字数が少ないので、withオマケもありますが、どうぞご覧ください。
僕の頭の中で、"絶望"というキーワードがずぅっとグルグル回っている。
教室に向かう前に、ゆまちゃんは保健室へ預けて来た。
事情を詳しく話すと、保険医は彼女の身体を調べて後、早々に手を打つと言ってくれたので、昼休みにでも様子を見に行こうと思う。
多分、彼女は親戚か、或いは施設へ行く事になるはずだ。
僕に出来る事はこれだけ、それが現実。
他は彼女と交流を持ち続けるだけだ。
結局、どうしようもない現実が、人を狂わせ、焦がして絶望は産み落とされる・・・か・・・。
「僕は魔法が遣えるわけじゃないしな。」
教室の自分の席へ座って、一人呟く。
ゆまちゃんの手を握った時に思った。
確かに僕には魔法が遣えないのかも知れないけど・・・もしかしたら、キュウべぇが言っていた"萌芽更新"する絶望の種を感じる取る事が出来るんじゃないかと・・・。
彼女達の置き土産が、ソレだとしたら・・・何と厄介な。
僕はお助けマンでもヒーローでもないんだぞ?
「はーい、席について~。」
担任の先生が教室に入ってHRが始まっても、僕は思考を続ける。
"今日、このタイミングでしか考える時間がない"と思うから。
そもそも、これって当たり前の事じゃないだろうか?
キュウべぇの言葉と一緒に思った事を、今一度思い返す。
絶望だとかなんだとか重く考えるから、苦しくなったり変に萎縮したりする。
冷静に考えて、苦しんでいる知り合いを助けるのは普通な事で、大切な人だったら尚更で、それが人と繋がるって事でもある。
じゃあ、なんで・・・。
結局、自分がどうしようもなく独りで、繋がるべき相手がキュウべぇしかいなかったから・・・なのかな。
なら・・・さ、僕にだって考えがある。
僕もそういう存在になれるように努力すればいいんだ。
その為に、これが置き土産で、僕の思っている通りのモノだとするなら、丁度いい。
見える、触れられる範囲だけなら、取りこぼさずに済むかも知れない。
そりゃ、限界はあるけれど・・・今朝だって出来たんだ。
という事で、僕の今日の思考はここで終わり。
さて、それじゃ、さしあたっての試練ってヤツを・・・と。
「今日は転入生を紹介します。」
その人影が教室に入って、担任の先生が黒板に少女の名前を書いて、聞き取れるか否かの声で自己紹介をする。
指をさした先生と2,3言葉を交わして、おずおずと彼女は歩き出した。
僕に向かって・・・。
正確には、"僕の前の空席"に。
そして、そんな彼女に僕がかける言葉はあらかじめ決まっている。
「また逢えたね。初めまして、"ほむらちゃん"。」
夢から醒めた僕等の、ここからが始まり・・・。
-次編 予告-
あの日、あの時、僕達は夢から醒めた・・・はずだった。
「テメェ!アニキとゆまから手を離しやがれ!」
紅の髪を揺らしながら、彼女は相手を睨む。
そして白の少女は踊る、狂ったように。
「あなたが・・・鹿目 まどか?」
知らなかった。
"絶望"は伝染する事を・・・。
「絶対。絶対だよ!わたしはアンタ達を誰にも渡さないから!」
蒼の髪を揺らしながら、彼女は叫ぶ。
そして黒の少女は笑う、壊れたように。
「こんな私なんかいらない・・・私には、ただ一人だけいればいい。」
知らなかった。
"絶望"は限りない事を・・・。
「そう、言いたいコトはそれだけ?なら、"私のまどか"の前から消えて居なくなって。」
絶望から生まれる願い。
生きる意味を 今と違う自分を
「そんなの、あたしが許さない!」
「奇跡も、魔法も、あるんだよ。」
「忘れないよ、ずっと覚えているよ・・・。」
だから僕は望もう。
だから僕は受け入れよう。
「あぁ、いいよ・・・君の為なら、僕は魔王だってなんだってなってやる!」
その夢から目覚める為に
「まどかくん・・・私、アナタの恋人になれて、幸せだった・・・。」
もう何も怖くなんてない。
後悔なんてあるわけがない。
だ・か・ら
「さよなら・・・。」
【エスペラント→まだ夢から醒めない】
-魔法少女 おりこ☆マギカの章-
同時連載予定
『鹿目 マミ(30)のゆううつ。』
(注:一切そんな予定は御座いません。)
賛否両論あるかと思いますが、これにて本当の最終話です、
最後までありがとうございました。
後々、活動報告にあとがきのようなモノがアップされる・・・と、思いますので、よろしくお願いします。
それでは皆様、良いお年を。