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リア充なんて死んでしまえという言葉を僕は甘んじて受けようと思います。
ですから、どうか身の処し方を教えて下さい。
「持ちます。」
「あら、ありがとう。」
夕食の食材を買いにマミ先輩の後ろについてきたはいいけれど、どうしたらいいのか本当に困る。
かろうじて買い物をした荷物を持つという役割は確保したけれど。
「うふふ♪やっぱりオトコのコね。」
荷物を先輩から受け取った僕に笑いかける。
先を行く先輩が僕に振り返る度に、胸が遅れて揺れる。
先生、慣性の法則ってこういう事でしょうか?
「一応は。」
幸いな事に荷物はそんなに重くない。
二人で一食分なんだから、量も重さもたかが知れている。
非力な僕が持てるだけの重さで本当に良かった。
「謙遜しないの。」
そう言うと歩を緩めて僕の隣まで来た先輩は、空いている方の僕の腕を取る。
柔らかい感触と体温に包まれる僕の腕。
谷間に僕の腕が来ると、先輩の頂きが強調される。
そういえば、先輩は腕を組む事が多い。
というようり、手を繋いで歩いた事がない気が・・・まさか、ワザと?
どんなセクハラだよ。
「マミ先輩?」
「なぁに?」
歩みを止めずに腕を組んだまま、互いに前を向いて言葉をかわす。
「先輩、腕を組むの好きですね?手を繋ぐよりも。」
「ん?」
視線を落として、自分の胸の谷間に埋まっている僕の腕の様子を見る。
「・・・ダメ?」
「う゛・・・ダメじゃないです。」
寧ろ、柔らかいです、圧倒的です。
思った事の後半は口に出さずに。
しかもですよ、そんなに可愛くダメかと聞かれたら、誰もがダメだと答えられるわけがないと思いませんか?
いや、答えられません(反語)。
「私も言われるまで気づかなかった・・・でも・・・。」
「でも?」
でも何だろう?
僕がそう思った瞬間、ぐにゅんっていう感触と一緒に僕の腕が更に胸に埋もれた。
「こうしてないと逃げられちゃうからかな。だから捕まえてるの。」
確かに捕まえられてる・・・なんてゆーか、捕食?
「そんな風にしなくても、逃げようと思わないけど・・・。」
「・・・引いた?」
考え事をしつつ、感触を楽しんでいた僕に先輩は不安そうな顔をしてくる。
眉がハの字になってる先輩も可愛い。
この可愛らしさや美しさが損なわれる時ってあるんだろうか?
「何で?そんな事あるわけないじゃないですか。」
「だって・・・こんなベタベタ付きまとう女、ウザくない?」
「全然。どんと来いです。」
失う事への恐怖。
先輩には常にそれが付きまとっているんだと思う。
体験した事がない僕には、何も解らないかも知れないけれど、それが先輩をその価値観を鎖で雁字搦めにしてる。
「それに言ったじゃないですか、淋しい想いをさせないようにしてみせるって。」
今の僕の価値なんて、その程度じゃないだろうか?
うん、取り立てて言う程もないや。
「・・・ありがとう。」
小さく呟く先輩。
ありがとう・・・か。
本当はそんな言葉なんていらないのに。
言わなくても一緒にいるのに・・・。
「いえいえ。」
思った事を言えないまま、先輩の自宅に着いてしまう。
ワンルームのマンション、アパート?違いってなんだっけ?
昔はもうちょい広い所に住んでいたらしいんだけど、両親の形見を整理・処分したら、広さが嫌になって引っ越したそうだ。
「あがって。」
「お、お邪魔します。」
フローリングの思ったより物が少ない部屋。
けれど、ベットの布団や家具にそこはとなく女性らしい色遣いと可愛らしさがある。
他には何故だか解らないけれど、丸くて大きなペンギンの縫いぐるみと、黒いクッキー型のクッション。
真ん中に白いピエロみたいな顔が描かれているのが特徴的だ。
「お夕飯すぐに作るね。」
部屋の真ん中に座って辺りを眺めていた僕に、着替えた先輩が声をかける。
薄いクリーム色に白い水玉があしらわれたワンピースに黒いストッキング。
そして白いフリフリのエプロンを身につけた先輩。
競り上がった胸も凄いけれど、黒いストッキングに押し込められたムチッとしたフトモモが・・・。
(い、いがんっ!)
思わず飲み込む。
何を?
何をって鼻とかから出来そうな色々さ。
「・・・若奥様っぽく見えるかしら?」
「こんな奥さんだったら、残業・出張なんてクソくらえ。毎日、直行直帰に違いない。」
「バカね。」