非常に猟奇的な表現があるので苦手な方は注意して下さい。
意外なことに左遷された先の鎮守府は過ごしやすく感じた。新しい鎮守府は実力至上主義で、実戦で活躍さえしていれば何をしていてもお咎め無しの場所。
頭はあまり良くないけど戦う事だけは優れている私にピッタリだ。秋月姉さんには申し訳ないと思うけど私はすぐに自分を偽るのをやめた。
何かが私の中に来た時は、抑えつけようとせずに素直にそれに体を任せた。その方が何故か戦いは上手くいくし、私自身も何故かスッキリとした感覚がある。破壊衝動の類も全部、そこにぶつけているからストレス解消にでもなっているのかな?
激戦続きだったけど提督は優秀だし、艦隊も精鋭揃いだから負けることはまず無い。私の中の何かを満たすための玩具は戦闘で沢山手に入るから、切れ味のいいナイフを一本持って行って掃討戦の時に1人で遊んだ。
初めの頃は提督や周囲に色々言われたけど私が他人を避けようとしていたり、活躍していくうちに 相手が深海棲艦ならいいか と思い出したのか誰も何も言わなくなった。加えて、人目を気にしないで言いのが、かえって心地よかった。
新しい鎮守府では、私はずっと一人。1人ぼっちの変わり者だった。
あえてとどめを刺さずにいたぶる砲撃の技術は、この頃に身につけた。と言っても、正確な砲撃を相手を殺さない程度の場所を覚えて当てるだけの普段の応用程度の物だし、生け捕りなんて考えていなかったけど……
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鎮守府に着任して五年ほどたったある日、私は提督に呼び出された。
「照月、君の姉妹がこの鎮守府に着任する事になった。部屋は一緒でいいか?」
提督が煙草を吸いながら言った。
この鎮守府では団結力を高めるために相部屋が普通の事になっている。ただ、私だけは一緒になりたい艦娘がいない事と所属している艦娘が奇数の関係で1人になっていた。
姉妹艦が相手だし、一緒の部屋でいいという安直な考えだろう。もっとも、姉妹の中で1番疎まれていたのが私なんだけど。
「大丈夫ですよ。誰が来たのかお聞きしてもいですか?」
「それは、自分の目で確かめてくれ。応接室に待たせてある」
誰なのかな? 秋月姉さんならいい(とはいっても実力が大切なこの鎮守府にはふさわしくないかもしれないけど)けど逆に冬月は避けたい。
他の姉妹の涼月と初月は良くも悪くもといったところだろうか。姉妹とは連絡を取り合っていないから誰が来るとかそういう連絡は受けていない。相手の方は私がいることを知っているのだろうか?
いずれにしても片付けはしなきゃだろう。私の中の何かが、記念に持ち帰ってホルマリン漬けにしたオブジェにしている眼球や体の一部がある。その手の類の物は初めのうちは片付けていたけど次第に放置するようになった。
来る姉妹が誰であれ、あんなものを見たら卒倒物だろう。
とはいえ今は来たのが誰かを確かめるのが第1。期待するような少し怖いようなような気持ちの中、私は応接室のドアを開けた。
「て、照月姉さん……」
ドアを開けた先にいたのは、よりによって私を1番避けていた冬月だった。
「あっ……冬月……」
沈黙が流れた。お互いに話すことのないぎこちない嫌な沈黙。
冬月は居心地が悪そうに、私を見つめている。
このまま黙っているのもどうかと思い、さっきの同室の件を話すことにした。
「そういえば冬月、同室の件聞いてる?」
「何のことを言ってるんだ……?」
「ここに来る前に提督に姉妹艦が来るから相部屋でいいか? って聞かれたから 大丈夫ですよ って答えたんだけど……」
彼女の顔が蒼白になった。
「ちょっと提督と話してくる!」
冬月が応接室を飛び出した。
冬月は提督に直談判したみたいだけど、提督は戦果を何も収めていない奴が口答えするなと聞いてくれなかったらしい。どんな皮肉かは、分からないけど仲の悪い姉妹が二人での同居生活が始まった。
冬月と私はお互いを苦手に思っている。同居生活と言っても部屋の中に境界線としてロープを張っているレベルのもので、遊びの残骸は直ぐにどこかに捨てられる。
会話は必要最低限だし、食事の時間もお互いにあえてずらしている。
お互いに避け合う関係だったけど唯一、秋月姉さんの自殺を聞いた時だけは肩を抱き合って泣いた。私にとっても冬月にとっても秋月姉さんは大切な姉だった。
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半月が経った。当然の事だけど冬月との距離は未だに縮まっていない。冬月は毎日のように、私の遊びを嫌悪感を隠さない表情で見ている、
ただ、冬月との間に一つだけ変わったことかある
「姉さん、勝負してくれ」
「えー、また?」
ここ最近、冬月が毎日のように私に勝負を挑んでくるようになった。この鎮守府に勤めている私の方が実力は上だ。優等生だったとはいえ戦況が穏やかな鎮守府で働いていた私との実力差はかなりの物がある。当然ながら勝敗は私の連戦連勝だった。
負けると分かっているのになんで挑んでくるのだろうか? ただ単に負けず嫌いなのか、変わり者を打ち負かしたいのだろうか? どっちにしても少しめんどうだと感じる時がある。この日もそんな日だった。
「ああ、お願いしたい。今日こそは絶対に勝ってみせる!」
冬月が両手に握り拳を作りながら叫んだ。
昔からそうだったけど、冬月がこう言い出すと話を絶対に聞かない。相手をするしか無いみたいだ。
「はぁ……しょうがないなぁ……。今日は、何で勝負するつもりなの?」
「砲雷撃戦をお願いしたい」
「提督からの許可は?」
「まだだ……」
「……そこからだね……」
勝負を挑んでくるのはいいとしても下準備を何もしないのは何とかして欲しい。真面目そうな顔の冬月に対して、私はため息をついてから執務室へと向かった。
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私は演習をする時は相手がどんな艦娘であれ、敬意を払う事にしている。だから、演習をするなら誰が相手であれ、持てる全てを全力でぶつけて勝負をする。この事は前の鎮守府の時から変わらないし、誇りに思っている。
結果が勝ちであれ負けであれそんな事はどうでもいい。ただ、全力を出し切るというのが私の中で最も大切な事だ。自分で自分を制御できていない人間だけどそれだけは今も昔も変わりない。
当然ながら妹が相手だからといって手を抜くつもりは無く、数十分後には模擬弾でペイント塗れになった冬月がそこにいた。
「負けだな……」
冬月が悔しそうに呟く。
冬月の動きは確実に良くなってはいる。だけど私に抵抗するのにはまだまだ甘い。フェイントに簡単に引っかかるし、ちょっと進路を予測して魚雷を撃ち込むとそのまま、魚雷にまっすぐ突っ込んでいく。当てるなんて朝飯前だ。
しかし、冬月はなんで私に演習を挑んでくるのだろうか? 思い切って聞いてみることにした。
「ねぇ冬月、聞いていい?」
「何だ?」
「何で演習を挑んでくるの? 照月の勝手な予想だけど 負けたくないから、だけじゃないんでしょ?」
冬月は、一瞬戸惑った表情を見せたけどすぐに口を開いた。
「……姉さんの奇行を止めたいからだ」
「はぁ……やっぱり、その事ね」
ある程度予想していた答えとはいえ、ため息をついた。
「悪いけど諦めてくれない? 私でも止められないし、止める気はないから。昔みたいに抑え込むのは照月でも無理なの」
言わなくたって分かって欲しい。私が私自身を抑えきれたらこんな所にはいない。私は冬月に背を向けた。
「それと……同時に姉さんに追いつきたいんだ」
「どういう事?」
意外な一言に思わず振り返った。
「照月姉さんも分かってると思うけど私は姉さんが苦手だ。だけど、同時に1人の艦娘として憧れてもいる。もしかしたら、昔から苦手に思う理由も嫉妬してたからかもしれない。だから、少しでも姉さんに追い付くために挑んでいるんだ」
予想外すぎて言葉が出てこなかった。冬月に憧れの感情を持たれていた事に私は、全く気付いていなかった。
こんな私に冬月が敬意をいだけるのが想像できなかったし、嫉妬していたかもしれないという自分の落ち度を認めた。今までは考えられなかった事だ。
冬月の嘘偽りのない誠意は彼女の顔から読み取ることが出来る。私は甘かった事に気づいた。同じ艦娘だから姉妹だからと甘やかしていたみたい。
冬月がそのつもりなら私もそれ相応の対応をするべきだ。
「冬月」
私は、気持ちを落ち着かせてからそう口にした。
「何だ?」
「次から実弾勝負でいい?」
「ああ、構わない。全力でやって欲しい」
冬月が笑顔を見せた。
遠回しな言い方だったけど彼女への誠意は伝わったらしい。
実弾で勝負をするという事は、場合によっては命を懸けるということ。当然ながら冬月を殺す気もないし、殺されるつもりもないけどそれだけ全力で彼女と向き合うという事でもある。
今までも手を抜いたつもりはなかったけど、それ以上に真剣にやらなければならない。私も覚悟を決めた。
実弾を使うようになってから、実弾を消費する関係で提督から許可が降りる数は減った。だけどその代わりに一戦一戦の得られるもの濃度は非常に高い物になった。一戦やる事に感想戦をやったり、ノートに何が良かったのか悪かったのかとかを書き留めたりする。実弾を使った演習をやると聞いて見に来る艦娘の人も多く、助言してもらうこともあった。
周囲から見れば急に仲が良くなった姉妹に見えたかもしれない。百合(女性同士の恋愛)を噂する艦娘もいたぐらいだ。だけど、実際にはライバルであり師弟関係であり、お互いを苦手に思い、演習以外では距離を取り合う不思議な関係だった。
私達の不思議な関係は冬月が戦死するまで続いた。
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現在の私と冬月にとって最後の大規模作戦となっていて戦いは非常に厳しいものだった。
毎日のように続く激戦。浪費されていく物資、溜まっていく疲労。周りの皆も気が短くなって怒りやすくなっていった。
冬月にとってもかなりきつい物だったと思う。実際、いつも以上に口数は少なくなっていたし、日が経つにつれて眼の下のクマが濃くなっていった。一度、心配になって声を掛けたりもしたけど心配はいらないと言われた。私に追いつくためにはこれぐらいの苦難は大したことが無いとの事だった。
そう言われてしまうと私からは言える言葉が無い。甘やかさないでくれと言われているのと同じだし、彼女をライバルとして後輩として妹として一人の艦娘として尊重するべきだから。二度と冬月の調子を気遣う言葉をかけることはなかった。
今思えばここで彼女を信頼した私は、馬鹿だったと思う。冬月の実力はまだ私よりも明らかに劣っていたし、無理をしていることは素人目でも分かっただろう。私は、冬月の為と自分で自分に言い訳して見て見ぬふりをしていた。
私自身は激戦には慣れていたし、自分の中のガス抜きもいつもの遊びをすることで解消できていた。余裕のある私が冬月をもっと見てあげて無理矢理にでも休ませるべきだった。
もっとも、提督の態度やあの場の雰囲気を考え直してみると結果は変わらなかったかもしれないけど……
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大規模作戦の最終段階、私と冬月を含めた艦隊は陽動部隊として働くことになった。役目は戦艦レ級を中心とした敵艦隊をひきつける事。可能なら撃破を狙うが作戦完了まで敵を引き付けることが出来るなら十分だという指示だった。
作戦は成功した。レ級を中心とした艦隊を引き付ける事に成功し、別働隊が中枢の作戦目標の撃破に成功した。
ただ、私達はレ級の撃破には失敗した。レ級も目標を倒されたことを察したらしく怒り狂った状態でこちらを追いかけてくる。撃退してもしばらくするとレ級は追いかけてくるし、その度に交戦を強いられた。撤退戦ほど辛いものは無いとは言うし、分かってはいたけども、この時に嫌という程味合わされた。
陽動部隊は対艦能力に欠けている子ばかりで編成されていたし、私が経験した最も厳しい戦いだった。艦隊はボロボロになって私と冬月は中破していた。
「なんとか巻いたか……?」
レ級を振り切って一時間ほどしてから冬月が呟いた。
「みたいだね……」
突然、冬月が爆発して水柱が上がった。
「ソナーに反応あり! 潜水艦……この!」
不知火ちゃんが爆雷を水中に投げ込むと鈍い爆破音がした。
「冬月!」
「機関がやられたみたいだ。身動きが取れない……」
冬月に駆け寄る。冬月は大破していた。更に艤装の動力源である機関がやられたとなると自力で動くことすらできない。
「待って。今助けるから……」
「照月さん! 撤退を優先してください!」
旗艦の瑞鳳さんが声を上げる。
「なんで?」
彼女を睨みつけた。
「提督からの命令です。冬月さんを置いて撤退を優先しろと」
「ふざけないで!」
私だって分かってる。
確かに瀕死の冬月を捨てていけば確実に撤退戦は成功する。反対に私が照月を背負って撤退しようとするものなら艦隊の皆の足を引っ張ることになるし、私たちをしつこく追いかけてきたレ級にも追い付かれるかもしれない。だけど、失うことは考えたくなかった。
「姉さん、先に戻っていてくれ!」
「冬月!?」
「私を信頼出来ないのか?」
そう言われると引き下がるしかない。私は覚悟を決めた。
「分かった。絶対に私たちが戻ってくるまで死なないでね。絶対に助けに来るから」
「ありがとう……」
別れになるかもしれないという確信があった。私は涙を堪えて冬月に背を向けた。
「申し訳ございません。不知火の落ち度です。油断したばかりに……」
「謝るなら私じゃなくて冬月に謝って」
帰り道に申し訳なさそうに呟け不知火ちゃんに私は冷たくそう言い捨てた。
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鎮守府に戻った私たちは待機を命じられた。艦隊全体の損害が大きすぎて再編成に時間がかかるらしく、どう急いでも捜索は明日になるという話だ。一応、捜索はするけど場合によっては冬月を見捨てるという判断なのだろう。抗議したけど聞き入れて貰えなかった。
それが一番合理的なのは私にも分かってる。レ級に遭遇する可能性があるし、今の艦隊の状態で探しに行くのは危険すぎる。大規模作戦自体は成功で終わっているから駆逐艦1隻ぐらいの損害は許容するべきという考えだ。
私だって理屈は分かってる。だけど、冬月を失うのは嫌だ。秋月姉さんが死んだのにもう1人の姉妹を失うなんて考えたくもないし、冬月は距離を取り合う関係だったとしても、この鎮守府唯一のライバルであり戦友だ。失いそうな段階になって初めて彼女の大切さに気づいた。それに、私は冬月を助けると約束した。見捨てられるわけが無い。
深夜、私は単独で出撃した。ドックに優先的に送られた事もあって傷は完治していたし、時間が経つ事に冬月の生存率は反比例的に低くなる。単独行動で怒られるかもしれないけど我慢できなかった。
月夜の中を走る。ひたすら走る。汗が流れても過呼吸になりかけても機関が悲鳴のような音を上げてもにたすら走り続けた。
数時間ほどしただろうか? 置いていった場所から数キロほど離れた場所で冬月を見つけた。
「冬月!」
「アレ? 来タノ? 」
冬月は一匹の軽巡ホ級に捕まっていた。
レ級の声に周囲の複数の深海棲艦が一斉にこちらを振り向く。レ級を覗いて重巡1軽巡3駆逐2。とてもではないがあの時点で動かせるだろう戦力でどうにかなる規模じゃない。
結果論ではあるけど提督の判断は正しかった。
「冬月を返して」
絶望的な状況だけど怯むわけにはいかない。私は心を奮い立たせて声を出した。
「姉さん……来ちゃダメだ……逃げ……ガハッ」
一匹の駆逐艦イ級が冬月に襲い掛かる。
「返セト言ワレテ返ス馬鹿ガ、ドコニイルノ? モウコノ子は用済ミネ」
「があっ……あっ……」
複数の深海棲艦が冬月に襲いかかり、ボキボキグジャグジャと嫌な音がした。冬月の悲鳴が響き渡る。
「冬月!」
「運良ク拾ッタノヲ人質トシテトッテオイタテド、罠ヲシカケタケド釣レタタノハ、駆逐艦一匹。期待ハズレダッタネ」
冬月の悲鳴が止んだ。深海棲艦はまだ冬月を捕食している。
「殺す」
「アー?」
「殺してやる!」
気づいたら声が出ていた。
「アハハ。駆逐艦如キガ何寝ボケタ事言ッテルノ? 」
自分が殺されるわけないとタカをくくっているのかレ級が汚い笑いを見せた。
脳内を破壊衝動と殺意が埋め尽くす。体がフワリと浮く感触。よりによってこのタイミングで来た。私を乗っ取ろうとする何かが。
いいよ。好きにして……その代わり、アイツを絶対に殺して。
私は私の中の何かに意識を投げた。
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気がつくと周囲が赤く染まっていた。周囲には大量の深海棲艦の死骸、両手には血糊がベッタリと着いている。そして私の視線の先には……
「ヒッ……ヒィ……」
ボロボロになったレ級がいた。私は彼女の上に馬乗りになっている。顔は殴られた跡がいくつもあって歯が何本か抜けている。右手は腕から下が千切れていて、赤黒い液体が流れていた。
やった。やってくれたんだ。
普段は迷惑この上ないし、憂鬱の象徴だった私の中の何かだけどこの時ばかりは感謝したいぐらいの気持ちになった。構えていた拳を顔に向けて振り下ろした。
「ゴフッ」
あれほど忌々しく見えたレ級たかが駆逐艦の私に逆らえていない。
なんでざまだ。思わず笑みがこぼれた。
「許すわけないでしょ?」
腰に手を当てる。良かった。愛用のナイフはまだ残っていた。レ級の腹に思いっきり振り下ろす。
「イギッ!」
鋭利なナイフはバターを切るかのように易々と腹に入り込み、肉を切り裂く感触が伝わってきた。
「死にたくても死ねなかった冬月の気持ち、たっぷり味あわせてあげるね」
左手の指を片目に無理矢理ねじ込む。
「ヤ……メ……ギャア゙ア゙アーーー」
「キャハハハ」
楽しい。楽しくてしょうがない。
レ級の悲鳴に私は歓喜の声を上げた。
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私が見つかった時、周囲は凄惨たる物だったらしい。私は、無邪気な子供のように笑いながら絶命したイ級の首を引きずり出した腸で絞めていた。
レ級の体には切り傷がいくつもあり、内臓が引っ張り出され、口の中に押し込まれていた。その上、四肢を切り落とされて、両目を潰されていたらしい。
相手が人型に近いこともあって猟奇殺人の現場のようだったみたいで、あまりにも陰惨な光景に私の猟奇的な行動に慣れていた艦娘の中にも体調を崩す艦娘が続出したとの事だった。