※この作品はR-18です。

エスペラント→キミが視る夢。   作:鵜飼 ひよこ。

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A.言葉のタイミング。

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 三途の河を見た気がする。

 

「?どうしたの?」

 

「あのな、今から重大な話をする。いいか、良く聞け。」

 

「ん?うん。」

 

 おかしいな浴びているシャワーがちっとも温かくないぞ。

というより、冷たい汗が・・・。

 

「今日の事は誰にも話すな。いや、話さないで下さい。さやかもこんなマヌケな話というか、恥ずかしい事は誰にも話さないよな、うん。」

 

 確かに普段、いつもの僕だったら、こんな失態はしない。

だって、これは最近になってからの変化だから。

 

 さて、ここで問題です。

 

【彼女がいる男が、彼女でない女の子とお風呂に入った場合、人はそれを何と呼ぶでしょうか?】

 

「・・・殺されるかも知れん。」

 

「?そ、それは話さないよ?なんで?」

 

 良かった、アホの子で。

 

「あ、そっか。彼女出来たんだっけ・・・・・・でも、そしたらアタシを選んでくれても、いいよ?」

 

「はぃ?」

 

 何言っちゃってんのかな、このコは。

やっぱりアホの子?

アホの子なんだね?

 

「むぅ。そんな痛いコを見るような目で見ないで。」

 

 いや、あれ?

僕の反応の方が普通だよね?

 

「さっき、アタシを選ぶって言ったじゃん。」

 

 言った。

確かに言った。

 

「それとこれとは挙がってる選択肢が違うだろ。」

 

「だから、フラれちゃったらのハナシ。そしたら、いいじゃない?あ、モチロン、告げ口なんか絶対しないよ?」

 

「あぁ、それに関しては、さやかはしないってハナから信じてるけど・・・なんというか、ねぇ?」

 

 言葉を濁す僕に対して、さやかはぷぅっと頬を膨らます。

 

「やっぱりアタシなんかじゃ、魅力・・・ない?」

 

「さやかの良さは、よ~く解ってる。可愛いとも思ってる。うん、彼女にしたいタイプの上位だ。」

 

「・・・そこまで褒められると照れちゃうよ・・・。」

 

 抱え込んだ膝に顔を埋めるという仕草も可愛くはある。

 

「でも、やっぱり恋愛ってタイミングなんだよ・・・。」

 

 もし、たら、れば、がない世界。

考えても意味がない世界。

それはさっきも彼女に話した通りだ。

 

「それに、そのフラれた同士ってのもなぁ・・・。」

 

 まぁ、今回の事がバレたら、フラれるよりも先に死が待っている気がするんだけど・・・。

 

「そっか。でも、ありがと。」

 

「何が?」

 

「そう言ってくれて。」

 

「別に特別な事なんて何一つしてない。」

 

 幼馴染としては過剰だけど。

でも、失恋の立ち直り方なんて、人それぞれだし。

 

「そぉ?彼女がいるのに他の女の子とお風呂に入るって、特別・・・というか、特殊だと思う。」

 

「ぐふっ。」

 

 ち、致死量に近いダメージが入ったぞ、今。

即死コンボでも飛んでくるのか?

 

「でも、沢山話せて良かったな。ねぇ、たまに・・・また一緒に入ってくれる?こうやってお話したりして、モチロン、絶対に誰にも言わないから。」

 

 彼女の言いたい事は解る。

 

「別にお風呂でじゃなくてもいいでしょ?」

 

 裸の付き合いとは言うけど・・・確かに今のさやかにとって、文字通り裸の、素に近い自分を出せた場所ってのはあるけど・・・。

 

「第一、同じ秘密でも、僕とさやかとだったら、僕の方がハイリスク、バレた時のダメージがデカくない?なんか不公平だと思うんだけど?」

 

 確実に僕がマミる。

マミるってだから、なんなんだよ。

 

「むぅ・・・。」

 

 僕がそう切り捨てると、さやかは押し黙ってしまった。

 

 

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