日焼けするし」

 

 

 ノエルは普段着風の水着を着ており、レイゼルはノエルのビキニが見れなかった事に涙を飲んだ。

 

 

「でも、ほら……久しぶりの短パンだよ。嬉しいでしょ?」

 

「嬉じい……チンコ助がる……」

 

 

 レイゼルは日焼け止めを塗ってちょっとしっとりするノエルにくっついてスリスリしながら、とりあえずはノエルが脚をフリーウォッチング状態にしている事と、海に来たという事実を喜ぶことにした。

 

 

「……来年は室内プール行こ」

 

「私の気が向いたらね」

 

 

 ノエルはそう言うと、今日も元気なモフモフの白い犬と砂浜を走って遊ぶキノコを見ていた。エルはと言うと、家の中で快適にお留守番してもらっている。

 

 病院に行く影響でケージが嫌いなので、海に行くとは知らずに拒否った結果「そっか、じゃあエルいい子にして待っててね。皆で海に行ってくるから」と、エルが気づいた時には遅く、お留守番する事になってしまった。エルはヘラった。

 

 

「わんっ!」

 

「にゅーっ!」

 

「(可愛いがすぎる……)」

 

 

 ノエルは「うちのペット達可愛いな」と思いながら、ニョッキの事をさりげなくペット扱いしていた。そんなほのぼのとした空気の中。

 

 

「あっ!  ニャッキだ!!」

 

「ほんものだーっ!!」

 

「にゅ? ……にゅっ!?」

 

 

 海に家族と来ていた子供達がニョッキを見るやいなや、一斉にニョッキを取り囲んで揉みくちゃにする。

 

 

「やっぱりぷにぷにする!!」

 

「キノコくせー!」

 

「かわいー!」

 

「にゅ、にゅにゅ……にゅぁぁぁぁぁあっ!!」

 

「にょ、ニョッキ……ゲームのキャラクターに似ているせいで子供達の玩具に……」

 

「逆じゃね?」

 

 

 ちなみに胞子のニャッキはアニメ化しており、水曜日の朝7時半に放送中だ。かなりぶっ飛んだ内容で、ネットミームにもめでたくなった。実に素晴らしい。特に有名なミームとなったセリフが「環境破壊は気持ちいワイ!」と「死んだんじゃねぇの~?」である。

 

 ニョッキが小さな怪獣達に遊ばれているのを、ノエルはまるで脱落したデスゲームの登場人物を見るかのような目で見ていると……。どこからか女性の黄色くて高い声と、ウホッ♂という声が聞こえてきた。そちらの方を見てみると、ドスケベの塊が集団で歩いていた。

 

 

「お、お父さんと叔父ーズ……!!」

 

 

 顔が100点中120点。筋肉で体がバッキバキの男共にノエルさんは「存在がR18だ……」と思いながら、大人の色気にやられないようにレイゼルを盾にする。

 

 

「え、何?  どーかした?」

 

「ダメだ、お父さんと叔父達がイケメン過ぎる!!  なんなのあれ、ラッシュガードがピッチピチだよ!!  スケベだよ、叡智が過ぎるよあれ!!  親と一緒に来た子供が何かに目覚めてしまうくらいの色気だよ!! あれは!!!!」

 

 

「俺は?」

 

「見慣れた」

 

 

「何で!!」

 

 

 ほぼ毎晩見ているので仕方ない。するとプピーというチキンの鳴き声が聞こえてきた。ノエルはその方向を見てみると、自分と同じように普段着っぽい水着を着ているノイルが居た。

 

 

「あっ、ノイ兄!」

 

 

 ノイルは剣を持って戦うスタイルではない為、筋肉は付いているものの体はかなり細い。その上で普段着風なので、まだまだ大人の色気には耐性が無いノエルには丁度良かった。その代わりに声がどスケベなので、もしマスク型のアーティファクトを着けられていたら致命傷だった。

 

 

「あのね、今日は私の友達も呼んであるんだ!  みんないい人達だよ!  ……ちょっと変わってるけど」

 

「!」

 

 

 ノイルはそう聞くと、ニコニコしながらノエルの頭を撫で「これで友達と遊ぶといい」と言わんばかりに転移魔法(ムーヴィ)で大量のソルの入った袋を渡す。

 

 

「だ、大丈夫だよノイ兄……お小遣いはちゃんとお父さんからいっぱい貰ってるから」

 

 

 まぁそのお小遣いも普通の家庭で貰える金額よりずっと多いのだが。ノイルからの受け取り拒否をしているノエルにレイゼルは横からニヤニヤとした顔でノエルを見る。そんな腹立つ勇者の顔にノエルは「何」と、イラッとした様子で聞いた。

 

 

「……あんなに行かないとか言って、俺が超説得してようやく行く気になったと思ったら、まさかヘレン呼んでたなんてな~?」

 

「うるさい、行くって決めたなら全力で楽しまないと損でしょ。 それに友達との夏休みの記憶が、コミケであんな恥ずかしい記憶だけなのは嫌すぎるし……」

 

 

 すると「ノエル様~!」という声が聞こえ、3人はそちらの方を向く。そこには大きな胸を揺らしながら走ってくる水着姿のヘレンであり、ムッツリスケベなノエルさんはつい大きなメロンの方に視線を向けてしまう。

 

 

「(でっっっっっっか……)」

 

「ノエル?  ヘレンの胸ばっか見てないで俺の雄っぱいも見て欲しいんだけど」

 

 

「全く見てませんが??」

 

「見てんじゃん」

 

 

 男女関係なく、デカい母性の塊はつい見てしまうものなのである。違いは、その視線に性欲が混じっているか否かという点だけだ。レイゼルはジトーッとした目でノエルを見ている中、一方ヘレンはというと……。

 

 

「(水着verキタ──────!! レイゼル様、なんて理想的な筋肉美!! なんてけしからん色白バキバキボディなの!? えっちすぎる!! えっちすぎるわ!!!!

 

 ノエル様!! ……は、思っていたのとなんか違うわね!? もっとソシャゲでよくある可愛くて可愛くてフリッフリでいつもより露出度高い感じかと思っていたけれど、違うのね!? それはそれでノエル様らしいから良いわ!!

 

 そして……気になるのが隣の高身長イケメン!! なんなのあの片目隠れの細マッチョイケメンは!! ノエル様の髪と目の色が同じだし、もしかしてお兄様!? お兄様なのね!?!? でも妹様と弟様の話は聞いたことがあるけれど、お兄様の話は聞いた事が無いわね……あ゙──ッ!! それにしても顔が良い──────ッ!!!!)」

 

 

 心の中で大爆発していた。

 

 

「わざわざ来てくれてありがとう、ヘレンちゃん! 急に連絡してごめんね、準備とか色々大変だったでしょ」

 

「いえ、問題ございません! 原稿用紙はあらかじめ大量に用意していましたので!」

 

 

「いやそうじゃなくてね? ……まぁいいか、それであともう一人がそろそろここに来る筈なんだけれど……」

 

 

 するとノエルの勘通り、砂浜にやけに禍々しい魔法陣が展開され、それが発光したかと思うとその中心に厨二病が香ばしいポーズをして立っていた。

 

 

「血濡れの死神、召喚に応じ参上する。聖地にて約束されし再会を果たした時以来だな、ルシファー!  神の聖域へと成り代わりし(陽の光に晒された)この地を、闇の使者たる俺が永遠の漆黒に染め──……あれ、居ないな」

 

「なんか明らかにテンション高くね?」

 

「たぶん初めて友達と海に来たのと初めて遊びに誘われたから嬉しいんだよ、きっと……。死神くんこっち、後ろ。向き逆だよ」

 

 

 ノエルは痛さに胸を擦りながらも、目をキラキラさせてテンションが上がっているアグちゃんに暖かい目を向ける。その気持ちはまるで、特撮の仮面を被りバイクに乗って颯爽と駆けつける孤高のヒーローになりきって「へんしん!」と言って友達と遊んでいる子供を見る目である。

 

(ちなみに作者の頃の世代は鷹と虎とバッタのやつと、俺は最初からクライマックスだぜ!! の方だ。最近のは全く知らん)

 

 行くのが決まった日、ノエルは友達登録していた筈なのにトーク画面を開いたらブロックした覚えがないのにされているアグネスに「死神くん、3日後って空いてる? 私は家族で海に行くんだけど、一緒に遊ぼ! 現地集合なんだけど、いいかな?」と送った。

 

 即既読が付いた。

 

 その10分後にクソ長痛痛厨二怪文書な返信が送られ、めちゃくちゃ雑に説明するとその返信は「すごく楽しみ」という内容であった。

 

 

「……聖地にて約束されし再会を果たした時以来だな、ルシファー!」

 

「死神くん、ちゃんと聞いてたよ。2回目は大丈夫だから」

 

 

「そ、そうなのか……」

 

 

 失敗してちょっとバツが悪いアグちゃんはテレテレしながらも振り向くと、そのまま前に倒れた。

 

 

「死神くん!? どうしたの!?」

 

「し、神聖なる視線(光)がこの呪われし悪魔の魔眼に降り注がれたっ!! 一瞬だけとはいえ使徒の視線(光)を浴びただけで、浄化されかけようとはっ!! ……出し惜しみしている場合では無いな、この俺の真の力を解放するとしよう」

 

 訳(やばい!!  推しと目が合っちゃった!! 合っちゃった!! すき!!!! 今日もカッコイイ!!!! あっ!! でも今日このまま推しと遊ぶのは心が持たない!! 死んじゃう!! けど今日はちょっと心を強く持って今日を乗り越えて家に帰ってから尊死したい!!!! 僕今日頑張る(超遊ぶ)!!!!)

 

 

 アグネスはノエルの隣に居るノイルで精神的致命傷を受けながらも、頑張って起き上がろうとして顔を上げた。その時、ヘレンの大きな胸と肉体美が視界に入ってしまい、鼻血を出して肉体的致命傷を受けた。

 

 

「しっ、死神くん!! ダメだ、この子本当に耐性が無さすぎる!!」

 

 

 ただでさえここはエロの世界。人前なのに何故かあえてちょっとサイズの小さいエロ水着を着てきたり、何故か人が丁度隠れられる岩場があり、なんかそこから気配がしてくるのだ。まぁヒエリカなので多少お隣よりは自重してはいるが、それでもまぁ一定数出てくる。ヘレンの普通でありながらも可愛い水着姿でこの有様なら、いつか大量出血で死ぬのではなかろうか。確かにヘレンのスタイルは良いが、この世界ではそれがデフォルトだ。

 

 ノエルはとても心配になった。とりあえずアグネスは魔法で転移させ、日陰で座らせておいた。

 

 

「それで、本当はあともう一人呼ぶつもりだったけど、連絡手段が無くて断念したんだよね……残念」

 

「レイネル様は意外と自分の事は仰らない方ですよね」

 

 

 初めてのサマーホリデーが始まる前、ノエルはレイネルに手紙を送る時の事を考えて実家の住所を聞いた事がある。しかしレイネルは言葉を濁したのだ。曰く、地図にも載っていない場所にポツンと家族達と住んでいるとの事。なので連絡手段が一切無く、誘えなかったのだ。

 

 

「確かに……私の事はよく聞きたがるけど、本当に喋らないよね」

 

 

 ヘレンとアグネスは分かりやす過ぎるというのもあるのだが、レイネルは意外と自分のプライバシーな部分を喋らない。聞いてくる事は数多いが。ノエルはその時のレイネルのヤベェ質問攻めを思い出す。

 

 

『好きな食べ物、嫌いな食べ物は何ですか?  私がノエルの嫌いな食べ物をこの世から存在自体消し去ってきます! 家族構成はどういう感じですか? 家の間取りは? お好きなプレイと体位は? それで、その……♡お、女の子に興味とかありませんか? もし興味があったら、一緒に新たな扉を開くついでに私をノエル専用のドスケベマゾメス犬に……♡♡♡』

 

『ひ、開く気は無いから大丈夫ですッ!!』

 

 

 ついででクラスメイトの友達をそんなド変態にしてたまるか!! ……と、その時ノエルは思った。しかし悲しきかな、既にノエルは無自覚にレイネルの中にあるMの扉を開けてしまっていた。

 

 

「たぶん連絡取れてたら、きっと今頃──」

 

「ノエル~~っ♡」

 

 

「そうそう、こんな感じで呼んで……えっ」

 

「うげぇ……何で居るんだよ」

 

 

 幼馴染2人は声が聞こえた方向を見ると、レイネルが大きな胸を揺らしながら水着姿で走ってくるのが見えた。

 

 

「レ、レイネル!?  どうしてここに!?」

 

「ずーっと会いたかったです~~~~っ♡♡♡」

 

 

 レイネルは再会の抱擁をしようと、砂浜の砂がえぐれる程の力で踏み込んでノエルに飛び込む。その様子はまるで大好きなご主人様の元に駆けつける黒柴のよう。すると隣に居た柴犬、レイゼルはノエルを抱えてそのロケット抱擁から回避させた。

 

 回避されたレイネルは空中で魔法を使いながら体を捻り、かっこよく着地するとレイゼルを睨みつける。

 

 

「おいクソ弟、何しやがる。お姉様と天使の運命的な再会の邪魔すんじゃねェよ、殺すぞ?」

 

「再会する時に抱き締める必要無いだろ!! そっちこそ何してんだよ!! ノエルは俺のだから!! 俺の!! 嫁だから!! しかも親公認だからな!!」

 

 

 その瞬間、レイゼルの頭に石の入った砂団子が高速で飛んでくる。危険なので暇人な読者の皆は絶対に真似しないようにしよう。

 

 

「うぉっ!?  あっぶね!!」

 

「チッ、外したか」

 

 

 やったのはノルトだ、中々の地獄耳である。そして既にノルトは次の砂団子を作っており、投げる気満々だ。

 

 

「いや、何で!?」

 

「……俺の聞き間違いか? 今、ふざけた事をほざかれた気がするんだが。いつ、誰が、結婚の許可を出した?? 言ってみろ」

 

 

「昨日の夜お義父さんに!」

 

 

 それはもちろん「夢の中で!」という話だ。その瞬間、ノルトは再び砂団子を投げつけた。今度は本気である。当たった瞬間に中に入っていた石はレイゼルに当たって砕け散った。しかしレイゼルの防御力は人類で最も高いので、ちょっと赤くなった程度である。凡人が当たっていれば、即死であったのだが……そこは流石勇者と言わざるを得ない。

 

 

「いってぇ~~ッ!! 子供相手に本気になるなんて大人気ねーぞっ!! たんこぶできるだろ!!」

 

「土魔法を直接ぶつけられるよりマシだと思え、駄犬が」

 

 

 だが次は無い、と言わんばかりの様子に流石のレイゼルも気をつけることにした。……ちょっとだけ。

 

 

「お義父様~っ!  もっとやっちゃってください!! お前、公認じゃねェじゃねェか! バーカバーカ!!」

 

「くっそー!!  見てる側だからってバカにしやがって!」

 

「誰がお義父様と呼んでいいと言ったレイネル、授業でわざわざ教えてやっただろう」

 

 

「はい、ノルト様!!」

 

「駄犬、姉の方がいくらか利口なようだぞ」

 

「ノエル~っ!! 2人が俺を虐めてくる!!」

 

 

 レイゼルはノエルに頬擦りしながらくっつくと、ノエルは呆れた様子で「レイゼル五月蝿い、ちょっと邪魔」と言い離れ、デカイ柴犬の頭をわしゃわしゃする。

 

 

「ノエルが冷たい……」

 

「どこが、優しさの塊でしょ」

 

 

「いつもより冷たい……」

 

「いつもこうでしょ」

 

 

「いつも夜は甘えてくれんのに……」

 

「シバくぞおい、クソ勇者」

 

 

 するとその時「あーっ!!」という幼いが故の高くもよく通る声が聞こえてくる。

 

 

「ズッ友!!」

 

「ん? ……あっ! ティアラだ!」

 

 

 頭をメリメリされながらレイゼルは、一日でソウルフレンドになったティアラのロケットタックルをものともせず受ける。そんな様子にノエルはビビった。

 

 

「ティ、ティアラちゃん!? 久しぶりだね……というか、レイゼルと友達になってたんだ……」

 

「ズッ友は妾のソウルフレンドじゃからな!」

 

「なーっ!」

 

 

 まさかレイゼルに幼女の友達ができるなんて……事案? これ大丈夫?? というかいつの間に……。なんてノエルさんは思いつつも、ノエルさんは「レイゼルは性欲と独占欲が強過ぎるだけで中身は4歳児だから幼女と気が合うのも仕方ない……??」と考え直した。すると、後ろから気だるげな声で話しかけられる。

 

 

「あんた達も来てたんだな」

 

「あれ、ネロ? 海、来るんだ……意外すぎる」

 

「お前も来てたのかよ」

 

 

 まぁ格好は海を楽しむという気が全く感じられない、よれよれのポロTと、スウェットパンツ姿だったが。明らかに部屋着である。

 

 

「そこに居るお嬢の保護者役として仕方なくな……はぁ、ダル……」

 

 

 そう言い、ネロは魔法でブルーシートを出して広げると、パラソルと何故かその上に敷布団とタオルケットを用意して横になった。……マジかコイツ。ノエルとレイゼルとレイネルはそう思った。

 

 

「と、とにかく! 今日はいっぱい遊ぼう! 今あそこに丁度水上アスレチックがあるみたいだし!」

 

「水上アスレチック……! 私、こういう所に行ったことが無いので楽しみです!」

 

「ノエル、いっぱい遊びましょうねっ♡」

 

「遊ぶのじゃーっ!」

 

 

 という訳で、アグネス抜きでアスレチックに行く事となったのだが……ヘレンは改めてここでそれぞれが人間離れしている程の身体能力を持っている事を再確認した。鬼ごっこゾーンにある牢屋の中で、レイネルと一緒に。

 

 

「(人間のできる動きじゃないわ……流石ファンタジーね)」

 

「あっ♡ノエルが俺の事追いかけてるぅっ♡♡ あんなに必死に♡♡♡俺の事だけをっ……♡一生俺の事追いかけててっ♡♡♡」

 

「コイツ余裕かましやがって、腹立つ!! 絶対に捕まえてやるッ!!」

 

 

 足場が悪い場所でケイドロをしており、レイゼルは味方を助けることなくノエルに追いかけられるという、レイゼルにとっては天国のようなこの状況を楽しんでいた。レイゼルの脳内ではノエルと砂浜で「アハハ」「ウフフ」と鬼ごっこしているが、実際は海の上で、全力疾走しているノエルから逃げている。この勇者の認知機能はかなりおかしい事になっていた。

 

 そしてノイルはやけに足が速すぎる幼女を追いかけており、それぞれ神々を追いかけていた。

 

 

「おいクソ弟!! テメェだけ楽しんでんじゃねェぞ!!」

 

「うるせーっ!! 俺とノエルのイチャイチャ海デートを邪魔すんなっ!!」

 

 

「レイゼル様ー! 頑張ってくださーい!」

 

「ズッ友ー! あと5分じゃぞー!」

 

「 ヘレン、ティアラ~! 俺制限時間まで超頑張る!」

 

「絶対にレイゼルは捕まえてやらぁ!!」

 

「(……年齢にしては足が速すぎないか?)」

 

 

 わいわいと楽しみながら気絶しているアグネスを除くほぼ全員で遊んでいる中、ネロが横になっている日陰のブルーシートの上に座り、その様子を見ている黒髪ロングの目が黒く美しい女性が居た。

 

 

「……声、かけなくていいのか? 偶然とはいえ、折角の再会だろ」

 

「あんなに楽しそうなんだもの、今邪魔する訳にはいかないでしょう? それに今更声をかけた所で、一体何を言えばいいのか……」

 

 

「あいつは気にしない、それどころか興味の無い相手はすぐに忘れる。アンタのこともたぶん、一日経たずに忘れると思うぜ」

 

「……それはそれでちょっと悲しいけれど、元気で良かった」

 

 

 するとノルトがマリエッタを連れて、女性の元へ行く。

 

 

「おはようございます、ご婦人。今日はヒエリカではとても珍しく、良い快晴ですね」

 

「お、おはようございます……」

 

 

 まさか久しぶりに人間界の外に出て見知らぬ美丈夫に話しかけられるとは思わず、女は動揺しながらも挨拶を返す。初めましてはコミュ障には辛い。そして助けを求めるようにネロを見るが、ネロは知らないフリをしていた。なんとも薄情な猫である。

 

 

「私はノルト・ヴェリカと申します、隣に居るのが妻のマリエッタです」

 

「初めまして♡」

 

「あっ、はい……は、初めまして……わ、私は……ルナフィリアと言います。ネ、ネロ……助けて」

 

「……」

 

 

 しかしネロは目を閉じており、完全に無視。ルナフィリアはオロオロしながら、どうしよう何を話せば……と困っていると、察したノルトはなるべく人好きのする微笑みを浮かべて自分から話しかける。

 

 

「今日は私の子供達と親戚一同全員で遊びに来ていまして。その時にあそこで私の娘と遊んでいる彼を熱心に見ていらっしゃる、貴女という妻の次に綺麗な女性に気づきました」

 

「そ、そうですか……」

 

 

「それで気になったのですが、彼とはお知り合いですか?」

 

「いえ、私はあの子のことは何も……」

 

 

 ルナフィリアはそう言うが、分かりやすい嘘にノルトは内心「嘘が下手だと、ある意味正直だな」と思うのだった。

 

 

「……そうでしたか。どうやら私の勘違いだったようです、失礼致しました」

 

「い、いえ……」

 

 

「明るく活発な性格でいつも娘と親しくしていまして、彼を産んだご両親は一体どのような方なのかと気になっていました。そして貴女を見た時にもしかしたらと思い、つい話しかけてしまったのです。貴女によく似ていらっしゃるので」

 

「そうだったんですね……」

 

 

「……気になるようでしたら、お呼びしましょうか?」

 

 

 その提案にルナフィリアは慌てて頭を横に振る。心の準備がまだできていないからだ。

 

 

「い、いえ! 大丈夫です!!」

 

「……そうでしたか。では、これで失礼します」

 

 

 そう言い、ノルトはマリエッタを連れて、海の方へと歩く。少し歩いた所で、ノルトは足を止めた。

 

 

「……あぁ、あともう一つだけ。

 

 うちのレイヴン(・・・・)に会いたい時は是非、サマーホリデー期間中はフルタ村までお越しください」

 

「あの、レイゼルです……」

 

 

 ルナフィリアはついそう言うと、ノルトはやけにニッコリとした顔で振り返った。

 

 

「おや、知っていらっしゃるのですね。確か……彼の事は何も知らなかったのでは?」

 

「あっ」

 

 

 《ルナフィリアは逃げられなくなった!》

 

 

「し、新聞で顔と名前は知っていたんです……でも知っているのはそれだけで……」

 

「そうですか、ではレイゼルをあの子(・・・)と呼んだのは? まるで自分の子供事を言う時の親のようでした」

 

 

 ルナフィリアはダラダラと冷や汗をかきながらも「ま、まるで小さい子供のようにはしゃいでいるようでしたので……で、では失礼します」と言い、そそくさとその場を離れようとしたところでノルトは畳み掛ける。

 

 

「ところで、貴女は彼と似た魔力を持っていらっしゃるようですね。本当にそっくりでいらっしゃる」

 

「……偶然ではないでしょうか」

 

 

 まだしらばっくれるルナフィリアにノルトはついにトドメを刺した。

 

 

「昔ヘレオスという男が妻の家に来て、高い酒を飲んではルナフィリアという女性の話をした事がありまして。随分と、饒舌に語っておりました。

 

 ……その時にですが、やけに私の妻にベタベタとし始め──」

 

 

 ノルトが言いかけている時、話を聞いていたらしいネロは普段以上の素早い動きでルナフィリアから距離を取る。

 

 

「……あんの、クソ野郎がぁぁぁぁぁぁぁぁあああッ!!」

 

 

 そしてシンプルな罵倒が周囲に響き渡った。

 

 

「手ぇ出してねぇならまだいいが、俺のルナ(・・・・)を娶っておきながら他の女に近寄りやがって!! ……チッ、生きてたら俺が殺してたってのによ……」

 

 

 まるで別人かのような様子には流石に予想外であり、ノルトは驚きつつも「解離性同一性障害か」と思いながら気になる発言について聞き出した。

 

 

「生きてたら? ……つまり今はもう死んでいるのか」

 

「本性出しやがったな、てめぇ。お察しの通り、アイツはもう死んだ。レイゼルを預けた帰り、人間に殺されてな。だがまぁ、アイツは死んで当然だ。あと1000000回死んだ方がいい、てか死ね。……死んでるけどな」

 

 

 そう言うとルナフィリアはレイゼルの方を見る。

 

 

「……本当に似てるな、アイツの遺伝子強過ぎだろ。まぁ正確的には初代勇者の血だけどよ……」

 

「(なるほど、何故苗字がハワード(・・・・)なのか前から少し気になっていたが、そういう事か。そこまで昔の事になると、家系図を調べようにも記録が無かったからな……。おそらく、魔王にでも聞いたんだろう)」

 

 

 ヘレオスが殺された理由は探せばいくらでもある。

 

 例えば恋人や妻を寝取り、絶望に打ちひしがれてる男達を見ては「どんな理由であれ、恋人や夫より自分を優先してくれた」という事実に喜び、蝶よ花よと大事に育てられた娘を孕ませた挙句に「自分の子供じゃない」と捨て、無垢で無知な少女の将来を大きく歪ませる程の暴力的な快楽で貞操観念をぶち壊し、依存させたりもした。後は依存できる女の家を点々とし、自分を必要としてくれる都合のいい女達と圧倒的に偏った男女比で毎日多人数での乱行パーティをしていたり。

 

 他にも色々あげればキリがないほどに理由があるのだが、それまでヘレオスが何故恨みを買った男達から刺されなかったのかと言うと、それはとても単純で明快な答えがある。

 

 ヘレオスは普通に逃げ足が速いのだ。

 

 初代勇者の血筋を受け継いでいるからか、随分と血は薄まったとはいえ奴は人の感情の機敏に度を越して鋭かった。いわゆる先祖返りというものだ。それはいくら遠い場所に居てもどんなものであれ個々の感情を察知できるというもの。

 

 使い方によっては、知能を持つ生物であればどんな場所で誰がどんな感情であるか、又は自分に対してどのように思っているのかも分かる。

 

 なので恨みの感情を持つ者達から逃げるようにして点々と離れる事で、ヘレオスはそれまで殺されずに済んだのだ。

 

 しかし魔者達が相手となると話は別だ。

 

 魔力で一瞬にして居場所に気づいてしまう。何故ヘレオスは魔者達に生かされていたのか、という理由については、人間の物ではない、魔者特有の綺麗すぎる波長でありながら一般人とほぼ変わらない魔力量を発している、あの幼女とレイゼルの様子。そしてレイゼルの魂の本質や、転生し続けるという特徴から考えてノルトはなんとなく察しがついたのだが……。

 

 

「(レイゼルをメーヌに託す為、あの男は村に来た。しかしどう考えても、故郷に息子を隠すというすぐに見つかるような場所に預けるのは普通なら考えられない。立場が無い者は縁もゆかりも無い場所で、信頼でき守り通せそうな他人に預けるだろう。その間、レイゼルを鍛え上げた上で旅立たせ……いや、待て。

 

 ただの兵士ごときが到達できない場所なら、魔王城で生涯匿えばいい。だがそうしなかったという事は……)

 

 

 ……俺とノエルが居たから、あの男は魔王の指示で村に来たのか」

 

「そのお陰でレイゼルは、神としての力を取り戻した5歳、そして前世の記憶を取り戻す7歳までにあの腐った王族共にまた(・・)捕まる事はなくなった。これがどんなにこの世界の人類とレイゼル自身にとって良い事か、事情をある程度知っていて歴史を勉強したやつが深く考えなくても分かんだろ」

 

 

 そう言うルナフィリアにノルトはため息を吐く。

 

 

「……まさか魔者達が宣戦布告をした理由が、レイゼルを守る為だったとはな。だがそのせいでヒエリカの魔獣が強力になり、発生数が増えた。いい迷惑だ」

 

「でもあんた達皇族にとっては都合が良かっただろ? そのお陰で変な宗教の教祖みたいに崇められてるしな」

 

 

 いつの間にかまた布団で寝ているネロが横から会話に加わり、何処からか持ってきたポテチをパリパリする。

 

 

「……それについて否定はしない(それにしてもこの男、魔力が随分と特殊だな……ツノと羽からしてインキュバスのようだが)」

 

「アルダは過保護だからな、お気に入りである皇族に対しては特に。あいつは自分の使徒に可能性を最大限に与えて、なるべく死なないようにしてる。わざわざ皇族が産まれる度に加護を与えてな。ただそれで皇族が圧倒的にキマイラより強くなり過ぎても駄目だ。

 

 皇族がキマイラを一瞬で倒すようなチート並に強かったり、魔法化学技術の進歩でボタン一つで倒せるような時代になったら、国民達は「魔獣は全部皇族達が用意した可哀想な生き物達の成れの果てで、自分たちから都合よく徴収した金で大した仕事もせずに暮らして自分達を搾取している」だとか、素で強過ぎる皇族に恐怖心や疑心を感じていた筈だ。

 

 人間である自分達とは違う、化け物だってな。

 

 今の皇族はかなり人数が多い上に強い。人間は平和な時ほど、その存在から得られる恩恵、皇族のやっている事がどんなに難しい事かを忘れる。

 

 まぁ、いつかはパワーバランスの調整をしようっていう話は出てたから、遅かれ早かれってとこだな」

 

 

 意外と魔者達は魔者達で色々と考えていたらしい。いつもの行動や考え方で人間達にあまり興味がなさそうに見えて、実はちゃんと考えていたようである。

 

 

「(……そろそろ、同盟の解消について言っておくか)」

 

 

 そう思いながらノルトは、不本意ながらもノエルだけではなくレイゼルにも、あの王族が近づかないように気を付けることにした。すると、ハッとした様子でルナフィリアはキョロキョロと周りを見る。

 

 

「……あら? 私、今何を……」

 

「いえ、何も。では失礼しました」

 

 

 ノルトはまたルナフィリアに外向けの笑顔を向けて海に歩いていき、ノルトは海を割って遊んでいるノエリアの所へ向かった。

 

 そして数分前、ノエル達の方では、結局神々の逃げ切り勝ちとなり、ノエルとノイルはとても悔しい思いをしていた。

 

 

「こんな変態に負けるのはこれで一体何回目か……いつか絶対に勝ってやるぅ!!」

 

「えっ、またノエルが俺をずっと追いかけてくれんの?! それってつまり最高じゃんか!!」

 

「次は何をして遊ぶのじゃ? 楽しみじゃのー!」

 

「では王道のスイカ割りとかどうでしょうか!」

 

「それってあれだろ、素手でスイカを叩き割るやつだよな!」

 

「……」

 

 

 特に悔しがっていたのはノイルの方であり、見た目はただの幼女に結構本気で走って負けてしまったのだから、悔しさもひとしおである。分かりやすくムッとした顔で悔しがっていた。

 

 普段声で魔獣を倒しているからといって、別に体を鍛えていない訳ではなかったし、毎朝ランニングマシンで50キロは走っているのだが……。ノイルは明日から100キロ走る事に心の中で決めた。それくらいショックだったのである。

 

 するとその時にルナフィリアの怒号が聞こえてきたのだった。

 

 

「うわっ!?  な、何?」

 

「なんか声聞こえてきたんだけど……」

 

「何かあったのでしょうか……」

 

「(ソルフォリスめ、あれだけ出てくるなと言っておいたのじゃが……)」

 

「(人が多くてストレス溜まっちまったか……?)」

 

 

 全員がそちらの方を向いたが、気になったのはその数秒だけですぐに顔の向きを元に戻す。

 

 

「ねぇ、あっちの方からレイゼルと似た魔力感じるんだけど……ちょっと、行ってみる?」

 

「……んー、いいや。今更会ったところで特に言う事ねーし、それに興味ねー! だってさ、どんな理由があったところで、俺を育てなかったのには変わらないじゃんか」

 

 

「まぁ……そうだけども」

 

「第一、俺にとって大事な人はノエルとばあちゃんだけでもう枠は埋まってるし? あっ、友達枠はヘレンとティアラな!」

 

 





レイゼルくんにとって大事なのはその2人だけだから、今更他の人は入って来れないんだなぁ……。子供ができたら家族枠ができるぞ!そしてその枠は子供ができる度に増えていくという。

レイゼルくんの世界はすっごく狭い。


ちなみにルナフィリアさんの親はいわゆる毒親でして、暴力はしないものの精神的虐待が凄かった。それでルナフィリアさんは自分の心を守る為に、別の人格であるソルフォリスを作りました。

気が弱く、自信が無く自分の事が嫌いなルナフィリアとは違い、ソルフォリスは気が強く、ルナフィリアの事がLoveの意味で好きです。一種の自己愛であり、別の人格が主人格を愛する事で自己肯定感を得ている感じですかね。

そんなルナフィリアさん、表裏が無く結構純粋。だからこそ、ヘレオスもルナフィリアさんが好きになったんですけどね。

あっ、ルナフィリアさんは魔人族です。ただ、勇者大失格とチューチョロの世界での魔人族の設定は若干違います。

勇者大失格の場合、いくら世代を重ねても血がほとんど薄れる事はありませんが、チューチョロだと普通に薄れます。なのでルナフィリアさんは黒髪で、耳が普通です。

魔力も感じ取れませんが、魔力の保有量が多く普通の人間に比べて魔法がちょっと上手いです。

某ド変態な勇者の場合、ノエルさんの鞭で薄くなった血の能力が目覚めたって感じですかね。あとこの勇者、月の女神から加護貰ってるのもある。


以下、馴れ初め話。

恨みを買った男達から何とかギリギリ逃げて、ボロボロで風邪を引いていたヘレオスと出会います。純粋に助けたいと思ったルナフィリアさんはヘレオスを看病して完治させました。

ヘレオスはもちろんルナフィリアさんを籠絡するつもりでしたが、なんとルナフィリアさんは全くヘレオスを異性として見ていなかったのであります。

初代勇者の血を引いてるヘレオスは、レイゼルくんほどではないにしろ感情が分かるので、とても驚きました。

ヘレオスは自分には顔と体しか無いと思っていた上、今まで出会った女性は皆体の関係を持とうとしてくるので、自分にとっての唯一持っていた自信であり武器が見事に通用しなかったのです。

ヘレオスはめちゃくちゃ焦りました。それが唯一、他人が自分を見てもらえる為の手段だったので。なので何とかして、気を引こうとしました。

しかしいくら頑張ってもルナフィリアさんは振り向きません。というか、今まで相手から寄ってきたので女性の誘い方も気の引き方も知りませんでした。ヘレオスはめちゃくちゃ焦りました。

一方ルナフィリアさん、毒親の元を離れてからずっと一人で暮らして生活していた為、かなりの孤独感を感じておりました。そんな中、家事も出来ないダメすぎる男の面倒を見るようになり、結構精神的に充実しておりました。何故ならヘレオスがセックス以外何も出来ないポンコツ過ぎて、いつも変なやらかしをするからです。そのエピソードがルナフィリアにとってとても面白いものでした。

ソルフォリスもあんまり表に出てこないようになりました。


そんなルナフィリアさんの心情を感じ取ったヘレオスは、初めて体ではなく精神の方を見てくれていると感じるようになっていきます。

ヘレオスは他の女性の所に行って遊ぶ事はなくなり、純粋にただ自分を見てくれるルナフィリアさんと居るようになり、初めて恋をしました。

それからと言うものの、ヘレオスは頑張ってアピールするも、全て空回り。本当に顔とセックスしか取り柄がありません。そしてルナフィリアさんは全くもって、自分に自信が無さすぎて好意を持たれているとはつゆとも知らず。

ある日ルナフィリアさんは、そういえばいつまで滞在する気なんだろうと思い、できればずっといて欲しいので「いつこの家から出ていくんですか?」と、聞きました。

それを聞いたヘレオスは追い出されると思い……泣きながら、それはもう情けなく絶対に浮気しないから捨てないでと泣きながら、ルナフィリアさんに想いを伝えました。

そんなヘレオスにルナフィリアさんは「ひょっとしてこの人、私が居ないと駄目なのでは?」と気が付き、なんだかんだあってくっつきました。

レイゼルがお腹にできた頃、ティアラが家に訪問して来て、ヘレオスとレイネルも一緒に魔王城にて暮らすようになり、そしてレイゼルが生まれた後ヘレオスはメーヌに自分の子供を託しました。

その帰りにヘレオスは殺されてしまい、ルナフィリアさんは内側に閉じこもるようになり、ソルフォリスがほとんど表に出るようになってしまいました。

なのでソルフォリスがルナフィリアさんの代わりにレイネルを育てました。なのでレイネルはとても男勝りな性格をしています。



おまけ



「んん……」

「あっ、起きた」

「アグネス様、ご無事ですか?」


「お、俺は一体……」

「鼻血出して気絶してたんだよ、今夕方なんだけれど……本当に心配したよ」


「夕方!?そっ、そんな……」

「その代わりに、せっかく海に来たのに遊べないなんて可哀想だし、私の友達の事をよく知りたいからっておばあちゃんが美味しいご飯用意してくれたんだ!」


「へ、へいっ──ノエリア様が!??」

「(なんで急にHey?)

急に誘っちゃった訳だし、ご飯の事をご両親に伝えておいてねって言ってたよ。それでもし心配ならご両親も一緒にご飯食べに来ていいって!まぁ、おばあちゃんは多人数でワイワイ食べるのが好きだから、人数増やすのが目的だろうけど……」


《アグネスは父親に通話を試みた!》


「ごっ、獄炎のスタイラー!!聞いてくれ、我らが神の使徒にして至高の恩方であせられるノエリア様から、晩餐に招待されたぞ!!」

『!?!? ま、マジか!!アグネス、楽しんでこいよ!後で絶対に感想を聞かせ──』


「いや、家族でだ!!」

『すぐに準備する、場所は何処だ?』


「……中心だ」


(※ヒエリカの中心には皇居があるぞ!)


『?????』


《獄炎のスタイラーは現実を受け止めきれていないようだ!》




おまけ2



「ピッ、ピキー!!ピキ!?(な、何でアイツがここに居るのねん!!フェリラに居るんじゃなかったのねん!?)」

「おや、これはこれは……スラのすけ先生。ご無沙汰しております、お久しぶりですね」


「ピギャーーッ!!」

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