1.
晴天に恵まれてつつがなく終えた下山の後、別れを惜しみながらも駅でそれぞれの帰路についた二人だったが――次の週末には早くも再会を果たした。互いの職場近くの繁華街でともに夕食をとることにしたのである。
店は、優子の意向を聞きつつ高橋が見繕った。散々頭を捻った結果、少し気取って、普段は縁のない価格帯の創作和食の店を選んだ。
当日。待ち合わせ場所に、高橋は約束の時間の十五分前に着いた。
そして、優子がすでに来て待っているのを見た。
こちらに気付き、嬉しそうに手を振ってくれる恋人。思わず頬が緩み、自然と手を振り返す。
「こんばんは……すいません、お待たせしちゃいましたか?」
「ううん……でも、早く集まり過ぎちゃいましたね」と言って優子は笑った。
「こうやって会うのって……なんだか、ちょっとヘンな感じですね」
「ええ……仮装しているみたい」
「はは」
これまでは、帽子にウィンドブレーカーに厚手のズボンにトレッキングシューズにリュックサック……という、どこから見ても登山用の出で立ちで会うばかりだったのが、今夜はお互いめかし込んでいる。それがなんだか照れくさくも可笑しかった。
高橋はさりげなく優子に体を寄せる。と、ふわりといい匂いがした。彼女の髪は先日の登山の時よりも丁寧に整えられていて、艶めいていた。高橋は――彼自身がそうしたように――優子が自分のために美容院に行ってくれたことを察して嬉しく思った。
二人は身を寄せ合いながら、店を予約した時間までぶらぶらと街を歩いた。
落ち着いた照明の個室で、二人は夕食を楽しむ。
「あ、これ美味しいですね……何が入ってるんだろう」
「なんだろう……レンコンかなぁ」
目の前の食事を話題の中心として、和やかな会話が続いていた……が、お互い、その会話に僅かばかりのぎこちなさを感じてもいた。
二人とも、心の内に思うところがあったためだった。
もう充分すぎるほど大人なのだから、性欲中心のセックスフレンドのような付き合い方をするつもりはない……お互いそう思っているはずなのに、こうして向かい合っていると――いや、あの日駅で別れて以来ずっと、二人は互いの裸の肉体のことを考え、そしてそれを激しく求めていた。あの時のように、熱く深く繋がりたい。
つまり互いへの濃密な性欲が、二人のそうした取り繕った会話をどことなく空々しいものにしていたのだった。
個室の中、テーブルを挟み向かい合って座っていた二人は、やがてどちらが提案するでもなく、隣り合って座り直した。食事をとり、これも美味しいですねなどと会話をしながら、何気ない様子で二人の掌が重なり、そして……ゆっくりと互いの体を、もちろん服の上から、まさぐり始めた。優子も高橋もチラリと脇を見て、個室の扉がしっかりと閉まっていることを視認した。
二人はほとんど同時に箸を置いて、両手を使って相手の体に触れ、そしてなめらかな動作で抱擁をした。美しく伸びた優子のうなじに高橋が優しく口づけをすると、
「あっ……」
と女の声が小さく洩れ、そして息遣いが熱くなった。たまらず、強く抱きしめ合う二人。
高橋は優子の顔を真正面から見つめた。数秒、熱く見つめ合った後、唇を僅かに開いた優子はそっと目を閉じた。高橋はためらいなく、その唇に自らの唇を重ねた。
「……んっ……!」
唇をねっとりと合わせながら、相手を試すように舌先を小さく動かした二人は、お互いがそれを求めていることを察知して、すぐにはしたなく舌を絡め合い始めた。
「ん……ぅんっ……!」
店の騒音を遠くに聞きながら、二人はかたく抱き合い息を荒くして濃厚なディープキスに耽溺している。
デザートを手早く切り上げて勘定を済ませると、二人は店を出て、そっと手を繋いだ。そして迷いなくホテル街の方へと歩みを進めていった。
2.
ホテルに入り、汗を流すためシャワーを浴びる。順番を譲り合った結果、二人で一緒に入ることになった。
服を脱ぎ裸になった二人はシャワーの温かな水滴を浴びながら、改めてかたく抱き合い、互いの体をまさぐりながらキスを重ねる。
「さっき、すごく……エッチでしたね……私たち、お店で」小さく笑いながら優子が言った。
「はは……なんだか、我慢ができなくなっちゃって……お体に触っちゃうと、もう歯止めが利かなくなっちゃったというか……」
「うん、私もそう……」
「正直……楽しかった」高橋がぽつりと言うと、優子もはにかみながら、
「私も……すっごく興奮しちゃった」
と言った。
「今度食事に行く時は……
「もっと、って……?」目に期待の色を秘めて、優子は高橋を見つめる。
「えっと、たとえば……しゃぶってもらったり、僕が舐めたり……」二人はまた笑みを浮かべる。
「でも私、今日だって……」
「え……?」
「今日だって、『しゃぶって』って言われてたら……そうしていたと思うわ」
優子のその告白が引き金となって、二人はまたシャワーの中、濃密なキスを再開した。二人の手は、すでに互いの陰部へと伸びている。
高橋はベッドの上に裸の優子を仰向きにさせて、そっと脚を開かせた。自身の陰部に顔を近付ける高橋を、優子は緊張と期待がないまぜになった面持ちで見つめる。その表情が高橋をより昂ぶらせ、彼のペニスを硬くさせた。
目の前に開かれた優子のヴァギナ。高橋は手を伸ばして陰唇をそっと広げ、その淫靡な花弁をうっとりと観察した。あの山小屋で愛し合った時よりも、陰毛が短く整えられていることに高橋は気付き、愛おしく感じた。
「あぁんっ……!」
高橋の舌が優子の花弁をそっとなぞると、優子からなまめかしい声が上がった。
高橋は離すまいとするように優子の両腿の付け根をぐっと抱え込み、花弁に大きく舌を押しつける。とろとろとした愛蜜を舌面に感じると、ペニスが痛いほど勃起した。
「あぁ、いい……!」
舌で淫穴をほじくられる快感に優子は身を委ねた。目を閉じて、ビンと勃起した二つの乳頭を自らぐりぐりと摘まみ上げる。
膣口とクリトリスを往復するように舌で愛撫しながら、高橋は優子の反応を、そして彼女の体を見つめる。「あぁ……そこイイっ……あ、あぁあ……あぁんっ……!」優子からは絶えず甘い声が洩れている。そして膣口に当てた舌と、尻や腿に這わせた手から、彼女の体が小刻みに震えているのを高橋は感知した――絶頂が近い。
「あっ……そこっ……! そこ、いっぱいイジめて……!」
優子のおねだりに応えて、高橋はその一点を念入りに舐め上げる。すると優子の体の震えがガクガクと大きくなり、
「あぁ……イクっ……ぅんっ!」
と高い声で小さく叫ぶと、仰向けの優子の尻がビクンッ!と大きく跳ねた。ハァ、ハァという荒い息の合間に、「あぁ……あん……」という、絶頂の余韻を知らせる甘い声が続いている。
高橋はなおもクンニリングスを止めない。改めて両腿の付け根を抱え込むと、舌面を広く使って、ゆっくりゆっくりと女陰を舐め上げている。
「あ……あん……それ……好きっ……!」
優子はぎゅっと目を閉じたまま、掠れた声でそう呟いた。
「私も……」
乱れ髪の優子はのそりと起き上がると、ベッドの上にあぐらをかく高橋の腰元に躊躇なく頭をうずめた。ビンと突き上がった竿を根元から先端へなぞるようにチュッ、チュッと口づけていき、尿道口に溜まったカウパーの雫をペロペロと舐め取ると、そのまま亀頭にむしゃぶりつく。
はちきれそうに勃起したペニスは高橋の欲情をはっきりと示していたし、それに陰毛の茂みから香るオスの匂いは優子の中のメスの感情を強烈に掻き立てた。優子は待ちかねていたように、助走なしの濃厚さでフェラチオをぐぽっ、ぐぽっと繰り出す。肉棒の三分の二あたりまでを口と舌とで攻め立てながら、根元の部分を手で素早くしごき上げる。
優子の頭が勢いよく前後するのを、高橋はゾクゾクする興奮を覚えながら見下ろしている。
見る見る内に、射精の感覚が内側から迫ってきていた。
「あ……ダメです、それ……!」
「……気持ちいいですか?」くぽっとペニスから口を引き抜くと、いたずらっぽい表情で優子が見上げた。
「はい……すっごく気持ちいいです……」
「ホント……? じゃ、もっとしてあげます……」高橋と視線を合わせながらも、優子はペニスをしごく手を止めない。
「あっ、でもちょっと、一旦……ホントに、気持ちよすぎて、
「いいから……そのまま」
「え……?」
「……イかせてあげる」
優子は再び肉棒を咥え込むと、一層勢いを付けて口淫を施す。
「あぁっ! ……あ、いいっ……優子さん……ホントに
狼狽したような男の声が、優子の心を愉しませ昂ぶらせた。その声を、もっと聞かせてほしいと本能的に思った。それに、口の中に感じる熱く硬く勃起した恋人のペニスはあまりに魅力的で、これを手放す気持ちは微塵も起きなかった――そう、このまま自分の口内に、思いっきり発射させるまで。
「あぁ……あっ……あぁう……!」
高橋の苦しげな声が、射精の程近いことを知らせていた。優子は口をぐっと窄めて口内に肉棒の熱と形を存分に感じながら、しごき上げる手の動きを更に速めた。
(
祈るようにそう念じながら、口と舌と手で懸命にペニスを攻め立てる。と、
「あぅっ、優子さぁん……あ……ハァっ!!」
短い叫び声に次いで、高橋の腰がグッ! グッ! グッ!と何度も突き上がった――あたかもイラマチオのようである。いま優子の口内では、突き込まれたペニスが激しく痙攣して、竿を震わせるたびにビュルゥッ! ビュルゥッ! ビュルゥッ!とふんだんに放精している。口の中を着々と満たしていくザーメンが内側から濃く匂って、優子の官能をビリビリと刺激した。優子は精液を洩らさないように口をぎゅっと閉じ、そのまま頭をぐっぐっと前後させて更に射精を促す。
長い射精の波が引いたのを感じて、優子はゆっくりとペニスから口を引き抜いた。そして荒い息をつきながら自分を呆然と見つめている高橋の方を見上げると、にっこりと微笑んだ。
「すごい……いっぱい
「ええ……だって……すごく気持ちよくって、それに、シてくれる優子さんが、とってもエッチで……」
「ふふ……つい、飲んじゃった」
「あ……水、持ってきます」
「ありがとう……あっ、でも」
「え?」
「ちょっと待って」
優子は再び高橋の腰元に顔を寄せると、精液でベトベトになったペニスを丹念に舐め上げていった。高橋は、引いていった欲情がまた戻ってくるのを感じながら、優子のその
結局、二人が水分補給をしたのはそれから少し後になってからだった――そのまま二人は、シックスナインになだれこんでしまったからである。
3.
ベッドの上で優子は髪をかき上げて高橋を見つめると、両脚をそっと広げて彼を誘った。
「このままで……?」コンドームは無しで、という意図で高橋は訊ねる。
「うん……そのまま、来て……」
請われるまま、高橋はビンビンに突き上がったペニスを優子の秘所にあてがい、二、三度その入り口にこすりつけた。
「あぁん……それ、気持ちいい……」艶やかな笑みを浮かべて優子が言う。
「ふふ……優子さんが《スケベな女》のままでいてくれて、良かった……」山小屋での会話を思い出しながら高橋が言う。
「うぅん……そう、私、ずっとスケベなんです……ね、焦らさないで……挿れて」
「はい……あぁ、優子さん……」
高橋はずいと腰を押し出して亀頭を優子の中に収め……そのまま、ゆっくりと一番奥まで押し入れた。肉棒は完全に優子の膣内に収まり、二人は深々と結合した。
「あぁ……」
「んぅ……」
この一週間、お互い耐えがたいほど求めていた肉体の感触に接して、二人は歓喜の声を洩らした。
仰向けに寝た優子が、高橋を見上げて両手を広げる。高橋は上体を倒して、彼女の胸に抱かれた。そして、二人は繋がったまま熱烈なキスを交わす。
「んっ……ふぅん……あ……!」
「ぅんっ……ん……んむっ……!」
再び繋がれた悦びを躊躇なくさらけだす、理性を捨てた淫らなキスがしばらく続いた。
唇が離れ、高橋はすこし上体を起こすと、裸の優子を熱っぽく見つめながら、ゆっくりと腰を動かし始めた。ペニスが引き抜かれ、そしてまた挿し込まれる。二人は見つめ合いながら、性器のこすれ合う感触を存分に味わう。
「あぁ……優子さん……!」
「晋一さん……晋一さんっ……!」
段々と自制が利かなくなり、男のピストンはスピードを増していく。パンッ! パンッ! パンッ!という音が二人を昂ぶらせる。ペニスを奥まで突き込む度、優子の両胸が柔らかく揺れる。高橋の荒い息遣いと、「あぁん……あっ! いい……!」という優子のよがり声が静かな部屋に響いている。
高橋は、ペニスを突き入れる深さや角度を色々と変えていく――その一つ一つの動作が、優子をしっかりと刺激した。
「あぁ……!」
「どうですか……?」
「すごい……素敵……あ、それ、続けて……あっ、それイイっ……!」
「ここ、ですか……?」
「あぁ、すごい……あぁっ……!」優子の声が更に高まる。
「ダメっ、これ……もうイっちゃいそう……あっあっあっ……イクぅ……んっ……はあんっ!!」
優子は目をぎゅっと閉じて、枕の上で大きく頭をのけぞらせた。
高橋は、女の絶頂に余韻を与えようとして、ゆっくりとペニスを出し入れする。荒く息をつく優子の艶っぽい顔……その下に膨らむ乳房に、二つの乳頭が大きく勃起していた。
二人はまだ結合を解かない。
「優子さん、動いてみて……」
「うん……」
高橋は優子の背中を抱えると彼女を抱き起こして、対面座位の体位になった。向かい合って抱き合ったまま、何度かキスを交わすと、高橋はゆっくりと後ろ向きにベッドに倒れこむ。二人は騎乗位の体位になった。
「じゃあ、動きますね……」
「はい……」
優子は両手を高橋の腹に突いて体を支えると、腰をゆっくりと浮かせて、そしてまた沈み込ませた。
「ぅんっ……!」
直立したペニスが、深々と膣に潜り込み、優子は甘い声を立てる。ずむっ……ずむっ……ずむっ……抜き差しの感覚が二人を鋭く貫く。
「あぁ……これも……キモチいいっ……!」
高橋にまたがって、尻だけを大きく振る優子。その女陰にはもちろん隆起したペニスがじゅぶっじゅぶっと咥え込まれている。目を閉じて、肉棒の感覚を一心に味わう優子の表情に高橋は惹き付けられた。ためらいがちに、彼女に声を掛ける。
「あの、腋、見せてくれますか……?」
「うぅん……こう……?」
悩ましい声を上げながら、優子は両腕を頭の後ろに組んだ。綺麗な両脇がぱっくりと開いて、高橋を鋭く刺激した。
高橋からは、彼女の全身を見上げる形になっている。山小屋の時とは違う暖色の間接照明に照らされた、優子の艶やかな裸身……そしてその姿のまま、自分のペニスを能動的に味わって喘ぎ声を上げている今の状況。もしさっきフェラチオで一回射精していなかったら、とっくに優子の
「あ、また硬くなった……!」
嬉しそうにそう言うと、優子は腋を見せつけたまま腰をズッチ、ズッチと上下に振って生のペニスを翫味する。
「あぁっ、あぁんっ!」激しい腰振りに優子の髪が肩の上で靡き、乳房が弾む。
「あぁっ……! 優子さんっ……! すごい……!」
壁の薄い山小屋とは違って、ここでは声を憚る必要もない。二人は存分に声に出して快感を表出し、相手に伝える。
「イきそう、ですか……?」優子が見おろしながら訊ねる。
「はい……分かりますか……?」
「うん……ピクピクしてるから……それに、また硬くなって……」
「優子さんを見ていると、興奮しちゃって、もう、そろそろ……」
「あん……じゃあ……後ろからも、シて……?」
そう言うと優子は腰を上げてペニスを引き抜き、高橋に尻を向けて四つん這いになった。高橋の視線が、二人の愛汁でテラテラと濡れた淫穴に注がれる。
高橋はベッドに膝立ちになって両手で優子の尻を撫で、そのすべすべとした感触を愛おしみながら、顔をそっと近付けて潤んだ秘部に舌を押しつけ、膣口をべろべろと舐めた。優子の裸身がビクンと震える。
「あぁん……っ! そうじゃないのに……でも、それも、気持ちいい……またイっちゃう……」
「このまま、イっちゃいますか……?」
「あぁん、いや、晋一さんの……おチンポで、イきたい……!」
「僕も……優子さんのおまんこで、イきたいです……」
高橋は優子の腰のくびれに手を添えると、熟れた膣口にペニスをぴとりと当て……そのまま、一気に奥まで潜り込ませた。
「あぁっ! ……すごい、
「あぁっ、絞まる……!」高橋はペニスを包む優子の感触にうっとりとしながら、ゆっくりと前後に抽送する。
「あっ、あぁん……!」
「痛く、ないですか……?」
「ええ、大丈夫……気持ちいい」
「じゃあ、いっぱい動きますね……!」高橋は優子の腰に両手をしっかりあてがうと、ズチッ、ズチッ、ズチッ、ズチッ!とのっけからスピードを付けてピストンを繰り出していった。
「あぁっ! あぁん、いいっ、いいっ……!」後背位からの攻めに、優子は激しい反応を見せる。
「この体位、好きなんですね……!」腰を勢いよく打ち付けながら、高橋は嬉しげに言った。
「え……?」
「ほら、山小屋の時も……」――そう、その時も優子は四つん這いになって高橋を誘ったのだった。
「あぁん……そう、腰をガシっと掴まれて、ガンガン突かれるのが、好きなんです……」
「こうですか……?」ピストンが勢いを増す。
「あぁ……! そう、それよ……!」
「気持ちいい……?」
「うん、キモチいいっ! 晋一さんのおチンポ、キモチいいっ!!」山小屋では決して出せなかったような声量で、優子が快楽の叫びを上げる。
「このまま……」高橋は迫り来る射精の感覚に抗いながら、優子の膣に一発また一発とピストンを送り込む。
「うん……来て……!」
「あぁ……優子さん、こっち向いて……」
四つん這いのままこちらに顔を向けた優子に、高橋は上体をぐっと伸ばして口づけする。
「んんっ……!」
濃密に舌を絡ませた状態で、高橋はがむしゃらに腰を打ち付けた。
「あぁん、んっ……!」
「んっ、んっ……おぉ、んぅっ!!」
不意に高橋の両腕が優子の背中をぎゅっと抱き、そのままペニスをぐっ! ぐっ! ぐっ!と膣の奥の奥に押しつける。
「あぁ……!」
優子の女陰が、きゅんと絞まる。その内に密着する高橋のペニスが、びくびくっ! びくびくっ!と激しく跳ねているのがはっきりと分かる。優子は自分の内に男がドクッ、ドクッと盛大に精子を吐き出しているのを感じて、恍惚の表情を浮かべた。
射精は、まだ続いている。
それを互いに感じながら、二人はゆっくりと口づけを交わした。
4.
裸のまま抱き合って眠る二人は、ふとぼんやりと目を覚まし、相手の存在を確認して手をそっと繋ぎ、柔らかなキスを重ね、満ち足りた気持ちでまた眠りに落ちる……そんなことを何度か繰り返した。
翌朝、分厚いカーテンの隙間から朝の光が入り込む。二人は目を合わせ、優子は高橋にぎゅっと抱き付く……と、下腹部に触れた男の感触に、頬を緩ませた。
「あ、硬くなってますよ……?」
「だって、こうやって一緒に寝ていたから……」優子の裸の背中に手を這わせながら、照れ笑いを浮かべて高橋は呟く。
「ね……挿れて」
「え……?」
「このまま……」
今、二人は横向きに向かい合い抱きしめ合っている。優子が手を伸ばしてペニスを膣口に導く。高橋が腰を押し出すと、ずぬっ……と、勃起したペニスは膣に挿入された。
「ああ、これ…………好き」
二人はそのまま動かないで、繋がっている感触をじっくりと味わっている。薄暗い部屋の中で、朝の時間がゆっくりと過ぎていく。
「ね……お水、取って」
高橋は背後の、ベッドの脇に置かれたナイトテーブルの方へ手を伸ばすと、水の入ったペットボトルを取って優子に手渡した。
「ありがと……」
蓋を外して、ごくりと飲む。
二人はこれらの動作を、深く繋がったまま行った。
「横着ですね……」笑いながら高橋が言う。
「ふふ……だって、離れたくないんだもの」
「うん……」
「ね……すごく贅沢ね。今の時間……」
「そうですね……」山小屋の朝は早く、また下山も控えていたので、こんなゆったりとした朝の時間はとても持てなかった。
「コーヒーでも、淹れましょうか? インスタントですけど……」
「うん……ありがとう……あ……だめっ」するりと身を離した高橋に、優子は手を伸ばしてその腕を掴む。
「え……?」
「やっぱり、まだ
高橋はたまらず優子にキスをする。と、優子は男を熱く見つめながら舌を潜り込ませた。
舌を絡ませたまま、優子の開いた股に、高橋は勃起したペニスを再び潜り込ませる。
「あっ……!」
「動きますよ……」
「うん……来て……あ、あぁん……!」
高橋の肉棒が、優子の秘所にぬっちゅ、ぬっちゅとリズム良く潜り込む。男は、女の中に入っていく感覚を、女は、男に入られてくる感覚を、それぞれ噛み締めるように味わっている。陰部で結合された二人は、かたく肩を抱き合い唇を濃密に重ねて、ぴったりと一つになる。
二人の息が、少しずつ熱くなっていく。
【終】