※この作品はR-18です。

恋人の不知火を他人に抱かせる話   作:阿部

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スワッピング導入の話

 

 

 

 いまさらながらだけど、僕も先輩も鎮守府を預かるいち提督として国防に務めている訳で、気軽に会って気軽にスワッピング、とはいかない。

 はずだったが。

 

 どうやら、前回行った不知火による指導演習は先輩の鎮守府で大変好評だったらしく、強くて冷静でなんだかんだ優しい不知火教官にまた会いたい!という要望が噴出したらしい。実際に指導を受けた艦娘が戦果を挙げたことで彼女らの要望にさらなる熱が加わり、抑えきれなくなった先輩はダメ元で大本営に要望書を提出したそうだ。

 定期的な指導演習というそれは僕と不知火の時間をかなり食ってしまうもので、連絡を受けた僕は「まあ通らないでしょうねー」なんて先輩と笑い合っていたのだが、なにがどうしてそうなったのかこの要望書は頭から爪先まで余すことなく許可された。深海棲艦の襲撃頻度が例年に比べだいぶ低いとはいえ、大本営の椅子にはどうやらお花畑が座っているようである。指導演習の諸々については両提督協議を重ねよろしく決定されたし、という丸投げな書類が手元に届いた時の唖然とした感情は記憶に新しい。

 先輩の方も却下される前提で提出したものだから具体的な内容はもちろん素案さえ頭にもなく、とにかくやるからには資材を、そんでもって指導を受ける艦娘のスケジュール、演習場、その他諸々の書類のなかで2日過ごしたという。

 余波は当然僕のところにもやってきて、というか提督である僕とウチの筆頭艦娘である不知火が揃って出向く訳だから調整という点では僕の方が忙しかったまである。とにかくてんやわんやで仕事をこなし、脳のリソース全部処理に回して、疲労困憊のなかでなんとかやり遂げた僕の頭に残ったのは歪な性欲とスワッピングの機会ができたという邪な思考だけだった。

 

 

 

 

 

 昼前に先輩の鎮守府に到着し、夕方まで演習を行う。夜間演習もいずれはするだろうけど、当面は昼間だけということになった。念のため断っておくが別にスワッピングの都合でそうした訳ではなく、双方の技量差を考慮した結果、現状で夜戦はイジメにしかならないという結論にいたったからだ。

 演習の後は反省会があり、それから両提督両秘書艦での食事となる。表向きは、ということであって、僕たちにとってこの食事はスワッピングの始まりの鐘でしかない。

 一回目は2時間という区切りをつけていたが二回目からそういうのはなしにすることとなった。どちらかが終了した時点でパートナーを返すこと、という形だが、プレイの主導権を握っているのは先輩と陽炎さん夫婦な訳で、すべてはあの夫婦のさじ加減、という感じである。実際上手いこと調整してくれているようで、どっちか一方が待ちぼうけを食らうようなことは起こらなかった。

 

「嫌でしょ、扉の前でセックス終わるの待つのって」

 

とは陽炎さんの言である。ごもっとも。

 そんな訳で、僕たちはスワッピングを重ねていた。そこそこ慣れ、しかし興奮が減るようなことはなく、むしろ増していく有り様だった。正直初回が最大の興奮であとは減衰していくのではないかという危惧があったのだが、陽炎さんいわく増大していく方が自然らしい。

 

「そりゃ、独りよがりなら減っていくだろうけどさ。セックスってコミュニケーションな訳だから、経験を積んだ方が良くなっていくのが普通じゃない?」

「なるほど」

「性癖のこともあるしねー。最初は探り探りやらないと」

「えっ。…………探り探りだったんですか?あれで?」

「もっちろん。私も、旦那(しれい)もね?」

 

 そこで言葉を切ると陽炎さんはニヤリと笑って、

 

「だからね?最初に見たビデオよりも、もっと凄いことになってると思うよ?旦那(しれい)に聞いたんだけど、不知火のおまんこ、旦那(しれい)のオチンポでもするする入るようになっちゃったって。挿入れたまんまじっとしてるとちゅうちゅう吸い付いて、旦那(しれい)のオチンポに媚びてくるってさ」

 

 実は、あの盗撮もとい防犯ビデオは初回以降見ていなかった。陽炎さんなりの考えがあるのだろうと思っていたが、回数を重ねることで僕にもなんとなくわかってきた。

 知らない、ということがたぶん必要なのだ。そうやってぽっかり空いた知識の空白からは、焦燥と妄想と興奮が際限なく湧きだしてきた。

 不知火の性器はそれほど先輩のモノに馴染んでしまったのか。緩いと感じたことはないけれど、ちゅうちゅう吸い付いてくるということが僕とのセックスであっただろうか。そんなことがつい頭を過るのも、僕が先輩と不知火の行為を実際には知らないからだ。

 

「ふっふっふ~♪やーらしい顔してるよ?義弟くん」

「……陽炎さんが煽るからじゃないですか」

「煽ってなんかないわよぉ。不知火結構馴染んできたよって報告と、なんでちょっと趣向を変えてみるかも?って連絡」

「趣向を変える?」

「そ。ご飯食べてからちょっとイチャイチャして後はそれぞれ別れて、ってばっかりは流石にね」

「ど、どういう風に変えるんですか?」

「さあ?今回は旦那(しれい)に丸投げしたから私もちょっと楽しみなのよ。ふふっ、もし私が考える時は義弟くんのこといっぱい苛めてあげるから楽しみにしててね?」

「……参考までに聞いておきますけど、苛めるって?」

「ん~?不知火の前で丸裸になって、私の言葉責めだけでザーメンおもらしするの見てもらうとか?」

「…………その日が来ないことを祈ってます」

「またまたぁ。なんだかんだ興奮してるくせに♡」

 

 まあ正直ちょっと興奮してしまったが、自分でもどうなのかと思ってしまうレベルのシチュエーションだったので素直に頷くことはせずにその日を終えた。

 

 

 

 その2週間後、僕と不知火はもう通い慣れてきた先輩の鎮守府へと再び足を踏み入れた。

 

 

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