※この作品はR-18です。

エスペラント→キミが視る夢。   作:鵜飼 ひよこ。

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では、後編をどうぞ。


A.これが僕の願い。

 72_

 

「は・・・ははっ・・・。」

 

 ようやく声が出せた。

身体は相変わらず、ギシギシと軋んで痛いけど。

この痛みはどうにもならない事はもう解ってる。

 

「ただの人間が、魔法を遣う。君は奇跡と言った。彼女の手前、そう言ったつもりだろうけれどね。いや、実にうまい事を言ったもんだね。でも、そんなはずはない。"人は魔法は遣えない"。いいのかい?君はそのままだと・・・。」

 

 ・・・僕はこれでも映画を観たり、本を読んだりするのが好きなんだよ、キュウべぇ。

 

「ん?」

 

 コキリと首を傾げる。

キュウべぇの言葉に僕は心の中で思っていた事を呟く。

 

「だから、一度言ってみたかったんだよね・・・・・・。」

 

 これだけは全力で言ってやる!

 

「Fuck'n you(ク ソ く ら え)!」

 

 うつ伏せに倒れたまま、白い塊に中指をピンと一本立てて見せる。

 

「・・・・・・僕にはよく解らないな、君という存在がっ?!」

 

 僕の視界に映るキュウべぇの姿が歪む。

 

「そんな・・・バカ・・・な、何故?!」

 

 感情がないキュウべぇの驚愕。

その表情は決して変わらないけれど、これがヤツにとっては想定外だという事は解る。

そして歪みはますます酷くなり、白い球体になると、姿は一瞬で掻き消えた。

直後、フワリと人影がそこに降り立つ。

半透明に透けた小さな足。

 

「"ここ"で逢うのは初めてだ・・・。」

 

 ピンク色の髪の天使。

 

「そっか・・・変わるんだね・・・。」

 

 きっと彼女はどの次元にも存在出来るんだろう。

でも、時間軸が違うから、僕の夢の中にしか出てこられなかった。

同じ"鹿目 まどか同士"だったから、繋がれた。

 

「ほむらちゃん・・・逢えたんだね・・・。」

 

 ほむらちゃんが、もう一人の僕の世界に行けたから、世界は変わった。

少しだけ、目の前の状態のまどかが存在する未来へと近づいたんだ。

それが良い事なのか、悪い事なのか、僕には判断出来ないけれど。

 

「ねぇ・・・。」

 

 僕は震える手を彼女へと必死に伸ばす。

彼女は跪いて、僕の手を取るとにこやかに微笑む。

実に不思議な感じだ・・・これがもう一人の僕だなんて・・・。

 

「必要なら、僕の・・・全部を持って行って・・・。」

 

 キュウべぇの言っていた因子とかなんとか、魔法の力でも何でもいいや。

彼女の役に立つ・・・なら、あげる・・・。

 

「だから、ほむらちゃんと・・・みんなをお願い・・・もう一人の・・・僕・・・。」

 

 身体から急速に何かが抜け出ていくと同時に、あぁ、終わったんだなと感じる。

だけど、今までの人生の中で、こんなに満ち足りた気分で眠りについた事はなかったと思う。

堕ちてゆく意識・・・。

 

 

 

 

 

 僕が・・・鹿目まどかで、良かっ・・・た。

 

 




私らしいっちゃぁ、私らしいベタな最終回な・・・とりあえず、これで話的には原作と繋がる余地が残ったかしら。
さて、残りは大増量のエピローグです、元のテンションに戻ると思うので、よろしくお願い致します。
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