それはそうと、書いてると長くなりそうなので分けます。
次もエチエチタイムなのでよろしくどうぞ。
誤字脱字がご愛敬。
「明日香君大丈夫?」
「大丈夫で~す」
何時もの自分では有り得ないふざけた返事の仕方。
喉に肉まんを詰まらせ、反射的に水分と言う名の酒を一気に摂取してしまった結果だ。
例えるのなら原始人。理性がなくなり、脳で考える事無く行動に移してしまう状態に陥っている。
「きくりは~ん。早く帰りましょうよ~」
「ちょちょちょ。家そっちじゃないでしょ?」
見よ、今の僕の姿を。
帰り道水のように酒を飲んでいたきくりよりも顔を赤くし、情けなくもフラフラの足で別の方向に進もうとする。
窘められる光景は、まるで立場を逆転させたようではないか。
「~♪」
不安はなくなり、代わりに溢れんばかりに湧き上がる高揚感により、気分はさながらスーパーマン。
そんな、理由がない心理的無敵状態に陥った僕がこれからどうなるか自分自身検討の付けようもない。いいや、検討が付かないと言うより検討すると言う発想自体起こり得ないだろう。
「強いとは言え、あれだけでここまでになるなんて弱いな~」
「え? なにかいいまひた?」
「何にもないよ。――ほら、家見えた。ドア開けるから鍵貸して」
「かぎ~? 鍵鍵......あ、落としちゃった」
フラフラ意識の中、ポケットを弄り取り出した鍵は手から零れ落ち地面に落ちてしまった。
めんどくさいな。あ、髪が邪魔で地面が見えにくい。
横着し、膝を曲げずに片手を横髪をかき上げ、もう片手を鍵に伸ばす。
「......」
そんな僕の姿をじっと見つめるきくり。
「なんでふか?」
「......なんかエロい」
酔いのせいか、何て言ってるか分からない。ま、良いか。
それよりカギカギ。
「ただいま~」
「明日香君もう夜なんだからそんな大声出しちゃ」
「ははは、きくりしゃんにマナーのこと言われたー」
「何で笑われてるの私。ふ、普通のことだからね?」
「普通の人は毎日お風呂に入りまーす」
「うっ!」
踵を踏み、プラプラ足首を振りながら脱ぎ捨てるとリビングへ。
そこには小さな寝息を立てながらソファに寝る遊里の姿が見えた。
「可愛い」
「そだね」
冷蔵庫に酒を入れながら、ひょっこり顔を出すきくりがつられて言う。
可愛い......本当に可愛い。この顔を見るだけで疲れが吹き飛ぶ。
ソファの前に膝を付き、胸を上下させながら目を瞑る最愛の妹を見つめていると、視界の端にベースが映った。
「あ、忘れてた」
「何を忘れてたの?」
「ベース壊しちゃったことです」
あーだこーだ悩んでいたのが嘘のようにスラッと声に出た。
「うぇ?」
あ、目開いた。
僕の指に連動し、錆びついた機械のように滑りの悪い動作でベースの方へ目を向け。
「ウルトラ酒呑どうッ!」
「シー!」
「いやだってッ」
「シー!」
驚愕の面持ちで事切れた自身の相棒を指さすが、僕がワザとらしく人差し指を口に押し付け封殺した。
が、流石にこのまま事態を収めるのは不可能だと泥酔中の僕でも分かっていたようで、顎が外れる程口が開いているきくりの手を握り自室へ連れて行く事に。
「何で!?」
開口一番の一言。
顔おもしろ。
普段見せない、一面に思わず吹き出してしまう。
「ぷっ」
「ぷっ、じゃないんですけど! 私の相棒に何した!?」
「友達が」
「友達が!?」
「弾きたいって言うから」
「言うから!?」
「壊れた」
「ちょっと待ってその間はどうしたの? 友達が壊したの?」
要領を得ない回答に、だんだん眉間に皺がよっていくきくりに、ベッドに腰を下ろし足をプラプラさせながら酒で爛れた脳で考える。
死に間際、走馬灯により生き残れる方法を瞬時に模索すると言う。
それと同じように、過去の事を瞬時に振り返り切り抜け方を模索し始めた。
切り抜ける方法......お金を使わずに切り抜ける方法......大人で言う事聞いてくれるようにする方法......。
アルコールが理性と常識を洗いながし、ブレーキが効かない状態で思考を巡らせた結果――。
「んっ!?」
「んっちゅ」
怒りと困惑が入り混じるきくりに抱き着き、
あれ? 僕何して......。
「明日香く......ちゅ」
離れぬように腕を肩の上を通し、抱き着く。
上半身全てが密着し、相手の体温を感じながら何度も唇を落とした。
唇同士をくっつけるだけの軽いキス。
海外では家族同士でやるようなありふれたモノだが、ここは日本で親愛のキスを行う文化は存在しない。
その上、色恋を碌にしてこなかった女性に行ったモノだから――。
「ちゅ、ちゅ。......どうです? これで許してくれませんか?」
「はぁはぁ......」
肩を揺らしながら真っ赤な顔を更に真っ赤に。
興奮と混乱で話を出来る状態ではなく、当然問い詰める余裕もない。
「まだ足りないんですね」
「そ、そういう事じゃ――ンンっ!」
何か言おうとする度に口を塞ぐ。
それを何度か繰り返していくと次第に目尻がトロンと垂れていき、気付いた時にはきくりの腕は明日香の腰を捉えていた。
のってきた。
思い通りになったと内心ほくそ笑み、もう一度言う。
「許してくれますか?」
「......」
言葉は返ってこず、代わりに首を縦に振る。
この頃には、酔いが少しずつさめてきており、自身の行動に対し違和感を感じていたがキスから感じ取れる快楽の方が勝り、上書きされてしまった。
必死にチューしてる......可愛い。
と思った次の瞬間。
「ッ!?」
突然、身体が浮かび上がりベッドの上へ。
仰向けに倒れきくりが腰に跨っている姿を見て、やっと抱き上げられたのだと分かった。
それ程、早く一瞬の間だったのだ。
「き、きくりさん?」
返事がない。
開いた目は確かに僕を捉えている。がしかし、瞳から感じ取れる欲情の二文字がハッキリと応答のない理由を物語っていた。
これ、ヤバいかも?
「明日香君からしたからね? 後で訴えるとか言わないでね?」
「落ち着いて下さい。ね? ちょっと――んっ!?」
きくりの鼻から滴り落ちた血は、僕の頬に落ち真っ赤な一筋の線を描く。
そして、タイミングが悪いことにこの瞬間、不安が酔いに勝った。
途端に焦りが身体を支配。
気迫に押され、顔を横に背けながら宥めようとするが、圧倒的な性欲でねじ伏せられ口を塞がれてしまった。
「ん、ちゅれろ」
「きくりしゃん、んんん!」
きくりは困惑していた。
始めての快楽。人間の根源的な所から湧き上がる欲求がきくりの理性を取り払っていく。
もっと、もっと。
子供ともとられかねない未熟な身体に見合わない蠱惑的な魅力に、頭の中は既に明日香一色。
友人やテレビで得た知識を頼りに、舌を入れてみたり、首筋に吸い付いてみたり、初めて風俗に行った童貞のように入れ代わり立ち代わり思い立った性技を試す。
明日香はダメだとか落ち着いてなどと言ってはいるが、誘ってきたのは彼の方だ。
それでこんな気持ちにさせられたのだから、気が済むまで付き合う責任がある。
自分にそう言い聞かせながら、服に手を伸ばした。
「ひぁ! んん! あ、ちょっと」
力がッ。
ピリリと電流が走り、次第に抵抗する為の力が入らなくなっていく。
そう思った時に、服を脱がそうとするものだからもう必死に言葉で抵抗した。
「謝りますから! ちゃんと弁償します。無理なら他の方法でも「シー」ッ!」
「静かに、ゆーちゃん起きるから」
「ッ!!」
仕返しとばかりに、先ほどと同じように口元に人差し指を当て僕を黙らせた。
それと同時に認識させられる。
そうだ、ここには遊里がいる。
星歌やPAさんの時とは違う、大きな声を出して遊里を起こしてしまったら最後。
『お兄ちゃん何してるの?』
そうなったらもう言い訳出来ない。
家族の絆に罅が入る事必至だ。
静かに。
両手で口から洩れる甘声を覆い隠し。続けてやめるようにきくりに対して首を振る。
「静かに、ね?」
「――ッ!」
してやったりというような顔でシャツを捲り上げ、チラリと見えた程よく痩せたヘソに舌を。
「あーん」
「あ゛!」
トロトロの舌先を奥まで突き入れ、優しく愛撫する。
「れろ、じゅる......はぁ」
時折、ヘソの周りを舐め吸い付きしゃぶり、感じたことのない感覚を断続的に送り込んで来た。
身体内を通り、脳に突き抜けるような気持に溜まらずきくりを引き剥がそうと片手で自身の口を覆い、もう片手で腹部に張り付いた小豆色の頭を押す。
離れない! 何とか引き離さないとこのままじゃ。
「あん、おち、落ち着いて下さいきくりさん。一度話を」
「ちゅ、れろ......この状況で何話すの?」
少し、顔を離し此方に目を向けるきくりに好機とばかりに説得に入る。
「僕が悪いのは分かってますけど、一旦離れて落ち着きましょう」
「無理」
一言。
短い言葉に拒絶の意をのせ言い放つと、情事に戻る。
「え? あぁ! ちょ!」
「ちゅるる。こんな小っちゃい身体なのに......ちゅ、れろ......エッチなオーラ出してる明日香君が悪いんだよ」
ヘソから正中線に沿って舐め上げ、唇を落としつつ更にシャツを捲り今度は乳首へ。
「そんなッ!」
「身体と同じで小っちゃくて可愛い乳首~。これも食べちゃうね?」
「ダメだ――ッ!?!?」
チュゥゥゥゥゥッ!!!
返事も聞かずに、勢いよく吸い付くきくり。
その姿は、まるで母親に母乳を求める赤ん坊のようで、どういう訳か少し可愛いと思ってしまう自分がいた。
そんな事思ってる場合じゃない!!
「チュル。ジュルル。おいしー」
「美味しい訳ないじゃないですか! そんなに大きな音立てたらゆー、起きちゃいますよ!」
やけになり、両手でがっしり頭を掴み強制的にこちらに向けさせ言った。
「え~いいじゃん別に......」
「良い訳ッ!! ......良い訳ないでしょッ。こんなの見られたら兄としての威厳丸潰れじゃないですか」
僕が言うと、きくりは何やら考え始める。
その間、息を整え高ぶった気持ちを平坦に戻し、何とか拘束から脱しようとモゾモゾ動いた。
「分かった」
「ふぅ......分かってくれましたか。じゃあ、上から退いて貰えますか?」
「静かに吸うから頭撫でて」
「おい」
「良いじゃん頭くらい。ケチケチすんなよ~」
茹蛸のような肌で僕の身体を叩きながら言う。
わははと笑いそうな笑みから見える八重歯を折ってやろうかと思ったが、ここはグッと怒りを抑え、もう一度説得を試みる。
深呼吸。
「良いですか? こんな不純な事。もうやめましょう」
「先にしてきたの明日香君じゃん」
「うっ! 確かにそうですけど......」
言葉を詰まらせた僕を見て、一瞬口端を上げたきくりは身体の上から降り、そのままベッドに倒れ耳元でそっと囁く。
「ねぇ良いでしょ? 一回くらい。ベースの事はもう許すし弁償しろとは言わないからさ~」
「だ、ダメですよ......」
「じゃあ、彼氏になって」
「え!? そんなの無理に決まってるじゃないですかッ。そんなのおじさん達にどう説明する気ですか?」
「黙っとけばいいじゃん」
「そんな」
右へ左へ、話題を逸らし気を逸らし。徐々に自身の思惑にのせていく。
それにまんまと嵌った僕は、防戦一方で。
「彼氏かこのまま続きかどっちか選んでよ」
「だから「十、九、八――」ッ!?」
考える。
彼氏かセックスか......。
彼氏は――。
『明日香君お金貸してー』
『明日香君酒買ってきてー』
『てか私もう恋人だから家賃もう良いよね?』
イヤだぁぁアァァァァ!!!
絶対に無理。
一生これと付き合うなんて、それならいっそ――
「ゼロ~」
「あ! ま――」
ふざけた語調で言うと頬に手を当て、キスをする。
舌入って来た!
後頭部に手を回され、離れられない。
拒めないッ!
「ちゅ、れろ。へへへかわい~」
にへらと笑うきくり。
その顔を......屈託のない笑顔を見た瞬間、無意識の内に感情がシフトした。
自身では嫌だと拒んでいた行為。
真の所では、楽しんでいた。
それも当然で、生物として生まれて来たのなら子孫を残そうとするのは当たり前。それらの行為は遺伝子レベルで刷り込まれおり、快楽と言う形でプログラムされているのだ。
故に人は性に執着する。
僕だって例外ではない。
PAさんと初めてしたあの時から胸の中に劣情の炎が灯り、学校で、家で、スターリーで、僕の心を燻ってくる。
「じゅる、ん」
少しずつ、少しずつ、バレないように自身の腕を彼女の身体に回す。
快楽にその身を任せ、欲望のままに愛を交わし、舐り、愛撫する。
ダメなのに。
我慢してたのに......。
やっちゃいけないのにッ!
PAさんから始まり、星歌を経て徐々に理性が薄れていき「やってもいいか」と考えが過ぎるように。
そして、きくりへ至り――
「んん、ちゅ......お? ノリ良くなったね」
「今回だけですから」
そう、今回だけ。
今日だけだ。
早く終わらせよう。
自分に言い聞かせ、唇を落としながらきくりがしやすいように身体を動かした。
「じゃあ遠慮なく」
再びシャツを捲り乳首を数度吸い付くと、今度は二の腕の下へ顔を。
「折角の機会だもん。色々試さないと」
「......」
右手を肩と並行にされた僕は、何も言わず顔を紅潮させながら左手の甲で口元を隠しきくりとは逆の方へ顔を向ける。
「もちもちの二の腕柔らかいね。ん、ちゅれろじゅる。......ここも味見しておかないと」
「あん! ――ッ!?」
不意に出た喘ぎ声。
一瞬誰の声か分からなかったが、直ぐに自身の口から発せられたことを知り、驚愕と共に口を覆いきくりを見る。
「にゃにしてるんでしゅか!?」
「すんすん。腋舐めてる。明日香君の腋、ツルツルだね~それに匂いも良いし味も――」
「ッ!? 舐めるのやめて下さい」
肘を掴み、閉じられないようにじっくりと腋を観察し、嗅ぎ舐める。
今までの快楽よりもう一段階高いそれに、やめるよう声を押し殺しながら言うが。
「へへ~皺もなんかエロイな。じゅる、ちゅ......腋フェチになっちゃった~」
全く聞く耳持たずの様子。
結局、気が済むまで舐め回された。
その間、身体を悶えさせながら必死に口から溢れる色声を抑えていた為、終わる頃には息を切らしてしまう。
「はぁはぁ.....」
「私初めてだったんだよ~こういう事するの」
「はぁはぁ......」
我慢しすぎてお腹が。
声が出せない。
肩を揺らしながら仰向けでいる僕のズボンに手をかけながら言う。
「なのにもう、こんなスケベにされちゃってさ。今までこんな事思ったことないのに全部明日香君がえろいのが悪いんだよ? ちゃんと責任取って貰わないとね~っと」
そのまま下げ、脱がせると自身もワンピースを脱ぎ去り下着姿に。
飾り気のないスポーツ下着を脱ぎ去り全裸になると、また僕の下半身に跨った。
「き、きくりさん。ご、む」
「へ? ......あぁコンドームね。ないよそんなの」
「え? なら出来ない......」
それもそうか、やろうと思ってした訳じゃないし。
仕方ない、今日は――ん?
息を整え、起き上がろうとする僕の肩をトンっと押し、阻止すると。
「何終わった雰囲気だしてんの?」
「だって、避妊具なしじゃ出来ないじゃないですか」
「いいよ別に」
あっけなく言うきくり。
次の瞬間、最上級の刺激が股間に走る。
「だか――ッ!?!?」
......え? ............もしかして――
違う筈。
間違いの筈。
そう言い聞かせ、血の気の引いた表情で自身の下半身に目を向けた。
きくりの蜜壺に僕の肉棒が入っているのが見えた。
「き、き、きくりさ――あ!」
「やばこれ気持ちよすぎでしょ!」
「ダメだってきくりさん! 赤ちゃん出来ちゃうから!」
「ん、あん! ......明日香君の口からそう言われると二割増しでえろいね。もう一回言って」
「ッ! いい加減に っく! して下さい!」
「ん、良い! ――うっさいな~。出来たら出来た時に考えれば。んん! いいんだよ!」
ダメだこいつ。
考え方が最悪過ぎる。
このままじゃ本当にヤバいと感じた僕は、ベッドから突き落とそうと騎乗位の状態から両手で思いっきりきくりを殴り付けた。
「アホ! ダメ人間! ろくでなし! もう早く降りろって!」
が、それらの攻撃を上下に動きながらうまく躱し、逆に手首を掴まれベッドに固定される。
「ああん、いいっ......罵倒されながらも良いね~」
全く効いてない。
腰が疼き、きくりがワンストロークする毎に気持ちが高ぶって来るのが分かる。
ダメ人間の下で暴れながら、手立てがない事に危機感を覚えた時。
コンコン。
「お兄ちゃん帰って来てるの?」
我が家の天使による、終焉の笛の音が部屋に静かに鳴り響いたのだった。
次回『#13 OH! SOJI!』み゛て゛く゛だ゛さ゛い゛!!!
感想、評価貰えれば執筆速度UPします。