チュートリアル用のチョロイン幼馴染に転生してしまった 作:水性さん
今回はとても久しぶりに出てくるキャラと新しい子も出てきます。
20250606 追記 (今度の日曜日である6月8日、午後の12時以降に漫画の作業配信をしようかと思っております。気になる人は見に来てね、話題振ってくれたりコメントしてくれたら嬉しい……小説についての質問とか感想もくれたら嬉しい……)
配信は終わったぜ、次の配信は11日(は午前中のみ)と12日にしようかと思うぜ。11日も休みだけど、その日はdeltar○neやる!!待ってろトビー犬と手ミーさん!!……メガネとちゅぷ氏に見てもらうためにY○uTubeで限定配信するんだぜ、たのすぃみ。
「ぶへぇ……」
始業式を兼ねた入学式早々、レイゼルはノエルにセクハラ発言をした事により、地面に文字通り頭から腹の方まで突き刺された。そして足をバタバタして何とか地面に足を付けると埋まった体を引っこ抜く。
周りを見回すと既にノエルは始業式の会場に行ったらしく、クンカクンカと空気中に漂う(普通の人間には分からない程度の匂いの)ノエルの残り香を嗅いだ。レイゼルはノエルの匂いに対しては、犬並なので。
「……こっちだな!」
レイゼルはノエルの匂いを頼りに会場へ向かう……その時。
「入学初日で遅刻なんて絶対に嫌ーーっ!! って待って、そういえば昨日学校楽しみ過ぎて、学校の内の地図見るの忘れてたぁーっ!! ……あれっ!? 地図が無い!? そうだ、鞄に入れるのも忘れてたぁ!!」
なんとも騒がしい声が聞こえてきたので、レイゼルは聞こえてきた方を見る。するとそこには金髪の爆乳美少女が女の子走りで猛ダッシュしており、鞄の中をガサゴソと漁っては絶望しているのが見えた。
「あっ!?」
すると美少女は先程までレイゼルが埋められた時にできた石の破片に躓くと、なんと美少女は先程のレイゼルのように頭から穴にハマった。セックスの時にしか使う用途の無いエロい白色のパンツを丸出しで。
「……誰か助けてくださぁぁあい!!」
なんというドジっ娘であろうか。レイゼルはとりあえずノエルに会う為、そしてドジっ娘を助けても何の得にもならないと判断してそのままスルーしようとすると、亡き祖母の言葉を思い出す。
『いいかい、レイゼル。女の子には優しくして、困っている時は助けるんだよ』
「(……やっぱ助けるか)」
祖母の言葉でレイゼルは思い直すと、白パンツ丸出しの美少女の所へ行き、足を掴むと引っこ抜く。そして優しく地面に下ろしてやると、転んだ拍子にぶちまけられた鞄の中身を拾って入れる。何故か女性向けのNTRエロ同人が出ていたが、恐らくノートか教科書と間違えて入れたのだろうとレイゼルは判断した。
「ん」
レイゼルはまるでジ○リに出てくるカ○タかのように差し出すと、金髪の美少女はおずおずと鞄を受け取る。
「あ、ありがとう、ございます……」
「じゃ」
レイゼルは美少女と別れると、匂いを頼りにノエルを見つける。ノエルの足元にはニョッキが居り、その隣にはノエルにベタベタしているレイネルと、今日も痛々しい厨二病が居た。ヘレンは別の部門なので近くには居ない。
「ノエルっ♡お元気でしたか? 私はノエルに会いたくて、毎晩パン──ん゙んッ、枕を濡らして寝ていましたっ!」
「久しいな、ルシファー……我が半身よ。聖域で相見えた刻以来だ。約束されし再会に、我が闇と終焉の力が満ち溢れていくのが解るぞ……」
「さいですか……それよりレイネル、ちょっと離れようか」
ノエルが自分でも家族でもない相手と、レイゼル目線では親しげに話している。しかも体に触れて。レイゼルがそんな様子を見てしまえば、一体どうなるか。
「あ゙ーーーー!!!! ノエルが浮気じでるぅぅぅぅぅぅ!!」
とても情けなく、泣き喚き散らす。
「レイゼル、周りに迷惑かけるから静かに。それと私は浮気してない」
「浮気じたぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!!」
「痛ってェな!! おい、何しやがる!! オレと天使の会話を邪魔すんじゃねェ!!」
めんどくさいスイッチが入ったレイゼルはレイネルを押し退け、ノエルを抱き締める。ただ、目や鼻から水が出ている状態でスリスリしようとしてくるので、ノエルはレイゼルの額を全力で押して拒否。
「どこが」
「ノエルに気がある奴と話じでだ……浮気だぁぁぁ!!!!」
「だぁーっ!! うるせェ!! ちったぁ静かにしろやーーッ!! それよりさっさとオレの天使を離しやがれェ!!」
えっぐえっぐと嗚咽を漏らしながら泣き、レイゼルはレイネルに引き剥がそうと引っ張られる。しかしレイネルが引っ張っても引き剥がせたのは制服とシャツのみ。つまりレイゼルは服が破られた事で、上半身裸となった。
晒された美しい筋肉美に周りの在校生や、レイゼルの五月蝿い泣き声でつい視線を向けていた入学生の女子達は、黄色い悲鳴を上げる。酷い状況だ。
「ちょっ!? レ、レイネル!? レイゼルの制服破れちゃったけど!?」
「ちっ、違うんです! コイツが急に押しのけてくるから……! おらさっさと着替えてこいや!!」
「俺の尻蹴んな!! 絶対に俺はノエルがら離れないがらなッ!!」
「そ、そろそろ闇の指導者達が騒ぎを聞き付けてくる頃だ。再びこの地を静寂に満た──」
「「厨二病は黙ってろ!!」」
ぴえ……。
アグちゃんはそんな感じで萎縮した。厨二病発言で分かりにくいが、根はただの陰キャオタク。老人ホームの爺婆達や自分の書いていた小説に出てくるキャラクター(にとても似ているだけの人達)と話している時は人見知りが発揮されていないだけだが、急にそうやってそういう怒りの矛先をぶつけられたら小さくなってしまう。
「死神くんに八つ当たりすんなバカ犬共ッ!!」
「あ゙ッ♡」
「ん゙ッ♡」
そして結局全員教師に注意され(何故か大人しくしていた筈のアグネスも巻き込まれ)た。
それから今学期ではどういうことを学び、伸ばしていきたいのかを戦闘部門の生徒達はリンファ先生と個人面談を行った。
「今年はどんなお勉強がしたいのかしら? 先生がどんなコトも教えてあげるわ」
「生物学を教えてください」
「あら、先生と生命の神秘についてお勉強したいのね? 大切な生徒のお願いだもの、一肌脱ぐわ。じゃあ後で職員室にいらっしゃい、性転換薬を用意して待っているから♡」
「生物学の植物について教えてください」
ノエルは何故か距離と顔が近い、格好がドスケベチャイナではなくドスケベメイド服のリンファ先生に無表情で答えた。そしてレイゼルの場合は──。
「今年はどんなお勉強がしたいのかしら? 先生がどんなコトも教えてあげるわ」
「じゃあエロい事で。ノエルを快楽責めにして、毎日俺とセックスしないとダメな体にしたい」
レイゼルの場合は実に欲に忠実。そしてレイネルは──。
「今年はどんなお勉強がしたいのかしら? 先生がどんなコトも教えてあげるわ」
「好きな人を嫌いな男から寝取る方法が知りたいです!!」
レイネルも欲に忠実。そしてアグネスはというと……。
「今年はどんなお勉強がしたいのかしら? 先生がどんなコトも教えてあげるわ……あら?」
「……」
「気絶してる……大丈夫かしら」
全員の個人面談が終わり、レイゼルは何処からかちょっとした授業中に中視線を感じながらも、視線がノエルに向いている訳でも悪意を感じる訳でもないので無視。
やってきた昼休み。いつものメンバー、略していつメン達と一緒に久しぶりのノエルの手作り弁当に入った野菜をノエルにあーんしてもらい、幸せな気分でレイゼルが食べていた。
「あー、む♡」
「はいどんどん野菜食べてね~、まだいっぱいあるから」
「まじで!? 食べる!!」
「野菜くらいテメェで食えよ」
「レイネル様、これで良いのです!! これで!! 良いのです!!!!」
「とはいえルシファーが遠き地へ召喚されし時には困るんじゃないか?」
「私としては早く克服して欲しいんだけれどね……」
まぁ克服したとしても、このあーんをする行為自体は無くならないだろうが。
「あ、あのっ!」
「ん?」
その時、金髪の美少女が現れた。見覚えの無い美少女に、ノエルは「もしかして新入生かな、そんな気がする」と思っていると、美少女は言った。
「一目惚れしました! 好きです、付き合っ──ゴホッゴホ!! てください!!」
「ゑ????」
「!?」
「えっ!?」
「はぁ!?」
まさに青天の霹靂。いつメン達の脳内は電流に焼かれた。
盛大にむせながらも、モグモグと野菜を食べているレイゼルに美少女は告白する。
「……」
レイゼルは野菜を咀嚼し、飲み込むと一言。
「ごめん、俺ノエルにしかチンコ勃たねーから……それより誰?? 俺、どっかで会った??」
「それが勇気を出して告白した女子に対する発言かクソがァッ!!」
今回はノエルではなく、レイネルがぶっ飛ばした。一方ノエルはと言うと……。
「……??????」
予想外な出来事に精神が宇宙へと旅立っていた。
「お、お気を確かにっ!!」
「ほえ……????」
「ご自身のお名前、分かりますか!?」
「ばんばーぐ……」
「ここがどこだか分かりますか!??」
「おうち………………かえる」
「ダメです、ノエル様が唐突な出来事に頭がバグっています!!」
「ル、ルシファー、俺からの供物を喰らうといい」
「おいちい……」
ノエルはアグネスから唐揚げを貰い、モグモグする。するとハッとしてノエルは宇宙から戻ってきた。
「はぁッ!?? あ、危ない……意識が完全にギャラクシーしてた……そ、そそそそそそれより、さっき私の脳内じゃ理解出来ない発言を聞いたような気がするんだけれども!? 今、レイゼルが、あの美少女に、告白された気がするんだけれど!!!! なにこれ、ドッキリ!? それとも夢!?!?」
「ルシファー、これは現実だ」
厨二病であること以外は、このイツメンの中でもかなーり常識的分類に入るアグネスに言われてしまい、ノエルは絶望する。
「嘘だと言ってよ死神くんッ!!!! あ、ありえない……このメンバーで唯一の良心の塊である死神くんが告られるならまだ分かるよ、顔良いし!! 名門学校行けるくらいの頭脳と身体能力とかポテンシャルあるし、凄く優しいし!! でもそれを帳消しにするくらい痛いけども!!!! 絶対付き合ったら彼女とか大切にしそうなタイプだし、正直もしレイゼルが居なかったら、たぶん私が惚れてた!!」
「そ、そうなのか……」
「えっ……ノエル?? 今、何て言った???? というか厨二、何喜んでんだよ」
「なのに、何で死神くんじゃなくて、こんな気持ち悪いド変態なの!?!? 絶対に有り得ない!!」
「あ゙っ……♡のえりゅっ♡♡もう1回いってぇ……♡♡♡」
「ほらぁ!! 見て!? 私に罵倒されただけで、凄く喜んでるし、なんか勃ってるし!! 考え直して!! レイゼルを好きになるのは本当にやめた方がいい!!!! 1人だと野菜食べないし寝ないし泣くし4歳児だし!! 絶対にやめた方がいい、これの幼馴染兼彼女だからこそ言える!! やめた方がいい!!!!」
まさかの現彼女が彼氏であるレイゼルをボロクソに言う自体になり、美少女はノエルの彼女発言に目を見開く。
「か、彼女!? 彼女さんですか!? あの人じゃなくて!?」
「ゔッ!!」
美少女はそう言うとヘレンを指さし、ノエルに精神的なショックを与える。
「(確かに私は見た目がチャイルドスタイルだし、おしとやかでも色気も無いけれども!! ヘレンちゃんの方が明らかに女の子らしくて凄く可愛いし、なんならお姫様!! ……だからこそ何も言い返せない、唯一言えそうな部分はヘレンちゃんが残念過ぎるって所だけど、本人の王女としての威信に関わる……!! それに早くどうにかしなければ、この美少女にとって一生の黒歴史になってしまう!! それはあまりにも可哀想がすぎる!!)」
ノエルはそう考えていると、美少女は一人、何かの扉がゆっくりと開いていくのを感じた。ノエルはそんな事を知らず、まずは気になった所を質問する事にした。
「と、というか、そもそも、いつレイゼルの事を知ったの? どういうタイミングで!?」
「あぁ、それはですね……朝、入学式に遅刻しそうになって走っていたら転んでしまって。それで、助けてもらったんです! 転んだ拍子に鞄から飛び出た荷物まで拾ってもらっちゃって……」
「(あぁ、やっぱり新入生の子だったんだ。意外と理由は普通だな……やっぱり13歳の女の子は年上のイケメンにちょっと優しくされたら好きになっちゃうもんなんだね……中身がアレだったとしても──)」
ノエルがそう納得しかけていたその時。
「そして鞄を私に渡す、その時の目と表情!!」
「……ん??」
なんだか話の方向が怪しくなったのをノエルは検知した。勘を使わなくても、話の流れ的に分かった。
「まるで、たまたま通り道に居たであろうカマキリが、馬車に引かれて死骸になるのを見るのが気持ち悪くて嫌だから、何となく助けたみたいな!! 明らかに私には1ミリも興味が無くて、ただ気まぐれで助けた時の、その光の無い目と無の表情!! 凄く最高でした!!」
「(あっ、この子ちょっとおかしいタイプの子だ)」
「か、変わった方ですね……」
「恐らく悪魔に憑かれているのだろう」
それから美少女のターンは続くよ、どこまでも。乙女の恋心というのはハリケーンなので。
「高過ぎる顔面偏差値はもちろんの事、完璧な金髪碧眼に、明らかに尖ってそうなThe不良みたいな格好!! そして滲み出る女の子を泣かせてそうなメンヘラ男のオーラ!!」
「(いや、まぁ……確かにレイゼルのお父さんはそうだったらしいけれども、レイゼルはたぶんしないと思う……たぶん)」
「女の子に酷いことして泣かせた事ねーけど、ノエルをいつも夜にベッドの上でにゃんにゃん泣かせ」
その瞬間、ノエルのビンタがレイゼルに炸裂した。
「はぁんッ♡」
《レイゼルは喜んでいる!》
それから黙っていて欲しいので、ついでにノエルはまだ残暑で暑がりなノエルにとっては汗をかくので、拭く為に持っていたタオルで噛ませて頭の後ろで結んでおいた。
「ふすーっ♡♡ふすーっ♡♡♡」
「チクショー!! 羨ましいッ!!」
ノエルの汗の匂いで鼻息を荒くするレイゼルをレイネルはゲシゲシと蹴ると、レイネルからは蹴られたくないレイゼルが「むぐーーっ!!」と、言葉にならない抗議の声を上げる。名前が似ているので、なんだかややこしい。
「何でお前ばっかり天使からのお仕置を受けてんだよクソが!!」
「ふぐーーーーっ!!!!」
「何度も女の子を食っては捨て、食っては捨てをしている癖に、今まで食べてきた女の子には全員かまってちゃんをして、いざ別れる時には自分が捨ててきた癖に捨てられる側になると「俺の事捨てるんだ……どうせ俺の事なんか誰も愛してくれる訳無いよな……」とか言いそうな感じの面倒くさくて、害しか無さそうな所!!」
「オレだって、オレだってなぁ!! ノエルからビンタとかチョップとかされてぇんだぞ!!」
「んぐーーっ!! ふがーーーーっ!!」
「他の女の子に近寄られたら、簡単にその子の方に行っちゃうような、ヤリチン感!! 私はそういう顔が良くても許されないような事をする、めんどくさいチャラ男が好みなんです!!!!」
「五月蝿い黙れ犬共ッ!! 聞こえないだろうがッ!!!!」
そして数十秒後、駄犬達は鼻息を荒くフスフスしながら、ノエルに縛られてご満悦の状態になっていた。その間、美少女は止まらず話し続けていた。
「それでいて、不安になりながらもそんな訳ないと思いながら必死に信じていたところを捨てられたい!!!!」
「……ごめん、ちょっと待ってね」
ノエルは即、ノルトに『たった今レイゼルが新入生に一目惚れしたって告白されたんだ。それだけならいいんだけど、その新入生がレイゼルに都合のいい女として扱われたい、ちょっと変わった子なんだよ……どうしよう』と、メッセージを送る。すると即既読と即レスでメッセージが返ってきた。
『連れて行くなら、ヒエリカのアレイズ病院が良い。あそこは皇族御用達の病院で、世界で一番精密な検査をする。そこで診てもらえ』
『特に頭の方をな』
『うん』
『そうするよお父さん、ありがとう』
ノルトは珍しく、顔も知らぬ少女を心配した。頭の方を。
なんだか入院したら復活しそうな病院を紹介され、ノエルは謎の美少女に言った。
「今すぐ病院に行こう、絶対その方がいい」
「えっ、どうしてですか?」
「ちょっと流石にその、そこまでの性癖は私とレイゼルは受け入れられないと思うんだよ」
「でも縛られて喜ぶドMのド変態はいいんですか……?」
「ぐッ……!! と、とにかく!! 私とレイゼルは付き合っているし、一目で分かったみたいだけれど、レイゼルは興味が無い相手の事はどうでもよ過ぎて、さっき言われた通り本当に君の事は覚えてない。同じ村に住んでた人達とか、近所の人や隣の寮室の人ですら存在を忘れてるくらいだからね? まぁその癖私に関する変な事はいつまでも覚えてるけど……だから、その、諦めて欲しいっていうか。君の為にも……」
そう言うが、ノエルの本心では本当にこの美少女の為を思って言っているのではなく、独占欲を隠す為に言っているのだが。
「(……なんだろう、レイゼルに自分を見て欲しいって言ってる訳じゃ無いのは分かったけれど……。どんな理由であっても、レイゼルに近づこうとするのは、ちょっと……いや、凄く嫌だな)」
「んむぅ~~っ♡♡♡」
そんな独占欲を静かにドロドロと胸の中で湧かせるノエルに、レイゼルはその感情を感じ取ると、ただでさえおっきくなっていたレイゼルのレイゼルはフルレイゼルとなって喜んでいた。
「見ての通りレイゼルはドMの気色悪いド変態だし、今のところ浮気もしてないし、そもそも私以外の女の子にたぶん興味無いし……諦めた方がいいよ」
「いえ!! 心配には及びません!」
「そうそう、君は可愛いからレイゼルなんかじゃなくて、もっとカッコよくて優しい男子に……へ?? 」
予想外な発言にノエルは面食らうと、美少女はドン! と胸を張る。
「私、この度新しい扉を開いてしまったんです! 恋人である私(というてい)に興味を持たないイケメンが、女の子としての魅力がとても欠けた人に夢中で、恋人である私(というてい)を無視したり、忘れているという状況に……♡♡」
「え? 何、今私喧嘩売られてる?? 喧嘩売られてるの????」
「の、ノエル様!! 落ち着いて!! お気持ちは分かりますが、落ち着いてください!!」
「ルシファー、闇のオーラが盛れ出しているぞ!! このままでは辺り一面が獄炎の焔に焼き尽くされてしまうっ!!」
なんとかヘレンとアグネスは、女の子には手を出さないと決めていたノエルが思わず手が出そうになっているのを止めていた。……そして午後の授業にて。
「私はソフィア・ランスレーといいます! これからよろしくお願いします! この度すごくカッコイイ彼氏(というていの人)ができました!! よかったらソフィーって呼んでください、ダーリン……♡」
「はぁっ?!」
「は????」
「あ、あはは……。どうやら道に迷ったみたいで、午前中は教室に来れなかったみたいだけれど……。ソフィアさんは、戦闘部門の入学試験をトップの成績で入学した今年唯一の女子新入生だよ」
去年までは毎回新入生達にキャラを作っていたが、バレるので今年からは止めたゲイルは苦笑いしながら「荒れそうだなぁ……今年も」と、増えた心労とローターに泣きたくなった。感覚を遮断する魔法を使わないと、仕事にならないので行使しているが……魔法を解いた後は一体どうなる事やら。
「じゃあそろそろ授業始めようか! まずステータスを測った後、基礎体力と身体能力を見ていくよ」
「ピキー! ピキピキ、ピキーピキピキピー! ……ピキキw」
「スラのすけ先生は「久しぶりなのねんじゃこ共! 今日はなんだかじゃこが増えてるのねん、しょれより新学期だからステータスの確認をするのねん! ……でもどうしぇ全然上がってないのねんプギャーw」って、言ってるよ」
腹立つ!!!! ほぼ全員がそう感じ、スラのすけに「いつか絶対に分からせてやる……」と思うものの、今まで生徒がスラのすけをボッコボコにして分からせることが出来たのはノルトだけだ。毎年スラのすけを分からせようとして、力及ばずに卒業する。そんな彼らをスラのすけ曰く「じゃぁこ♡」との事。
「いつか2秒で殺す」
「いつになく、闇の闘志に燃えているようだな、ルシファー」
「ノエルが超良い笑顔で言ってる……天使!! セッ」
レイゼルはその瞬間、朝の時のようにバックドロップをされて地面に埋まった。勃ちながら。最後まで言わせないのがノエルさんクオリティ。レイネルは羨ましいと叫んだ。するとソフィアは地面に埋まったレイゼルに近づく。
「……でっかぁい♡」
「あのソフィアちゃん? 人の彼氏のもっこりを見ないでね、しかもガン見で。それから顔近づけないで、その可愛い顔が汚れるよ。あと凄く不愉快だからやめてね」
ノエルは今にも頬擦りしそうな、ちょっと頭の作りが常人とは違う後輩の襟を掴んで引き剥がす。
「あぁ~っ!! せめて匂いだけでも!!」
「気持ち悪っ……」
思わずそう言ったノエルに何故か柴犬共が反応した。不思議である。レイゼルは自力で地面から脱出すると、ノエルがポイッと後輩を投げた所をくっつきに行く。
「きゃあっ!?」
「今ノエル、嫉妬してくれたんだよなっ♡」
「違う」
「そんな事言っても俺には分かるんだぞー?」
「ちょっと黙ってて、あと離れろバカ」
「んへへぇ……♡」
「擦り付けんなクソ勇者!!」
「え、えーっと……そろそろ授業始めてもいいかな」
「あっ、先生ごめんなさい……」
ノエルはそういえば授業だったなと思い直し、そっちの方に集中しようと思い直す。
「匂うのがダメなら、せめて先っちょだけ舐めさせてください!!」
「すみません先生、今日の授業ちょっと荒れます。私が」
「ほ、程々にしてね……」
こうして授業は始まり、ノエルは追加された愉快なクラスメイト達といつものハードなメニューをこなしていく。
「……」
謎の視線を向けられながら。
その視線はとても不快な不躾で下品な感情を感じさせる物と、とても可愛らしい物であった。
「……♡」
その可愛い視線を向ける正体は、紫色のボディにぱっちりとした目。そしてオシャレで着けているオレンジのヘッドホンがトレードマーク。読者の暇人な皆様は覚えているだろうか、初めてノエルが剣技・魔法大会に参加した年。
その自由形にとあるテイマーにテイムされていた、さつまいものようなマンドラゴラの妖精、ドーラである。
あの日以来、ドーラは密かにテイマーを乗り換えてノエルの使い魔の座をニョッキから奪おうとしているのだ。その為にドーラはこうしてテイマーの授業中に勝手に傍を離れては、ノエルが授業を受けている様子を見ている。こうしてチャンスを伺っているのだ。
「……!」
「に゙ゅう……」
そして使い魔の座を奪おうとするドーラに、ニョッキは大人しくチャンスを与えてやるキノコでは無い。まぁ使い魔は別にいくら居たところで問題は無い、求めているのは魔力なので、大量に魔力を持っているノエルにはそれくらいの魔力消費など大したことは無い……が。
「にゅーーっ!!」
「……」
ニョッキはノエルの唯一の使い魔でありたかったのだ。つまりただの独占欲である。そしてドーラはただ使い魔になりたいが、ニョッキが邪魔してくるのでウザがっている。
そんな2体が久しぶりに会ってしまえば、当然バトルが始まるのだ。周りからすると、某ポケットサイズになるモンスターのバトルのように見える。
「にゅーっ!!」
《ニョッキの胞子!》
「……」
《ドーラは上手くかわした!》
「にゅっ!!」
《ニョッキの傘の鞭!》
「……」
《ドーラは上手くかわした!》
「にゅあぁぁぁぁっ!!」
「……ギーーーーッ!!」
《ドーラのカウンター!》
「にゅぅ~……」
《ニョッキは戦闘不能になった!》
が、戦闘能力の差は一目瞭然。そもそも好戦的で戦闘狂な気があるドーラに、非戦闘型のキノコが勝てる訳が無かった。あくまでニョッキは相手のエネルギーを吸収して弱らせたり、頭の傘で相手を拘束しサポートをするキノコなので。
そしてドーラは再びノエルに近づくチャンスを伺って見ていた。
頑張れニョッキ、負けるなニョッキ! 使い魔の座を守り抜け!
「……♡」
しかし忘れてはいけないのが、ノエルを見ていたのはこの芋だけではない。
「……はぁ、はぁ♡……いつ見ても可愛らしさは留まる事を知らないのだな……♡滴る汗はきっと、甘い薔薇のような芳醇な香りに違いない♡♡はぁ、はぁ……♡お゙ッ♡イグッ♡♡」
高性能な双眼鏡を片手で持ち、そして右手という名の恋人でポークビッツから白い尿を離れた校舎の屋上で撒き散らす。一体誰が掃除をすると思っているのだろうか。
しかしその容姿はとても整っており、この気色悪い変態性が無ければ、身分も相まって多くの女子生徒達が体の関係を持とうとしていただろう。……本当に顔と身分だけ見れば、とても良いので。
「はぁ、はぁ……♡やはり本物は良いものだな……♡♡早くそのおまんこに遺伝子を残して、小さな果実に母乳が出るようにしたい……♡飲み干したい……♡♡♡」
するとその時、突如としてノエルを視姦しオナっているド変態に何かが飛んできた。よくある出刃包丁である。
「殿下っ!!」
「騒ぐな」
ド変態は風魔法で聖力の込められた出刃包丁を逸らすと、ノエルの隣に居る出刃包丁を投げた張本人を見る。下半身真っ裸で。
「……チッ」
出刃包丁を投げたレイゼルは舌打ちをして、生きているド変態に両手で中指を立てる。シュビッというSEが出ていそうだ。
「ふん……まだ捨てられてなかったか、まぁいい。だとしても僕様のやる事に変わりは無い!」
「あの、殿下。そろそろお下着を穿いた方がよろしいのでは」
「何を言う!! あそこに生のノエル嬢が、汗が滴っていて美味そうなノエル嬢が居るのだぞ!! 何の味も香りもしない写真ではなく、新鮮なノエル嬢が!! 一回の射精で僕様の性欲が抑えきれるとでも思っているのか!!」
「ハイ、ソウデスネ」
そして再びノエルをオカズに、ド変態という名の実に久々に登場したオリバス王子がオナッていた。しかし前と違うのは、オリバスがまるで別人かのように痩せて、元々持っていたが太っていて埋もれていた整った顔のパーツと配置が痩せた事により姿を現し、低身長の美青年になったというところだ。……それだけだが。
「お゙ッ♡ノエル嬢っ♡♡ようやく貴女の隣に近付ける豚になりまひたッ♡♡♡そろそろ会いに行きましゅっ♡♡♡」
そして再び極小をシゴく元チビデブ王子はまたすぐに絶頂し、屋上で撒き散らしていた。
「来んな!! お前の極小削ぎ落とすからな!!!!」
「えっ、どうしたのレイゼル」
「……ノエル、もし気持ちわりぃ変態に会ったらすぐにビンタして」
「今やれってこと……?それより、なんだか嫌な視線と嫌な予感を感じる気がするんだけれど……気のせいかな」
iPad買ったからか、小説よりお絵描きばかりしてるな……。
最近はショタ時代のセバスチャンと、ノルン様とアルダくん描いとる。
【挿絵表示】
これは漫画のページに描いたラクガキ。
ちなみに性転換薬は、女性が飲むと男性にはなれますが実は生理が無くなる訳ではありません。生理前になると効果が無くなり、強制的に元の姿に戻って生理がやって来ます。そしてめちゃくちゃ痛い。
だからと言って生理自体が無くなったりする強いものや、長期間服用するようなピルを飲むと、血栓などのリスクがあるので飲めないという。
そして元々男性の場合が長期間性転換薬を飲むと、生理がやって来る。
そして生理前はエグいほど性欲上がるぞ(個人差だけど、大体めちゃくちゃ上がる)まぁPMSで死にかけてる人もいるけど。
更に性転換薬の副作用は性欲が意味わからん程上がる……。うん、やばい。という訳でこの世界は薬で女体化した男が、避妊魔法かけなかったりした時には大体子供ができます。
現実では大問題なので、ちゃんとゴム付けましょう。まぁする相手居るかどうかは知らんが。
次回はおじいちゃん執事のメイン回にしたい。
~ラクガキに関連したショートストーリー~
「……いつまでそうやって僕の頭を撫でているつもりなのかな」
「親が子を可愛がるのは当然の事だろう」
「あくまで血の提供をして体を改造するだけだよね」
「俺の遺伝子を持っているのなら、俺の子だ。今はまだ持っていないが、加護を与えられた時点で既に俺の使徒であり、子供のような物だ」
「……そろそろやめて欲しいって言ってるんだけれど」
「断る」
「キリッてしてるつもりみたいだけれど、全く顔に出てないからねそれ。僕は気づけるけれど」
「ふむ、やはり俺の些細な変化に気づけるとは流石俺の子だな」
「いや勘で分かっただけだからね?君本当に顔に出てないよ、1ミリも」
「……そうか、今後も表情を作る練習をしなければならないな」
「(練習してるんだ……)」