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「全くヤラれたよね。まさか、この世界のまどかが男だなんて。お陰で、この世界にはまどかが魔女になる未来がない。」
偉そうに解説しだしやがって・・・。
「いやいや、思考の整理だよ。」
・・・こっちの頭の中を読んでるのか?
「巴マミは・・・まぁ、"本当に事故で命を落とす"かどうかなんて僕には関係ないけれど、彼女は死の絶望と生への執着を、君への執着に変える事で、独りではない未来を手に入れた。」
だから、どうしたって言うんだ。
この世界が他の世界と違うなんて解りきった事だろう?
「次に美樹 さやかだけど、失った恋と友との日々を、君と過ごす日々で埋める事で思い詰めるような事もなくなった。尤も、成就したとしても、芸術肌の彼が他人と歩調を合わせる事が出来るわけがないのだから、さて、どうだっただろうね。」
ぽふりとキュウべぇの尻尾が揺れて、地面を叩く。
犬のような狐のようなヘンテコリンな生き物。
ん?そもそも生き物なのか、コイツ?
「そして、佐倉 杏子。彼女は己だけの為に力を振るう。他人に振り分ける事はなかった。しかし、血の繋がらない者でも絆を結べる、家族のようになれる。結果、人と関わるという選択肢を持つ事で孤独ではなくなった。」
一瞬の間。
「それもこれも全て君のせいだ。」
ヲイ、自分の無能さを棚に上げてないか?
「いいや、実際、君はよくやった。"ただの人間"が、皆の絶望を打ち砕いた。そして絶望に結びついて萌芽更新する内に眠る魔女的因子までも、肉体を結ぶ事によって奪い去った。」
あ、そういえば、魔女とか魔法使いって、ヴァージンなんだっけ?
なんか、そんな話読んだ事あるな。
「そして、今、その力の並列励起によって暁美 ほむらをこの世界から弾き出した。僕としては元の因果律に戻るという事が重要なのだけれども、見事だよ。実に見事だ。」
そいつは良かった。
まさに、【らぶ あんど ぴーす】愛は世界を救うだな。
「と、まぁ、御伽噺、童話としてならめでたしめでたしで終わる話でも、確実に絶望は存在している。君も思った事があるんじゃないか?そういえば、昔からどの少女がお姫様になる為の白馬の王子様というモノは"名前がない事がほとんどだという事に"。」
そう、そうなんだろうな、きっとそう言うと思っていた。
「鹿目 まどか。君は恐れているね?自分の皆への想いが、皆の自分への想いが、僕やほむらの介入で造られた想いなのではないかと。ほむらがこの世界から去った今、因果律は修正され、何もなかった事になるんじゃないかと・・・。」
オマエの遣り口は見えているよ。
本当は、人生につきものの、よくある些細な出来事でも、オマエは人を不安へと駆り立てる。
それを大きく育てて、オマエはそれにつけ込む。
まるで、数々の神話に登場する"唆す・囁く者"のように。
新手のカルトな新興宗教と変わらない。
「心外だな。僕は選択肢を与えているに過ぎないんだ、鹿目 まどか。今の君の胎内にはその因子がある。皆の絶望を受け入れた器が。確かに君は魔法少女にも魔女にもなれない。・・・けれど、"魔王"にはなれる。」
ニタリ。
キュウべぇが口を開いて笑った気がする。
「鹿目 まどか。"僕と契約しないかい?"」
・・・コイツ、これしか言う事がないのか?
魔女的因子云々は私的解釈の一つなので、特に気にしない方向性で(ぇ
という事で、ほぼほぼ最終回の次回更新は一時間後になります、ではまた。