※この作品はR-18です。

最果ての鎮守府で   作:黒猫クル

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 R-18です。書くのが苦手なので時間がかかります…
 行間を空けて分かりやすくしましたが、最後の分は照月の視点です。


2人の決意

 10分程して、泊まる場所の候補が決まった。どこも予約が埋まっていた上、寝た気がしないカラオケやネカフェを候補から外すとなると非常に言い難い場所だけが候補として残った。

 

「照月……ちょっと相談したい事が……」

「どうしました?」

 

 息が詰まった。言いたくない。だけど、言わないと自体が何も好転しない事も事実だ。覚悟を決めて口を開いた。

 

「寝れそうな場所がラブホしか無かったんだが……大丈夫か?」

「えっと……そこってそういう事をする場所ですよね」

「そうなるな……」

 

 照月の顔に赤みが差した気がした。

 

「提督は……照月とそういう事をしたいですか?」

 

 照月の質問に正直に答えるか迷った。彼女と行為をしたいというのは事実だ。だけど、それを口にして良いのだろうか? 正直に口にすると別人格の照月はともかく本来の彼女には引かれれてしまうだろう。だけど言わない事には……

 

「もう1人の君がやりたいと言うなら……」

 

 迷った末、口から出た言葉は答えになっていない解答だった。いつもの照月に合わせる。これ以外の答え方が今の自分には、見つからなかった。

 

「もう1人の私の事はいいんです! 照月は提督の気持ちを聞きたいんです!」

 

 照月が僕に詰め寄った。彼女の顔は熟れた果実のように真っ赤になっている。

 

「えっと……」

「正直に答えて下さい」

 

 僕を見つめる彼女の圧力に屈した。

 

「期待してないと言うと嘘になると思う……」

「分かりました……向かいましょう……照月は……大丈夫です」

「照月……?」

「気にしないで下さい!」

 

 2人で目的地に向かって歩き出した。

 

 

ー--------------------

 

 

 目的地に向かって歩き出してから空気が明らかに変わったのを感じた。照月は何も話さないし、僕の方を向かずに下ばかり向いている。

 

「照月」

「は、はい! 何ですか!?」

「さっきから慌てているように見えるが……大丈夫か?」

「て、照月はいつも通りですよ!」

 

 なんとなく空気が気まずい。照月が何を考えているのかは分からないけど彼女も同じものを感じていると思う。

 そうこうしているうちに目的地に着いてしまった。

 

「ここみたいだな……」

「はい……」

 

 照月を見ると顔から耳まで真っ赤にしていた。デートの間、僕をリードしようと元気に振舞っていたのが嘘のようだ。

 もう1人の人格に全てを任せればいいだけの事なのにどうしてそうしないのだろうか? 僕と行為に至るとしても慣れている彼女の方が都合が良いはずだし本来の照月はその間、寝ていればいいだけの話だ。

 疑問が解けないまま機械式の受付でチェックインを済ませて部屋の中に入った。道中、部屋選びの時以外は一切言葉を交わすことは無かった。

 部屋の中は広くダブルベッドとソファーが置かれていた。ここで照月と……

 心臓がドクンとした。

 

「シャワーは……提督が先に浴びてきて下さい……」

 

 照月が呟いた。

 

「分かった……」

 

 シャワーを10分ほどで終えて戻ると照月はベッドの上に座っていた。

 

「終わったぞ」

「次は照月の番ですね……」

 

 彼女と役割を交代した。ベッドに腰をかけてみるとフカフカとしていた。普段の古くて硬い鎮守府の布団とは大違いだ。

 シャワーの流水音が聞こえた。照月がシャワーを浴びだしたらしい。流水音が響く中、照月が何を考えているのかを考えた。彼女の人格はずっと本来のままだ。彼女は何を考えているのだろうか? なんで、本来の自我にこだわるのだろうか? 何一つ理由が見えてこない。

 とはいえ、流石にシャワーを浴び終わる頃には別人格の照月になると思うが……

 長い時間(時計では15分もしていなかったが)が経って、シャワーの流水音が止んだ。

 

「お待たせしました……」

 

 少しして照月は膝の辺まで届く白いバスタオル1枚を羽織った姿でシャワー室から出てきた。明るい茶髪は腰まで垂れていて、バスタオルが胸元を覆いきれずに隙間から彼女の豊かな双球が見えている。そして……

 

「えっ……?」

 

 思わず声が出た

 照月の人格は本来の自我のままだった。顔から耳まで真っ赤にして僕を見つめている。普段は僕を襲う……又は積極的に求めてくる別人格の彼女とのギャップがより興奮を煽る。ゴクリと唾を飲んだ。

 彼女から目が離せない。今すぐにでも彼女を抱きたい。抱いて自分の中の物をぶつけたい。既に自分の陰茎は痛い程に勃起していた。

 だけど、無理矢理迫るわけにはいかない。別人格の彼女に変わるまで待つべきだ。彼女がその気なら直ぐに人格を変えられるはず。せめて、それまでは……

 心臓がバクバクとうるさい。握り拳を作り、手の平に爪を食い込ませる。理性で必死になって耐える。照月が近づいてくる時間がとても長く感じる。

 照月が僕の横に座った。

 

「始める前に……一つ……わがままを言ってもいい……ですか……?」

「どうした?」

「提督……今日は……その……」

 

 照月がモジモジしながら蚊の鳴くような声で呟く。一瞬の沈黙の後、照月が口を開いた。

 

「本来の照月を抱いてくれませんか……?」

 

 心臓が大きく跳ねた。

 

「え……本気で言っているのか……?」

「嫌……ですか?」

「いや、そうじゃないんだ……! ただ、自分の耳が信じられなくて……」

「提督」

 

 照月が話を切った。彼女はシャワー後と変わらず顔を真っ赤にしていたが意を決した顔をしていた。

 

「照月は……提督の事が好き……です。人間としてではなく異性として……です」

「……!」

 

 あまりにも衝撃的な一言に言葉が出なかった。一瞬の沈黙。刹那、津波のような多幸感が全身を襲う。

 今日あった事の全てが繋がった。照月は僕の事が好きだからデートに誘ったわけだ。多分、子供の事を聞いた事は副次的な物にすぎないのだと思う。無理矢理聞こうとせずにあっさりと妥協した事がその証拠だ。

 

「おかしい……ですか?」

 

 怖がるような声で照月が呟いた。

 

「いや……そういうわけじゃ……」

「じゃあ、何なんですか……? はっきり言って欲しいです……!」

 

 もちろん、彼女への答えは決まっている。

 

「照月……僕も君が好きだ」

 

 人生2度目の告白。慣れているつもりだったけど、顔から火が出そうになった。

 

「ありがとうございます……」

 

 体を動かし、照月と見つめ合った。彼女のダークグレーの瞳に僕が映る。

 

「提督……」

「照月……」

 

 2人で軽い戯れのような軽い口付けを交わした。

 

「むぐっ!」

 

 軽いキスだけでは我慢できずに唇を離した直後に彼女の不意をつく形で2度目のキスをした。照月の開いた口に舌を滑り込ませ彼女の口内を掻き回す。同時に、彼女の背中に手を回して抱き締めた。水音が部屋の中に響き渡る。

 いつもの別人格の照月なら慣れた舌使いで対応してくるけども本来の照月は僕になされるがままだった。

 

「ん゛ーん゛ー」

 

 照月が何かを言いたそうに叫んでいる事に気づき、慌ててディープキスを中断して口を離した。

 照月との間に引いた白い糸が名残惜しい僕の気持ちを表しているように見えた。

 

「あの……提督……」

 

 一段と顔を赤く染めた照月が呟いた。

 

「どうした?」

「私はまだ慣れてないので……優しく……して下さい……」

 

 しおらしい態度の照月に心臓が高鳴るのを感じた。

 

「分かった……倒すぞ」

「はい……」

 

 彼女を抱き抱えるようにしてゆっくりと背中からベッドに倒した。仰向けになっている彼女は不安と期待の入り交じった目でこちらを見ている。

 体だけなら何度も交わった身だけど、視界に映る照月は処女そのものだった。

 僕に上手くやれるだろうか? 今までも何回か、もう1人の照月に僕主導でやらせてもらった事は何回かあるが完全に主導権を渡されたのは初めてだった。

 

「触るぞ」

「分かりました……」

 

 照月の胸を両手でタオル越しにゆっくりとした手つきで愛撫を初める。

 本音は、今すぐタオルを剝がして滅茶苦茶にしたかったけど、彼女を安心させる事を優先するべきだと自分に言い聞かせて理性で抑え込んだ。

 

「んっ……」

 

 乳首がある場所に触れた時、照月から甘い声が漏れた。別人格の照月が弱かった部位だ。もしかしたら、攻められると弱い部位も同じなのだろうか? 試しにタオル越しに彼女の乳首を撫でてみた。

 

「ああっ……!」

 

 また照月から声が漏れた。さっきよりも大きな声だ。間違いない。彼女は感じている。彼女の弱い部位を執拗にいじくりまわした。

 

「あっ……あっ……! 提督! そこダメ……!」

 

 彼女の熱のある声に自分の中の物が高まっていく。それと同時に自然と愛撫も強くなった。我慢の限界だ。今すぐに彼女を覆っている物を力づくに剥がしてしまいたい。

 だけど、それをするのは照月に悪い。理性を振り絞って手を止めた。

 

「照月……」

「何ですか……?」

 

 照月が息を切らしながらトロンとした瞳で答えた。

 

「脱がすぞ」

「はい……」

 

 彼女の体を唯一隠していた布に手をかける。照月の表情に緊張が浮かんだ。

 なけなしの精神力で自分の中の物を抑えながら、彼女に気を使ってゆっくりと剥がす。

 目の前には、一糸まとわぬ生まれたままの姿の照月がいた。

 見慣れていたはずのものだったけどとても美しく見えた。

 

「そんなに見ないで下さい……」

 

 恥ずかしがるように左手で口を抑えてそっぽを向きながら呟く彼女に自分の中の物が小爆発を起こし、彼女に覆い被さった。

 

「提督……? あっ!」

 

 彼女の首元に噛み付く。同時に彼女の胸を強く掴んだ。柔らかい胸の感触を味わいながら、彼女の噛んだ直後の首筋を舐める。汗で少し、塩気のある味がした。

 

「んっ……」

 

 首元から乳首に口が落ちる。彼女の乳首を舐めながら空いた右手で彼女の太ももを上の方へと撫でていく。蜜壷に指が触れた。彼女のアソコは濡れていた。

 

「そっそこは……!」

 

 照月の声を無視して人差し指を出し入れする。

 

「あっ!」

 

 照月の声が嗜虐心を煽る。この状況で辞めてと言われて辞める人間はいない。興奮が高まると共に照月への攻めが早くなる。

 

「いやぁぁぁ!」

 

 右手に暖かい液体がかかる。しばらくボーッとしていたが彼女の絶頂から1分ほどして我にかえった。一時的に興奮に身を任せていたがやり過ぎたかもしれない。

 

「すまん照月! 大丈夫だったか!?」

 

 慌てて声をかけた。

 

「は……はい……大丈夫です……」

 

 照月は息を切らしていたけど、まだ体力には余裕がありそうな状態だった。彼女から漂う雌の匂いが雄としての興奮を煽る。

 

「本番……いいか?」

 

 気づいたら声が出ていた。

 

「はい……大丈夫です……」

 

 自分の口から出た直球的な言葉に軽い嫌悪感を感じたが、緊張した顔をしつつも受け入れてくれた照月に安堵感を覚えた。

 

「足を開いてくれ」

「こう……ですか?」

 

 恥じらいの表情を浮かべつつ足を広げた。彼女の上に覆いかぶさる。やり慣れた正常位の体位だ。そのまま男性器が彼女の熱い秘部に触れた。

 

「提督……始める前にお願いをしてもいいですか……?」

「どうした?」

「手を握って下さい……」

 

 彼女の両手を握り締めた。

 

「ありがとうございます……」

 

 彼女から小さな安堵感を感じた。

 

「行くぞ……」

「んっ……」

 

 いつもなら少し乱暴に感じるぐらいに一気に突くけど自分を抑えてゆっくりと進めた。

 

 別人格の照月は少し乱暴に扱われるぐらいが好きだったが彼女はどうだろうか? それに加え、処女を喪失する時には痛みを感じると聞くが彼女の場合は体が初めて無いから大丈夫なのだろうか?

 

 照月の喘ぎ声の中、不安と興奮が入り交じった感情が自分を支配する。

 快感に耐えつつも彼女の体の中を進んでいき、少しして、自分の分身が最深部に達した。

 

「全部……入りましたか……?」

「入ったよ」

「提督……来て下さい」

 ゆっくりとピストン運動を開始した。動く度に彼女から熱のある声が漏れる。

 彼女が愛しい。だけど、衝動に身を委ねてしまうと壊してしまうかもしれないという恐ろしさがあった。今は獣欲に身を任せるのではなく彼女を感じさせたいその一心だった。

 

「提督……キスして下さい」

 

 彼女の要望に無言で答える。初めてディープキスをした時は不意打ちだったこともあったが、やられっぱなしだった照月も今回は舌を絡めて応じた。お互いに舌と舌を絡め合う。別人格の照月にやられるほど強い快感は感じない稚拙な物だったけどそれでも彼女の興奮は伝わってきた。

 

 握りしめていた照月の両手に振るような力がかかった。離して欲しいという意思表示だと思い、力を緩めると彼女の手は僕の手の下をするりと抜けて僕の背中に回った。そのまま抱きしめるようにギュッとした力が籠る。

 それに応じるようにボクも彼女の背中に手を回す。いつの間にか照月の足が僕の後ろに周り、お互いに密着し合う形となった。

 

 愛しいという気持ちと性欲がせめぎ合う。

 照月の声に理性という名前の自分を縛る鎖が雄としての本能に侵食されていく。

 理性が弱くなる度に動きが激しくなり欲望が高まっていく。それにつれ、照月から聞こえる喘ぎ声のペースも早く大きくなっていった。水音が室内に響き渡る。

 

 呼吸が苦しくなり、キスを中断して顔を離した。照月も同じだったらしく息を切らしている。

 

「提督……提督……!」

「照月……照月……!」

 

 お互いにうわ言のように言葉を発した。欲望のままに、愛するがままに繋がり合う。心臓が爆発しそうなぐらい動いて息が切れる。

 僕は照月が好きだ。彼女の笑顔が好きだ。愛している。

 いつまでも彼女と繋がっていたい。彼女と添い遂げたい。

 気持ちが高まるにつれ、照月を抱きしめる力が強くなる。フィニッシュが近づいてくるのを感じた。

 

「照月出る!」

「ああっ!」

 

 人生で1番強い快感を感じた射精だった。

 精液が彼女の中へドクドクと流れていく。射精の間もお互いを抱きしめる手を緩めることは1秒も無かった。

 

 長い射精が終わってから、両手を着いて起き上がった。

 

「提督」

 

 僕を見つめながら照月が呟いた。

 

「まだ、大丈夫ですよね?」

「ああ、大丈夫だ」

「付き合って下さい……」

 

 言葉で答える代わりに再び彼女にキスをした。

 

 

ー--------------------

 

 

 その後も彼女と交わり続けた。お互いに望んだ体位で混じり合った。

 照月の動きは稚拙な物が多かったけど、普段とのギャップでそれがより僕の興奮を煽った。ただ、性欲や体力は別人格と同じように底無しで、最終的には彼女が持っていたいつも使っている薬まで服用してギリギリ意識を保っているようになっていた。

 

「すまん……そろそろ限界だ」

 

 この日、何回目か分からない射精を終えた後、息を切らしながら呟いた。

 

「照月も……限界です……」

 

 2人でベッドの上に倒れ込んだ。体は激しい運動をした後のようにグッタリしている。だけど、心の中は幸福感に満ちている不思議な感覚だった。

 

「提督……愛してます」

 

 照月が息を切らしながら呟いた。

 

「照月……僕も照月を愛している」

 

 僕の言葉に照月が恥じらうような笑みを浮かべた。

 

「えへへ……ありがとうございます……」

 

 そのままじゃれ合うように話したりお互いを撫でたりしていたが、そのまま眠りに落ちた。

 僕の生涯は辛いことばかりだった。両親を失ったし、士官学校でも馬鹿にされ鎮守府でも叢雲に虐められてばかりだった。だけど、照月に出会えて本当に幸せだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー--------------------

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 私は嘘をついた。本当は、あの時に子供を助けたのはもう1人の……赤い目の別人格の私。

 私には命令違反をして子供を助けた記憶は無い。もう1人の私がやったのだから当たり前だ。

 嘘をついてまで提督からそれを聞き出そうとしたのはもう1人の私に頼まれたから。普段、世話になりっぱなしの彼女の願いを聞きたいと思ったから。

 もう1人の私にとってあの時の出来事は血と性欲に塗れた生涯の中で唯一誇れる事。その時の子供に会いたいのは当然だと思う。

 

 提督の友人と聞いているけども、彼にとっても大切な人なのかもしれない。もう1人の私のカマかけにも引っかからなかったらしいし、知らないと嘘をついたのだから。

 

 自分の中の物を我慢しようと提案したのは私だ。私にとっても我慢する事は必要だと思ったし、提督に認めて欲しいと思ったのだから。

 

 明日から大変な日々が始まるだろう。私自身もどこまで自分を抑え切れるのか分からない。だけど、提督と一緒なら乗り越えられると思うし、彼と結ばれた今の私は幸せだった。

 




次回投稿も未定です。
1週間以内に完成はしないと思います……
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